JP5917998B2 - 発光素子搭載用基板およびそれを用いた発光装置 - Google Patents

発光素子搭載用基板およびそれを用いた発光装置 Download PDF

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Description

本発明は、高い反射性を有する発光素子搭載用基板、およびそれを用いた発光装置に関する。
近年、省エネ・環境保全の面から、液晶テレビを始めとして、液晶画面のバックライトや、一般家庭用照明のLED(Light Emission Diode)化が進んでいる。LEDを発光素子とする発光装置は、蛍光灯や白熱電球に比較して寿命は約10倍、電気代は約1/10程度と、優れた点が多く、脚光を浴びている。
従来より、この種の発光装置は、LEDタイプの発光素子を各種基板の上に実装し、その発光素子を各種基板の上に形成した電極パターンにワイヤボンディングあるいはバンプ実装によって接続した構成となっている。
その中で、高い反射性を有するだけでなく、従来の発光素子搭載用基板に用いられてきた合成樹脂に比べて、熱伝導性および機械的強度が高く、耐熱性や耐久性に優れ、長期間紫外線に曝されても劣化しないという理由から、アルミナセラミックスやガラスセラミックスを基材とした発光素子搭載用基板が注目されている。
また、図8(a)(b)に示されるように、発光素子搭載用基板101として、発光素子103から発せられる光の発光効率を高めるために、発光素子103が搭載される基板(基体部105)の表面に、発光素子103を囲繞する枠体部107を設けたものが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
さらに、このような発光素子搭載用基板101には、発光素子103からの白色光の発光強度を向上させるために、枠体部107の内側にガラス部材109を設置したものが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
ところが、枠体部107の内壁にガラス膜等のガラス部材109を設置した構造にすると、発光強度は高められるものの、発光素子搭載用基板101を用いてLED照明等の発光装置を製造する際のハンドリング時に、ガラス膜の上面110や角部111に欠けや傷などの損傷が発生しやすいという問題があった。
特開2006−261290号公報 特開2005−217094号公報
従って、本発明は、枠体部に設けられたガラス膜の損傷の発生を防止できるとともに、発光強度を高くできる発光素子搭載用基板およびそれを用いた発光装置を提供することを目的とする。
本発明の発光素子搭載用基板は、ともにガラスセラミックス製の焼結体により構成され、中央部に発光素子の搭載面を有する基体部および該基体部上で前記搭載面を囲むように
配置された枠体部と、該枠体部の内壁に形成されたガラス膜と、を備えている発光素子搭載用基板であって、前記ガラス膜が、前記枠体部の前記内壁における上端よりも下側の位置から前記搭載面の位置までの領域を覆うように設けられているとともに、前記内壁に面一に埋設されていることを特徴とする。
本発明によれば、枠体部に設けられたガラス膜の損傷の発生を防止できるとともに、発光強度を高くできる発光素子搭載用基板およびそれを用いた発光装置を得ることができる。
(a)(b)は、本実施形態の発光素子搭載用基板の一例を模式的に示す断面模式図および平面図である。 (a)(b)は、本実施形態の他の発光素子搭載用基板の一例を模式的に示す断面模式図および平面図であり、ガラス膜が枠体部の内壁に部分的に形成された構造を示すものである。 図2(b)のA部およびB部の拡大図である。 ガラス膜の設けられていない部分が枠体部の辺の方向に設けられているパターンを示す平面図である。 本実施形態の発光装置を示す断面模式図である。 本実施形態の発光素子搭載用基板の製造工程を示す模式図である。 本実施形態の他の発光素子搭載用基板の製造工程を示す模式図であり、図2に示した発光素子搭載用基板の製造工程を示すものである。 (a)(b)は、従来の発光素子搭載用基板の一例を模式的に示す断面模式図および平面図である。
図1(a)(b)は、本実施形態の発光素子搭載用基板の一例を模式的に示す断面模式図および平面図である。
本実施形態の発光素子搭載用基板は、発光素子を搭載するための搭載面1を有する基体部3と、その搭載面1を囲むように配置されている枠体部5とを備えており、これらの基体部3および枠体部5はいずれもガラスセラミックス製の焼結体により構成されている。
この枠体部5の内壁9にはガラス膜11が設けられているが、本実施形態における枠体部5は、ガラス膜11が枠体部5の内壁9における上端13よりも下側の位置15から基体部3の搭載面1の位置までの領域を覆う構成となっている。
本実施形態の発光素子搭載用基板によれば、ガラス膜11が枠体部5の内壁9の上端13(角部19)よりも下側の位置15から下方側に形成されているために、発光素子搭載用基板をハンドリングする際に、不意に硬い物に当てたり、落下させたりした場合などにも、枠体部5の内壁9のガラス膜11には欠けや傷が発生し難い。これによりきれいなガラス膜11を有し、発光強度の高い発光素子搭載用基板を得ることができる。
ここで、枠体部5の内壁9における上端13よりも下側の位置15とは、内壁9の上端13の平行な面に接しない程度の位置のことであり、目安としては、内壁9の上端13から下方側に、ガラス膜11の平均厚みよりも長い距離とすることが望ましい。
また、枠体部5の内壁9におけるガラス膜11の下端17となっている搭載面1の位置17とは、基体部3の表面付近の高さにある位置のことを示すが、実装される発光素子のサイズや発光面の位置によっては、基体部3の表面から高い位置でも構わない。また、ガ
ラス膜11は枠体部5の上面21にも形成されていない。
また、ガラス膜11の平均厚みとは、枠体部5の内壁9の上端と搭載面1の位置17である下端との間の中間付近におけるガラス膜の厚みのことである。
この場合、ガラス膜11の平均厚みは1〜20μmであるのが良い。ガラス膜11の平均厚みが1〜20μmであると、ガラス膜11のピンホール等の欠陥を無くすことができるとともに、枠体部5の内壁9からの突出量を小さくできるために、内壁9内においてもガラス膜11への損傷を防止でき、高い反射性を得ることが可能になる。
なお、枠体部5の内壁9におけるガラス膜11による反射のばらつきを抑制できるという理由から、ガラス膜11の上端となっている上端13よりも下がった位置15および搭載面1側の位置17は、内壁9を周回させた範囲においていずれも同一の高さとなっていることが望ましい。また、枠体部5の内壁9の上端13である角部19は丸みを帯びていることが望ましい。角部19が丸みを帯びるような形状であると、角部19の欠けなどの発生も防止することができ、これにより枠体部5の破損によって導かれるガラス膜11の損傷をも低減させることができる。
ここで、ガラス膜11は非晶質であることが望ましく、また、後述するように、基体部3および枠体部5と同時焼成によって形成される。このような材料としては、例えば、SiO−B系、SiO−B−Al系−MO系(但し、MはCa、Sr、Mg、BaまたはZnを示す)等のホウケイ酸ガラス、アルカリ珪酸ガラス、Ba系ガラス、Pb系ガラス、Bi系ガラスから選ばれる少なくとも1種を適用することが望ましい。
また、基体部3と枠体部5とは機械的強度を高くできるという点で一体的に形成されているのがよい。ここで、基体部3と枠体部5とが一体的に形成されているというのは、枠体部5と基体部3とが同時焼成されて焼結されたものという意味である。
また、この発光素子搭載用基板は基体部3と枠体部5とが同じ材質であるのがよい。基体部3と枠体部5とが同じ材質であると、同時焼成される際に、基体部3と枠体部5との焼結速度が近いことから発光素子搭載用基板の反りや変形を低減することができる。この場合、同じ材質というのは、基体部3および枠体部5に含まれる主成分のセラミック成分が同じであるという意味である。ここで、主成分とは、基体部3および枠体部5に含まれるガラス成分およびセラミック粒子のことをいい、それらを合わせた含有量が80質量%以上であるものをいう。
また、本実施形態の発光素子搭載用基板では、ガラス膜11が内壁9に面一に埋設されていることが望ましい。ガラス膜11を内壁9に面一に埋設されたようにすると、ガラス膜11が枠体部5の内壁9から突出していないために、ガラス膜11が損傷する確率をさらに低減することができる。
この場合、ガラス膜11および内壁9からの光の反射性をさらに向上させることができるという理由から、ガラス膜11の表面および枠体部5の内壁9の表面粗さ(Ra)が小さいことが望ましく、例えば、10μm以下、特に、5μm以下であることが望ましい。
また、本実施形態における枠体部5はガラス膜11による光の反射率を高めることができるという点で、黒、紺、灰色などの暗色系の色調にて着色されていても良い。この場合、以下の構成は枠体部5が上記した暗色系の色調にて着色されている場合にさらに好適なものとなる。
図2(a)(b)は、本実施形態の他の発光素子搭載用基板の一例を模式的に示す断面模式図および平面図であり、ガラス膜が枠体部の内壁に部分的に形成された構造を示すものである。また、図3は、図2(b)のA部およびB部の拡大図である。
図2に示す本実施形態の他の発光素子搭載用基板では、ガラス膜11は、内壁9を周回する方向に、ガラス膜11が設けられた部分11aとガラス膜11が設けられていない部分11bとが内壁9を周回する方向に交互に配置された構成となっており、さらに、ガラス膜が設けられた部分11aとガラス膜が設けられていない部分11bとは焼結体中の気孔率が異なっており、ガラス膜が設けられていない部分11bの焼結体(図1(b)におけるBの領域)の気孔率がガラス膜が設けられた部分11aの焼結体(図1(b)におけるAの領域)の気孔率よりも高いことが望ましい。
これにより枠体部5の内壁9にガラス膜11を有する場合でも、枠体部5の内壁9に形成するガラス膜11が内壁9のほぼ全面ではなく部分的に形成されているために、枠体部5の内壁9の全面にガラス膜11を形成する場合に比較してガラス膜11のコスト低減を図ることができるとともに、枠体部5の内壁9に占めるガラス膜11の単位面積あたりの発光強度を高められる。
また、この発光素子搭載用基板では、枠体部5のガラス膜が設けられていない部分11bの焼結体の気孔率がガラス膜が設けられた部分11aの焼結体の気孔率よりも高くなっているために、焼結体がガラスセラミックス製であっても焼結体中の気孔12によって光を散乱させることができる。このため枠体部5の内壁9に部分的にガラス膜11が設けられていなくても枠体部5の焼結体自体で高い反射率を得ることができる。
なお、この実施形態の発光素子搭載用基板では、枠体部5のガラス膜が設けられていない部分11bは、ガラス膜が設けられた部分11aに比較して、例えば、断面視したときに、単位面積当たりに存在する気孔7の数が多くなっている。
ここで、焼結体の気孔率が異なるというのは、例えば、枠体部5のガラス膜が設けられた部分11aおよびガラス膜が設けられていない部分11bのそれぞれの焼結体の気孔率を求めたときに、両者の気孔率の差が0.5%以上の差を有する場合をいう。
一方、焼結体の気孔率に違いの無い構成というのは、例えば、枠体部5のガラス膜が設けられた部分11aおよびガラス膜が設けられていない部分11bのそれぞれの焼結体の気孔率を求めたときに、両者の気孔率の差が0.2%以下である場合である。
このような発光素子搭載用基板を構成する基体部3および枠体部5は放熱性を高めることができるという理由から、焼結体の気孔率がいずれも5%以下であるのがよい。
焼結体の気孔率は、断面研磨した試料の電子顕微鏡写真を用いて、まず、写真上に認められる気孔の総面積を画像解析により求め、次に、その気孔の総面積を写真の面積で除して求める。この場合、気孔は最大径が0.1μm以上であるものを選択することとし、それ以下の気孔は除くようにする。
この場合もガラス膜11は枠体部5の内壁9に面一に埋設されていることが望ましい。ガラス膜11が枠体部5の内壁9に面一に埋設されていると、ガラス膜11と枠体部5の内壁との間に段差を有しないことから、内壁からの不均一な光の反射を抑制することができ、光の反射率をさらに高めることができる。
また、本実施形態の発光素子搭載用基板では、例えば、図1(a)に示しているように、枠体部5は、搭載面1を囲繞する部分の内壁9が上側に開口径を大きくするようなすり鉢状であることが望ましい。枠体部5の内壁9が上記のような構造であると、すり鉢状をした枠体部5の開口部から広く光を反射させることが可能となる。
また、枠体部5の内壁9は搭載面1から上側に向けて凹状に湾曲していることが望ましい。枠体部5の内壁9が搭載面1から上側に向けて凹状に湾曲していると、内壁9が平坦となっている場合に比較して光の反射する面積を大きくできるために、ガラス膜11が枠体部5の内壁9に部分的に形成されている場合であっても発光素子から発せられた光の反射率をさらに高めることができる。
なお、この発光素子搭載用基板において、ガラス膜11の欠損した部分は、例えば、図2(b)に示した位置に他に、図4に示すように、枠体部5の辺に向く位置に設けられていても良く、より好ましくは、図4に示すように、枠体部5が、対角線上の対向する位置に角部5cを有する矩形状を為しており、ガラス膜11が、対向する角部5cの方向(図2(b)に矢印Hで示す内壁9から法線方向)に向く内壁9の領域に設けられていることが望ましい。
図2(b)に示すように、枠体部5の角部5cは、その厚みt1が枠体部5の角部5c以外の辺5eの厚みt2に比較して厚くなっている。このため枠体部5の角部5cは辺5eよりも光が透過しにくくなる。枠体部5の厚みが薄く、光の透過しにくい角部5cの内壁9にガラス膜11を形成し、角部5c側よりも光が透過しやすい辺5eにガラス膜11を設けない構成にすると、枠体部5の辺5eがガラス膜が設けられていない部分11bとなり、このガラス膜が設けられていない部分11bはガラス膜が設けられている部分11aに比較して気孔率の高い焼結体となっており、このため光の透過をさらに抑制できるようになることから枠体部5全体の光の反射率を高めることができる。
この場合、枠体部5の角部5cの厚みt1は100〜1000μm、辺5eの厚みt2は80〜800μmであるのがよい。
図5は、本実施形態の発光装置を示す断面模式図である。本実施形態の発光装置は、上述した発光素子搭載用基板の搭載部1に発光素子20を備えていることを特徴とするものである。すなわち、この発光装置は、枠体部5の内壁9に形成されたガラス膜11が枠体部5の内壁9における上端13よりも下側の位置15から基体部3の搭載面1の位置17までの領域を覆っているという特徴を有する基板を採用している。
このような構成であると、発光装置を組み立てる際に、用いる発光素子搭載用基板を不意に硬い物に当てたり、落下させたりした場合などにおいても、枠体部5の内壁9のガラス膜11には欠けや傷が発生し難いために、発光装置を組み立てる工程においてもガラス膜11はきれいな表面を維持でき、これにより発光強度の高い発光装置を得ることができる。
なお、本実施形態の発光素子搭載用基板には、必要に応じて、その表面や内部に、発光素子や外部電源と接続するための導体層を設けてもよい。
次に、本実施形態の発光素子搭載用基板および発光装置の製造方法について説明する。図6は、本実施形態の発光素子搭載用基板の製造工程を示す模式図である。ここで、図6(c)は図6(b)のG−G線における断面図である。
まず、図6(a)に示すように、基体部3および枠体部5を形成するためのシート状成
形体21を作製する。その組成は、例えば、ホウケイ酸ガラスなどのガラス粉末とAl粉末とを混合した混合粉末を用いる。
次に、この混合粉末に対して、有機バインダを溶媒とともに添加してスラリーや混練物を調製した後、これをプレス法、ドクターブレード法、圧延法、射出法などの成形方法を用いてシート状成形体21を形成する。
次に、図6(b)(c)に示すように、シート状成形体21の表面にガラス膜となるパターン22(以下、ガラス膜パターン22)をスクリーン印刷によって形成する。このためガラス膜11となるガラス膜パターン22を形成するには、上述したガラス材料を主成分とするガラスペーストを用いる。このときガラス膜パターン22の厚みは、加圧後の変形や切れを防止し、下部のシート状成形体21の密度を部分的に高められるという理由から平均値で10〜30μmであるのがよい。
次に、図6(d)に示すように、一方の面に凸部23を有する金型を用意し、この金型を用いて、ガラス膜パターン22を形成したシート状成形体21をプレス成形し、凸部23に対応する部分が凹部となる成形体25を形成する。このプレス工程に用いる金型の凸部23の底辺側の直径Dは、図6(d)に示しているように、ガラス膜パターン22の外周の直径Dよりも大きくなっている。金型の凸部23の底辺側の直径Dとパターンの外周の直径Dとをこのような関係にすることにより、枠体部5の内壁6に形成されたガラス膜11が枠体部5の内壁9における上端13よりも下側の位置15から基体部3の搭載面1の位置17までの領域を覆う構造とすることができる。
この場合、加圧工程における加圧の圧力を高くすることによって、ガラス膜パターン22がシート状成形体に埋設したものを得ることができ、このような成形体を用いることによって、ガラス膜11が内壁9に面一に埋設されている構造の発光素子搭載用基板を得ることができる。
次に、これらの成形体25を所定の温度条件で焼成することにより図1(a)(b)に示す発光素子搭載用基板を得ることができる。
図7は、本実施形態の他の発光素子搭載用基板の製造工程を示す模式図であり、図2に示した発光素子搭載用基板の製造工程を示すものである。
図2に示した発光素子搭載用基板を得る場合には、図7(a)〜(d)に示すような製造方法を採用する。図7(a)〜(d)に示した製造方法では、図6(b)とは異なり、パターンを部分的に欠損させたものをシート状成形体21の表面に形成し、これを加圧する。これにより、図2(a)(b)に示すような、ガラス膜11が分割、配置された構造を有する発光素子搭載用基板を得ることができる。この場合、金型の凸部23によって加圧されたシート状成形体21のうち、ガラス膜パターン22の下部のシート状成形体21の部分(図7(b)の符号23a)は、ガラス膜パターン22の無い部分(図7(b)の符号23b)に比較して加圧後に生密度が高くなっている。こうして、得られた発光素子搭載用基板は、成形体25におけるガラス膜パターンのある部分23aとガラス膜パターンの無い部分23bとで、それぞれの生密度に依存して焼成後において焼結状態が異なってくる。
ガラス膜パターンの無い部分23bのシート状成形体21は生密度が低くなっており、成形体25の状態でガラス膜パターンのある部分23aのシート状成形体21よりもガラス粉末およびセラミック粉末の接し方が弱いために、焼成過程においてもガラス粉末およびセラミック粉末の成分の拡散がガラス膜パターンのある部分23aのシート状成形体2
1のガラス粉末およびセラミック粉末に比べて遅い。このためガラス膜パターンの無い部分21bのシート状成形体21はガラス膜パターンのある部分21aのシート状成形体21よりも緻密化が遅くなる。
一方、ガラス膜パターンのある部分21aのシート状成形体21は成形体25の状態でガラス膜パターンの無い部分21bのシート状成形体21に比較してガラス粉末およびセラミック粉末が強固に接しており生密度が高くなっている。このため焼成過程においてガラス粉末およびセラミック粉末の成分が拡散しやすく、これにより緻密化しやすくなる。
その結果、成形体25を焼結させたときに、ガラス膜パターンの無い部分21bのシート状成形体21は緻密化の度合いが小さいために焼結体中の気孔率が高くなり、一方、成形体25の密度の高い方のガラス膜パターンのある部分21aのシート状成形体21は緻密化しやすいために焼結体の気孔率を低くすることができる。
こうして、枠体部5の内壁9を周回する方向にガラス膜が設けられた部分11aとガラス膜が設けられていない部分11bとが交互に配置されており、ガラス膜が設けられた部分11aとガラス膜が設けられていない部分11bとは焼結体の気孔率が異なっており、さらに、ガラス膜が設けられていない部分11bの焼結体の気孔率はガラス膜が設けられた部分11aの焼結体の気孔率よりも高い発光素子搭載用基板を得ることができる。
ホウケイ酸ガラス粉末を60質量%とAl粉末を40質量%の割合で混合した後、さらに、有機バインダーとしてアクリル系バインダーを19質量%、ワックスとしてパラフィンワックスを3質量%、有機溶媒としてトルエンを混合してスラリーを調製した後、ドクターブレード法にて平均厚みが800μmのシート状成形体を作製した。
次に、得られたシート状成形体の表面にホウ珪酸ガラス粉末(SiO:48、B:3、Al:19、CaO:25、ZnO:4、MgO:1(質量%))を主成分とするガラスペーストを用いてスクリーン印刷法によりガラス膜パターンを形成した。ガラス膜パターンの形状は表1に示すように、図1(b)および図2(b)の形状を用いた。試料No.4は枠体部の内壁の断面をその上端から下端にかけて湾曲としたものとした。ガラス膜パターンの形状が図2(b)の場合(試料No.5)、ガラス膜の欠損した部分の割合は、図2(b)に示すガラス膜の形状で、外周側の円周の長さを100%としたときに30%になるようにした。
次に、図6(d)(図7(d)に示す金型も図6(d)と同じ)に示した構造の金型を用いて、80℃の温度で加熱プレスを行い、切断して、図6(d)(図7(d))の金型の下部側に示されるような構造の成形体を形成した。試料No.2のガラス膜パターンは加圧成形して得られた成形体の枠体部の内壁にスクリーン印刷法を用いて形成した。
次に、大気中、910〜950℃の温度にて1時間の焼成を行った。
作製した発光素子搭載用基板はいずれも搭載面を囲繞する部分の内壁が上側に開口径を大きくするようなすり鉢状の形状となっており、いずれの試料もガラス膜パターンは枠体部の内壁に面一になるように埋設されていた。
比較例として、ガラス膜パターンをシート状成形体の表面に形成した後、金型の凸部の底辺側の直径(D)がガラス膜パターンの直径よりも小さい金型を用いて加圧を行い、ガラス膜パターンが枠体部の上面および角部を覆うように形成した成形体を作製し、上記と同様の条件にて焼成した(試料No.1)。この試料No.1はガラス膜が枠体部の上
面から内壁かけて全面に形成されたものであり、枠体部の内壁のガラス膜は枠体部の内壁に埋設されていなかった。
試料No.2〜5では、ガラス膜の形成された領域が、枠体部の上端より約20μmほど下側の位置から基体部の搭載面の高さの位置まで覆われたものであった。また、試料No.1〜5におけるガラス膜の平均厚みはいずれの試料も15μmであった。このうち試料No.1、3〜5におけるガラス膜は、その表面が平滑であり、また、表面粗さ(Ra)が5μm以下であった。
得られた発光素子搭載用基板は、平面の面積が3mm×3mm、枠体部の厚み(基体部の表面の搭載部の高さにおける厚み)が300μm、枠体部の搭載面からの高さが200μであった。基体部の搭載面の領域の厚みは400μmであった。
得られた発光素子搭載用基板について落下試験を行い、ガラス膜の損傷の状態を観察した。落下試験後に損傷した状態というのは、倍率が20〜50倍の観察において、ガラス膜に傷や欠けが見られたものとした。落下試験はJIS C0044−1995の自然落下試験方法を用いて行った。落下の高さは1m、落下の回数は2回とした。試料数は20個とした。
焼結体の気孔率は、基板の枠体部を切断し、断面研磨した後、電子顕微鏡を用いて断面写真を撮り、その写真上の単位面積当たりの領域に認められる気孔の総面積を画像解析により求め、次に、その気孔の総面積を写真の単位面積で除して求めた。この場合、気孔は最大径が0.1μm以上であるものを選択し、それ以下の気孔は除くようにした。
また、得られた発光素子搭載用基板の搭載面にLED素子を実装し、この発光素子を導線で電源と結線し、ガラス膜が図8に示した形状の発光素子搭載用基板(試料No.1)の発光強度を100%としたときの各試料の発光強度比を求めた。発光強度評価は上記の落下試験を行っていない試料を別途準備して行った。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、枠体部の内壁に形成されたガラス膜が枠体部の上端より下側の位置に形成された試料(試料No.2〜5)では、落下試験において損傷による不良の発生が無かった。
ガラス膜を加圧成形により形成した試料No.3、4は、ガラス膜の表面粗さが小さくなり、同じ面積割合を持つ試料(試料No.2)との間で比較した場合に、発光強度が高かった。
試料No.5は、枠体部の内壁に占めるガラス膜の面積割合が試料No.3、4よりも30%ほど低いものであったが発光強度は14.3%程度の低下に止まり(試料No.5の発光強度(78%)を試料No.3の発光強度(91%)で除して求めた85.7%を100%から減じた値)、高い発光強度を維持していた。
これに対して、試料No.1は銀の膜を枠体部の上面および角部に形成したものであったため、落下試験後に損傷が見られた。
1・・・・・・・搭載面
3・・・・・・・基体部
5・・・・・・・枠体部
9・・・・・・・内壁
11・・・・・・ガラス膜
11a・・・・・ガラス膜が設けられた部分
11b・・・・・ガラス膜が設けられていない部分
13・・・・・・内壁の上端
15・・・・・・内壁の上端から下側の位置
17・・・・・・内壁におけるガラス膜の下端の位置
19・・・・・・枠体部の上端における内壁側の角部
21・・・・・・枠体部の上面
11a・・・・・ガラス膜が設けられた部分
11b・・・・・ガラス膜が設けられていない部
12・・・・・・気孔
20・・・・・・発光素子
21・・・・・・シート状成形体
22・・・・・・ガラス膜パターン
23・・・・・・凸部
23a・・・・・ガラス膜パターンのある部分
23b・・・・・ガラス膜パターンの無い部分
25・・・・・・成形体
・・・・・・金型の凸部23の底辺側の直径
・・・・・・ガラス膜パターンの外周の直径

Claims (5)

  1. ともにガラスセラミックス製の焼結体により構成され、中央部に発光素子の搭載面を有する基体部および該基体部上で前記搭載面を囲むように配置された枠体部と、該枠体部の内壁に形成されたガラス膜と、を備えている発光素子搭載用基板であって、前記ガラス膜が、前記枠体部の前記内壁における上端よりも下側の位置から前記搭載面の位置までの領域を覆うように設けられているとともに、前記内壁に面一に埋設されていることを特徴とする発光素子搭載用基板。
  2. 前記ガラス膜は、前記内壁を周回する方向に、前記ガラス膜が設けられた部分と前記ガラス膜が設けられていない部分とが交互に配置されており、前記枠体部の前記ガラス膜が設けられた部分と前記ガラス膜が設けられていない部分とは、前記焼結体中の気孔率が異なっており、前記ガラス膜が設けられていない部分の焼結体の気孔率が、前記ガラス膜が設けられた部分の焼結体の気孔率よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の発光素子搭載用基板。
  3. 前記枠体部は、前記搭載面を囲繞する部分の内壁が上側に開口径を大きくするようなすり鉢状であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光素子搭載用基板。
  4. 前記枠体部が対角線上の対向する位置に角部を有する矩形状を為しており、前記ガラス膜は前記角部に対向する部分を除く内壁の領域に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の発光素子搭載用基板。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれかに記載の発光素子搭載用基板の前記搭載に発光素子を備えていることを特徴とする発光装置。
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