JP5916364B2 - 鉄筋コンクリート梁のせん断耐力向上方法 - Google Patents

鉄筋コンクリート梁のせん断耐力向上方法 Download PDF

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本発明は鉄筋コンクリート梁のせん断耐力を向上させるせん断補強方法に関する。
図5は鉄筋コンクリート梁に発生するせん断ひび割れを説明する図である。
鉄筋コンクリート梁1は主鉄筋の他にせん断補強用として帯鉄筋2が用いられる。梁1の両端部を支点3で支持して梁中央部の載荷点4に荷重をかけ、荷重を大きくしていくと、支点3と載荷点4との間にほぼ45度のラインでひび割れ5が発生してせん断破壊が生ずる。
このようなせん断破壊を防止する従来の方法を図6、図7により説明する。
図6はせん断補強用の帯鉄筋を多く配置する例を示す図で、せん断応力が大きく作用する領域の帯鉄筋の配置間隔を狭くして帯鉄筋を多く配置することでせん断破壊を防止するようにしている。また、せん断補強鉄筋に高強度鋼材を用いることも行われている。
図7は梁断面を鋼板で巻く例を示す図で、せん断応力が大きく作用する領域を鋼板7で巻いてモルタルやコンクリートを詰めるなどして一体化し、せん断破壊を防止するようにしている。
帯鉄筋を多く配置する方法では、せん断補強鉄筋の配置が密となって鉄筋組立作業が困難となり、また、せん断補強鉄筋に高強度鋼材を用いる場合は材料コストが高くなってしまう。梁断面を鋼板で巻く方法では、鋼材の材料コストおよび施工の手間がかかるという問題がある。
本発明は上記課題を解決しようとするもので、補強材料のコストを低減し、かつせん断応力を向上させることを目的とする。
本発明は、鉄筋コンクリート梁のせん断力を受ける部分に、周囲より引張強度の大きい領域を形成してせん断耐力を向上させる方法であって、周囲より引張強度の大きい領域は、梁高をHとしたとき、梁長さ方向に支点から2Hの範囲内、梁の幅をBとしたとき、梁断面の奥域方向B/3以上、梁高さ方向は、圧縮力が大きく作用する部分をはずした3H/4の範囲内とすることを特徴とする。
また、本発明は、周囲より引張強度の大きい領域は、空隙の多いコンクリート領域を形成し、この領域内に接着強度および引張強度の大きい充填材を充填して形成することを特徴とする。
また、本発明は、前記空隙の多いコンクリート領域をコンクリートに複数の孔を開けることで形成し、この孔に接着強度および引張強度の大きい充填材を充填することを特徴とする。
また、本発明は、前記空隙の多いコンクリート領域の界面に差し筋を設けたことを特徴とする。
また本発明は、前記空隙の多いコンクリート領域の界面に凹凸を形成したことを特徴とする。
本発明は、周囲よりも引っ張り強度の大きい領域をせん断力が作用する部位に設けることで、補強材料を減らし、補強材のコストを下げ、施工性を良くして鉄筋コンクリート梁のせん断耐力を向上させることが可能となる。
鉄筋コンクリート梁のせん断耐力向上方法の例を説明する図である。 せん断ひび割れの発生状況を説明する図である。 鉄筋コンクリート梁のせん断耐力向上方法の他の例を説明する図である。 せん断補強する範囲を形成する領域の例を説明する図である。 従来の鉄筋コンクリート梁のせん断ひび割れの発生を説明する図である。 従来の帯鉄筋を増やすせん断補強方法の例を説明する図である。 従来の鋼板巻きせん断補強方法の例を説明する図である。
以下、本実施形態について説明する。
図1は本実施形態を説明する図である。
鉄筋コンクリート梁1の支点3と載荷点4との間のせん断力が大きく作用する領域の少なくとも一部に、周囲より引っ張り強度が大きい領域10を形成する。引っ張り強度が大きい領域10は、例えば、この領域のコンクリートにバイブレータ等で振動を与えてセメントペーストを除去して粗骨材、細骨材が多く空隙の多い状況をつくり、この領域に接着強度および引張強度の大きいエポキシ樹脂、アクリル樹脂等の有機系樹脂、或いはポリマーセメント等の接着強度および引張強度が大きい無機系材料等の充填材を充填して形成する。せん断力が大きく作用するところでは、圧縮に対して直交する方向に引っ張り力が作用してせん断破壊を起こすので、このような領域の少なくとも一部に引っ張り強度が大きい領域10を形成することで帯鉄筋の量を増やさず、高強度鋼材を使用せずにせん断耐力を向上させることができる。
なお、コンクリートの一部領域を空隙の多い状態とする方法としては、その領域のセメントペーストを除去する方法以外にも、ある領域のコンクリートに複数の孔を開けることで形成し、その孔に接着強度および引張強度の高い充填材を充填することで引っ張り強度が大きい領域を形成するようにしてもよい。
図2は図1に示した引っ張り強度が大きい領域を形成した鉄筋コンクリートのせん断耐力向上を説明する図である。
載荷点4への荷重を大きくしていったときに発生するせん断ひび割れ15は、引っ張り強度が大きい領域10を迂回し、領域10の下側を経て支点3に達していることが確認された。左側の領域10に着目すると、支点3が領域10の右端の載荷点4に近い位置3’(間接支点)へ移動したことになる。したがって、コンリート梁の高さをd、間接支点3’と載荷点4との間の長さa(せん断スパン)の比a/dが小さくなり、せん断耐力が向上していることが分かる。
図3は本発明の他の実施形態を説明する図である。
引っ張り強度が大きい領域10は接着強度の大きい樹脂を充填しているが、樹脂の界面は強度が弱くひび割れが発生し易い。そこで、この例では領域10の下側界面に複数の差し筋20を入れてひび割れの発生を防止してせん断耐力を向上させるようにしている。また、差し筋20は領域10の上側界面にも設けるようにしてもよい。また、差し筋を設けることに代えて、界面に凹凸を設けるようにしてもよく、この凹凸がひび割れた界面のかみ合わせにきいてくるので強度を増してせん断耐力を向上させることができる。もちろん、界面に凹凸を形成し、さらに差し筋を設けるようにしてもよい。
図4は引っ張り力が大きい材料の形成範囲の例を説明する図で、図4(a)は正面図、図4(b)は側断面図である。
前述したように、せん断力が大きく作用するところは、圧縮に対して直交する方向に引っ張り力が作用してせん断破壊を起こすので、図4(a)に示すように、梁高をHとしたとき、引っ張り強度が大きい領域10は支点3から2H程度の範囲に形成するのが望ましい。なお、必ずしも2Hの全範囲である必要はなく適宜状況によってより狭い範囲に形成するようにしてもよく、また、支点3から多少離れた位置から2H程度の範囲としてその範囲内で適宜選択するようにしてもよい。
図4(b)の側断面図において、梁高をH、梁の幅をBとしたとき、引っ張り強度が大きい領域10の梁断面の奥域方向は幅B/3以上あることが望ましく、幅Bの全域に形成してもよい。また、高さ方向は、上部は圧縮力が大きく作用するので、この領域を外した3H/4の範囲内とするのが望ましいが、適宜状況によってより狭い範囲に形成するようにしてもよい。
1…鉄筋コンクリート梁、2…帯鉄筋、3…支点、4…載荷点、10…引っ張り強度が大きい領域

Claims (5)

  1. 鉄筋コンクリート梁のせん断力を受ける部分に、周囲より引張強度の大きい領域を形成してせん断耐力を向上させる方法であって、周囲より引張強度の大きい領域は、梁高をHとしたとき、梁長さ方向に支点から2Hの範囲内、梁の幅をBとしたとき、梁断面の奥域方向B/3以上、梁高さ方向は、圧縮力が大きく作用する部分をはずした3H/4の範囲内とすることを特徴とする鉄筋コンクリート梁のせん断耐力向上方法。
  2. 周囲より引張強度の大きい領域は、空隙の多いコンクリート領域を形成し、この領域内に接着強度および引張強度の大きい充填材を充填して形成する請求項1記載の鉄筋コンクリート梁のせん断耐力向上方法。
  3. 前記空隙の多いコンクリート領域をコンクリートに複数の孔を開けることで形成し、この孔に接着強度および引張強度の大きい充填材を充填する請求項2記載の鉄筋コンクリート梁のせん断耐力向上方法。
  4. 前記空隙の多いコンクリート領域の界面に差し筋を設けた請求項2または3記載の鉄筋コンクリート梁のせん断耐力向上方法。
  5. 前記空隙の多いコンクリート領域の界面に凹凸を形成した請求項2乃至4いずれか記載の鉄筋コンクリート梁のせん断耐力向上方法。
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