JP5915439B2 - 判定回路および半導体装置 - Google Patents

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本発明は、判定回路および半導体装置に関する。
これまで、半導体装置においては、電源は、動作開始時に電圧を昇圧すると、動作時および非動作時にかかわらず、常に一定電圧の電源を供給するのが一般的であった。近年、半導体装置の回路を形成するトランジスタの微細化が進むにつれて、電源投入後に、半導体装置の非動作時の消費電流量が増加する傾向が顕著になっている。そこで、半導体装置内に形成される回路を1つもしくは複数のグループに分割し、グループごとに電源供給を制御することにより、消費電流量を低減することが行われる。グループごとに供給する電源を制御する技術は、パワーゲーティングと称される。
パワーゲーティングを行うには、半導体装置内の回路を複数のグループに分割する。ここでは、分割した各グループの回路を内部回路またはパワードメイン(Power Domain:PD)と称する。複数の内部回路(パワードメイン)に対応させて複数の仮想電源ラインを設け、各仮想電源ラインを半導体装置全体に設けられた主電源ラインにパワースイッチを介して接続する。電源制御回路(Power Management unit:PMU)は、各内部回路の動作状態に応じて、対応するパワースイッチを制御する。
パワースイッチをオン(接続状態)にして、仮想電源ラインに電源供給を行う電源投入時に、想定していない大きな量の電流、すなわち突入電流が流れ込む。この突入電流に起因し、主電源ラインにおいて電源ノイズが発生し、電源ノイズ量に依っては誤動作等が発生する場合が起こり得る。そこで、主電源ラインと仮想電源ラインを、複数個のパワースイッチで接続し、パワースイッチを順にオンすることにより、仮想電源ラインに段階的に電源を供給する。言い換えれば、仮想電源ラインの電圧を段階的に昇圧する手法がある。これにより、急激に電流が流れることを抑制できるため、突入電流量を制限することが可能になる。
ここで、例えば2個のパワースイッチを接続しパワーゲーティングを行う場合、1つ目のパワースイッチがオンした後2つ目のパワースイッチがオンする前に、仮想電源ラインの電圧は、内部回路が動作できる電圧までは昇圧していないが、規定の電圧以上に昇圧している必要がある。そのため、製造出荷時に、1つ目のパワースイッチがオンした時に、仮想電源ラインの電圧が規定電圧以上に昇圧していることを確認する試験が必要となる。
この試験は、各仮想電源ラインを半導体装置のI/Oセルまで引き出し、そこに直結した試験用I/Oセルおよび試験パッドを設けるように設計し、外部の電圧計測器を試験パッドに接触させて、仮想電源ラインの電圧を測定することにより行っていた。そのため、試験用I/Oセルおよび試験パッドは、内部回路の個数分設けられる。多数の内部回路が存在する半導体装置の場合、試験用I/Oセルおよび試験パッドの個数も多くなり、その分半導体装置のレイアウト面積が増大するという問題があり、製造コストの増加を伴う。製造コストの増加を抑制するため、半導体装置の面積は低減が求められる。
特開平2−273965号公報 特開平10−154924号公報 特開平10−163826号公報
実施形態によれば、試験を行うために増加するレイアウト面積の増加量を抑制しながら、パワーゲーティングを行い、仮想電源ラインの電圧が規定の電圧以上に昇圧していることを確認する試験を行える半導体装置が実現される。
さらに、実施形態によれば、仮想電源ラインの電圧が規定の電圧以上に昇圧していることを確認する高閾値の判定回路が実現される。
第1の観点によれば、入力信号が閾値より低い電圧の時には高レベルの判定信号を出力し、入力信号が閾値より高い電圧の時には低レベルの判定信号を出力する判定回路が実現される。判定回路は、入力信号が入力され、判定信号を出力する第1のインバータ回路と、判定信号を入力とする第2のインバータ回路と、を有する。第1および第2のインバータ回路を形成するPチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタは、同一の高閾値プロセスで製造される。第2のインバータ回路の出力は、第2のインバータ回路の出力が低レベルから高レベルに変化する時に、第1のインバータ回路が判定信号を高レベルにする駆動能力を低減するようにフィードバックされる。
第2の観点によれば、主電源ラインと、複数の仮想電源ラインと、第1接続スイッチと、第2接続スイッチと、複数の内部回路と、を有する半導体装置が実現される。第1接続スイッチおよび第2接続スイッチは、主電源ラインと各仮想電源ラインを接続する。各仮想電源ラインの電源立ち上げ時には、第1接続スイッチを接続(オン)状態にした後、第2接続スイッチを接続状態にする。複数の内部回路に対応して、入力ノードが、対応する仮想電源ラインに接続された複数の判定回路が設けられ、複数の判定回路の判定結果を、シーケンスデータにして、外部端子に順次出力するスキャン回路が設けられる。判定回路の閾値は、仮想電源ラインの電源立ち上げ時に、第2接続スイッチを接続状態にする前に、仮想電源ラインが到達していることが要求される規定電圧に対応している。
上記の第1の観点によれば、高閾値の判定回路が実現される。
さらに、上記の第2の観点によれば、パワーゲーティングを行い、仮想電源ラインの電圧が規定の電圧以上に昇圧していることを確認する試験を行える半導体装置が、少ないレイアウト面積の増加量で実現される。
図1は、パワーゲーティングを説明する図であり、(A)はパワーゲーティングを行う半導体装置の構成を示すブロック図であり、(B)は動作を示すタイムチャートである。 図2は、多数の内部回路(パワードメイン:PD)を有し、仮想電源ラインの電圧を外部測定器で直接測定可能にした半導体装置のレイアウトを示すブロック図である。 図3は、仮想電源電圧を外部測定器で測定する構成を示す図である。 図4は、実施形態の半導体装置のレイアウトを示すブロック図である。 図5は、実施形態の半導体装置における、1個の内部回路(Power Domain)と、判定回路と、パワーゲーティングに関係する部分を示すブロック図である。 図6は、高閾値を有するインバータ回路の回路例を示す図である。 図7は、図6のインバータ回路で、入力信号の電圧に対する出力(判定)信号の電圧を示す図である。 図8は、ヒステリシス特性を有するインバータ回路として動作する代表的なシュミットトリガ回路を示す図である。 図9は、本実施形態で使用する判定回路の回路構成を示す図である。 図10は、図9の判定回路で、入力信号の電圧に対する出力(判定)信号の電圧を示す図である。 図11は、判定回路の変形例を示す図である。 図12は、判定回路の別の変形例を示す図である。
まず、パワーゲーティングについて説明する。
図1は、パワーゲーティングを説明する図であり、(A)はパワーゲーティングを行う半導体装置の構成を示すブロック図であり、(B)は動作を示すタイムチャートである。
図1の(A)において、参照番号10で示す範囲が半導体チップ(ダイ)上に形成される半導体集積回路(LSI)部分であり、参照番号7はダイ10が搭載されるパッケージを示し、参照番号5はパッケージ7が搭載される回路基板(ボード)を示す。図1の(A)では、ボード5に設けられる直流電源Sおよび直流電源Sの電圧を安定化するように直流電源Sに並列に接続される容量C1が示される。さらに、パッケージ7は、ダイ10の電極パッドおよびボード5の端子と接続される端子およびワイヤ、リードフレーム等であり、電気特性を示す回路素子として抵抗およびインダクタンスで表されるので、図1の(A)では、インダクタンスL1およびL2、および抵抗R1およびR2として示される。一般に、図1の(A)において、ボード5を除くダイ10およびパッケージ7の部分を半導体装置と称するが、ダイ10を半導体装置と称する場合もある。以下、半導体装置は、ダイ10に対応するものとして説明を行う。
半導体装置10は、高電位(VDD)側の主電源ライン11および低電位(VSS)側の主電源ライン12を有する。R11およびR12は、主電源ライン11および12の抵抗成分を表す。主電源ライン11は、インダクタンスL1および抵抗R1を介して直流電源Sの高電位側端子に接続される。主電源ライン12は、インダクタンスL2および抵抗R2を介して直流電源Sの低電位側端子に接続される。
半導体装置10は、内部回路(パワードメイン(Power Domain :PD))21および仮想電源(VDDV電源)ライン14を有する。図1の(A)では、本発明の回路の動作説明のため1個の内部回路21のみが示されるが、機能上複数の回路が必要な場合は多数の内部回路21が設けられる。仮想電源ライン14は、内部回路21に対応して設けられる。したがって、仮想電源ライン14も多数存在する。内部回路21は、仮想電源ライン14と主電源ライン12の間に接続され、仮想電源ライン14および主電源ライン12から電源供給を受ける。なお、低電位側の仮想電源ラインを設け、内部回路21は、高電位側の主電源ライン1と低電位側の仮想電源ラインの間に接続する場合もある。また、主電源ライン12の代わりに、低電位側の仮想電源ラインを設け、内部回路21を、仮想電源ライン14と低電位側の仮想電源ラインの間に接続する場合もある。これはレイアウトしたときの面積の大小を考慮して決める。以下の説明では図1の(A)のように、主電源ライン12を低電位側の主電源ラインとして使用し、仮想電源ライン14を高電位側主電源として使用するとして説明する。
さらに、半導体装置10は、電源制御回路(Power Management Unit:PMU)13と、各仮想電源ライン14に対応して設けられたパワースイッチと、パワースイッチを駆動するバッファと、を有する。電源制御回路13は、半導体装置10に1個設けられる。
パワースイッチは、駆動能力の小さなトランジスタを多数個合わせて、内部回路が必要とする電流を供給できるよう形成するのが一般的である。図1の(A)の構成では、複数のパワースイッチ用トランジスタを2つ以上のグループに分け、各グループをパワースイッチ(PSW)グループと称する。ここでは、2つのPSWグループを設け、第1PSWグループを構成する各トランジスタをTr11で表し、第2PSWグループを構成する各トランジスタをTr12で表す。トランジスタTr11およびTr12は、同一のサイズで製作され、同一の駆動能力を有する。パワースイッチとしての駆動能力は、グループに含まれるトランジスタの個数で決定される。第1PSWグループに含まれるトランジスタTr11の個数は、第2PSWグループに含まれるトランジスタTr12の個数より小さい。したがって、第1PSWグループの駆動能力は小さく、第2PSWグループの駆動能力は大きい。
なお、パワースイッチ用トランジスタの接続位置は、仮想電源ラインの配置等を考慮して適宜決定される。また、パワースイッチ用トランジスタの種別および特性は、上記のようにどのような仮想電源ラインを設けるかに応じて、適宜決定される。
バッファB1は、電源制御回路13からの制御信号PG−wに応じて第1PSWグループのトランジスタTr11をオン・オフ制御する。バッファB2は、電源制御回路13からの制御信号PG−sに応じて第2PSWグループのトランジスタTr12をオン・オフ制御する。電源制御回路13は、半導体装置10内の複数の仮想電源ライン14に対応して設けられた2組のパワースイッチを駆動する2組のバッファを制御する。
次に図1の(B)に示すように、半導体装置10では、内部回路21を動作状態にする場合を説明する。電源制御回路13からバッファB1およびB2に制御信号を出力し、2つのPSWグループを順次オン状態にして、仮想電源ライン14のVDDV電源を昇圧する。第1PSWグループ内のトランジスタTr11がオンすると、それまでオフ状態の仮想電源ライン14に、電源供給が開始され突入電流が流れ込む。突入電流は、パッケージ7や半導体装置10内の主電源ライン11および12上を通るため、存在する抵抗・インダクタによって、主電源ライン11、12にそれぞれ電源ノイズ(ΔVp,ΔVg))が発生する。
この電源ノイズは、電源がオン状態である動作中のほかの内部回路21の仮想電源ライン14や、ほかの内部回路21が接続される主電源ライン12にも伝搬する。電源ノイズは、半導体装置10の内部で発生する電圧降下量(IRDrop量)と同様に、回路のパス遅延を増加させる。
半導体装置10内の回路の誤動作を防ぐため、電源ノイズは、電源がオン状態にある半導体装置内のほかの内部回路のクリティカルパスの遅延劣化が許容できる範囲内に収まるようにすることが求められる。このため、第1PSWグループがオンした時に発生した電源ノイズが収束するのを待って、第2PSWグループがオンするように制御する。すなわち、電源がオフ状態の内部回路21をオンする際には、設計した各PSWグループをオンする時に発生する電源ノイズを許容値内に抑制しつつ、かつ第1PSWグループおよび第2PSWグループを順にオンする。
そして、第2PSWグループがオンする際には、第1PSWグループがオンした後で仮想電源ライン14が規定電圧以上に昇圧していることが求められる。もし仮想電源ライン14の電圧が規定電圧に達していない場合は、規定の電圧に不足している電圧分を昇圧するために内部回路21の電源間容量を充電する必要があるため、オンした第2PSWグループを通してより多くの突入電流が流れ、より大きな電源ノイズを発生させる。なお、仮想電源ライン14が規定電圧以上に昇圧されていれば、第2PSWグループ内のトランジスタTr12がオンした場合に発生する突入電流は小さく、電源ノイズも小さい。
第1PSWグループが十分な供給電流能力を有さず、上記のように、第2PSWグループをオンする際にも、仮想電源ライン14が規定電圧以上に昇圧していない場合には、半導体装置は回路の誤動作を防ぐために不良品として判別する必要がある。規定電圧は、例えば、VDD電源電圧に近い電圧であり、例えば、VDD電源電圧の約90%の電圧である。第1PSWグループが十分な供給電流能力を有さない要因としては、多数のトランジスタTr11が動作不良であること、内部回路21および仮想電源ライン14での短絡などの製造不良もしくは製造ばらつき等に起因するものが考えられる。
仮想電源ライン14が規定電圧以上に昇圧しているかを、製品出荷時に試験するには、仮想電源ライン14の電圧を直接測定することが考えられる。
図2は、多数の内部回路(パワードメイン:PD)21を有し、仮想電源ライン14の電圧を外部測定器で直接測定可能にした半導体装置10のレイアウトを示すブロック図である。図2に示すように、半導体装置10は、多数の内部回路21を有する。前述のように、各内部回路21に対応して仮想電源ライン14が設けられており、仮想電源ライン14はVDDV電源試験用電極パッド23に引き出される。なお、図2では、主電源ライン11および12については図示を省略している。
図2に示すように、半導体装置10は、電源供給、信号の入出力、検査等のために多数の電極パッドを有し、パッケージに搭載する時に、電極パッドの一部は、パッケージの端子にボンディングワイヤ等により接続される。なお、検査のための電極パッドは、パッケージの端子には接続されない。電極パッドは、組立工程ではボンディングワイヤが接続され、検査時にはプローブを接触させるため、大きな面積を有する。すなわち、電極パッドの個数を低減すると、半導体装置10のレイアウト面積を低減できるため、電極パッドの個数低減が求められている。
図2において、斜線を付した電極パッド23が、VDDV電源試験用電極パッドであり、斜線を付していない電極パッド22が、VDDV電源試験用電極パッド以外の電極パッド22である。図2に示すように、VDDV電源試験用電極パッド23は、内部回路21の個数分必要であり、内部回路21の個数が多くなると、その分VDDV電源試験用電極パッド23の個数も増加し、レイアウト面積は増加する。
図3は、仮想電源電圧を測定する構成を示す図である。
図3に示すように、半導体装置(LSI)10のVDD電源端子15およびVSS電源端子16を直流電源Sに接続する。VDD電源端子15およびVSS電源端子16は、いずれかの電極パッド22に接続される。検査制御回路18は、バッファB1およびB2を含み、電極パッド22に接続される試験制御用端子17からの信号により、電源制御回路13からの制御信号にかかわらず、駆動信号を出力するか否かを制御する。仮想電源ライン14は、VDDV電源試験用電極パッド23に引き出される。外部電圧測定器19の測定プローブをVDDV電源試験用電極パッド23に接続する。これにより、仮想電源ライン14の電圧が測定できる状態になる。なお、電源制御回路13に検査制御回路18に相当する回路を含めてもよい。これにより試験制御用端子17を設けなくてもよくなるという利点がある。
図3の状態で、試験制御用端子17から信号を入力して、検査制御回路18が第1PSWグループのトランジスタTr1をオンし、第2PSWグループのトランジスタTr2はオフの状態にする。この状態で、外部電圧測定器19が仮想電源ライン14の電圧を測定し、規定電圧以上であるかを確認する。実際の試験工程では、さらに第2PSWグループのトランジスタTr2をオンした状態で、仮想電源ライン14の電圧を測定する。なお、時間的な電圧変化を考慮して、トランジスタTr1をオンしてから所定時間後の電圧を測定するようにしてもよい。
図2に戻って、内部回路21の個数が多いと、VDDV電源試験用電極パッド23の個数も多くなる。そのため、VDDV電源試験用電極パッド23を共通化して、1個のVDDV電源試験用電極パッド23に接続する仮想電源ラインを切り替えることが考えられる。しかし、仮想電源ライン14の電圧の試験では、仮想電源電圧というアナログ信号を半導体装置10の外部に出力する必要がある。そのため、複数ある内部回路21のそれぞれの仮想電源ライン14の電圧を、選択してVDDV電源試験用電極パッド23に出力したのでは、アナログ信号として高精度に測定するのが難しかった。
図4は、実施形態の半導体装置10のレイアウトを示すブロック図である。
実施形態の半導体装置10は、多数の内部回路(PD)21を有する。各内部回路21に対応して仮想電源ライン14が設けられているが、図4では、仮想電源ライン14は図示を省略している。さらに、図2では、主電源ライン11および12については図示を省略している。
図4に示すように、実施形態の半導体装置10は、電源供給、信号の入出力、検査等のために多数の電極パッド22を有する。検査のための電極パッドのうちの1個が、仮想電源ライン14のVDDV電源試験用電極パッド24である。各内部回路21に対応させて、判定回路30が設けられる。図4では、判定回路30は、内部回路21内に設けられるように示されるが、次の図5に示すように、内部回路21に対応して設けられる。判定回路30は、第1PSWグループがオンし、第2PSWグループがオフした状態で、仮想電源ライン14が規定電圧以上に昇圧しているか否かを判定する。判定結果は、規定電圧以上であるか否かを示す2値データである。複数の判定回路30の判定結果は、半導体装置の試験用に広く用いられるスキャン回路を利用してVDDV電源試験用電極パッド24にシーケンスデータとして出力される。なお、図4では、スキャン回路は図示を省略している。また、各内部回路21の電源制御回路13にセレクタ回路を設け、判定結果を選択的にVDDV電源試験用電極パッド24に出力できるようにしてもよい。
実施形態の半導体装置10は、図4に示すように、VDDV電源試験用電極パッド24が1個であり、図3に示した各内部回路21に対応した個数分のVDDV電源試験用電極パッド23を設ける場合に比べて、電極パッド数を大幅に低減できる。
図5は、実施形態の半導体装置10における、1個の内部回路(Power Domain)21と、判定回路30と、パワーゲーティングに関係する部分を示すブロック図である。
図5に示すように、半導体装置(LSI)10のVDD電源端子15およびVSS電源端子16を、図4のいずれかの電極パッド22を介して、直流電源Sに接続する。検査制御回路18は、バッファB1およびB2を含み、電極パッド22に接続される試験制御用端子17からの信号により、電源制御回路13からの制御信号にかかわらず、駆動信号を出力するか否かを制御する。仮想電源ライン14は、判定回路30に接続される。判定回路30は、主電源ライン11と12に接続され、検査制御回路18からのイネーブル信号ENが有効(Hレベル)の時に、仮想電源ライン14の電圧が、閾値以上であるかを判定する。前述のように、複数の判定回路30の判定結果は、図示していないスキャン回路により、シーケンスデータとして、VDDV電源試験用電極パッド24から出力される。
前述のように、第1PSWグループがオン状態の時に昇圧されるべき、仮想電源ライン14の規定電圧は、VDD電源の電圧の90%程度であり、判定回路30は、VDD電源の電圧に近い閾値を有することが求められる。例えば、電源電圧1.0V時には、判定回路30の閾値は、VDD電源の電圧−100mVとする。言い換えれば、試験する半導体装置内に、内部回路と同じ製造プロセスで、電源電圧に近い閾値電圧を有する判定回路を作製することが求められる。
判定回路として機能する広く使用されている回路は、インバータ回路である。一般的なインバータ回路では、1段のPチャネルトランジスタと1段のNチャネルトランジスタを、高電位側の電源VDDと低電位側の電源VSSの間に直列に接続する。インバータ回路では、入力信号の電圧がインバータ回路の閾値より小さい場合には出力信号が「高(H)」レベルに、入力信号の電圧がインバータ回路の閾値より大きい場合には出力信号が「低(L)」レベルになる。このインバータ回路の閾値は、PチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタの構造および製造プロセスに応じて変化する。
インバータ回路の閾値を高くする代表的な第1の方法は、接続するNチャネルトランジスタの縦積みの段数を増加させることである。ただし、段数は、トランジスタの閾値電圧により制限され、電源電圧VDD−VSSを段数で除した電圧が、少なくともトランジスタの閾値電圧により大きいことが求められる。
インバータ回路の閾値を高くする第2の方法は、トランジスタの構造を変えることである。トランジスタは、ゲート幅を長くするとトランジスタの駆動電流が増加し(すなわちオン抵抗が小さくなり)、ゲート幅を短くすると駆動電流が減少する。また、トランジスタは、ゲート長を短くすると駆動電流が大きく、ゲート幅を長くすると駆動電流が小さくなる。
また、トランジスタの駆動電流量に影響する要因として製造プロセスがある。以下の説明では、PチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタを平均的な駆動電流量になるように製造する製造プロセスをTT(Pch: Typical, Nch: Typical)で表す。同様に、PチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタの両方を大きい駆動電流量になるように製造する製造プロセスをFF(Pch: fast, Nch: Fast)で表す。さらに、PチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタの両方を小さい駆動電流量になるように製造する製造プロセスをSS(Pch: slow, Nch: Slow)で表す。Pチャネルトランジスタを小さい駆動電流量になるように、Nチャネルトランジスタを大きい駆動電流量になるように製造する製造プロセスをSF(Pch: slow, Nch: Fast)で表す。Pチャネルトランジスタを大きい駆動電流量になるように、Nチャネルトランジスタを小さい駆動電流量になるように製造する製造プロセスをFS(Pch: Fast, Nch: Slow)で表す。
インバータ回路の閾値を高くするには、Pチャネルトランジスタの動作速度を高速に、Nチャネルトランジスタの動作速度を低速にするプロセスを採用することが望ましい。
図6は、高閾値を有するインバータ回路の回路例を示す図である。
図6のインバータ回路は、PチャネルトランジスタMP00、2個のNチャネルトランジスタMN00およびMN01を、VDDとVSSの間に直列に接続したインバータ回路を示す図である。言い換えれば、Nチャネルトランジスタの段数を2段にしたインバータ回路である。
図6のインバータ回路は、入力信号VINの電圧が閾値より小さい場合には、出力(判定)信号FLGがHレベルであり、VINの電圧が閾値より大きくなるとFLGがLレベルに変化する。なお、図6のインバータ回路は、PチャネルトランジスタMP00のゲートにVSSを印加した場合も同様の判定動作を行い、閾値は一層高くなる。
図7は、図6のインバータ回路で、入力信号VINの電圧に対する出力(判定)信号FLGの電圧を示す図である。図7において、実線はプロセス条件FSの場合を、破線はプロセス条件SFの場合を、点線はプロセス条件SSの場合を、一点鎖線はプロセス条件TTの場合を、二点鎖線はプロセス条件FFの場合を、それぞれ示す。また、Pで示すグループは、図6のインバータ回路で高閾値化を行わない通常のトランジスタ構造の場合を、Qで示すグループは、図6のインバータ回路で高閾値化を行ったトランジスタ構造の場合を、それぞれ示す。高閾値化を行わない通常の構造に比べて高閾値化を行った構造の場合は、PチャネルトランジスタMP00は、ゲート長を短く、ゲート幅を長くして、駆動電流量が大きくなるようにしている。また、NチャネルトランジスタMN00およびMN01は、ゲート長を長く、ゲート幅を短くして、駆動電流量が小さくなるようにしている。
図7に示すように、Pで示す通常の構造の場合、プロセス条件により閾値電圧は異なるが、ある入力電圧を境としてFLGの電圧は急激に変化しており、インバータ回路として望ましい動作が実現されることが分かる。また、閾値は、プロセス条件に応じてバラツキ、プロセス条件FSの場合に最大になり、プロセス条件SFの場合に最小になることが分かる。Rはプロセス条件によるバラツキ具合を示し、実際の製造プロセスにおける製造バラツキの影響に関係する。さらに、FLGの電圧は、プロセス条件にかかわらず、Tで示す範囲まで確実に低下している。これは、インバータ回路としての誤動作や動作不良要因が少ないことを意味する。
しかし、通常の構造のインバータ回路では、本実施形態で求められる閾値に達しないので、高閾値化の構造にすると、閾値は高くなる。しかし、プロセス条件によるバラツキ具合は、Rで示す狭い範囲からSで示す広い範囲に増加し、プロセス条件のバラツキの影響を受けやすくなることが分かる。また、FLGの電圧は、Uで示す範囲では、十分に低下せず、誤動作や動作不良要因となる恐れが増加することが分かる。
特に、高閾値化する上で重要なプロセス条件FSについてはSで示す部分で次に閾値の大きなプロセス条件SSとの差が大きく、プロセス条件のバラツキの影響をもっとも受けやすくなることが分かる。また、Uで示す範囲では、FLGの電圧低下が不十分で、誤動作や動作不良要因を発生する可能性が高いことが分かる。
以上のように、図6のインバータ回路では、高閾値化する構造を適用すると、たとえ閾値が高くなっても、プロセス条件のバラツキの影響を受けやすくなり、誤動作が発生しやすくなるため、実際の半導体装置に適用するのが難しいことが分かる。
図8は、インバータ回路として動作する代表的なシュミットトリガ回路を示す図である。
図8のシュミットトリガ回路は、2個のPチャネルトランジスタMP11およびMP12と、2個のNチャネルトランジスタMN11およびMN12を、VDDとVSSの間に直列に接続したインバータ回路部を有する。図8のシュミットトリガ回路は、さらに、MPN1とMN12の接続ノードAとVDDの間に接続され、ゲートに出力信号OUTが印加されるNチャネルトランジスタMN10を有する。図8のシュミットトリガ回路は、さらに、MP11とMP12の接続ノードBとVSSの間に接続され、ゲートに出力信号OUTが印加されるPチャネルトランジスタMP00を有する。シュミットトリガ回路では、入力信号VINがLレベルの場合、出力信号OUTはHレベルであり、NチャネルトランジスタMN10がオンしているため、ノードAはVDDに接続されている。そのため、VINが上昇してもノードAの電圧は低下しにくいため、閾値が高くなる。
しかし、図8のシュミットトリガ回路に上記の高閾値化する構造およびプロセス条件FSを適用すると、たとえ閾値が高くなっても、プロセス条件のバラツキの影響を受けやすくなり、誤動作が発生しやすくなるという問題を生じる。
以上説明したように、図6および図8に示したインバータ回路では、図5に示した、第1PSWグループが昇圧すべき仮想電源ライン14がVDD電源電圧に近い規定電圧以上に昇圧していることが判定可能な判定回路を実現できない。
そこで、本実施形態では、プロセス条件に関わらず、高い電圧の入力信号を判定可能な高閾値を保つ判定回路を実現して、判定回路に適用する。
図9は、本実施形態で使用する判定回路の回路構成を示す図である。
図9の判定回路は、第1の高閾値インバータ部41と、第2の高閾値インバータ部42と、を有する。第1の高閾値インバータ部41は、VDDとVSSの間に直列に接続されたPチャネルトランジスタMP20および3個のNチャネルトランジスタMN21、MN22およびMN23と、MP20に並列に接続されたPチャネルトランジスタMP20と、を有する。言い換えれば、第1の高閾値インバータ部41は、4段のうち3段をNチャネルトランジスタで形成したインバータ回路であり、Nチャネルトランジスタが多段である分高閾値である。入力信号VINは、MP20、MN21およびMN22のゲートに印加され、MP20とMN21の接続ノードEから出力信号FLGが出力される。MN23のゲートには、バッファB11を介してイネーブル信号ENが印加される。イネーブル信号ENは、判定回路の動作時にHレベルに固定され、MN23をオンする。イネーブル信号ENがLレベルの時には、判定回路は動作しない。MN23は、イネーブル機能を実現するだけでなく、閾値の微調整にも利用する。
第1の高閾値インバータ部41は、MN21とMN22の接続ノードDとVDDの間に接続され、ゲートに出力信号FLGが印加されるNチャネルトランジスタMN20を、さらに有する。MN20は、入力信号VINがLレベルからHレベルに変化する時の閾値を上昇させるシュミットトリガ回路を形成する。MN20は、シュミットトリガ回路を形成するように設けることが望ましいが、MN20を設けず、シュミットトリガ機能を有さないインバータ回路としてもよい。
第2の高閾値インバータ部42は、VDDとVSSの間に直列に接続されたPチャネルトランジスタMP30およびNチャネルトランジスタMN31を有する。MP30のゲートはVSSに接続され、MN31のゲートには出力信号FLGが印加される。MP30とMN31の接続ノードFは、MP21のゲートに接続される。第2の高閾値インバータ部42の高閾値化を図るために、MP30のゲートはVSSに接続することが望ましいが、出力信号FLGをMP30のゲートに印加する通常のインバータ回路としてもよい。
図9の判定回路のPチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタは、高閾値化した構造および高閾値化したプロセス条件で製造される。
次に、図9の実施形態の判定回路における、入力信号、すなわち仮想電源ライン14の電圧がVSS電源電圧から昇圧する時の動作について説明する。
動作開始時には、まずEN信号をHレベルにし、MN23をオンする。
動作開始直後は、入力信号VINはVSS電源電圧が印加されているため、MN21およびMN22がそれぞれオフし、MP20がオンし、第1の高閾値インバータ部41のノードEの出力信号FLGはHレベルの状態にある。第2の高閾値インバータ部42は、第1の高閾値インバータ部41の出力信号FLGを受け、ノードFはLレベルの状態にある。第1の高閾値インバータ部41のMN21は、MP20と同様にオンしている。すなわち動作開始直後には、判定回路は、MP20およびMP21の両方のPチャネルトランジスタにより出力信号FLGをHレベルにする方向に高い駆動能力を有し、出力信号FLGをHレベルに保っている。
ここで、入力信号VINが昇圧した直後、出力信号FLGはHレベルであり、MN20がオンしているため、ノードDの電圧はVDD電源電圧からNチャネルトランジスタの閾値電圧Vthn分降下した電圧値(VDD−Vthn)に保たれている。この時、ノードCの電圧は、VSS電源電圧である。
その後、入力信号VINが昇圧すると、MN22の駆動能力が上昇し、ノードDの電圧が下がり始める。この時のノードDの電圧は、オン状態にあるMN20と、動作開始直後はオフ状態であったが次第に駆動能力が上がるMN22の駆動能力の比で決定される。
すなわち、ノードDの電圧はNチャネルトランジスタの駆動能力だけで決定するため、製造プロセス条件の変動に影響されにくい。さらに、レイアウトを考慮すれば、ノードDの電圧は、プロセス条件変動の影響を殆ど受けないように設計することが可能である。
次に、ノードDの電圧が下がり続けると、MN21について、
(ノードEの電圧)−(ノードDの電圧)>Vthn
ただし、Vthn:Nチャネルトランジスタの閾値
の条件を満たす状態が起きる。この時MN21がオン状態となり、入力信号VINがゲートに印加されるほかのNチャネルトランジスタMN22もオン状態になる。
これにより、ノードEの電圧は一気に下がり始め、出力信号FLGはLレベルに遷移する。
また、この時、第2の高閾値インバータ部42は、入力である出力信号FLGがLレベルに遷移するため、出力であるノードFがHレベルに遷移し、第1の高閾値インバータ部41のMP21がオフ状態となる。
このように、第1の高閾値インバータ部41が、FLGをHレベルからLレベルに駆動(遷移)させ始めた直後に、第2の高閾値インバータ部42は、第1の高閾値インバータ部41のPチャネルトランジスタ全体の駆動能力を下げる。言い換えれば、第2の高閾値インバータ部42は、第1の高閾値インバータ部41が出力信号FLGのLレベルへの変化を開始すると、FLGをHレベルにするPチャネルトランジスタの駆動能力を抑制するフィードバック回路として働く。
すなわち、図6および図8の高閾値インバータが動作不良を起こしていた、Pチャネルトランジスタの駆動能力が高い条件であるプロセス条件FSの時に、第2の高閾値インバータ部42を用いることにより、Pチャネルトランジスタの駆動能力が下がる。これにより、第2の高閾値インバータ部42を用いることでプロセス条件がFSの時において、動作不良を起こすことなく、高い電圧の入力信号を判定可能な高閾値を実現できる。
また、Pチャネルトランジスタの駆動能力が低い条件であるプロセス条件SFの時において、Nチャネルトランジスタの駆動能力が相対的に高い条件となるため、第1の高閾値インバータ部41の閾値は低くなる。しかし、第2の高閾値インバータの閾値も同様に低くなる。そのため、入力信号VINの電圧が昇圧する過程において、第1の高閾値インバータ部41の出力信号FLGの電圧が下がり始めても、例えばプロセス条件FS時などと比べて、第2の高閾値インバータ部42は動作しにくくなる。すなわち、他のプロセス条件の場合と同様に、入力信号VINの電圧が昇圧しても、他のプロセス条件の場合と比べ第2の高閾値インバータ部42の出力の電圧が上がらない。そのため、第1の高閾値インバータのMP21がオフ状態になりにくく、出力信号FLGの電圧はVSS電源電圧まで下がりにくい。
以上のようにして、第2の高閾値インバータ部42を用いることでプロセス条件がFS時においても、高い電圧の入力信号VINを判定可能な高閾値を実現可能な判定回路が実現できる。
図10は、図9の判定回路で、入力信号VINの電圧に対する出力(判定)信号FLGの電圧を示す図である。図10において、図7と同様に、実線はプロセス条件FSの場合を、破線はプロセス条件SFの場合を、点線はプロセス条件SSの場合を、一点鎖線はプロセス条件TTの場合を、二点鎖線はプロセス条件FFの場合を、それぞれ示す。図10から明らかなように、図9の判定回路は、プロセス条件にかかわらず、高い閾値が得られ、プロセス条件のバラツキの影響も受けにくいことが分かる。したがって、図9の判定回路は、インバータ回路としての誤動作や動作不良要因が少ない。
図11は、判定回路の変形例を示す図である。図11の判定回路は、第2の高閾値インバータ部42において、2個のNチャネルトランジスタMN30およびMN31を接続したことが、図9の判定回路と異なる。言い換えれば、図11の判定回路は、第2の高閾値インバータ部42を3段構成にして、より高閾値にしている。
図12は、判定回路の別の変形例を示す図である。図12の判定回路は、第2の高閾値インバータ部42において、MN30とMN31の接続ノードとVDDとの間に接続され、ゲートが第2の高閾値インバータ部42の出力に接続されるNチャネルトランジスタMN32を接続したことが、図11と異なる。言い換えれば、図12の判定回路は、第2の高閾値インバータ部42をシュミットトリガ回路としたことが異なる。これにより、出力信号FLGがLに変化する時に、MP21をオフするタイミングを遅延させて、第1の高閾値インバータ部41を高閾値化する。
以上のように、本実施形態では、製造工程のプロセス条件にかかわらず、高い電圧の入力信号を判定可能な高閾値を保つことが可能な判定回路が実現できる。
さらに、本実施形態の半導体装置において、図5の判定回路30として、図9、図11および図12の判定回路を使用することにより、仮想電源ライン14が規定電圧(VDD−100mv)以上に昇圧されたかを、確実に判定できるようになる。これにより、仮想電源電圧VDDVを段階的に昇圧する方式のパワーゲーティングを行う半導体装置で、各仮想電源ライン14が規定電圧まで昇圧されるかを判定して、判定データをシーケンスデータとして外部に出力することが可能になる。これにより、各仮想電源ライン14を直接電極パッドに引き出して試験する場合に比べて、試験に必要なI/Oセルおよび電極パッドの数を削減できるという顕著な効果が得られる。
以上、実施形態を説明したが、ここに記載したすべての例や条件は、発明および技術に適用する発明の概念の理解を助ける目的で記載されたものである。特に記載された例や条件は発明の範囲を制限することを意図するものではなく、明細書のそのような例の構成は発明の利点および欠点を示すものではない。発明の実施形態を詳細に記載したが、各種の変更、置き換え、変形が発明の精神および範囲を逸脱することなく行えることが理解されるべきである。
11 高電位(VDD)側主電源ライン
12 低電位(VSS)側主電源ライン
13 電源制御回路
14 仮想電源ライン
21 内部回路(Power Domain)
22 電極パッド
23 24 VDDV電源試験用電極パッド
30 判定回路
41 第1の高閾値インバータ部
42 第2の高閾値インバータ部
VIN 入力信号(仮想電源電圧)
FLG 出力(判定)信号

Claims (4)

  1. 入力信号が閾値より低い電圧の時には高レベルの判定信号を出力し、前記入力信号が前記閾値より高い電圧の時には低レベルの判定信号を出力する判定回路であって、
    前記入力信号が入力され、前記判定信号を出力する第1のインバータ回路と、
    前記判定信号を入力とする第2のインバータ回路と、を備え、
    前記第1および第2のインバータ回路を形成するPチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタは、同一の高閾値プロセスで製造され、
    前記第2のインバータ回路の出力は、前記第2のインバータ回路の出力が低レベルから高レベルに変化する時に、前記第1のインバータ回路が前記判定信号を高レベルにする駆動能力を低減するようにフィードバックされ
    前記第1のインバータ回路は、高電位電源と低電位電源との間に直列に接続した高電位側ユニットおよび低電位側ユニットを備え、
    前記高電位側ユニットは、並列に接続した2個のPチャネルトランジスタを備え、
    前記低電位側ユニットは、直列に接続した複数個のNチャネルトランジスタを備え、
    前記判定信号は、前記高電位側ユニットと前記低電位側ユニットの接続ノードから出力され、
    前記第2のインバータ回路の出力は、前記2個のPチャネルトランジスタの一方のゲートに接続され、
    前記第2のインバータ回路は、高電位電源と低電位電源との間に直列に接続した1個の第2のPチャネルトランジスタおよび2個の第2のNチャネルトランジスタを備え、
    前記判定信号は、前記1個の第2のPチャネルトランジスタおよび2個の第2のNチャネルトランジスタのゲートに印加され、
    前記第2のPチャネルトランジスタと前記第2のNチャネルトランジスタの接続ノードは、前記高電位側ユニットの前記2個のPチャネルトランジスタの一方のゲートに接続され、
    高電位電源と前記2個の第2のNチャネルトランジスタの接続ノードとの間に接続され、ゲートが前記第2のPチャネルトランジスタと前記第2のNチャネルトランジスタの接続ノードに接続された第3のNチャネルトランジスタを備えることを特徴とする判定回路。
  2. 前記低電位側ユニットの前記接続ノードに近い2個のNチャネルトランジスタの接続ノードと、高電位電源との間に接続され、ゲートに前記判定信号が印加される第4のNチャネルトランジスタを備える請求項1に記載の判定回路。
  3. 前記第1および第2のインバータ回路を形成するPチャネルトランジスタおよびNチャネルトランジスタを製造する同一の高閾値プロセスは、高速動作する前記Pチャネルトランジスタおよび低速動作する前記Nチャネルトランジスタを製造するプロセス条件を有する請求項1または2に記載の判定回路。
  4. 主電源ラインと、
    複数の仮想電源ラインと、
    前記主電源ラインと各仮想電源ラインを接続する第1接続スイッチと、
    前記主電源ラインと各仮想電源ラインを接続する第2接続スイッチと、
    前記複数の仮想電源ラインにそれぞれ接続された複数の内部回路と、を備え、
    各仮想電源ラインの電源立ち上げ時には、前記第1接続スイッチを接続状態にした後、前記第2接続スイッチを接続状態にする半導体装置であって、
    前記複数の内部回路に対応して設けられ、入力ノードが、対応する前記仮想電源ラインに接続された複数の判定回路と、
    前記複数の判定回路の判定結果を、シーケンスデータにして、外部端子に順次出力するスキャン回路を備え、
    前記判定回路は、請求項1から3のいずれか1項に記載の判定回路であり、
    前記判定回路の閾値は、前記仮想電源ラインの電源立ち上げ時に、前記第2接続スイッチを接続状態にする前に、前記仮想電源ラインが到達していることが要求される規定電圧に対応していることを特徴とする半導体装置。
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