JP5914809B2 - 電動工具 - Google Patents
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Description
本請求項2に係る発明の電動工具は、モータと、前記モータの回転動力を所望出力に変換して出力軸に伝達する動力伝達部と、出力制御を行う制御部とを備える電動工具本体に対し、前記電動工具本体を保持するための補助ハンドルを備えた電動工具であって、前記補助ハンドルの使用者による把持を検出する把持検出部を備え、前記制御部は、前記把持検出部にて前記使用者が前記補助ハンドルを把持していないことを検出した場合には、出力トルクの制限を行う、前記動力伝達部は、複数の減速比に変速が可能であり、前記制御部による自動変速がなされるものであり、前記制御部は、前記把持検出部にて前記使用者が前記補助ハンドルを把持していないことを検出した場合には、所定高トルクが出力可能な減速比への変更を禁止して前記出力トルクの制限を行う。
また上記構成において、前記把持検出部は、前記補助ハンドル側に設けられているのが好ましい。
図1に示すように、本実施形態の電動工具10は、例えばドリルドライバーとして使用される工具であり、電動工具本体11と、電動工具本体11に対して着脱可能な補助ハンドル12とを有している。電動工具本体11は、略円筒状の胴部21と、胴部21の長手方向途中から下方に延出形成された把持部22とで構成される略T字状の本体ケース23を有している。また、電動工具本体11は、本体ケース23に対して着脱可能な電池パック24を有している。なお、本実施形態では、胴部21の長手方向を前後方向、把持部22の略延出方向で前記前後方向と直交した方向を上下方向、前後及び上下方向と直交する方向を左右方向として説明する。
図1に示すように、補助ハンドル12は、電動工具本体11の胴部21に装着される取付部51と、使用者が把持するためのハンドル部52とで構成されている。補助ハンドル12は、電動工具本体11の胴部21の若干前方側の位置にその取付部51が胴部21に対して取り付けられ、ハンドル部52が例えば左側に突出するようにして装着される。補助ハンドル12は、取付部51による胴部21への装着が着脱可能で取付位置の変更が可能なため、ハンドル部52を電動工具本体11の右側に突出するように装着することもできる。
図6に示すように、電動工具本体11の出力制御を行う制御部61には、電池パック24(図6では省略)から電力が供給されるとともに、変速切換スイッチ33(操作位置検出スイッチ37)、回転方向切換スイッチ39、及びトリガスイッチ41の各種スイッチからの信号が入力される。操作位置検出スイッチ37について、制御部61は、その操作位置検出スイッチ37からの信号に基づいて変速切換スイッチ33がHギア/Lギアのいずれに切り換えられているかを把握する。回転方向切換スイッチ39について、制御部61は、その回転方向切換スイッチ39によるモータ25の正転、逆転、停止の選択に基づいてモータ25の回転方向の切換及び停止を行う。トリガスイッチ41について、このトリガスイッチ41は引込量に応じた信号を出力し、制御部61は、その引込量に応じた出力制御を行う。
使用者によりトリガスイッチ41が引き込まれると(ステップS1)、制御部61は、変速切換スイッチ33の操作位置検出スイッチ37からの信号に基づいて変速モードをモニタする(ステップS2)。次いで、制御部61は、変速モードが低速高トルク駆動のLギアに設定されているかを判定する(ステップS3)。高速低トルク駆動のHギアに設定されている場合、制御部61は、ステップS2から処理を繰り返す。
(1)電動工具本体11のハンドル取付部42の凹部42aに設けた圧力センサ43にて、それに嵌合する凸部53を有する補助ハンドル12の使用者の把持の有無が検出される。電動工具10の動作時に、電動工具本体11と補助ハンドル12との間に生じる相対トルクが把持有りと無しとでは異なることから、圧力センサ43によるその相対トルクの検出にて補助ハンドル12の把持の有無が検出可能である。制御部61は、使用者が補助ハンドル12を把持していないことを検出した場合には、モータ25に供給する駆動電流を停止し、電動工具10としての出力トルクの制限が行われる。つまり、電動工具10の片手支持の場合では特に、出力トルク(負荷トルク)の急増による電動工具10からの反動に対応できない可能性が高いため、動作中に補助ハンドル12が使用者にて把持されていないと、出力トルクを制限する制御が行われる。このように、補助ハンドル12を使用しない場合に使用者の支持状況を踏まえて電動工具10の出力トルクの制限を行うようにしたことで、使用者の作業の安定性を図ることができる。
・上記実施形態において、補助ハンドル12の把持の有無を検出する構成は一例であり適宜変更してもよい。例えば図8に示すように、補助ハンドル12a内に圧力センサ71及びバネ72を設けて把持検出部を構成してもよい。詳しくは、ハンドル部52と取付部51との接続部分の内部に圧力センサ71及びバネ72が設けられている。補助ハンドル12に力(電動工具本体11との間に生じる相対トルク)が加わることでハンドル部52が取付部51に対して撓み、その内部の所定部位で圧力センサ71に力を作用させる。この場合、ハンドル部52の把持の有無で作用する力が異なるため、補助ハンドル12aの把持の有無が検出できる。なお、バネ72は、圧力センサ71に作用させる力の調整や、補助ハンドル12aの内部の部位との間隔を保持するため等に設けられる。
・上記実施形態の電動工具10において、補助ハンドル12の装着の有無が検出可能な構成を備えてもよい。例えば図10に示すように、電動工具本体11のハンドル取付部42に補助ハンドル12の着脱に応じてオン/オフする押圧スイッチ74を備えてもよい。そして、制御部61は、スイッチ74のオン/オフ信号にて補助ハンドル12の装着/非装着による補助ハンドル12の使用の有無を検出し、非装着の場合には電動工具10の出力トルクの制限を行ってもよい。また、補助ハンドル12の装着の有無と上記の把持の有無とをともに条件とすれば、補助ハンドル12の把持検出がより確実なものとなる。
・上記実施形態では、電動工具10としてドリルドライバーに適用したが、補助ハンドルを有する他の電動工具に適用してもよい。またこの場合、電動工具10の出力は回転出力であったが、例えば往復直線動作を行う電動工具であってもよい。この場合も、補助ハンドルと電動工具本体との間に相対的な力が生じ、補助ハンドルの把持の有無によってその力が異なるため、同様に適用できる。
Claims (9)
- モータと、前記モータの回転動力を所望出力に変換して出力軸に伝達する動力伝達部と、出力制御を行う制御部とを備える電動工具本体に対し、前記電動工具本体を保持するための補助ハンドルを備えた電動工具であって、
前記補助ハンドルの使用者による把持を検出する把持検出部を備え、
前記制御部は、前記把持検出部にて前記使用者が前記補助ハンドルを把持していないことを検出した場合には、出力トルクの制限を行う、
前記動力伝達部は、複数の減速比に変速が可能であり、
前記制御部は、前記補助ハンドルの把持有無による前記出力トルクの制限を所定高トルク駆動時のみ行い、これ以外の低トルク駆動時には、前記出力トルクの制限を行わないことを特徴とする電動工具。 - モータと、前記モータの回転動力を所望出力に変換して出力軸に伝達する動力伝達部と、出力制御を行う制御部とを備える電動工具本体に対し、前記電動工具本体を保持するための補助ハンドルを備えた電動工具であって、
前記補助ハンドルの使用者による把持を検出する把持検出部を備え、
前記制御部は、前記把持検出部にて前記使用者が前記補助ハンドルを把持していないことを検出した場合には、出力トルクの制限を行う、
前記動力伝達部は、複数の減速比に変速が可能であり、前記制御部による自動変速がなされるものであり、
前記制御部は、前記把持検出部にて前記使用者が前記補助ハンドルを把持していないことを検出した場合には、所定高トルクが出力可能な減速比への変更を禁止して前記出力トルクの制限を行うことを特徴とする電動工具。 - 請求項1又は2に記載の電動工具において、
前記把持検出部は、前記電動工具の動作に伴って前記電動工具本体と前記補助ハンドルとの間に生じる物理量を検出可能に構成され、
前記制御部は、前記検出した前記電動工具本体と前記補助ハンドルとの間に生じる物理量に基づいて、前記補助ハンドルの使用者による把持の有無を判定することを特徴とする電動工具。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動工具において、
前記把持検出部は、前記電動工具本体側に設けられていることを特徴とする電動工具。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動工具において、
前記把持検出部は、前記補助ハンドル側に設けられていることを特徴とする電動工具。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動工具において、
前記制御部は、前記出力トルクの上限値を前記補助ハンドルの把持有無によって異なる上限値に設定し、前記補助ハンドルの把持を検出した場合よりも前記補助ハンドルの把持していないことを検出した場合の方が、その上限値を低く設定することを特徴とする電動工具。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電動工具において、
前記制御部は、前記出力トルクの制限に関する対象値の変化量を検出し、検出した前記対象値の変化量が閾値より大きい場合には、前記出力トルクの制限を行うことを特徴とする電動工具。 - 請求項2に記載の電動工具において、
前記制御部は、前記補助ハンドルの把持有無による前記出力トルクの制限を所定高トルク駆動時のみ行い、これ以外の低トルク駆動時には、前記出力トルクの制限を行わないことを特徴とする電動工具。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電動工具において、
前記補助ハンドルは前記電動工具本体に対して着脱可能であり、その補助ハンドルが前記電動工具本体に装着されているかを検出する着脱検出部を備え、
前記制御部は、前記着脱検出部にて前記補助ハンドルが前記電動工具本体に装着されていることを検出した場合に前記補助ハンドルの使用者による把持の有無を条件とし、前記出力トルクの制限を行うことを特徴とする電動工具。
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