JP5914058B2 - エポキシシリコーン樹脂組成物 - Google Patents
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Description
(A)一般式(1)で表され、エポキシ当量が200〜2000g/eq.であるエポキシシリコーン樹脂、
(B)酸無水物系硬化剤、
(C)硬化促進剤、
(D)一般式(2)で表されるフェノール系化合物および一般式(3)で表されるリン酸エステル系化合物から選ばれる少なくとも一つの酸化防止剤、
(D)酸化防止剤としては、式(7)で表されるフェノール系化合物、または一般式(3)で表され、R4がフェニル基であるリン酸エステル系化合物が挙げられる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記一般式(1)で表されるエポキシ当量が200g/eq.〜2000g/eq.であるエポキシシリコーン樹脂を必須成分として含有する。
以下、このエポキシシリコーン樹脂を(A)又は(A)成分と、酸無水物系硬化剤を(B)又は(B)成分と、硬化促進剤を(C)又は(C)成分と、酸化防止剤を(D)及び(D)成分と記すことがある。なお、本明細書でいうエポキシ樹脂とエポキシ化合物は同一の意味を有する場合があると理解される。したがって、エポキシ樹脂又はエポキシ化合物は両者を代表する意味で使用されることがある。なお、(A)成分はエポキシ樹脂又はエポキシ化合物の1種である。
(R23SiO3/2)w(R24R25SiO)x(Me3SiO1/2)y (32)
(式中、R23〜R25は、それぞれ内部にエポキシ基を含んでいてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、芳香族基であり、内部にエーテル性酸素原子を1〜3個有していても良い。ただし、R23〜R25のうち、1つ以上は必ずエポキシ基を含む。またR24、R25が同時にエポキシ基を有することはない。w〜yは、w+x+y=1,0≦w<1、0<x<1、0<y0.75を満たす数である。)
一般式(20)において、R1がメチル基、m=1、l=1で表される、両末端にSiH基を有する環状オルガノシロキサン33重量部(SiH基として0.25当量)、ジオキサン120重量部、カーボン担持白金(白金担持量3%)0.17重量部を攪拌モーター、還流冷却管、窒素ラインを装着した500mLのセパラブルフラスコに投入し、攪拌しながら100℃に昇温した。ついで、一般式(21)において、R5がメチル基、kの平均値が4で表されるオルガノシロキサン35重量部(ビニル基として0.14当量)を、1時間かけて反応系内に投入した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、分子量の増大が停止したことを確認した後、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート31重量部(ビニル基として0.11当量)をジオキサン57重量部に溶解させた溶液を1時間かけて投入した。投入終了後、内温を110℃まで昇温し、ジオキサンを還流させながら反応を行った。0.1規定の水酸化カリウム/メタノール溶液に反応液を滴下し、水素ガスの発生がなくなったことを確認して、残存する白金触媒をセライトを用いてろ過した。エバポレータを用いて、ろ液の溶媒留去を行うことで、一般式(1)中、l=1、m=1、nの平均値が1.3、R1がメチル基、R2がプロピル基、E1が一般式(4)で表される置換基、Zが一般式(5)で表され、R5がメチル基、kの平均値が4である、両末端にエポキシ基含有イソシアヌル環を配したエポキシシリコーン樹脂(ES1)を88重量部得た。この樹脂のエポキシ当量は439g/eq.室温での粘度は29Pa・sであった。
一般式(20)において、R1がメチル基、m=1、l=1で表される、両末端にSiH基を有する環状オルガノシロキサン28重量部(SiH基として0.21当量)、ジオキサン150重量部、カーボン担持白金(白金担持量3%)0.32重量部を攪拌モーター、還流冷却管、窒素ラインを装着した500mLのセパラブルフラスコに投入し、攪拌しながら100℃に昇温した。ついで、一般式(21)において、R5がメチル基、kの平均値が8で表されるオルガノシロキサン47重量部(ビニル基として0.12当量)を、1時間かけて反応系内に投入した。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、分子量の増大が停止したことを確認後、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート25重量部(ビニル基として0.09当量)をジオキサン44重量部に溶解させた溶液を1時間かけて投入した。投入終了後、内温を110℃まで昇温し、ジオキサンを還流させながら反応を行った。0.1規定の水酸化カリウム/メタノール溶液に反応液を滴下し、水素ガスの発生がなくなったことを確認して、残存する白金触媒をセライトを用いてろ過した。エバポレータを用いて、ろ液の溶媒留去を行うことで、一般式(1)中、l=1、m=1、nの平均値が1.3、R1がメチル基、R2がプロピル基、E1が一般式(4)で表される置換基、Zが一般式(5)で表され、R5がメチル基、kの平均値が8である、両末端にエポキシ基含有イソシアヌル環を配したエポキシシリコーン樹脂(ES2)を91重量部得た。この樹脂のエポキシ当量は552g/eq.室温での粘度は7.3Pa・sであった。
一般式(20)において、R1がメチル基、m=1、l=1で表される、両末端にSiH基を有する環状オルガノシロキサン36重量部(SiH基として0.27当量)、ジオキサン160重量部、カーボン担持白金(白金担持量3%)0.30重量部を0.32重量部を攪拌モーター、還流冷却管、窒素ラインを装着した500mLのセパラブルフラスコに投入し、攪拌しながら100℃に昇温した。ついで、一般式(22)において、R6がメチル基、i=1、j=1で表される、両末端にビニル基を有する環状オルガノシロキサン30重量部(ビニル基として0.19当量)を、1時間かけて反応系内に投入した。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、分子量の増大が停止したことを確認後、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート22重量部(ビニル基として0.08当量)をジオキサン44重量部に溶解させた溶液を1時間かけて投入した。投入終了後、内温を110℃まで昇温し、ジオキサンを還流させながら反応を行った。0.1規定の水酸化カリウム/メタノール溶液に反応液を滴下し、水素ガスの発生がなくなったことを確認して、残存する白金触媒をセライトを用いてろ過した。エバポレータを用いて、ろ液の溶媒留去を行うことで、一般式(1)中、l=1、m=1、nの平均値が2.4、R1がメチル基、R2がプロピル基、E1が一般式(4)で表される置換基、Zが一般式(6)で表され、R6がメチル基、i=1、j=1である、両末端にエポキシ基含有イソシアヌル環を配したエポキシシリコーン樹脂(ES3)を91重量部得た。この樹脂のエポキシ当量は548g/eq.室温では流動性を示さない半固形状の樹脂であった。
(A)成分として合成例1〜3で得られたエポキシシリコーン樹脂(ES1〜ES3)を99.7重量部使用し、更に(D)成分として3,9−ビス(2−(3−(3−テトラブチルー4−ヒドロキシー5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン(酸化防止剤OI1という)を0.3重量部配合して樹脂液とした。この樹脂液とメチル化ヘキサヒドロ無水フタル酸(MH:酸無水物当量168g/eq.)を用いて、エポキシ当量と酸無水物当量の比が1:1となるように加え、よく混合し、さらに硬化促進剤としてテトラ−n−ブチルホスホニウムo,o’−ジエチルホスホロジチオネートを全体の0.5重量%投入し、真空脱気して金型内で、120℃で4時間、更に160℃で12時間硬化して厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
合成例1〜3で得られたエポキシシリコーン樹脂(ES1〜ES3)を99.7重量部使用し、更に(D)成分として燐酸トリフェニル(酸化防止剤OI2という)を0.3重量部配合して樹脂液とした。この樹脂液とメチル化ヘキサヒドロ無水フタル酸(MH:酸無水物当量168g/eq.)を用いて、エポキシ当量と酸無水物当量の比が1:1となるように加え、よく混合し、さらに硬化促進剤としてテトラ−n−ブチルホスホニウムo,o’−ジエチルホスホロジチオネートを全体の0.5重量%投入し、真空脱気して金型内で、120℃で4時間、更に160℃で12時間硬化して厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
合成例1〜3で得られたエポキシシリコーン樹脂(ES1〜ES3)を99.4重量部使用し、更に(D)成分として酸化防止剤Ol1を0.3重量部と、酸化防止剤Ol2を0.3重量部配合して樹脂液とした。この樹脂液とメチル化ヘキサヒドロ無水フタル酸(MH:酸無水物当量168g/eq.)を用いて、エポキシ当量と酸無水物当量の比が1:1となるように加え、よく混合し、さらに硬化促進剤としてテトラ−n−ブチルホスホニウムo,o’−ジエチルホスホロジチオネートを全体の0.5重量%投入し、真空脱気して金型内で、120℃で4時間、更に160℃で12時間硬化して厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
合成例2で得られたエポキシリリコーン樹脂(ES2)を70重量部、(E)成分として3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(EpC)を29.4重量部混合し、エポキシ当量が280g/eq.の樹脂液とした。この樹脂液に酸化防止剤Ol1を0.3重量部、酸化防止剤Ol2を0.3重量部を投入し、実施例5と同様の操作を行い厚さ1mmおよび4mmの樹脂板を作成した。
合成例1〜3で得られたエポキシシリコーン樹脂(ES1〜ES3)とメチル化ヘキサヒドロ無水フタル酸(MH:酸無水物当量168g/eq.)を用い、(D)成分を用いない他は、実施例1と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
合成例1〜3で得られたエポキシシリコーン樹脂(ES1〜ES3)を、99.7重量部使用し、更に(D)成分として2,6−ジーtertーブチル−p−クレゾール(酸化防止剤OI3)を0.3重量部配合して樹脂液とした。この樹脂液を用いた他は実施例1と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
合成例1〜3で得られたエポキシシリコーン樹脂(ES1〜ES3)を、99.7重量部使用し、更に(D)成分として亜リン酸トリフェニル(酸化防止剤OI4)を0.3重量部配合して樹脂とした。この樹脂液を用いた他は実施例1と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
(A)成分を使用せず、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(EpC)を99.4重量部用いた。更に(D)成分を用いない他は、実施例1と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
(A)成分を使用せず、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(EpC)を99.4重量部、酸化防止剤OI1を0.3重量部、酸化防止剤OI2を0.3重量部用いた他は、実施例1と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
(A)成分を使用せず、トリグリシジルイソシアヌレート(EpT、エポキシ当量100g/eq.)を99.4重量部用いた。更に(D)成分を用いない他は、実施例1と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
(A)成分を使用せず、トリグリシジルイソシアヌレート(EpT、エポキシ当量100g/eq.)を99.4重量部用いた他は、実施例7と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
(A)成分を使用せず、下記式(32)で表されるエポキシシリコーン樹脂(CES、エポキシ当量502g/eq.)を99.4重量部用いた。更に(D)成分を用いない他は、実施例1と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
(A)成分を使用せず、式(32)で表されるエポキシシリコーン樹脂(CES、エポキシ当量502g/eq.)を99.4重量部、酸化防止剤OI1を0.3重量部、酸化防止剤OI2を0.3重量部を用いた他は、実施例1と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
下記式(33)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン26.4重量部(SiH基として0.2当量)、ジオキサン78重量部、カーボン担持白金(白金担持量3%)0.14重量部を攪拌モーター、還流冷却管、窒素ラインを装着した500mLのセパラブルフラスコに投入し、攪拌しながら100℃に昇温した。ついで、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート56.2重量部(ビニル基として0.2当量)をジオキサン56重量部に溶解させた溶液を1時間かけて投入した。投入終了後、内温を110℃まで昇温し、ジオキサンを還流させながら反応を行った。0.1規定の水酸化カリウム/メタノール溶液に反応液を滴下し、水素ガスの発生がなくなったことを確認して、残存する白金触媒をセライトを用いてろ過した。エバポレータを用いて、ろ液の溶媒留去を行うことで、両末端および側鎖にエポキシ基含有イソシアヌル環を配したエポキシシリコーン樹脂(ES4)を74重量部得た。この樹脂のエポキシ当量は203g/eq.室温では流動性を示さない半固形状であった。このエポキシシリコーン樹脂(ES4)を99,4重量部用い、(D)成分を用いない他は、実施例1と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
(A)成分を使用せず、エポキシシリコーン樹脂(ES4)を99.4重量部用い、酸化防止剤OI1を0.3重量部、酸化防止剤OI2を0.3重量部を用いた他は、実施例1と同様の操作を行い厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
((Me2CH2=CH)SiO1/2)1.0(MeSiO3/2)1.11(Me2SiO)0.05で表されるシリコーンレジン100重量部、ビニル当量が1,400g/eq.である両末端ビニル基含有ジメチルシロキサンオイル20重量部、ヒドロシリル当量が64g/eq.であるメチルハイドロジェンシリコーンオイル48重量部を用い、硬化触媒として白金―テトラビニルジシロキサン錯体のキシレン溶液を、全重量に対し20ppm加え、真空脱気して金型内で、120℃で4時間、更に160℃で12時間硬化して厚さ1mm1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
((Me2CH2=CH)SiO1/2)1.0(MeSiO3/2)1.11(Me2SiO)0.05で表されるシリコーンレジン100重量部、ビニル当量が1,400g/eq.である両末端ビニル基含有ジメチルシロキサンオイル20重量部、ヒドロシリル当量が64g/eq.であるメチルハイドロジェンシリコーンオイル48重量部、(D)成分として酸化防止剤OI1を0.42重量部、酸化防止剤OI2を0.42重量部、硬化触媒として白金―テトラビニルジシロキサン錯体のキシレン溶液を、全重量に対し20ppm加え、真空脱気して金型内で、120℃で4時間、更に160℃で12時間硬化して厚さ1mm1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
(C6H5)0.62(CH2=CH)0.38(CH3)0.38SiO1.31で表されるフェニルシリコーンレジン30重量部と、ヒドロシリル当量が163g/eq.で表されるメチルハイドロジェンシリコーンオイルを16重量部用い、硬化触媒として白金―テトラビニルジシロキサン錯体のキシレン溶液を、全重量に対し20ppm加え、真空脱気して金型内で、120℃で4時間、更に160℃で12時間硬化して厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
(C6H5)0.62(CH2=CH)0.38(CH3)0.38SiO1.31で表されるフェニルシリコーンレジン99.4重量部と、ヒドロシリル当量が163g/eq.で表されるメチルハイドロジェンシリコーンオイルを53重量部、(D)成分として酸化防止剤OI1を0.3重量部、酸化防止剤OI2を0.3重量部を用い、硬化触媒として白金―テトラビニルジシロキサン錯体のキシレン溶液を、全重量に対し20ppm加え、真空脱気して金型内で、120℃で4時間、更に160℃で12時間硬化して厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンと、過剰量のビニルノルボルネンのヒドロシリル化反応生成物(VNS1、ビニル当量:250g/eq.)25重量部、及び過剰の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとビニルノルボルネンのヒドロシリル化反応生成物(SiH当量:160g/eq.)とのヒドロシリル化反応生成物(VNS2、SiH当量:160g/eq.)16重量部を用い、硬化触媒として白金―テトラビニルジシロキサン錯体のキシレン溶液を、全重量に対し20ppm加え、真空脱気して金型内で、120℃4時間、更に160℃で12時間硬化して厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンと、過剰量のビニルノルボルネンのヒドロシリル化反応生成物(VNS1、ビニル当量:250g/eq.)99.4重量部、及び過剰の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとビニルノルボルネンのヒドロシリル化反応生成物(SiH当量:160g/eq.)とのヒドロシリル化反応生成物(VNS2、SiH当量:160g/eq.)63.6重量部を用い、(D)成分として酸化防止剤OI1を0.3重量部、酸化防止剤OI2を0.3重量部用い、硬化触媒として白金―テトラビニルジシロキサン錯体のキシレン溶液を、全重量に対し20ppm加え、真空脱気して金型内で、120℃4時間、更に160℃で12時間硬化して厚さ1mm及び4mmの樹脂板を作成した。
(1)硬化物のガラス転移温度(Tg)の測定
セイコー電子工業(株)製熱応力歪測定装置TMA/SS120Uを用いて30℃から270℃の範囲で測定し、線膨張率の変化した温度をガラス転移温度とした。昇温速度は5℃/分とした。
セイコー電子工業(株)製熱応力歪測定装置TMA/SS120U(新しい型番を調べる)を用いて30℃から270℃の範囲で測定し、40℃と60℃の2点で結ばれた直線の傾きから線膨張率を算出した。昇温速度は5℃/分とした。
日立製作所製自記分光光度計U−3410を用いて、厚さ1mm硬化物の400nmの透過度を測定した。
厚さ4mmの硬化物をQパネル社製耐候性試験機QUVを用いて、600時間UV照射した後の400nmの透過度を、初期透過度と同様にして測定した。QUVのランプにはUVA340nmを用い、ブラックパネル温度は55℃とした。
1mm厚の硬化物を150℃の環境下にさらし、72時間後の400nmの透過度を、初期透過度と同様にして測定した。
1mm厚の硬化物を150℃の環境下にさらし、480時間後の400nmの透過度を、初期透過度と同様にして測定した。
テクロック(株)性硬度計TYPE−Dを用いて、室温での硬化物の表面硬度を測定した。
金型取り外し後の硬化物の均一性や硬化収縮による硬化物の割れを目視にて判定した。○:均一な硬化物である。△:金型の形状を保っているが硬化物中にクラックが生じている。×:金型の形状を保たず、樹脂が割れている。
JIS−7171に準拠し、80mm×10mm×4mmの試験片を用いて、オートグラフ(島津製作所(株)製)により曲げ弾性率、曲げ強度、曲げたわみを測定した。曲げたわみ試験で破断せずは、NBと記載する。
実施例1〜10、比較例1〜22の配合により得られた配合物を、底辺部が銀メッキされた青色LED用プレモールドパッケージも。注型により充填し、100℃2時間、150℃5時間硬化させて封止して、LED装置を作成した。
(10)リフロー試験
封止されたLEDパッケージを、260℃を15秒保持するよう設定されたリフロー炉に連続して3回通過させたとき、封止材の着色、クラック、剥がれの有無を確認した。結果を表5に示す。
(11)熱衝撃試験の測定
封止されたLEDパッケージを、−40℃〜120℃、500サイクルの試験に供し、顕微鏡にてクラック及び封止材の剥がれの有無を確認した。結果を表6に示す。
表5及び表6において、○は無しを、×は有りを意味する。また、配合において、Ex1は実施例1の配合を、Ex2は実施例2の配合を意味し、C1は比較例1の配合を、C2は比較例2の配合を意味し、以下同様である。
Claims (9)
- 下記(A)〜(D)を必須成分として含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
(A)一般式(1)で表され、エポキシ当量が200〜2000g/eq.であるエポキシシリコーン樹脂、
(B)酸無水物系硬化剤
(C)硬化促進剤
(D)一般式(2)で表されるフェノール系化合物および一般式(3)で表されるリン酸エステル系化合物から選ばれる少なくとも一つの酸化防止剤。
- (C)硬化促進剤が、4級アンモニウム塩または4級ホスホニウム塩であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- (D)酸化防止剤が、一般式(3)で表されるリン酸エステル系化合物であり、R4がフェニル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
- (A)以外の他のエポキシ樹脂であって、(E)室温で液状のエポキシ樹脂を配合した際、(A)と(E)の混合物のエポキシ当量が180g/eq.〜2000g/eq.であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 熱硬化性樹脂組成物が、光学部品用樹脂組成物、電子部品用樹脂組成物または光半導体部品用樹脂組成物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 熱硬化性樹脂組成物が、半導体用液状封止材であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項7に記載の熱硬化性樹脂組成物を用いて封止することを特徴とするLED装置。
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