JP5912278B2 - 電磁干渉抑制体 - Google Patents

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本発明は、電子機器において発生する不要電磁波の外部への漏洩や内部回路での干渉、または外部からの電磁波による誤動作などを防止するために電子機器内に装着するシート状のノイズ抑制部品である電磁干渉抑制体に関する。
通信機器や各種電子機器から意図せずに電磁波を外部に放射したりノイズ信号を外部に送出してしまうことや、外部からの電磁波や機器内部での電磁干渉により機器自身が誤動作などを起こしたりする問題、すなわち、EMI(Electro Magnetic Interference)やイミュニティ(電磁耐性)に関する問題に対しては、最近の信号処理技術、ディジタル技術の進化に伴い、ますます高周波帯域での対応が必要となっている。
また、通信機器、電子機器の軽量化、薄型化及び小型化が急速に進んだ結果、回路への電子部品への実装密度が飛躍的に高くなってきており、部品間や回路基板間の電磁干渉に起因する電磁障害が発生する可能性が極めて高くなっている。
上記のような不要電磁波の発生や漏洩、相互干渉による誤動作の対策として、シールド材により電磁波を遮蔽、吸収したり、ノイズ伝送線路にチョークコイルやフィルタを挿入したりする方法が用いられている。上記のシールド材としては、磁石などの磁場発生源が他の電気回路等に影響を与えないようにするため実部透磁率μ’の高い磁性材料を用いた磁気シールド材が用いられる。
このような対策の一つとして、特許文献1で示されているように、有機結合剤中に軟磁性粉末を分散させたシート状の複合磁性体を電磁干渉抑制体として、電子部品や回路の近傍に配置する方法が提案され、実用化されている。この複合磁性体は、透磁率の損失項である磁気共鳴に起因する項、すなわち、虚部透磁率μ”を利用している。このため、ノイズ抑制効果に優れ、また、加工性に優れ、広汎な用途に適合し、極めて実装性が高いという特長がある。
電磁干渉抑制体を電子機器内部で使用する場合、高いシールド効果を得るための磁気的特性も必要であるが、同時に高い表面抵抗も必要とされる。これは電磁干渉抑制体の表面抵抗が伝送線路での反射ノイズに影響を与えるため、及び実装性向上のためである。伝送線路上に電磁干渉抑制体を実装した場合、電磁干渉抑制体の表面抵抗が高くなるほど反射ノイズを抑制することができる。また、電磁干渉抑制体の表面抵抗を高抵抗化することにより、電磁干渉抑制体が電子機器を構成する基板や他の回路素子と接触するような実装形態にも対応することが可能となり、より広汎な用途にも適合させることができる。
電磁干渉抑制体の磁気的特性、すなわち透磁率を向上させるには、有機結合剤中に軟磁性粉末を高充填させなければならないが、軟磁性粉末を充填すればするほど電磁干渉抑制体の表面抵抗が減少してしまう傾向がある。その結果、高透磁率の割には伝送線路上のノイズ抑制効果が減少してしまうことや、電磁干渉抑制体の使用用途が限定され実装性が低下してしまうといった問題があった。
そこで、このような問題に対し、特許文献2のように電磁干渉抑制体の表面にポリマーなどで構成される絶縁層を積層させる方法や、特許文献3のように軟磁性粉末の表面を酸化させる方法が提案されている。
特開平7−212079号公報 特開2004−39703号公報 特開平9−035927号公報
しかし、特許文献2のように電磁干渉抑制体の表面にポリマーなどで構成される絶縁層を積層させて表面抵抗を向上させる方法では、電磁干渉抑制体の厚さが増加してしまうため、使用用途が限定され、実装性が低下してしまうという問題があった。
また、特許文献3では、軟磁性粉末の酸化処理を行って、軟磁性粉末の表面に酸化膜を形成することで表面抵抗を改善し、電磁干渉抑制体そのものを非良導体として用いることを可能としている。しかしながら、軟磁性粉末に酸化膜を形成することによって、透磁率を発現する軟磁性体の部分の領域が大きく減少してしまうため、透磁率の減少が発生し、表面抵抗の向上によって反射ノイズは抑制されても、透磁率の減少によって総合的なノイズ抑制効果は低下してしまうという問題があった。
本発明は、上述の従来の問題点を解決すべくなされたものであり、本発明の課題は、高い表面抵抗と高い透磁率を同時に有し、ノイズ抑制効果を向上させた電磁干渉抑制体を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明による電磁干渉抑制体は、Fe−Si−Al合金からなる扁平状の第1の軟磁性粉末と酸化物粉末とが有機結合剤中に分散されて構成された電磁干渉抑制体であって、前記酸化物粉末は、Fe−Si−Al合金からなる扁平状の第2の軟磁性粉末の中心部以外が酸化されている酸化物粉末である。
ここで、第1の軟磁性粉末の配向性や充填性を悪化させないためには、前記第2の軟磁性粉末の平均粒径が、前記第1の軟磁性粉末の平均粒径と同等か、それよりも小さいことが望ましい。また、第1の軟磁性粉末の平均粒径に対する前記第2の軟磁性粉末の平均粒径の比が0.2以上であることが望ましい。
また、前記の酸化物粉末の混合量を過剰に多くしてしまうと、電磁干渉抑制体の表面抵抗は向上するが、第1の軟磁性粉末の割合が減少するため透磁率は低下してしまう。そこで、高い表面抵抗と高い透磁率を同時に有するためには、前記第1の軟磁性粉末と前記酸化物粉末とからなる粉末全体に対して、前記酸化物粉末が占める重量比率が、1〜10%であることが望ましい。
また、製造コストなどを考慮し、前記第1の軟磁性粉末と前記第2の軟磁性粉末とが同一組成のFe−Si−Al合金から形成されていてもよい。
本発明は、発明者等が、Fe−Si−Al合金からなる金属軟磁性材料より作製した軟磁性粉末を有機結合剤中に分散させて得られる電磁干渉抑制体において、軟磁性粉末と酸化物粉末を混合して分散させることで、高い表面抵抗と高い透磁率を同時に有し、ノイズ抑制効果を向上させた電磁干渉抑制体が得られることを見出したことに基づくものである。
本発明によれば、上記のように電磁干渉抑制体を構成すること、および上記の電磁干渉抑制体の製造方法によって、高い表面抵抗と高い透磁率を同時に有し、ノイズ抑制効果を向上させた電磁干渉抑制体が得られる。
本発明による電磁干渉抑制体の一実施の形態の構造を模式的に示す断面図。 透磁率特性の測定結果を示す図。 表面抵抗の測定結果を示す図。 評価に用いた電磁干渉抑制体の伝送特性の測定系を模式的に示す図。 実施例および比較例の電磁干渉抑制体の反射減衰率S11の測定結果を示す図。 電磁干渉抑制体の伝送特性の測定値から計算により得られたP(loss)/P(in)の値を示す図。
本発明による電磁干渉抑制体の実施の形態および具体的実施例について、以下に図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明による電磁干渉抑制体の一実施の形態の構造を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本実施の形態の電磁干渉抑制体は、Fe−Si−Al合金からなる扁平状の第1の軟磁性粉末11と酸化物粉末12とが、有機結合剤13中に分散されて構成され、酸化物粉末12は、Fe−Si−Al合金からなる扁平状の第2の軟磁性粉末を、大気雰囲気下で熱処理することにより酸化させて得られる。
本発明に用いることのできる第1の軟磁性粉末11はFe−Si−Al合金からなる扁平状の粒子であり、通常用いられる一般的な方法により作製される。例えばアトマイズ法などの方法によりFe−Si−Al合金の粒子粉末を作製後、攪拌ミルなどによる延伸、粉砕加工により扁平状に加工することで得ることができる。次にその軟磁性粉末を不活性気体下にて熱処理を行う。この場合の熱処理温度および時間は従来の一般的な製造方法における温度および時間と同程度であり、例えば熱処理温度は300℃〜1000℃程度、処理時間は数時間程度の範囲で選択される。
本発明に用いる酸化物粉末12は、第1の軟磁性粉末と同様のFe−Si−Al合金からなる扁平状の第2の軟磁性粉末を、大気雰囲気下にて熱処理することで得ることができる。ここでの熱処理時間は、第1の軟磁性粉末の熱処理時間と同様な時間の範囲で選択されるが、熱処理温度はFe−Si−Al合金の酸化反応が起こる400℃〜1000℃程度であることが望ましい。ここで、第2の軟磁性粉末の上記の熱処理条件は、第1の軟磁性粉末11のみを有機結合剤中に分散して構成される電磁干渉抑制体Aの実部透磁率をμ’(A)とし、酸化物粉末12のみを第1の軟磁性粉末11と同じ重量配合比率で同じ有機結合剤中に分散して構成される電磁干渉抑制体Bの実部透磁率をμ’(B)とするとき、μ’(B)の大きさがμ’(A)の大きさの5〜25%となるように設定する。すなわち、酸化物粉末12は粉末全体がすべて酸化されているのではなく、中心部に酸化前の磁気的性質を有する部分が残存していることになる。
また、酸化物粉末12を作製するための第2の軟磁性粉末としては、第1の軟磁性粉末11と同等かそれ以下の平均粒径を有するFe−Si−Al合金からなる軟磁性粉末を使用する。第1の軟磁性粉末よりも大きい粒径の酸化物粉末を使用した場合、第1の軟磁性粉末の配向性を乱し、充填性を悪化させてしまう恐れがあるためである。
次に、第1の軟磁性粉末11と酸化物粉末12を混合する。この場合、酸化物粉末12の量を多くすると、作製した電磁干渉抑制体の表面抵抗は向上するが、粉末全体に占める軟磁性粉末の割合が減少するため透磁率は低下してしまう。高い表面抵抗と高い透磁率を同時に有するための最適な範囲は、混合した粉末全体に対して、酸化物粉末12が占める重量比率が、1〜10%であることが望ましい。
上記の条件により混合された第1の軟磁性粉末11と酸化物粉末12とを、有機結合剤13中に分散する。この有機結合剤13としては、電子機器を構成する基板や他の回路素子と接触するような実装形態も考慮し、優れた絶縁性を得ることができるエラストマーなどの樹脂が好適である。より具体的には、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース系樹脂、ABS樹脂、二トリル−ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコーンゴム等の熱可塑性樹脂あるいはそれらの共重合体、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミド系樹脂及びイミド系樹脂などの熱硬化性樹脂等が挙げられる。この第1の軟磁性粉末11および酸化物粉末12と有機結合剤13との混合物を用い、従来と同様なプレス成形などによるシート状の成形、打抜き加工などの工程を行うことによって電磁干渉抑制体が完成する。
以上の本実施の形態の電磁干渉抑制体は、高い表面抵抗と高い透磁率を同時に有し、ノイズ抑制効果を向上させた電磁干渉抑制体となる。
次に、本実施の形態の電磁干渉抑制体の具体的な実施例について以下に説明する。本実施例では、第1の軟磁性粉末は、Si9.8mass%−Al6.0mass%−Fe組成のFe−Si−Al合金の粉末を、平均粒径が100μm、軟磁性粉末の長軸長さDと軟磁性粉末の厚みtで表されるアスペクト比(D/t)が20となるよう攪拌ミルにて粉砕し、その後、不活性気体下において熱処理を行って作製した。第2の軟磁性粉末は、第1の軟磁性粉末と同じ組成のFe−Si−Al合金の粉末を、第1の軟磁性粉末よりも平均粒径が小さくなるまで攪拌ミルにて粉砕し、平均粒径が20μm、アスペクト比(D/t)が20となるように作製した。この第2の軟磁性粉末を大気雰囲気下において熱処理を行い、酸化物粉末を得た。
以上の条件にて作製した第1の軟磁性粉末と酸化物粉末とを混合し、有機結合剤中に分散させてドクターブレード法により成膜し、成膜されたグリーンシートを積層し、熱プレス成形加工することで厚さ250μmの電磁干渉抑制体を作製した。この際、有機結合剤としては粉末充填性に優れるエラストマーであるアクリルゴムを使用し、第1の軟磁性粉末と酸化物粉末とを合わせた粉末全体と有機結合剤との重量配合比率を88:12とした。
また、本実施例では第1の軟磁性粉末と酸化物粉末からなる粉末全体に占める酸化物粉末の重量比率が7%となるように混合して電磁干渉抑制体を作製した。さらに、本発明の効果を確認するため、比較例1として、第1の軟磁性粉末のみを使用して、実施例と同じ有機結合剤を用い、同じ混合比率で電磁干渉抑制体を作製した。また、比較例2として、酸化物粉末のみを使用して同様に電磁干渉抑制体を作製した。また、比較例3として、第1の軟磁性粉末と酸化物粉末からなる粉末全体に占める酸化物粉末の重量比率が50%となるように混合して同様に電磁干渉抑制体を作製した。
まず、作製した実施例および比較例の電磁干渉抑制体の透磁率特性の測定を、インピーダンスマテリアルアナライザを用いて行った。図2は透磁率特性の測定結果を示す図である。第1の軟磁性粉末のみを使用して作製した比較例1の1MHzでの透磁率μ’が205、酸化物粉末のみを使用した比較例2ではμ’が30となっており、酸化により、大きく磁気的特性が失われている。これに対し、実施例ではμ’が195と、比較例1と比べ透磁率の減少が5%に抑えられ、高い透磁率特性を維持している。しかし、酸化物粉末の重量比率が50%と、実施例よりも多く酸化物粉末を混合した比較例3ではμ’は88と59%も減少している。
次に、実施例および比較例の電磁干渉抑制体の表面抵抗の測定を低電圧印加法にて行った。図3は表面抵抗の測定結果を示す図である。第1の軟磁性粉末のみを使用して作製した比較例1では、有機結合剤に絶縁性エラストマーであるアクリルゴムを用いたのにも関わらず、表面抵抗値が非常に低い値になっている。それに対し、実施例および比較例2、3では、酸化物粉末の配合量の増加に伴い表面抵抗値の向上が見られ、比較例1と比べて実施例では2桁程度の表面抵抗の向上が得られている。
さらに、電磁干渉抑制効果を確認するため、電磁干渉抑制体の伝送特性の評価を、ネットワークアナライザを用いて行った。図4は、評価に用いた電磁干渉抑制体の伝送特性の測定系を模式的に示す図である。一般的に、電磁干渉抑制体の伝送特性を測定する場合、ネットワークアナライザ41の入出力のポートであるポート42とポート43間にマイクロストリップライン44を接続し、マイクロストリップライン上に30mm×30mmの電磁干渉抑制体45を設置する。次にポート42からポート43へノイズに見立てた信号を入射し、反射減衰率S11と透過減衰率S21を測定し、電磁干渉抑制体による入射信号の損失P(loss)と入射信号P(in)の比であるP(loss)/P(in)を求める。このP(loss)/P(in)が反射減衰率、透過減衰率を含む電磁干渉抑制体のノイズ抑制効果の指標となっており、P(loss)/P(in)が1に近いほど高いノイズ抑制効果を示す。本実施例では電磁干渉抑制体の抵抗値に起因するS11とP(loss)/P(in)からノイズ抑制効果を確認した。
まず、実施例および比較例の電磁干渉抑制体の反射減衰率S11の測定結果を図5に示す。第1の軟磁性粉末のみを使用して作製した比較例1と比べ、酸化物粉末の配合量増加に伴い反射減衰率が大きくなっていることから、電磁干渉抑制体内部において酸化物粉末の存在によってノイズ反射を低減化していることを示している。例えば周波数1GHzにおいては、比較例1のS11は−7.8dBであるのに対し、実施例のS11は−8.5dBと反射減衰率が7%向上している。
次に、電磁干渉抑制体の伝送特性の測定値から計算により得られたP(loss)/P(in)の値を図6に示す。第1の軟磁性粉末のみを使用して作製した比較例1と比べ、実施例では同等かそれ以上のノイズ抑制効果を示しており、特に1.2GHz以上の周波数帯域ではノイズ抑制効果の向上が顕著に現れている。例えば周波数2GHzにおいては、比較例1のP(loss)/P(in)の値は0.88であるのに対し、実施例のP(loss)/P(in)の値は0.92と約5%向上している。これに対し、酸化物粉末のみを使用した比較例2ではP(loss)/P(in)の値が0.34、酸化物粉末の重量比率が50%と実施例よりも多く酸化物粉末を混合した比較例3ではP(loss)/P(in)の値が0.77と、共に比較例1よりも低下している。
以上のように、実施例では、酸化物粉末の混合による透磁率特性の減少を抑えながらも高い表面抵抗を実現し、高いノイズ抑制効果を有する電磁干渉抑制体を得ることができることが確認できた。
また、さらなる実験などにより、本発明の効果が得られる条件を検討した結果、酸化物粉末の酸化の程度が、上述のμ’(B)の大きさがμ’(A)の大きさの5〜25%の範囲内となるように設定することで、従来の電磁干渉抑制体に比べて、透磁率特性、表面抵抗、ノイズ抑制効果の総合特性が優れた電磁干渉抑制体が得られることが確認され、さらに、酸化物粉末の混合割合は、第1の軟磁性粉末と酸化物粉末との混合粉末に対する重量比率が1〜10%の範囲内であれば、より優れた電磁干渉抑制体が得られることが確認された。
なお、本発明は上記の実施の形態や実施例に限定されるものではないことはいうまでもなく、目的とする電磁干渉抑制体や製造上の制約などに合わせて変更可能である。例えば、第1および第2の軟磁性粉末の材料であるFe−Si−Al合金の組成、軟磁性粉末の形状、扁平度、熱処理の温度、時間、雰囲気、なども製造する電磁干渉抑制体の用途、製造装置などによって最適な構成、条件を選択可能である。また、第2の軟磁性粉末を酸化する雰囲気としては、大気中だけでなく、酸素を含む混合気体中であってもよく、第1の軟磁性粉末と第2の軟磁性粉末の組成比は異なっていてもよい。
11 第1の軟磁性粉末
12 酸化物粉末
13 有機結合剤
41 ネットワークアナライザ
42、43 ポート
44 マイクロストリップライン
45 電磁干渉抑制体

Claims (3)

  1. Fe−Si−Al合金からなる扁平状の第1の軟磁性粉末と酸化物粉末とが有機結合剤中に分散されて構成された電磁干渉抑制体であって、前記酸化物粉末は、Fe−Si−Al合金からなる扁平状の第2の軟磁性粉末の中心部以外が酸化されている酸化物粉末であり、前記第1の軟磁性粉末の平均粒径に対する前記第2の軟磁性粉末の平均粒径の比が0.2〜1であり、前記第1の軟磁性粉末と前記酸化物粉末とからなる粉末全体に対して、前記酸化物粉末が占める重量比率が、1〜10%であることを特徴とする電磁干渉抑制体。
  2. 前記第1の軟磁性粉末と前記第2の軟磁性粉末とが同一組成のFe−Si−Al合金からなることを特徴とする請求項1に記載の電磁干渉抑制体。
  3. 前記第2の軟磁性粉末の酸化は、前記第2の軟磁性粉末を大気雰囲気下で熱処理することにより行うことを特徴とする請求項1または2に記載の電磁干渉抑制体の製造方法
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