JP5910482B2 - 光ファイバ振動センサ - Google Patents
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前記発光素子が出力する前記検出用光信号を受光し、この検出用信号を電気信号に変換して出力する受光素子と、
前記発光素子が出力する前記導入用光信号を1対の光信号に分岐するとともに、帰還した1対の光信号同士を干渉させてそれを前記戻り光信号として前記発光素子側に出力する光接続部と、
前記光接続部で分岐された前記1対の光信号を互いに異なる回転方向に導入し、前記光接続部に帰還させる光ファイバループと、
前記受光素子が出力した前記電気信号に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する検出部と、
を備えた光ファイバ振動センサ。
[2]前記光接続部は、前記発光素子が出力した前記導入用光信号を透過による第1の光信号と、結合による第2の光信号とに分岐し、前記光ファイバループから帰還した結合による前記第1の光信号と前記光ファイバループから帰還した透過による前記第2の光信号とを干渉させて前記戻り光信号として前記発光素子側に出力する、
前記[1]に記載の光ファイバ振動センサ。
[3]前記検出部は、前記受光素子が出力した前記電気信号から得られた前記第1及び第2の光信号の位相差に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する、
前記[2]に記載の光ファイバ振動センサ。
[4]前記光接続部により分岐された前記第1及び第2の光信号の位相を変調させる位相変調部を、更に備えた
前記[2]又は[3]に記載の光ファイバ振動センサ。
[5]前記光接続部により分岐された前記第1又は第2の光信号を遅延させ、前記第1及び第2の光信号が前記光ファイバループに到達する時間差を生じさせる光ファイバコイルを、更に備えた
[2]から[4]のいずれかに記載の光ファイバ振動センサ。
[6]前記発光素子は、偏光特性を有する前記光信号を出力する、
[1]から[5]のいずれかに記載の光ファイバ振動センサ。
本実施の形態の光ファイバ振動センサは、光ファイバループの振動を検出するサニャック干渉型の光ファイバ振動センサにおいて、導入用光信号を出力するとともに、出力した前記光信号の戻り光信号を自己結合効果により増幅した検出用光信号を出力する発光素子と、前記発光素子が出力する前記検出用光信号を電気信号に変換して出力する受光素子と、前記発光素子から出力された前記導入用光信号を1対の光信号に分岐するとともに、帰還した1対の光信号同士を干渉させてそれを前記戻り光信号として前記発光素子側に出力する光接続部と、前記光接続部で分岐された前記1対の光信号を互いに異なる回転方向に導入し、前記光接続部に帰還させる光ファイバループと、前記受光素子が出力した前記電気信号に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する検出部とを備える。
図1は、本発明の実施の形態に係る光ファイバ振動センサの構成例を示す図である。この光ファイバ振動センサ1は、図1に示すように、振動センサ本体部2と、光ファイバがループ状に形成された光ファイバループ3とを備えるサニャック干渉型の光ファイバ振動センサである。
振動センサ本体部2は、光信号S1の発光及びその戻り光信号S2の受光を行う発光受光部21と、発光受光部21から出力された光信号S1を1対の光信号S11、S12に分岐する光カプラ22と、光カプラ22により分岐された光信号S11、S12を遅延させる光ファイバコイル23と、光信号S11、S12の位相を変調する位相変調器24と、1対の光信号S11、S12間の位相差に基づいて光ファイバループ3の振動を検出し、発光受光部21及び位相変調器24を制御する信号処理部25と、光ファイバループ3と振動センサ本体部2とを接続する光コネクタ26と、光信号S1、S11、S12、及び戻り光信号S2の経路となる光ファイバ200a、200b、200cとを備える。なお、光カプラ22は、光接続部の一例である。また、光信号S1は、導入用光信号の一例であり、光信号S11は、第1の光信号の一例であり、光信号S12は、第2の光信号の一例である。また、位相変調器24は、位相変調部の一例であり、信号処理部25は、検出部としての機能を有する。
発光受光部21は、信号処理部25から信号線201を介して出力される電流に基づいて偏光特性を有する光信号S1を出力するとともに、光信号S1の戻り光信号S2を透過させて自己結合効果により増幅した光信号S2aを背面側に出力する発光素子211と、発光素子211の背面側に設けられ、発光素子211が出力する光信号S2aを電気信号に変換し、信号線201を介して信号処理部25に出力する受光素子212と、発光素子211から出力された光信号S1を光ファイバ200aに集光して光結合させるレンズ213とを備える。なお、光信号S2aは、検出用光信号の一例である。
発光受光部21、光カプラ22、光ファイバコイル23、位相変調器24及び光コネクタ26間を接続する光ファイバ200a、200b、200cは、後述する図5(a)、図5(b)に示す偏波面保存ファイバを用いることが好ましい。
図2(a)は、光信号を分岐する際の光信号の伝送を示す模式図、図2(b)は、光信号を干渉させる際の光信号の伝送を示す模式図である。光カプラ22は、発光素子211から光ファイバ200aを介して出力された光信号S1を1対の光信号S11、S12に分岐し、1対の光ファイバ200b、200c及び光コネクタ26を介して光ファイバループ3から帰還した1対の光信号S11、S12を干渉させた戻り光信号S2を発光素子211側に出力する。
光ファイバコイル23は、図1に示すように、一端が光ファイバ200bにより光カプラ22に接続され、他端が光ファイバ200b及び光コネクタ26を介して光ファイバループ3に接続される。光ファイバコイル23は、光ファイバループ3の全長とほぼ同じ長さの光ファイバを備え、光ファイバループ3の振動を検出する感度を光ファイバループ3の長さ方向で一定にする。
位相変調器24は、円筒型のピエゾセラミックと、ピエゾセラミックに巻きつけられた光ファイバとを備える。位相変調器24は、一端が光ファイバ200cにより光カプラ22に接続され、他端が光ファイバ200c及び光コネクタ26を介して光ファイバループ3に接続され、信号線201を介して信号処理部25に接続される。ピエゾセラミックには、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が用いられる。
図3は、信号処理部の回路の一例を示すブロック図である。信号処理部25は、受光素子212から出力された電気信号の直流成分を除去して交流成分を通過させるトランスインピーダンス回路251と、トランスインピーダンス回路251を通過した電気信号の交流成分を増幅するプリアンプ252と、プリアンプ252から出力された電気信号に基づいて発光素子211の出力制御を行う制御回路254と、制御回路254が行う出力制御に基づいて発光素子211に電流を供給する駆動回路255と、プリアンプ252で増幅された電気信号が有する予め定められた複数の周波数の検波を行うロックインアンプ253と、ロックインアンプ253が出力したアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路257と、変換されたデジタル信号に基づいて光信号S2aの位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力比を算出して光ファイバループ3の振動を検出するCPU(Central Processing Unit)256とを備える。
図4は、センサケーブルの断面図である。図5(a)は、楕円ジャケット型PMFの断面図、図5(a)は、楕円コア型PMFの断面図である。
図6は、光ファイバ振動センサ1の設置例を示す図である。光ファイバ振動センサ1は、フェンス4の柱部41に振動センサ本体部2を収納した筺体20が取り付けられ、センサケーブル300をフェンス4の金網42等に固定されてフェンス4に設置される。光ファイバループ3を形成するセンサケーブル300は、両端部が筺体20に収納された振動センサ本体部2の光コネクタ26に接続される。
以下、光ファイバ振動センサ1の動作の一例について説明する。
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(ア)発光素子211が出力した光信号S1の戻り光信号S2を増幅した光信号S2aを発光素子211の背面側に設けた受光素子212で受光することで、光カプラ22を1つにした構成でも光信号S11、S12の経路を相反な光学系にすることができるので、透過と結合による光信号の位相差が少なくなり、高精度な振動測定が可能となる。
すなわち、光カプラを通過する光信号は、透過による光信号と、結合による光信号との間で90度の位相差が生じるが、本実施の形態のように光信号S11、S12が透過と結合をそれぞれ1回ずつ経て伝送される相反な光学系にすることで、透過及び結合による位相差の影響を少なくすることができる。
(イ)光カプラ22を1つにすることにより、戻り光信号S2の分岐損失を低減することができるので、光カプラ22を2つ備える構成と比較して、戻り光信号S2の出力の減衰量を約半分に低減することができる。さらに、光ファイバ振動センサ1の部品点数を減らして振動センサ本体部2の組立等の工程を簡略化することができる。
(ウ)信号処理部25が光信号S11、S12間の位相差に基づいて光ファイバループ3の振動を検出することにより、プリアンプ252の増幅率や位相変調器24の変調効率の影響を少なくすることができるので、光ファイバループ3の高精度な振動検出が可能になる。
(エ)光ファイバループ3の一端に光ファイバコイル23を設けることにより、光ファイバループ3の振動を検出する感度を調整することができるので、光ファイバループ3の正確な振動検出が可能になる。
(オ)位相変調器24を設けて光信号S11、S12の位相を変調することで、光信号S11、S12間の位相差を誘起することができ、これにより光ファイバループ3の振動による小さな位相差に対する振動を検出する感度を高めることができる。
(カ)発光素子211が偏光特性を有する光信号S1を出力するため、従来の光ファイバ振動センサに用いられる偏光子を必要としない構成とすることができるので、光ファイバ振動センサ1の部品点数を削減することが可能になる。
(キ)受光素子212が出力した電気信号に含まれる位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を全てを制御回路254で積分し、制御回路254が発光素子211の出力を制御することにより、受光素子212に入射する戻り光信号S2の出力レベルを一定に維持することができるので、光ファイバループ3の振動検出感度を維持することが可能になる。
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々に変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態では、発光素子211としてCD−LDが用いられると説明したが、SLD(Super Luminescent Diode)等の半導体発光素子を用いてもよい。
2 振動センサ本体部
3 光ファイバループ
4 フェンス
20 筺体
21 発光受光部
22 光カプラ
23 光ファイバコイル
24 位相変調器
25 信号処理部
26 光コネクタ
41 柱部
42 金網
200a、200b、200c 光ファイバ
201 信号線
211 発光素子
212 受光素子
213 レンズ
251 トランスインピーダンス回路
252 プリアンプ
253 ロックインアンプ
254 制御回路
255 駆動回路
256 CPU
300 センサケーブル
301 光ファイバ
302 補強繊維
303 補強部材
304 被覆部材
310a、310b コア
311a、311a クラッド
312 楕円ジャケット
313 サポート
301a 楕円ジャケット型PMF
301b 楕円コア型PMF
C1 コンデンサ
R1 抵抗器
S1、S11、S12、S2a 光信号
S2 戻り光信号
Claims (6)
- 導入用信号を出力するとともに、出力した前記導入用光信号の戻り光信号を透過させて自己結合効果により増幅した検出用光信号を出力する発光素子と、
前記発光素子が出力する前記検出用光信号を受光し、この検出用信号を電気信号に変換して出力する受光素子と、
前記発光素子が出力する前記導入用光信号を1対の光信号に分岐するとともに、帰還した1対の光信号同士を干渉させてそれを前記戻り光信号として前記発光素子側に出力する光接続部と、
前記光接続部で分岐された前記1対の光信号を互いに異なる回転方向に導入し、前記光接続部に帰還させる光ファイバループと、
前記受光素子が出力した前記電気信号に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する検出部と、
を備えた光ファイバ振動センサ。 - 前記光接続部は、前記発光素子が出力した前記導入用光信号を透過による第1の光信号と、結合による第2の光信号とに分岐し、前記光ファイバループから帰還した結合による前記第1の光信号と前記光ファイバループから帰還した透過による前記第2の光信号とを干渉させて前記戻り光信号として前記発光素子側に出力する、
請求項1に記載の光ファイバ振動センサ。 - 前記検出部は、前記受光素子が出力した前記電気信号から得られた前記第1及び第2の光信号の位相差に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する、
請求項2に記載の光ファイバ振動センサ。 - 前記光接続部により分岐された前記第1及び第2の光信号の位相を変調させる位相変調部を、更に備えた
請求項2又は3に記載の光ファイバ振動センサ。 - 前記光接続部により分岐された前記第1又は第2の光信号を遅延させ、前記第1及び第2の光信号が前記光ファイバループに到達する時間差を生じさせる光ファイバコイルを、
更に備えた
請求項2から4のいずれか1項に記載の光ファイバ振動センサ。 - 前記発光素子は、偏光特性を有する前記導入用光信号を出力する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の光ファイバ振動センサ。
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