JP5910483B2 - 光ファイバ振動センサ - Google Patents
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Description
[1]光信号を出力する発光素子と、
前記発光素子が出力した前記光信号を戻り光信号として受光し、前記戻り光信号を電気信号に変換して出力する受光素子と、
前記発光素子から出力された前記光信号を1対の光信号に分岐するとともに、帰還した前記1対の光信号同士を干渉させてそれを前記戻り光信号として前記受光素子側に出力する光接続部と、
前記光接続部で分岐された前記1対の光信号を互いに異なる回転方向に導入して前記光接続部に帰還させる光ファイバループと、
前記受光素子が出力した前記電気信号に含まれる位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を積分し、積分した値が一定になるように前記発光素子に供給する電流を制御する制御部と、
前記受光素子から前記電気信号を入力し、1対の光信号間の間の位相差に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する検出部とを備えた、
光ファイバ振動センサ。
[2]前記受光素子が出力した前記電気信号に含まれる直流成分を除去して前記電気信号に含まれる交流成分を通過させるトランスインピーダンス回路と、
前記トランスインピーダンス回路を通過した前記電気信号に含まれる交流成分を増幅する増幅部とを、さらに備えた
前記[1]に記載の光ファイバ振動センサ。
[3]前記位相変調周波数成分及びその高調波成分の検波を行う検波部を、さらに備え、
前記検出部は、前記検波部の前記検波によって得られた前記位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力比に基づいて前記1対の光信号の位相差を求めることで、前記光ファイバループの振動を検出する、
前記[1]又は[2]に記載の光ファイバ振動センサ。
[4]前記発光素子は、前記光信号を出力するとともに、出力した前記光信号の前記戻り光信号を自己結合効果により増幅して前記受光素子に出力し、
前記光接続部は、前記1対の光信号同士を干渉させた前記戻り光信号を前記発光素子側に出力する、
前記[1]から[3]のいずれかに記載の光ファイバ振動センサ。
本実施の形態の光ファイバ振動センサは、光ファイバループの振動を検出するサニャック干渉型の光ファイバ振動センサにおいて、光信号を出力する発光素子と、前記発光素子が出力した前記光信号を戻り光信号として受光し、前記戻り光信号を電気信号に変換して出力する受光素子と、前記発光素子から出力された前記光信号を1対の光信号に分岐するとともに、帰還した前記1対の光信号同士を干渉させてそれを前記戻り光信号として前記受光素子側に出力する光接続部と、前記光接続部で分岐された前記1対の光信号を互いに異なる回転方向に導入して前記光接続部に帰還させる光ファイバループと、前記受光素子が出力した前記電気信号に含まれる位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を積分し、積分した値が一定になるように前記発光素子に供給する電流を制御する制御部と、前記受光素子から前記電気信号を入力し、前記電気信号から得られる前記光ファイバループに導入された前記1対の光信号の間の位相差に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する検出部とを備える。
図1は、本発明の実施の形態に係る光ファイバ振動センサの構成例を示す図である。この光ファイバ振動センサ1は、図1に示すように、振動センサ本体部2と、光ファイバがループ状に形成された光ファイバループ3とを備えるサニャック干渉型の光ファイバ振動センサである。
振動センサ本体部2は、光信号S1の発光及びその戻り光信号S2の受光を行う発光受光部21と、発光受光部21から出力された光信号S1を1対の光信号S11、S12に分岐する光カプラ22と、光カプラ22により分岐された光信号S11、S12を遅延させる光ファイバコイル23と、光信号S11、S12の位相を変調する位相変調器24と、1対の光信号S11、S12間の位相差に基づいて光ファイバループ3の振動を検出し、発光受光部21及び位相変調器24を制御する信号処理部25と、光ファイバループ3と振動センサ本体部2とを接続する光コネクタ26と、光信号S1、S11、S12、及び戻り光信号S2の経路となる光ファイバ200a、200b、200cとを備える。なお、光カプラ22は、光接続部の一例である。
発光受光部21は、信号処理部25から信号線201を介して出力される電流に基づいて偏光特性を有する光信号S1を出力するとともに、光信号S1の戻り光信号S2を透過させて自己結合効果により増幅した光信号S2aを背面側に出力する発光素子211と、発光素子211の背面側に設けられ、発光素子211が出力する光信号S2aを電気信号に変換し、信号線201を介して信号処理部25に出力する受光素子212と、発光素子211から出力された光信号S1を光ファイバ200aに集光して光結合させるレンズ213とを備える。
発光受光部21、光カプラ22、光ファイバコイル23、位相変調器24及び光コネクタ26間を接続する光ファイバ200a、200b、200cは、後述する図5(a)、図5(b)に示す偏波面保存ファイバを用いることが好ましい。
図2(a)は、光信号を分岐する際の光信号の伝送を示す模式図、図2(b)は、光信号を干渉させる際の光信号の伝送を示す模式図である。光カプラ22は、発光素子211から光ファイバ200aを介して出力された光信号S1を1対の光信号S11、S12に分岐し、1対の光ファイバ200b、200c及び光コネクタ26を介して光ファイバループ3から帰還した1対の光信号S11、S12を干渉させた戻り光信号S2を発光素子211側に出力する。
光ファイバコイル23は、図1に示すように、一端が光ファイバ200bにより光カプラ22に接続され、他端が光ファイバ200b及び光コネクタ26を介して光ファイバループ3に接続される。光ファイバコイル23は、光ファイバループ3の全長とほぼ同じ長さの光ファイバを備え、光ファイバループ3の振動を検出する感度を光ファイバループ3の長さ方向で一定にする。
位相変調器24は、円筒型のピエゾセラミックと、ピエゾセラミックに巻きつけられた光ファイバとを備える。位相変調器24は、一端が光ファイバ200cにより光カプラ22に接続され、他端が光ファイバ200c及び光コネクタ26を介して光ファイバループ3に接続され、信号線201を介して信号処理部25に接続される。ピエゾセラミックには、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が用いられる。
図3は、信号処理部の回路の一例を示すブロック図である。信号処理部25は、受光素子212から出力された電気信号の直流成分を除去して交流成分を通過させるトランスインピーダンス回路251と、トランスインピーダンス回路251を通過した電気信号の交流成分を増幅するプリアンプ252と、プリアンプ252から出力された電気信号に基づいて発光素子211の出力制御を行う制御回路254と、制御回路254が行う出力制御に基づいて発光素子211に電流を供給する駆動回路255と、プリアンプ252で増幅された電気信号が有する予め定められた複数の周波数の検波を行うロックインアンプ253と、ロックインアンプ253が出力したアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路257と、光信号S11、S12間の位相差に基づいて光ファイバループ3の振動を検出するCPU(Central Processing Unit)256とを備える。
図4は、センサケーブルの断面図である。図5(a)は、楕円ジャケット型PMFの断面図、図5(a)は、楕円コア型PMFの断面図である。
図6は、光ファイバ振動センサ1の設置例を示す図である。光ファイバ振動センサ1は、フェンス4の柱部41に振動センサ本体部2を収納した筺体20が取り付けられ、センサケーブル300をフェンス4の金網42等に固定されてフェンス4に設置される。光ファイバループ3を形成するセンサケーブル300は、両端部が筺体20に収納された振動センサ本体部2の光コネクタ26に接続される。
以下、光ファイバ振動センサ1の動作の一例について説明する。
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(ア)受光素子212が出力した電気信号に含まれる位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を全てを制御回路254で積分し、制御回路254が発光素子211の出力を制御することにより、受光素子212に入射する戻り光信号S2の出力レベルを一定に維持することができるので、光ファイバループ3の振動検出感度を維持することが可能になる。
(イ)トランスインピーダンス回路251によって受光素子212が出力した電気信号の直流成分を除去することにより、プリアンプ252の出力が飽和することを防止できるので、光ファイバループ3の高精度な振動検出が可能になる。
(ウ)ロックインアンプ253が受光素子212が出力した電気信号が有する予め定められた複数の周波数を検波することにより、CPU256が光信号S11、S12間の位相差に基づいて光ファイバループ3の振動を検出することが可能になるので、発光素子の出力や増幅器の増幅効率の変動による影響を低減することができる。
(エ)発光素子211が出力した光信号S1の戻り光信号S2を発光素子211の背面側に設けた受光素子212で受光することにより、光カプラ22を1つにした構成でも光信号の経路を相反な光学系にすることができるので、透過と結合による光信号の位相差が少なくなり、高精度な振動測定が可能となる。また、光カプラを1つにすることで、光カプラによる放射損失を抑えることができる。
(オ)光カプラ22を1つにすることにより、戻り光信号S2の分岐損失を低減することができるので、光カプラ22を2つ備える構成と比較して、戻り光信号S2の出力の減衰量を約半分に低減することができる。さらに、光ファイバ振動センサ1の部品点数を減らして振動センサ本体部2の組立等の工程を簡略化することができる。
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々に変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態では、発光素子211としてCD−LDが用いられると説明したが、SLD(Super Luminescent Diode)等の半導体発光素子を用いてもよい。
2 振動センサ本体部
3 光ファイバループ
4 フェンス
20 筺体
21 発光受光部
22 光カプラ
23 光ファイバコイル
24 位相変調器
25 信号処理部
26 光コネクタ
41 柱部
42 金網
200a、200b、200c 光ファイバ
201 信号線
211 発光素子
212 受光素子
213 レンズ
251 トランスインピーダンス回路
252 プリアンプ
253 ロックインアンプ
254 制御回路
255 駆動回路
256 CPU
300 センサケーブル
301 光ファイバ
302 補強繊維
303 補強部材
304 被覆部材
310a,310b コア
311a,311b クラッド
312 楕円ジャケット
313 サポート
301a 楕円ジャケット型PMF(光ファイバ)
301b 楕円コア型PMF(光ファイバ)
C1 コンデンサ
R1 抵抗器
S1、S11、S12、S2a 光信号
S2 戻り光信号
Claims (3)
- 光信号を出力する発光素子と、
前記発光素子が出力した前記光信号を戻り光信号として受光し、前記戻り光信号を電気信号に変換して出力する受光素子と、
前記発光素子から出力された前記光信号を1対の光信号に分岐するとともに、帰還した前記1対の光信号同士を干渉させてそれを前記戻り光信号として前記受光素子側に出力する光接続部と、
前記光接続部で分岐された前記1対の光信号を互いに異なる回転方向に導入して前記光接続部に帰還させる光ファイバループと、
前記受光素子が出力した前記電気信号に含まれる位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を積分し、積分した値が一定になるように前記発光素子に供給する電流を制御する制御部と、
前記受光素子から前記電気信号を入力し、1対の光信号間の間の位相差に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する検出部とを備えた光ファイバ振動センサであって、
前記発光素子は、前記光信号を出力するとともに、出力した前記光信号の前記戻り光信号を自己結合効果により増幅して前記受光素子に出力し、
前記光接続部は、前記1対の光信号同士を干渉させた前記戻り光信号を前記発光素子側に出力する、
光ファイバ振動センサ。 - 前記受光素子が出力した前記電気信号に含まれる直流成分を除去して前記電気信号に含まれる交流成分を通過させるトランスインピーダンス回路と、
前記トランスインピーダンス回路を通過した前記電気信号に含まれる交流成分を増幅する増幅部とを、さらに備えた、
請求項1に記載の光ファイバ振動センサ。 - 前記位相変調周波数成分及びその高調波成分の検波を行う検波部を、さらに備え、
前記検出部は、前記検波部の前記検波によって得られた前記位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力比に基づいて前記1対の光信号の位相差を求めることで、前記光ファイバループの振動を検出する、
請求項1又は2に記載の光ファイバ振動センサ。
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