JP5910483B2 - 光ファイバ振動センサ - Google Patents

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本発明は、サニャック干渉系を構成した光ファイバ振動センサに関する。
空港、港湾、発電所などの重要施設や、人が集まる公共施設や無人発電所等では、敷地の外周に設置されるフェンス等に不審な侵入者を検知する目的で侵入検知センサが設けられている。従来、その侵入検知センサとして光ファイバを用いた光ファイバ振動センサが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この光ファイバ振動センサは、光源、受光器、第1のカプラ、偏光子、第2のカプラ及びこれらを接続する接続用光ファイバ、並びに信号処理ユニットが収納された振動センサ本体部と、振動センサ本体部に接続されて光閉回路を形成する光ファイバループと、振動センサ本体部と光ファイバループを接続する2つの光コネクタとを備え、光ファイバループに互いに逆回りの光信号を伝送させて周回した両光信号を干渉させ、その干渉光の強度変化を測定することで光ファイバループに加えられた物理的外乱(振動)を検出する、サニャック干渉系を構成するセンサである。
また、従来の光ファイバ振動センサは、光源からの背面側に出力された光信号を受光器でモニタリングし、背面側に出力された光信号に基づいて光源に出力する電流を制御することで、背面側に出力される光信号を一定のレベルにして光源から出力される光信号を一定レベルに維持していた。
特開2006−208080号公報
しかし、従来の光ファイバ振動センサは、光源の出力変動をモニタし、それを相殺するように制御を行っているが、光ファイバループ部分を通過した光出力をモニタすることは、行っていなかった。そのため、光ファイバ振動センサの光学系において損失が発生してしまうと(例えば、振動によって光ファイバループ部分に恒久的な曲げ部が生じて損失が発生した場合。)受光器に入射する光出力も小さくなり、光ファイバループの振動の検知感度が劣化することが予測される。
したがって、本発明の目的は、光学系に損失が発生した場合でも、光ファイバループの振動の検出感度を維持できる光ファイバ振動センサを提供することにある。
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下の光ファイバ振動センサを提供する。
[1]光信号を出力する発光素子と、
前記発光素子が出力した前記光信号を戻り光信号として受光し、前記戻り光信号を電気信号に変換して出力する受光素子と、
前記発光素子から出力された前記光信号を1対の光信号に分岐するとともに、帰還した前記1対の光信号同士を干渉させてそれを前記戻り光信号として前記受光素子側に出力する光接続部と、
前記光接続部で分岐された前記1対の光信号を互いに異なる回転方向に導入して前記光接続部に帰還させる光ファイバループと、
前記受光素子が出力した前記電気信号に含まれる位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を積分し、積分した値が一定になるように前記発光素子に供給する電流を制御する制御部と、
前記受光素子から前記電気信号を入力し、1対の光信号間の間の位相差に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する検出部とを備えた、
光ファイバ振動センサ。
[2]前記受光素子が出力した前記電気信号に含まれる直流成分を除去して前記電気信号に含まれる交流成分を通過させるトランスインピーダンス回路と、
前記トランスインピーダンス回路を通過した前記電気信号に含まれる交流成分を増幅する増幅部とを、さらに備えた
前記[1]に記載の光ファイバ振動センサ。
[3]前記位相変調周波数成分及びその高調波成分の検波を行う検波部を、さらに備え、
前記検出部は、前記検波部の前記検波によって得られた前記位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力比に基づいて前記1対の光信号の位相差を求めることで、前記光ファイバループの振動を検出する、
前記[1]又は[2]に記載の光ファイバ振動センサ。
[4]前記発光素子は、前記光信号を出力するとともに、出力した前記光信号の前記戻り光信号を自己結合効果により増幅して前記受光素子に出力し、
前記光接続部は、前記1対の光信号同士を干渉させた前記戻り光信号を前記発光素子側に出力する、
前記[1]から[3]のいずれかに記載の光ファイバ振動センサ。
本発明によれば、光学系に損失が発生した場合でも、光ファイバループの振動の検出感度を維持することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る光ファイバ振動センサの構成例を示す図である。 図2(a)は、光信号を分岐する際の光信号の伝送を示す模式図であり、図2(b)は、光信号を干渉させる際の光信号の伝送を示す模式図である。 図3は、信号処理部の回路の一例を示すブロック図である。 図4は、センサケーブルの断面図である。 図5(a)は、楕円ジャケット型PMFの断面図、図5(b)は、楕円コア型PMFの断面図である。 図6は、光ファイバ振動センサが設置された状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
[実施の形態の要約]
本実施の形態の光ファイバ振動センサは、光ファイバループの振動を検出するサニャック干渉型の光ファイバ振動センサにおいて、光信号を出力する発光素子と、前記発光素子が出力した前記光信号を戻り光信号として受光し、前記戻り光信号を電気信号に変換して出力する受光素子と、前記発光素子から出力された前記光信号を1対の光信号に分岐するとともに、帰還した前記1対の光信号同士を干渉させてそれを前記戻り光信号として前記受光素子側に出力する光接続部と、前記光接続部で分岐された前記1対の光信号を互いに異なる回転方向に導入して前記光接続部に帰還させる光ファイバループと、前記受光素子が出力した前記電気信号に含まれる位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を積分し、積分した値が一定になるように前記発光素子に供給する電流を制御する制御部と、前記受光素子から前記電気信号を入力し、前記電気信号から得られる前記光ファイバループに導入された前記1対の光信号の間の位相差に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する検出部とを備える。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る光ファイバ振動センサの構成例を示す図である。この光ファイバ振動センサ1は、図1に示すように、振動センサ本体部2と、光ファイバがループ状に形成された光ファイバループ3とを備えるサニャック干渉型の光ファイバ振動センサである。
(振動センサ本体部)
振動センサ本体部2は、光信号Sの発光及びその戻り光信号Sの受光を行う発光受光部21と、発光受光部21から出力された光信号Sを1対の光信号S11、S12に分岐する光カプラ22と、光カプラ22により分岐された光信号S11、S12を遅延させる光ファイバコイル23と、光信号S11、S12の位相を変調する位相変調器24と、1対の光信号S11、S12間の位相差に基づいて光ファイバループ3の振動を検出し、発光受光部21及び位相変調器24を制御する信号処理部25と、光ファイバループ3と振動センサ本体部2とを接続する光コネクタ26と、光信号S、S11、S12、及び戻り光信号Sの経路となる光ファイバ200a、200b、200cとを備える。なお、光カプラ22は、光接続部の一例である。
(発光受光部)
発光受光部21は、信号処理部25から信号線201を介して出力される電流に基づいて偏光特性を有する光信号Sを出力するとともに、光信号Sの戻り光信号Sを透過させて自己結合効果により増幅した光信号S2aを背面側に出力する発光素子211と、発光素子211の背面側に設けられ、発光素子211が出力する光信号S2aを電気信号に変換し、信号線201を介して信号処理部25に出力する受光素子212と、発光素子211から出力された光信号Sを光ファイバ200aに集光して光結合させるレンズ213とを備える。
発光素子211は、光信号を出力する半導体レーザであり、例えばコンパクトディスクプレイヤー等で使用される低コストなマルチモード半導体レーザであるCD−LD(Laser Diode for Compact Disc Player)が用いられる。受光素子212には、例えばフォトダイオードが用いられる。
レンズ213は、発光素子211の表面側に設けられ、光信号Sを光ファイバ200aと光結合させ、光カプラ22から出力された戻り光信号Sを発光素子211に集光する。レンズ213は、例えば、アクリル系、エポキシ系等の樹脂、石英ガラス等を用いることができる。
発光素子211が有する自己結合効果は、半導体レーザの活性層で生じる干渉、増幅現象に起因するものであり、光信号Sと戻り光信号Sとの干渉によって生じるため、高い波長選択性がある。そのため、発光素子211は、出力した光信号Sと同じ波長を有する戻り光信号Sのみを自己結合効果により増幅して背面側の受光素子212に出力する。自己結合効果を有する発光素子211及び受光素子212を背面側に備えた発光受光部21は、半導体レーザのパッケージと、レンズ213のみで発光受光部21を構成することが可能である。この半導体パッケージを用いることで振動センサ本体部2の光学部品を省くことができ、さらに振動センサ本体部2の組立工程を簡略化することが可能になる。また、戻り光信号Sを選択的に増幅することが可能になることから、微小な光信号でも高精度に検出することが可能になる。
(光ファイバ)
発光受光部21、光カプラ22、光ファイバコイル23、位相変調器24及び光コネクタ26間を接続する光ファイバ200a、200b、200cは、後述する図5(a)、図5(b)に示す偏波面保存ファイバを用いることが好ましい。
(光カプラ)
図2(a)は、光信号を分岐する際の光信号の伝送を示す模式図、図2(b)は、光信号を干渉させる際の光信号の伝送を示す模式図である。光カプラ22は、発光素子211から光ファイバ200aを介して出力された光信号Sを1対の光信号S11、S12に分岐し、1対の光ファイバ200b、200c及び光コネクタ26を介して光ファイバループ3から帰還した1対の光信号S11、S12を干渉させた戻り光信号Sを発光素子211側に出力する。
すなわち、光カプラ22は、図2(a)に示すように発光素子211から出力された光信号Sを透過による光信号S11と、結合による光信号S12に分岐する。光カプラ22は、図2(b)に示すように光ファイバループ3から帰還した結合による光信号S11と、透過による光信号S12を干渉させて戻り光信号Sを発光素子211側に出力する。
光カプラ22により分岐及び干渉される1対の光信号S11、S12は、透過と結合を1回ずつ経た後に戻り光信号Sとして発光素子211側に出力される。そのため、光信号S11、S12が出力される経路は相反なものとなる。
(光ファイバコイル)
光ファイバコイル23は、図1に示すように、一端が光ファイバ200bにより光カプラ22に接続され、他端が光ファイバ200b及び光コネクタ26を介して光ファイバループ3に接続される。光ファイバコイル23は、光ファイバループ3の全長とほぼ同じ長さの光ファイバを備え、光ファイバループ3の振動を検出する感度を光ファイバループ3の長さ方向で一定にする。
すなわち、光ファイバコイル23は、光カプラ22により分岐された光信号S11又は光信号S12を遅延させ、光信号S11、S12が光ファイバループ3に到達する時間差を生じさせることにより、光ファイバループ3の長さ方向において振動を検出する感度を一定にする。
(位相変調器)
位相変調器24は、円筒型のピエゾセラミックと、ピエゾセラミックに巻きつけられた光ファイバとを備える。位相変調器24は、一端が光ファイバ200cにより光カプラ22に接続され、他端が光ファイバ200c及び光コネクタ26を介して光ファイバループ3に接続され、信号線201を介して信号処理部25に接続される。ピエゾセラミックには、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が用いられる。
位相変調器24は、信号処理部25から、例えばピエゾセラミックの共振周波数である位相変調周波数22kHzの正弦波電圧が供給されると、正弦波電圧によってピエゾセラミックが振動し、この振動によりピエゾセラミックに巻きつけられた光ファイバが伸縮することで光信号S11、S12の位相を変調する。
位相変調器24で光信号S11、S12の位相を変調することにより、変調された光信号S11、S12が光カプラ22に到達する時間差が生じて光信号S11、S12間の位相差が誘起され、この位相差に基づく戻り信号Sが受光素子212によって受光される。
(信号処理部)
図3は、信号処理部の回路の一例を示すブロック図である。信号処理部25は、受光素子212から出力された電気信号の直流成分を除去して交流成分を通過させるトランスインピーダンス回路251と、トランスインピーダンス回路251を通過した電気信号の交流成分を増幅するプリアンプ252と、プリアンプ252から出力された電気信号に基づいて発光素子211の出力制御を行う制御回路254と、制御回路254が行う出力制御に基づいて発光素子211に電流を供給する駆動回路255と、プリアンプ252で増幅された電気信号が有する予め定められた複数の周波数の検波を行うロックインアンプ253と、ロックインアンプ253が出力したアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路257と、光信号S11、S12間の位相差に基づいて光ファイバループ3の振動を検出するCPU(Central Processing Unit)256とを備える。
トランスインピーダンス回路251は、一端が信号線201を介して受光素子212に電気的に接続され、他端がプリアンプ252に電気的に接続されている。トランスインピーダンス回路251は、コンデンサCと抵抗器Rとを備え、抵抗器Rの一端が基準電位に接続されたRC回路を構成する。
トランスインピーダンス回路251は、受光素子212から出力された電気信号に含まれる直流成分を除去した交流成分をプリアンプ252に出力することにより、プリアンプ252の出力が飽和することを防止する。
プリアンプ252は、一端がトランスインピーダンス回路251に電気的に接続され、他端がロックインアンプ253及び制御回路254に電気的に接続されている。プリアンプ252は、増幅した電気信号をロックインアンプ253及び制御回路254に出力する。
制御回路254は、一端がプリアンプ252に電気的に接続され、他端が駆動回路255に電気的に接続されている。制御回路254は、プリアンプ252から出力された電気信号に含まれる位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を全て積分し、積分した周波数成分の値(振幅値)が一定になるように発光素子211への供給電流を制御する。
例えば、制御回路254は、フェンス等の振動計測対象にセンサケーブル300を取り付けた状態で予め積分した周波数成分のリファレンス値を取得することによって、積分した周波数成分の値が一定になるように発光素子211への供給電流を制御する。すなわち、位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力をある一定の期間tにおいて全て積分し、積分した周波数成分の値をリファレンス値として図示しないメモリに記憶する。そして、制御回路254は、位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を積分した周波数成分の振幅の値と、予め記憶したリファレンス値とが等しくなるように発光素子211への供給電流を制御する。なお、センサーケーブル300が取り付けられた状態でリファレンス値をメモリに記憶するのは、光ファイバループ3の敷設状況によってリファレンス値が変化するからである。
駆動回路255は、一端が制御回路254に電気的に接続され、他端が信号線201を介して発光素子211に電気的に接続されている。駆動回路255は、制御回路254の出力制御に基づいて発光素子211を駆動する。
ロックインアンプ253は、一端がプリアンプ252に電気的に接続され、他端がA/D変換器257を介してCPU256に電気的に接続されている。ロックインアンプ253は、プリアンプ252で増幅された電気信号に含まれる周波数成分のうち、予め定められる複数の周波数成分を検波する。ロックインアンプ252は、その検波した複数の周波数成分の振幅に相当する信号を平滑及び増幅してA/D変換器257を介してCPU256に出力する。
CPU256は、ロックインアンプ252からA/D変換器257を介して信号を入力する。その信号は、複数の周波数成分として位相変調周波数成分及びその高調波成分(例えば、2次、4次成分)を含む。CPU256は、位相変調周波数成分の振幅値と高調波成分(例えば、2次成分)の振幅値の比を求め、その振幅値の比から光信号S11、S12の位相差を算出する。また、CPU256は、図示しないD/A変換器及び信号線201を介して位相変調器24に接続され、位相変調器24に電気信号を出力することにより位相変調器24のピエゾセラミックを振動させて光信号S11、S12の位相の変調を制御する。
(光ファイバループ)
図4は、センサケーブルの断面図である。図5(a)は、楕円ジャケット型PMFの断面図、図5(a)は、楕円コア型PMFの断面図である。
光ファイバループ3は、図1に示すように、1対の光信号S11、S12が導入されるセンサケーブル300を備え、光カプラ22で分岐された1対の光信号S11、S12が互いに異なる回転方向に光コネクタ26を介して導入される。光ファイバループ3は、導入した光信号S11、S12を光カプラ22に帰還させる。
センサケーブル300は、図4に示すように、2心の光ファイバ301と、光ファイバ301を補強する補強繊維302と、光ファイバ301の曲げ、伸びを防止する補強部材303と、光ファイバ301、補強繊維302及び補強部材303を被覆する被覆部材304とを備える。
センサケーブル300に用いられる光ファイバ301は、光信号の偏波の回転によって振動検出が不安定になることを防止するため、偏波面保存ファイバ(Polarization Maintaining Fiber : PMF)が用いられる。この偏波面保存ファイバには、図5(a)に示す楕円ジャケット型PMF、図5(b)に示す楕円コア型PMF等が用いられる。
楕円ジャケット型PMF301aは、図5(a)に示すように、コア310a、クラッド311a、楕円ジャケット312及びサポート313を備える。楕円ジャケット312は所望の複屈折が得られるようにコア310aに対して応力を付与する。楕円ジャケット型PMF301aは、伝送損失が低く、かつ高い偏波保持特性を有することから長距離の光ファイバ301を備えるセンサケーブル300に利用される。
楕円コア型PMF301bは、図5(b)に示すように、断面形状を楕円形にしたコア310b及びクラッド311bを備える。楕円コア型PMF301bは、低コストであるが、長距離の特性に難があるため、比較的短距離のセンサケーブル300に利用される。
(光ファイバ振動センサの設置例)
図6は、光ファイバ振動センサ1の設置例を示す図である。光ファイバ振動センサ1は、フェンス4の柱部41に振動センサ本体部2を収納した筺体20が取り付けられ、センサケーブル300をフェンス4の金網42等に固定されてフェンス4に設置される。光ファイバループ3を形成するセンサケーブル300は、両端部が筺体20に収納された振動センサ本体部2の光コネクタ26に接続される。
(光ファイバ振動センサの動作)
以下、光ファイバ振動センサ1の動作の一例について説明する。
発光素子211は、信号処理部25から出力される電気信号に基づいて光信号Sを出力する。光信号Sは、光カプラ22に伝送され、光カプラ22によって透過による光信号S11と、結合による光信号S12に分岐される。
光カプラ22により分岐された光信号S11、S12の一方の光信号S11は、光ファイバコイル23を経由して光ファイバループ3に入射し、もう一方の光信号S12は、位相変調器24により光信号S12の位相が変調されて光ファイバループ3に入射する。光信号S11、S12は、光ファイバループ3を互いに異なる回転方向に伝送する。
光ファイバループ3に導入された1対の光信号S11、S12は、光ファイバループ3を周回し、光ファイバコイル23又は位相変調器24を経由して光カプラ22に帰還する。光カプラ22は、帰還した結合による光信号S11と帰還した透過による光信号S12とを干渉させた戻り光信号S2を発光素子211側に出力する。光ファイバループ3が振動した場合、光ファイバ301の伸縮により、光信号S11、S12間に位相差が生じる。
発光素子211に出力された戻り光信号Sは、発光素子211を透過し、自己結合効果により増幅された光信号S2aとして発光素子211の背面側に設けられた受光素子212に出力される。
受光素子212に出力された光信号S2aは、受光素子212により電気信号に変換され、信号処理部25に出力される。
受光素子212から電気信号が信号処理部25に出力されると、電気信号は、まずトランスインピーダンス回路251によりその電気信号の直流成分が除去される。直流成分が除去された電気信号は、プリアンプ252により増幅されて制御回路254及びロックインアンプ253に出力される。
プリアンプ252から出力された一方の電気信号は、ロックインアンプ253で予め定められた複数の周波数成分が検波及び増幅されて出力され、A/D変換回路257を介してデジタル信号としてCPU256に出力される。
CPU256は、ロックインアンプ253からA/D変換器257を介して出力されたデジタル信号に基づいて位相変調周波数成分の振幅値と位相変調周波数成分の高調波成分の振幅値の比を求め、その振幅値の比から光信号S11、S12の位相を算出して光ファイバループ3の振動を検出する。
プリアンプ252から出力されたもう一方の電気信号は、制御回路254で電気信号の交流成分の電圧値が積分される。制御回路254は、位相変調周波数成分や高周波成分の出力を全て積分し、積分した周波数成分の振幅値が一定になるように発光素子211への供給電流を制御する。
(実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(ア)受光素子212が出力した電気信号に含まれる位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を全てを制御回路254で積分し、制御回路254が発光素子211の出力を制御することにより、受光素子212に入射する戻り光信号Sの出力レベルを一定に維持することができるので、光ファイバループ3の振動検出感度を維持することが可能になる。
(イ)トランスインピーダンス回路251によって受光素子212が出力した電気信号の直流成分を除去することにより、プリアンプ252の出力が飽和することを防止できるので、光ファイバループ3の高精度な振動検出が可能になる。
(ウ)ロックインアンプ253が受光素子212が出力した電気信号が有する予め定められた複数の周波数を検波することにより、CPU256が光信号S11、S12間の位相差に基づいて光ファイバループ3の振動を検出することが可能になるので、発光素子の出力や増幅器の増幅効率の変動による影響を低減することができる。
(エ)発光素子211が出力した光信号Sの戻り光信号Sを発光素子211の背面側に設けた受光素子212で受光することにより、光カプラ22を1つにした構成でも光信号の経路を相反な光学系にすることができるので、透過と結合による光信号の位相差が少なくなり、高精度な振動測定が可能となる。また、光カプラを1つにすることで、光カプラによる放射損失を抑えることができる。
(オ)光カプラ22を1つにすることにより、戻り光信号Sの分岐損失を低減することができるので、光カプラ22を2つ備える構成と比較して、戻り光信号Sの出力の減衰量を約半分に低減することができる。さらに、光ファイバ振動センサ1の部品点数を減らして振動センサ本体部2の組立等の工程を簡略化することができる。
[変形例]
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々に変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態では、発光素子211としてCD−LDが用いられると説明したが、SLD(Super Luminescent Diode)等の半導体発光素子を用いてもよい。
また、上記実施の形態の光ファイバ振動センサ1は、光カプラ22を1つ備えるものとして説明したが、光カプラ22を2つ備え、発光素子21と受光素子22のそれぞれが別の光ファイバにより光カプラ22に接続される構成としてもよい。
また、1対の振動センサ本体部2、光ファイバループ3をフェンス4等に設置して振動検知の感度差によって振動箇所を特定できる構成としてもよい。
また、本発明の要旨を変更しない範囲内で上記実施の形態の構成要素のうち一部を除くことも可能である。
本発明は、例えば侵入者検出用の振動センサ、地震、落石を検知する防災センサとして適用可能である。
1 光ファイバ振動センサ
2 振動センサ本体部
3 光ファイバループ
4 フェンス
20 筺体
21 発光受光部
22 光カプラ
23 光ファイバコイル
24 位相変調器
25 信号処理部
26 光コネクタ
41 柱部
42 金網
200a、200b、200c 光ファイバ
201 信号線
211 発光素子
212 受光素子
213 レンズ
251 トランスインピーダンス回路
252 プリアンプ
253 ロックインアンプ
254 制御回路
255 駆動回路
256 CPU
300 センサケーブル
301 光ファイバ
302 補強繊維
303 補強部材
304 被覆部材
310a,310b コア
311a,311b クラッド
312 楕円ジャケット
313 サポート
301a 楕円ジャケット型PMF(光ファイバ)
301b 楕円コア型PMF(光ファイバ)
コンデンサ
抵抗器
、S11、S12、S2a 光信号
戻り光信号

Claims (3)

  1. 光信号を出力する発光素子と、
    前記発光素子が出力した前記光信号を戻り光信号として受光し、前記戻り光信号を電気信号に変換して出力する受光素子と、
    前記発光素子から出力された前記光信号を1対の光信号に分岐するとともに、帰還した前記1対の光信号同士を干渉させてそれを前記戻り光信号として前記受光素子側に出力する光接続部と、
    前記光接続部で分岐された前記1対の光信号を互いに異なる回転方向に導入して前記光接続部に帰還させる光ファイバループと、
    前記受光素子が出力した前記電気信号に含まれる位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力を積分し、積分した値が一定になるように前記発光素子に供給する電流を制御する制御部と、
    前記受光素子から前記電気信号を入力し、1対の光信号間の間の位相差に基づいて前記光ファイバループの振動を検出する検出部とを備えた光ファイバ振動センサであって
    前記発光素子は、前記光信号を出力するとともに、出力した前記光信号の前記戻り光信号を自己結合効果により増幅して前記受光素子に出力し、
    前記光接続部は、前記1対の光信号同士を干渉させた前記戻り光信号を前記発光素子側に出力する、
    光ファイバ振動センサ。
  2. 前記受光素子が出力した前記電気信号に含まれる直流成分を除去して前記電気信号に含まれる交流成分を通過させるトランスインピーダンス回路と、
    前記トランスインピーダンス回路を通過した前記電気信号に含まれる交流成分を増幅する増幅部とを、さらに備えた、
    請求項1に記載の光ファイバ振動センサ。
  3. 前記位相変調周波数成分及びその高調波成分の検波を行う検波部を、さらに備え、
    前記検出部は、前記検波部の前記検波によって得られた前記位相変調周波数成分及びその高調波成分の出力比に基づいて前記1対の光信号の位相差を求めることで、前記光ファイバループの振動を検出する、
    請求項1又は2に記載の光ファイバ振動センサ。

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