JP5910421B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムのうち固体高分子型燃料電池は、アノードと、カソードと、高分子電解質膜と、触媒層とを備えている。アノードおよびカソードに、触媒層が設けられている。触媒層は、白金などの触媒をカーボン粉末で担持するとともに、高分子電解質で被覆することにより構成されている。こうした燃料電池システムでは、アノードに燃料ガス(例えば、水素)を供給するとともに、カソードに酸化ガス(例えば、酸素を含む空気)を供給すると、電気化学反応により発電を行なう(特許文献1,2)。
特開2011−29158号公報 特開2009−64681号公報
こうした燃料電池システムでは、高い要求出力に応じて発電することで高温状態になった場合に、固体高分子電解質から電離したアニオン(SO 2−など)が白金触媒の表面に付着して、触媒性能を劣化させるという課題があった。こうした課題を解決するために、燃料電池の起動時に、カソードの電位を、0.6V以下に一定時間以上維持する技術が知られている(特許文献2)。しかし、アニオンによる触媒の劣化は、燃料電池の起動後の運転状態、特に高温の運転状態において生じやすい。特許文献2にかかるカソードの電位を制御する技術を、燃料電池の起動後にも適用した場合には、カソードの電位が要求出力を満たさない値に一時的に設定されるから、燃料電池の出力に過不足を生じるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、以下の形態として実現可能である。燃料電池の要求出力に応じたカソード圧力を制御する燃料電池システムであって、上記カソードに酸化ガスを供給するための酸化ガス供給部と、上記供給された酸化ガスの上記カソード圧力を調整する圧力調整部と、上記燃料電池の温度を検出する温度検出部と、上記要求出力に基づいて、上記圧力調整部のカソード圧力を設定する制御部と、触媒の劣化状態ごとに予め規定されたカソード圧力とネット出力との対応関係と、を備え、上記制御部は、上記カソード圧力を変化させた際のネット出力に基づいて、前記対応関係を参照することによって触媒面積を推定し、上記温度検出部で検出された温度が所定温度を越えた後、上記触媒の浄化が完了したと推定されるまでの間、推定された上記触媒面積と上記要求出力とを用いてで設定されるカソード圧力の設定値より、高いカソード圧力を設定すること、を特徴とする燃料電池システム。本発明は、そのほか、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池の要求出力に応じたカソード圧力を制御する燃料電池システムであって、上記カソードに酸化ガスを供給するための酸化ガス供給部と、上記供給された酸化ガスの上記カソード圧力を調整する圧力調整部と、上記燃料電池の温度を検出する温度検出部と、上記要求出力に基づいて、上記圧力調整部のカソード圧力を設定する制御部と、を備え、上記制御部は、上記温度検出部で検出された温度が所定温度を越えた後に、上記要求出力で設定されるカソード圧力の設定値より、高いカソード圧力を設定すること、を特徴とする。本形態において、燃料電池の温度が、所定温度以上になったときに、通常の運転状態における要求出力で設定されるカソード圧力より高いカソード圧力に設定することにより、カソードの水分量を増大させる。これにより、燃料電池の高温の運転によりカソードの触媒に付着したアニオンを水分により除去するから、触媒の劣化を防止できる。
本発明の好適な一実施例としての燃料電池システムの構成の概略を表わすブロック図である。 燃料電池システムのネット出力とカソード背圧との関係を説明する説明図である。 カソード背圧の制御処理を説明するフローチャートである。
(1)燃料電池システムの全体構成:
図1は本発明の好適な一実施例としての燃料電池システム10の構成の概略を表わすブロック図である。本実施例の燃料電池システム10は、車両に搭載されており、車両の駆動モータの動力源、すなわち駆動用電源として用いられる。燃料電池システム10は、発電の本体である燃料電池22と、燃料電池22に供給する水素を貯蔵する水素タンク23と、燃料電池22に圧縮空気を供給するためのエアコンプレッサ24と、を備えている。
燃料電池22は、固体高分子型燃料電池であり、複数の単セルを積層することにより構成されている。単セルは、電解質膜と、電解質膜の各々の面上に形成された電極触媒層であるアノードおよびカソードと、アノードおよびカソードの両側から挟持するガス拡散層と、ガス拡散層のさらに外側に配設されたガスセパレータと、を備えている。電解質膜は、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜(例えば、ナフィオン:登録商標)を用いることができる。アノードおよびカソードは、触媒として、例えば白金、あるいは白金合金を備えている。より具体的には、アノードおよびカソードは、上記触媒を担持したカーボン粒子と、電解質膜を構成する高分子電解質と同様の高分子電解質と、を備えている。電解質膜と、アノードおよびカソードとは、MEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)を構成している。
水素タンク23は、例えば、高圧水素を貯蔵する水素ボンベである。水素タンク23に貯蔵される水素ガスは、水素供給路60に放出された後、圧力調整弁62によって所定の圧力に調整(減圧)されて、燃料ガスとして燃料電池22を構成する各単セルのアノードに供給される。
燃料電池22のアノードから排出されるアノード排ガスは、アノード排ガス路63に導かれて再び水素供給路60に流入する。このように、アノード排ガス中の残余の水素は、水素供給路60の一部とアノード排ガス路63と燃料電池22内の流路とから成る流路(以下、循環流路と呼ぶ)内を循環して再度電気化学反応に供される。電気化学反応による消費量に相当する水素は、圧力調整弁62を介して水素タンク23から循環流路へと補充され、循環流路内のガス圧は、所定の略一定値に保たれる。循環流路内でアノード排ガスを循環させるために、アノード排ガス路63には水素ポンプ65が設けられている。また、水素供給路60には、圧力調整弁62の上流側に、シャットバルブ61が設けられている。このシャットバルブ61は、燃料電池の発電を停止する際には閉状態へと駆動され、水素タンク23から燃料電池22への水素ガス供給を遮断する。
さらに、アノード排ガス路63には、気液分離器27が設けられている。電気化学反応の進行に伴ってカソードでは水が生じるが、生じた水の一部は、燃料電池22の電解質膜を介してアノード側へと移動し、燃料ガス中に気化する。気液分離器27は、このようなアノード排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮させて、アノード排ガスから水蒸気を除去する装置である。気液分離器27には、バルブ27aが設けられており、このバルブ27aを開状態とすることで、気液分離器27内で凝縮された水が、バルブ27aに接続する排ガス排出路64を介して外部に排出される。排ガス排出路64は、排ガス排出路64よりも断面積が大きい容器である希釈器26に接続されている。希釈器26は、アノード排ガスを外部に排出する際に、排出に先立って、アノード排ガス中の水素をカソード排ガスによって希釈するために設けられている。
エアコンプレッサ24は、エアクリーナ28を介して外部から取り込んだ空気を加圧して、この加圧空気を、酸化ガス供給路67を介して酸化ガスとして燃料電池22のカソードに供給する。カソードから排出されるカソード排ガスは、カソード排ガス路68に導かれて外部に排出される。ここで、酸化ガス供給路67およびカソード排ガス路68は、加湿モジュール25を経由している。加湿モジュール25では、水蒸気透過性を有する膜によって酸化ガス供給路67とカソード排ガス路68とが隔てられており、水蒸気を含有するカソード排ガスを用いて、カソードに供給する加圧空気の加湿を行なっている。また、カソード排ガス路68には、燃料電池22との接続部の近傍に、燃料電池22内の酸化ガスの流路におけるガス圧を調節するための背圧弁50と、燃料電池22内の酸化ガスの流路におけるガス圧を検出する圧力センサ51と、が設けられている。燃料電池22では、エアコンプレッサ24によって、発電量に対して大過剰である所定の流量の空気が供給されると共に、背圧弁50の開度によって、燃料電池22内の酸化ガス流路における酸化ガス圧が所定の値に調節されている。また、カソード排ガス路68は、カソード排ガスを外部に導くのに先立って、既述した希釈器26を経由しており、カソード排ガスは、希釈器26において、排ガス排出路64を介して流入するアノード排ガスと混合されてこれを希釈し、その後、外部に排出される。
また、燃料電池22は、その内部に、冷媒が循環する冷媒流路を備えている(図示せず)。燃料電池22内部に形成される冷媒流路と、図示しないラジエータとの間で冷媒を循環させることによって、燃料電池22の内部温度は、所定の温度範囲に保たれる。ここで、上記冷媒流路における燃料電池22からの出口部近傍には、燃料電池22の内部温度を検出するための温度センサとして、冷媒の出口温度を検出する温度センサ52が設けられている。なお、燃料電池22の内部温度を検出する温度センサとしては、冷媒の出口温度を検出するセンサ以外のセンサを設けても良く、例えば、燃料電池22の温度を直接検出する熱電対としても良い。
さらに、燃料電池システム10は、燃料電池システム10の各部の動きを制御する制御部70を備えている。制御部70は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成され、詳しくは、予め設定された制御プログラムに従って所定の演算などを実行するCPU74と、CPU74で各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROM75と、同じくCPU74で各種演算処理をするのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRAM76と、各種の信号を入出力する入出力ポート78等を備える。この制御部70は、燃料電池システム10に設けた各種センサ(例えば、温度センサ52や圧力センサ51)の検出信号や、燃料電池22に対する負荷要求に関する情報などを取得する。また、燃料電池システム10が備えるエアコンプレッサ24、水素ポンプ65、バルブ27a、あるいは背圧弁50など、燃料電池22の発電に関わる各部に駆動信号を出力する。
車両は、燃料電池22から電力を供給される負荷として、燃料電池システム10に接続される駆動モータと、補機とを備え、燃料電池22と負荷との間で電力がやり取りされる。ここで、燃料電池22は、DC/DCコンバータを介して上記配線に接続されている。補機は、エアコンプレッサ24や水素ポンプ65、あるいは既述した冷媒流路に冷媒を循環させる冷却水ポンプなど、燃料電池22が発電する際に駆動する必要のある燃料電池補機が含まれている。
(2)カソード背圧制御の概略
背圧弁50は、カソード側のカソード排ガス路68の出口側に設けられているので、開口面積の制御により、カソード背圧を調節することができる。背圧弁50の背圧を高めることにより、燃料電池22の電気化学反応により生じる水分を含むカソードの排ガスの排出量が減少し、カソードの付近の水分量を高めることができる。
次に、本実施例におけるカソード背圧制御について図2を用いて説明する。図2は燃料電池システムのネット出力とカソード背圧との関係を説明する説明図であり、縦軸がネット出力を、横軸がカソード背圧を示す。図2において、曲線A,B,Cは白金触媒の劣化状態におけるネット出力とカソード背圧との関係を示し、曲線Aは白金触媒の初期状態を示し、曲線Bは白金触媒がやや劣化した状態を示し、曲線Cは曲線Bよりさらに白金触媒が劣化した状態を示す。ここで、縦軸のネット出力は、次式(1)で表わされる。
ネット出力=燃料電池の発電出力−補機損失 … (1)
すなわち、燃料電池の発電電力のうち駆動のために利用できる出力は、実際に燃料電池が発電した出力から、ポンプなどの補機を駆動するための電力(損失)を減算した値で表わされる。こうした関係から、曲線A,B,Cは、カソード背圧の増加に伴い、ネット出力がピーク値を持つ山形の曲線になる。このような曲線では、要求出力Edxを満たすカソード背圧Pcが2つ存在することになる。本実施例では、通常の運転状態において、要求出力Edxを実現するために、小さい方のカソード背圧Pc1を用い、一方、後述する触媒浄化処理を実行する運転状態では、要求出力Edxを実現するために、大きい方のカソード背圧Pc2を用いている。
また、図2に示すように、白金触媒がアニオンなどの付着により劣化すると、曲線A,B,Cに示すように、燃料電池の発電出力が減少する。さらに、カソード背圧および燃料電池の発電出力が小さい範囲において、曲線A,B,Cにおける単位当たりの変化量dIa,dIb、dIc(微分量)が異なり、つまりdIa<dIb<dIcとなる。このことから、以下のような処理が可能になる。すなわち、カソード背圧を微小に変更したときのネット出力の値に基づいて単位当たりの変化量を求める。単位当たりの変化量から曲線A,B,Cを選択する。さらに、選択した曲線に基づいて、要求出力Edxに対応したカソード背圧を設定するとともに、白金触媒のアニオンを除去するための処理を実行する。
(3)カソード背圧制御
以下、燃料電池の要求出力に応じてカソード背圧を設定する処理について説明する。図3はカソード背圧の制御処理を説明するフローチャートである。本処理は、制御部70(図1)により所定時間毎に繰り返し実行される処理である。まず、ステップS100にて、触媒浄化処理中か否かの判定が浄化処理実行中フラグfgEのオンオフにより実行される。ステップS100の最初の処理では、燃料電池システム10が通常の運転状態にあり、浄化処理実行中フラグfgEがオフであるから、ステップS102に進む。ステップS102にて、温度センサ52からの検出信号に基づいて燃料電池22の検出温度Tdが読み込まれる。続くステップS104にて、検出温度Tdが第1判定温度T1を越えているか否か、または浄化処理が必要であることを示す浄化処理必要フラグfgRの判定が実行される。ここで、第1判定温度T1は、アニオンが遊離して触媒に付着し易い温度、例えば、80℃に設定することができる。ステップS104にて、検出温度Tdが第1判定温度T1以下であるか、浄化処理必要フラグfgRがオンでないと判定されると、ステップS106以降の処理、つまり燃料電池22の通常の運転状態におけるカソード背圧処理が実行される。ステップS106、ステップS108およびステップS110にて、図2に示す白金触媒面積が曲線A,B,Cのいずれであるかが判定される。すなわち、カソード背圧を微小の範囲で変化させる処理が開始され(ステップS106)、カソード背圧の感度、つまりカソード背圧に対するネット出力の変化量が求められ(ステップS108)、さらに、この変化量に基づいて、白金触媒面積が図2の曲線A,B,Cのいずれに該当するかが判定される。曲線A,B,Cは、上述したように触媒として有効に作用する白金面積を推定するパラメータを示している。
続くステップS112にて、ステップS110で選択された白金表面積に基づいて、要求出力Edxに対応するカソード背圧Pcが求められる。ここで、ステップS104の判定により、現在の運転状態が、通常の運転状態であると判定されているから、図2の2つのカソード背圧Pc1,Pc2のうち、小さい方のカソード背圧Pc1に設定される。続くステップS114にて、ステップS112で設定されたカソード背圧Pc1にて、背圧弁50の開度を設定することによりカソード背圧制御が実行される。
一方、ステップS104にて、検出温度Tdが第1判定温度T1以上(または、浄化処理必要フラグfgRがオンである)と判定されると、ステップS118へ進み浄化処理必要フラグfgRがオンにセットされ、さらにステップS120へ進み、前回のステップS110で設定された白金触媒面積の推定値が読み込まれる。ここで、前回の白金触媒面積の推定値を用いるのは、検出温度Tdが第1判定温度T1以上であると、白金触媒にアイオンが吸着して、白金触媒面積の推定値を正確に把握できないからである。また、その推定値も急激に変動しない値であり、前回の推定値を用いても精度が大きく低下しないからである。
続くステップS122にて、検出温度Tdが第2判定温度T2より低いか否かの判定が実行され、低くないと判定されたときに、ステップS112へ進む。ここで、第2判定温度T2は、遊離したアニオンが白金触媒に吸着しやすい温度、例えば、40℃に設定することができる。ステップS112では、ステップS120で設定された前回の白金触媒面積の推定値に基づいて、要求出力Edxに対して、通常の運転状態で設定される図2の小さい方のカソード背圧Pc1が設定される。続くステップS114にて、ステップS112で設定されたカソード背圧Pc1にて、背圧弁50の開度を設定することによりカソード背圧制御が実行される。
一方、ステップS122にて、検出温度Tdが第2判定温度T2より低いと判定されたときには、ステップS130へ進み、触媒浄化処理が実行されていることを示す浄化処理実行中フラグfgEがセットされる。続くステップS132にて、目標カソード背圧が設定される。すなわち、ステップS120で設定した白金触媒面積の推定値に基づいて、要求出力Edxに対して、通常の運転状態で設定される図2の大きい方のカソード背圧Pc2に設定される。続くステップS134にて、ステップS132で設定されたカソード背圧Pc1にて、背圧弁50の開度を設定することによりカソード背圧制御が実行される。この制御では、通常の運転状態における要求出力で設定されるカソード背圧より高いカソード背圧Pc2に設定されて、カソードの水分量を増大させているから、燃料電池の高温の運転によりカソードの触媒に付着したアニオンを水分により除去し、触媒の劣化を防止できる。続くステップS136にて、触媒浄化処理の解除条件が成立しているか否かの判定が実行される。ここで、解除条件として、触媒の浄化に十分な時間を設定することができる。この触媒浄化処理は、ステップS100の浄化処理実行中フラグfgEによる肯定判定によりステップS130〜ステップS136が実行され、ステップS136にて触媒浄化処理の解除条件を満たしたときに、ステップS138にて、浄化処理実行中フラグfgEおよび浄化処理必要フラグfgRをオフにし、燃料電池システム10の通常の運転状態に戻る。
(4) 本実施例の効果
(4)−1 燃料電池の温度が、通常の運転状態より高温の第1温度以上になって、その後、第2温度以下に下がったときに、通常の運転状態における要求出力で設定されるカソード背圧より高いカソード背圧に設定して、カソードの水分量を増大させる。これにより、燃料電池の高温の運転によりカソードの触媒に付着したアニオンを水分により除去するから、触媒の劣化を防止できる。
(4)−2 カソード背圧制御によれば、燃料電池システムの要求出力に対応した2つの値のうち大きい方の値を用いる制御を行なっており、要求出力と対応しない値を一時的にも変更する制御をしていないから、燃料電池の出力に過不足を生じることもない。
(4)−3 燃料電池の要求出力に対して、一時的に、カソード背圧を高めているから補機損失が大きくなるが、触媒浄化処理により触媒の劣化を防止しているから、長期間でみると、実質的に燃費効率を高めることができる。
(4)−4 図3のステップS104,S120で説明したように、燃料電池の検出温度が第1判定温度T1以上になったときに、白金触媒の推定値の設定処理(ステップS106〜ステップS110)を停止し、前回の白金表面積の推定値を用いているから、高温運転後に、アニオンが吸着したままでの誤差の大きい白金表面積の推定値を用いることなく、カソード背圧制御の精度を高めることができる。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。
上記実施例における圧力調整部は、背圧弁50によりカソード背圧を制御したが、これに限らず、エアコンプレッサ24の出力制御により、または背圧弁50とエアコンプレッサ24との制御を併用して、カソード背圧を制御してもよく、さらに、カソード背圧の代わりに、カソードの入り口側の圧力を検出することで制御してもよい。
10…燃料電池システム
22…燃料電池
23…水素タンク
24…エアコンプレッサ
27…気液分離器
27a…バルブ
28…エアクリーナ
50…背圧弁
51…圧力センサ
52…温度センサ
60…水素供給路
61…シャットバルブ
62…圧力調整弁
63…アノード排ガス路
64…排ガス排出路
65…水素ポンプ
67…酸化ガス供給路
68…カソード排ガス路
70…制御部
74…CPU
75…ROM
76…RAM
78…入出力ポート

Claims (1)

  1. 燃料電池の要求出力に応じたカソード圧力を制御する燃料電池システムであって、
    上記カソードに酸化ガスを供給するための酸化ガス供給部と、
    上記供給された酸化ガスの上記カソード圧力を調整する圧力調整部と、
    上記燃料電池の温度を検出する温度検出部と、
    上記要求出力に基づいて、上記圧力調整部のカソード圧力を設定する制御部と、
    触媒の劣化状態ごとに予め規定されたカソード圧力とネット出力との対応関係と、
    を備え、
    上記制御部は、
    上記カソード圧力を変化させた際のネット出力に基づいて、前記対応関係を参照することによって触媒面積を推定し、
    上記温度検出部で検出された温度が所定温度を越えた後、上記触媒の浄化が完了したと推定されるまでの間、推定された上記触媒面積と上記要求出力とを用いて設定されるカソード圧力の設定値より、高いカソード圧力を設定すること、を特徴とする燃料電池システム。
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