JP2007273488A - 燃料電池用加湿装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加湿器通過後の供給酸化ガス温度TI2のみに基づいて加湿量Wを制御するのではなく、供給酸化ガスの流量Qなどの外部条件も考慮に入れて加湿量Wを制御する。具体的には、まず、要求に見合った加湿量が得られるように加湿器通過後の供給酸化ガスの制御目標温度TIWを決定する。かかる制御目標温度TIWを決定する際には供給酸化ガスの流量Qなどの外部条件も考慮に入れる。そして、温度センサ24によって検知される加湿器通過後の供給酸化ガス温度TI2が制御目標温度TIWと一致するように、バイパスバルブ160を用いて加湿器120に導入する酸化オフガスの流量を調整する。
【選択図】図1
Description
このような酸化供給ガスの加湿量を制御する方法として、加湿器を通過する酸化オフガスの温度や加湿器を通過する供給酸化ガスの温度の測定結果に基づき、酸化供給ガスの加湿量を制御する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図1は本実施形態に係わる燃料電池システム100の概略構成を示している。なお、以下に示す本実施形態では、燃料電池システム100を燃料電池自動車(FCHV;Fuel Cell Hyblid Vehicle)の車載発電システムとして用いる場合を想定するが、各種移動体(例えば、船舶や飛行機など)に搭載される発電システムや定置用発電システムとして用いても良い。
ECU(制御手段)150は、ROMやハードディスクなどのメモリに内臓されている各種制御プログラムを実行することにより、燃料電池システム100の各部を中枢的に制御する。また、ECU150は各センサから供給されるセンサ信号に基づいて後述する加湿量制御を行う。
図2は、供給酸化ガスの流量Qを30NL/min、105NL/minに設定した場合の供給酸化ガス温度TI2と供給酸化ガスの加湿量Wの関係を示す図である。
図2に示すように、加湿器120を通った後の供給酸化ガス温度TI2と供給酸化ガスの加湿量Wとの間には比例関係が存在し、さらに、この供給酸化ガス温度TI2と供給酸化ガスの加湿量Wとの関係は供給酸化ガスの流量Qに依存することが判明した。一例を挙げて説明すると、例えば検知された供給酸化ガス温度TI2が64℃であったとき、供給酸化ガスの流量Qが30NL/minに設定されているときの加湿量Wは0.275程度であるのに対し、供給酸化ガスの流量Qが105NL/minに設定されているときの加湿量Wは0.25程度である。
ECU(決定手段)140は、まず、燃料電池140の負荷の大きさ、供給酸化ガスの利用率などに基づいて酸化供給ガスの加湿要求量W0を算出(決定)する(ステップS1)。次に、ECU140は、各センサから供給される供給酸化ガスの流量Q、加湿器120への供給酸化ガスの導入温度TI1、加湿器120の表面温度Th1、冷却機構130の冷媒温度Tc、燃料電池140の負荷電流Jといった外部条件を、下記(1)に示す関数に代入することで、加湿器通過後の供給酸化ガスの制御目標温度TIWを求める(ステップS2)。
TIW=f(W0,TI1,Th1,Tc,Q,J) ・・・(1)
ECU(調整手段)140は、供給酸化ガス温度TI2が制御目標温度TIWよりも低い場合には(ステップS3;YES)、供給酸化ガス温度TI2を上げるべく、バイパスバルブ160を絞る制御を行う(ステップS4)。この結果、加湿器120に導入される酸化オフガスの流量は増え、水交換量及び熱交換量が増加し、供給酸化ガス温度TI2が上がる。かかる制御を行うと、ECU140はステップS3に戻って同様な処理を行う。
このような処理を繰り返し実行している間に、供給酸化ガス温度TI2と制御目標温度TIWが一致していることを検知すると、ECU140は要求どおりの加湿量が得られていると判断し、以上説明した処理を終了する。
<変形例1>
上述した本実施形態では、上記式(1)に示す関数を利用することで加湿器通過後の供給酸化ガス温度TI2の制御目標温度TIWを求めたが、制御目標温度TIWに幅を持たせた制御目標温度範囲TIW0〜TIW1を求めても良い。かかる場合、ECU(調整手段)140は加湿器通過後の供給酸化ガス温度TI2が制御目標温度範囲TIW0〜TIW1に収まるように、バイパスバルブ160を制御して加湿器120に導入する酸化オフガスの流量を調整すれば良い。
また、上述した本実施形態では、式(1)に示す供給酸化ガスの流量Q、加湿器120への供給酸化ガスの導入温度TI1、加湿器120の表面温度Th1、冷却機構130の冷媒温度Tc、燃料電池140の負荷電流Jといった外部条件(パラメータ)を全て利用したが、これに限る趣旨ではなく、少なくともいずれか1つの外部条件を利用すれば良い。
また、上述した本実施形態では、供給酸化ガスの加湿量Wの制御対象量として加湿器通過後の供給酸化ガス温度TI2を利用したが、加湿器通過後の酸化オフガス温度TE2を制御対象量として利用しても良い。具体的には、本実施形態と同様、燃料電池140の負荷の大きさ、供給酸化ガスの利用率などに基づいて酸化供給ガスの加湿要求量W0を求める。さらに、各センサから供給される供給酸化ガスの流量Q、加湿器120への酸化オフガスの導入温度TE1、加湿器120の表面温度Th1、冷却機構130の冷媒温度Tc、燃料電池140の負荷電流Jといった外部条件を、下記(2)に示す関数に代入することで加湿器通過後の酸化オフガス温度TE2の制御目標温度TEWを求める。
TEW=g(W0,TE1,Th1,Tc,Q,J) ・・・(2)
Claims (5)
- 燃料電池から排出されるオフガスを利用して燃料電池に供給する供給ガスを加湿する加湿器と、
前記加湿器通過後の供給ガス温度または前記加湿器通過後のオフガス温度を測定する測定手段と、
供給ガスの流量、加湿器の温度、加湿器への供給ガスの導入温度、加湿器へのオフガスの導入温度、燃料電池の負荷電流のうち、少なくとも1つのパラメータの値を検出する検出手段と、
検出されるパラメータの値及び前記加湿器通過後の供給ガス温度または前記加湿器通過後のオフガス温度に基づいて、前記供給ガスの加湿量を制御する制御手段と
を具備することを特徴とする燃料電池用加湿装置。 - 前記加湿器は、前記オフガスと前記供給ガスとの間で透過膜を介して水交換を行うことによって前記供給ガスを加湿し、
前記制御手段は、
前記供給ガスの加湿要求量から、前記加湿器通過後の供給ガスの目標温度範囲または前記加湿器通過後のオフガスの目標温度範囲を決定する決定手段と、
前記測定手段によって測定される前記供給ガス温度または前記オフガス温度が、決定された前記供給ガスの目標温度範囲または前記オフガスの目標温度範囲に収まるように、前記加湿器へ導入するオフガスの流量を調整する調整手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用加湿装置。 - 前記調整手段は、前記測定手段によって測定される前記供給ガス温度または前期オフガス温度が、決定された前記供給ガスの目標温度範囲または前記オフガスの目標温度範囲を下回っている場合には前記加湿器へ導入するオフガスの流量を増やす調整を行う一方、決定された前記供給ガスの目標温度範囲または前記オフガスの目標温度範囲を上回っている場合には前記加湿器へ導入するオフガスの流量を減らす調整を行うことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池用加湿装置。
- 前記燃料電池から排出されるオフガスについて前記加湿器をバイパスさせるバイパス通路と、前記バイパス通路上に設けられた前記オフガスのパイパス量を調整するバイパス弁とを備え、
前記調整手段は、前記バイパス弁のオン・オフ時間、弁開度の少なくともいずれか一方を制御することで前記加湿器へ導入するオフガスの流量を調整することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池用加湿装置。 - 前記オフガスは、前記燃料電池のカソード側から排出される酸化オフガスであり、前記供給ガスは、前記燃料電池のカソード側に供給する供給酸化ガスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1の請求項に記載の燃料電池用加湿装置。
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JP2015210871A (ja) * | 2014-04-24 | 2015-11-24 | 本田技研工業株式会社 | 燃料電池システム |
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