JP6138081B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、水素(燃料ガス)がアノードに、酸素(酸化剤ガス)がカソードに、それぞれ供給されることで発電する固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)等の燃料電池の開発が盛んである。燃料電池は、その発電電力によって走行する燃料電池自動車や、家庭用電源など広範囲で適用されつつあり、今後もその適用範囲の拡大が期待されている。
このような燃料電池が発電すると、アノードでは式(1)の電極反応が生じ、水素イオンが生成する。そして、この水素イオンは、電解質膜(固体高分子膜)中を、カソード側に透過する。この水素イオンの透過に伴って、水素イオンに水和する水もカソード側に浸透する(電気浸透)。
一方、カソードでは式(2)の電極反応が生じ、水が生成し、この水が、電解質膜中をアノード側に浸透する(特許文献1参照)。
2H→4H+4e…(1)
+4H+4e→2HO …(2)
固体高分子型燃料電池では、燃料電池の膜(電解質膜)が乾燥しすぎると発電性能が低下することから、膜を適度に加湿するため供給ガスに水分を与える膜式の加湿器を備えたものが種々提案されている。この種の加湿器は、例えば、燃料電池から排出されるオフガスを利用して、燃料電池に供給される供給ガスとオフガスとの間で水分交換させることによって、反応ガスを加湿している。しかし、燃料電池の運転温度が高温になると、燃料電池から排出されるオフガスの相対湿度が100%を下回るため、加湿器の加湿性能が十分に発揮されなくなるおそれがある。そこで、燃料電池と加湿器との間のオフガス流路上に空冷式や水冷式の熱交換器を有する冷却器を備えて、オフガスの温度を下げて湿度を上げる技術が提案されている(特許文献2参照)。
また、従来の燃料電池用加湿システムにおいては、オフガスを有効利用する点で優れているが、オフガスは多くの水分を含んでいるため、このオフガスで反応ガスを加湿し続けると、燃料電池内において水がリッチな状態が続き、その結果燃料電池内の固体高分子膜間に形成されたガス流路に結露した水が溜まり、目詰まりを起こし発電能力が低下するという問題がある。そこで、反応ガスを露点要求に応じて適度に加湿する技術が提案されている(特許文献3参照)。
特開2001−010383号公報 特開2009−152013号公報 特開2001−216984号公報
しかし、特許文献2に記載の燃料電池システムでは、燃料電池の運転温度が高温になると、燃料電池から排出されるオフガスの相対湿度が100%を下回るため、加湿器の性能が十分に発揮されなくなる。
また、特許文献3に記載の燃料電池用加湿システムにおいても、加湿量を増やしたい時に、オフガスのバイパス流量を減らしていくと、加湿器の水分交換膜が乾燥状態となる所謂ドライアップが発生して、加湿器の性能が十分に発揮されずに加湿量が低下する場合がある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、オフガスの相対湿度が100%未満の場合においても加湿器の水分交換膜のドライアップを防止し、燃料電池に供給される反応ガスを好適に加湿することが可能な燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の燃料電池システムは、反応ガスが供給されることで発電する燃料電池と、水分交換性の水分交換膜を有し、当該水分交換膜を介して、前記燃料電池に向かう反応ガスと当該燃料電池から排出された多湿のオフガスとの間で水分交換し、前記燃料電池に向かう反応ガスを加湿する加湿器と、前記加湿器に供給される前記オフガスの量を調整するオフガス量調整部と、前記加湿器に供給される前記オフガスの相対湿度を検出するオフガス相対湿度検出部と、前記加湿器に供給される前記オフガスの温度を検出するオフガス温度検出部と、前記加湿器に供給される前記反応ガスの温度を検出する反応ガス温度検出部と、前記オフガス量調整部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合に、前記オフガスの相対湿度が100%である場合及び前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度以下である場合に対して、前記加湿器に供給される前記オフガスの量を減らすように前記オフガス量調整部を制御するとともに、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記オフガスの相対湿度が小さいほど前記加湿器に供給される前記オフガスの量が小さくなるように、前記オフガス量調整部を制御することを特徴とする。
ここで、「前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合に、前記加湿器に供給される前記オフガスの量を減らすように前記オフガス量調整部を制御する」とは、湿潤ガスであるオフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、オフガスの温度が乾燥ガスである反応ガスの温度よりも高い場合に、オフガスの相対湿度が100%である場合やオフガスの温度が反応ガスの温度以下の場合よりも加湿器に供給されるカソードオフガスの量が小さくなるように、オフガス量調整部を制御することを指す。かかる構成によると、加湿器に供給されるオフガスの量を小さくし、反応ガスによるオフガスの冷却効果を高めてオフガスを好適に冷却することができ、加湿器内におけるオフガスの相対湿度を向上させることができる。
したがって、加湿器の水分交換膜のドライアップを防止し、加湿器の性能を向上させることができる。また、加湿器におけるオフガスの圧損を低下することができる。
前記制御部は、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記オフガスの温度と前記反応ガスの温度との差が大きいほど前記加湿器に供給される前記オフガスの量が小さくなるように、前記オフガス量調整部を制御することが好ましい。
かかる構成によると、加湿器の水分交換膜のドライアップをより好適に防止し、加湿器の性能をより向上させることができる。
前記燃料電池システムは、前記燃料電池の出力を検出する出力検出部を備え、前記制御部は、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記燃料電池の出力が大きいほど前記加湿器に供給される前記オフガスの量が小さくなるように、前記オフガス量調整部を制御することが好ましい。
かかる構成によると、加湿器の水分交換膜のドライアップをより好適に防止し、加湿器の性能をより向上させることができる。
また、本発明の燃料電池システムは、反応ガスが供給されることで発電する燃料電池と、水分交換性の水分交換膜を有し、当該水分交換膜を介して、前記燃料電池に向かう反応ガスと当該燃料電池から排出された多湿のオフガスとの間で水分交換し、前記燃料電池に向かう反応ガスを加湿する加湿器と、前記加湿器に供給される前記オフガスの量を調整するオフガス量調整部と、前記加湿器に供給される前記オフガスの相対湿度を検出するオフガス相対湿度検出部と、前記加湿器に供給される前記オフガスの温度を検出するオフガス温度検出部と、前記加湿器に供給される前記反応ガスの温度を検出する反応ガス温度検出部と、前記燃料電池の出力を検出する出力検出部と、前記オフガス量調整部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記オフガスの相対湿度、前記オフガスの温度、前記反応ガスの温度及び前記燃料電池の出力に基づいて、前記燃料電池から排出される前記オフガスの量に対する前記オフガス量調整部によって減らされる前記オフガスの量である目標カット率を設定するとともに、前記目標カット率及び前記燃料電池の出力に基づいて、前記オフガスの相対湿度が100%である場合及び前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度以下である場合に対して、前記加湿器に供給される前記オフガスの量を減らすように前記オフガス量調整部を制御するとともに、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記オフガスの相対湿度が小さいほど前記目標カット率が大きくなるように当該目標カット率を設定することを特徴とする。
かかる構成によると、目標カット率に応じてオフガス量調整部を好適に制御し、加湿器の水分交換膜のドライアップをより好適に防止し、加湿器の性能をより向上させることができる。
前記制御部は、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記燃料電池の出力が大きいほど前記目標カット率が大きくなるように、かつ、前記オフガスの温度と前記反応ガスの温度との差が小さいほど前記目標カット率が大きくなるように、当該目標カット率を設定することが好ましい。
かかる構成によると、加湿器の水分交換膜のドライアップをより好適に防止し、加湿器の性能をより向上させることができる。
前記制御部は、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記目標カット率が大きいほど前記加湿器に供給される前記オフガスの量が小さくなるように、かつ、前記燃料電池の出力が大きいほど前記加湿器に供給される前記オフガスの量が小さくなるように、前記オフガス量調整部を制御することが好ましい。
かかる構成によると、水分交換膜とオフガス量調整部の圧力損失の特性の違いを考慮した好適な制御を行うことができる。
前記オフガス量調整部は、前記加湿器をバイパスするバイパス配管と、前記燃料電池と前記加湿器とを接続して前記オフガスが流通する配管と前記バイパス配管との分岐部、又は、前記バイパス配管に設けられており、前記制御部によって開閉制御される弁と、を備えることが好ましい。
かかる構成によると、加湿器に供給されたオフガスと供給されなかったオフガスとを加湿器の下流側で合流させてまとめて処理することができる。
前記弁は、前記バイパス配管に設けられた開度調整弁であることが好ましい。
かかる構成によると、加湿器をバイパスさせるカソードオフガスの量を簡易に調整することができる。
本発明によると、オフガスの相対湿度が100%未満の場合においても加湿器の水分交換膜のドライアップを防止し、燃料電池に供給される反応ガスを好適に加湿することができる。
本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 本実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 目標バイパス率算出マップの一例を示す図である。 開度指令値算出マップの一例を示す図である。 バイパス率と加湿量との関係の一例を示すグラフである。 バイパス率とカソードオフガス圧損との関係の一例を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態について、図1から図6を参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示す本実施形態に係る燃料電池システム1は、図示しない燃料電池自動車(移動体)に搭載されている。燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス)を給排するアノード系(燃料ガス供給手段)と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を給排するカソード系(酸化剤ガス供給手段)と、燃料電池スタック10の発電電力を消費・アシスト(補助)する電力消費系と、アクセルペダル51と、これらを電子制御するECU60(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック10は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セルが積層して構成されたスタックであり、複数の単セルは電気的に直列で接続されている。単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟み2枚の導電性を有するアノードセパレータ及びカソードセパレータと、を備えている。MEAは、1価の陽イオン交換膜等からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソードとを備えている。
アノード及びカソードは、カーボンペーパ等の導電性を有する多孔質体から主に構成されると共に、アノード及びカソードにおける電極反応を生じさせるための触媒(Pt、Ru等)を含んでいる。
アノードセパレータには、各MEAのアノードに対して水素を給排するための溝や貫通孔が形成されており、これら溝及び貫通孔がアノード流路11(燃料ガス流路)として機能している。カソードセパレータには、各MEAのカソードに対して空気を給排するための溝や貫通孔が形成されており、これら溝及び貫通孔がカソード流路12(酸化剤ガス流路)として機能している。
そして、アノード流路11を介して各アノードに水素が供給され、カソード流路12を介して各カソードに空気が供給されると、電極反応が起こり、各単セルで電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。次いで、燃料電池スタック10と走行モータ41等の外部回路とが電気的に接続され、電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。また、このように燃料電池スタック10が発電すると、カソードで水分(水蒸気)が生成し、この水分は電解質膜をアノード側に浸透するので、アノードから排出されるアノードオフガス、カソードから排出されるカソードオフガスは、いずれも多湿となる。
<アノード系>
アノード系は、水素タンク21(燃料ガス源)と、加湿器22(加湿手段)とを備えている。水素タンク21は、配管21a、加湿器22、配管22aを介して、アノード流路11の入口に接続されており、水素タンク21の水素が、配管21a等を介して、アノード流路11に供給されるようになっている。配管21aには、水素供給時に開かれる常閉型の遮断弁(図示しない)が設けられている。アノード流路11の出口には、配管22b、加湿器22、配管22cが順に接続されており、燃料電池スタック10のアノードから排出されたアノードオフガスが、配管22b等を介して車外(外部)に排出されるようになっている。
加湿器22は、ポリイミド等から形成された水分交換性の水分交換膜である中空糸膜22dを複数本備えている。そして、加湿器22は、この中空糸膜22dを介して、アノードから排出された多湿のアノードオフガスと、アノードに向かう水素との間で水分交換し、アノードに向かう水素を加湿するように構成されている。
<カソード系>
カソード系は、コンプレッサ31(酸化剤ガス源)と、インタークーラ32と、加湿器33と、開度調整弁34と、カソードオフガス相対湿度センサ35と、カソードオフガス温度センサ36と、空気温度センサ37とを備えている。コンプレッサ31は、配管31a、インタークーラ32、配管32a、加湿器33、配管33aを介して、カソード流路12の入口に接続されており、ECU60の指令に従って作動すると、酸素を含む空気を取り込み、カソード流路12に供給するようになっている。カソード流路12の出口には、配管33b、加湿器33、配管33cが順に接続されており、燃料電池スタック10のカソードから排出されたカソードオフガスが、配管33c等を介して、車外に排出されるようになっている。
インタークーラ32は、コンプレッサ31によって圧縮された空気を冷却して乾燥させ、乾燥した空気を加湿器33に供給するようになっている。
加湿器33は、加湿器22と同様に、水分交換性の水分交換膜である中空糸膜33dを複数本備えている。そして、加湿器33は、この中空糸膜33dを介して、カソードから排出された多湿のカソードオフガスと、カソードに向かう空気との間で水分交換し、カソードに向かう空気を加湿するように構成されている。
開度調整弁34は、加湿器33のカソードオフガス側と並列に設けられてCPU60によって開閉制御される弁であり、本実施形態では、中間開度が使いやすい流量特性を有するバタフライ弁である。開度調整弁34の上流側の配管34aは、加湿器33の上流側の配管33bから分岐しており、開度調整弁34の下流側の配管34bは、加湿器33の下流側の配管33cに合流する。
配管34a,34bは、カソードオフガスが加湿器33をバイパスするバイパス配管を構成しており、開度調整弁34は、ECU60から出力された制御信号(開度指令値)に基づいて、かかる当該開度調整弁34の開度が調整される。開度調整弁34の開度が大きくなるほど、加湿器33をバイパスするカソードオフガスの量が大きくなり、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなる。すなわち、これら開度調整弁34及び配管34a,34bの組み合わせが、加湿器33に供給されるオフガス(カソードオフガス)の量を調整するオフガス量調整部Aの一例である。
カソードオフガス相対湿度センサ35は、配管33bに配置されており、燃料電池スタック10から加湿器33に向かう湿潤ガスであるカソードオフガスの相対湿度を検出するオフガス相対湿度検出部の一例である。そして、カソードオフガス相対湿度センサ35は、検出したカソードオフガスの相対湿度を、ECU60に出力するようになっている。
カソードオフガス温度センサ36は、配管33bに配置されており、燃料電池スタック10から加湿器33に向かうカソードオフガスの温度を検出するオフガス温度検出部の一例である。そして、カソードオフガス温度センサ36は、検出したカソードオフガスの温度を、ECU60に出力するようになっている。
空気温度センサ37は、配管32aに配置されており、インタークーラ32から加湿器33に向かう乾燥した反応ガスである空気の温度を検出する反応ガス温度検出部の一例である。そして、空気温度センサ37は、検出した空気の温度を、ECU60に出力するようになっている。
<電力消費系>
電力消費系は、走行モータ41と、電力分配器42と、VCU43(Voltage Control Unit、発電電力制限手段)と、電流センサ44と、高圧バッテリ45とを備えている。走行モータ41は、電力分配器42、VCU43、電流センサ44を順に介して、燃料電池スタック10の出力端子(図示しない)に接続されている。高圧バッテリ45は、電力分配器42に接続されている。
走行モータ41は、燃料電池自動車の動力源となる外部負荷である。VCU43は、ECU60からの指令に従って、燃料電池スタック10の発電電力を制限する機器であり、DC/DCチョッパ等の電子回路を備えている。高圧バッテリ45は、リチウムイオン型の二次電池から構成され、燃料電池スタック10の余剰電力を充電したり、燃料電池スタック10の発電を制限する場合に燃料電池スタック10をアシストしたりするものである。
電力分配器42は、スイッチング回路等を備えており、VCU43で燃料電池スタック10の発電電力を制限する場合、ECU60の指令に従って、高圧バッテリ44の充電電力を放電させ、制限された燃料電池スタック10の発電電力を補うように、高圧バッテリ45を放電させる機能を備えている。そして、電力分配器42は、燃料電池スタック10からの電力と、高圧バッテリ45からの電力とを走行モータ41に供給するようになっている。なお、本実施形態において、燃料電池スタック10を補助する補助電力供給手段は、高圧バッテリ45と、電力分配器42とを備えて構成されている。
電流センサ44は、燃料電池スタック10の出力側に配置されており、燃料電池スタック10から出力される出力電流を検出する出力検出部の一例である。そして、電流センサ44は、検出した出力電流を、ECU60に出力するようになっている。
<ECU>
ECU(制御部)60は、燃料電池システム1を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機器を制御し、各種処理を実行するようになっている。本実施形態において、ECU60は、カソードオフガス相対湿度センサ35、カソードオフガス温度センサ36、空気温度センサ37及び電流センサ44の検出結果を取得し、かかる検出結果に基づいて、開度調整弁34を制御する。なお、ECU60による具体的制御内容は、図2のフローチャート等を参照して、以下詳細に説明する。
≪燃料電池システムの動作≫
次に、図2を主に参照して、燃料電池システム1の動作を、ECU60に設定されたプログラム(フローチャート)の流れと共に説明する。なお、前提として、燃料電池システム1は作動しており、燃料電池スタック10は発電している。また、ECU60は、カソードオフガス相対湿度センサ35によって検出されたカソードオフガスの相対湿度、カソードオフガス温度センサ36によって検出されたカソードオフガスの温度、空気温度センサ37によって検出された空気の温度、及び、電流センサ44によって検出された燃料電池スタック10の出力電流を取得している。
まず、ステップS1において、ECU60は、カソードオフガス相対湿度センサ35によって検出されたカソードオフガスの相対湿度が100%未満であるか否かを判定する。カソードオフガスの相対湿度が100%未満の場合(ステップS1・Yes)には、ステップS2において、ECU60は、カソードオフガス温度センサ36によって検出されたカソードオフガスの温度が空気温度センサ37によって検出された空気の温度よりも高いか否かを判定する。なお、ステップS1,S2の順序は逆であってもよい。
カソードオフガスの相対湿度が100%未満であり(ステップS1・Yes)、かつ、カソードオフガスの温度が空気の温度よりも高い場合には、(ステップS2・Yes)、ステップS3において、ECU60は、カソードオフガスの相対湿度、カソードオフガスの温度、空気の温度、及び、燃料電池スタック10の出力電流に基づいて、目標バイパス率を設定する。
ここで、目標バイパス率とは、燃料電池スタック10から排出されたカソードオフガスに対するオフガス量調整部Aによって減らされる(バイパス配管34a,34bを流通する)カソードオフガスの目標量(ここでは、目標流量(L/min))である目標カット率の一例であり、燃料電池スタック10から排出されたカソードオフガスの量(ここでは、流量(L/min))を分母、バイパス配管34a,34bを流通するカソードオフガスの目標量(ここでは、目標流量(L/min))を分子とした百分率である。
本実施形態において、ECU60は、図3に示す目標バイパス率算出マップを参照し、カソードオフガスの相対湿度、カソードオフガスの温度、空気の温度、及び燃料電池スタック10の出力電流に対応する目標バイパス率を読み出すことによって、目標バイパス率を設定する。なお、図3の目標バイパス率算出マップは、事前試験等により求められ、ECU60に予め記憶されている。
ここで、カソードオフガスの温度、空気の温度及び燃料電池スタック10の出力電流がそれぞれ一定の場合、目標バイパス率は、カソードオフガスの相対湿度が小さいほど当該目標バイパス率が大きくなるように(換言すると、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなるように)設定されている(図3の矢印X1参照)。
これは、加湿器33に供給されるカソードオフガスの相対湿度が小さい場合には、カソードオフガスを冷却して水分を空気に移すためには、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量を小さくして空気によるカソードオフガスの冷却効果を高める必要があるためである。
また、カソードオフガスの相対湿度及び燃料電池スタック10の出力電流がそれぞれ一定の場合、目標バイパス率は、カソードオフガスの温度と空気の温度との差が大きいほど当該目標バイパス率が大きくなるように(換言すると、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなるように)設定されている(図3の矢印X2参照)。これは、加湿器33に供給されるカソードオフガスの温度と空気の温度との差が大きい場合、カソードオフガスを冷却して水分を空気に移すためには、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量を小さくして空気によるカソードオフガスの冷却効果を高める必要があるためである。
また、カソードオフガスの相対湿度、カソードオフガスの温度及び空気の温度がそれぞれ一定の場合、目標バイパス率は、燃料電池スタック10の出力電流が大きいほど当該目標バイパス率が大きくなるように(換言すると、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなるように)設定されている(図3の矢印X3参照)。これは、燃料電池スタック10の出力電流が大きい場合には、燃料電池スタック10から排出されるカソードオフガスの量が大きくなっており、カソードオフガスを冷却して水分を空気に移すためには、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量を小さくして空気によるカソードオフガスの冷却効果を高める必要があるためである。
続いて、ステップS4において、ECU60は、目標バイパス率及び燃料電池スタック10の出力電流に基づいて、開度調整弁34の開度を設定する。
本実施形態において、ECU60は、図4に示す開度調整弁34の開度指令値算出マップを参照し、目標バイパス率及び燃料電池スタック10の出力電流に対応する開度調整弁34の開度を読み出すことによって、開度調整弁34の開度を設定する。なお、図4の開度指令値算出マップは、事前試験等により求められ、ECU60に予め記憶されている。
燃料電池スタック10の出力電流が一定の場合、開度指令値は、目標バイパス率が大きいほど当該開度指令値が大きくなるように(換言すると、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなる開度指令値に)設定されている(図4の矢印X4参照)。
また、目標バイパス率が一定の場合、開度指令値は、燃料電池スタック10の出力電流が大きいほど当該開度指令値が大きくなるように(換言すると、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなる開度指令値に)設定されている(図4の矢印X5参照)。これは、燃料電池スタック10の出力電流が大きい場合には、燃料電池スタック10から排出されるカソードオフガスの量が大きくなっており、カソードオフガスを冷却して水分を空気に移すためには、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量を小さくして空気によるカソードオフガスの冷却効果を高める必要があるためである。
ここで、バタフライ弁である開度調整弁34は、配管33bと配管34aとの分岐部ではなく配管34aと配管34bとの間に設けられているので、目標バイパス率が100%の場合にも、燃料電池スタック10から排出されたカソードオフガスの一部は、配管33bを介して加湿器33に供給される。また、バタフライ弁である開度調整弁34は、全閉状態では弁機構に負担がかかるため、目標バイパス率が0%の場合の開度指令値は、若干開弁状態に設定されている。
また、ステップS3において目標バイパス率の設定に燃料電池スタック10の出力電流を用いた後に、ステップS4において開度指令値の設定に燃料電池スタック10の出力電流を再度用いるのは、加湿器33内における中空糸膜33dのガス流量に対する圧力損失の特性と、オフガス量調整部A(ここでは、開度調整弁34)のガス流量に対する圧力損失の特性とが異なるためである。
より詳細には、中空糸膜33dの圧力損失は、当該中空糸膜33dの内側を流れるガスの流量の増加に対して、線形性を持って(一次関数的に)増加するのに対し、開度調整弁34の圧力損失は、当該開度調整弁34を流れるガスの流量の増加に対して、二次関数的に増加する。
すなわち、燃料電池スタック10から排出されるカソードオフガスの流量が比較的小さい場合、中空糸膜33dにおける圧力損失が開度調整弁34における圧力損失よりも大きくなるため、カソードオフガスは、開度調整弁34側(すなわち、バイパス側)に流れやすくなる。また、燃料電池スタック10から排出されるカソードオフガスの流量が比較的大きい場合、中空糸膜33dにおける圧力損失が開度調整弁34における圧力損失よりも小さくなるため、カソードオフガスは、加湿器33側に流れやすくなる。そのため、ECU60は、燃料電池スタック10から排出されるカソードオフガスの流量に相関する燃料電池スタック10の出力電流に基づいて、所望の目標バイパス率を実現するように開度調整弁34の開度指令値を調整する。
ECU60は、かかる事情に鑑みて設定された開度指令値算出マップを予め記憶しており、ステップS4において燃料電池スタック10の出力電流に応じた開度指令値を設定する。
続いて、ステップS5において、ECU60は、設定された開度に基づいて、開度調整弁34を制御する。かかる状態において、燃料電池スタック10から排出されたカソードオフガスの一部は、加湿器33に供給されず、配管34a、開度調整弁34、配管34bを介してバイパスされる。ステップS5の実行後、本フローはステップS1に戻る。
また、カソードオフガスの相対湿度が100%の場合(ステップS1・No)と、カソードオフガスの温度が空気の温度以下の場合(ステップS2・No)には、ステップS6において、ECU60は、開度調整弁34を閉弁する。かかる状態において、燃料電池スタック10から排出されたカソードオフガスは、全て加湿器33に供給される。ステップS6の実行後、本フローはステップS1に戻る。
ここで、カソードオフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、カソードオフガスの温度が空気の温度よりも高い場合における、カソードオフガスのバイパス率と加湿器33での空気の加湿量との関係の一例を図5に示す。図5から分かるように、カソードオフガスのバイパス率を0%から大きくしていくと、空気の加湿量は大きくなる。空気の加湿量は、バイパス率がY1%のときに最大値となり、バイパス率がY2%のときにバイパス率0%のときと同じ値となる、いわゆる上に凸の曲線形状を呈するように変化する。すなわち、カソードオフガスの一部(好ましくは、Y1%)を加湿器33に対してバイパスさせることによって、バイパスさせない場合と比較して、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量を減らして空気によるカソードオフガスの冷却効果を高め、加湿器33内部のカソードオフガスの相対湿度を向上させることができる。これによって、加湿器33内の中空糸膜33dのドライアップを防止し、加湿器33の性能を向上させることができる。
また、カソードオフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、カソードオフガスの温度が空気の温度よりも高い場合における、カソードオフガスのバイパス率と加湿器33におけるカソードオフガスの圧損との関係の一例を図6に示す。図6から分かるように、カソードオフガスの一部を加湿器33に対してバイパスさせて加湿器33に供給されるカソードオフガスの量を減らすことによって、加湿器33におけるカソードオフガスの圧損を低下させることができる。
≪燃料電池システムの効果≫
本実施形態に係る燃料電池システム1は、湿潤ガスであるカソードオフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、カソードオフガスの温度が乾燥ガスである空気の温度よりも高い場合、カソードオフガスの相対湿度が100%である場合やカソードオフガスの温度が空気の温度以下の場合よりも加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなるように開度調整弁34を制御するので、加湿器33に供給されるカソードオフガスの量を小さくし、空気によるカソードオフガスの冷却効果を高めてカソードオフガスを好適に冷却することができ、加湿器33内におけるカソードオフガスの相対湿度を向上させることができる。したがって、加湿器33の中空糸膜33dのドライアップを防止し、加湿器33の性能を向上させることができる。また、加湿器33におけるカソードオフガスの圧損を低下することができる。
また、燃料電池システム1は、カソードオフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、カソードオフガスの温度が空気の温度よりも高い場合、カソードオフガスの相対湿度が小さいほど加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなるように開度調整弁34を制御するので、加湿器33の中空糸膜33dのドライアップをより好適に防止し、加湿器33の性能をより向上させることができる。
また、燃料電池システム1は、カソードオフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、カソードオフガスの温度が空気の温度よりも高い場合、カソードオフガスの温度と空気の温度との差が大きいほど加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなるように開度調整弁34を制御するので、加湿器33の中空糸膜33dのドライアップをより好適に防止し、加湿器33の性能をより向上させることができる。
また、燃料電池システム1は、カソードオフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、カソードオフガスの温度が空気の温度よりも高い場合、燃料電池スタック10の出力電流が大きいほど加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなるように開度調整弁34を制御するので、加湿器33の中空糸膜33dのドライアップをより好適に防止し、加湿器33の性能をより向上させることができる。
また、燃料電池システム1は、カソードオフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、カソードオフガスの温度が空気の温度よりも高い場合、カソードオフガスの相対湿度、カソードオフガスの温度、空気の温度及び燃料電池スタック10の出力電流に基づいて目標バイパス率を設定するとともに、目標バイパス率及び燃料電池スタック10の出力電流に基づいて開度調整弁34を制御するので、目標バイパス率に応じて開度調整弁34の開度を好適に設定し、加湿器33の中空糸膜33dのドライアップをより好適に防止し、加湿器33の性能をより向上させることができる。
また、燃料電池システム1は、カソードオフガスの相対湿度が小さいほど、燃料電池スタック10の出力電流が大きいほど、カソードオフガスの温度と空気の温度との差が大きいほど、目標バイパス率が大きくなるように当該目標バイパス率を設定し、目標バイパス率が大きいほど加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなるように、かつ、燃料電池スタック10の出力電流が大きいほど加湿器33に供給されるカソードオフガスの量が小さくなるように、開度調整弁34を制御するので、加湿器33の中空糸膜33dのドライアップをより好適に防止し、加湿器33の性能をより向上させることができるとともに、中空糸膜33dと開度調整弁34の圧力損失の特性の違いを考慮した好適な制御を行うことができる。
また、燃料電池システム1は、加湿器33をバイパスするバイパス配管34a,34bと、バイパス配管34a,34bの間に設けられた開度調整弁34と、を備えるので、加湿器33に供給されたカソードオフガスと供給されなかったカソードオフガスとを加湿器33の下流側の配管33cで合流させてまとめて処理することができる。
また、燃料電池システム1は、バイパス配管34a,34bの間に設けられた開度調整弁34を備えるので、加湿器33をバイパスさせるカソードオフガスの量を簡易に調整することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変更することができる。
前記した実施形態では、加湿器33に供給されないカソードオフガスが加湿器33の下流側で加湿器33に供給されたカソードオフガスと合流する構成が採用されているが、加湿器33に供給されないカソードオフガスが加湿器33に供給されたカソードオフガスと合流せずに処理される構成であってもよい。
また、前記した実施形態では、オフガス量調整部Aの弁としてバイパス配管34a,34bの間に設けられた開度調整弁34が採用されているが、かかる開度調整弁34に代えて、配管33bと配管34aとの分岐部に三方向弁を設ける構成であってもよい。
また、前記した実施形態では、オフガス量調整部Aの弁としてバタフライ弁である開度調整弁34が採用されているが、かかる開度調整弁34は、ボール弁であってもよく、DUTY制御可能な電磁弁又はインジェクタであってもよい。なお、開度指令値算出マップは、オフガス量調整部Aの弁の圧力損失の特性に応じて設定されることが望ましい。
また、前記した実施形態では、カソードオフガスの相対湿度、カソードオフガスの温度、空気の温度及び燃料電池スタック10の出力電流に基づいて目標バイパス率を設定するとともに目標バイパス率及び燃料電池スタック10の出力電流に基づいて開度調整弁34の開度指令値を設定したが、これに代えて、カソードオフガスの相対湿度、カソードオフガスの温度、空気の温度及び燃料電池スタック10の出力電流に基づいて開度調整弁34の開度指令値を直接設定する構成であってもよい。
また、前記実施形態では、燃料電池スタック10の出力として出力電流を用いたが、燃料電池スタック10の出力は、出力電流に限定されず、出力電力等であってもよい。
また、本発明の燃料電池システム1は、図1に示すようなアノード系及びカソード系の両方で反応ガスを加湿する、いわゆる両極加湿に限定されない。すなわち、本発明は、アノード系の加湿器22が無い燃料電池システムにも適用可能であり、その場合であっても前記した効果を奏することができる。
また、本発明の燃料電池システム1は、アノード系の加湿器22周りにも適用可能である。この場合、加湿器22に供給されるオフガスであるアノードオフガスの相対湿度を検出するアノードオフガス相対湿度センサ、及び、加湿器22に供給されるアノードオフガスの温度を検出するアノードオフガス温度センサが、配管22bに配置される。また、加湿器に供給される反応ガスである水素の温度を検出する水素温度センサが、配管21aに配置される。また、オフガス量調整部は、加湿器22のアノードオフガス側をバイパスするように設けられる。
また、前記した実施形態では、燃料電池システム1が燃料電池自動車に搭載された場合を例示したが、その他に例えば、自動二輪車、列車、船舶に搭載された燃料電池システムでもよい。また、家庭用の据え置き型の燃料電池システムや、給湯システムに組み込まれた燃料電池システムに、本発明を適用してもよい。
1 燃料電池システム
10 燃料電池スタック(燃料電池)
33 加湿器
33b 配管
33d 中空糸膜(水分交換膜)
34 開度調整弁(弁)
34a 配管(バイパス配管)
34b 配管(バイパス配管)
35 カソードオフガス相対湿度センサ(オフガス相対湿度検出部)
36 カソードオフガス温度センサ(オフガス温度検出部)
37 空気温度センサ(反応ガス温度検出部)
44 電流センサ(出力検出部)
60 ECU(制御部)
A オフガス量調整部

Claims (8)

  1. 反応ガスが供給されることで発電する燃料電池と、
    水分交換性の水分交換膜を有し、当該水分交換膜を介して、前記燃料電池に向かう反応ガスと当該燃料電池から排出された多湿のオフガスとの間で水分交換し、前記燃料電池に向かう反応ガスを加湿する加湿器と、
    前記加湿器に供給される前記オフガスの量を調整するオフガス量調整部と、
    前記加湿器に供給される前記オフガスの相対湿度を検出するオフガス相対湿度検出部と、
    前記加湿器に供給される前記オフガスの温度を検出するオフガス温度検出部と、
    前記加湿器に供給される前記反応ガスの温度を検出する反応ガス温度検出部と、
    前記オフガス量調整部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合に、前記オフガスの相対湿度が100%である場合及び前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度以下である場合に対して、前記加湿器に供給される前記オフガスの量を減らすように前記オフガス量調整部を制御するとともに、
    前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記オフガスの相対湿度が小さいほど前記加湿器に供給される前記オフガスの量が小さくなるように、前記オフガス量調整部を制御する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記制御部は、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記オフガスの温度と前記反応ガスの温度との差が大きいほど前記加湿器に供給される前記オフガスの量が小さくなるように、前記オフガス量調整部を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池の出力を検出する出力検出部を備え、
    前記制御部は、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記燃料電池の出力が大きいほど前記加湿器に供給される前記オフガスの量が小さくなるように、前記オフガス量調整部を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 反応ガスが供給されることで発電する燃料電池と、
    水分交換性の水分交換膜を有し、当該水分交換膜を介して、前記燃料電池に向かう反応ガスと当該燃料電池から排出された多湿のオフガスとの間で水分交換し、前記燃料電池に向かう反応ガスを加湿する加湿器と、
    前記加湿器に供給される前記オフガスの量を調整するオフガス量調整部と、
    前記加湿器に供給される前記オフガスの相対湿度を検出するオフガス相対湿度検出部と、
    前記加湿器に供給される前記オフガスの温度を検出するオフガス温度検出部と、
    前記加湿器に供給される前記反応ガスの温度を検出する反応ガス温度検出部と、
    前記燃料電池の出力を検出する出力検出部と、
    前記オフガス量調整部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記オフガスの相対湿度、前記オフガスの温度、前記反応ガスの温度及び前記燃料電池の出力に基づいて、前記燃料電池から排出される前記オフガスの量に対する前記オフガス量調整部によって減らされる前記オフガスの量である目標カット率を設定するとともに、前記目標カット率及び前記燃料電池の出力に基づいて、前記オフガスの相対湿度が100%である場合及び前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度以下である場合に対して、前記加湿器に供給される前記オフガスの量を減らすように前記オフガス量調整部を制御するとともに、
    前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、
    前記オフガスの相対湿度が小さいほど前記目標カット率が大きくなるように当該目標カット率を設定する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  5. 前記制御部は、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合、前記燃料電池の出力が大きいほど前記目標カット率が大きくなるように、かつ、前記オフガスの温度と前記反応ガスの温度との差が小さいほど前記目標カット率が大きくなるように、当該目標カット率を設定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記制御部は、前記オフガスの相対湿度が100%未満であり、かつ、前記オフガスの温度が前記反応ガスの温度よりも高い場合に、前記目標カット率が大きいほど前記加湿器に供給される前記オフガスの量が小さくなるように、かつ、前記燃料電池の出力が大きいほど前記加湿器に供給される前記オフガスの量が小さくなるように、前記オフガス量調整部を制御する
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記オフガス量調整部は、
    前記加湿器をバイパスするバイパス配管と、
    前記燃料電池と前記加湿器とを接続して前記オフガスが流通する配管と前記バイパス配管との分岐部、又は、前記バイパス配管に設けられており、前記制御部によって開閉制御される弁と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記弁は、前記バイパス配管に設けられた開度調整弁である
    ことを特徴とする請求項7に記載の燃料電池システム。
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