JP5910328B2 - 印刷装置、印刷方法、及び、印刷用データ生成装置 - Google Patents

印刷装置、印刷方法、及び、印刷用データ生成装置 Download PDF

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Description

本発明は、印刷装置、印刷方法、及び、印刷用データ生成装置に関する。
印刷装置の一例であるプリンターとして、複数のノズルからインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンターが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2007−15359号公報
ここで、インクジェットプリンターでは、ノズルから一定時間以上インクが吐出されないと、ノズル開口からインクの水分が蒸発しインクの粘度が上昇する場合がある。インクの粘度が上昇すると、インクの吐出動作が不安定となる場合があった。このため、一定の時間間隔で各ノズルからインクを一定量吐出するように制御することが好ましい。ノズルを有するヘッドが主走査方向に移動しながら印刷を行うシリアル走査型のプリンターでは、印刷動作の途中にヘッドを印刷媒体から外れた位置に退避させてフラッシングを行うことが行なわれている。ここで、フラッシングとは、印刷のためのインク吐出動作とは別に、ノズルの目詰まりを予防するためのインク吐出動作のことである。
一方で、ラインヘッドを備えるプリンター(ラインプリンター)では、ラインヘッドが主走査方向に移動することなく印刷が実行される。このため、印刷動作の途中にヘッドを印刷媒体から外れた位置に退避させて印刷動作とは別の特別なフラッシングを行うことは困難である。特に搬送方向に長い印刷媒体に印刷を行う場合は、インクの粘度増加を防ぐために必要な時間間隔で特別なフラッシングを行うことが困難となる。また、印刷動作の途中や、印刷動作と次の印刷動作の間にフラッシングを行うと、印刷可能な時間が短くなり印刷の効率が低下する虞がある。
本発明は、上記した課題を踏まえ、ラインヘッドを用いた印刷において、ノズルの目詰まりを抑制しつつ、印刷可能な時間が短くなることを抑制できる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することができる。
[適用例1]画像を印刷媒体上に印刷する印刷装置であって、
インクを吐出する複数のノズルが前記印刷媒体の搬送方向と直交する配列方向に配列されたノズル列を備えるラインヘッドと、
前記画像を表す画像データを取得する取得部と、
列方向にM個、行方向にN個の画素サイズを有するディザマスクであって前記画像データに拘わらず対応する画素をドット形成有りに設定するための第1の閾値を含む複数の異なる閾値からなるディザマスクを記憶する記憶部と、
前記画像を形成するためのドット配置パターンを表すドットデータを、前記画像データに前記ディザマスクを使用することで生成するハーフトーン処理部と、
前記生成されたドットデータを用いて、前記ラインヘッドによる印刷を実行する印刷部と、を備え、
前記ディザマスクは、前記第1の閾値を前記ディザマスクの列毎に少なくとも1つ有し、
前記配列方向にS個(但し、S≧M)、前記搬送方向にT個(但し、T≧N)並んだ画素群によって表される所定の画像を前記印刷部によって印刷媒体上に印刷したときに、
前記画素群は、前記搬送方向に沿った画素の並びである画素列毎に前記第1の閾値を用いてインクが着弾された画素を少なくとも1つ有する、印刷装置。
適用例1に記載の印刷装置によれば、第1の閾値が列毎に少なくとも1つ有するディザマスクを用いてドット配置パターンを表すドットデータを生成している。すなわち、少なくとも画像を形成する領域において、画素列毎に少なくとも1つはドット形成有りに設定され、第1の閾値を用いてインクが着弾された画素が存在することになる。これにより、画像データに拘わらす印刷を行いながらヘッドの目詰まりを防止するためのインク吐出を各ノズルにおいて行なうことができる。これにより、ノズルの目詰まりの発生を低減できる。また、印刷動作とは別の特別なフラッシングを行う回数を低減できる為、印刷可能な時間が短くなることを抑制できる。
[適用例2]適用例1に記載の印刷装置であって、
前記画素群のうち、前記配列方向にM個、前記搬送方向にN個並んだ画素の集合である任意の画素ブロックは、前記搬送方向に沿った画素の並びである画素列毎に前記第1の閾値を用いてインクが着弾された画素を少なくとも1つ有する、印刷装置。
適用例2に記載の印刷装置によれば、画素ブロック単位における画素列毎に少なくとも1画素は第1の閾値を用いてインクを着弾できる。
[適用例3]適用例1又は適用例2に記載の印刷装置であって、
前記印刷装置は、2色のインクを用いて前記印刷媒体上に印刷可能であり、
前記ラインヘッドの前記ノズル列は、前記2色のインク毎に前記搬送方向にずれた位置に設けられ、
前記ハーフトーン処理部は、
前記第1の閾値によってドット形成有りと設定される画素が前記2色間で異なる位置となるように、前記ディザマスクをそれぞれ配置して前記2色の色毎の前記ドットデータを生成する、印刷装置。
適用例3に記載の印刷装置によれば、第1の閾値によってドット形成有りとなる画素が2色間で異なる位置に設定されることで、第1の閾値が設定されることで吐出された2色のインク同士が印刷媒体上で混ざり合う可能性を低減できる。これにより、印刷媒体上に形成される画像の画質低下を抑制できる。
[適用例4]適用例3に記載の印刷装置であって、
前記2色は、シアンとマゼンタである、印刷装置。
適用例4に記載の印刷装置によれば、第1の閾値が設定されることで吐出されたシアンインクとマゼンタインクとが混ざり合う可能性を低減できる。シアンインクとマゼンタインクが混ざり合うとブルーとなり、目立ちやすい色となる。しかしながら、第1の閾値が設定されることで吐出されたシアンインクとマゼンタインクとが混じり合う可能性を低減できることから、画質低下を抑制できる。
[適用例5]適用例1又は適用例2に記載の印刷装置であって、
前記印刷装置は、ブラックと前記ブラック以外の他の一色を用いて前記印刷媒体上に印刷可能であり、
前記ラインヘッドのノズル列は、前記ブラックと前記他の一色のインク毎に前記搬送方向にずれた位置に設けられ、
前記ハーフトーン処理部は、
前記第1の閾値によってドット形成有りと設定される画素が、前記ブラックと前記他の一色で同一となるように、前記ディザマスクを配置して前記ブラックと前記他の一色の色毎の前記ドットデータを生成する、印刷装置。
適用例5に記載の印刷装置によれば、第1の閾値によって吐出されるブラックインクと他の色のインクが同じ画素位置に着弾するため、第1の閾値によって吐出された他の色のインクが目立つ可能性を低減できる。
[適用例6]適用例1又は適用例2に記載の印刷装置であって、
前記印刷装置は、互いに特性の異なる複数種のインクを用いて前記印刷媒体上に印刷可能であり、
前記ラインヘッドの前記ノズル列は、前記複数種のインク毎に前記搬送方向にずれた位置に設けられ、
前記記憶部は、前記列毎に有する前記第1の閾値の個数が互いに異なる複数種の前記ディザマスクを記憶し、
前記ハーフトーン処理部は、
前記画像データに含まれ、前記複数種のインク毎にインク記録量を階調表現した複数種のインク量データ毎に、対応するインクの特性に応じて前記複数種のディザマスクのうちの1つを選択し、前記選択したディザマスクを使用する、印刷装置。
適用例6に記載の印刷装置によれば、インクの特性に応じて、対応するインク量データに対して適切なディザマスクを用いてハーフトーン処理を実行できる。
[適用例7]適用例6に記載の印刷装置であって、
前記複数種のインクは、
前記第1種のインクと、前記第1種のインクよりも同一割合の水分蒸発に伴う粘度上昇率が大きい第2種のインクとを含み、
前記複数種のディザマスクは、
第1種のディザマスクと、前記列毎に有する前記第1の閾値の個数が前記第1種のディザマスクよりも多い第2種のディザマスクとを含み、
前記ハーフトーン処理部は、
前記第1種のインク量データに対しては、前記第1種のディザマスクを選択して使用し、
前記第2種のインク量データに対しては、前記第2種のディザマスクを選択して使用する、印刷装置。
適用例7に記載の印刷装置によれば、第1種のインクよりも粘度上昇率の大きい第2種のインクは、第1の閾値によってノズル毎にインクが吐出される回数が多くなる。これにより、インクの粘度上昇率に応じてより適切なインク吐出を行うことができる。ここで、「粘度上昇率(%)」の大小は、例えば、初期状態(未使用時)のインクに対し、同一割合の水分蒸発率(例えば、水分蒸発率が20%)に伴う粘度上昇率の大小によって決定できる。ここで、水分蒸発率(%)は、以下の式(1)で表すことができる。また、粘度上昇率(%)は以下の式(2)で表すことができる。
(式1) (Wta−Wtb)×100/Wta
(式2) (Vb−Va)×100/Va
ここで、Wtaは、初期状態のインクの全重量(g)、Wtbは、水分蒸発後のインクの全重量(g)、Vaは、初期状態におけるインクの粘度(mPa・s)、Vbは、水分蒸発後(インク全重量Wtb時)におけるインクの粘度(mPa・s)である。
[適用例8]適用例1乃至適用例7のいずれか一つに記載の印刷装置であって、
前記ラインヘッドの各ノズルは、1回の吐出動作によって1画素の領域に吐出するインクが所定量の第1のドット形成量と、前記第1のドット形成量よりも多い第2のドット形成量とを画素毎に選択的に吐出でき、
前記ハーフトーン処理部は、
前記ドットデータのうち、前記第1の閾値によってドット形成有りに設定される画素に対応するデータに対して、前記第1のドット形成量を前記ノズルによって吐出させるためのインク吐出量データを付加する、印刷装置。
適用例8に記載の印刷装置によれば、第1の閾値によってノズルから吐出されるインクは、第2のドット形成量よりもインク吐出量が少ない第1のドット形成量であるため、印刷媒体上に着弾したインクを目立ちにくくできる。これにより、画質低下をさらに抑制できる。
[適用例9]適用例1乃至適用例8のいずれか一つに記載の印刷装置であって、さらに、
前記印刷媒体上に印刷される前記画像の幅が、前記ノズル列の長さよりも小さい場合に、前記ノズル列の長さが印刷される前記画像の幅となるよう擬似画像データを生成すると共に、前記擬似画像データを前記画像データとみなして前記ハーフトーン処理部に前記ドットデータを生成させる擬似データ生成部を備え、
前記擬似データ生成部は、前記画像データと同一位置にある画素データについては前記画像データの前記画素データを用い、前記画像データに格納されていない新たな画素データについては前記第1の閾値の場合にのみドット形成有りとなるデータを用いることで前記擬似画像データを生成する、印刷装置。
適用例9に記載の印刷装置によれば、ノズル列の長さに対応した擬似画像データにディザマスクを使用できる。これにより、印刷される画像の幅がノズル列よりも小さい場合でも、ノズル列を構成する全ノズルに対し第1の閾値を用いて少なくとも1回はインクを吐出させることができる。
ここで、「ノズル列の長さ」とは、ノズル列を構成する複数のノズルのうち、両端にある一対のノズルの中心を結ぶ配列方向に沿った距離を言う。
[適用例10]適用例1乃至適用例9のいずれか一つに記載の印刷装置において、
前記ディザマスクは、前記閾値がそれぞれ格納される複数の格納要素のうち、前記第1の閾値が格納された特殊格納要素と隣り合う前記格納要素には前記第1の閾値は格納されていない、印刷装置。
適用例10に記載の印刷装置によれば、第1の閾値によってドット形成有りに設定される画素が隣り合うことがないため、第1の閾値によって印刷媒体上に形成されたドットをより目立ちにくくでき、画像の品質の低下をさらに抑制できる。
[適用例11]適用例1乃至適用例10のいずれか一つに記載の印刷装置において、
前記ディザマスクは、ブルーノイズ特性とグリーンノイズ特性のいずれかの特性を有する、印刷装置。
適用例11に記載の印刷装置によれば、印刷媒体上に形成されるドットを良好に分散させることができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、上述した印刷装置としての構成の他、印刷方法、印刷媒体上に画像を印刷するためのドットデータを生成するための印刷用データ生成装置、これらの装置または方法の機能を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
第1実施例におけるプリンター20の概略構成図である。 プリンター20における印刷処理の流れを示すフローチャートである。 ディザマスク62とハーフトーン処理を説明するための図である。 ハーフトーン処理を概念的に説明するための図である。 本発明の第2実施例におけるプリンター20aの概略構成図である。 第2種のディザマスク62bを説明するための図である。 ハーフトーン処理部42aが実行する処理内容の詳細フローである。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.変形例:
A.第1実施例:
A−1.印刷装置の構成:
図1は、本発明の第1実施例におけるプリンター20の概略構成図である。本実施例のプリンター20は、インクを吐出することによって印刷媒体としての用紙P上に画像を形成するインクジェットプリンターである。また、プリンター20は、搬送方向と直交する方向に延びるラインヘッド50により印刷を行うラインプリンターである。
プリンター20は、所定の表面(以下、「支持面SS」とも呼ぶ。)上に用紙Pを支持するプラテン80と、用紙Pをプラテン80の支持面SS上で搬送方向に搬送する搬送機構と、複数のノズル51からインクを吐出するラインヘッド50と、信号のやり取りを司る制御ユニット30と、を備える。
用紙Pを搬送する搬送機構は、紙送りモーター74を有している。紙送りモーター74の回転は、ギヤトレイン(不図示)を介して用紙搬送ローラー(同)に伝達され、用紙搬送ローラーの回転により用紙Pは搬送方向に沿って搬送される。
プリンター20には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のインクが収容された複数のインクカートリッジ55が搭載されている。インクカートリッジ55に収容されたインクは、インク流路72を介してラインヘッド50に供給される。なお、プリンター20に使用されるインクの色は上記の4色に限定されるものではない。
ラインヘッド50は、印刷媒体Pの搬送方向と直交する配列方向に沿って複数のノズル51が配列されたノズル列50a〜50dを備える。各ノズル列50a〜50dは、4色のインクに対応して設けられている。本実施例では、ノズル列50aはブラックインクを吐出し、ノズル列50bはイエローインクを吐出し、ノズル列50cはマゼンタインクを吐出し、ノズル列50dはシアンインクを吐出する。各ノズル列50a〜50cは、印刷媒体Pの搬送方向にずれた位置に配置されている。なお、各ノズル列50a〜50dがそれぞれ有する複数のノズル51は、千鳥状に配置されているが全体としては配列方向に沿って配列されていると言える。
制御ユニット30は、CPU40や、ROM59、RAM52、EEPROM60がバスで相互に接続されて構成されている。制御ユニット30は、ROM59やEEPROM60に記憶されたプログラムをRAM52に展開し、実行することにより、プリンター20の動作全般を制御するほか、取得部41、画像解析部43、ハーフトーン処理部42、印刷部46、擬似データ生成部48としても機能する。
EEPROM60には、ディザマスク62が記憶されている。ディザマスク62は、ハーフトーン処理に使用され、複数の異なる閾値により構成される。ディザマスク62は、列方向にM個、行方向にN個の画素サイズ(M×Nの画素サイズ)を有する。ディザマスク62は、本実施例では、いわゆるブルーノイズ特性を備えている。なお、ディザマスク62は、ブルーノイズ特性に代えていわゆるグリーンノイズ特性を備えていても良い。ディザマスク62がブルーノイズ特性やグリーンノイズ特性を有することで、印刷媒体上に形成されるドットを良好に分散させることができる。なお、ディザマスク62の詳細は後述する。
制御ユニット30には、メモリーカードスロット98が接続されており、メモリーカードスロット98に挿入したメモリーカードMCから画像データORGを読み込んで取得することができる。本実施例においては、メモリーカードMCから取得する画像データORGは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3色の色成分からなるデータである。操作パネル99は、ユーザーからの指示を受け付ける。
A−2.印刷処理の詳細:
図2はプリンター20における印刷処理の流れを示すフローチャートである。ここでの印刷処理は、ユーザーが操作パネル99等を用いて、メモリーカードMCに記憶された所定の画像の印刷指示操作を行うことで開始される。印刷処理が開始されると、取得部41は、メモリーカードスロット98を介してメモリーカードMCから印刷対象であるRGB形式の画像データORGを読み込んで取得する(ステップS110)。
画像データORGを取得すると、画像解析部43は、EEPROM60に記憶されたルックアップテーブル(図示せず)を参照して、画像データORGについて、RGB形式の画像データORGをCMYK形式の画像データGに色変換する(ステップS120)。本実施例では、CMYK形式の色変換は、各色の階調値を0〜63の64階調の範囲で表すことで行なわれる。すなわち、画像解析部43は、プリンター20で用いられるインク色毎にインク記録量を階調表現したインク量データを生成する。
また、画像解析部43は、画像データGによって印刷媒体P上に印刷される画像の幅が、各ノズル列50a〜50dの長さよりも小さいか否かを判定する(ステップS122)。すなわち画像データGによって印刷媒体P上に形成される配列方向の画素数が、各ノズル列50a〜50dのノズル51の数よりも少ないか否かを判定する。画像の幅がノズル列よりも小さい場合は(ステップS122:YES)、擬似データ生成部48は、画像データGを元に各ノズル列50a〜50dの長さと同じ幅を有する画像が印刷媒体P上に形成されるように擬似画像データGaを生成する(ステップS126)。一方、画像解析部43は、画像の幅がノズル列と同じと判定した場合は(ステップS122:NO)、画像データGを用いてハーフトーン処理部42がハーフトーン処理を行う。
擬似画像データGaは以下のように生成される。すなわち、擬似データ生成部48は、画像データGの各画素データと同一位置(同一座標)にある画素データは、画像データGのデータをそのまま用いる。また、擬似データ生成部48は、生成する擬似画像データGaの画素データのうち、同一位置に画像データGの画素データが存在しない場合は、各色の階調値をゼロに設定した画素データを新たに生成する。すなわち、元の画像データGに対して新たに追加したデータは、全て通常ではインク吐出が行なわれない特殊な階調値を表すインク量データを設定する。言い換えれば、擬似データ生成部48は、画像データGに格納されていない新たな画素データについては第1の閾値の場合にのみドット形成有りとなるデータを用いて、新たなデータを生成する。本実施例では、新たに追加したデータには、各色の階調値がゼロになるデータを設定する。擬似データ生成部48は、擬似画像データGaを生成した場合は、以下に説明するハーフトーン処理部42に対し擬似画像データGaを画像データGとみなしてハーフトーン処理を実行させる。
その後、ハーフトーン処理部42は、画像データG(Ga)を各色のドット配置パターンを表すドットのON/OFFデータ(ドットデータ)に変換するハーフトーン処理を行う(ステップS130)。詳細には、ハーフトーン処理部42は、画像データの注目画素位置の座標データと注目画素データとを取得し、注目画素データの階調値と、ディザマスク62を構成する複数の異なる閾値のうちの注目画素データに対応する閾値との大小関係を比較する。そして、ハーフトーン処理部42は、注目画素データの階調値とディザマスク62の対応する閾値との大小関係に応じて注目画素データに対応する画素のドット形成の有無を決定する。この大小関係を比較する処理を、各色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)のインク量データに対して行なう。なお、ハーフトーン処理は、ドット形成の有無の2値化処理に限らず、大ドット及び小ドットのドット形成有無など、多値化処理であってもよい。また、ステップS130に供する画像データは、解像度変換処理やスムージング処理などの画像処理が施されたものであってもよい。
ハーフトーン処理を行うと、CPU40は、プリンター20のノズル配置や紙送り量などに合わせて、ラインヘッド50を用いて印刷するためのデータに並び替えるインターレース処理を行う(ステップS150)。インターレース処理を行うと、印刷部46は、ラインヘッド50やモーター74等を駆動させて、印刷を実行する(ステップS160)。
図3は、ディザマスク62と、ハーフトーン処理を説明するための図である。図4は、ハーフトーン処理を概念的に説明するための図である。図3では、理解の容易の為にラインヘッド50及びノズル51も併せて図示している。なお、図3では、複数のノズル列のうちブラックインクを吐出するノズル列50aを図示している。
図3に示すように、ディザマスク62は、32×64画素の大きさのディザマスクである。すなわち、ディザマスク62は2048個の格納要素からなる。そして、0〜63の閾値が各32個用意され、各閾値が2048個の格納要素に1つずつ格納されている。なお、図3では、第1の閾値である閾値0のみを示している。また、閾値0は、ディザマスク62がブルーノイズ特性を有するように分散して配置されている。この点は、通常のブルーノイズ特性のディザマスク、すなわちブルーノイズマスクと同等である。しかしながら、本実施例のディザマスク62は、閾値0はディザマスク62の列毎に1つずつ格納されており、この制約が加わる点が通常のブルーノイズマスクと異なる。また、第1の閾値以外の1から63の閾値については、このような制約がない、通常のブルーノイズ特性のマスクとしてよい。即ち本実施例のディザマスク62は、通常のブルーノイズマスクとしての特性に加え、第1の閾値とした特定の閾値が各列に必ず1つずつ格納されている、という特性を付加したものとなる。
ハーフトーン処理部42は、画素データの階調値と格納要素に格納された閾値との大小関係を比較する。詳細には、ハーフトーン処理部42は、画像データの注目画素データの階調値が、対応する格納要素に格納された閾値以上であれば、注目画素データに対応する画素をドット形成有りに設定する。一方で、ハーフトーン処理部42は、画像データの注目画素データの階調値が、対応する格納要素に格納された閾値未満であれば、注目画素データに対応する画素をドット形成無しに設定する。画像データの色成分毎(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)に、全ての画素データについて上記の比較を行う。すなわち、図4に示すように、ディザマスク62は、搬送方向及び配列方向に並ぶ各々の画素データに対して、繰り返し使用される。本実施例では、所定領域(32×64画素の領域)の画素データ群を1つの単位として、ディザマスク62が繰り返し各単位で使用される。
ここで、閾値0は、注目画素データのインク量データ(階調値データ)に拘わらず対応する画素をドット形成有りに設定する第1の閾値として機能する。すなわち、本実施例では、ハーフトーン処理部42は、ディザマスク62を用いることで、各ノズル51が64画素に1回の割合で第1の閾値によるインク吐出を行うようなドット配置パターンを表すドットデータを形成できる。すなわち、配列方向にS個(但し、S≧M。本実施例ではM=32)、搬送方向にT個(但し、T≧N。本実施例では、N=64)並んだ画素群によって表される所定の画像を印刷媒体上に印刷したときに、画素群は、搬送方向に沿った画素の並びである画素列毎に第1の閾値を用いてインクが着弾された画素を少なくとも1つ有する。換言すれば、上記所定の画像を構成する画素群のうちの、配列方向にM個、搬送方向にN個並んだ画素の集合である任意の画素ブロックは、搬送方向に沿った画素の並びである画素列毎に第1の閾値を用いてインクが着弾された画素を1つ有する。
A−3.効果:
上記第1実施例では、ディザマスク62は、第1の閾値である閾値0をディザマスク62の列毎に1つ有する。これにより、印刷された画像を構成する画素群は、搬送方向に沿った画素の並びである画素列毎に少なくとも1つはドット形成有りに設定され、第1の閾値を用いてインクが着弾された画素が存在する。これにより、各ノズル51は1枚の印刷媒体Pに画像を印刷する際に少なくとも1回はインクを吐出することになる。これにより、ノズル51内でインクが乾燥し、51ノズルの目詰まりが発生する可能性を低減できる。また、第1の閾値を用いたインク吐出を行うことで、印刷動作とは別の特別なフラッシングを行う回数を低減できる。これにより、印刷可能な時間が短くなることを抑制できる。また、印刷媒体P上に形成された画像を構成する画素群のうちのディザマスク62と同じサイズの画素サイズである任意の画素ブロックは、画素列毎に少なくとも1画素は第1の閾値を用いてインクを着弾できる。
また、上記第1実施例では、画像データGによって印刷媒体P上に印刷される画像の幅が、ノズル列50a〜50dの長さよりも小さい場合は、擬似画像データGaを生成して擬似画像データGaに対してハーフトーン処理を行っている(ステップS126,S150)。すなわち、搬送方向において、各ノズル列50a〜50dが有するノズル51の数と同じ画素数の画像が形成されるように擬似画像データGaが生成される。よって、画像データGにより形成される画像の大きさに拘わらず、画像を1枚の印刷媒体Pに印刷する際に、全てのノズル51が第1の閾値によって少なくとも1回はインク吐出を行うことができる。すなわち、例えば印刷の際に印刷媒体Pに余白が設定された場合でも、搬送方向において余白部分と重なる位置にあるノズル51に対して第1の閾値によるインク吐出を行うことができる。
なお、上記第1実施例では、第1の閾値はディザマスク62の列毎に1つずつ設定されていたが、各列に配置される第1の閾値の個数は1つに限定されるものではなく、2個でもそれ以上でも良い。なお、各列に配置される第1の閾値の個数が多いと、画像の画質低下を招く可能性があるため、搬送方向について256画素に16回以下の割合で第1の閾値によるインク吐出が行なわれるようにディザマスク62の格納要素に第1の閾値を格納することが好ましく、256画素に1回以下の割合で第1の閾値によるインク吐出が行なわれるようにディザマスク62の格納要素に第1の閾値を格納することがより好ましい。
B.第2実施例:
図5は、本発明の第2実施例におけるプリンター20aの概略構成図である。図6は、第2種のディザマスク62bを説明するための図である。上記第1実施例のプリンター20と異なる点は、EEPROM60aに格納されているデータの内容と、制御部30aのハーフトーン処理部42aが実行する処理内容である。その他の構成、及び、各部が実行する処理内容については第1実施例と同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
EEPROM60aには、複数の格納要素への第1の閾値の格納割合が異なる第1種のディザマスク62aと第2種のディザマスク62bとが記憶されている。第1種のディザマスク62aは、第1実施例のディザマスク62と同一であるため説明を省略する。第2種のディザマスク62bは、第1種のディザマスク62aと同様、ブルーノイズ特性を備えている。また、第2種のディザマスクは、ブルーノイズ特性に代えていわゆるグリーンノイズ特性を備えていても良い。
また、EEPROM60aには、対応テーブル65が記憶されている。対応テーブル65は、色変換後の画像データGの色毎のインク量データ(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)に対し、第1種と第2種のディザマスク62a,62bのいずれをハーフトーン処理に用いるかを定めるテーブルである。ハーフトーン処理部42aは、画像データGに格納されている色毎のインク量データに対し、対応テーブル65を参照して第1種と第2種のディザマスク62a、62bのいずれを使用するかを決定する。なお、対応テーブル65の詳細内容は後述する。
図6に示すように、第2種のディザマスク62bは、32×64画素の大きさのディザマスクである。そして、0〜63の閾値が各32個用意され、各閾値が2048個の格納要素に1つずつ格納されている。図6では、第1の閾値である閾値0と閾値1のみを図示している。第2種のディザマスク62bでは、閾値0と閾値1とが複数のノズル51の配列方向に並んだ列毎に1つずつ格納されている。また、閾値0と閾値1とは、ディザマスク62bがブルーノイズ特性を有するように分散して配置されている。第2種のディザマスク62bを使用してハーフトーン処理を行う場合は、以下の条件1を用いる。
<条件1>
・Data値+1≧閾値ならば、ドット形成有りに設定
・Data値+1<閾値ならば、ドット形成無しに設定
ここで、Data値とは、注目画素データのインク量データ(階調値データ)である。
すなわち、閾値0と閾値1は、注目画素データのインク量データ(階調値データ)に拘わらず対応する画素をドット形成有りに設定する第1の閾値として機能する。すなわち、ハーフトーン処理部42aは、第2種のディザマスク62bを用いることで、各ノズル51が32画素に1回の割合で第1の閾値によるインク吐出を行うようなドット配置パターンを表すドットデータを形成できる。なお、上記条件1では、注目画素データの階調値が62でも63でもドット形成有りに設定されることになるが、ドットの滲みが発生するインクジェットでは階調値が大きい付近は画像の濃度変化が小さい領域であるため、画質の劣化に影響を与えることは殆どない。
図5に示す対応テーブル65は、プリンター20aに使用されるインクの特性に応じて、第1種のディザマスク62aを使用するか、第2種のディザマスク62bを使用するかが設定されている。詳細には、使用されるインクの粘度上昇率が所定値以下のインクは、第1種のディザマスク62aが使用され、粘度上昇率が所定値よりも大きいインクは、第2種のディザマスク62bが使用されるように、設定されている。本実施例では、画像データGのうち、シアンを吐出するために用いるシアンインクのインク量データに対しては第2種のディザマスク62bが使用され、その他の色のインクを吐出するために用いるインク量データに対しては第1種のディザマスク62aが使用されるように設定されている。ここで、各インク色のインク量データを「インク色データ」ともいう。
図7は、第2実施例のハーフトーン処理部42aが実行する処理内容の詳細フローである。ハーフトーン処理部42は、画像データG(Ga)を取得し(ステップS132a)、対応テーブル65を参照してインク色データ毎に第1種のディザマスク62aと第2種のディザマスク62bのいずれかを選択する(ステップS134a)。そして、インク色データ毎に全画素について選択したディザマスクを使用してドット形成の有無を決定する(ステップS136a)。
上記のように、第2実施例のプリンター20aは、第1実施例と同様に、搬送方向に並んだ画素列の中に少なくとも1つはドット形成有りに設定される画素が存在する。これにより、第1実施例と同様の効果を奏する。加えて、第2実施例のプリンター20aは、インクの粘度上昇率が大きいインク(例えば、シアン)は他のインクよりも、1つの列に対して第1の閾値が多く設定された第2種のディザマスク62bを使用してハーフトーン処理が行なわれている。これにより、インクの特性に応じて、第1の閾値を用いたインク吐出をより適切に行うことができる。
C.変形例:
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができる。例えば以下のような変形が可能である。
C−1.第1変形例:
上記実施例のハーフトーン処理において(ステップS130,130a)、画像データG,Gaが有する各色データに対するディザマスク62,62a,62bの使用方法は以下のように行なうことが好ましい。
C−1−1.第1の好ましい使用方法:
例えば、少なくとも2色のインクを用いて画像を形成する場合において、第1の閾値によってドット形成有りと設定される画素を前記2色間で異なる位置となるように、ディザマスク62,62a、62bを画像データG,Gaに配置してハーフトーン処理を行うことが好ましい。例えば、シアンインクとマゼンタインクの各インク量データに対して同じディザマスク62,62a,62bを使用する場合は、各インク量データに対しディザマスク62,62a,62bをずらして用いる。この際、ディザマスク62,62a,62bをずらして複数色のインクに使用する場合、第1の閾値によって吐出された複数色のインクのドットが良好な分散性を有するようにディザマスク62,62a,62bのずらし量を決定すれば良い。こうすれば、目立ちやすい色のインクに対し第1の閾値によって形成されたドット(フラッシングドット)の全体としての分散性を良好にでき、画像の品質低下をさらに抑制できる。例えば、マゼンタインクに対応するインク量データに対してハーフトーン処理を行う場合は、シアンインクに対応するインク量データに対して配列方向に16画素分ずらしてディザマスク62,62,62bを使用する。こうすることで、第1の閾値によってノズル51から吐出された2色のインクが印刷媒体P上で混ざり合う可能性を低減できる。これにより、例えば混色により目立ちやすい色に変化する複数種のインク同士が混ざり合う可能性を低減できる。例えば、シアンインクとマゼンタインクが混ざり合うと青色となり目立ちやすい色となる。しかしながら、上記のようにディザマスク62,62a,62bをずらして使用することで第1の閾値によって吐出されたインク同士が混ざり合うことを防止でき、画像の品質が低下する可能性を低減できる。
C−1−2.第2の好ましい使用方法:
例えば、少なくともブラックと他の色を用いて印刷媒体P上に画像を形成する場合において、第1の閾値によってドット形成有りと設定される画素をブラックと他の色で同じ位置になるように、ディザマスク62,62a,62bを画像データに配置してハーフトーン処理を行うことが好ましい。例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインクを使用して画像を形成する場合、それぞれのインク色に対応するインク量データに対して同じディザマスク62,62a,62bを同じように使用する。すなわち、各インク量データに対して、画素をずらすことなく同一のディザマスク62,62a,62bを使用する。ブラックインクについては、他の色のインクが混ざった場合でも、当初よりも濃くなること(濃度上昇)が殆どない。すなわち、第1の閾値によって吐出されるブラックインクと他の色のインクが同じ画素位置に着弾するため、第1の閾値によって吐出された他の色のインクが目立つ可能性を低減できる。
ここで、イエローインクは上の他の色の対象から外し、ブラックインクと重なるようにディザマスク62,62a,62bを使用しなくても良い。イエローインクは、目立ちにくいからである。
C−2.第2変形例:
上記実施例では、第1の閾値によって吐出される1回のインク量は特に限定されるものではないが、例えば、各ノズル51が大ドット、中ドット、小ドットのインクを画素毎に吐出可能な場合、第1の閾値によるインク吐出は小ドットで行なうことが好ましい。ここで、大ドット、中ドット、小ドットは、1回の吐出動作によって1画素の領域に吐出するインク量が互いに異なり、大ドット、中ドット、小ドットの順にインク量が少なくなる。上記の内容は、例えば、ハーフトーン処理部42,42aがドットデータを生成する際に、第1の閾値によってドット形成有りに設定したデータに対し、小ドットでノズル51に対してインク吐出を行わせるためのインク吐出量データを付加することで実現できる。第1の閾値によるインク吐出を小ドットで行なうことで、フラッシングドットをより目立ちにくくできる。ここで、大ドットのインク量が課題を解決するための手段に記載の「第2のドット形成量」に相当し、小ドットのインク量が課題を解決するための手段に記載の「第1のドット形成量」に相当する。
C−3.第3変形例:
上記実施例では、32×64画素のディザマスク62,62a,62bを例に説明したが、ディザマスク62,62a,62bの大きさはこれに限定されるものではない。例えば、搬送方向のサイズが256画素以上であっても良い。ディザマスク62,62a,62bの搬送方向のサイズを256画素以上とすることで、第1の閾値によるインク吐出の割合を1/256以下にできるため、フラッシングドットの存在をより目立ちにくくできる。
C−4.第4変形例:
上記実施例では、プリンター20,20aは擬似データ生成部48を有し、印刷処理の際に擬似画像データGaを生成するか否かを決定する工程(図2のステップS122)、及び、擬似画像データGaを生成する工程(図2のステップS126)を備えていたが、省略可能である。すなわち、印刷される画像の大きさに拘わらず、CMYK形式に変換した画像データGに対し、ハーフトーン処理を行っても良い。このようにしても、少なくとも画像を形成する領域において使用される複数のノズル51に対して、画像データに含まれるインク量データに拘わらず、少なくとも1回は第1の閾値によるインク吐出を行うことができる。
C−5.第5変形例:
ディザマスク62,62a,62bの複数の格納要素に対する第1の閾値の格納方法は上記実施例に限定されるものではなく、列毎に少なくとも1つの第1の閾値が格納されていれば良い。ここで、第1の閾値が格納された格納要素(「特殊格納要素」とも呼ぶ。)と隣り合う格納要素には第1の閾値が格納されないように、ディザマスク62,62a,62bを作成することが好ましい。こうすることで、隣り合う画素にフラッシングドットが形成されることを防止でき、フラッシングドットをより目立ちにくくでき、画像の品質の低下をさらに抑制できる。
C−6.第6変形例:
上記実施例では、プリンター20,20aの制御ユニット30,30aが、取得部41、ハーフトーン処理部42,42a、画像解析部43、擬似データ生成部48、ディザマスク62,62a,62bを備えていたが、プリンター20とは別の印刷用データ生成装置(例えば、パーソナルコンピューター)が各部41,42,42a,43,48,62,62a,62bを備えていても良い。すなわち、印刷用データ生成装置によって、図2に示すステップS110〜S130の処理を実行しても良い。
C−7.第7変形例:
上記第2実施例は、1つの列に対して第1の閾値の格納数が異なる第1種のディザマスク62aと第2種のディザマスク62bとを用いて、インク色データ毎にいずれかのディザマスク62a、62bを選択する例を説明したが、これに代えて、以下に述べるように、第2種のディザマスク62bのみを用いて第2実施例と同様の効果を実現できる。
すなわち、上記第2実施例のステップS134a,S136aにおいて、第2種のディザマスク62bを用いたインク色データについては、本変形例も同様の内容で処理を行う。一方で、上記第2実施例のステップS134a,S136aにおいて、第1種のディザマスク62aを用いたインク色データについては、ハーフトーン処理を行う際に、条件1に代えて以下の条件2を用いる。また、条件2によってハーフトーン処理を行う際には、条件1によってハーフトーン処理を行う場合に比べ、適当画素数(例えば、行方向に16画素、列方向に32画素)分だけ第2種のディザマスク62bを平行にずらして用いる。
<条件2>
・Data値≧閾値ならば、ドット形成有りに設定
・Data値<閾値ならば、ドット形成無しに設定
20,20a…プリンター
30,30a…制御ユニット
40…CPU
41…取得部
42,42a…ハーフトーン処理部
43…画像解析部
46…印刷部
48…擬似データ生成部
50…ラインヘッド
50a〜50d…ノズル列
51…ノズル
55…インクカートリッジ
62,62a,62b…ディザマスク
65…対応テーブル
72…インク流路
74…モーター
80…プラテン
98…メモリーカードスロット
99…操作パネル
P…印刷媒体
G…画像データ
MC…メモリーカード
Ga…擬似画像データ
ORG…画像データ

Claims (13)

  1. 画像を印刷媒体上に印刷する印刷装置であって、
    インクを吐出する複数のノズルが前記印刷媒体の搬送方向と直交する配列方向に配列されたノズル列を備えるラインヘッドと、
    前記画像を表す画像データを取得する取得部と、
    列方向にM個、行方向にN個の画素サイズを有するディザマスクであって前記画像データに拘わらず対応する画素をドット形成有りに設定するための第1の閾値を含む複数の異なる閾値からなるディザマスクを記憶する記憶部と、
    前記画像を形成するためのドット配置パターンを表すドットデータを、前記画像データに前記ディザマスクを使用することで生成するハーフトーン処理部と、
    前記生成されたドットデータを用いて、前記ラインヘッドによる印刷を実行する印刷部と、を備え、
    前記ディザマスクは、前記第1の閾値を前記ディザマスクの列毎に少なくとも1つ有し、
    前記配列方向にS個(但し、S≧M)、前記搬送方向にT個(但し、T≧N)並んだ画素群によって表される所定の画像を前記印刷部によって印刷媒体上に印刷したときに、
    前記画素群は、前記搬送方向に沿った画素の並びである画素列毎に前記第1の閾値を用いてインクが着弾された画素を少なくとも1つ有する、印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記画素群のうち、前記配列方向にM個、前記搬送方向にN個並んだ画素の集合である任意の画素ブロックは、前記搬送方向に沿った画素の並びである画素列毎に前記第1の閾値を用いてインクが着弾された画素を少なくとも1つ有する、印刷装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記印刷装置は、2色のインクを用いて前記印刷媒体上に印刷可能であり、
    前記ラインヘッドの前記ノズル列は、前記2色のインク毎に前記搬送方向にずれた位置に設けられ、
    前記ハーフトーン処理部は、
    前記第1の閾値によってドット形成有りと設定される画素が前記2色間で異なる位置となるように、前記ディザマスクをそれぞれ配置して前記2色の色毎の前記ドットデータを生成する、印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記2色は、シアンとマゼンタである、印刷装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記印刷装置は、ブラックと前記ブラック以外の他の一色を用いて前記印刷媒体上に印刷可能であり、
    前記ラインヘッドのノズル列は、前記ブラックと前記他の一色のインク毎に前記搬送方向にずれた位置に設けられ、
    前記ハーフトーン処理部は、
    前記第1の閾値によってドット形成有りと設定される画素が、前記ブラックと前記他の一色で同一となるように、前記ディザマスクを配置して前記ブラックと前記他の一色の色毎の前記ドットデータを生成する、印刷装置。
  6. 請求項1又は請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記印刷装置は、互いに特性の異なる複数種のインクを用いて前記印刷媒体上に印刷可能であり、
    前記ラインヘッドの前記ノズル列は、前記複数種のインク毎に前記搬送方向にずれた位置に設けられ、
    前記記憶部は、前記列毎に有する前記第1の閾値の個数が互いに異なる複数種の前記ディザマスクを記憶し、
    前記ハーフトーン処理部は、
    前記画像データに含まれ、前記複数種のインク毎にインク記録量を階調表現した複数種のインク量データ毎に、対応するインクの特性に応じて前記複数種のディザマスクのうちの1つを選択し、前記選択したディザマスクを使用する、印刷装置。
  7. 請求項6に記載の印刷装置であって、
    前記複数種のインクは、
    前記第1種のインクと、前記第1種のインクよりも同一割合の水分蒸発に伴う粘度上昇率が大きい第2種のインクとを含み、
    前記複数種のディザマスクは、
    第1種のディザマスクと、前記列毎に有する前記第1の閾値の個数が前記第1種のディザマスクよりも多い第2種のディザマスクとを含み、
    前記ハーフトーン処理部は、
    前記第1種のインク量データに対しては、前記第1種のディザマスクを選択して使用し、
    前記第2種のインク量データに対しては、前記第2種のディザマスクを選択して使用する、印刷装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記ラインヘッドの各ノズルは、1回の吐出動作によって1画素の領域に吐出するインクが所定量の第1のドット形成量と、前記第1のドット形成量よりも多い第2のドット形成量とを画素毎に選択的に吐出でき、
    前記ハーフトーン処理部は、
    前記ドットデータのうち、前記第1の閾値によってドット形成有りに設定される画素に対応するデータに対して、前記第1のドット形成量を前記ノズルによって吐出させるためのインク吐出量データを付加する、印刷装置。
    印刷装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の印刷装置であって、さらに、
    前記印刷媒体上に印刷される前記画像の幅が、前記ノズル列の長さよりも小さい場合に、前記ノズル列の長さが印刷される前記画像の幅となるよう擬似画像データを生成すると共に、前記擬似画像データを前記画像データとみなして前記ハーフトーン処理部に前記ドットデータを生成させる擬似データ生成部を備え、
    前記擬似データ生成部は、前記画像データと同一位置にある画素データについては前記画像データの前記画素データを用い、前記画像データに格納されていない新たな画素データについては前記第1の閾値の場合にのみドット形成有りとなるデータを用いることで前記擬似画像データを生成する、印刷装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の印刷装置において、
    前記ディザマスクは、前記閾値がそれぞれ格納される複数の格納要素のうち、前記第1の閾値が格納された特殊格納要素と隣り合う前記格納要素には前記第1の閾値は格納されていない、印刷装置。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の印刷装置において、
    前記ディザマスクは、ブルーノイズ特性とグリーンノイズ特性のいずれかの特性を有する、印刷装置。
  12. インクを吐出する複数のノズルが印刷媒体の搬送方向と直交する配列方向に配列されたノズル列を備えるラインヘッドを用いて、前記印刷媒体上に画像を印刷する印刷方法であって、
    前記画像を表す画像データを取得する取得工程と、
    前記画像データに拘わらず対応する画素をドット形成有りに設定するための第1の閾値を含む複数の異なる閾値からなるディザマスクであって、列方向にM個、行方向にN個の画素サイズを有するディザマスクを前記画像データに使用することで前記画像を形成するためのドット配置パターンを表すドットデータを生成するドットデータ生成工程と、
    前記生成された前記ドットデータを用いて、前記ラインヘッドによる印刷を実行する印刷工程と、を備え、
    前記ディザマスクは、前記第1の閾値を前記ディザマスクの列毎に少なくとも1つ有し、
    前記配列方向にS個(但し、S≧M)、前記搬送方向にT個(但し、T≧N)並んだ画素群によって表される所定の画像を前記印刷工程によって印刷媒体上に印刷したときに、
    前記画素群は、前記搬送方向に沿った画素の並びである画素列毎に前記第1の閾値を用いてインクが着弾された画素を少なくとも1つ有する、印刷方法。
  13. インクを吐出する複数のノズルが印刷媒体の搬送方向と直交する配列方向に配列されたノズル列を備えるラインヘッドを用いて、前記印刷媒体上に画像を印刷するためのドットデータを生成するための印刷用データ生成装置であって、
    列方向にM個、行方向にN個の画素サイズを有するディザマスクであって前記画像を表す画像データに拘わらず対応する画素をドット形成有りに設定するための第1の閾値を含む複数の異なる閾値からなるディザマスクを記憶する記憶部と、
    前記画像を形成するためのドット配置パターンを、前記ディザマスクを用いて生成するハーフトーン処理部と、を備え、
    前記ディザマスクは、前記第1の閾値を前記ディザマスクの列毎に少なくとも1つ有し、
    前記ハーフトーン処理部は、
    前記配列方向にS個(但し、S≧M)、前記搬送方向にT個(但し、T≧N)並んだ画素群によって表される所定の画像を前記ラインヘッドによって印刷媒体上に印刷したときに、前記画素群が、前記搬送方向に沿った画素の並びである各画素列に、前記第1の閾値を用いてインク着弾した画素を少なくとも1つ含むように前記ドットパターンを生成する、印刷用データ生成装置。
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