JP2006033006A - 画像処理装置、及びドットデータ生成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数のドットを形成して画像を印刷する印刷装置について、ドットのオン/オフを指定するドットデータを生成する画像処理装置であって、印刷装置は、主走査方向の印刷解像度と副走査方向の印刷解像度との比が、少なくとも第1の比となるように、画像を印刷することが可能であり、画像処理装置は、少なくとも第1の比に応じたハーフトーン処理用パラメータを用いてハーフトーン処理を施し、ドットデータを生成するハーフトーン処理部を備え、印刷装置が、ドットデータに基づき第1の比となるよう前記画像を印刷すると印刷ムラが発生し得る場合、ハーフトーン処理部は、第1の比とは異なる第2の比に応じたハーフトーン処理用パラメータを用いて、画像を表す画像データに対してハーフトーン処理を施す。
【選択図】 図1
Description
なお、このような印刷装置として以下の特許文献1に記載された印刷装置が挙げられる。
印刷ヘッドは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)の各色ごとにインクを吐出する4組のノズルアレイを備えており、各ノズルアレイは、副走査方向に2列に並んだ複数のノズル(図示省略)で構成されている。そして、各ノズルには1つずつノズル穴が設けられており、図7に示すように、これらノズル穴は、各色ごとに副走査方向に2列に並んで配列されている。なお、各ノズル穴の列の、設計上の中心位置を1点鎖線で示している。
印刷ヘッドの製造誤差により、図7に示すように、ブラック(K)のノズル穴の列のうち、右側の列の中心位置が、設計上の中心位置からずれている。なお、以下において、この中心位置がずれた右側のノズル穴の列を、単に「ノズル穴H2」と呼び、中心位置がずれていない左側のノズル穴の列を、単に「ノズル穴H1」と呼ぶ。
図8において(A)はノズル穴H1から吐出されたブラック(K)のインク滴が印刷用紙Pに着弾する様子を示し、(B)はノズル穴H2から吐出されたブラック(K)のインク滴が印刷用紙Pに着弾する様子を示す。なお、図8において、インク穴H1及びH2は、図7におけるインク穴H1及びH2と同じであるので説明を省略する。
前述したように、ノズル穴H1は製造誤差による位置ずれがないので、図8(A)に示すように、ノズル穴H1から吐出されたインク滴は着弾予定位置に着弾する。一方、ノズル穴H2は製造誤差により位置がずれているために、ノズル穴H2から吐出されたインク滴は、図8(B)に示すように、着弾予定位置から印刷ヘッドの進行方向側にずれた位置に着弾する。
図9において、(A)は、ノズル穴H2の位置がずれていない場合に、印刷用紙P上に形成されるドットを示し、(B)は、図7に示すようにノズル穴H2の位置がずれた場合に、印刷用紙P上に形成されるドットを示す。
なお、図9において、L1〜L8は、ラスタ(主走査)ラインを示す。そして、奇数番目のラスタラインL1,L3,L5,L7のドットは往路で形成され、偶数番目のラスタラインL2,L4,L6,L8のドットは復路で形成される。なお、プリンタは、主走査が、往路から復路,及び復路から往路に変わる際、主走査方向と直交する方向(副走査方向)に印刷用紙Pを搬送する副走査を行う。
一方、ノズル穴H2の位置がずれた場合、図9(A)と同じドットパターンとなるようにインク滴を吐出しても、偶数番目のラスタラインのドットの位置が左側にずれる。その結果、図9(B)に示すように、ドットが比較的密集した部分と、ドットが比較的離散した部分と、が主走査方向において明確になり、ドットが比較的密集した部分が濃く、ドットが比較的離散した部分が薄い印刷ムラが発生する。
従って、第1の比に応じたハーフトーン処理用パラメータを用いて生成されるドットデータに基づいて印刷すると、形成されるドットの位置ずれに起因して、ドットの間隔が適切な間隔よりも狭くなる(若しくは広くなる)ことにより印刷ムラが生じ得る場合、印刷装置は、前述のような、第2の比に応じたハーフトーン処理用パラメータを用いて生成されるドットデータに基づいて印刷を行うので、形成されるドットの間隔を広げる(若しくは狭める)ことができ、印刷ムラの発生を抑制することができる。
従って、第1のハーフトーン処理モジュールを用いて生成されるドットデータに基づいて第1の比となるよう印刷すると、形成されるドットの位置ずれに起因して、ドットの間隔が適切な間隔よりも狭くなる(若しくは広くなる)ことにより印刷ムラが生じ得る場合、印刷装置は、前述のような、第2のハーフトーン処理モジュールを用いて生成されるドットデータに基づいて印刷を行うので、形成されるドットの間隔を広げる(若しくは狭める)ことができ、印刷ムラの発生を抑制することができる。
A.第1の実施例
A−1.システム構成:
A−2.印刷ムラの抑制:
A−3.印刷データ生成処理:
A−4.実施例の効果:
B.第2の実施例:
B−1.システム構成:
B−2.印刷ムラの抑制:
B−3.印刷データ生成処理:
B−4.実施例の効果:
C.変形例:
C1.変形例1:〜C7.変形例7:
A−1.システム構成:
図1は、本発明の第1の実施例における印刷システムの概要構成を示す説明図である。プリンタPRTは、コンピュータPCに接続されており、コンピュータPC内のプリンタドライバ10で生成された印刷データを受け取って印刷を実行する。印刷データには、ラスタライン上の各画素についてドットのオン/オフを指定するためのラスタデータと、副走査時の印刷用紙の搬送量を特定するための副走査送り量データとが含まれる。なお、コンピュータPCは、請求項に記載の画像処理装置に相当し、ラスタデータは、請求項に記載のドットデータに相当する。
コンピュータPCは、外部のネットワークTNに図示せざるインタフェースカードを介して接続されており、特定のサーバSVに接続することにより、プリンタPRTを駆動するためのプログラム及びデータをダウンロードすることができる。また、CD−ROMドライブ12やフレキシブルディスクドライブ13を用いて、必要なプログラム及びデータを、CD−ROMやフレキシブルディスクなどの記録媒体からロードすることもできる。なお、これらのプログラムは、印刷に必要なプログラム全体をまとめてロードする態様を採ることもできるし、一部の機能をモジュールとしてロードする態様を採ることもできる。
(1)モード1:1440(dpi)× 360(dpi);
(2)モード2: 720(dpi)× 360(dpi);
(3)モード3: 360(dpi)× 360 (dpi);
(4)モード4: 360(dpi)× 720(dpi);
(5)モード5: 360(dpi)×1440(dpi);
各モードは、(主走査方向の印刷解像度)×(副走査方向の印刷解像度)で示されている。例えば、「モード1」では、主走査方向の印刷解像度が1440(dpi)であり、副走査方向の印刷解像度が360(dpi)である。
(1)4:1用ディザマスクDM1;
(2)2:1用ディザマスクDM2;
(3)1:1用ディザマスクDM3;
(4)1:2用ディザマスクDM4;
(5)1:4用ディザマスクDM5;
各ディザマスクDM1〜DM5における「比」は、主走査方向の印刷解像度と副走査方向の印刷解像度との比(アスペクト比)を示す。なお、これらのディザマスクDM1〜DM5は、一般的なディザマスクであり、プリンタPRTのために特別に用意されたディザマスクではない。
入力部201は、プリンタドライバ10から転送された印刷データを受け取る。この印刷データは、一旦、バッファ202に記憶される。そして、バッファ202に記憶された印刷データに基づいて、主走査部204及び副走査部205が、それぞれ印刷ヘッド207の主走査及び印刷用紙Pの搬送を行い、ヘッド駆動部206が、印刷ヘッド207を駆動してインク滴を吐出させ、印刷用紙Pにドットを形成して画像を印刷する。
指定マスクデータ格納部203は、後述する指定マスクデータmdを記憶する記憶装置である。
また、このプリンタPRTは、上述したプリンタと同様に、主走査の往路と復路とでそれぞれインク滴を吐出し、奇数番目のラスタラインのドットを往路で形成して偶数番目のラスタラインのドットを復路で形成し、主走査が、往路から復路,及び復路から往路に変わる際に副走査を行う。
前述したように、プリンタPRTは、上述したプリンタと同様な主走査及び副走査を行うので、従来と同じ印刷データに基づいて印刷を行った場合、図9(B)に示す印刷ムラが生じてしまう。
ここで、図9(B)に示す印刷ムラは、主走査方向に形成されるドットの間隔を広げるようにすれば解消される。そこで、本実施例では、ハーフトーン処理において、本来設定されるべきディザマスクと異なるディザマスクを用いることにより、主走査方向でドットがオンとなる画素の間隔が広がるようなラスタデータを生成し、このラスタデータを含む印刷データに基づいて印刷を行うことで、主走査方向に形成されるドットの間隔を広げて印刷ムラを抑制する。
以下、この印刷ムラの抑制について、図2,3を用いて具体的に説明する。
図2におけるL1〜L8は、図9におけるラスタラインL1〜L8と同じであるので説明を省略する。
なお、説明を分かり易くするために、128よりも小さい数値が設定されたセルをハッチングを施して図示する。
従って、図2の上部に示すように、1:1用ディザマスクDM3において、128よりも小さい数値が設定されたセルの間隔は、主走査方向と副走査方向とで等しくなっている。
そして、このラスタデータを含む印刷データに基づいて、アスペクト比が1:1のモード3(360(dpi)×360(dpi))で画像を印刷すると、図2の下部に示すように、図9(B)に示すのと同じ印刷ムラが生じてしまう。
図3において、L1〜L8は、図9におけるラスタラインL1〜L8と同じであるので説明を省略する。
従って、図3の上部に示すように、2:1用ディザマスクDM2において、128よりも小さい数値が設定されたセルの間隔は、副走査方向よりも主走査方向が広くなっている。
そして、このラスタデータを含む印刷データに基づいて、アスペクト比が1:1のモード3(360(dpi)×360(dpi))で画像を印刷すると、偶数番目のラスタラインのドットは、ノズル穴H2の位置ずれにより左側に位置がずれるが、2:1用ディザマスクDM2を用いることにより、主走査方向に形成されるドットの間隔が、図2の下部に示すドットの間隔に比べて広くなるために、図2の下部に示すドットが比較的密集した部分に位置するドット同士が離れ、図3の下部に示すように、印刷ムラは生じない。
プリンタPRTの出荷前に、図1に示すプリンタPRTの指定マスクデータ格納部203に、指定マスクデータmdが格納される。まず、この指定マスクデータmdについて説明する。
図5は、第1の実施例における印刷データ生成処理の手順を示すフローチャートである。
今、ユーザが、アプリケーションプログラムにより処理した画像を、プリンタPRTで印刷するために、印刷モード設定部101が提供する前述のGUIから、印刷モードを「モード3(360(dpi)×360(dpi))」と選択して、プリンタドライバ10に、この画像の印刷を命令した。
まず、マスク設定部102は、プリンタPRTの指定マスクデータ格納部203に指定マスクデータmdが格納されているか否かを判定し(ステップS402)、格納されている場合には、その指定マスクデータmdを読み出す(ステップS404)。
前述したように、2:1用ディザマスクDM2が設定されている場合、ハーフトーン処理部106は、この2:1用ディザマスクDM2を用いてハーフトーン処理を行い、ラスタデータを生成する。
そして、このようにして生成された印刷データは、プリンタPRTに転送され、プリンタPRTは、この印刷データに基づいて、モード3(360(dpi)×360(dpi))で画像を印刷する。
以上説明したように、形成されるドットの位置がずれ、ドット間隔が主走査方向に狭まることで印刷ムラが発生する場合、本来設定すべきディザマスクとは異なるディザマスクの情報を指定マスクデータmdに登録し、この指定マスクデータmdをプリンタPRTの指定マスクデータ格納部203に格納しておく。そして、コンピュータPCは、ハーフトーン処理で用いるディザマスクを設定する際に、この指定マスクデータmdを読み出すことにより、本来設定すべきディザマスクとは異なるディザマスクを設定し、このディザマスクを用いてハーフトーン処理を行うことができる。
ここで、この「本来設定すべきディザマスクとは異なるディザマスク」は、このディザマスクを用いてハーフトーン処理を施して得られたラスタデータにおいて、主走査方向でドットがオンとなる画素の間隔が、本来設定すべきディザマスクを用いた場合に主走査方向でドットがオンとなる画素の間隔に比べて、より広くなるようなディザマスクである。
従って、プリンタPRTは、このようなディザマスクを用いたハーフトーン処理で生成されるラスタデータを含む印刷データに基づき、印刷を行うことになるので、形成されるドットの間隔は、主走査方向に広がることとなり、前述の印刷ムラの発生を抑制することが可能となる。
上述した第1の実施例においては、周知の組織的ディザ法によってハーフトーン処理を行っていたが、本実施例では、周知の誤差拡散法によってハーフトーン処理を行う。
B−1.システム構成:
図10は、本発明の第2の実施例における印刷システムの構成概要を示す説明図である。 本実施例において、図10に示す構成が、第1の実施例における図1に示した構成と異なる点について説明する。
(1)4:1用誤差拡散処理部GS1;
(2)2:1用誤差拡散処理部GS2;
(3)1:1用誤差拡散処理部GS3;
(4)1:2用誤差拡散処理部GS4;
(5)1:4用誤差拡散処理部GS5;
各誤差拡散処理部GS1〜GS5は、アスペクト比に応じて定められている誤差の拡散係数配列に基づき、周知の誤差拡散法によりハーフトーン処理を実行する。ハーフトーン処理部110は、これら誤差拡散処理部GS1〜GS5のうち、後述する誤差拡散処理部選択部111によって選択された誤差拡散処理部を用いてハーフトーン処理を行い、ラスタデータを生成する。
上述のように、誤差の拡散係数配列はアスペクト比に応じて定められており、或る印刷モードのアスペクト比に応じた誤差の拡散係数配列に基づいて、誤差拡散法によりハーフトーン処理を実行すると、この印刷モードで印刷した場合に形成されるドットの間隔は、主走査方向と副走査方向とでほぼ等しくなる。
これは、例えば、副走査方向の印刷解像度よりも主走査方向の印刷解像度が高い印刷モードが設定され、この印刷モードのアスペクト比に応じた誤差の拡散係数配列に基づいて、誤差拡散法によりハーフトーン処理を実行した場合、主走査方向でドットがオンとなる画素の間隔が、副走査方向でドットがオンとなる画素の間隔よりも広くなるようなラスタデータが生成されるからである。
プリンタPRTの出荷前に、図10に示す処理部指定データ格納部210に、処理部指定データsdが格納される。
図11は、処理部指定データ格納部210に格納される処理部指定データsdを示す説明図である。処理部指定データsdは、印刷ムラが発生する印刷モードの情報と、その印刷ムラの発生を抑制するために用いるべき誤差拡散処理部の情報と、から成る。従って、上述のように、モード3での印刷ムラの発生が、2:1用誤差拡散処理部GS2を用いることで抑制される場合、図11に示すように、処理部指定データsdには、「モード3」及び「2:1用誤差拡散処理部」の情報が登録される。
図12は、第2の実施例おける印刷データ生成処理の手順を示すフローチャートである。
今、ユーザが、上述の第1の実施例と同様に、アプリケーションプログラムにより処理した画像を、プリンタPRTで印刷するために、印刷モード設定部101が提供する前述のGUIから、印刷モードを「モード3(360(dpi)×360(dpi))」と選択して、プリンタドライバ10に、この画像の印刷を命令した。
まず、誤差拡散処理部選択部111は、プリンタPRTの処理部指定データ格納部210に処理部指定データsdが格納されているか否かを判定し(ステップS602)、格納されている場合には、その処理部指定データsdを読み出す(ステップS604)。
次に、ハーフトーン処理部110は、誤差拡散処理部選択部111により選択された誤差拡散処理部の情報をメモリから読み出し、対応する誤差拡散処理部を用いてハーフトーン処理を行い、ラスタデータを生成する(ステップS510)。
前述のように、2:1用誤差拡散処理部GS2の情報がメモリに記憶されている場合、ハーフトーン処理部110は、この2:1用誤差拡散処理部GS2を用いてハーフトーン処理を行い、ラスタデータを生成する。
そして、このようにして生成された印刷データは、プリンタPRTに転送され、プリンタPRTは、この印刷データに基づいて、モード3(360(dpi)×360(dpi))で画像を印刷する。
以上説明したように、形成されるドットの位置がずれ、ドット間隔が主走査方向に狭まることで印刷ムラが発生する場合、ハーフトーン処理において本来用いるべき誤差拡散処理部とは異なる誤差拡散処理部の情報を処理部指定データsdに登録し、この処理部指定データsdをプリンタPRTの処理部指定データ格納部210に格納しておく。そして、コンピュータPCは、ハーフトーン処理で用いる誤差拡散処理部を選択する際に、この処理部指定データsdを読み出すことにより、本来用いるべき誤差拡散処理部とは異なる誤差拡散処理部を選択し、この誤差拡散処理部を用いてハーフトーン処理を行うことができる。
ここで、この「本来用いるべき誤差拡散処理部とは異なる誤差拡散処理部」は、この誤差拡散処理部が誤差拡散法によるハーフトーン処理を実行して得られたラスタデータにおいて、主走査方向でドットがオンとなる画素の間隔が、本来用いるべき誤差拡散処理部が誤差拡散法を実行した場合に主走査方向でドットがオンとなる画素の間隔に比べて、より広くなるような誤差拡散処理部である。
従って、プリンタPRTは、このような誤差拡散処理部を用いたハーフトーン処理で生成されるラスタデータを含む印刷データに基づき、印刷を行うことになるので、形成されるドットの間隔は、主走査方向に広がることとなり、前述の印刷ムラの発生を抑制することが可能となる。
なお、本発明は、上述の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の態様において実施することが可能であり、例えば以下のような変形も可能である。
上述の第1及び第2の実施例では、形成されるドットの位置が主走査方向にずれて主走査方向の印刷ムラが発生していたが、形成されるドットの位置が副走査方向にずれて副走査方向の印刷ムラが生じるような場合も、本発明を適用して、印刷ムラの発生を抑制することができる。
なお、このような副走査方向の印刷ムラは、例えば、ノズル穴の位置が設計上の位置から副走査方向にずれたり、紙送りローラの取付け不具合等で、印刷用紙の搬送量が設計上の搬送量と異なるといった要因で発生する。
上述の第1及び第2の実施例では、主走査方向のドット間隔を広げることにより印刷ムラを抑制していたが、印刷ムラによっては、主走査方向のドット間隔を狭めることにより、全体的に濃くして印刷ムラを抑制できる場合がある。このような場合においても、本発明を適用することができる。
図14(A)及び(B)において、左側は、2:1用ディザマスクDM2及び1:1用ディザマスクDM3を示し、右側は、全ての画素のインク階調値が「192」であるインク階調データについて、それぞれのディザマスクを用いてハーフトーン処理を施し、モード2で印刷した場合に形成されるドットを示す。
なお、図14において、2:1用ディザマスクDM2及び1:1用ディザマスクDM3においてハッチングを施したセルは、192よりも小さい数値が設定されたセルを示す。
この場合、1:1用ディザマスクDM3をハーフトーン処理で用いるようにすれば、2:1用ディザマスクDM2を用いた場合に比べ、主走査方向のドット間隔を狭めて、より多くのドットを形成することができる。その結果、図14(B)に示すように、全体的に濃くなるため、ドットが比較的離散した部分が目立たなくなり、印刷ムラの発生を抑制することができる。
上述の第1の実施例では、ハーフトーン処理において、組織的ディザ法を用いるものとしたが、これに限らない。濃度パターン法など、アスペクト比に応じたパラメータを用いる他の処理方法を用いても構わない。濃度パターン法で用いる階調毎の閾値マトリクス等のパラメータも、前述の組織的ディザ法におけるディザマスクと同様に、各印刷モードのアスペクト比に応じて用意されており、これらパラメータとして設定される値は、ディザマスクを用いた場合と同様なラスタデータが得られるように定められているからである。
上述の第1の実施例では、図2に示す主走査方向の印刷ムラの発生を抑制するために2:1用ディザマスクDM2を用いていたが、2:1用ディザマスクDM2に代えて、4:1用ディザマスクDM1を用いるようにしてもよい。4:1用ディザマスクDM1を用いた場合も、2:1用ディザマスクDM2を用いた場合と同様に、主走査方向に形成されるドットの間隔が、1:1用ディザマスクDM3を用いた場合のドットの間隔に比べて広くなるように、ドットを形成することが可能となるからである。
また、第2の実施例においても、2:1用誤差拡散処理部GS2に代えて、4:1用誤差拡散処理部GS1を用いるようにしてもよい。
上述の第1及び第2の実施例では、プリンタPRTは、主走査の往路と復路とでそれぞれインク滴を吐出するものとしたが、片路だけでインク滴を吐出するプリンタPRTであっても構わない。
また、プリンタPRTは、奇数番目のラスタラインのドットを往路で形成して偶数番目のラスタラインのドットを復路で形成し、主走査が、往路から復路又は復路から往路に変わる際に副走査を行うものとしたが、これに限らず、例えば、全てのラスタラインについて、奇数列のドットを往路で形成して、偶数列のドットを復路で形成し、1往復する毎に副走査を行ってもよい。
上述の第1及び第2の実施例では、インクジェットプリンタについて説明したが、本発明は、インクジェットプリンタに限らず、組織的ディザ法や誤差拡散法等によりハーフトーン処理を行い、ドットを形成して印刷を行う種々の印刷装置に適用可能である。
上述の第1及び第2の実施例において、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部を、ハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、上述のハーフトーン処理を、ハーフトーン処理回路によって行わせるようにしてもよい。
11...ハードディスク
12...CD−ROMドライブ
13...フレキシブルディスクドライブ
101...印刷モード設定部
102...マスク設定部
103...画像データ入力部
104...解像度変換部
105...色変換部
106,110...ハーフトーン処理部
107...インタレースデータ生成部
110...誤差拡散処理部選択部
201...入力部
202...バッファ
203...指定マスクデータ格納部
204...主走査部
205...副走査部
206...ヘッド駆動部
207...印刷ヘッド
210...処理部指定データ格納部
DM1...4:1用ディザマスク
DM2...2:1用ディザマスク
DM3...1:1用ディザマスク
DM4...1:2用ディザマスク
DM5...1:4用ディザマスク
GS1...4:1用誤差拡散処理部
GS2...2:1用誤差拡散処理
GS3...1:1用誤差拡散処理部
GS4...1:2用誤差拡散処理部
GS5...1:4用誤差拡散処理部
md...指定マスクデータ
P...印刷用紙
PC...コンピュータ
PRT...プリンタ
sd...処理部指定データ
SV...サーバ
TN...ネットワーク
L1〜L8...ラスタライン
H1,H2...ノズル穴
Claims (9)
- 印刷媒体上に複数のドットを形成して画像を印刷する印刷装置について、前記複数のドットのオン/オフを指定するドットデータを生成する画像処理装置であって、
前記印刷装置は、主走査方向の印刷解像度と副走査方向の印刷解像度との比が、少なくとも第1の比となるように、前記画像を印刷することが可能であり、
前記画像処理装置は、
少なくとも、前記第1の比に応じたハーフトーン処理用パラメータを用いて、前記画像を表す画像データに対してハーフトーン処理を施し、前記ドットデータを生成するハーフトーン処理部を備え、
前記印刷装置が、前記ドットデータに基づいて、前記第1の比となるよう前記画像を印刷すると、印刷される前記画像に印刷ムラが発生し得る場合、前記ハーフトーン処理部は、前記第1の比とは異なる第2の比に応じた前記ハーフトーン処理用パラメータを用いて、前記画像データに対して前記ハーフトーン処理を施すことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記ハーフトーン処理用パラメータは、組織的ディザ法におけるディザマスクまたは濃度パターン法における閾値マトリクスであることを特徴とする画像処理装置。 - 印刷媒体上に複数のドットを形成して画像を印刷する印刷装置について、前記複数のドットのオン/オフを指定するドットデータを生成する画像処理装置であって、
前記印刷装置は、主走査方向の印刷解像度と副走査方向の印刷解像度との比が、少なくとも第1の比となるように、前記画像を印刷することが可能であり、
前記画像処理装置は、
少なくとも、前記第1の比に応じた第1のハーフトーン処理モジュールを用いて、前記画像を表す画像データに対してハーフトーン処理を施し、前記ドットデータを生成するハーフトーン処理部を備え、
前記印刷装置が、前記ドットデータに基づいて、前記第1の比となるよう前記画像を印刷すると、印刷される前記画像に印刷ムラが生じ得る場合、前記ハーフトーン処理部は、前記第1の比とは異なる第2の比に応じた第2のハーフトーン処理モジュールを用いて、前記画像データに対して前記ハーフトーン処理を施すことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項3に記載の画像処理装置であって、
前記ハーフトーン処理モジュールは、誤差拡散法によるハーフトーン処理を実行する誤差拡散処理部を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 印刷媒体上に複数のドットを形成して画像を印刷すると共に、主走査方向の印刷解像度と副走査方向の印刷解像度との比が、少なくとも第1の比となるように、前記画像を印刷することが可能な印刷装置について、前記複数のドットのオン/オフを指定するドットデータを生成するためのドットデータ生成方法であって、
所定のハーフトーン処理用パラメータを用いて、前記画像を表す画像データに対してハーフトーン処理を施し、前記ドットデータを生成する工程を備え、
前記生成工程では、前記第1の比に応じたハーフトーン処理用パラメータを用いて生成したドットデータに基づいて、前記印刷装置が前記第1の比となるよう前記画像を印刷すると、印刷される前記画像に印刷ムラが発生し得る場合、前記第1の比とは異なる第2の比に応じた前記ハーフトーン処理用パラメータを用いて、前記画像データに対して前記ハーフトーン処理を施すことを特徴とするドットデータ生成方法。 - 印刷媒体上に複数のドットを形成して画像を印刷すると共に、主走査方向の印刷解像度と副走査方向の印刷解像度との比が、少なくとも第1の比となるように、前記画像を印刷することが可能な印刷装置について、前記複数のドットのオン/オフを指定するドットデータを生成するためのドットデータ生成方法であって、
所定のハーフトーン処理モジュールを用いて、前記画像を表す画像データに対してハーフトーン処理を施し、前記ドットデータを生成する工程を備え、
前記生成工程では、前記第1の比に応じた第1のハーフトーン処理モジュールを用いて生成したドットデータに基づいて、前記印刷装置が前記第1の比となるよう前記画像を印刷すると、印刷される前記画像に印刷ムラが発生し得る場合、前記第1の比とは異なる第2の比に応じた第2のハーフトーン処理モジュールを用いて、前記画像データに対して前記ハーフトーン処理を施すことを特徴とするドットデータ生成方法。 - 印刷媒体上に複数のドットを形成して画像を印刷すると共に、主走査方向の印刷解像度と副走査方向の印刷解像度との比が、少なくとも第1の比となるように、前記画像を印刷することが可能な印刷装置について、前記複数のドットのオン/オフを指定するドットデータを生成するためのコンピュータプログラムであって、
所定のハーフトーン処理用パラメータを用いて、前記画像を表す画像データに対してハーフトーン処理を施し、前記ドットデータを生成する機能と、
前記第1の比に応じたハーフトーン処理用パラメータを用いて生成したドットデータに基づいて、前記印刷装置が前記第1の比となるよう前記画像を印刷すると、印刷される前記画像に印刷ムラが発生し得る場合、前記第1の比とは異なる第2の比に応じた前記ハーフトーン処理用パラメータを用いて、前記画像データに対して前記ハーフトーン処理を施し、前記ドットデータを生成する機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。 - 印刷媒体上に複数のドットを形成して画像を印刷すると共に、主走査方向の印刷解像度と副走査方向の印刷解像度との比が、少なくとも第1の比となるように、前記画像を印刷することが可能な印刷装置について、前記複数のドットのオン/オフを指定するドットデータを生成するためのコンピュータプログラムであって、
所定のハーフトーン処理モジュールを用いて、前記画像を表す画像データに対してハーフトーン処理を施し、前記ドットデータを生成する機能と、
前記第1の比に応じた第1のハーフトーン処理モジュールを用いて生成したドットデータに基づいて、前記印刷装置が前記第1の比となるよう前記画像を印刷すると、印刷される前記画像に印刷ムラが発生し得る場合、前記第1の比とは異なる第2の比に応じた第2のハーフトーン処理モジュールを用いて、前記画像データに対して前記ハーフトーン処理を施し、前記ドットデータを生成する機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。 - 請求項7または請求項8に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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