本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[A.概要]
まず、本実施の形態に従う会議資料配布システムの概要について説明する。図1は、本発明の実施の形態に従う会議資料配布システムの概要を説明するための図である。
図1には、UserAおよびUser01,02,03の計4名で会議を行なう場合を想定している。ここで、UserAが会議資料の作成者であるとする。
本明細書において、「会議資料」とは、主として会議において参照される任意のドキュメントを広く意味し、データ形式および内容(コンテンツ)について何ら制限を加える意図はない。例えば、文書作成アプリケーションで作成された各種の文書、表計算アプリケーションで作成されたスプレッドシート、プレゼンテーションアプリケーションで作成されたプレゼンテーションデータ、スキャナーやカメラなどによって取得されたイメージデータなどが含まれる。但し、本明細書において「会議資料」は、何らかの方法で電子データ化され、電子的に送信される。
図1(a)に示すように、UserAは、自身の作成した会議資料をUser01〜03のそれぞれを宛先として会議資料を送信する。典型的には、UserAが使用するコンピューターに会議資料配布プログラムがインストールされており、この会議資料配布プログラムが実行されることで、コンピューターは、1つ以上の宛先へ会議資料を電子的に送信する送信手段として機能する。
続いて、図1(b)に示すように、会議資料を送付されたUser01〜03のうち、当該会議資料の受信を完了したUserは、その受信完了を送信者であるUserAへ応答する。図1(b)に示す例では、User01のみが会議資料を受信し、それ以外のUser02およびUser03は会議資料を受信できなかったとする。この会議資料の受信が完了したユーザーからの応答は、任意の方法で送信される。例えば、電子メールにて会議資料を送信した場合には、その電子メールに開封確認(受信確認)を付加する方法を採用できる。具体的には、送信時に、電子メールに開封確認(受信確認)を要求する記述をヘッダー情報として付加しておき、この電子メールを受信したコンピューター(電子メールアプリケーション)が当該開封確認を要求する記述に従って、開封を通知するメッセージを送信者へ自動的に送信する。
UserAのコンピューターは、送信先のUserからの応答を受信したか否かに基づいて、各Userによる会議資料の受信完了の有無を判断する。すなわち、コンピューターは、電子的に送信された会議資料が受信されたか否かを宛先ごとに確認する確認手段として機能する。なお、この会議資料が受信されたか否かの情報は、受信確認結果リストとして出力されてもよい。すなわち、コンピューターは、会議資料が受信されたか否かを示す受信確認結果リストを生成する。
続いて、図1(c)に示すように、会議資料の受信が完了していないUser02および3に対しては、会議資料を印刷した紙媒体の資料が用意される。典型的には、User02およびUser03のための会議資料(2部)を印刷するための印刷指示がいずれかの画像形成装置へ与えられる。そして、その印刷指示に従って、会議資料の印刷が実行される。すなわち、コンピューターは、会議資料の受信が確認できなかった宛先の数に応じて、会議資料を紙媒体へ印刷する印刷手段として機能する。なお、UserAが利用するコンピューター自体が画像形成機能を有する場合には、当該コンピューター自身が会議資料の印刷を実行する。このとき、コンピューターは、先に生成した受信確認結果リストの印刷を実行してもよい。
基本的には、コンピューターが会議資料配布プログラムを実行することで、上述のような会議資料の必要な部数の印刷は自動的に実行される。但し、少なくとも一部の手順をユーザーが行なってもよい。
上述のような会議資料配布システムを採用することで、電子的に送信される会議資料を受信できなかった会議参加者について、必要な会議資料を容易に準備できる仕組みを実現できる。
[B.実施の形態1]
本発明の実施の形態1に従う会議資料配布システムとして、会議資料の作成者が、当該会議資料を添付した電子メールを参加予定者へ直接的に送信する例について説明する。
(b1:会議資料配布システムの全体構成)
まず、実施の形態1に従う会議資料配布システムの全体構成について説明する。図2は、実施の形態1に従う会議資料配布システムの全体構成を示す模式図である。図2を参照して、会議資料配布システムSYSは、1つ以上の画像形成装置1と、1つ以上のコンピューター2とを含む。これらの装置は、ネットワーク3を介して、互いにデータ通信可能に構成される。
ユーザーは、コンピューター2を操作して、会議資料を作成するとともに、当該作成した会議資料を参加予定者へ電子的に送信する。画像形成装置1は、会議資料の紙媒体への印刷を行なう。
各装置の構成について、以下詳述する。
(b2:画像形成装置の構成)
次に、実施の形態1に従う会議資料配布システムに向けられた画像形成装置1の装置構成について説明する。図3は、実施の形態1に従う画像形成装置1の装置構成を示すブロック図である。
図3を参照して、画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)100と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)104と、表示部106と、操作部108と、スキャナー部110と、FAX制御部112と、印刷制御部114と、ポート情報管理部116と、駆動制御部118と、ネットワーク制御部120と、HDD(Hard Disk Drive)126と、画像処理部130と、メール制御部140とを含む。
CPU100は、ROM102またはHDD126に格納されている各種プログラムを実行することで、各種機能を提供するための演算処理部である。すなわち、CPU100は、プログラムを実行することで、画像形成装置1が提供する機能を実現する。ROM102は、不揮発性メモリであり、CPU100で実行されるプログラムを格納し、あるいは、CPU100におけるプログラムの実行に必要な各種パラメータを格納する。RAM104は、揮発性メモリであり、CPU100で実行されるプログラムや一時データなどを保持するためのワーキングメモリとして機能する。
表示部106は、画像形成装置1における各種情報をユーザーへ通知するユーザーインターフェイスである。操作部108は、各種のユーザー操作を受付ける。一般的には、表示部106と操作部108とが一体化したタッチパネルが採用される場合が多い。それに加えて、操作部108としては、テンキーなどの各種キー群が用いられる。
HDD126は、画像データなどを格納するBOX機能を提供する。
スキャナー部110は、CCD(Charge Coupled Device)やレンズなどの光学系を含み、原稿から画像データを読取る。FAX制御部112は、他の画像形成装置などとの間でFAXの送受信を制御する。印刷制御部114は、画像データのプリント処理などを制御する。ポート情報管理部116は、コンピューター2などからの要求を受付けるポート(Port)番号などを管理する。
ネットワーク制御部120は、コンピューター2との間でデータを遣り取りする。より具体的には、ネットワーク制御部120は、データを受信する受信部122と、データを送信する送信部124とを含む。
画像処理部130は、スキャナー部110で読取られた画像データやコンピューター2から受信したジョブを一時的に保持するとともに、プリントに必要な画像処理を実行する。
駆動制御部118は、画像形成装置のプリント処理に係る各部の駆動を制御する。すなわち、駆動制御部118は、プリントエンジンを制御するための処理ロジックである。
メール制御部140は、情報処理装置などとの間で、電子メールの送信および受信を行なう。より具体的には、メール制御部140は、送信部142および受信部144を含む。
(b3:コンピューターの構成)
次に、実施の形態1に従う会議資料配布システムに向けられたコンピューター2の装置構成について説明する。図4は、実施の形態1に従うコンピューター2の装置構成を示すブロック図である。
図4を参照して、コンピューター2は、CPU200と、主メモリ202と、HDD204と、入力部222と、表示部224と、ネットワークインターフェイス226とを含む。これらの各コンポーネントは、バス228を介して互いに接続されている。
CPU200は、オペレーティングシステム(OS:Operating System)を含む各種プログラムを実行する。コンピューター2は、汎用的なオペレーティングシステムの下で動作するように構成されてもよい。主メモリ202は、CPU200がプログラムを実行するためのワーキングメモリとして機能し、実行用に展開されたプログラムや実行に必要な各種変数などを一時的に保持する。
HDD204は、典型的には、ハードディスクやフラッシュメモリCPU200で実行されるプログラムなどを格納する。より具体的には、HDD204は、文書作成や表計算を行なうアプリケーション206およびコンピューター2における基本的な機能を提供するオペレーティングシステム208に加えて、実施の形態1に従う会議資料の配布を実現するための会議資料配布プログラム210を保持する。さらに、HDD204は、後述するように、各種データが保持される場合もある。
入力部222は、キーボードやマウスなどからなり、ユーザーの操作を受付ける。表示部224は、CPU200からの指令に従って、ユーザーに提示すべき各種情報を表示する。ネットワークインターフェイス226は、画像形成装置1などとの間でデータを遣り取りする。
典型的には、CPU200が会議資料配布プログラム210などを起動して実行することで、実施の形態1に従う会議資料配布システムの機能が提供される。会議資料配布プログラム210を含む実施の形態1に従う機能を提供するためのプログラムは、HDD204に予めインストールされている場合もあるが、事後的に各種の方法を用いてインストールしてもよい。
例えば、プログラムを格納したCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)やフラッシュメモリなどの記憶媒体を介してコンピューター2にインストールする方法や、ネットワークを介してコンピューター2へ配信する方法などが考えられる。なお、会議資料配布プログラム210は、プリンタードライバーと一体化して配布されてもよい。例えば、会議資料配布プログラム210がプリンタードライバーの一部として実装されていてもよい。また、情報処理装置としてのコンピューター2は、汎用のアーキテクチャーを用いた構成に代えて、専用のハードウェア構成として実現してもよい。
(b4:会議資料配布プログラム)
次に、コンピューター2にインストールされ、CPU100によって実行される会議資料配布プログラム210について説明する。図5は、実施の形態1に従うコンピューター2にインストールされる会議資料配布プログラム210のモジュール構成を示す模式図である。図5を参照して、会議資料配布プログラム210は、会議資料の印刷制御プログラムであって、メール送信モジュール212と、受信確認モジュール214と、確認結果リスト生成モジュール216と、印刷モジュール218とを含む。印刷モジュール218は、印刷必要部数決定モジュール219と、印刷指示モジュール220とを含む。各モジュールは、CPU100によって実行されることで、コンピューター2において対応する機能を実現する。
メール送信モジュール212は、1つ以上の宛先へ会議資料を電子的に送信する。具体的には、メール送信モジュール212は、会議資料を添付した電子メールを会議の参加予定者へ送信する。会議資料のデータサイズが比較的大きい場合には、メール送信モジュール212は、会議資料をサーバー装置へアップロードするとともに、当該会議資料のアップロード先を特定する情報を電子メールにて送信することもできる。
受信確認モジュール214は、電子的に送信された会議資料が受信されたか否かを宛先ごとに確認する。すなわち、受信確認モジュール214は、会議資料が電子メールで送付される際、宛先ごとに電子メールが受信されたかを確認する。具体的には、メール送信モジュール212が電子メールの送信時に、開封確認(受信確認)を要求する記述をヘッダー情報として付加しておき、この電子メールを受信したコンピューター(電子メールアプリケーション)が当該開封確認を要求する記述に従って、開封を通知するメッセージを送信者へ自動的に送信する。受信確認モジュール214は、この開封を通知するメッセージを受信したか否かで会議資料の受領有無を判断する。あるいは、受信確認モジュール214は、電子メールが一端格納されるメールサーバー装置のスプールを確認することで、会議資料の受領有無を判断してもよい。
確認結果リスト生成モジュール216は、会議資料が受信されたか否かを示す受信確認結果リスト310を生成する。すなわち、確認結果リスト生成モジュール216は、受信確認結果リスト310を生成する。
印刷モジュール218は、会議資料の受信が確認できなかった宛先の数に応じて、会議資料を紙媒体へ印刷する。より具体的には、印刷必要部数決定モジュール219は、受信確認できなかった人数を集計し、印刷指示モジュール220は、受信確認できなかった人数分の資料を印刷する。さらに、印刷指示モジュール220は、受信確認結果リスト310を印刷することもできる。
なお、会議資料がサーバー装置へアップロードされている場合には、印刷モジュール218は、電子メールに含まれるアップロード先に基づいて、サーバー装置から会議資料を取得し、当該取得した会議資料を印刷する。
(b5:全体処理手順)
次に、実施の形態1に従う会議資料配布システムにおける全体処理手順について説明する。図6は、実施の形態1に従う会議資料配布システムにおける全体処理手順を示すシーケンス図である。
図6を参照して、ユーザー(図6に示す例では、UserA)がコンピューター2上のアプリケーションなどを操作する(シーケンスSQ100)ことによって、会議資料が作成される(シーケンスSQ102)。続いて、ユーザー(図6に示す例では、UserA)がコンピューター2上の電子メールアプリケーションを操作する(シーケンスSQ104)ことによって、作成された会議資料を添付された電子メールが会議の参加予定者へ送信される(シーケンスSQ106)。この例では、UserAのコンピューター2は、会議資料が添付された電子メールをUserA01〜03へそれぞれ送信する。
図7は、実施の形態1に従う会議資料配布システムにおいて参加予定者へ会議資料を電子メールで送信する処理を模式的に示した図である。図8は、実施の形態1に従う会議資料配布システムにおいて会議資料を送信するための電子メールアプリケーションの画面例を示す図である。
図7を参照して、UserAのコンピューター2から、User01〜03のそれぞれのコンピューター2に対して、会議資料300が電子的に送信される。なお、実際の電子メールの送信形態としては、送信された電子メールが対応するメールサーバー装置に一端スプールされた上で、宛先のユーザーが当該電子メールをダウンロードするような仕組みが一般的である。このような電子メールの送信の実装形態については公知であるので、本明細書においては、理解を容易にする観点から、このような実施形態についての詳細な説明は行なわず、あるユーザーから宛先のユーザーへ電子メールが送信されるものとして説明する。
作成した会議資料を電子メールに添付する際には、電子メールアプリケーションが図8に示すようなユーザーインターフェイスを提供する。図8を参照して、電子メールアプリケーションが提供する電子メールウィンドウ350は、実施の形態1に従う会議資料配布システムに特有の機能として、電子メールの送信を実行する送信ボタン352と、上述したような会議資料を受信しなかったユーザーのための、会議資料の自動的な印刷処理の有効化/無効化を選択するためのチェックボックス354とを含む。すなわち、チェックボックス354がチェックされると、受信確認の要求を含む電子メールが生成および送信される。
さらに、電子メールウィンドウ350は、通常の電子メールアプリケーションと同様に、宛先入力ボックス356と、同送宛先入力ボックス358と、サブジェクト入力ボックス360と、ファイル添付用ボックス362と、本文入力ボックス364とを含む。ユーザーは、送信したい会議資料をファイル添付用ボックス362に関連付けることで、電子メールに会議資料が添付される。
再度図6を参照して、この例では、User01のみがUserAからの電子メールを開封したとする(シーケンスSQ108)。すると、User01のコンピューター2は、受信確認(応答)を、電子メールの送信者であるUserAのコンピューター2へ送信する(シーケンスSQ110)。一方で、図6に示す例では、User02およびUser03は、電子メールを開封できなかったので、受信確認(応答)は送信されない。
UserAのコンピューター2は、宛先のユーザーのそれぞれから受信確認が通知されたか否かを判断し、すなわち受信確認を行ない、その受信確認の結果に基づいて受信確認結果リスト310を生成する。
図9は、実施の形態1に従う会議資料配布システムにおいて電子メールを受信したユーザーから受信確認が送信される処理を模式的に示した図である。図10は、実施の形態1に従う会議資料配布システムにおいて生成される受信確認結果リスト310の一例を示す図である。
図9を参照して、電子メールを開封したUser01のコンピューター2からは、送信者であるUserAのコンピューター2へ受信確認(応答)が送信される。そして、UserAのコンピューター2は、それぞれの宛先からの受信確認に基づいて、受信確認結果リスト310を生成する(シーケンスSQ112)。図10を参照して、受信確認結果リスト310は、送付した会議資料に係る情報、例えば、送信日時、電子メールの件名、および会議資料を示す添付ファイル名などを含む。そして、受信確認結果リスト310は、宛先の電子メールアドレスおよび対応するユーザー名(名前)に関連付けて、受信確認(応答)が受信されたか否かを示す「○」あるいは「×」の情報を含む。
再度図6を参照して、UserAのコンピューター2は、受信確認結果リスト310に基づいて、受信確認を受信していないユーザーの数を集計して、会議資料の必要な印刷部数を決定する(シーケンスSQ114)。そして、UserAのコンピューター2は、会議資料300の決定した印刷部数の印刷および受信確認結果リスト310の印刷を要求する印刷指示を画像形成装置1へ出力する(シーケンスSQ116)。すなわち、UserAのコンピューター2は、会議資料の必要な印刷部数を集計し、会議資料300の必要部数の印刷を指示するとともに、受信確認結果リスト310の1部の印刷を指示する。画像形成装置1は、印刷指示に従って、会議資料300および受信確認結果リスト310を印刷する(シーケンスSQ118)。そして、UserAのコンピューター2は、一連の処理が完了したことを示すメッセージを表示する(シーケンスSQ120)。例えば、UserAのコンピューター2は、その画面上に「配布資料の印刷完了しました」といったメッセージを表示する。会議の開催時に、UserAは、印刷された受信確認結果リスト310を参照して、会議資料300を受信できていない会議参加者へ印刷物320(紙媒体)を配布する。
図11は、実施の形態1に従う会議資料配布システムにおいて印刷指示を画像形成装置1へ出力する処理を模式的に示した図である。図12は、実施の形態1に従う会議資料配布システムにおいて印刷物の配布に係る処理を模式的に示した図である。図13は、実施の形態1に従う会議資料配布システムにおいて一連の処理が完了したことを通知するメッセージの一例を示す図である。
図11を参照して、UserAのコンピューター2から画像形成装置1に対して、受信確認できなかった2名のユーザーのために印刷物を生成するための印刷指示(会議資料300および部数の情報)、ならびに受信確認結果リスト310を印刷するための印刷指示が送信される。そして、画像形成装置1は、これらの印刷物320および330を出力する。図12を参照して、UserAは、電子的に送信した会議資料300を受信しているUser01に対しては、紙媒体の会議資料である印刷物320を配布せず、User02およびUser03に対してのみ、印刷物320を配布する。このとき、UserAは、受信確認結果リスト310の印刷物330を参照して、配布先を判断する。
また、UserAのコンピューター2では、会議資料の印刷が完了すると、図13に示すようなメッセージが表示される。1名以上のユーザーについての会議資料の印刷がなされた場合には、図13(a)に示すように、「User02さんとUser03さん用の会議資料の印刷が完了しました。」といったメッセージが通知される。これに対して、すべての参加予定者が会議資料を受信した場合には、図13(b)に示すように、「全参加予定者が会議資料を受け取りました。」といったメッセージが通知される。
すなわち、会議資料配布プログラム210は、会議資料の送信後であって、設定された待ち時間の経過後に、図13に示すような会議資料の印刷に係る処理結果を通知する。また、会議資料配布プログラム210は、受信確認の待ち時間の経過後に、処理結果(例えば、「配布資料の印刷完了しました」や「全員の受信が確認されました」といったメッセージ)を表示する。
(b6:変形例)
上述の実施の形態1において、会議資料を電子的に送信後、当該会議資料が受信されたか否かを判断するタイミングは、任意に決定することができる。例えば、予め設定されたデフォルト時間が経過した後に、受信確認を行なえばよい。但し、会議の開始時刻などが迫っている場合などには、会議資料の送信者は、所望するタイミングで受信確認を行ないたい場合がある。そこで、実施の形態1の変形例においては、会議資料を送信する際に、受信確認の要求に加えて確認待ち時間を設定できるようになっている。
図14は、実施の形態1の変形例に従う会議資料配布システムにおいて会議資料を送信するための電子メールアプリケーションの画面例を示す図である。図14を参照して、実施の形態1の変形例に従う電子メールウィンドウ350Aは、図8に示す電子メールウィンドウ350に比較して、受信確認を行なうタイミングを設定するための「確認待ち時間」の入力ボックス366が追加されている。ユーザーがこの入力ボックス366に何らかの値(時間)を設定して、電子メールを送信すると、当該コンピューター2では、その電子メールの送信から設定された時間が経過するまでの間、宛先のコンピューター2からの受信確認(応答)を待つ。すなわち、電子メールを送信したコンピューター2は、設定された時間が経過すると、そのときの情報に基づいて、受信確認結果リスト310を生成する。
すなわち、会議資料配布プログラム210の受信確認モジュール214(図5)は、会議資料の受信確認の待ち時間を設定可能に構成されており、設定された待ち時間が経過する前に、会議資料の受信が確認されなければ、会議資料の受信が確認できないと判断する。言い換えれば、会議資料配布プログラム210は、電子メール送信時、受信確認の待ち時間を設定可能になっている。
(b7:コンピューターにおける処理手順)
次に、実施の形態1に従う会議資料配布システムの会議資料の作成者が利用するコンピューター2における処理手順について説明する。図15は、実施の形態1に従う会議資料配布システムのコンピューターにおける処理手順を示すフローチャートである。図15に示す処理は、典型的には、コンピューター2のCPU200が会議資料配布プログラム210を実行することで実現される。
図15を参照して、ユーザー操作によって会議資料配布プログラム210の実行が開始されると、CPU200は、会議資料の送信に係る設定を受け付ける(ステップS100)。すなわち、CPU200は、上述の図8(または、図14)に示す電子メールウィンドウ350(または、350A)を表示するとともに、ユーザーによる、宛先、件名、添付ファイルの指定、本文メッセージなどの入力を受け付ける。続いて、ユーザーが送信ボタン352(図8または図14)を押下すると、CPU200は、入力された情報に基づいて、会議資料が添付された電子メールを指定された宛先へ送信する(ステップS102)。
その後、CPU200は、宛先からの受信確認(応答)の到来を待つ(ステップS104)。いずれかの宛先から受信確認(応答)が到来すると、CPU200は、それを逐次格納する。そして、CPU200は、予め設定された時間(あるいは、図14の「確認待ち時間」の入力ボックス366に設定された時間)が経過したか否かを判断する(ステップS106)。予め設定された時間が経過していなければ(ステップS106においてNO)、ステップS104の処理が繰り返される。
これに対して、予め設定された時間が経過すると(ステップS106においてYES)、CPU200は、その時点までに到来している受信確認(応答)に基づいて、受信確認結果リスト310を生成する(ステップS108)。そして、CPU200は、生成した受信確認結果リスト310に基づいて、受信確認できなかった人数を集計し、会議資料の印刷物320(紙媒体)の必要部数を決定する(ステップS110)。さらに、CPU200は、会議資料300の必要部数の印刷および受信確認結果リスト310の印刷を要求する印刷指示を画像形成装置1へ出力する(ステップS112)。最後に、CPU200は、一連の処理が完了したことを示すメッセージを表示する(ステップS114)。そして、処理は終了する。
[C.実施の形態2]
上述の実施の形態1においては、受信確認の要求を含む電子メールに会議資料を添付した上で、参加予定者を宛先として送信し、受信確認(応答)を受領できなかった参加予定者については、会議資料を印刷した印刷物320(紙媒体)が用意される例について説明した。一方で、参加予定者の中には、電子的に送信された会議資料を受信したか否かにかかわらず、常に印刷物320(紙媒体)を要求する者もいる。そこで、実施の形態2においては、参加予定者の別に印刷物320(紙媒体)の要否を示す情報(印刷要否情報)を予め取得しておき、この印刷要否情報と受領した受信確認(応答)とに基づいて、会議資料を印刷した紙媒体の資料が用意される。
(c1:会議資料配布システムの全体構成)
実施の形態2に従う会議資料配布システムの全体構成は、上述の図2を用いて説明した実施の形態1に従う会議資料配布システムの全体構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(c2:画像形成装置の構成)
実施の形態2に従う会議資料配布システムに向けられた画像形成装置1の装置構成については、上述の図3を用いて説明した実施の形態1に従う画像形成装置1の装置構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(c3:画像形成装置の構成)
実施の形態2に従う会議資料配布システムに向けられたコンピューター2の装置構成については、上述の図4を用いて説明した実施の形態1に従うコンピューター2の装置構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(c4:会議資料配布プログラム)
コンピューター2にインストールされてCPU100によって実行される、実施の形態2に従う会議資料配布プログラムは、上述の図4を用いて説明した実施の形態1に従う会議資料配布プログラム210と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(c5:全体処理手順)
次に、実施の形態2に従う会議資料配布システムにおける全体処理手順について説明する。図16は、実施の形態2に従う会議資料配布システムにおける全体処理手順を示すシーケンス図である。図16に示すシーケンス図は、図6に示す実施の形態1に従うシーケンス図に比較して、基本的には、シーケンスSQ10が追加されるとともに、シーケンスSQ112およびSQ116に代えてそれぞれシーケンスSQ112AおよびSQ116Aが採用されている点が異なっている。但し、図16に示すシーケンス図では、User01およびUser02が電子的に送信された会議資料を受信した例を示すので、User01だけではなく、User02についても、UserAからの電子メールの開封(シーケンスSQ108)、および、User02のコンピューター2からUserAのコンピューター2への受信確認(応答)の送信(シーケンスSQ110)が実行される。
図16を参照して、UserAがコンピューター2は、参加予定者の別に印刷物320(紙媒体)の要否を示す情報(印刷要否情報370)を保持する(シーケンスSQ10)。この印刷要否情報370は、事前に各ユーザーが登録するようにしてもよいし、何らかの情報に基づいて動的に生成してもよい。
ユーザー(図16に示す例では、UserA)がコンピューター2上のアプリケーションなどを操作する(シーケンスSQ100)ことによって、会議資料が作成される(シーケンスSQ102)。続いて、ユーザー(図16に示す例では、UserA)がコンピューター2上の電子メールアプリケーションを操作する(シーケンスSQ104)ことによって、作成された会議資料を添付された電子メールが会議の参加予定者へ送信される(シーケンスSQ106)。この例では、UserAのコンピューター2は、会議資料が添付された電子メールをUserA01〜03へそれぞれ送信する。
図17は、実施の形態2に従う会議資料配布システムにおいて参加予定者へ会議資料を電子メールで送信する処理を模式的に示した図である。図17を参照して、UserAのコンピューター2から、User01〜03のそれぞれのコンピューター2に対して、会議資料300が電子的に送信される。この会議資料300の電子的な送信に係る処理は、上述の図6および図7を用いて説明した処理と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
再度図16を参照して、この例では、User01およびUser02がUserAからの電子メールを開封したとする(シーケンスSQ108)。すると、User01およびUser02のコンピューター2は、受信確認(応答)を、電子メールの送信者であるUserAのコンピューター2へそれぞれ送信する(シーケンスSQ110)。一方で、図16に示す例では、User03は、電子メールを開封できなかったので、受信確認(応答)は送信されない。
UserAのコンピューター2は、宛先のユーザーのそれぞれから受信確認が通知されたか否かを判断し、すなわち受信確認を行ない、その受信確認の結果に基づいて印刷要否リスト380を生成する。
図18は、実施の形態2に従う会議資料配布システムにおいて電子メールを受信したユーザーから受信確認が送信される処理を模式的に示した図である。図19は、実施の形態2に従う会議資料配布システムにおいて生成される印刷要否リスト380の一例を示す図である。
図18を参照して、電子メールを開封したUser01およびUser02のコンピューター2からは、送信者であるUserAのコンピューター2へ受信確認(応答)が送信される。そして、UserAのコンピューター2は、保持している印刷要否情報370、および、それぞれの宛先からの受信確認に基づいて、印刷要否リスト380を生成する(シーケンスSQ112A)。より具体的には、受信確認できたユーザーについては、予め定義されている印刷要否情報370に記述されている印刷物320(紙媒体)の要否情報が採用される。これに対して、受信確認できなかったユーザーについては、予め定義されている印刷要否情報370に記述されている要否情報にかかわらず、印刷物320の印刷が必要であるとみなす。すなわち、会議資料の送信後、所定の待ち時間経過後に、応答のなかったユーザーについては印刷必要とみなし、印刷要否リスト380が生成される。
図19を参照して、印刷要否リスト380は、送付した会議資料に係る情報、例えば、送信日時、電子メールの件名、および会議資料を示す添付ファイル名などを含む。そして、印刷要否リスト380は、宛先の電子メールアドレスおよび対応するユーザー名(名前)に関連付けて、印刷要否を示す「○」あるいは「×」の情報を含む。
再度図16を参照して、UserAのコンピューター2は、印刷要否リスト380に基づいて、印刷物320が必要なユーザーの数を集計して、会議資料の必要な印刷部数を決定する(シーケンスSQ114)。そして、UserAのコンピューター2は、会議資料300の決定した印刷部数の印刷および印刷要否リスト380の印刷を要求する印刷指示を画像形成装置1へ出力する(シーケンスSQ116A)。すなわち、UserAのコンピューター2は、会議資料の必要な印刷部数を集計し、会議資料300の必要部数の印刷を指示するとともに、印刷要否リスト380の1部の印刷を指示する。画像形成装置1は、印刷指示に従って、会議資料300および印刷要否リスト380を印刷する(シーケンスSQ118)。そして、UserAのコンピューター2は、一連の処理が完了したことを示すメッセージを表示する(シーケンスSQ120)。この表示されるメッセージについては、上述の図13に示すメッセージと同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
図20は、実施の形態2に従う会議資料配布システムにおいて印刷指示を画像形成装置1へ出力する処理を模式的に示した図である。図21は、実施の形態2に従う会議資料配布システムにおいて印刷物の配布に係る処理を模式的に示した図である。
図20を参照して、UserAのコンピューター2から画像形成装置1に対して、受信確認できなかった2名のユーザーのために印刷物を生成するための印刷指示(会議資料300および部数の情報)、ならびに印刷要否リスト380を印刷するための印刷指示が送信される。そして、画像形成装置1は、これらの印刷物320および390を出力する。図21を参照して、UserAは、電子的に送信した会議資料300を受信しているUser01に対しては、紙媒体の会議資料である印刷物320を配布せず、User02およびUser03に対してのみ、印刷物320を配布する。このとき、UserAは、印刷要否リスト380の印刷物390を参照して、配布先を判断する。
このように、会議資料配布プログラム210は、予め保持している参加予定者ごとの印刷要否情報に基づいて、印刷が必要な人数に加えて、受信確認できなかった人数分の資料を印刷する。
(c6:コンピューターにおける処理手順)
次に、実施の形態2に従う会議資料配布システムの会議資料の作成者が利用するコンピューター2における処理手順について説明する。図22は、実施の形態2に従う会議資料配布システムのコンピューターにおける処理手順を示すフローチャートである。図22に示す処理は、典型的には、コンピューター2のCPU200が会議資料配布プログラム210を実行することで実現される。図22に示すフローチャートは、図15に示す実施の形態2に従うフローチャートに比較して、基本的には、ステップS10が追加されるとともに、ステップS108およびS112に代えてそれぞれステップS108AおよびS112Aが採用されている点が異なっている。
図22を参照して、ユーザー操作によって会議資料配布プログラム210の実行が開始されると、CPU200は、参加予定者の別に印刷物320(紙媒体)の要否を示す情報(印刷要否情報370)を保持する(ステップS10)。この印刷要否情報370は、事前に各ユーザーが登録するようにしてもよいし、何らかの情報に基づいて動的に生成してもよい。
ステップS100〜S106における処理は、図15に示すステップS100〜S106と同様である。ステップS106においてYESの場合、CPU200は、その時点までに到来している受信確認(応答)に基づいて、印刷要否リスト380を生成する(ステップS108A)。そして、CPU200は、生成した印刷要否リスト380に基づいて、受信確認できなかった人数を集計し、会議資料の印刷物320(紙媒体)の必要部数を決定する(ステップS110A)。さらに、CPU200は、会議資料300の必要部数の印刷および印刷要否リスト380の印刷を要求する印刷指示を画像形成装置1へ出力する(ステップS112A)。最後に、CPU200は、一連の処理が完了したことを示すメッセージを表示する(ステップS114)。そして、処理は終了する。
[D.実施の形態3]
上述の実施の形態1においては、受信確認の要求を含む電子メールに会議資料を添付した上で、参加予定者を宛先として送信し、受信確認(応答)を受領できなかった参加予定者については、会議資料を印刷した印刷物320(紙媒体)が用意される例について説明した。一方で、参加予定者の中には、電子的に送信された会議資料を受信した場合であっても印刷物320(紙媒体)を要求する者もいる。そこで、実施の形態3においては、会議資料の印刷要否を問い合わせるメッセージを送信し、会議資料の受信確認ができなかった宛先の数に加えて、会議資料の印刷が必要であるとの回答の数に基づいて、会議資料を印刷した紙媒体の資料が用意される。
(d1:会議資料配布システムの全体構成)
実施の形態3に従う会議資料配布システムの全体構成は、上述の図2を用いて説明した実施の形態1に従う会議資料配布システムの全体構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(d2:画像形成装置の構成)
実施の形態3に従う会議資料配布システムに向けられた画像形成装置1の装置構成については、上述の図3を用いて説明した実施の形態1に従う画像形成装置1の装置構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(d3:画像形成装置の構成)
実施の形態3に従う会議資料配布システムに向けられたコンピューター2の装置構成については、上述の図4を用いて説明した実施の形態1に従うコンピューター2の装置構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(d4:会議資料配布プログラム)
コンピューター2にインストールされてCPU100によって実行される、実施の形態3に従う会議資料配布プログラムは、上述の図4を用いて説明した実施の形態1に従う会議資料配布プログラム210と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(d5:全体処理手順)
次に、実施の形態3に従う会議資料配布システムにおける全体処理手順について説明する。
図23は、実施の形態3に従う会議資料配布システムにおける全体処理手順を示すシーケンス図である。図23に示すシーケンス図は、図6に示す実施の形態1に従うシーケンス図に比較して、シーケンスSQ106,SQ110,SQ112,SQ116に代えてそれぞれシーケンスSQ106B,SQ110B,SQ112B,SQ116Bが採用されている点が異なっている。但し、図23に示すシーケンス図では、User01およびUser02が電子的に送信された会議資料を受信した例を示すので、User01だけではなく、User02についても、UserAからの電子メールを受信する例を示す。
図23を参照して、ユーザー(図23に示す例では、UserA)がコンピューター2上のアプリケーションなどを操作する(シーケンスSQ100)ことによって、会議資料が作成される(シーケンスSQ102)。続いて、ユーザー(図23に示す例では、UserA)がコンピューター2上の電子メールアプリケーションを操作する(シーケンスSQ104)ことによって、作成された会議資料を添付された電子メールが会議の参加予定者へ送信される(シーケンスSQ106B)。この例では、UserAのコンピューター2は、会議資料が添付された電子メールをUserA01〜03へそれぞれ送信する。
図24は、実施の形態3に従う会議資料配布システムにおいて参加予定者へ会議資料を電子メールで送信する処理を模式的に示した図である。図25は、実施の形態3に従う会議資料配布システムにおいて会議資料を送信するための電子メールアプリケーションの画面例を示す図である。
図24を参照して、UserAのコンピューター2から、User01〜03のそれぞれのコンピューター2に対して、会議資料300が電子的に送信される。図25に示すように、実施の形態3に従う電子メールアプリケーションが提供する電子メールウィンドウ350Bは、会議資料を受信したユーザーに対して、当該会議資料の印刷要否確認を要求するためのチェックボックス368をさらに含む。チェックボックス368がチェックされると、受信確認の要求に加えて、会議資料の印刷要否確認の要求を含む電子メールが生成および送信される。
図23に示すように、この例では、User01およびUser02がUserAからの電子メールを開封したとする(シーケンスSQ108)。図26は、実施の形態3に従う会議資料配布システムにおいて会議資料が添付された電子メールを開封した際に表示される画面例を示す図である。図27は、実施の形態3に従う会議資料配布システムにおいて電子メールを受信したユーザーから印刷要否確認が送信される処理を模式的に示した図である。
印刷要否確認が要求されている場合には、図26に示すような入力ウィンドウ500が表示される。この入力ウィンドウ500の表示は、典型的には、電子メールに必要な命令(コマンド)を組み込んでおくことで実現できる。
この入力ウィンドウ500では、対応する電子メール(会議資料を含む)を受信したユーザーに対して、当該会議資料の印刷が必要であるか否かの選択を促す。すなわち、入力ウィンドウ500は、「UserAさんから添付ファイルの印刷要否確認が要求されております。」とのメッセージとともに、添付されているファイルの詳細を表示する。そして、ユーザーは、添付されている会議資料の印刷を希望する場合には、「印刷必要」のボタン502を押下し、添付されている会議資料の印刷を希望しない場合には、「印刷不要」のボタン504を押下する。ユーザーのボタン押下に応じて、開封確認(受信確認)とともに、その選択情報が送信者のUserAへ送信(応答)される。
図23に示す例では、User01が「印刷不要」を選択する一方で、User02が「印刷要」を選択したとする。また、User03は、会議資料が添付された電子メールを受領していないとする。図27に示すように、User01のコンピューター2からは、送信者であるUserAのコンピューター2へ、受信確認が印刷不要の情報とともに送信される。一方、User02のコンピューター2からは、送信者であるUserAのコンピューター2へ、受信確認が印刷必要の情報とともに送信される。
UserAのコンピューター2は、それぞれの宛先からの受信確認および印刷要否確認(シーケンスSQ110B)に基づいて、印刷要否リスト380を生成する(シーケンスSQ112B)。より具体的には、受信確認できたユーザーについては、対応する印刷要否確認に基づいて印刷物320(紙媒体)の要否が決定される。これに対して、受信確認できなかったユーザーについては、印刷物320の印刷が必要であるとみなす。すなわち、会議資料の送信後、所定の待ち時間経過後に、応答のなかったユーザーについては印刷必要とみなし、印刷要否リスト380が生成される。この印刷要否リスト380の詳細については、上述の図19を参照して説明したので、詳細な説明は繰り返さない。
UserAのコンピューター2は、印刷要否リスト380に基づいて、印刷物320が必要なユーザーの数を集計して、会議資料の必要な印刷部数を決定する(シーケンスSQ114)。そして、UserAのコンピューター2は、会議資料300の決定した印刷部数の印刷および印刷要否リスト380の印刷を要求する印刷指示を画像形成装置1へ出力する(シーケンスSQ116B)。すなわち、UserAのコンピューター2は、会議資料の必要な印刷部数を集計し、会議資料300の必要部数の印刷を指示するとともに、印刷要否リスト380の1部の印刷を指示する。画像形成装置1は、印刷指示に従って、会議資料300および印刷要否リスト380を印刷する(シーケンスSQ118)。そして、UserAのコンピューター2は、一連の処理が完了したことを示すメッセージを表示する(シーケンスSQ120)。この表示されるメッセージについては、上述の図13に示すメッセージと同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
その後の処理は、上述の実施の形態2と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(d6:コンピューターにおける処理手順)
次に、実施の形態3に従う会議資料配布システムの会議資料の作成者が利用するコンピューター2における処理手順について説明する。
実施の形態3に従う会議資料配布プログラム210のメール送信モジュール212(図5)は、会議資料300の印刷要否を問い合わせるメッセージを送信し、会議資料配布プログラム210の印刷モジュール218は、会議資料300の受信が確認できなかった宛先の数に加えて、会議資料300の印刷が必要であるとの回答の数に基づいて、会議資料300を印刷する紙媒体の数を決定する。
図28は、実施の形態3に従う会議資料配布システムのコンピューターにおける処理手順を示すフローチャートである。図28に示す処理は、典型的には、コンピューター2のCPU200が会議資料配布プログラム210を実行することで実現される。図28に示すフローチャートは、図15に示す実施の形態2に従うフローチャートに比較して、基本的には、ステップS104,S108,S112に代えてそれぞれステップS104B,S108B,S112Bが採用されている点が異なっている。
図28を参照して、ユーザー操作によって会議資料配布プログラム210の実行が開始されると、CPU200は、会議資料の送信に係る設定を受け付ける(ステップS100)。CPU200は、上述の図25に示す電子メールウィンドウ350Bを表示するとともに、ユーザーによる、宛先、件名、添付ファイルの指定、本文メッセージなどの入力を受け付ける。続いて、ユーザーが送信ボタン352(図15)を押下すると、CPU200は、入力された情報に基づいて、会議資料が添付された電子メールを指定された宛先へ送信する(ステップS102)。
その後、CPU200は、宛先からの受信確認および印刷要否確認の到来を待つ(ステップS104B)。いずれかの宛先から受信確認および印刷要否確認が到来すると、CPU200は、それを逐次格納する。CPU200は、予め設定された時間(あるいは、確認待ち時間)が経過したか否かを判断する(ステップS106)。予め設定された時間が経過していなければ(ステップS106においてNO)、ステップS104Bの処理が繰り返される。
これに対して、予め設定された時間が経過すると(ステップS106においてYES)、CPU200は、その時点までに到来している受信確認および印刷要否確認に基づいて、印刷要否リスト380を生成する(ステップS108B)。そして、CPU200は、生成した印刷要否リスト380に基づいて、受信確認できなかった人数を集計し、会議資料の印刷物320(紙媒体)の必要部数を決定する(ステップS110B)。さらに、CPU200は、会議資料300の必要部数の印刷および印刷要否リスト380の印刷を要求する印刷指示を画像形成装置1へ出力する(ステップS112B)。最後に、CPU200は、一連の処理が完了したことを示すメッセージを表示する(ステップS114)。そして、処理は終了する。
[E.実施の形態4]
上述の実施の形態1〜3においては、会議資料の作成者が会議参加者と直接会うことが想定されているため、会議参加者へ印刷物320(紙媒体)を配布できる。一方、近年、インターネット回線や電話回線を用いたテレビ会議や電話会議が行われる場合もあり、このような場合には、会議資料の作成者は会議参加者の全員とは直接会わない。そこで、実施の形態4においては、参加予定者が所属するサイトを示す情報を予め用意しておき、受信確認(応答)を受領できなかった参加予定者のうち、会議資料の作成者が直接会うことになっている参加予定者については、上述の実施の態様において説明したような方法で印刷物320(紙媒体)を作成し、そうでない参加予定者については、それらの参加予定者が利用する画像形成装置で印刷物320(紙媒体)を作成するとともに、別の参加予定者にその印刷物320(紙媒体)の回収(ピックアップ)および配布を依頼する。
実施の形態4の構成を採用することで、テレビ会議や電話会議のように、参加予定者がそれぞれ別のサイトに存在しているような場合(複数の拠点間で接続する場合)であっても、会議資料をより確実に配布できる。
(e1:会議資料配布システムの全体構成)
実施の形態4に従う会議資料配布システムの全体構成は、上述の図2を用いて説明した実施の形態1に従う会議資料配布システムの全体構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(e2:画像形成装置の構成)
実施の形態4に従う会議資料配布システムに向けられた画像形成装置1の装置構成については、上述の図3を用いて説明した実施の形態1に従う画像形成装置1の装置構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(e3:画像形成装置の構成)
実施の形態4に従う会議資料配布システムに向けられたコンピューター2の装置構成については、上述の図4を用いて説明した実施の形態1に従うコンピューター2の装置構成と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(e4:会議資料配布プログラム)
コンピューター2にインストールされてCPU100によって実行される、実施の形態4に従う会議資料配布プログラムは、上述の図4を用いて説明した実施の形態1に従う会議資料配布プログラム210と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
(e5:全体処理手順)
次に、実施の形態4に従う会議資料配布システムにおける全体処理手順について説明する。
図29は、実施の形態4に従う会議資料配布システムにおける全体処理手順を示すシーケンス図である。図29を参照して、UserAがコンピューター2は、参加予定者ごとに所属するサイトの情報(参加者情報340)を保持する(シーケンスSQ20)。この参加者情報340は、事前に各ユーザーが登録するようにしてもよいし、何らかの情報に基づいて動的に生成してもよい。すなわち、参加者情報340は、宛先に対応する参加予定者が所属するサイトを示す情報である。
図30は、実施の形態4に従う会議資料配布システムにおいて使用される参加者情報340の一例を示す図である。図30を参照して、参加者情報340は、ユーザー名を格納するコラム341と、対応するユーザーの送付先(典型的には、電子メールアドレス)を格納するコラム342と、対応するユーザーの所属先(典型的には、所属サイト名)を格納するコラム343と、優先順位(印刷依頼順)を格納するコラム344と、画像形成装置のアドレスを格納するコラム345とを含む。このような参加者情報340は、開催される会議ごとに静的または動的に生成される。
再度図29を参照して、ユーザー(図29に示す例では、UserA)は、コンピューター2上のアプリケーションなどを操作する(シーケンスSQ200)ことによって、会議資料を作成する(シーケンスSQ202)。続いて、ユーザー(図29に示す例では、UserA)がコンピューター2上の電子メールアプリケーションを操作する(シーケンスSQ204)ことによって、作成された会議資料を添付された電子メールが会議の参加予定者へ送信される(シーケンスSQ206)。この例では、UserAのコンピューター2は、会議資料が添付された電子メールをUserA01〜04へそれぞれ送信する。ここで、図30に示すように、UserA、User01、User02は、サイトAに所属しており、User03およびUser04は、サイトBに所属しているとする。
図31は、実施の形態4に従う会議資料配布システムにおいて参加予定者へ会議資料を電子メールで送信する処理を模式的に示した図である。図31を参照して、UserAのコンピューター2から、User01〜04のそれぞれのコンピューター2に対して、会議資料300が電子的に送信される。この会議資料300の電子的な送信に係る処理は、上述の図6および図7を用いて説明した処理と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
再度図29を参照して、この例では、User01およびUser03がUserAからの電子メールを開封したとする(シーケンスSQ208)。すると、User01およびUser03のコンピューター2は、受信確認(応答)を、電子メールの送信者であるUserAのコンピューター2へそれぞれ送信する(シーケンスSQ210)。一方で、図29に示す例では、User02およびUser04は、電子メールを開封できなかったので、受信確認(応答)は送信されない。
UserAのコンピューター2は、宛先のユーザーのそれぞれから受信確認が通知されたか否かを判断し、すなわち受信確認を行ない、その受信確認の結果に基づいて受信確認結果リストを生成する(シーケンスSQ212)。より具体的には、UserAのコンピューター2は、参加者情報340を参照して、所属(サイト)ごとに、受信確認結果リスト310Aおよび310Bを生成する。
図32は、実施の形態4に従う会議資料配布システムにおいて受信確認結果リスト310Aおよび310Bを生成する処理を模式的に示した図である。図32を参照して、受信確認結果リスト310Aおよび310Bの各々は、宛先に対応するユーザーに関連付けて、受信確認(応答)が受信されたか否かを示す「○」あるいは「×」の情報を含む。
再度図29を参照して、UserAのコンピューター2は、受信確認結果リスト310Aおよび310Bに基づいて、それぞれのサイトについての処理内容を決定する(シーケンスSQ214)。より具体的には、会議資料を受信できなかった参加予定者と当該会議資料の送信者の参加予定者とが同一のサイトに所属しているか否かで処理が異なる。この同一のサイトに所属しているか否かは、参加者情報340を参照することで判断される。
(1)会議資料を受信できなかった参加予定者と当該会議資料の送信者の参加予定者とが同一のサイトに所属している場合
UserAのコンピューター2は、受信確認を受信していないユーザーの数を集計して、会議資料の必要な印刷部数を決定する(シーケンスSQ214)。そして、UserAのコンピューター2は、会議資料300の決定した印刷部数の印刷および受信確認結果リスト310の印刷を要求する印刷指示を、サイトAにある画像形成装置1Aへ出力する(シーケンスSQ216A)。なお、出力先の画像形成装置1Aは、参加者情報340を参照することで特定される。
すなわち、UserAのコンピューター2は、会議資料の必要な印刷部数を集計し、会議資料300の必要部数の印刷を指示するとともに、受信確認結果リスト310の1部の印刷を指示する。画像形成装置1Aは、印刷指示に従って、会議資料300および受信確認結果リスト310を印刷する(シーケンスSQ220A)。そして、UserAのコンピューター2は、一連の処理が完了したことを示すメッセージを表示する(シーケンスSQ222)。例えば、UserAのコンピューター2は、その画面上に「配布資料の印刷完了しました」といったメッセージを表示する。会議の開催時に、UserAは、印刷された受信確認結果リスト310Aを参照して、会議資料300を受信できていない会議参加者へ印刷物320(紙媒体)を配布する。
図33は、実施の形態4に従う会議資料配布システムにおいて印刷指示を画像形成装置1Aへ出力する処理を模式的に示した図である。図34は、実施の形態4に従う会議資料配布システムにおいて印刷物の配布に係る処理を模式的に示した図である。
図33を参照して、UserAのコンピューター2から画像形成装置1Aに対して、受信確認できなかった1名のユーザーのために印刷物を生成するための印刷指示(会議資料300および部数の情報)、ならびに受信確認結果リスト310Aを印刷するための印刷指示が送信される。そして、画像形成装置1は、これらの印刷物320および330Aを出力する。図34を参照して、UserAは、電子的に送信した会議資料300を受信しているUser01に対しては、紙媒体の会議資料である印刷物320を配布せず、User02に対してのみ、印刷物320を配布する。このとき、UserAは、受信確認結果リスト310Aの印刷物330Aを参照して、配布先を判断する。
(2)会議資料を受信できなかった参加予定者と当該会議資料の送信者の参加予定者とが異なるサイトに所属しており、かつ当該異なるサイトに所属している他の参加予定者が当該会議資料を受信している場合
UserAのコンピューター2は、参加者情報340を参照して、受信確認を受信していないユーザー(この例では、User04)のうちUserAとは異なるサイトに所属する他のユーザーを特定する。そして、受信確認を受信しているユーザーのうち、当該受信確認が受信されていないユーザーと同じサイトに所属するユーザー(この例では、User03)を特定する。この例では、User04が所属するサイトBに、受信確認ができた他のユーザーが存在するので、当該他のユーザーにサイトBでの会議資料の配布を依頼する。具体的には、UserAのコンピューター2は、参加者情報340を参照して、User04に関連付けられた画像形成装置1Bを特定し、会議資料300の印刷および受信確認結果リスト310Bの印刷を要求する印刷指示を当該特定した画像形成装置1Bへ出力する(シーケンスSQ216B)。併せて、UserAのコンピューター2は、User03に対して、User04用の印刷物320(紙媒体)の回収(ピックアップ)および配布を依頼する電子メール600を送信する(シーケンスSQ218)。
図35は、実施の形態4に従う会議資料配布システムにおいて印刷指示を画像形成装置1Bへ出力する処理を模式的に示した図である。図35を参照して、UserAのコンピューター2から画像形成装置1Bに対して、受信確認できなかった1名のユーザーのために印刷物を生成するための印刷指示(会議資料300および部数の情報)、ならびに受信確認結果リスト310Bを印刷するための印刷指示が送信される。併せて、UserAからUser03に対して、「User04さん用の印刷物の回収をお願いします。」といった電子メールが送信される。
再度図29を参照して、画像形成装置1Bは、印刷指示に従って、会議資料300および受信確認結果リスト310Bを印刷する(シーケンスSQ220B)。そして、UserAのコンピューター2は、一連の処理が完了したことを示すメッセージを表示する(シーケンスSQ222)。
なお、印刷物の回収依頼を行なう候補として、UserAとは異なるサイトに所属する複数のユーザーが選択可能な場合には、図30に示す参加者情報340の印刷依頼順(コラム344)の値などを参考に、対象のユーザーが選択される。基本的には、印刷依頼順が最も高いユーザーが選択される。
(3)会議資料を受信できなかった参加予定者と当該会議資料の送信者の参加予定者とが異なるサイトに所属しており、かつ当該異なるサイトに所属している他のいずれの参加予定者も当該会議資料を受信していない場合
上述の(2)の例とは異なり、受信確認を受信していないユーザー(この例では、User04)のうちUserAとは異なるサイトに所属する他のユーザーが存在しない場合も想定される。このような場合には、印刷物320(紙媒体)の回収および配布を依頼するユーザーが存在しない。そのため、次善の方法として、当該他のサイトに所属している参加予定者の少なくとも一人を選択し、当該選択した参加予定者に関連付けられた画像形成装置1を用いて、印刷物320の印刷を行なう。
このようにすれば、例えば、テレビ会議や電話会議などが開始された後、当該選択された参加予定者に対して、画像形成装置まで印刷物320(紙媒体)の回収を口頭などで依頼することができる。すなわち、UserAのコンピューターは、サイトBの参加予定者のうち印刷依頼順が最も高いユーザーに関連付けられた画像形成装置2Bに資料の印刷を行なう。このようにすることで、テレビ会議の接続後などに、当該サイトBの会議参加者に対して、主として使用する、画像形成装置2Bに出力したことを伝えて、回収をお願いする。
(e6:コンピューターにおける処理手順)
次に、実施の形態4に従う会議資料配布システムの会議資料の作成者が利用するコンピューター2における処理手順について説明する。図36は、実施の形態4に従う会議資料配布システムのコンピューターにおける処理手順を示すフローチャートである。図36に示す処理は、典型的には、コンピューター2のCPU200が会議資料配布プログラム210を実行することで実現される。
図36を参照して、ユーザー操作によって会議資料配布プログラム210の実行が開始されると、CPU200は、参加予定者ごとに所属するサイトの情報(参加者情報340)を保持する(ステップS200)。この参加者情報340は、動的または静的に生成されてもよい。すなわち、会議資料配布プログラム210によって、コンピューター2は、宛先に対応する参加予定者が所属するサイトを示す情報を格納する格納手段として機能する。この宛先に対応する参加予定者が所属するサイトを示す情報(参加者情報340)は、宛先に対応する参加予定者の別に、所属するサイト、会議資料の印刷に用いる画像形成装置、および優先順位を含む。
続いて、CPU200は、会議資料の送信に係る設定を受け付ける(ステップS202)。すなわち、CPU200は、上述の図8(または、図14)に示す電子メールウィンドウ350(または、350A)を表示するとともに、ユーザーによる、宛先、件名、添付ファイルの指定、本文メッセージなどの入力を受け付ける。続いて、ユーザーが送信ボタン352(図8または図14)を押下すると、CPU200は、入力された情報に基づいて、会議資料が添付された電子メールを指定された宛先へ送信する(ステップS204)。
その後、CPU200は、宛先からの受信確認(応答)の到来を待つ(ステップS206)。いずれかの宛先から受信確認(応答)が到来すると、CPU200は、それを逐次格納する。そして、CPU200は、予め設定された時間(あるいは、図14の「確認待ち時間」の入力ボックス366に設定された時間)が経過したか否かを判断する(ステップS208)。予め設定された時間が経過していなければ(ステップS208においてNO)、ステップS206の処理が繰り返される。
これに対して、予め設定された時間が経過すると(ステップS208においてYES)、CPU200は、参加者情報340およびその時点までに到来している受信確認(応答)に基づいて、所属(サイト)ごとに、受信確認結果リストを生成する(ステップS210)。
そして、CPU200は、会議資料の送信者が所属するサイトの受信確認結果リスト310Aを参照して、当該送信者と同一のサイトに所属する参加予定者のうち、受信確認できなかった人数を集計し、会議資料の印刷物320(紙媒体)の必要部数を決定する(ステップS212)。続いて、CPU200は、会議資料300の必要部数の印刷および受信確認結果リスト310Aの印刷を要求する印刷指示を、当該同一のサイトの画像形成装置1Aへ出力する(ステップS214)。
また、CPU200は、会議資料の送信者が所属するサイトとは異なるサイトの受信確認結果リスト310Bを参照して、当該送信者とは異なるサイトに所属する参加予定者のうち、受信確認できなかったユーザーがいるか否かを判断する(ステップS216)。当該送信者とは異なるサイトに所属する参加予定者には、受信確認できなかったユーザーがいなければ(ステップS216においてNO)、ステップS230の処理が実行される。すなわち、コンピューター2は、ある宛先について会議資料の受信が確認できなかった場合であっても、当該宛先に対応する参加予定者が会議資料300の送信元の参加予定者とは異なるサイトに所属している場合には、当該宛先については、会議資料300の印刷を行なわない。
これに対して、当該送信者とは異なるサイトに所属する参加予定者のうち、受信確認できなかったユーザーがいれば(ステップS216においてYES)、CPU200は、送信者が所属するサイトとは異なるサイトの受信確認結果リスト310Bを参照して、当該異なるサイトに所属する参加予定者のうち、受信確認できなかった人数を集計し、会議資料の印刷物320(紙媒体)の必要部数を決定する(ステップS218)。続いて、CPU200は、当該異なるサイトに所属する他の参加予定者のうち、受信確認できたユーザーがいるか否かを判断する(ステップS220)。
当該異なるサイトに所属する他の参加予定者のうち、受信確認できたユーザーがいれば(ステップS220においてYES)、CPU200は、当該受信確認できたユーザーのうち印刷依頼順が最も高いユーザーを特定するとともに、当該特定したユーザーに関連付けられた画像形成装置2Bへ、会議資料300の必要部数の印刷および受信確認結果リスト310Bの印刷を要求する印刷指示を出力する(ステップS222)。さらに、CPU200は、当該特定したユーザーへの印刷物320(紙媒体)の回収(ピックアップ)および配布を依頼する電子メール600を送信する(ステップS224)。そして、ステップS230の処理が実行される。
すなわち、コンピューター2は、ある宛先について会議資料300の受信が確認できなかった場合であって、当該宛先に対応する第1の参加予定者が会議資料300の送信元の参加予定者とは異なるサイトに所属している場合には、記第1の参加予定者が所属するサイトと同じサイトに所属する他の参加予定者のうち最も優先順位の高い第2の参加予定者を特定するとともに、第2の参加予定者に関連付けられた画像形成装置2を用いて会議資料300の印刷を行なうとともに、第2の参加予定者へ当該印刷された会議資料300の回収の依頼を通知する。
当該異なるサイトに所属する他の参加予定者のうちには受信確認できたユーザーがいなければ(ステップS220においてNO)、CPU200は、当該異なるサイトに所属する参加予定者のうち印刷依頼順が最も高いユーザーを特定するとともに、当該特定したユーザーに関連付けられた画像形成装置2Bへ、会議資料300の必要部数の印刷を要求する印刷指示を出力する(ステップS226)。そして、ステップS230の処理が実行される。
最後に、CPU200は、一連の処理が完了したことを示すメッセージを表示する(ステップS230)。そして、処理は終了する。
(e7:変形例)
上述した実施の形態2および/または実施の形態3の構成を、上述の実施の形態4に適宜組み合わせてもよい。
[F.実施の形態5]
上述の実施の形態1〜4においては、主として、会議資料を電子メールに添付して電子的に送信する構成について例示した。これに加えて、あるいは代えて、会議資料をサーバー装置へアップロードするとともに、当該会議資料のアップロードの格納先(サーバ装置内のアドレスなど)を参加予定者へ連絡するようにしてもよい。
図37は、実施の形態5に従う会議資料配布システムの全体構成を示す模式図である。図37を参照して、ネットワーク上にサーバー装置4が設けられるとともに、会議資料の作成者は、当該サーバー装置4に会議資料300をアップロードする。併せて、会議資料の作成者は、会議資料300のアップロード先(サーバー装置4内の格納アドレス、あるいはパス)を電子メールなどによって、参加予定者へ連絡する。具体的には、会議資料300のアップロード先へのリンクを示す記述を含む電子メールが送信される。このような電子メールでの通知は、会議資料300のアップロードに応答して自動的に実行されるようにしてもよい。格納先を含む電子メールを受信した参加予定者は、当該格納先にアクセスして会議資料300を取得する。
すなわち、実施の形態5に従う会議資料配布プログラム210は、コンピューター2に、会議資料300をサーバー装置4へアップロードし、電子メールでアップロード先を連絡する際、宛先ごとに電子メールが受信されたか否かの確認を行なわせ、受信確認結果リスト310を生成させ、受信確認ができなかった人数を集計させ、電子メール本文に記載のパスから資料の場所を特定させ、受信確認できなかった人数分の資料を印刷させ、受信確認結果リスト310を印刷させる。
このような構成を採用した場合であっても、上述の実施の形態1〜4において説明したような、受信確認などの処理を行なうことができる。より具体的には、会議資料300の格納先を含む電子メールに開封確認(受信確認)を付加することで、宛先のユーザーが受信したか否かを判断することができる。あるいは、会議資料がアップロードされたサーバー装置へのアクセスの履歴などに基づいて、宛先のユーザーが会議資料を受信したか否かを判断してもよい。
その他の構成については、上述の実施の形態1〜4と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
[G.付記]
本発明は、別の局面として、さらに以下のように表現することができる。
本発明の別の局面に従う会議資料の印刷制御プログラムは、電子メールで会議資料を送付する際、宛先ごとに当該電子メールが受信されたか否かの確認を行なう手段と、受信確認結果リストを生成する手段と、受信確認できなかった人数を集計する手段と、受信確認ができなかった人数分の資料を印刷する手段と、受信確認結果リストを印刷する手段とを含む。
本発明のさらに別の局面に従う会議資料の印刷制御プログラムは、会議資料をサーバー装置へアップロードし、電子メールでアップロード先を連絡する際、宛先ごとに電子メールが受信されたか否かの確認を行なう手段と、受信確認結果リストを生成する手段と、受信確認ができなかった人数を集計する手段と、電子メール本文に記載のパスから資料の場所を特定する手段と、受信確認できなかった人数分の資料を印刷する手段と、受信確認結果リストを印刷する手段とを含む。
上記の印刷制御プログラムは、さらに、電子メール送信時、受信確認の待ち時間を設定可能な手段を含む。
上記の印刷制御プログラムは、さらに、受信確認の待ち時間の経過後に、処理結果(例えば、「配布資料の印刷完了しました」や「全員の受信が確認されました」といったメッセージ)を表示する手段を含む。
上記の印刷制御プログラムは、さらに、予め保持している参加予定者ごとの印刷要否情報に基づいて、印刷が必要な人数に加えて、受信確認できなかった人数分の資料を印刷する手段を含む。
上記の印刷制御プログラムは、さらに、電子メール送信時に各宛先に印刷要否を確認し、印刷が必要との回答が返ってきた人数に加えて、受信確認できなかった人数分の資料を印刷する手段を含む。
上記の印刷制御プログラムは、予め保持している参加予定者ごとの所属するサイトの情報(参加者情報)に基づいて、送信者とは異なるサイトに所属する参加予定者については、受信確認できなくても印刷を行なわないように決定する手段を含む。
上記の印刷制御プログラムは、予め保持している参加予定者ごとの情報(所属サイト、通常使う画像形成装置のアドレス、印刷依頼順位)に基づいて、送信者と異なるサイトで受信できなかった人がいる場合には、そのサイトで受信できた人のうち依頼順位が最も高い人に関連付けられた画像形成装置で、その受信できなかった人の分の資料の印刷および受信確認結果リストの印刷を行ない、最も依頼順位が高い人に印刷物回収依頼の電子メールを送信する手段を含む。また、上記の印刷制御プログラムは、送信者と異なるサイトで誰も受信できなかった場合には、そのサイトで依頼順位が最も高い人に関連付けられた画像形成装置で印刷を行なう手段を含む。
[H.利点]
本実施の形態によれば、電子メールなどで電子的に会議資料を送信する際に、送信先で受信されたか否かを確認し、受信が確認できなかった人数分の資料を自動的に印刷する。このような構成を採用することで、会議の直前に会議資料が送付され、会議参加者が会議室でネットワークに接続できずに会議資料を受信できないような場合であっても、会議参加者は会議資料を確実に受け取ることができる。また、会議資料の作成者は、印刷物を必要な分だけ用意することが容易に行なえる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。