JP5909141B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、トレッド部に陸部を有し、該陸部に、タイヤ周方向の振幅を伴ってタイヤ幅方向に延びるサイプを設けた空気入りタイヤであって、特に、スノー性能、ドライ性能、ウェット性能の全てを同時に高い次元で実現する空気入りタイヤに関する。
従来、雪路面上を走行するためのタイヤにおいては、雪路での制動性能やトラクション性能を向上させるために、トレッド部に設けられた陸部に対してタイヤ幅方向に沿って延びる複数本のサイプを形成し、エッジ成分を設けることが行われている。かかるサイプとしては、トレッド踏面上でジグザグ状又は波形であり、且つ、深さ方向に形状が変化することなくトレッド踏面に対して垂直に延びる切込みよりなる、二次元サイプが知られている。
ここで、エッジ効果を向上させるためには、陸部内における上記サイプの本数を増加させることが有効であるが、陸部内のサイプの本数を増やし過ぎると、陸部が細分化されて陸部剛性が低下する。その結果、スノー性能は向上する反面、陸部の接地面積が減少するために、ドライ性能及びウェット性能が低下してしまう場合がある。
そこで近年、深さ方向においてもサイプの形状を変化させ、細分化された陸部の内壁面同士を接触させることで陸部の倒れ込みを抑制した、三次元サイプが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2008−49971号公報
しかしながら、三次元サイプを用いた場合、上記の通りドライ性能及びウェット性能を確保することが可能になるものの、陸部の変形が抑制されるためにエッジ効果が低下し、二次元サイプと比較すると、今度はスノー性能が低下する傾向にある。
このように、二次元サイプと三次元サイプとは二律背反の関係にあることから、同一の陸部内において、スノー性能、ドライ性能、ウェット性能の全てを同時に向上させることは難しく、更なる改善が切望されていた。
従って本発明の目的は、陸部にサイプを設けた空気入りタイヤにおいて、単一陸部内にて、スノー性能、ドライ性能、ウェット性能の全てを同時に高い次元で実現し得る空気入りタイヤを提供することにある。
発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねたところ、タイヤ回転時に、サイプにより細分化された陸部の変形が、雪路面上と、乾燥路面又はウェット路面(以下、「通常路面」と呼ぶ)上とで大きく異なることを発見した。具体的には、陸部にサイプを設けたタイヤを装着した車両を雪路面上で走行させた場合には、路面となる雪側が変形するため、サイプにより細分化された陸部の変形は、図1(a)に示すように、踏込み側に向かって一つの凸を描く曲げ変形となる。一方、同タイヤを装着した車両を通常路面上で走行させた場合には、陸部表面が路面に拘束されることから、サイプにより細分化された陸部の変形は、図1(b)に示すように、タイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に向かって、踏込み側に向かって凸を描いた後、変曲点を経て、今度は蹴り出し側に向かって凸を描く曲げ変形となることを発見した。
発明者は、上述のタイヤの深さ方向における曲げ変形の違いに着眼し、サイプの深さ位置に応じてサイプ形状を適切に設定することによれば、単一の陸部内にて、種々の性能、すなわちスノー性能、ドライ性能、ウェット性能を確保できるとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)トレッド部に陸部を有し、該陸部に、タイヤ周方向の振幅を伴ってタイヤ幅方向に延びるサイプを設けた空気入りタイヤであって、
前記サイプは、陸部表面からタイヤ径方向内側に向かう深さ方向において、
該陸部表面からタイヤ周方向に向かって屈曲する陸部表面側部分と、
該陸部表面側部分と異なる方向に屈曲するか、又は該陸部表面側部分の変位よりも大きい変位を伴ってタイヤ周方向に屈曲する陸部底側部分とを有する
ことを特徴とする空気入りタイヤ。
本発明による空気入りタイヤによれば、路面と接する表面(踏面)上に、タイヤ幅方向及びタイヤ周方向に向かうエッジ成分が形成されるため、雪路走行時に、エッジ効果(掘り起こし摩擦力)を発揮させることができる。しかも、陸部表面近傍のサイプは、深さ方向において、サイプの長手方向(タイヤ幅方向)に直交する向き(タイヤ周方向)に屈曲していることから、サイプが開いてエッジが路面の雪を掘り起こす際、陸部の雪への貫入量が増加し、スノー性能を一層向上させることが可能となる。一方、陸部表面近傍よりもタイヤ径方向内側の深さ領域(陸部底側部分)においては、サイプにより細分化された陸部の内壁面同士が接触して、隣接相互で陸部の倒れ込みを抑制することになる。その結果、陸部の接地面積を十分に確保して、良好なドライ性能及びウェット性能を確保することが可能となる。
(2)前記サイプのうち、サイプ幅方向両端におけるサイプ深さは、サイプ幅方向中央におけるサイプ深さよりも浅いことを特徴とする前記(1)に記載の空気入りタイヤ。
かかる構成によれば、陸部剛性が確保されるため、陸部の倒れ込みを抑制し、ドライ性能及びウェット性能をさらに向上させることが可能となる。
なお、本発明において、「サイプ幅方向」とは、サイプの長手方向を指し、「サイプ幅方向両端」とは、サイプの長手方向の両端部を指す。
(3)前記陸部表面側部分の深さは、サイプの最大深さの20〜40%であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の空気入りタイヤ。
かかる構成によれば、陸部表面近傍でのサイプによるスノー性能の向上と、陸部表面近傍よりもタイヤ径方向内側の深さ領域での、陸部の倒れ込み抑制によるドライ性能及びウェット性能の向上とを、最も効率的に達成することができる。
(4)前記陸部表面側部分は、1つの屈曲点を有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一に記載の空気入りタイヤ。
かかる構成にすることで、陸部の雪への貫入量及び掘り起こし量が増加し、エッジ効果によるさらなるスノー性能の向上を図ることができる。
(5)前記サイプは、サイプ幅方向の少なくとも一方の端部に、前記陸部表面からタイヤ径方向内方に向かって延びる垂直部分を有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか一に記載の空気入りタイヤ。
かかる構成にすることで、サイプの形成に使用するタイヤ加硫金型の製造を容易にし、その結果、タイヤの製造を容易にすることができる。
なお、本発明において、「タイヤ径方向内方に向かって延びる」とは、垂直部分が、タイヤ径方向と平行な方向に対して10°以下の角度で延びていることを意味する。
(6)前記垂直部分のサイプ深さは、サイプ幅方向中央におけるサイプ深さよりも浅いことを特徴とする前記(5)に記載の空気入りタイヤ。
かかる構成によれば、陸部剛性を確保してドライ性能及びウェット性能をさらに向上させると共に、スノー性能を十分に向上させることができる。
(7)前記垂直部分のサイプ延在方向の幅が0.1mm以上0.5mm以下である、(5)又は(6)に記載の空気入りタイヤ。
(8)前記陸部表面側部分の、陸部表面からタイヤ周方向に向かって屈曲する変位が、該陸部表面側部分の深さの0.2倍以上0.4倍以下である、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
(9)前記陸部に、前記サイプが複数本設けられ、前記陸部内において、陸部表面側部分の屈曲方向が異なるサイプが存在する、(1)〜(8)のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、陸部にサイプを設けた空気入りタイヤにおいて、単一陸部内にて、スノー性能、ドライ性能、ウェット性能の全てを、同時に高い次元で実現し得る空気入りタイヤを提供することが可能となる。
(a)は、雪路面上走行時の、サイプにより細分化された陸部の変形状態を表す図であり、(b)は、通常路面上走行時の、サイプにより細分化された陸部の変形状態を表す図である。 本発明に従う空気入りタイヤの、トレッド部の部分展開図である。 図2に示したサイプ3aの、深さ方向の状態の一例を示す断面斜視図である。 図2及び図3に示した陸部2を、直線A−Aでタイヤ周方向に切断した際の矢視図である。 図2に示したサイプ3aの、深さ方向の状態の他の例を示す断面斜視図である。 図2及び図5に示した陸部2を、直線A−Aでタイヤ周方向に切断した際の矢視図である。 陸部2内において、陸部表面側部分の屈曲方向がサイプ間で異なる配置例を示す図である。 従来例タイヤのサイプを示す断面斜視図である。 比較例タイヤのサイプを示す断面斜視図である。 (a)〜(f)は、図3に示したサイプ3aについて、各深さ方向位置におけるサイプの平面視形状および位置を説明する図である。 図3に断面斜視図を示すサイプの一変形例を示す断面斜視図である。 図5に断面斜視図を示すサイプの一変形例を示す断面斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に従う空気入りタイヤを詳細に説明する。図1(a)は、雪路面上走行時の、サイプにより細分化された陸部の変形状態を表す図であり、図1(b)は、通常路面上走行時の、サイプにより細分化された陸部の変形状態を表す図である。図2は、本発明に従う空気入りタイヤの、トレッド部の部分展開図である。図3は、図2に示したサイプ3aの、深さ方向の状態の一例を示す断面斜視図である。図4は、図2及び図3に示した陸部2を、直線A−Aでタイヤ周方向に切断した際の矢視図である。なお、図4では、サイプは図示を省略している。図5は、図2に示したサイプ3aの、深さ方向の状態の他の例を示す断面斜視図である。図6は、図2及び図5に示した陸部2を、直線A−Aでタイヤ周方向に切断した際の矢視図である。なお、図6では、サイプは図示を省略している。図7は、陸部2内において、陸部表面側部分の屈曲方向がサイプ間で異なる配置例を示す図である。図8は、従来例タイヤのサイプを示す断面斜視図である。図9は、比較例タイヤのサイプを示す断面斜視図である。また、図10は、図2および図3に示したサイプ3aについて、各深さ方向位置におけるサイプの平面視形状および位置を説明する図である。更に、図11は、図3に断面斜視図を示すサイプの一変形例を示す断面斜視図であり、図12は、図5に断面斜視図を示すサイプの一変形例を示す断面斜視図である。
図2は、本発明に従う空気入りタイヤ(以下、「タイヤ」と言う)のトレッド部1の部分展開図を示す。
トレッド部1は、ブロック状又はリブ状の陸部2を有する。図示例では、タイヤ周方向(図2で示すY方向)に延びる周方向溝と、これと交差するタイヤ幅方向(図2で示すX方向)に延びる横溝とによって、ブロック状の陸部2が複数個区画形成され、タイヤ幅方向に4列のブロック列をなしている。
陸部2には、タイヤ幅方向に延びるサイプ3、図示例では4本のサイプ3a〜3dが設けられており、これらサイプ3a〜3dはそれぞれ、図2に示すように、タイヤ周方向の振幅を伴ってジグザグ形状を描いている。なお、ここで言う「タイヤ幅方向に延びるサイプ」とは、タイヤ幅方向と平行な方向に対して60°以下の角度で傾斜して延在するサイプを含む意である。従って、図2に示す例では、タイヤ幅方向と完全に平行、すなわちタイヤ周方向に対して直交する方向に延在するサイプとなっているが、本発明の空気入りタイヤでは、例えば、トレッド中央線CLを境界に、紙面右側領域の陸部では右肩上がりに傾斜し、紙面左側領域の陸部では左肩上がりに傾斜するようなサイプであってもよい。
また、図2において、サイプ3はジグザグ形状であるが、サイプ3の形状は、タイヤ周方向の振幅を伴ってタイヤ幅方向に延びる形状であればよく、例えば波型形状であってもよい。また、1つの陸部2に対して4本のサイプ3a〜3dを設けているが、サイプの本数は、1〜3本又は5本以上であってもよい。さらに図示例では、サイプ3の両端が周方向溝またはトレッド端に開口しているが、サイプ3は、陸部2内で終端していてもよい。
そして、本発明のタイヤにあっては、陸部表面Sからタイヤ径方向内側に向かう深さ方向において、上記のサイプ3が、陸部表面Sからタイヤ周方向に向かって屈曲する陸部表面側部分と、陸部表面側部分と異なる方向に屈曲するか、又は陸部表面側部分の変位とは異なる変位を伴ってタイヤ周方向に屈曲する陸部底側部分とを有することが肝要である。なお、本明細書において、「タイヤ周方向(またはタイヤ幅方向)に向かって屈曲する」とは、タイヤ周方向(またはタイヤ幅方向)に対して傾斜する方向に屈曲している場合をも含む意である。
ここで、サイプ30が形成された陸部20を有するタイヤを装着した車両を雪路面及び通常路面上で走行させた場合の、陸部の変形形態について、図1(a)、(b)を用いて、再度説明する。陸部20は、このサイプ30によって、小陸部20aに細分化されている。
まず、車両を雪路面上で走行させた場合には、路面である雪側が変形するため、サイプにより細分化された小陸部20aは、図1(a)に示すように、踏込み側に向かって一つの凸を描く単純曲げ変形となる。一方、車両を通常路面上で走行させた場合には、路面側は変形することなく、陸部表面が路面に拘束されることになる。そうすると、サイプにより細分化された小陸部20aは、図1(b)に示すように、タイヤ径方向内側から外側に向かっての変形を見た場合、踏込み側に凸を描いた後、変曲点を経て、今度は蹴り出し側に向かって凸を描く、二重曲げ変形となる。このように、サイプにより細分化された小陸部20aの変形形態は、路面の状態によって全く異なる。
そこで本発明では、路面状態で異なる上記の小陸部の曲げ変形の違いを考慮し、深さ位置に応じたサイプ形状の適正配置を行うことで、一つの陸部内において、種々の路面状態に対応し得る空気入りタイヤの提供を実現するものである。
具体的には、小陸部20aの変形が単純曲げ変形(図1(a))となる雪路面走行時には、タイヤ回転時に路面との接触頻度の高い陸部表面近傍域に、スノー性能に効くサイプを配置する。陸部表面近傍域にかかるサイプを配置することで、細分化された小陸部20aの角部4が雪に貫入し、エッジを効果的に作用させることができるからである。一方、小陸部20aの変形が二重曲げ変形となる通常路面走行時には、陸部表面近傍よりもタイヤ径方向内側の、陸部の深さ方向中央領域に、小陸部20aの倒れ込み抑制に効くサイプを配置する。陸部の深さ方向中央領域5にて、細分化された小陸部20aの内壁同士が接触することから、特に、当該領域にかかるサイプを配置することで、小陸部20aの倒れ込みが効果的に抑制される。その結果、通常路面走行時に陸部20全体の接地面積を確保し、トラクション性能及びブレーキ性能を向上させることができるからである。
以下では、上述の曲げ変形を考慮した本発明のサイプの特徴的な構成について、幾つかの実施形態を示して具体的に説明する。
<第一実施形態>
図3は、図2に示したサイプ3aの、深さ方向の状態の一例を示す断面斜視図である。
サイプ3aは、上記の通り、陸部表面Sにおける平面視形状が、振幅fを有するジグザグ形状である。そして、陸部表面Sからタイヤ径方向内側に向かう深さ方向(Z方向)においては、タイヤ周方向(Y方向)及びタイヤ幅方向(X方向)へ変位しながら屈曲して延びている。この際、サイプ3aは、陸部表面S上のジグザグ形状(振幅形状)と同じ形状を維持しながら、タイヤ径方向に延びている。
なお、図3は、複数本のサイプ3のうち、特にサイプ3aの断面状態を示したものであるが、図示例において、サイプ3a〜3dは相互に平行に設けられており、全て同じサイプ形状である。
次に示す図4は、図2及び図3に示した陸部2を、直線A−Aでタイヤ周方向に切断した際の矢視図である。より詳細には、図2に示すように、陸部表面S上のジグザグ形状のサイプ3aの振幅の中心線Lとサイプ3aとの交点(すなわち、サイプ3aの振幅0の位置)を点Pとした場合に、陸部2を、陸部表面Sに垂直な面によって、当該点Pを通り且つ中心線Lに対し直交するようにして切断した際の、陸部2の断面図の一例を示したものである。ここで、サイプ3aの振幅の中心線Lとは、タイヤ周方向に変位するサイプ3aの、タイヤ周方向平均位置を表す仮想線のことを言う。すなわち、サイプ3aのタイヤ周方向最大位置(タイヤ周方向最外側位置)をタイヤ幅方向に結ぶ二本の直線間の、タイヤ周方向等分線のことを言う。
陸部2は、4本のサイプ3a〜3dによって、5つの小陸部2aに細分化されている。ここで、図4中、符号Qは、陸部2を陸部表面Sと平行な面で切断した場合に、該断面上においてジグザグ形状を描くサイプ3の振幅の中心線を、タイヤ径方向に繋いでなる面(以下、サイプ中心面Qと呼ぶ)を示したものである。すなわち、陸部表面S上のジグザグ形状を維持したままタイヤ径方向に延びるサイプ3の、振幅の中心線の軌道を、A−A断面上に示したものである。また、点線で示した符号Rは、陸部2のA−A断面にてサイプ3a〜3dを透視した際の、サイプの屈曲点、すなわちサイプの最大振幅位置を示したものである。従って、振幅fを有するサイプ3にあっては、サイプ中心面Qから点線Rまでの距離はfである。
そして、上述の通り、本発明のタイヤにおいて、サイプ3aは、陸部表面Sからタイヤ径方向内側に向かう深さ方向において、陸部表面Sからタイヤ周方向に向かって屈曲する陸部表面側部分3aを有することを特徴としている。換言すれば、図4の断面において、中心面Qが、陸部表面近傍域で紙面右方向又は左方向(図示例では、紙面右方向)に凸となるように変位し、陸部表面Sでのタイヤ周方向位置と同位置に戻ることを特徴としている。
このように、本発明のタイヤは、陸部表面近傍域において、陸部表面S上で平面視ジグザグ形状のサイプを有するだけでなく、深さ方向においても、サイプの長手方向(図示例ではタイヤ幅方向)に直交する向き(図示例ではタイヤ周方向)に屈曲するサイプを有する。これにより、陸部表面Sにエッジ成分が形成され、雪路面との接地領域でのトラクション性能が向上することは勿論であるが、加えて、陸部の深さ方向においても、スノー性能を向上させることが可能となる。すなわち、上記の構成によれば、サイプが開いて陸部が路面上の雪を掘り起こす際に陸部の雪への貫入量が増加するとともに、雪との接触面積及び掘り起こし量が増加されることになる。その結果、陸部表面近傍域でのスノー性能を、より一層向上させることが可能となるのである。
加えて本発明のタイヤにおいて、サイプ3aは、陸部表面側部分3aよりもタイヤ径方向内側の領域にて、陸部表面側部分3aと異なる方向、第一実施形態においては、タイヤ幅方向に屈曲して延在する陸部底側部分3aを有することを特徴としている。換言すれば、図4に示す断面において、サイプ中心面Qが、紙面左右方向に変位することなく直線状となることを特徴としている。
より詳細に説明すると、サイプ3aは、陸部表面側から見た平面視形状が、サイプ3aの深さ方向に、図10(a)〜(f)に示すように変化している。具体的には、サイプ3aは、陸部表面位置におけるサイプ3aの平面視形状を図10(a)に示し、図3に示す位置I−Iにおけるサイプ3aの平面視形状を図10(b)に示し、図3に示す位置II−IIにおけるサイプ3aの平面視形状を図10(c)に示し、図3に示す位置III−IIIにおけるサイプ3aの平面視形状を図10(d)に示し、図3に示す位置IV−IVにおけるサイプ3aの平面視形状を図10(e)に示し、図3に示す位置V−Vにおけるサイプ3aの平面視形状を図10(f)に示すように、深さ方向に変化(屈曲)している。なお、図10中、線P’は、陸部表面に位置する中心線Lを通ってタイヤ径方向に延びる仮想平面の位置を示している。
図10(a)〜(c)より、陸部表面側部分3aでは、陸部表面側からタイヤ径方向内方に向かって、サイプ3aが、平面視形状(ジグザグ形状)を維持したまま、タイヤ周方向一方側(図10では下側)へ変位した後、元の(陸部表面と同じ)タイヤ周方向位置に戻ることが分かる。また、図10(c)〜(f)より、陸部底側部分3aでは、陸部表面側からタイヤ径方向内方に向かって、サイプ3aが、平面視形状(ジグザグ形状)を維持したまま、タイヤ幅方向一方側(図10では右側)へ変位した後、元のタイヤ幅方向位置に戻ることを繰り返していることが分かる。そして、陸部底側部分3aでは、サイプ3aが、タイヤ周方向の位置を変えることなくタイヤ幅方向一方側(図10では右側)に向かって変位しているので、図4に示す断面において、サイプ中心面Qが、紙面左右方向に変位することなく直線状となる。
通常路面走行時に陸部2に力が加わると、サイプにより細分化された小陸部2aの倒れ込みが生じるが、この場合、図1(b)を用いて既述したように、陸部の深さ方向中央域で小陸部同士が接触することになる。従って、少なくとも当該領域でサイプ3aをタイヤ幅方向に屈曲させる(即ち、サイプ3aを、平面視形状を維持したまま陸部底側部分ではタイヤ幅方向に変位させる)ことによれば、隣接する小陸部2aの屈曲部分が相互に係合し、小陸部の倒れ込みを効果的に抑制することができる。その結果、陸部の接地面積が充分に確保され、通常路面走行時のトラクション性能、ブレーキ性能を向上させることが可能となる。
また、サイプ3は、図3に示すように、サイプ幅方向両端におけるサイプ深さが、サイプ幅方向中央におけるサイプ深さよりも浅いことが好ましい。図3に示すサイプ3aを用いて具体的に説明すれば、陸部2に形成した、タイヤ幅方向に延びるサイプ3aのうち、サイプ両端では、陸部表面Sからタイヤ径方向内側に向かって、陸部表面側部分3aのみが形成される。一方、サイプ中央では、陸部表面Sからタイヤ径方向内側に向かって、陸部表面側部分3aだけでなく、さらに陸部表面側部分3aのタイヤ径方向内側に、陸部底側部分3aが形成される。
上述の通り、陸部にサイプを設けると陸部が細分化されるため、サイプを設けない場合に比べて、陸部剛性は低下する。従って、このように陸部2の幅方向両端に深さの浅いサイプを設けることによれば、陸部剛性を確保して、陸部の倒れ込みを抑制し、通常路面走行時におけるドライ性能及びウェット性能をより向上させることが可能となる。しかも、陸部の幅方向両端には陸部表面側部分3aが設けられているため、雪路面走行時におけるスノー性能も、同時に確保することができる。
また、陸部表面側部分3aの深さH1は、サイプの最大深さHの20〜40%であることが好ましく、さらに好ましくは25〜35%である。
かかる範囲に陸部表面側部分3aを配置することで、この陸部部分が雪路面走行時に雪に貫入し易くなるため、陸部表面近傍域におけるサイプの機能を十分に発揮することができ、スノー性能を向上させることができるからである。一方、図1(b)に示したように、サイプにより細分化された小陸部同士は、通常路面走行時に陸部の深さ方向中央域にて接触し合う。従って、陸部表面Sからサイプの最大深さHの20〜40%よりも深い領域に陸部底側部分3aを配置することにより、陸部の倒れ込みを十分に抑制し、ドライ性能及びウェット性能の向上を図ることができるからである。このように、陸部表面側部分3aを上記範囲に配置することで、陸部表面側部分3a及び陸部底側部分3aの両者の機能を最も効率的に発揮させることが可能となる。
なお、サイプの最大深さHは、周方向溝深さの60〜90%とすることができる。
また、サイプ3aにおいて、陸部表面側部分3aは、図3及び図4に示すように、1つの屈曲点を有することが好ましい。
このように、陸部表面近傍域において、サイプ3aをタイヤ周方向に一回のみ大きく屈曲させた場合、雪へ貫入する陸部表面側部分3aの、路面に対する抵抗力が大きくなる。その結果、陸部の雪への貫入量及び掘り起こし量が増加し、スノー性能のさらなる向上を図ることが可能となる。
また、図4に示すように、陸部表面側部分3aのサイプ中心面Qの、陸部表面S上における起点と屈曲点とのタイヤ周方向の変位mは、陸部表面側部分3aの深さ方向の距離(寸法)H1の0.2〜0.4倍であることが好ましい。
陸部表面側部分3aの屈曲の程度を上記の範囲とすることで、小陸部2aの雪への貫入量及び掘り起こし量が増加する。その結果、スノー性能を一層向上することができるからである。
<第二実施形態>
図5は、図2に示したサイプ3aの、深さ方向の状態の他の例を示す断面斜視図である。
サイプ3aは、陸部表面Sにおいて振幅fを有するジグザグ形状である。そして、陸部表面Sからタイヤ径方向内側に向かう深さ方向(Z方向)においては、タイヤ周方向(Y方向)へ変位しながら屈曲して延びている。この際、サイプ3aは、陸部表面S上のジグザグ形状と同じ形状を維持しながら、タイヤ径方向に延びている。
なお、図5は、図2に示す複数本のサイプ3のうち、特にサイプ3aの断面状態を示したものであるが、図示例においてサイプ3a〜3dは相互に平行に設けられており、全て同じ形状のサイプである。
次に示す図6は、図2及び図5に示した陸部2を、直線A−Aでタイヤ周方向に切断した際の矢視図を示すものである。より詳細には、図2に示すように、陸部2を、陸部表面Sに垂直な面によって、点Pを通り且つ中心線Lに対し直交するようにして切断した際の、陸部2の断面図の他の例を示したものである。
そして、本実施形態のタイヤにおいて、サイプ3aは、第一実施形態と同様に、陸部表面Sからタイヤ径方向内側に向かう深さ方向において、陸部表面Sからタイヤ周方向に向かって屈曲(変位)する陸部表面側部分3aを有することを特徴としている。換言すれば、図6に示す断面において、中心面Qが、陸部表面近傍域で紙面右方向又は左方向(図示例では、紙面右方向)に凸となるように変位し、陸部表面Sでのタイヤ周方向位置と同位置に戻ることを特徴としている。
かかる構成によれば、上述の通り、雪路でのトラクション性能を向上させることができるとともに、陸部の雪への貫入量及び掘り起こし量を増加させることができるため、スノー性能をより一層向上させることができる。
そして、第二実施形態では、サイプ3aが、陸部表面側部分3aよりもタイヤ径方向内側の領域にて、陸部表面側部分3aの変位mとは異なる変位nを伴ってタイヤ周方向に屈曲する陸部底側部分3aを有することを特徴としており、かかる点が、第一実施形態と異なる。換言すれば、図6に示す断面において、陸部表面近傍域よりもタイヤ径方向内側の領域でのサイプ中心面Qが、陸部表面側部分3aと同様に紙面左右方向に屈曲する形状を描くことになるが、陸部底側部分3aのタイヤ周方向への変位nが、陸部表面側部分3aのタイヤ周方向への変位mと異なることを特徴としている。なお、「変位」は、タイヤ周方向断面におけるサイプ中心面Qの振幅の2倍(即ち、振動幅)と等しい。
かかる構成によれば、小陸部2aの倒れ込み時に、小陸部同士が相互に接触する領域で屈曲部分同士が係合するため、小陸部の倒れ込みを効果的に抑制することができる。また、陸部表面側部分3a及び陸部底側部分3aを共にタイヤ周方向に屈曲させつつ、その変位を異なるようにすることで、雪路面及び通常路面上での性能を両立させることができる。その結果、陸部の接地面積を充分に確保し、通常路面走行時のトラクション性能、ブレーキ性能を向上させることが可能となる。
なお、陸部底側部分3aのタイヤ周方向への変位nは、陸部表面側部分3aのタイヤ周方向への変位mよりも大きい(m<n)ことが好ましい。これにより、小陸部2a同士の噛み合い程度、すなわち小陸部同士の支え合い効果を大きくすることができるからである。
第二実施形態におけるサイプ3の他の構成及びその他の構成は、第一実施形態で説明した構成と同様であるので、説明を省略する。
なお、第一実施形態及び第二実施形態では、図4及び図6に示すように、陸部2内において、複数本のサイプ3の陸部表面側部分3aの屈曲方向が全て同方向である配置例を示したが、本発明のタイヤでは上述のサイプ形状を有することが重要なのであって、例えば図7に示すように、陸部2内において、陸部表面側部分3aの屈曲方向が異なるように配置してもよい。
また、第一実施形態及び第二実施形態では、サイプ3aについて図3及び図5に示すように、サイプ幅方向両端におけるサイプ深さを、サイプ幅方向中央におけるサイプ深さよりも浅くし、サイプ幅方向両端では、陸部表面Sからタイヤ径方向内側に向かって、陸部表面側部分3a1のみを形成した。しかし、本発明のタイヤでは、サイプ幅方向の少なくとも一方の端部に、陸部表面Sからタイヤ径方向内方に向かって延びる垂直部分を形成してもよい。なお、垂直部分と、陸部表面Sとが成す角度は、80〜90°とすることができる。
具体的には、図3に断面斜視図を示すサイプの一変形例を図11に示し、図5に断面斜視図を示すサイプの一変形例を図12に示すように、本発明のタイヤでは、サイプの幅方向両端に、垂直部分6を形成し、垂直部分6を周方向溝またはトレッド端に開口させてもよい。垂直部分6を形成すれば、加硫金型の内周面(トレッド成形面)に設けたサイプ形成用のブレードを用いてサイプを形成する際に、加硫金型内周面へのサイプ形成用のブレードの配設(植え込み)を容易に行うことができるからである。
なお、陸部剛性を確保してドライ性能及びウェット性能をさらに向上させると共に、スノー性能を十分に向上させる観点からは、垂直部分6の深さは、サイプ幅方向中央におけるサイプ深さよりも浅いことが好ましい。また、加硫金型の製造を容易にしつつ、スノー性能を十分に確保する観点からは、垂直部分6のサイプ延在方向の幅は、0.10.5mmとすることが好ましい。更に、スノー性能を十分に確保する観点からは、本発明のタイヤは、図11および図12に示すように、サイプ幅方向中央よりもサイプ深さが浅い垂直部分6と、サイプ幅方向中央よりもサイプ深さが浅い、陸部表面側部分3a1のみを設けた部分とをサイプ幅方向両端に有していることが好ましい。
次に、本発明に従う発明例タイヤ1〜6、従来技術に従う従来例タイヤ、さらに比較例タイヤを試作して、各タイヤのスノー性能、ドライ性能、ウェット性能についての評価を行った。
発明例タイヤ1は、サイズが195/65R15、適用リム6J×15、適用内圧200kPaの図2に示したトレッドパターン、図3に示したサイプ断面及び図4に示したサイプ中心面Qを有する陸部を備えた、第一実施形態に従う乗用車用ラジアルタイヤであり、各諸元は下記表1に示す通りである。
発明例タイヤ2は、図2に示したトレッドパターン、図5に示したサイプ断面及び図6に示したサイプ中心面Qを有する陸部を備えた、第二実施形態に従う乗用車用ラジアルタイヤであり、各諸元が下記表1に示す通りである以外は、発明例タイヤ1と同様である。
発明例タイヤ3は、サイプ3a及び3bの陸部表面側部分の屈曲方向と、サイプ3c及び3dの陸部表面側部分の屈曲方向とが反対となるようにサイプを配置した陸部を備えた乗用車用ラジアルタイヤであり、各諸元が下記表1に示す通りである以外は、発明例タイヤ1と同様である。
発明例タイヤ4は、サイプ幅方向両端におけるサイプ深さが、サイプ幅方向中央におけるサイプ深さと同じ深さであるサイプを陸部に備える乗用車用ラジアルタイヤであり、各諸元が下記表1に示す通りである以外は、発明例タイヤ1と同様である。
発明例タイヤ5は、陸部表面側部分3aの深さH1がサイプの最大深さHの20%未満であるサイプを陸部に備える乗用車用ラジアルタイヤであり、発明例タイヤ6は、陸部表面側部分3aの深さH1がサイプの最大深さHの40%超であるサイプを陸部に備える乗用車用ラジアルタイヤであって、各諸元が下記表1に示す通りである以外は、発明例タイヤ1と同様である。
一方、従来例タイヤは、図8に示すように、タイヤ周方向の振幅を伴ってタイヤ幅方向に延びるジグザグ形状を有し、且つタイヤ径方向に直線状に延びる、二次元サイプを有する陸部を備えた乗用車用ラジアルタイヤである。
さらに比較例タイヤは、図9に示すように、発明例タイヤ1において、陸部表面から深さH1の領域に位置するサイプを、タイヤ周方向の振幅を伴ってタイヤ幅方向に延びるジグザグ形状を有し、且つタイヤ径方向に直線状に延びる二次元サイプとした乗用車用ラジアルタイヤである。
Figure 0005909141
これらの発明例タイヤ1〜6、従来例タイヤ、比較例タイヤを、それぞれ車両に装着し、各種評価試験を行った。この際、発明例タイヤ1、2、4〜6及び比較例タイヤは、サイプのタイヤ周方向への屈曲方向(屈曲点が位置する方向)が、陸部の蹴り出し側方向となるように、タイヤを車両に装着した。
スノー性能は、車両を雪路面上に設置し、車両の静止状態からアクセルを全開にし、50m走行するまでの時間(加速タイム)を計測する、雪上加速試験を行うことにより評価した。ウェット性能は、車両をウェット路面上に設置し、初速度80km/hの状態からフルブレーキをかけた場合に静止状態になるまでの制御距離を計測する、ウェット制動試験を行うことにより評価した。ドライ性能は、車両をドライ路面上に設置し、初速度100km/hの状態からフルブレーキをかけた場合に静止状態になるまでの制御距離を計測する、ドライ制動試験を行うことにより評価した。
結果を表2に示す。いずれも、従来例タイヤでの計測値を100(基準)として指数で表した値であり、数値が大きくなるほど、各性能が向上していることを示す。
Figure 0005909141
表2の結果から、発明例タイヤ1〜6はいずれも、従来例タイヤと比較して、スノー性能、ウェット性能、ドライ性能の全てが格段に向上することが分かった。
また、比較例タイヤと比較して発明例タイヤ1は、ウェット性能及びドライ性能を向上させることができるだけでなく、同時に、スノー性能も向上できることが分かった。
この発明によれば、陸部にサイプを設けた空気入りタイヤにおいて、単一陸部内にて、スノー性能、ドライ性能、ウェット性能の全てを、同時に高い次元で実現し得る空気入りタイヤを提供することが可能となった。
1 トレッド部
2 陸部
2a 小陸部
3 サイプ
3a 陸部表面側部分
3a 陸部底側部分
4 小陸部2aの角部
5 陸部2の深さ方向中央領域
6 垂直部分
P 陸部表面S上の中心線Lとサイプ3との交点
Q サイプ中心面
R サイプの最大振幅位置
S 陸部表面
L サイプの振幅の中心線
f 最大振幅
m 陸部表面側部分3aのタイヤ周方向変位
n 陸部底側部分3aのタイヤ周方向変位

Claims (9)

  1. トレッド部に陸部を有し、該陸部に、タイヤ周方向の振幅を伴ってタイヤ幅方向に延びるサイプを設けた空気入りタイヤにおいて、
    前記サイプは、陸部表面からタイヤ径方向内側に向かう深さ方向において、
    該陸部表面からタイヤ周方向に向かって屈曲する陸部表面側部分と、
    該陸部表面側部分と異なる方向に屈曲するか、又は該陸部表面側部分の変位よりも大きい変位を伴ってタイヤ周方向に屈曲する陸部底側部分とを有する
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記サイプのうち、サイプ幅方向両端におけるサイプ深さは、サイプ幅方向中央におけるサイプ深さよりも浅い
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記陸部表面側部分の深さは、サイプの最大深さの20〜40%である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記陸部表面側部分は、1つの屈曲点を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記サイプは、サイプ幅方向の少なくとも一方の端部に、前記陸部表面からタイヤ径方向内方に向かって延びる垂直部分を有する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記垂直部分のサイプ深さは、サイプ幅方向中央におけるサイプ深さよりも浅い
    ことを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記垂直部分のサイプ延在方向の幅が0.1mm以上0.5mm以下である、請求項5又は6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記陸部表面側部分の、陸部表面からタイヤ周方向に向かって屈曲する変位が、該陸部表面側部分の深さの0.2倍以上0.4倍以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記陸部に、前記サイプが複数本設けられ、
    前記陸部内において、陸部表面側部分の屈曲方向が異なるサイプが存在する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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