JP5908992B2 - カルシウム抽出とpcc製造を継続的に行うための回収方法 - Google Patents

カルシウム抽出とpcc製造を継続的に行うための回収方法 Download PDF

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Description

関連出願の外部参照
この出願は、2011年12月21日に提出した米国仮特許出願第61/578676号の優先権を主張する。
連邦政府支援の研究または開発に関する陳述
該当せず。
発明の技術分野
本発明は、産業廃棄物や温室効果ガスを出発物質として消費しながら、カルシウムの抽出と析出(沈降)炭酸カルシウム(PCC)の製造を継続的に行い、同時に鉄を濃縮することのできる、経済的にも環境的にも効率のよい回収方法に関する。
発明の背景
大気中のCO濃度の増加は化石燃料の燃焼に起因する深刻な問題であり、地球温暖化に大きく寄与している。CO排出量は2100年までに2000年比で約4倍に増加すると推定されている。したがって、CO排出量を減らす実用的な方法を見つけることは非常に重要である。COの回収・隔離などの方法が提案されてはいる(地中貯留や海洋隔離などがある)。しかし、現在提案されているCOの回収・分離プロセスはエネルギーがかかるものであり、このことは隔離プロセスが高コストである主な理由となっている。
石炭・鉄鋼業では固形産業廃棄物となる灰・スラグや二酸化炭素の多い燃焼排気が大量に生成する。スラグとは鉱石を精錬して不要な(珪質の)画分から金属(通常は鉄)の画分を取り出す際に生じる半ガラス質の副産物である。スラグは通常、金属酸化物と二酸化ケイ素の混合物であると考えられる。しかし、スラグには金属硫化物や単体の金属原子が含まれていることもあり、またスラグの元素成分は鉱石を採掘する場所によっても異なるであろう。鉄を製錬する際に製鉄所から出るスラグには、主にカルシウム、ケイ素、マグネシウム、アルミニウムの酸化物が含まれている。元の鉱石中に砂や石英の成分があれば自動的に二酸化ケイ素となって製錬工程を経る。
精錬が終わるとスラグは通常炉から引き出され、水で急冷される。2600°F(1430°C)前後の温度から行うことの多いこの急冷はスラグの整粒処理の始まりとなる。次にスラグは水でスラリーとして撹拌タンクに運ばれる。次にフィルターのベッドでスラグ粒を保持させ、さらに粉砕することもできる。通常スラグは鉄が枯渇するまで再使用されるが、スラグ中には抽出処理の限界によってある量(10%)の鉄が残る。通常スラグにはカルシウムがケイ酸カルシウムの形で約40%含まれている。
残留鉄は鉄鋼業界にとって貴重なものであるが、これをさらに抽出し回収するコストは手に負えないほどである。例えば、従来の技術の方法で、スラグを粉砕して超微細粒子とすることで束縛されていた鉄を解放し、その鉄を磁気的に除去することもできる。しかし、回収できた鉄の価値はスラグを機械的に粉砕するのにかかる電気のコストによって相殺されてしまう。カルシウムの多いスラグ粒、カルシウムの多いスラグ細粒、あるいはこれらの両方は、通常はその後埋立地に貯留される。
実際、米国だけでもこうした産業によって固形廃棄物(経済的な価値がほとんどないもの)が年間何百万トンも生成されるとともに、環境に深刻な影響をもたらす温室効果ガスが発生している。
したがって、本技術分野では依然としてこのような廃棄物を減らすための経済的にも環境的にも割の合う方法が必要とされている。そこで、本明細書で説明する各種実施例は、環境にとって有害な二酸化炭素を隔離する需要に応えるため、スラグの精錬による鉄の回収工程に炭素の石灰化工程を集約し、この炭素の石炭化によって高品位のPCCを生成する。
また、このプロセスによれば、COを隔離することによって、産業廃棄物を環境的に安定し商業的に価値のある最終生成物に100%近く転換できる。さらに、このプロセスはそれ自体が環境的に「ゼロ和システム」であり、投入した化学物質のうち反応生成物の生成に直接消費されないものはすべてほぼ100%再利用可能に近づく。実施例によっては、この化学的損失(重量%または物質量)は化学反応による物質量の消費ではなく、機械的プロセスを制御することの限界や、滑りや引連れに起因する損失である。
本発明の他の目的と利点は以下の説明から明らかになる。
開示する実施例の簡単な概要
当技術分野におけるこれらおよび他の需要は、本発明の実施例としての産業廃棄物から出るカルシウムを石灰化する方法によって対処できる。この方法では、カルシウムの多い粒子と硝酸アンモニウム水溶液とを含む懸濁液からカルシウムイオンを抽出してカルシウムの多い第一画分と重質の第二画分を形成し、遠心分離手段によって第一画分から重質の第二画分を分離し、カルシウムの多い第一画分を二酸化炭素を含むガスで炭酸化して析出炭酸カルシウムの懸濁液と硝酸アンモニウムの水溶液とを形成し、遠心分離手段により硝酸アンモニウムの水溶液から析出物を分離し、重質の第二画分中の鉄の重量割合を濃縮する。別の実施例として、本方法の二酸化炭素を含むガスは、産業燃焼排気、産業廃棄ガス、純粋なCOガス、大気中のCOのいずれか、あるいはこれらを併用することができる。
上記の方法のさらなる実施例として、カルシウムの多い粒子は、灰、フライアッシュ、キルンダスト、焼却廃棄物、廃棄物の石灰、廃棄物ラインの酸化カルシウム、廃棄物ラインの水酸化カルシウムのうちの少なくとも1つとすることができる。
本方法の別の実施例として、粒子を顆粒状の形態とする。本方法のさらなる実施例として浸出剤を硝酸アンモニウムとし、さらなる実施例として、浸出剤は塩化アンモニウムとする。産業廃棄物からのカルシウムを石灰化する方法の別の実施例としては、浸出剤のカルシウムイオンに対する比が1:1から100:1とし、さらなる実施例としては浸出剤のカルシウムイオンに対する比を1:1から2:1とし、さらなる実施例としては浸出剤のカルシウムイオンに対する比を1.25:1とする。
上記の方法の別の実施例としてその方法を周囲温度と周囲圧力で進行させるが、このことは図3bから容易に分かる。実施例によっては、石灰化の方法が産業プロセスの現場で行われ、別の実施例としては、石灰化は産業プロセスに近接して行われ、さらなる実施例としては本方法は可動体上で実行される。
産業廃棄物からカルシウムを石灰化する方法の別の実施例として、炭酸カルシウムは結晶性であって偏三角面体結晶、菱面体結晶、角柱状結晶の少なくとも1つを含むものとする。さらなる実施例として、炭酸カルシウムは、少なくとも95%の純度とし、少なくとも90%の菱面体結晶で構成され、さらに別の実施例として、結晶は、大きさが約5mmから約200ミクロンである。別の実施例としては、結晶の大きさは約1ミクロンから約5ミクロンである。さらなる実施例として、カルシウム、鉄の多い溶液(第一画分)のCO添加の速度で粒径の成長を制御する。産業廃棄物からカルシウムを石灰化する方法のひとつの実施例として、この方法をゼロ和エネルギー法とする。
別の実施例としては、カルシウムの多い産業廃棄物に含まれる鉄を濃縮する方法が得られる。この方法は、出発物質であるカルシウムの多い産業廃棄物と硝酸アンモニウム水溶液とを含む懸濁液からカルシウムイオンを抽出し、カルシウムの多い第一画分と重質の第二画分を形成する。ここで第一画分から重質の第二画分の分離は(横型デカンターなどの)遠心分離手段により行う。重質の第二画分は鉄の重量割合が濃縮され、そして出発物質と比較して第二画分が増加している(例えばVilciu, I., U.P.B. Sci. Bull., Series B, Vol. 73, Iss. 2, 2011, ISSN1454-2331(非特許文献1)を参照せよ。この文献は全体を本明細書に参照援用する)。また水和酸化カルシウムが存在しないことに起因する密度の変化を中和することによって出発物質と比べて安定性が増大する。また、典型的なスラグ出発材料から作られたコンクリート中の未反応のカルシウムは最初は反応しないものの後の破壊の原因となるが、本発明の珪質生成物ではそうした状況下で使用してもこのような現象は見られない。
さらなる実施例として、カルシウムの多い産業廃棄物の鉄含有量を濃縮する方法は、さらに、カルシウムの多い第一画分を二酸化炭素を含むガスで炭酸化して析出炭酸カルシウム(PCC)の懸濁液を形成し、このPCCを遠心分離手段により硝酸アンモニウム水溶液から分離する工程を含む。
別の実施例として以下の工程を含む炭酸カルシウムの製造方法が得られる。(a)強酸と弱塩基からできる塩の水溶液を第一抽出溶媒として使用してアルカリ性産業廃棄物と副生成物を抽出することで第一固体とカルシウムの多い第一溶液とを形成し、(b)横型デカンターで分離することにより、第一溶液を第一固体から分離し、(c)炭酸化ガスを使用してカルシウムの多い第一溶液を炭酸化することにより、炭酸カルシウム析出物と第二溶液を形成し、(d)横型デカンターによって分離を行い、第二溶液から炭酸カルシウムを分離する。
このように、本明細書に開示する各実施例は、オンドリー(Ondrey)による方法(「スラグ・ヒープ:析出炭酸カルシウムの新たな供給源」、Ondrey, G. Chemical Engineering [Chem. Eng.]. Vol. 118, no. 1, pp.14-14. (2011)(非特許文献2))や、Kodamaet al., Energy, 33, (2008), 779-784(非特許文献3)、特開昭51−109281号(特許文献1)、国際公開2009/144382号(特許文献2)、米国特許出願公開第2011/0139628号(特許文献3)、Teir et al., Energy, 32, (2007), 528-539(非特許文献4)、特開2005−097072号(特許文献4)による方法など、カルシウムの石灰化や二酸化炭素を隔離する従来技術の方法に伴うさまざまな欠点を対処することのできる特徴と利点の組合せである。これらの文献はすべて本明細書に全体を参照援用する。当業者であれば、以下の詳細な説明を読み添付の図面を参照することで、上述のさまざまな特徴に加えそれ以外の特徴も簡単に理解できるであろう。
特開昭51−109281号 国際公開2009/144382号 米国特許出願公開第2011/0139628号 特開2005−097072号
Vilciu, I.,U.P.B. Sci. Bull., Series B, Vol. 73, Iss. 2, 2011, ISSN 1454-2331 Ondrey, G.Chemical Engineering [Chem. Eng.]. Vol. 118, no. 1, pp. 14-14. (2011) Kodama et al.,Energy, 33, (2008), 779-784 Teir et al.,Energy, 32, (2007), 528-539
開示する本発明の実施例を詳細に説明するため、ここで添付の図面を参照しておく。
図1は、本明細書で説明する原理によって産業廃棄物から継続的にカルシウム抽出とPCC製造を行う工程を表すフローチャートである。 図2は、本明細書で説明する原理によってスラグからPCCの生成と分離を連続的に行う過程を時間に対する反応pHとして表現したグラフである。 図3aは、本明細書で説明する原理による生産へのカルシウムの多い出発物質と反応する過程における時間(秒)に対する反応pHの変化を示すグラフである。 図3bは、本明細書で説明する原理によるカルシウムの多い出発物質からPCCを生産する過程における時間(秒)に対する反応温度(華氏)のグラフである。
開示する実施例の詳細な説明
以下の説明は本発明を説明するためのさまざまな実施例を対象とするものである。しかしながら、ここに開示する実施例は特許請求の範囲を含む開示内容の範囲を限定するものとして解釈するなどして用いてはならない。さらに、以下の説明は幅広く応用でき、いずれの実施例についての議論もその実施例の説明のためにすぎないこと、また特許請求の範囲を含む開示内容の範囲をその実施例に限定しないことは当業者であれば理解できるであろう。
以下の説明と特許請求の範囲の全体にわたって、具体的な特徴や要素を指すために特定の用語を使用している。当業者ならばわかるであろうが、人が異なれば同じ特徴や要素を指す名前も異なる。この文書では、機能は異なるが名前は同じである要素や特徴を区別する意図はない。また図面は必ずしも等倍ではない。本明細書の特定の特徴と要素は、スケールを誇張して示したり、幾分概略的に示していることがあり、また従来の要素の詳細は明瞭かつ簡潔にするために省略していることがある。
以下の説明と特許請求の範囲における「含む」や「備える」という用語はオープンエンド方式で使用しているため、「・・・を含むが、これらに限定されない」という意味であると解釈すべきである。また、「接続」ないし「連結」という用語は間接接続と直接接続のいずれかの意味でもよいという意図がある。したがって、一つ目の装置が二つ目の装置に接続されるという場合、その接続は二つの装置どうしの直接の接触によってなされているものでも、あるいは他の中間的な装置と接続を介した間接的な接続によるものとしてもよい。本明細書で使用する「約」という用語は、割合などの数量と組み合わせて使用している場合、その割合などの数量のプラスマイナス10%を意味する。例えば「約80%」という用語は80%±8%を含むことになる。
本発明のいくつかの実施例として、スラグ精錬を介して炭素の石灰化と鉄の回収を集約することにより、環境にとって有害な二酸化炭素を隔離する方法が得られる。したがって、実施例によっては、本明細書で説明する方法は、珪質の粉末画分中の金属(鉄)分を濃縮しながら、廃棄された二酸化炭素を活用して継続的にCa+を抽出しPCCを製造する方法が得られる。こうしてさらにコスト的に見合った方法で鉄を抽出することが可能となるのは、鉄鋼回収業にとって重要なことである。
本発明のひとつの実施例として、二酸化炭素を含むガスは、燃焼排気、任意の適当な産業プロセスからの廃ガス、純粋なCOガス、大気中のCO、空気のいずれかとしてもよい。実施例によっては、産業廃棄物である投入物質ないし出発物質はほとんど100%が本明細書で説明する方法で消費される。
本発明のひとつの実施例として、産業廃棄物からカルシウムを石灰化する方法において、カルシウムの多い顆粒状粒子と硝酸アンモニウム水溶液の懸濁液からカルシウムイオンを抽出し、カルシウムの多い第一画分と重質の第二画分を形成する。遠心分離手段により第一画分から重質の第二画分を分離することで、重質の第二画分の鉄の重量割合が濃縮する。カルシウムの多い第一画分は、次いで、析出炭酸カルシウム(PCC)の懸濁液を二酸化炭素を含むガスで炭酸化して硝酸アンモニウム水溶液を形成する。その後、析出物は遠心分離手段(横型デカンターなど)によって硝酸アンモニウム水溶液から分離される。
本明細書で説明するほか図1にも示している方法を使用すれば、有害な二酸化炭素を活用し、温室効果ガスに寄与する汚染物質として除去することができる。そして、低級のコンクリートや路盤材くらいにしか商業的価値のない廃スラグも、石灰化によって処理することで価値ある析出炭酸カルシウムを製造することができる。また、石灰化処理に投入されたスラグを処理する過程で、石灰化サイクルごとにスラグ中の残留元素の重量が濃縮するため、ひとつの実施例では抽出・回収サイクルごとに試料中の鉄の含有率が約70%増加し、このときカルシウムは投入したスラグの重量の約40重量%となり、鉄は投入したスラグの約10重量%存在する。
これらの特徴によってさまざまな有益な効果が得られる。前述した通り、鉄鋼業では珪質原料中に鉄が10重量%よりも多く存在して初めて鉄を抽出することがコスト的に損益均等となる。したがって、本明細書で説明した方法の実施例では、スラグの候補となるサンプルはいかなるものでもその中の鉄の濃度がサイクルごとに倍になり、後続の鉄の機械的抽出工程での実効的な鉄の生産量が倍増する効果があるため、金属の抽出がコスト的に見合ったものとなる。さらに、この回収処理によって化学結合も弱まるため、下流にある鉄の機械的粉砕工程と電気分解や磁気による分離工程の助けとなって、エネルギーコストも減少する。他の金属もこの処理法によって濃縮し、鉄とともに抽出することができる。
図1を参照すると、本発明の方法のひとつの実施例として、産業廃棄物(A)をスラグの状態で本プロセスに投入してもよい。別の実施例としては、産業廃棄物灰の形態としてもよい。また別の実施例として産業廃棄物をフライアッシュの形態としてもよく、さらなる実施例として、産業廃棄物は、焼却廃棄物、廃石灰、廃棄物ラインの酸化カルシウム、キルンダスト、廃棄物ラインの水酸化カルシウムのいずれか、あるいはこれらの組み合わせを含むものとしてもよい。
実施例によっては、スラグを前処理し粉砕して顆粒状の粒子を生成する。産業廃棄物は予備的に粉砕したり鉄の回収サイクルを何回か経たりすることで、顆粒状のスラグを破砕して残留鉄を除去してもよい。こういった二次的ないし三次的な回収工程では鉄の含有量が約10%消費され、その際に荒く破砕したスラグ粒子ないし微粉末が生成するが、これをふるいにかけて選別し100メッシュのオーダーの大きさとする。実施例によっては、スラグは粒度を約1μmから約500μmの範囲内としてもよく、さらなる実施例として、スラグを約1μmから250μmの範囲とすることもできる。実施例によっては、スラグを粉砕することで反応表面積を増加させ浸出速度を増加させることもできる。
実施例によっては、本明細書で説明し図1に示した方法に前処理されたスラグ(A)の超微粒子を投入すると、約30分で90%から99%のカルシウムが抽出できることもある。実施例によっては、スラグの粒度は、粉砕したもの、未粉砕のもの、顆粒状のもの、水砕したもの(粒子の大きさを破断・減少させる)、微粒子、超微粒子のいずれか、あるいはこれらを併用することができる。
本明細書で説明する方法の実施例によっては、固体の産業廃棄物(A)を浸出剤(B)で処理する。浸出剤は水溶した強酸と弱塩基の塩とする。ひとつの実施例としては浸出剤は硝酸アンモニウムとし、別の実施例としては浸出剤を塩化アンモニウムとする。ひとつの実施例として、強酸を水中で完全にイオン化(解離)する酸と定義することもできる。言い換えれば、強酸HAが1モル水に溶解すると、H+が1モルと共役塩基Aが1モル生じる。さらなる実施例として、強酸は水中で少なくとも約90%がイオン化する酸としても定義できる。別の実施例として、弱塩基は水溶液中で完全にはイオン化しない塩基として定義することもできる。
実施例によっては、硝酸アンモニウムの水溶液に乾燥した顆粒状スラグを加える。硝酸アンモニウム(NHNO)はスラグ(通常は3CaO・SiO等のケイ酸カルシウム)のカルシウム成分と反応して、例えば、硝酸カルシウム(CaNOとアンモニア(NH)と固体状の副生成物としての珪質材料とが生成する。
硝酸カルシウムはCOと反応させると炭酸カルシウム(CaCO)が生成し、NH水溶液は再び硝酸アンモニウムを製造するために使用される。
実施例によっては浸出剤が約95%回収可能となる。別の実施例として、浸出剤は約99%回収可能となる。したがって浸出剤は反応で消費されないが反応過程で再び生成するという意味で効果的な触媒である。浸出剤の正しい化学量的関係を維持するためには溶液の硝酸塩含量を監視する。正しいモル比を維持するために必要に応じて水や硝酸塩を加えてもよい。
実施例によっては[カルシウムイオン]と[浸出剤]の比は1:1であり、別の実施例としては比率が2:1である。また別の実施例としては[カルシウムイオン]と[浸出剤]の比が1:1から100:1の範囲である。好ましい実施例としては[カルシウムイオン]と[浸出剤]の比が1.25:1である。
実施例によっては、浸出剤の水への懸濁液のpH範囲はpH5からpH9の範囲であり、さらなる実施例としてはpH範囲がpH6からpH7である。そしてさらなる実施例としてはpH範囲がpH6.5からpH7である。実施例によっては、pH範囲はカルシウムイオン選択的抽出に固有である。
ひとつの実施例として(図1そして図2にも示しているように)、反応過程は基本的に二段階構成であり、スラグ(A)と浸出剤の水溶液(B)とをミキサー(C)中で混合することにより水溶スラリーを形成する。このスラリーは遠心力を利用して分離を行うことのできる横型デカンター(D1)に投入し、カルシウムの多い第一画分から重質の第二画分(珪質粉末(D2))を分離する。実施例によっては、出発反応物である浸出剤とスラグの混合物はpHが約11である(図2と図3aを参照)。化学反応が進みカルシウムが浸出剤に抽出されていくとpHは約9まで減少し、pHが揺動しながら約pH9に留まる。このため、実施例によってはこれを反応完了の尺度として使用することができるほか、これを使用して実際に反応過程を制御することもできる。
第二画分には、黒い斑点や固体粒子として視認できる化学的に濃縮された珪質の材料ないし粉末(D2)が含まれており、これは続いて上澄み分離処理(デカンテーション)によって系から取り除かれる。水による回収処理の際に行われる水圧破砕や掘削で見られるように、分離ないし除去は非常に大きい速度で起こる。実施例によっては、このようなデカンターによって液体を除去することができる速度は、毎分約250から約400ガロンから毎分約250から400ガロン程度である(例えばハチソン・ヘイズ社(Hutchison Hayes)の横型遠心分離デカンターHH5500型)。実施例によっては、上澄み画分は、現在、鉄などの残りの成分が50%増加し、実施例によってはさらに再利用することもできる。上述のように、鉄を60%以上の濃度で含む画分は販売業者にとって経済的価値がある。さらに、実施例によっては、珪質材料は従来のコンクリートに比べてコンクリートの強度を高める特性を示す成分としてコンクリート中に用いることもできる。従来のコンクリートは砂利の代わりに粉砕したスラグを使用している。しかし、従来の廃スラグは吸湿性のある酸化カルシウムを含んでいるため、湿ると膨らんで密度が変化し、コンクリートにひびが入って弱くなる。よって、カルシウムを除去するとコンクリートの強度が高まる。したがって、本明細書で説明した方法によって作製した珪質材料で形成されるコンクリートは、従来のコンクリートに比べて一体性と強度が増加したり、また安定処理土壌で重要となる転圧が可能になったりする。
カルシウムの多い第一画分(E)はpHが約8.5から約9となるが、これをCOガスと反応させる。COはCa+2イオンに吸収されて炭酸カルシウムができる。実施例によっては、約10〜15分で析出炭酸カルシウムの濃度[PCC]が大きくなって透明な溶液が乳白色に変わる。さらに約5分から約15分の間に濁った溶液はpHが約8となる。
炭酸カルシウムは、溶存COの流量と濃度、反応温度と反応圧力、溶液のpHに依存した速度で溶解状態を脱して析出する。pHを監視しているとpHがpH7まで低下した時点ではもう析出が見られなくなり、反応の終了と相関するが、これは実施例によっては使えるCOがこの処理によってすべて消費されることに起因している。
本プロセスは全体として周囲圧力と周囲温度で行うことができる。別の実施例として、いずれかひとつの工程あるいは任意の複数の工程を周囲圧力よりも高圧で行ってもよい。別の実施例として、いずれかひとつの工程あるいは任意の複数の工程を周囲温度より高温で行うこともできる。別の実施例として、いずれかひとつの工程あるいは任意の複数の工程を周囲圧力よりも低圧で行うことができる。別の実施例として、いずれかひとつの工程あるいは任意の複数の工程を周囲温度より低温で行うことができる。これらの条件を任意に組み合わせてもよい。
各パラメータは独立して、あるいは組み合わせて変更することによって、析出の速度を制御すること、ひいては形成される炭酸カルシウム結晶の物理的特性を制御することが可能である。例えば、周囲条件下でCO雰囲気があると菱面体結晶ができる。別の実施例として、反応パラメータを制御することにより、炭酸カルシウムの異形体であるバテライト、カルサイト(方解石)、アラゴナイト(アラレ石)のうち任意のひとつまたは複数が生じるようにすることもできる。結晶の形状は、炭酸カルシウムにとって最終製品の用途にも影響を与える。菱面体結晶は最も密な充填構造を持っており比較的滑らかであるため、プラスチック成型では流動性が良い。これには製紙においても利点があり、紙の密度を良くし表面に光沢を与えることができる。結晶が針状であればそのような仕上げはつや消しになると思われる。
ここで説明した実施例によって生成されるPCCは、粉砕した炭酸カルシウムよりも高品質のものであってもよい。粉砕した炭酸カルシウムは形状、品質、大きさの分布が均一かつ再現可能になっていない。
高品質のPCCは製薬業でも使用されており、平均粒径1.6〜2.6ミクロンの偏三角面体PCCが制酸剤などに、平均粒径3〜5ミクロンの立方体PCCが焼き菓子などに、平均粒径0.6ミクロンの角柱状PCCが液体食品などに使用される。したがって、結晶成長の速度を制御する能力によれば、製薬業から食品産業に至る製造での使用に適した専用のPCC製品を製造するために本プロセスを最適化できる。
PCCは改質・再利用(上述)した硝酸アンモニウム(F1)から横型デカンター(F)を用いて分離される。上澄み分離の効率が良いほど、固体PCC(F2)が乾いたものとなり、失う水が減って、処理が効率的になる。したがって、本明細書に提示する実施例によっては、遠心分離は従来の濾過よりも有効となる。このプロセスはPCCの固形物の収率を最大化し液体の分離を最大化することでクリーンで高品質の製品を生産することができ、これにより重質の画分から浮遊物質をうまく除去できて製品が純粋なものとなる。
実施例によって、ここに提示した方法は、自立した生産ユニットとして、あるいはトラクタートレーラーなどに積載される移動可能なユニットとして行うことができる。本プロセスは製鉄所に設けた立地面積の小さい新規設備として、あるいは現場を離れ本処理に用いる廃ガスを供給できるような別の産業ユニットに隣接して実施することができる。したがって、本明細書で説明した処理過程は、ひとつの実施例として上流の産業プロセス(鉄鋼製造など)の一部とし、その上流工程の現場で石灰化処理を行ってもよく、別の実施例として、上記のように上流の産業プロセスに近接して行ってもよく、また別の実施例として、上流工程から遠い地で石灰化を行ってもよい。本プロセスは周囲温度で行うことも、あるいは外部の産業プロセスから直接供給される事前に熱せられたスラグを用いることもできる。実施例によっては、複数の処理ユニットを用いて本処理過程を並行させて行ってもよい。
好ましい実施例を示して説明してきたが、当業者であれば本明細書の範囲または教示から逸脱することなくそれらを変形することができる。本明細書で説明した実施例は単なる例示であり限定するものではない。ここでの方法や装置には種々の変形や変更が可能でありいずれも本発明の範囲内に含まれる。したがって、保護の範囲は本明細書で説明した実施例に限定されるものではなく特許請求の範囲によってのみ定まるものであり、その範囲は請求項の対象物のあらゆる均等物を含むものである。

例1
本明細書に詳述し図1に示したようにPCC回収法(産業廃棄物からカルシウムを石灰化する方法)によると、産業廃棄物は浸出剤と反応させ、混合させて、カルシウムの多い溶液(第一画分)と重質の第二画分を生成させた。ここで表1を参照すると、産業廃棄物である出発材料(例えばスラグ)の元素分析による各金属とそれらの複合体の重量割合を示している。例えば、出発物質がFeOとして鉄を23.90重量%含んでいることが分かる。重質の第二画分あるいはケイ質粉末(D2)は上澄み分離処理により抽出し、元素分析を行った。なお、本実施のために明らかである、一回の回収サイクル後(図1に示す)には珪質の画分中の鉄の含有量が23.90重量%から32.33重量%に増加している、したがって、本明細書で説明した方法によれば、鉄が非常に多い第一生成物(図1、D2)が生じるため更に産業改良する際のコスト的に見合った出発材料を供給することができ、また産業の出発材料と比較して強度が増加した生成物も生じる。
また、PCC(本明細書で説明した方法でCOを隔離することによって生成する炭酸カルシウム(図1、(F2))が金属をわずかにしか含んでおらず、X線回折によって定めた大きさ約4ミクロンから約200ミクロンの菱面体結晶を含む純度98%のPCCの製造方法が得られることも分かる(表1)。
以上のように、本明細書で説明した方法によれば種々の有用な処理方法が得られる。(1)カルシウムを石灰化して、環境的な処理法で廃棄COを隔離し活用すること。(2)本方法によれば反応に用いる溶媒と反応の副生成物(アンモニアなど)を再利用することができ、無駄な生成物が生じないこと。これにより、(3)鉄の多い珪質粉末が製造されるため、さらに改良したりコンクリート・セメント生産に使用したりするための割に合った出発物質、あるいはLEED認証レンガや屋根板などの建築材料とすることができること。(4)純度と結晶的品質とを制御可能な高品位のPCCが生産できること。

Claims (20)

  1. 産業廃棄物からのカルシウムを石灰化すると同時にその産業廃棄物中の鉄の重量割合を増加させる方法であって、
    a. カルシウムの多い粒子と浸出剤の水溶液とを含む懸濁液からカルシウムイオンを抽出してカルシウムの多い第一画分と重質の第二画分を形成し、遠心分離手段により第一画分から重質の第二画分を分離する工程と
    b. カルシウムの多い第一画分を二酸化炭素含有ガスで炭酸塩化して析出炭酸カルシウムの懸濁液と浸出剤の水溶液とを形成し、遠心分離手段により析出物を浸出剤の水溶液から分離する工程と
    c. 重質の第二画分中の鉄の重量割合を増加させ産業廃棄物中の鉄の重量割合よりも約50%大きくなるようにする工程
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1の方法であって、二酸化炭素を含むガスが、産業燃焼排気、産業廃棄ガス、純粋なCO 2 ガス、大気中のCO 2 のいずれか、あるいはこれらの併用であるもの。
  3. 請求項1の方法であって、カルシウムの多い粒子が、灰、フライアッシュ、キルンダスト、焼却廃棄物、廃棄物の石灰、廃棄物ラインの酸化カルシウム、廃棄物ラインの水酸化カルシウムのうちの少なくとも1つであるもの。
  4. 請求項1の方法であって粒子が顆粒状の形態であるもの。
  5. 請求項1の方法であって浸出剤が硝酸アンモニウムと塩化アンモニウムのいずれかであるもの。
  6. 請求項1の方法であって遠心分離手段が横型デカンターであるもの。
  7. 請求項1の方法であって浸出剤のカルシウムイオンに対する比が1:1から100:1であるもの。
  8. 請求項7の方法であって浸出剤のカルシウムイオンに対する比が1:1から2:1であるもの。
  9. 請求項8の方法であって浸出剤のカルシウムイオンに対する比が1.25:1であるもの。
  10. 請求項1の方法であって周囲温度でかつ周囲圧力で行われるもの。
  11. 請求項1の方法であって石灰産業プロセスの現場で行われるもの。
  12. 請求項1の方法であって石灰産業プロセスに近接して行われるもの。
  13. 請求項1の方法であって方法が可動体上で行われるもの。
  14. 請求項1の方法であって炭酸カルシウムが結晶性であり、その結晶が偏三角面体結晶、菱面体結晶、角柱状結晶の少なくとも1つを含むもの。
  15. 請求項14の方法であって炭酸カルシウムが少なくとも95%の純度であり、その少なくとも90%が菱面体結晶であるもの。
  16. 請求項15の方法であって結晶の大きさが約200ミクロンから約5mmであるもの。
  17. 請求項1の方法であってゼロ和エネルギー法であるもの。
  18. カルシウムの多い産業廃棄物中の鉄含有量を濃縮する方法であって、出発物質であるカルシウムの多い産業廃棄物と硝酸アンモニウムの水溶液とを含む懸濁液からカルシウムイオンを抽出して、カルシウムの多い第一画分と重質の第二画分を形成し、遠心分離手段によって第一画分から重質の第二画分を分離する工程を含み、重質の第二画分中の鉄の重量割合が濃縮されるとともに、出発材料と比較して第二画分の濃度が増加する方法。
  19. 請求項18の方法であって、カルシウムの多い第一画分を二酸化炭素を含むガスで炭酸塩化して析出炭酸カルシウム(PCC)の懸濁液を形成し、PCCを遠心分離手段により硝酸アンモニウムの水溶液から分離する工程をさらに含む方法。
  20. 炭酸カルシウムの製造方法であって、
    a)強酸と弱塩基からできる塩の水溶液を第一の抽出溶媒として使用してアルカリ性の産業廃棄物と副産物を抽出することにより、第一の固体形成するとともにカルシウムの多い第一の溶液形成第一の固体の鉄の重量割合がアルカリ性の産業廃棄物の鉄の重量割合よりも約50%大きくなるようにし、
    b)横型デカンターを用いて第一の固体から第一の溶液分離
    c)カルシウムの多い第一の溶液を炭酸ガスを用いて炭酸化することにより、炭酸カルシウムの析出物と第二の溶液と形成
    d)横型デカンターを用いて第二の溶液から炭酸カルシウム分離する
    ことを特徴とする方法。

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