JP5906857B2 - 改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 - Google Patents

改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法に関する。更に詳しくは、非水電解液二次電池セパレータとして好適な改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法に関するものである。
ポリオレフィン微多孔膜は、電池用セパレータ、電解コンデンサー用隔膜、各種フィルター、透湿防水衣料、逆浸透濾過膜、限外濾過膜及び精密濾過膜等の各種用途に用いられている。ポリオレフィン微多孔膜を電池用セパレータ、特にリチウムイオン電池用セパレータとして用いる場合、セパレータは正極と負極とを絶縁し続けることが必要であるため、特に高温時の寸法安定性の向上が求められている。
一般にポリオレフィン微多孔膜は、製膜時に熱処理を施すことにより、該熱処理での熱処理温度以下の温度範囲における寸法安定性の向上を図ることができるものの、熱処理温度を超える温度範囲における寸法安定性は向上しない。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリオレフィンからなる微多孔膜を25℃における表面張力が25mN/m以上の溶媒で処理することで、熱処理温度を超える温度範囲におけるポリオレフィン微多孔膜の寸法安定を向上させることができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> ポリオレフィンからなる微多孔膜(A)に、25℃における表面張力が25mN/m以上であって、かつポリオレフィンを溶解しない溶媒(B)を含浸させ、次いで溶媒(B)を除去することを特徴とする改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
<2> 微多孔膜(A)が、膜厚が8〜25μm、空隙率が40〜70%、平均孔径が0.05〜0.15μmであることを特徴とする前記<1>記載の改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
<3> ポリオレフィンからなる微多孔膜(A)に、以下の溶媒(B)と高分子化合物(C)とからなる溶液を含浸させて、次いで溶媒(B)を除去することを特徴とする改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
溶媒(B):25℃における表面張力が25mN/m以上であって、かつポリオレフィンを溶解しない溶媒。
<4> 前記高分子化合物(C)が、融点が180℃以上の高分子化合物である前記<3>記載の改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
本発明によれば、ポリオレフィン微多孔膜に施された熱処理での熱処理温度を超える温度範囲においても、寸法安定性が向上した改質ポリオレフィン微多孔膜が得られる。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法(以下、本発明の製造方法ということがある。)は、ポリオレフィンからなる微多孔膜(A)に、25℃における表面張力が25mN/m以上であって、かつポリオレフィンを溶解しないる溶媒(B)を含浸させ、次いで溶媒(B)を除去することで、改質ポリオレフィン微多孔膜が得られる。ここで、改質とは、熱処理での熱処理温度を超える温度範囲における寸法安定性が向上することをいう。
ポリオレフィンからなる微多孔膜(A)(以下、ポリオレフィン微多孔膜(A)ということがある。)は、その内部に連結した細孔を有す構造を有し、一方の面から他方の面に気体や液体が透過可能であるポリオレフィンを主成分とする微多孔膜である。
ポリオレフィン微多孔膜(A)におけるポリオレフィン成分の割合は、全重量の50体積%以上であることを必須とし、90体積%以上であることが好ましく、95%体積以上であることがより好ましい。
ポリオレフィン微多孔膜(A)のポリオレフィン成分には、重量平均分子量が5×10〜150×10の高分子量成分が含まれていることが好ましい。特にポリオレフィン微多孔膜(A)のポリオレフィン成分として重量平均分子量100万以上のポリオレフィン成分が含まれると、ポリオレフィン微多孔膜(A)の強度が高くなるため好ましい。
ポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンなどを重合した高分子量の単独重合体又は共重合体が挙げられる。これらの中でもエチレンを主体とする重量平均分子量100万以上の高分子量ポリエチレンが好ましい。
ポリオレフィン微多孔膜(A)の膜厚は通常8〜25μmであるが、10μm以上が好ましく、12μm以上がより好ましい。膜厚が小さすぎると正負極間の絶縁を保つことが困難なので好ましくない。また上限も22μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましい。膜厚が大きすぎると、電池容量エネルギー密度が低くなるため好ましくない。
ポリオレフィン微多孔膜(A)の空隙率は通常40〜70%であるが、45%以上が好ましく50%以上がより好ましい。空隙率が低すぎるとイオン透過性が確保できないので好ましくない。また上限も65%以下が好ましく、60%以下がより好ましい。空隙率が高すぎるとセパレータの強度を十分に確保することが出来ないので好ましくない。
ポリオレフィン微多孔膜(A)の平均孔径は通常0.05〜0.15μmであるが、0.06μm以上が好ましく、0.07μm以上がより好ましい。孔径が小さすぎると、イオン透過性が確保できないので好ましくない。また上限も0.14μm以下が好ましく、0.13μm以下がより好ましい。孔径が大きすぎると、溶媒処理乾燥時に表面張力が十分に機能せず、微多孔膜を改質できないため好ましくない。
ポリオレフィン微多孔膜(A)の透気度は、通常、ガーレー値で30〜500秒/100ccの範囲であり、好ましくは、50〜300秒/100ccの範囲である。
ポリオレフィン微多孔膜(A)の製造方法は特に限定されるものではなく、例えば特開平7−29563号公報に記載されたように、熱可塑性樹脂に可塑剤を加えてフィルム成形した後、該可塑剤を適当な溶媒で除去する方法や、特開平7−304110号公報に記載されたように、公知の方法により製造した熱可塑性樹脂からなるフィルムを用い、該フィルムの構造的に弱い非晶部分を選択的に延伸して微細孔を形成する方法が挙げられる。
例えば、ポリオレフィン微多孔膜(A)が、超高分子量ポリエチレン及び重量平均分子量1万以下の低分子量ポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂から形成されてなる場合には、製造コストの観点から、以下に示すような方法により製造することが好ましい。
(1)超高分子量ポリエチレン100重量部と、重量平均分子量1万以下の低分子量ポリオレフィン5〜200重量部と、炭酸カルシウム等の無機充填剤100〜400重量部とを混練してポリオレフィン樹脂組成物を得る工程
(2)前記ポリオレフィン樹脂組成物を用いてシートを成形する工程
(3)工程(2)で得られたシート中から無機充填剤を除去する工程
(4)工程(3)で得られたシートを延伸する工程
(5)工程(4)で得られたシートを熱処理する工程
なお、ポリオレフィン微多孔膜(A)については上記記載の特性を有する市販品を用いることができる。
ポリオレフィン微多孔膜(A)は、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば酸化防止剤、分散剤、可塑剤などが挙げられる。
本発明の含浸とは、多孔質体の内部にまで液体を染み込ませることを意味する。すなわち、本発明においては、含浸処理によりポリオレフィン微多孔膜(A)の細孔が実質的に溶媒(B)で満たされた状態になる。
溶媒(B)は、25℃での表面張力が25mN/m以上であって、かつポリオレフィンを溶解しない溶媒であれば特に制限は無い。溶媒(B)としては、例えばクロロホルム(25℃での表面張力26.7mN/m)、四塩化炭素(同26.4mN/m)、ジクロロメタン(同27.2mN/m)、1,2−ジクロロエタン(同31.9mN/m)、1,1,2,2−テトラクロロエタン(同35.6mN/m)等のハロゲン系溶媒や、ジメチルスルホキシド(同42.9mN/m)、ホルムアミド(同57.0mN/m)等の極性有機溶媒が挙げられる。
また、25℃での表面張力が25mN/m未満の溶媒、例えばアセトン(同23.5mN/m)、メタノール(同22.1mN/m)、エタノール(同22.0mN/m)、1−プロパノール(同23.3mN/m)、2−プロパノール(同20.9mN/m)、酢酸エチル(同23.4mN/m)、ジエチルエーテル(同16.7mN/m)等についても、例えば水(同72.8mN/m)等の25℃での表面張力が25mN/mを超える溶媒と混合し、25℃での表面張力を25mN/m以上に調製して溶媒(B)として使用することもできる。混合溶媒として使用する場合は、乾燥過程で残存する溶媒の表面張力が増大するように、表面張力の高い溶媒の沸点が、表面張力の低い溶媒の沸点よりも高いことが好ましい。
ポリオレフィン微多孔膜(A)に溶媒(B)を含浸させる方法に特に制限は無く、ポリオレフィン微多孔膜(A)を溶媒(B)に浸漬させる方法や、溶媒(B)をポリオレフィン微多孔膜(A)に塗布する方法などが挙げられる。
ポリオレフィン微多孔膜(A)を溶媒(B)に浸漬させる方法としては、ロール状のポリオレフィン微多孔膜(A)を浸漬させる方法や、枚葉に切り出したポリオレフィン微多孔膜(A)を浸漬させる方法、またロールから繰り出した反物状のポリオレフィン微多孔膜(A)を連続的に溶媒(B)に槽をくぐらせる方法、などが挙げられる。
溶媒(B)をポリオレフィン微多孔膜(A)に塗布する方法としては、溶媒(B)の粘度にもよるが例えば、グラビアコーター法、小径グラビアコーター法、リバースロールコーター法、トランスファロールコーター法、キスコーター法、ディップコーター法、ナイフコーター法、エアドクターブレードコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、スクイズコーター法、キャストコーター法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法などが挙げられる。
溶媒(B)がポリオレフィン微多孔膜(A)に染み込みにくい場合は、ポリオレフィン微多孔膜(A)を真空状態にして細孔内部の空気を除去し、その後溶媒(B)を注入する真空含浸方法を取っても良い。
溶媒(B)の除去方法としては、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥などいかなる方法でもよい。なお、溶媒(B)を含浸したポリオレフィン微多孔膜(A)から除去する際に加熱を行う場合には、ポリオレフィン微多孔膜(A)の細孔が熱によって収縮しない温度で行うことが好ましい。
本願発明において、溶媒(B)の含浸に際し、予め、溶媒(B)に可溶な高分子化合物(C)を溶媒(B)に溶解し、該溶液を含浸させることができる。かかる高分子化合物(C)を併用することにより、熱処理温度を超える温度範囲における、改質ポリオレフィン微多孔膜の寸法安定性の一層の向上を図ることができる。本発明の改質ポリオレフィン微多孔膜を電池用セパレータ、特にリチウムイオン電池用セパレータとして用いる場合、高分子化合物(C)は電池の電解液に不溶であり、またその電池の使用範囲で電気化学的に安定である高分子が好ましい。
高分子化合物(C)としては、耐熱性の点から、融点が180以上の高分子化合物であるのが好ましく、例えば、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体やエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体などの含フッ素ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体およびその水素化物、メタクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレンプロピレンラバー、ポリ酢酸ビニルなどのゴム類、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリメタクリル酸等の水溶性ポリマー、セルロースエーテル、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルアミド、ポリアミド、ポリエステルなどが挙げられ、中でも、セルロースエーテル、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルアミド、ポリアミドがより好ましく、セルロースエーテルがさらに好ましい。
セルロースエーテルとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、シアンエチルセルロース、オキシエチルセルロース等が挙げられ、化学的な安定性に優れたCMC、HECが特に好ましい。
本発明の製造方法により得られる改質ポリオレフィン微多孔膜は、原料として使用されるポリオレフィン微多孔膜に比して、該ポリオレフィン微多孔膜に施された熱処理での熱処理温度を超える温度範囲における寸法安定性が向上している。
寸法安定性は、改質ポリオレフィン微多孔膜の加熱形状維持率を算出することにより評価することができる。加熱形状維持率は、実施例に記載の方法と同様の方法で算出することができる。加熱形状維持率が高いほど、改質ポリオレフィン微多孔膜は寸法安定性が向上していることを意味する。
本発明の製造方法により得られる改質ポリオレフィン微多孔膜は、高温時の寸法安定性に優れるので、様々な用途に用いることができ、中でも電池用セパレータとして、特には非水電解液二次電池セパレータとして好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例及び比較例のポリオレフィン微多孔膜および改質ポリオレフィン微多孔膜の物性等は以下の方法で測定した。
(1)厚み測定(単位:μm)
ポリオレフィン微多孔膜および改質ポリオレフィン微多孔膜厚みは、JIS規格(K7130−1992)に従い、測定した。
(3)空隙率(単位:体積%)
ポリオレフィン微多孔膜から、一辺の長さ10cmの正方形のサンプルを切り出し、重量W(g)と厚みD(cm)を測定した。サンプル中のそれぞれの材質の重量(Wi(g))を求め、それぞれの材質について、Wi(g)と真比重(真比重i(g/cm))とから体積を算出して、次式より空隙率(体積%)を求めた。
空隙率(体積%)=100−[{(W1/真比重1)+(W2/真比重2)+・・+(Wn/真比重n)}/(10×10×D)]×100
(4)透気度(単位:秒/100cc)
ポリオレフィン微多孔膜および改質ポリオレフィン微多孔膜の透気度は、JIS P8117に基づいて、(株)東洋精機製作所製のデジタルタイマー式ガーレ式デンソメータで測定した。
(5)フィルム平均孔径
JIS K 3832の規定に基づいて、Automated Capillary Flow Porometer(POROUS MATERIALS INC社製)を用い、含浸液をフロリナートFC−40(住友スリーエム(株)製)として、ポリオレフィン微多孔膜の平均孔径を求めた。
(6)加熱形状維持率
ポリオレフィン微多孔膜および改質ポリオレフィン微多孔膜を8cm×8cmに切り出し、中央に、各辺がMD方向(ポリオレフィン微多孔膜を作製したときの流れ方向)とTD方向(ポリオレフィン微多孔膜を作製したときの流れ方向と直交する方向)のいずれか一方向と平行となるように6cm×6cmの正方形を記入した後、2枚の紙で挟み込んだ状態で130℃のオーブンに1時間静置して加熱した。所定時間加熱後にオーブンから取り出したサンプルについて、面内に記入した正方形の各辺の寸法を測定し、MD方向に平行な一辺とTD方向に平行な一辺について、次式より加熱形状維持率を算出した。
加熱形状維持率(%)= 加熱後の寸法÷加熱前の寸法×100
(ポリオレフィン微多孔膜の作製)
超高分子量ポリエチレン粉末(三井化学(株)製の「340M」)70重量%および重量平均分子量1000のポリエチレンワックス(日本精鑞(株)製の「FNP−0115」)30重量%と、該超高分子量ポリエチレンとポリエチレンワックスとの合計量100重量部に対して、酸化防止剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の「Irg1010」)を0.4重量%、P168(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)を0.1重量%、ステアリン酸ナトリウムを1.3重量%を加え、更に全体積に対して38体積%となるように平均孔径0.1μmの炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製)を加え、これらを粉末のままヘンシェルミキサーで混合した後、二軸混練機で溶融混練してポリオレフィン樹脂組成物とした。該ポリオレフィン樹脂組成物を表面温度が150℃の一対のロールにて圧延しシートを作成した。このシートを塩酸水溶液(塩酸4mol/L、非イオン系界面活性剤0.5重量%)に浸漬させることで炭酸カルシウムを除去し、続いてTD方向に延伸した後に120℃で熱処理して、表1に示す性状のポリオレフィン微多孔膜A1〜A3を得た。
Figure 0005906857
(実施例1)
ポリオレフィン微多孔膜A1にエタノール30wt%水溶液(25℃における溶媒表面張力が57.5dyn/cm)をバーコーターで塗工し、室温で乾燥させて改質ポリオレフィン微多孔膜を得た。改質ポリオレフィン微多孔膜の膜厚は16.3μm、透気度は112秒/100ccであった。また、改質ポリオレフィン微多孔膜の加熱形状維持率を表2に示す。
(実施例2)
ポリオレフィン微多孔膜A1にエタノール30wt%水溶液にカルボキシメチルセルロース(第一工業製薬(株)製の「WS−C」)(以下CMCと略す場合あり)を1wt%溶解させた溶液を、バーコーターで塗工し室温で乾燥させて改質ポリオレフィン微多孔膜を得た。改質ポリオレフィン微多孔膜の膜厚は16.3μm、透気度は117秒/100ccであった。また、改質ポリオレフィン微多孔膜の加熱形状維持率を表2に示す。
(実施例3)
ポリオレフィン微多孔膜A2にエタノール30wt%水溶液をバーコーターで塗工し、室温で乾燥させて改質ポリオレフィン微多孔膜を得た。ポリオレフィン微多孔膜A2の膜厚は16.0μm、透気度は133秒/100ccであった。また改質ポリオレフィン微多孔膜の加熱形状維持率を表2に示す。
(実施例4)
ポリオレフィン微多孔膜A2にエタノール30wt%水溶液にカルボキシメチルセルロース(第一工業製薬(株)製の「WS−C」)を1wt%溶解させた溶液を、バーコーターで塗工し室温で乾燥させて改質ポリオレフィン微多孔膜を得た。改質ポリオレフィン微多孔膜の膜厚は15.5μm、透気度は190秒/100ccであった。また、改質ポリオレフィン微多孔膜の加熱形状維持率を表2に示す。
(実施例5)
ポリオレフィン微多孔膜A3にエタノール30wt%水溶液にカルボキシメチルセルロース(第一工業製薬製、WS−C)を0.3wt%溶解させた溶液を、バーコーターで塗工し室温で乾燥させて改質ポリオレフィン微多孔膜を得た。改質ポリオレフィン微多孔膜の膜厚は15.7μm、透気度は159秒/100ccであった。また、改質ポリオレフィン微多孔膜の加熱形状維持率を表2に示す。
(実施例6)
ポリオレフィン微多孔膜A3にエタノール30wt%水溶液にカルボキシメチルセルロース(第一工業製薬(株)製の「WS−C」)を1wt%溶解させた溶液を、バーコーターで塗工し室温で乾燥させて改質ポリオレフィン微多孔膜を得た。改質ポリオレフィン微多孔膜の膜厚は15.3μm、透気度は218秒/100ccであった。また、改質ポリオレフィン微多孔膜の加熱形状維持率を表2に示す。
(実施例7)
ポリオレフィン微多孔膜A3にクロロホルム(25℃における溶媒表面張力が26.7dyn/cm)をバーコーターで塗工し、室温で乾燥させて改質ポリオレフィン微多孔膜を得た。改質ポリオレフィン微多孔膜の膜厚は17.2μm、透気度は130秒/100ccであった。また、改質ポリオレフィン微多孔膜の加熱形状維持率を表2に示す。
(比較例1)
ポリオレフィン微多孔膜A3にエタノール(25℃における溶媒表面張力が22.0dyn/cm)をバーコーターで塗工し、室温で乾燥させた。乾燥後のポリオレフィン微多孔膜A3の膜厚は17.3μm、透気度は127秒/100ccであった。乾燥後のポリオレフィン微多孔膜の加熱形状維持率を表2に示す。
Figure 0005906857

Claims (4)

  1. 膜厚が8〜25μm、平均孔径が0.15μm以下であるポリオレフィンからなる微多孔膜(A)に、
    水を含む混合溶媒、及びハロゲン系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒であり、25℃における表面張力が25mN/m以上であって、かつポリオレフィンを溶解しない溶媒(B)を含浸させ、
    次いで溶媒(B)を除去することを特徴とする改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  2. 微多孔膜(A)が、膜厚が8〜25μm、空隙率が40〜70%、平均孔径が0.05
    〜0.15μmである請求項1記載の改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
  3. 膜厚が8〜25μm、平均孔径が0.15μm以下であるポリオレフィンからなる微多孔膜(A)に、
    以下の溶媒(B)と高分子化合物(C)とからなる溶液を含浸させて、次いで溶媒(B)を除去することを特徴とする改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
    溶媒(B):水を含む混合溶媒、及びハロゲン系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒であり、25℃における表面張力が25mN/m以上であって、かつポリオレフィンを溶解しない溶媒。
  4. 前記高分子化合物(C)が、融点が180℃以上の高分子化合物である請求項3記載の
    改質ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
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