JP5906812B2 - 配線構造、半導体装置及び配線構造の製造方法 - Google Patents

配線構造、半導体装置及び配線構造の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、配線構造、半導体装置及び配線構造の製造方法に関する。
近年、電子機器に対する小型化、高性能化等の要求に伴って、半導体チップの多端子化及び端子間の狭ピッチ化が進められている。また、この傾向に伴って、半導体チップを実装する回路基板(実装基板)の微細化及び多層化、並びに回路基板上での電子部品の高密度実装化も進められている。そして、例えば、半導体チップの再配線層に含まれる再配線の微細化、及び回路基板に含まれる配線の微細化に関する技術が重要視されている。
再配線は、例えば、LSI(大規模集積回路)チップパッケージ等のウエハーレベルパッケージ(WLP)、パッケージ基板、及びシリコンインターポーザ等に用いられる。例えば、LSIチップのパッドは回路基板のパッドよりも狭ピッチで配置されているため、LSIチップパッケージには、これらパッドの位置合わせのためのファンアウト型の再配線が設けられる。そして、この再配線を高精度で微細に形成することが重要視されている。
これまで、パッケージ基板に用いられるビルドアップ基板の再配線及びウエハーレベルパッケージの再配線の形成には、主としてセミアディティブ法が採用されている。しかしながら、再配線の微細化に伴って、セミアディティブ法では、再配線の幅及び下地層に対する密着強度の制御が困難になってきている。
そこで、近年では、再配線の形成にダマシンプロセスを採用することについて検討が行われている。しかし、ダマシンプロセスで再配線を形成すると、上下のビアを繋ぐランド(パッド)においてディッシングが発生することがある。ディッシングが発生すると、上下のビア間の電気的な接続を確保できないことがある。半導体チップ内部の配線の形成で生じるディッシングの抑制に関しては、配線内にピラーを形成するという技術が提案されている。しかしながら、この技術をそのまま再配線のランドに採用しても、ビアとの間の良好な導通及び密着強度を確保することは困難である。
特開2005−72403号公報 特開2008−66716号公報
本発明の目的は、ランドとビアとの間の良好な導通及び密着強度を確保することができる配線構造、半導体装置及び配線構造の製造方法を提供することにある。
配線構造の一態様には、第1のビアと、第2のビアと、前記第1のビア及び前記第2のビアの間に設けられ、前記第1のビアと前記第2のビアとを接続するランドと、が設けられている。前記ランドは絶縁層の開口部に形成されており、前記ランドには、前記第1のビア及び前記第2のビアの双方と接する導電材と、前記導電材の内部に埋め込まれ、前記導電材により上面及び下面が覆われたピラーと、が含まれている。
半導体装置の一態様には、上記の配線構造を含む再配線層が含まれている。
配線構造の製造方法の製造方法の一態様では、第1のビアを形成し、前記第1のビアに接続されるランドを形成し、前記ランドに接続される第2のビアを形成する。前記ランドは前記第1のビアと前記第2のビアとの間の絶縁層の開口部に形成し、前記ランドを形成する際に、前記第1のビア及び前記第2のビアの双方と接する導電材を形成し、前記導電材の内部に埋め込まれ、前記導電材により上面及び下面が覆われたピラーを形成する。
上記の配線構造等によれば、適切なランドが得られるため、ランドと第1、第2のビアとの間で良好な導通及び高い密着強度を確保することができる。
第1の実施形態に係る配線構造を含む半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図1Aに引き続き、半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図1Bに引き続き、半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図1Cに引き続き、半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図1Dに引き続き、半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図1Eに引き続き、半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図1Fに引き続き、半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図1Gに引き続き、半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図1A乃至図1Hに示す製造方法の一部を工程順に示す断面図である。 図2Aに引き続き、図1A乃至図1Hに示す製造方法の一部を工程順に示す断面図である。 半導体装置を示す上面図である。 半導体装置の実装構造を示す図である。 第2の実施形態に係る配線構造を含む半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 第3の実施形態に係る配線構造を含む半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 第4の実施形態に係る配線構造を含む半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図7Aに引き続き、半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 実施例No.1の構造を示す図である。 実施例No.2の構造を示す図である。 比較例No.3の構造を示す図である。 比較例No.4の構造を示す図である。 比較例No.5の構造を示す図である。
以下、実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。なお、便宜上、配線構造の構成をその形成方法と共に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。図1A乃至図1Hは、第1の実施形態に係る配線構造を含む半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。また、図2A乃至図2Bは、図1A乃至図1Hに示す製造方法の一部を工程順に示す断面図である。
第1の実施形態では、先ず、図1A(a)に示すように、電極3が形成された半導体チップ1を絶縁層2に埋め込む。絶縁層2の材料としては、例えば、封止樹脂等の有機物を用いる。このとき、電極3が絶縁層2から露出するようにする。次いで、図1A(b)に示すように、絶縁層2上に、電極3と接する密着層4を形成し、密着層4上にシード層5を形成する。密着層4としては、例えば厚さが20nm程度のTi層を形成し、シード層5としては、例えば厚さが100nm程度のCu層を形成する。密着層4及びシード層5は、例えばスパッタリング法により形成することができる。その後、図1A(c)に示すように、開口部101aを有するレジストパターン101をシード層5上に形成する。開口部101aは、電極3に接続されるビアを形成する予定の領域に位置させる。レジストパターン101の厚さは、例えば8μm程度とする。開口部101aは、例えば露光及び現像により形成することができる。続いて、酸素プラズマ及び/又は紫外線を用いてレジストパターン101を改質する。次いで、図1A(d)に示すように、開口部101a内においてシード層5上にめっき膜6を形成する。めっき膜6としては、例えば厚さが3μm程度のCu膜を形成する。
その後、図1B(e)に示すように、アセトン等を用いてレジストパターン101を除去する。続いて、エッチングにより、シード層5及び密着層4のめっき膜6から露出している部分を除去する。密着層4、シード層5及びめっき膜6を含むビア41が形成される。次いで、図1B(f)に示すように、ビア41の側面及び上面を覆う絶縁層11を絶縁層2上に形成する。このとき、絶縁層11はビア41よりも厚く形成する。絶縁層11としては、例えば厚さが4μm程度の樹脂層を形成する。その後、図1B(g)に示すように、絶縁層11の化学機械的研磨(CMP:chemical mechanical polishing)を行ってビア41の上面を露出させる。続いて、図1B(h)に示すように、絶縁層11及びビア41上に絶縁層12を形成する。絶縁層12としては、例えば厚さが2μm程度の感光性樹脂層をスピンコーティング法により形成する。
次いで、図1C(i)に示すように、絶縁層12に開口部12a及び開口部12bを形成する。開口部12aは、ビア41に電気的に接続されるランドを形成する予定の領域に位置させ、開口部12bは、例えば再配線の一部を形成する予定の領域に位置させる。開口部12a及び開口部12bは、例えば露光及び現像により形成することができる。その後、図1C(j)及び図2A(a)に示すように、絶縁層12上、開口部12a内、及び開口部12b内に、ビア41と接する密着層13を形成し、密着層13上にシード層14を形成する。密着層13としては、例えば厚さが20nm程度のTi層を形成し、シード層14としては、例えば厚さが100nm程度のCu層を形成する。密着層13及びシード層14は、例えばスパッタリング法により形成することができる。続いて、図1C(k)及び図2A(b)に示すように、シード層14上にめっき膜15を形成する。めっき膜15としては、例えば厚さが0.5μm程度のCu膜を形成する。密着層13、シード層14及びめっき膜15が第1の導電膜に含まれる。この第1の導電膜により、開口部12aの底面及び側面が覆われる。次いで、図1C(l)及び図2A(c)に示すように、めっき膜15上に感光性レジスト膜102を形成する。感光性レジスト膜102は、例えばスピンコーティング法により形成することができる。
その後、図1D(m)及び図2A(d)に示すように、感光性レジスト膜102のパターニングを行って、感光性レジスト膜102を開口部12aの底部のみに残存させる。この部分が絶縁体のピラーとして機能する。そして、感光性レジスト膜102のキュアを行う。感光性レジスト膜102のパターニングは、例えば露光及び現像により行うことができる。感光性レジスト膜102のパターニングを、例えばCF4ガス及びO2ガスを用いたドライエッチング等により行ってもよい。なお、開口部12aの底部に残存させた感光性レジスト膜102の上面が絶縁層12の上面よりも深く、つまりビア41側に位置するようにする。続いて、図1D(n)及び図2B(e)に示すように、感光性レジスト膜102及びめっき膜15上にシード層16を形成する。シード層16としては、例えば厚さが100nm程度のCu層を形成する。次いで、図1D(o)及び図2B(f)に示すように、シード層16上にめっき膜17を形成する。めっき膜17としては、例えば厚さが3.5μm程度のCu膜を形成する。このとき、少なくとも平面視で開口部12aの縁の内側では、めっき膜17の上面が絶縁層12の上面よりも高くなるように、つまりビア41から離間するようにめっき膜17を形成する。シード層16及びめっき膜17が第2の導電膜に含まれる。その後、図1D(p)及び図2B(g)に示すように、めっき膜17、シード層16、めっき膜15、シード層14及び密着層13の研磨、例えばCMPを行って絶縁層12の上面を露出させる。密着層13、シード層14、めっき膜15、感光性レジスト膜102、シード層16及びめっき膜17を含むランド42が開口部12a内に形成される。
その後、図1E(q)に示すように、ランド42及び絶縁層12上に絶縁層21を形成する。絶縁層21としては、例えば厚さが5μm程度の感光性樹脂層をスピンコーティング法により形成する。続いて、図1E(r)に示すように、絶縁層21に開口部21aを形成する。開口部21aは、ランド42に電気的に接続されるビアを形成する予定の領域に位置させる。開口部21aは、例えば露光及び現像により形成することができる。次いで、図1E(s)に示すように、絶縁層21上、及び開口部21a内に、ランド42と接する密着層22を形成し、密着層22上にシード層23を形成する。密着層22としては、例えば厚さが30nm程度のTi層を形成し、シード層23としては、例えば厚さが100nm程度のCu層を形成する。密着層22及びシード層23は、例えばスパッタリング法により形成することができる。
その後、図1F(t)に示すように、開口部103aを有するレジストパターン103をシード層23上に形成する。開口部103aは、再配線を形成する予定の領域に位置させる。開口部103aは、例えば露光及び現像により形成することができる。レジストパターン103の厚さは、例えば8μm程度とする。続いて、図1F(u)に示すように、開口部103a内において、シード層23上にめっき膜24を形成する。めっき膜24としては、例えば厚さが5μm程度のCu膜を形成する。次いで、図1F(v)に示すように、アセトン等を用いてレジストパターン103を除去する。
その後、図1G(w)に示すように、エッチングにより、シード層23及び密着層22のめっき膜24から露出している部分を除去する。密着層22、シード層23及びめっき膜24を含むビア43が開口部21a内に形成される。続いて、図1G(x)に示すように、絶縁層21及びめっき膜24上に絶縁層31を形成する。絶縁層31としては、例えば厚さが10μm程度の感光性樹脂層をスピンコーティング法により形成する。次いで、絶縁層31に開口部31aを形成する。開口部31aは、回路基板(実装基板)のパッド等に接続される半田ボールを形成する予定の領域に位置させる。開口部31aは、例えば露光及び現像により形成することができる。開口部31aの形成後に絶縁層31のキュアを行う。そして、絶縁層31上、及び開口部31a内に、めっき膜24と接する密着層32を形成し、密着層32上にシード層33を形成する。密着層32としては、例えば厚さが30nm程度のTi層を形成し、シード層33としては、例えば厚さが100nm程度のCu層を形成する。密着層32及びシード層33は、例えばスパッタリング法により形成することができる。その後、図1G(y)に示すように、開口部104aを有するレジストパターン104をシード層33上に形成する。開口部104aは、半田ボールを形成する予定の領域に位置させる。開口部104aは、例えば露光及び現像により形成することができる。続いて、酸素プラズマ及び/又は紫外線を用いてレジストパターン104を改質する。
次いで、図1H(z)に示すように、開口部104a内において、シード層33上にめっき膜34を形成する。めっき膜34としては、例えばCu膜を形成する。その後、アセトン等を用いてレジストパターン104を除去する。更に、エッチングにより、シード層33及び密着層32のめっき膜34から露出している部分を除去する。続いて、図1H(z1)に示すように、密着層32、シード層33及びめっき膜34の絶縁層31の表面より上方に位置する部分の表面にめっき膜35を形成する。めっき膜35の形成では、例えば、Ni膜を形成し、Ni膜上にAu膜を形成する。次いで、めっき膜35のめっき膜34上の部分を露出する開口部36aを有する絶縁層36を保護層として絶縁層31上に形成する。その後、図1H(z2)に示すように、めっき膜35の開口部36aから露出している部分上に半田ボール37を形成する。
このようにして半導体装置を製造することができる。図3に、半導体装置の上面図を示す。図3中のI−I線に沿った断面を図1A〜図1H及び図2A〜図2Bに示してある。この半導体装置は、例えば、図4に示すように、実装基板61(回路基板)に実装される。このとき、実装基板61のパッド(電極)62に半田ボール37が接続される。
第1の実施形態によれば、めっき膜17の形成前に、開口部12a内に感光性レジスト膜102を形成している。このため、感光性レジスト膜102がピラーとして機能し、開口部12aの上方に十分な厚さのめっき膜17を形成することができ、その後のCMPの際のディッシングを回避することができる。また、ランド42の表面及び裏面に感光性レジスト膜102が露出していない。このため、ビア41とランド42との導通、及びビア43とランド42との導通を確実に確保することができる。更に、ビア41とランド42との高い密着強度、及びビア43とランド42との高い密着強度を得ることもできる。従って、本実施形態は、幅が5μm以下の微細なラインアンドスペースの再配線に好適である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図5は、第2の実施形態に係る配線構造を含む半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
第2の実施形態では、先ず、第1の実施形態と同様にして、感光性レジスト膜102の形成までの処理を行う(図1C(l)及び図2A(c))。次いで、感光性レジスト膜102のパターニングを行って、感光性レジスト膜102を開口部12aの底部のみに残存させる。このとき、図5(a)に示すように、感光性レジスト膜102を開口部12aの底部の複数箇所に残存させ、めっき膜15の上面の一部を感光性レジスト膜102の隙間から露出させる。そして、感光性レジスト膜102のキュアを行う。つまり、第2の実施形態では、開口部12a内に複数のピラーを形成する。なお、第2の実施形態でも、開口部12aの底部に残存させた感光性レジスト膜102の上面が絶縁層12の上面よりも深く、つまりビア41側に位置するようにする。
次いで、第1の実施形態と同様にして、ランド42の形成までの処理を行う。すなわち、図5(b)に示すように、感光性レジスト膜102及びめっき膜15上にシード層16を形成し、図5(c)に示すように、シード層16上にめっき膜17を形成し、図5(d)に示すように、めっき膜17、シード層16、めっき膜15、シード層14及び密着層13のCMPを行って絶縁層12の上面を露出させる。密着層13、シード層14、めっき膜15、感光性レジスト膜102、シード層16及びめっき膜17を含むランド42が開口部12a内に形成される。
その後、第1の実施形態と同様にして、絶縁層21の形成以降の処理を行って半導体装置を完成させる。
第2の実施形態においても、感光性レジスト膜102がピラーとして機能し、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、ランド42内の導電材の割合が第1の実施形態よりも高いため、抵抗を抑制することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図6は、第3の実施形態に係る配線構造を含む半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
第3の実施形態では、先ず、第2の実施形態と同様にして、図6(a)に示すように、感光性レジスト膜102のパターニング及びキュア、つまりピラーの形成までの処理を行う。次いで、図6(b)に示すように、感光性レジスト膜102及びめっき膜15上に、シード層16を形成することなく、めっき膜17を形成する。シード層16を形成していないため、感光性レジスト膜102の上方にめっき膜17が形成されにくいが、感光性レジスト膜102の周囲からも成膜できる。このため、十分な厚さのめっき膜17を得ることは可能である。その後、図6(c)に示すように、めっき膜17、めっき膜15、シード層14及び密着層13のCMPを行って絶縁層12の上面を露出させる。密着層13、シード層14、めっき膜15、感光性レジスト膜102及びめっき膜17を含むランド42が開口部12a内に形成される。
その後、第1の実施形態と同様にして、絶縁層21の形成以降の処理を行って半導体装置を完成させる。
第3の実施形態によっても、感光性レジスト膜102がピラーとして機能し、第1、第2の実施形態と同様の効果が得られる。また、シード層16の省略に伴って、スループットを向上することもできる。開口部12aの底部に残存させる感光性レジスト膜102のサイズによっては、第1の実施形態においてシード層16を省略することも可能である。なお、シード層16を用いる方法には、めっき膜17をより確実に形成することができるという利点がある。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。図7A乃至図7Bは、第4の実施形態に係る配線構造を含む半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
第4の実施形態では、先ず、第1の実施形態と同様にして、めっき膜15の形成までの処理を行う(図1C(k)及び図2A(b))。次いで、図7A(a)に示すように、めっき膜15上に導電膜51を形成する。導電膜51の材料としては、例えば、めっき膜15との間でエッチング選択比を確保できる金属材料を用いることが好ましい。このような材料としては、例えばTi、Ni、Coが挙げられる。導電膜51は、例えばスパッタリング法、CVD法、無電解めっき法等により形成することができる。また、導電膜51の厚さは、例えば1μm程度とする。その後、図7A(b)に示すように、導電膜51上にレジスト膜105を形成する。続いて、図7A(c)に示すように、レジスト膜105のパターニングを行って、レジスト膜105を開口部12aの底部のみに残存させる。この部分がピラーとして機能する。そして、レジスト膜105のキュアを行う。レジスト膜105のパターニングは、例えば露光及び現像により行うことができる。レジスト膜105のパターニングを、例えばCF4ガス及びO2ガスを用いたドライエッチング等により行ってもよい。なお、導電膜51の、開口部12aの底部に残存させたレジスト膜105の下に位置する部分の上面が絶縁層12の上面よりも深く、つまりビア41側に位置するようにする。次いで、図7A(d)に示すように、レジスト膜105をエッチングマスクとして用いて導電膜51のエッチングを行う。このエッチングとしては、導電膜51とめっき膜15との間の選択比を確保できれば、ドライエッチング、ウェットエッチングのどちらを行ってもよい。
その後、図7B(e)に示すように、アセトン等を用いてレジスト膜105を除去する。続いて、導電膜51及びめっき膜15上にシード層16を形成する。次いで、図7B(f)に示すように、シード層16上にめっき膜17を形成し、図7B(g)に示すように、めっき膜17、シード層16、めっき膜15、シード層14及び密着層13のCMPを行って絶縁層12の上面を露出させる。密着層13、シード層14、めっき膜15、導電膜51、シード層16及びめっき膜17を含むランド42が開口部12a内に形成される。
その後、第1の実施形態と同様にして、絶縁層21の形成以降の処理を行って半導体装置を完成させる。
第4の実施形態では、導電膜51がピラーとして機能し、第1〜第3の実施形態と同様の効果が得られる。更に、感光性レジスト膜102に代えて導電膜51がランド42に含まれているため、より低抵抗化が可能である。
なお、いずれの実施形態においても、めっき膜15を省略してもよい。また、絶縁層に無機材料を用いてもよい。更に、上記のようなピラーをランドだけでなく、再配線の一部に形成してもよい。
また、これらの実施形態は半導体装置の再配線層に所定のランドを含む配線構造を適用したものであるが、回路基板のランドにこれらの実施形態と同様の配線構造を適用してもよい。更に、これらの実施形態では、再配線層のある1層のみに所定のランドが含まれているが、再配線層内により多層の配線が含まれる場合には、2層以上に所定のランドが含まれていてもよい。更にまた、半導体装置内に2以上の半導体チップが含まれていてもよく、この場合、半導体チップの電極同士を接続する配線構造の一部に所定のランドが含まれていてもよい。
次に、本願発明者が行った実験について説明する。この実験では、以下の条件で種々のランドを形成し、その上下に位置するビアとの接続状態の確認を行った。
実施例No.1では、図8(a)に示すように、直径が20μmのビア201を形成し、その上に、第1の実施形態に倣って直径が100μmで高さが2μmのランド202を形成した。更に、図8(a)及び(b)に示すように、ランド202上に直径が20μmのビア203を形成した。ランド202の形成に当たっては、密着層13として厚さが30μmのTi層を形成し、シード層14として厚さが100nmのCu層を形成し、めっき膜15として厚さが0.5μmのCu膜を形成した。ランド202に含まれるピラー202b(感光性レジスト膜102)の高さは1.0μmとした。また、シード層16として厚さが100nmのCu層を形成し、めっき膜17として厚さが3.5μmのCu膜を形成し、CMPを行った。密着層13、シード層14、めっき膜15、シード層16及びめっき膜17がランド202の導電材202aに含まれる。なお、ピラー202bの直径は60μmとし、ピラー202bは平面視でランド202の中央に位置させた。
実施例No.2では、図9(a)に示すように、直径が20μmのビア201を形成し、その上に、第1の実施形態に倣って直径が100μmで高さが2μmのランド212を形成した。更に、図9(a)及び(b)に示すように、ランド212上に直径が20μmのビア203を形成した。ランド212の形態は、ピラー212bの形態を除き実施例No.1のランド202と同様である。すなわち、実施例No.2では、ピラー202bよりも直径が小さい複数のピラー212b(感光性レジスト膜102)を用いた。ピラー212bの高さは1.0μmとし、直径は3μmとした。そして、複数のピラー212bを6μmのピッチで分散させた。密着層13、シード層14、めっき膜15、シード層16及びめっき膜17がランド212の導電材212aに含まれる。
比較例No.3では、図10(a)に示すように、直径が20μmのビア201を形成し、その上に、直径が100μmで高さが2μmのランド222を形成した。更に、図10(a)及び(b)に示すように、ランド222上に直径が20μmのビア203を形成した。ランド222の形成に当たっては、開口部12aに相当する開口部を形成する際に、当該開口部内にピラー202bと平面的な形状及び寸法が同一のピラー222bを残存させた。ピラー222bの高さは開口部の深さ(2μm)と同一である。また、ピラー222bには、ピラー202bと同じ感光性レジストを用いた。そして、スパッタリング法により、厚さが30μmのTi層、及び厚さが100nmのCu層を形成し、めっき法により厚さが0.5μmのCu膜を形成し、CMPを行った。Ti層、Cu層及びCu膜がランド222の導電材222aに含まれる。なお、ピラー222bは、実施例No.1と同様に、平面視でランド222の中央に位置させた。
比較例No.4では、図11(a)に示すように、直径が20μmのビア201を形成し、その上に、直径が100μmで高さが2μmのランド232を形成した。更に、図11(a)及び(b)に示すように、ランド232上に直径が20μmのビア203を形成した。ランド232の形態は、ピラー232bの形態を除き比較例No.3のランド222と同様である。すなわち、比較例No.4では、ピラー222bよりも直径が小さい複数のピラー232bを用いた。ピラー232bの高さは1.0μmとし、直径は3μmとした。そして、複数のピラー232bを6μmのピッチで分散させた。Ti層、Cu層及びCu膜がランド232の導電材232aに含まれる。
比較例No.5では、図12(a)に示すように、直径が20μmのビア201を形成し、その上に、直径が100μmで高さが2μmのランド242を形成した。更に、図12(a)及び(b)に示すように、ランド242上に直径が20μmのビア203を形成した。ランド242の形成に当たっては、スパッタリング法により、厚さが30μmのTi層、及び厚さが100nmのCu層を形成し、めっき法により厚さが0.5μmのCu膜を形成し、CMPを行った。この結果、図12(a)に示すように、ディッシングが発生した。
そして、これら実施例及び比較例について熱負荷試験を行った。この熱負荷試験では、−55℃での15分間の保持及び+125℃での15分間の保持を1000回行い、その前後で導通の確認を行った。なお、実施例毎、比較例毎に、40個の試料を作製し、導通が確認できた試料の割合をビア接続率として求めた。この結果を表1に示す。
Figure 0005906812
表1に示すように、実施例No.1及び実施例No.2では、熱負荷の前後のいずれにおいても、100%のビア接続率を得ることができた。一方、比較例No.3では、ビア203の下面の全体が絶縁性のピラー222bの上面と接していたため、導通を確保できなかった。比較例No.4では、熱負荷の前では導通を確保できていたが、ビア203と導電材232aとの接触面積が小さいため、熱負荷の結果、導通が確保できなくなった試料が多発した。比較例No.5では、熱負荷の前では、ディッシングによって導通が確保できない試料が多数存在した。また、導通が確保できいていても、熱負荷の結果、導通が確保できなくなってしまった。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
第1のビアと、
第2のビアと、
前記第1のビア及び前記第2のビアの間に設けられ、前記第1のビアと前記第2のビアとを接続するランドと、
を有し、
前記ランドは、
前記第1のビア及び前記第2のビアの双方と接する導電材と、
前記導電材の内部に埋め込まれ、前記導電材により上面及び下面が覆われたピラーと、
を有することを特徴とする配線構造。
(付記2)
前記ランドは絶縁層の開口部に形成されていることを特徴とする付記1に記載の配線構造。
(付記3)
前記ピラーは絶縁体を含有することを特徴とする付記1又は2に記載の配線構造。
(付記4)
前記絶縁体は感光性レジストであることを特徴とする付記3に記載の配線構造。
(付記5)
前記ピラーは金属材料を含有することを特徴とする付記1又は2に記載の配線構造。
(付記6)
前記導電材はCuを含有し、
前記金属材料はTi、Ni及びCoからなる群から選択された一種を含有であることを特徴とする付記5に記載の配線構造。
(付記7)
付記1乃至6のいずれか1項に記載の配線構造を有することを特徴とする半導体装置。
(付記8)
第1のビアを形成する工程と、
前記第1のビアに接続されるランドを形成する工程と、
前記ランドに接続される第2のビアを形成する工程と、
を有し、
前記ランドを形成する工程は、
前記第1のビア及び前記第2のビアの双方と接する導電材を形成する工程と、
前記導電材の内部に埋め込まれ、前記導電材により上面及び下面が覆われたピラーを形成する工程と、
を有することを特徴とする配線構造の製造方法。
(付記9)
前記ランドは絶縁層の開口部に形成されていることを特徴とする付記8に記載の配線構造の製造方法。
(付記10)
前記導電材を形成する工程は、
前記開口部の底面及び側面を覆う第1の導電膜を形成する工程と、
前記第1の導電膜上に第2の導電膜を形成する工程と、
前記第1の導電膜及び前記第2の導電膜を前記絶縁層の上面が露出するまで研磨する工程と、
を有し、
前記ピラーは、前記第1の導電膜を形成する工程と前記第2の導電膜を形成する工程との間に、前記開口部内の前記第1の導電膜よりも内側の領域に形成されることを特徴とする付記9に記載の配線構造の製造方法。
(付記11)
前記第2の導電膜を形成する工程は、
スパッタリング法によりCuシード層を形成する工程と、
前記Cuシード層上にCuめっき膜を形成する工程と、
を有することを特徴とする付記10に記載の配線構造の製造方法。
(付記12)
前記ピラーを形成する工程において、
前記ピラーの上面の位置を前記絶縁層の上面の位置よりも低くすることを特徴とする付記10又は11に記載の配線構造の製造方法。
(付記13)
前記ピラーは絶縁体を含有することを特徴とする付記8乃至12のいずれか1項に記載の配線構造の製造方法。
(付記14)
前記絶縁体は感光性レジストであることを特徴とする付記13に記載の配線構造の製造方法。
(付記15)
前記ピラーは金属材料を含有することを特徴とする付記8乃至12のいずれか1項に記載の配線構造の製造方法。
(付記16)
前記導電材はCuを含有し、
前記金属材料はTi、Ni及びCoからなる群から選択された一種を含有であることを特徴とする付記15に記載の配線構造の製造方法。
(付記17)
半導体チップの電極に接続される再配線層を形成する工程を有し、
前記再配線層を形成する工程は、付記8乃至16のいずれか1項に記載の方法で配線構造を製造する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
1:半導体チップ
3:電極
41:ビア
42:ランド
43:ビア
51:導電膜(ピラー)
102:感光性レジスト膜(ピラー)

Claims (8)

  1. 第1のビアと、
    第2のビアと、
    前記第1のビア及び前記第2のビアの間に設けられ、前記第1のビアと前記第2のビアとを接続するランドと、
    を有し、
    前記ランドは絶縁層の開口部に形成されており、
    前記ランドは、
    前記第1のビア及び前記第2のビアの双方と接する導電材と、
    前記導電材の内部に埋め込まれ、前記導電材により上面及び下面が覆われたピラーと、
    を有することを特徴とする配線構造。
  2. 前記ピラーは絶縁体を含有することを特徴とする請求項1に記載の配線構造。
  3. 前記ピラーは金属材料を含有することを特徴とする請求項1に記載の配線構造。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の配線構造を含む再配線層を有することを特徴とする半導体装置。
  5. 第1のビアを形成する工程と、
    前記第1のビアに接続されるランドを形成する工程と、
    前記ランドに接続される第2のビアを形成する工程と、
    を有し、
    前記ランドは前記第1のビアと前記第2のビアとの間の絶縁層の開口部に形成し、
    前記ランドを形成する工程は、
    前記第1のビア及び前記第2のビアの双方と接する導電材を形成する工程と、
    前記導電材の内部に埋め込まれ、前記導電材により上面及び下面が覆われたピラーを形成する工程と、
    を有することを特徴とする配線構造の製造方法。
  6. 前記導電材を形成する工程は、
    前記開口部の底面及び側面を覆う第1の導電膜を形成する工程と、
    前記第1の導電膜上に第2の導電膜を形成する工程と、
    前記第1の導電膜及び前記第2の導電膜を前記絶縁層の上面が露出するまで研磨する工程と、
    を有し、
    前記ピラーは、前記第1の導電膜を形成する工程と前記第2の導電膜を形成する工程との間に、前記開口部内の前記第1の導電膜よりも内側の領域に形成されることを特徴とする請求項に記載の配線構造の製造方法。
  7. 前記第2の導電膜を形成する工程は、
    スパッタリング法によりCuシード層を形成する工程と、
    前記Cuシード層上にCuめっき膜を形成する工程と、
    を有することを特徴とする請求項に記載の配線構造の製造方法。
  8. 前記ピラーを形成する工程において、
    前記ピラーの上面の位置を前記絶縁層の上面の位置よりも低くすることを特徴とする請求項又はに記載の配線構造の製造方法。
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