JP5906773B2 - センサ装置、距離計測方法、および、距離計測プログラム - Google Patents

センサ装置、距離計測方法、および、距離計測プログラム Download PDF

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本発明は、距離の計測に用いるセンサ装置と、そのセンサ装置を用いた距離計測方法に関する。
道路の渋滞の状況を知るために、高速道路や主要な道路に設置された渋滞センサで計測された情報を分析する方法が用いられている。また、特定の計測器を搭載した計測車両に、渋滞の状況を調べる対象となっている道路を走行させ、計測車両の走行中に計測されたデータを分析することにより、渋滞の情報を取得することも行われている。
関連する技術として、自車両の状態を検出し、自車両の前方に存在する他車両から渋滞情報を受信すると、受信した情報と自車両の情報から生成した新たな渋滞情報を発信する車両が考案されている。ここで、各車両は、Global Positioning System(GPS)によって得られた位置情報に基づいて、自車両の現在位置や進行方向を特定し、渋滞距離などの情報を算出する。
また、車群走行を開始する際に、目標車両を特定し、目標車両の情報を車々間通信により後続車両に伝達し、各後続車両は同一の目標車両を基準にして自車両の走行制御を行う方法も提案されている。さらに、車群の中で自車両の1台前の車両の情報を車々間通信で取得し、取得した情報に基づいて、自車両の加速度を制御する方法も知られている。
特開2007−148901号公報 特開平10−162282号公報 特開2010−176353号公報
渋滞センサを設置する方法では、情報の精度を上げるためには渋滞センサを増やすため、設置コストが高くなるという問題がある。一方、計測車両を走行させる方法では、精度を向上させるためには、より多くの情報を収集、編集することが求められるため、計測処理や分析処理を行うシステムの負担が大きい。
GPSによる測位結果を用いる方法では、トンネル内や高層ビルが密集する地域など、GPS衛星からの信号を受信しづらい場所では、正確な位置情報が得られない。このため、渋滞が発生している箇所の環境によっては、渋滞についての正確な情報が得られない恐れがある。また、車々間通信により渋滞情報を取得する方法では、渋滞情報を収集する対象の車列の中に車々間通信に対応していない車両が含まれているために、情報を伝達できなくなる場合がある。
本発明は、正確な渋滞情報を簡便に取得するための方法を提供することを目的とする。
本実施形態にかかるシステムでは、第1の車両に搭載されたセンサ装置は、データ受信部、レーダ送信部、レーダ受信部、計算部、および、データ送信部を備える。データ受信部は、第1の車線に位置する起点車両を起点とした前記第1の車線の渋滞の長さを求めることを要求する計測要求を、前記起点車両を含む前記第1の車線中の車両のいずれかである送信元の車両から受信する。レーダ送信部は、前記送信元の車両に向けてレーダ信号波を送信する。レーダ受信部は、前記送信元の車両から反射してきたレーダ信号波の反射波を受信する。計算部は、前記起点車両から前記第1の車両までの距離である第2の距離を計算する。ここで、第2の距離は、前記計測要求を用いて通知された前記起点車両から前記送信元の車両までの距離である第1の距離、前記反射波により求めた前記送信元の車両から前記第1の車両までの距離、前記第1の車両の長さを用いて求めた値である。データ送信部は、前記第1の車両が前記第1の車線に位置している場合、前記第1の車線中で前記第1の車両に対して前記送信元の車両と反対側に存在する車両の中で最も近い位置に位置している第2の車両との通信を試みる。第2の車両との通信に失敗すると、データ送信部は、前記第1の車線と進行方向が同じ第2の車線に位置する第3の車両に、前記第2の距離を含む計測要求を送信する。
正確な渋滞情報を簡便に取得できる。
実施形態にかかる方法の例を示す図である。 路面センサの構成の例を示す図である。 路面センサのハードウェア構成の例を示す図である。 車載センサの構成の例を示す図である。 車載センサのハードウェア構成の例を示す図である。 渋滞距離の計測の例を示す図である。 車線テーブルの例を示す図である。 車線の走行方向の例を示す図である。 計測開始要求メッセージに含まれる情報要素の例を説明する図である。 計測要求メッセージに含まれる情報要素の例を説明する図である。 計測応答メッセージに含まれる情報要素の例を示す図である。 車載センサの動作の例を説明するフローチャートである。 第2の実施形態に係る渋滞距離の計測の例を示す図である。 車載センサの動作の例を説明するフローチャートである。 路面センサの動作の例を説明するフローチャートである。 走行方向の決定方法の例を説明する図である。
図1は、実施形態にかかる方法の例を示す。図1に示す道路には、車両の走行方向が同じ2つの車線(車線1、車線2)があるものとする。路面センサ10は、車線1と車線2の各々について、渋滞が発生しているかを確認する。以下の説明では、車線1が渋滞しているとする。
路面センサ10は、渋滞の発生を検知すると、渋滞が発生している車線を走行している車両30のうち、路面センサ10から最も近い位置にいる車両30を起点車両とする。図1の例では、車線1の先頭を走行する車両30aが起点車両となる。さらに、路面センサ10は、起点車両に、渋滞の長さの計測を要求する。ここで、渋滞の長さは車線1を走行している車両の長さの総和と、車線1を走行している車両の間の車間距離の総和の合計値である。
車両30aに搭載されている車載センサは、車線1の後続車である車両30bと通信を確立しようとするが、通信に失敗したとする。すると、車両30aに搭載されている車載センサは、車線1の隣接車線である車線2において、車両30aと同じ方向に走行している車両30cの車載センサとの間で通信を確立して、車両30aの長さ(CLa)を車両30cに通知する。車両30cに搭載されている車載センサは、車両30aと車両30cの間の車間距離(A)、および、車両30aと車両30cを結ぶ直線が車線1に対してなす角度(α)を計測する。また車両30cの長さはCLcであるとする。すると、車両30cの車載センサは、車線1での渋滞の長さは、CLa+Acosα+CLc以上であると計算する。
次に、車両30cの車載センサは、渋滞の長さを求める対象となっている車線1を走行している車両30dの車載センサと通信を確立できたものとする。車両30cの車載センサは、車線1が渋滞の長さを求める対象であることと、車両30cで得られた計算結果を通知する。
車両30dの車載センサは、車両30cと車両30dの間の車間距離(B)、および、車両30cと車両30dを結ぶ直線が車線1に対してなす角度(β)を計測する。また車両30dの長さはCLdであるとする。すると、車両30dの車載センサは、車線1での渋滞の長さは、CLa+Acosα+CLc+Bcosβ+CLd以上であると計算する。車両30dの車載センサは、車両30dの後続車がいないことを確認すると、渋滞の長さはCLa+Acosα+CLc+Bcosβ+CLdであると決定し、計算結果を車両30cの車載センサに送信する。車両30cの車載センサは、受信した結果を車両30aの車載センサに通知し、車両30aの車載センサは、得られた結果を路面センサ10に通知する。
このように、実施形態に係る方法によると、渋滞中の車線の各車両が、前の車両から通知された値に、自車両の長さと前の車両との間の車間距離を加算した結果を後続車両に通知することにより、最後尾の車両において渋滞の長さが求められる。また、渋滞情報を収集する対象の車列の中に車々間通信に対応していない車両が含まれていても、他の車線の車両を用いて、渋滞の正確な長さが計算される。例えば、図1の例では、車両30bは車々間通信に対応していないが、車両30aの末尾から車両30dの先頭までの距離は、Acosα+CLc+Bcosβとして求められる。さらに、実施形態に係る方法では、測位衛星からの情報が使用されないため、トンネル内や高層ビルが密集する地域など、測位衛星からの情報を受信できない場所であっても、渋滞の長さが正確に計測される。
図2は、路面センサ10の構成の例を示す。路面センサ10は、アンテナ11、データ送信部12、データ受信部13、通信部14、レーダ送信部15、レーダ受信部16、レーダ処理部17、計算部18を備える。データ送信部12は、アンテナ11を介して、道路を走行している車両30に搭載された車載センサにデータを送信することができる。データ受信部13は、アンテナ11を介して、車載センサから送信されてきたデータを受信する。通信部14は、データ受信部13から入力されたデータを処理し、データ送信部12に送信データを出力する。また、通信部14は、受信データを適宜、計算部18に出力する。レーダ送信部15は、路面センサ10が設置されている道路を走行する車両30に信号を送信し、レーダ受信部16は車両30から反射された信号を受信する。レーダ処理部17は、レーダ受信部16で受信された受信信号を処理して、計算部18に出力する。計算部18は、レーダ処理部17から入力されたデータに基づいて、車両30までの距離や車両30にレーダが照射されたときの照射角度などを求める。計算部18は、得られた距離や角度から、信号を反射した車両30が位置する車線を特定することができる。車線の特定方法などについては後述する。また、計算部18は、通信部14やレーダ処理部17から入力された情報を用いて、路面センサ10が監視している領域での渋滞の発生を検出することができる。渋滞の発生の検出方法は、例えば、単位時間当たりに走行する車両数の計測や、1台の車両が一定の距離を走行するためにかかった時間の計測などを含む任意の方法によって行われるものとする。
図3は、路面センサ10のハードウェア構成の例を示す。なお、図3は、路面センサ10がミリ波レーダを備えている場合を例としているが、路面センサ10は実装に応じて他の種類のレーダを備えていても良い。路面センサ10は、アンテナ11、インタフェース21、制御回路22、ミリ波回路23、メモリ24を備える。インタフェース21は、データ送信部12およびデータ受信部13として動作する。ミリ波回路23は、レーダ送信部15およびレーダ受信部16として動作する。制御回路22は、メモリ24に記録されたプログラムを実行することにより、通信部14、レーダ処理部17、および、計算部18として動作する。メモリ24は、制御回路22の処理で得られたデータなどを格納する。メモリ24は、例えば、通信部14、レーダ処理部17、計算部18の処理で得られたデータ等を保持することができる。
図4は、車載センサ40の構成の例を示す。車載センサ40は、アンテナ41(41a、41b)、データ送信部42(42a、42b)、データ受信部43(43a、43b)、通信部44、レーダ送信部45(45a、45b)、レーダ受信部46(46a、46b)、レーダ処理部47、計算部48を備える。以下の説明では、車載センサ40は、アンテナ41aとアンテナ41bの2つのアンテナを備えているものとする。また、アンテナ41aは車両30の前方に設置されており、アンテナ41bは車両30の後方に設置されているものとする。データ送信部42aは、アンテナ41aを介してデータを送信し、データ受信部43aは、アンテナ41aを介してデータを受信する。すなわち、車載センサ40は、アンテナ41a、データ送信部42a、データ受信部43aを用いて、車載センサ40が搭載された車両30の前方に位置する車両30中の車載センサ40や路面センサ10と通信する。データ送信部42bは、アンテナ41bを介してデータを送信し、データ受信部43bは、アンテナ41bを介してデータを受信する。すなわち、車載センサ40は、アンテナ41b、データ送信部42b、データ受信部43bを用いて、車載センサ40が搭載された車両30の後方に位置する車両30中の車載センサ40や路面センサ10と通信する。
通信部44は、データ送信部42a、42bに送信データを出力し、データ受信部43a、43bから受信データを受け取る。通信部44は、データ受信部43a、43bから入力されたデータを処理して、送信データを生成する。さらに、通信部44は、得られた受信データを計算部48に出力する。また、通信部44は、送信データに用いられる数値などの情報を計算部48から取得する。
レーダ送信部45aは、アンテナ41aを介してレーダを、前方の車両30などの目標に照射する。レーダ受信部46aは、アンテナ41aを介して、目標での反射波を受信し、レーダ処理部47に出力する。レーダ処理部47は、レーダ受信部46aでの受信波を処理して計算部48に出力する。レーダ送信部45bは、アンテナ41bを介して、後続車両などの目標にレーダを照射する。レーダ受信部46bは、アンテナ41bを介して、目標での反射波を受信し、レーダ処理部47に出力する。レーダ処理部47は、レーダ受信部46bでの受信波を処理して、計算部48に出力する。
計算部48は、レーダ処理部47から入力されたデータに基づいて、目標までの距離や角度を求める。ここで、距離や角度の計算方法は、レーダを用いた任意の測定技術に用いられる方法から選択されるものとする。計算部48は、レーダ受信部46aを介して受信された受信波のデータを用いて、車両30の前方に位置する目標までの距離や角度を求める。同様に、計算部48は、レーダ受信部46bを介して受信された受信波のデータを用いて、車両30の後方に位置する目標までの距離や角度を求めることができる。なお、計算部48は、車載センサ40が搭載されている車両30の長さを予め記憶しているものとする。また、計算部48は、車線を特定するための情報を、車載センサ40からの距離と角度の関数として予め記憶しているものとする。例えば、計算部48は、車載センサ40が搭載されている車両30が走行している車線と、隣接する車線の境目に位置する複数の地点について、車載センサ40からの距離と対象車線に対する角度を、(距離,角度)のように対応付けた情報を記憶することができる。このため、計算部48は、例えば、車載センサ40からの距離が0.5mで対象車線との角度が0.2度(0.5m,0.2度)の位置は、車載センサ40が搭載されている車両30が走行している車線内であると判定できる。一方、境目として記憶している地点の値が(1m,60度)のとき、車載センサ40からの距離が2mで対象車線との角度が60度(2m,60度)の位置は、隣接する車線であると判定する。なお、角度は時計回りの方向に正の値とするなど、対象車線に対していずれの方向になす角度であるかを含めた情報となっているものとする。このため、計算部48は、角度の値、アンテナの車両30での設置位置から、走行方向車線が対象車線の右と左のいずれの方向であるかを特定できる。
図5は、車載センサ40のハードウェア構成の例を示す。車載センサ40は、アンテナ41(41a、41b)、インタフェース51(51a、51b)、ミリ波回路52(52a、52b)、制御回路53、メモリ54を備える。インタフェース51aは、データ送信部42aおよびデータ受信部43aとして動作し、インタフェース51bは、データ送信部42bおよびデータ受信部43bとして動作する。ミリ波回路52aは、レーダ送信部45aおよびレーダ受信部46aとして動作し、ミリ波回路52bは、レーダ送信部45bおよびレーダ受信部46bとして動作する。制御回路53は、メモリ54に記録されたプログラムを実行することにより、通信部44、レーダ処理部47、計算部48として動作する。メモリ54は、制御回路53の処理に用いられるデータなどを適宜、記憶することができる。また、メモリ54は、適宜、通信部44、レーダ処理部47、計算部48での処理に用いられるものとする。なお、図5はハードウェア構成の例であり、例えば、車載センサ40がミリ波レーダ以外のレーダを備えていても良い。
<第1の実施形態>
図6は、渋滞距離の計測の例を示す図である。図6の例では、車線1を車両30a、30b、30c、30e、30gが走行しており、車線2を車両30d、30f、30hが走行しているものとする。また、車両30a〜30hのうち、車両30cと車両30eは車載センサ40を搭載していないものとする。図6の図中では、車載センサ40の符号の末尾のアルファベットは、その車載センサ40を搭載している車両30の記号の末尾のアルファベットと同じものとする。例えば、車載センサ40aは車両30aに搭載されており、車載センサ40bは車両30bに搭載されているものとする。
まず、路面センサ10は、渋滞を検知する。路面センサ10が渋滞を検知する方法は、既知の任意の方法を用いることができる。以下の説明では、例として、(A)〜(C)の3つの条件のうちの1つ以上を満たしたときに、路面センサ10中の計算部18は、渋滞が発生したと判定するものとする。
(A)同じ車両30に照射したレーダの反射波の平均受信レベルが、一定の時間以上変化しない。
(B)車両30の速度が所定の閾値以下である。ここで、計算部18は、レーダ送信部15から送信したレーダの周波数fsと、レーダ受信部16で受信した車両30からの反射波の周波数frを比較するものとする。計算部18は、frとfsの周波数の差が閾値Th以下の場合、車両30の速度は所定の閾値以下であると判断する。ここで、計算部18は、予め閾値Thを記憶しているものとする。
(C)同じ車両30にレーダを照射することによって路面センサ10から車両30のまでの距離の経時変化を観測したときに、一定の時間以上での、検知距離の変動量が変動閾値以下である。なお、この場合に用いられる変動閾値も計算部18が予め記憶しているものとする。
(1)路面センサ10の計算部18が渋滞を検知すると、計算部18は渋滞の長さを測定する車線を決定する。例えば、路面センサ10は、渋滞の長さを計測する起点とする起点車両を特定し、起点車両の位置する車線を特定する。ここでは、路面センサ10は、レーダを用いて、車両30aの位置する車線を特定するものとする。路面センサ10のレーダ送信部15は、渋滞の先頭の車両30aにレーダを送信し、レーダ受信部16は、反射波を受信する。計算部18は、反射波に基づいて、路面センサ10から車両30aまでの距離と角度を計算する。計算部18は、予め、各車線の範囲を特定する車線テーブルを備えているものとする。図7に車線テーブルの例を示す。車線テーブルは、車線の番号に対応付けて、路面センサ10からの距離と角度が記録されている。図7の例では、路面センサ10からの距離がL1±ΔL(m)で、レーダの照射角度がD1±ΔD度である場合、検出された車両30は車線1に位置することになる。車両30aは、路面センサ10からL1メートルの距離で照射角度がD1であったものとする。すると、計算部18は、車両30aが車線1に位置していると判断する。
次に、路面センサ10は、渋滞の長さを計測する車線と同じ方向に車両30が走行する車線を特定する。図8の例では、車線1はAの矢印の方向に車両30が走行し、車線2ではBの矢印の方向に車両30が走行しているため、車線1と車線2では車両30が同じ方向に走行している。一方、車線3では、矢印Cに示すように、車両30が車線1とは反対側に走行している。このように、路面センサ10は、予め、各車線の走行方向を記憶することができるものとする。そこで、路面センサ10は、車線1に含まれる車両30に車載センサ40が搭載されていない場合に、車線2に存在する車両30を経由して渋滞距離を計測できることを認識できる。なお、路面センサ10は、レーダなどを用いて各車線の走行方向を認識しても良い。
(2)路面センサ10は、車両30aに搭載されている車載センサ40aに向けて、計測開始要求メッセージを送信する。計測開始要求メッセージに含まれる情報要素の例を図9に示す。計測開始要求メッセージには、計測の開始を要求する情報、計測の対象となる車線の識別子、フィードバックフラグ、進行方向が同じ車線の情報が含まれる。以下、計測の対象となる車線のことを「対象車線」と記載することがあるものとする。フィードバックフラグは、計測開始要求メッセージによって行われた計測の結果を送信元に送信するかを表すフラグである。ここでは、フィードバックフラグ=1の場合はフィードバックが行われ、フィードバックフラグ=0の場合はフィードバックが行われないものとする。進行方向が同じ車線の情報は、対象車線と進行方向が同じ車線の識別子と、その車線が対象車線の進行方向から見て左右のどちらの方向に何車線分進んだ位置にあるかを示す情報を含む。例えば、車線2の場合は、車線1の進行方向左側に1車線進んだ位置にある車線である。従って、車両30aに送信される計測開始要求メッセージに含まれる情報要素は、以下のようになる。
計測開始要求
対象車線 :車線1
フィードバックフラグ:1
進行方向が同じ車線 :車線2、対象車線の左側の1車線目
(3)車載センサ40aのデータ受信部43aは、アンテナ41aを介して路面センサ10からの計測開始メッセージを受信したものとする。データ受信部43aは、計測開始要求メッセージを通信部44に出力する。通信部44は、計測開始要求メッセージの内容を記憶すると共に、車線1の後続車両に対して送信するための計測要求メッセージを生成する。図10は、計測要求メッセージに含まれる情報要素の例を説明する図である。計測要求メッセージは、計測要求、車々間距離と角度、送信元車両長さ、渋滞距離、対象車線、送信元車線、通信先車線、進行方向が同じ車線の情報が含まれる。
計測要求は、計測要求メッセージを受信した後続車両に対して、送信元の車両との間の車々間距離と、送信元の車両と通信先の車両を結ぶ直線と対象車線がなす角度を測定することを要求する情報である。車々間距離および角度として、送信元の車両30に搭載された車載センサ40での測定結果が記録される。ここでは、車両30aの先行車両は車線1にはいないので、車両30aから送信される計測要求メッセージには、車々間距離と角度は記録されないものとする。送信元車両長さは、計測要求メッセージの送信元となった車載センサ40が搭載されている車両30の長さである。渋滞距離は、起点車両の先頭から、送信元の車両の最後尾の位置を対象車線上に投影した位置までの間の距離である。送信元車線情報は、送信元の車載センサ40が搭載された車両30が走行している車線の識別子である。通信先車線情報は、計測要求メッセージを受信する車両30が走行している車線の識別子である。
車載センサ40aの通信部44は、データ送信部42bからアンテナ41bを介して、後方の車両30bと通信を確立するためのメッセージ(通信要求メッセージ)を送信する。車載センサ40aのデータ受信部43bにおいて、通信要求メッセージに応答するメッセージ(応答メッセージ)が受信されると、通信部44は、車両30aの後続車両30bと通信が可能であると認識する。
すると、車載センサ40aの通信部44は、適宜、計算部48から計測結果や計算部48が記憶している情報を取得することにより、車両30bに搭載されている車載センサ40bに送信するための計測要求メッセージを生成する。車載センサ40aで生成される計測要求メッセージには、以下のような情報が含まれる。
計測要求
車々間距離および角度:なし
送信元車両長さ :CL1
渋滞距離 :CL1
対象車線 :車線1
送信元車線 :車線1
通信先車線 :車線1
進行方向が同じ車線 :車線2、対象車線の左側の1車線目
(4)車載センサ40aのデータ送信部42bは、車載センサ40bに向けて計測要求メッセージを送信する。
(5)車載センサ40bのデータ受信部43aは、車載センサ40aからの計測要求メッセージを受信する。すると、通信部44は、送信元車線と通信先車線をレーダ処理部47に通知するとともに、送信元の車両30までの距離と角度の計測を要求する。レーダ処理部47は、通信部44から通知された送信元車線の前方に位置する車両30に向けてレーダを照射する。すると、計算部48は、受信した反射波のデータに基づいて、通知された車線の前方に位置する車両30までの距離と、その車両と車両30bを結ぶ直線が対象車線に対してなす角度を求める。
ここでは、レーダ処理部47は、レーダ送信部45aからアンテナ41aを介して車両30aに向けてレーダを送信させる。レーダ受信部46aは、車両30aからのレーダの反射波を、アンテナ41aを介して受信し、レーダ処理部47に出力する。レーダ処理部47は得られた値を計算部48に出力すると、計算部48が距離と角度を求める。ここでは、車両30bから車両30aまでの距離がL2メートルで、車両30bと車両30aを結ぶ直線と車線1のなす角度が0度であるとする。計算部48は、得られた値を記憶する。さらに、計算部48は、起点車両からの渋滞距離を計算する。n番目の車両で計算される渋滞距離(Ltotal,n)は、以下の式から計算される。
total,n=Ltotal,n-1+L+CL
ここで、Ltotal,n-1はn−1番目の車両で計算された渋滞距離であり、計測要求メッセージによって通知される。Lは、計算部48での計算で得られた車々間距離を対象車線の方向に投影した長さである。従って、L=Lobs×cosθobsと表せる。なお、Lobsは、計算部48の計算によって得られた距離、θobsは、計算部48が算出した角度である。従って、ここでは、Lは車両30aの末尾を始点とし車両30bの先頭を終点とするベクトルの、車線1と平行な方向の成分の長さである。CLは、n番目の車両の長さである。従って、車載センサ40bの計算部48で計算される渋滞距離Ltotal,2は、
total,2=CL1+L2×cos0+CL2=CL1+L2+CL2となる。
(6)車載センサ40bの通信部44は、車両30bの後続車と通信が可能であるかを調べるために、データ送信部42bから車線1と平行な方向に通信要求メッセージを送信する。前述のとおり、車両30cには車載センサ40が搭載されていないため、車両30cから応答メッセージは送信されてこない。通信要求メッセージを送信してから所定の時間以内に応答メッセージを受信しない場合、車載センサ40bの通信部44は、同じ車線の車両との通信に失敗したと判断する。
(7)次に、車載センサ40bの通信部44は、進行方向が同じ車線に位置する車両30との間での通信を確立しようとする。進行方向が同じ車両は、計測要求メッセージに含まれている情報から特定されるものとする。ここでは、車載センサ40bの通信部44は、車線2は対象車線と進行方向が同じであると認識し、車線2に位置する車両30との間の通信を試みる。ここで、車線2は車線1の進行方向左側の1車線目であることが分かっているので、通信部44は、1車線分だけアンテナ41bの送信先の角度を変更する。アンテナ41bの調整後に、データ送信部42bは通信要求メッセージを送信する。今回は、車載センサ40dから、所定の時間以内に応答メッセージが車載センサ40bに送信されたものとする。
すると、通信部44は、車載センサ40d宛ての計測要求メッセージを生成する。生成される計測要求メッセージに含まれる情報は以下のとおりである。
計測要求
車々間距離および角度:L2、0度
送信元車両長さ :CL2
渋滞距離 :CL1+L2+CL2
対象車線 :車線1
送信元車線 :車線1
通信先車線 :車線2
進行方向が同じ車線 :車線2、対象車線の左側の1車線目
車載センサ40bの通信部44は、データ送信部42bを介して、生成した計測要求メッセージを、車載センサ40dに送信する。
(8)車載センサ40dのデータ受信部43aは、車載センサ40bからの計測要求メッセージを受信する。すると、レーダ処理部47は、車載センサ40dのアンテナ41aの方向を調整して、車線1に向けて信号を送信できるようにする。その後、レーダ送信部45aがレーダを車両30bに向けて照射し、レーダ受信部46aは反射波を受信する。計算部48は、送信元車線と通信先車線の情報を用いて送信元の車両30bまでの距離と角度の計測を行う。ここでは、車両30dから車両30bまでの距離がL3メートルで、車両30dと車両30bを結ぶ直線と車線1のなす角度がα度であるとする。計算部48は、起点車両からの渋滞距離(Ltotal,3)を以下のように求める。
total,3=CL1+L2+CL2+L3×cosα+CL3
なお、ここで、車両30dの車両の長さはCL3であるものとする。
(9)車載センサ40dの通信部44は、車載センサ40dは対象車線の後続車と通信が可能であるかを調べる。まず、通信部44は、アンテナ41bの設定を、車線1の後続車両と通信できるように変更し、その後、データ送信部42から通信要求メッセージを送信する。通信要求メッセージは車両30eに向けて送信されることになるが、車両30eには車載センサ40が搭載されていない。このため、車載センサ40dは、車両30eからの応答メッセージを受信できず、車載センサ40dの通信部44は、車線1の車両との通信に失敗したと判断する。
(10)車載センサ40dの通信部44は、車両30dと同じ車線を走行する車両30との間での通信を確立しようとする。アンテナ41bでの角度の調整後に、データ送信部42bは通信要求メッセージを送信する。ここでは、データ受信部43bは、車両30fに搭載されている車載センサ40fから送信されてきた応答メッセージを、所定の時間以内に受信したものとする。
すると、通信部44は、車載センサ40f宛ての計測要求メッセージを生成する。生成される計測要求メッセージに含まれる情報は以下のとおりである。
計測要求
車々間距離および角度:L3、α度
送信元車両長さ :CL3
渋滞距離 :CL1+L2+CL2+L3×cosα+CL3
対象車線 :車線1
送信元車線 :車線2
通信先車線 :車線2
進行方向が同じ車線 :車線2、対象車線の左側の1車線目
車載センサ40dの通信部44は、データ送信部42bを介して、生成した計測要求メッセージを、車載センサ40fに送信する。
(11)車載センサ40fは、車載センサ40dからの計測要求メッセージを受信すると、手順(5)の説明と同様にして、車両30fと車両30dの間の距離を計測する。さらに、車載センサ40fは、車両30fと車両30dを結ぶ直線が、車線1に対してなす角度も求める。ここでは、車両30fから車両30dまでの距離がL4メートルで、車両30fと車両30dを結ぶ直線と車線1のなす角度が0度であるとする。計算部48は、起点車両からの渋滞距離(Ltotal,4)を以下のように求める。
total,4=CL1+L2+CL2+L3×cosα+CL3+L4+CL4
なお、ここで、車両30fの車両の長さはCL4であるものとする。
(12)車載センサ40fは、手順(9)と同様の手順により、対象車線の後続車と通信が可能であるかを調べる。この処理により、通信要求メッセージは車両30gに向けて送信される。車両30gに搭載されている車載センサ40gは、車載センサ40fにむけて応答メッセージを送信する。そこで、車載センサ40fの通信部44は、車線1の車両との通信に成功したと判断する。
(13)車載センサ40gでは、手順(8)などで説明した処理と同様の処理により、車両30gと車両30fの間の距離と、車両30gと車両30fを結ぶ直線が車線1となす角度が求められる。さらに、車載センサ40gは、起点車両である車両30aの先頭から車両30gの末尾までの距離(Ltotal,5)を、渋滞距離として求める。
次に、車載センサ40gは、車線1の後続車両と通信できるかを、通信要求メッセージを送信することによって確認する。ここでは、車載センサ40gは、応答メッセージを受信しないため、後続車両と通信できないと判断する。さらに、車載センサ40gは、手順(7)と同様に車線2の後続車両と通信を開始しようとする。しかし、図6に示すように、車両30gよりも後ろには、車線2にも車両30がいない。そのため、車載センサ40gは、応答メッセージを受信できない。
車載センサ40gは、対象車線の後続車と通信を確立できず、さらに、対象車線と同じ方向に走行する車線の後続車両とも通信を確立できなかったため、車載センサ40gが渋滞の最後尾である可能性があると判断する。そこで、車載センサ40gは、アンテナ41bを介して、レーダ送信部45bから車線1の後方にレーダを送信する。レーダの送信から所定の時間以内に、レーダ受信部46bで反射波を受信できない場合、計算部48は、車線1には、車両30gの後続車両はいないと判定する。さらに、車線2についても同様にレーダを送信し、反射波が得られない場合、計算部48は、車線2にも後続車両はいないと判定する。
(14)車載センサ40gの通信部44は、渋滞距離の計測結果を通知するためのメッセージを生成する。以下の説明では、渋滞距離の計測結果を通知するためのメッセージを「計測応答メッセージ」と記載することがある。計測応答メッセージの例を図11に示す。計測応答メッセージには、計測結果を通知するメッセージであることを示す情報と、得られた渋滞距離、対象車線、計測信頼性情報が含まれる。計測信頼性情報は、計測応答メッセージを生成する車両30の後続車両が、レーダによって検出されているかを示す。計測信頼性情報=Fixedの場合は、後続車両が検出されていないことを示すものとする。一方、後続車両が検出されている場合は、計測信頼性情報が「Not Fixed」に設定される。計測信頼性情報がNot Fixedの計測応答メッセージは、検出された後続車両がいずれも車々間通信に対応していない場合に生成される。図6の例では、車両30gの後続車両は手順(13)で発見されていないため、計測信頼性情報=Fixedに設定される。車載センサ40gの通信部44で生成される計測応答メッセージの例を以下に示す。
計測応答
渋滞距離 :Ltotal,5
対象車線 :車線1
計測信頼性情報:Fixed
ここでLtotal,5=CL1+L2+CL2+L3×cosα+CL3+L4+CL4+L5×cosβ+CL5であるものとする。また、L5は、車両30fの末尾から車両30gの先頭までの距離である。βは、車両30fと車両30gを結ぶ直線が車線1となす角度である。さらに、CL5は、車両30gの車両の長さである。
通信部44は、計測要求メッセージの送信元に向けて計測応答メッセージを送信する。通信部44は、計算部48の計算結果を用いて、車両30gから車両30fまでの距離と、車両30fと車両30gを結ぶ直線が車線1となす角度から特定される位置にデータを送信できるように、アンテナ41aを設定する。アンテナ41aの設定が終わった後で、データ送信部42aは、アンテナ41aを介して、計測応答メッセージを送信する。
(15)車載センサ40fは、アンテナ41bを介して、車載センサ40gから送信された計測応答メッセージを受信する。すると、車載センサ40fの通信部44は、計算部48で計算された距離と角度を用いて、手順(14)と同様に、アンテナ41aを設定する。アンテナ41aの設定が終わると、車載センサ40fのデータ送信部42aは、計測応答メッセージを車載センサ40dに転送する。
(16)車載センサ40dは、車載センサ40fと同様に計測応答メッセージを受信し、車載センサ40bに転送する。
(17)車載センサ40bも、手順(15)、(16)と同様の手順に計測応答メッセージを受信し、車載センサ40aに転送する。
(18)車載センサ40aは、車載センサ40bから計測応答メッセージを受信する。車載センサ40aは、手順(3)で受信した計測開始要求のフィードバックフラグの値を確認する。フィードバックフラグ=1に設定されている場合、車載センサ40aは、受信した計測応答メッセージをブロードキャスト送信することにより、路面センサ10に送信する。路面センサ10は、計測応答メッセージにより、渋滞距離を認識する。
図12は、車載センサ40の動作の例を説明するフローチャートである。なお、図12の例では、後続の車両30との間の通信を試みる前に、レーダにより後ろに車両30がいるかを確認している。図6を参照しながら説明した方法でも、図12と同様に、通信を開始する前に、後続車の有無が確認されても良いものとする。なお、後方の車両30をレーダで確認する場合の処理は、図6を参照しながら説明した手順(13)と同様である。
データ受信部43aが、路面センサ10から計測開始要求メッセージを受信した場合、もしくは、前方の車両30から計測要求メッセージを受信した場合、レーダ処理部47は、対象車線の後方に車両がいるかをレーダで確認する(ステップS1、S2)。対象車線の後方に車両が検知できた場合、通信部44は、後方の車両と通信が可能であるかを確認する(ステップS2でYes、ステップS3)。後方の車両との通信が可能であれば、データ送信部42bは、後方の車両に計測要求メッセージを送信し、さらに後方の車両との間の車々間通信を指示する(ステップS3でYes、ステップS4)。
ステップS3で後方の車両との通信ができない場合、対象車線とは異なる車線で、進行方向が同じ車線の後方に車両が検知できるかを確認する(ステップS3でNo、ステップS5)。対象車線とは異なる車線で、後方に車両が検知できた場合、通信部44は、検知した車両と通信が可能であるかを確認する(ステップS5でYes、ステップS6)。後方の車両との通信が可能である場合、データ送信部42bは、宛先の車両が対象車線とは異なる車線にいることを通知する情報を含む計測要求メッセージを、後方の車両に送信する(ステップS6でYes、ステップS7)。一方、後方の車両との間で通信ができない場合、自車両と検知した車両との間の距離をレーダで測定し、得られた値を渋滞距離に加算した上で、計測応答メッセージを生成し、前方の車両に送信する(ステップS6でYes、ステップS8)。
ステップS5で、対象車線とは異なる車線で、後方に車両が検知できない場合、自車両が渋滞の最後尾の車両であるとみなして、計測応答メッセージを生成し、前方の車両に送信する(ステップS5でNo、ステップS9)。さらに、ステップS2でNoと判定された場合は、ステップS5以降の処理が行われる。
なお、以上の説明では、分かりやすくするために、同じ方向の車線の数が2本である場合を例として説明したが、同じ方向の車線の数は任意の複数であれば、第1の実施形態が適応できる。
このように、渋滞情報を収集する対象の車列の中に車々間通信に対応していない車両が含まれていても、隣接する車線の車両を経由して、正確な渋滞情報が簡便に取得できる。得られた渋滞情報は都道府県警察や道路管理者等に提供され、さらにVehicle Information and Communication System(VICS(登録商標))などにより周辺ドライバーにも通知される。
また、車々間通信と車間距離測定を行うことで渋滞距離が求められるため、路面センサ10の設置数が少なくても、渋滞の長さを正確に把握することができる。従って、本実施形態が用いられるシステムでは、路面センサ10の設置コストを削減することができる。さらに、本実施形態によると、路面センサ10が周囲の障害物などによって検知範囲を狭められた場合であっても、路面センサ10が起点車両30と通信することができれば渋滞距離が求められるため、渋滞情報の取得が行われるという利点がある。
<第2の実施形態>
次に、車載センサ40が搭載された後続車両が複数検出された場合、車載センサ40が搭載された全ての車両に計測要求を行うように変形された実施形態について説明する。この例では、車載センサ40は、その車載センサ40が搭載されている車両30が走行している車線と、その車載センサ40が搭載されている車両30が走行している車線の隣接車線の車両までしか検出できないものとする。例えば、図13のAに示す三角形の範囲は、車両30kが後続車両を感知できる範囲である。また、図13のBに示す三角形の範囲は、車両30uが後続車両を感知できる範囲である。車載センサ40の計算部48は、予め、車載センサ40の検知範囲が車載センサ40を搭載している車両30が走行している車線を基準として左右に何車線分であるかを記憶しているものとする。
図13は、第2の実施形態に係る渋滞距離の計測の例を示す。図13では、対象車線が車線1であり、車線1から車線3までの3つの車線の走行方向が同じである場合を例として示している。図13は、車両30a〜30p、30q〜30xの22台が車線1から車線3に存在する場合の例を示している。図13に示す車両30の中で×印が記載されている車両30は、車載センサ40を搭載していないため、車々間通信できないものとする。一方、斜線の入った四角で示した車両30は、車載センサ40を搭載していて、車々間通信が可能であるとする。例えば、車両30aは、車載センサ40を搭載しているが、車両30bは車載センサ40を搭載していない。
(21)路面センサ10は、車両30aを起点車両として、計測開始要求メッセージを車両30aに送信したとする。また、計測開始要求メッセージには、対象車線と進行方向が同じ車線は、車線2と車線3の2本であることも、記録されているものとする。車両30aに搭載された車載センサ40aは、レーダを用いて、対象車線である車線1の後続車両30bを検出する。ここで、車載センサ40aの検出範囲には、車両30aが走行している車線の左右の1車線ずつが含まれている。そこで、車載センサ40aは対象車線の他に、対象車線と走行方向が同じ車線であり、かつ、車載センサ40aの検出範囲に含まれている車線についても、レーダを用いて車両30を検出する。図13の例では、車載センサ40aは、車線2を検出の対象とし、車線2の後続車両30cを検出する。なお、レーダによる車両30の検出は、第1の実施形態と同様に行われる。車載センサ40aは、検出したそれぞれの車両に搭載された車載センサ40と通信を試みる。通信の確立方法は、第1の実施形態で説明した方法と同様である。
ここでは、車両30aは、車両30cとだけ、通信を確立できたものとする。そこで、車載センサ40aは、計測要求メッセージを車両30cに搭載された車載センサ40cに送信する。計測要求メッセージは、第1の実施形態で図10を参照しながら説明した情報と同様の情報を含むものとする。ただし、車両30aに搭載された車載センサ40aから車両30cに搭載された車載センサ40cに送信される計測要求メッセージには、対象車線と進行方向が同じ車線として、車線2と車線3の情報が含まれているものとする。
(22)車両30cに搭載された車載センサ40cは、後続車両30として車両30e〜30gを検出する。後続車両30の検出方法は手順(21)と同様である。ここで、車両30cは、検出した車両のうちで車両30gとのみ、通信ができたとする。すると、車両30cに搭載された車載センサ40cは、車両30gに搭載された車載センサ40gに計測要求メッセージを送信する。
(23)車両30gに搭載された車載センサ40gは、後続車両30として車両30iと30jを検出し、車両30iおよび車両30jの両方に搭載された車載センサ40と通信ができたとする。すると、車両30gに搭載された車載センサ40gは、車両30iに搭載された車載センサ40iと、車両30jに搭載された車載センサ40jに計測要求メッセージを送信する。
(24)車両30iに搭載された車載センサ40iは、後続車両30として車両30k〜30mを検出し、車両30kおよび車両30mに搭載された車載センサ40に計測要求メッセージを送信する。同様に、車両30jに搭載された車載センサ40jは、後続車両30として車両30lと30mを検出し、車両30mに搭載された車載センサ40mに計測要求メッセージを送信する。
(25)車両30kに搭載された車載センサ40kは、後続車両30として車両30pと30nを検出するが、車両30pと30nのいずれにも車載センサ40が搭載されていないため、計測要求メッセージを送信できない。そこで、車載センサ40kは、計測応答メッセージを生成して、車両30iに搭載された車載センサ40iに送信する。車載センサ40kで生成される計測応答メッセージに含まれる情報要素は以下のとおりである。
計測応答
渋滞距離 :Ltotal,5
対象車線 :車線1
計測信頼性情報:Not Fixed
なお、計測応答メッセージの生成方法は、第1の実施形態と同様である。
(26)手順(25)で生成された計測応答メッセージは、第1の実施形態で説明した手順により、路面センサ10まで送信される。
(27)車両30m以降も、手順(22)〜(24)と同様に計測要求メッセージの送受信が行われる。すなわち、車両30mに搭載された車載センサ40mは、後続車両30qを検出し、車両30qに搭載された車載センサ40qに、計測要求メッセージを送信する。車両30qは、車両30s、30tを検出し、車両30sに搭載された車載センサ40sに、計測要求メッセージを送信する。車載センサ40sは、車両30x、30w、30uを検出し、車両30uに搭載された車載センサ40uに、計測要求メッセージを送信する。
(28)図13の例では、車両30uの後ろに車両がいないため、車載センサ40uは、車両30uの後続車両を検出することができない。そこで、車載センサ40uは、計測応答メッセージを生成する。車載センサ40uで生成される計測応答メッセージに含まれる情報要素は以下のとおりである。なお、Ltotal,5<Ltotal,8であるものとする。
計測応答
渋滞距離 :Ltotal,8
対象車線 :車線1
計測信頼性情報:Fixed
車載センサ40uによって生成された計測応答メッセージは、第1の実施形態で説明した手順により、路面センサ10まで送信される。
(29)路面センサ10は、車載センサ40kによって生成された計測応答メッセージを手順(26)で受信し、車載センサ40uによって生成された計測応答メッセージを手順(28)で受信する。そこで、路面センサ10の計算部18は、受信した2つの計測応答メッセージに含まれている渋滞距離を比較する。Ltotal,5<Ltotal,8であるため、計算部18は、車載センサ40uで生成された計測応答メッセージに含まれている渋滞距離の方が長いと判断する。また、計算部18は、車載センサ40uで生成された計測信頼性情報がFixedであることを確認する。すると、計算部18は、渋滞距離はLtotal,8であると決定する。
図14は、第2の実施形態に係る車載センサ40の動作の例を説明するフローチャートである。図14に示す例では、変数mとMが使用される。変数mは、対象車線と異なる車線であることを通知する情報を含む測定要求メッセージが送信された車両の数である。変数Mは、対象車線と走行方向が同じ車線のうちで、車載センサ40が検知と通信の確立に成功した車両30の数である。図14のステップS11〜S14は、図12を参照しながら説明したステップS1〜S4と同様である。
ステップS13で対象車線に位置する後方の車両との通信ができない場合、車載センサ40は、対象車線とは異なる車線で、進行方向か同じ車線の後方に車両が検知できるかを確認する(ステップS13でNo、ステップS15)。このとき、車載センサ40は、適宜、レーダ送信部45b、レーダ受信部46b、アンテナ41bなどを操作して、車載センサ40の検知範囲に含まれる全ての後続車両を検知する。ステップS15で車両が検知できた場合、通信部44は、検知した車両のうちの1台以上と通信を確立できるかを確認する(ステップS15でYes、ステップS16)。通信を確立できた車両が有る場合、計算部48は、通信可能な車両の数Mを求め、変数mを1に設定する(ステップS17)。データ送信部42bは、通信を確立した車両のうちのm番目の車両30に搭載された車載センサ40に、対象車線とは異なる車線にいることを通知する情報を含む計測要求メッセージを送信する(ステップS18)。その後、計算部48は、mを1つインクリメントして、mがMよりも大きいかを確認する(ステップS19、S20)。変数mがMよりも大きくなるまで、ステップS18〜S20の処理が繰り返される。
一方、後方の車両との間で通信ができない場合、検知した車両のうちの1台と自車両の間の距離をレーダで測定する。さらに、計算部48は、自車両の末尾を始点とし、かつ、後続車両の先頭終点とするベクトルのうち、対象車線と平行な成分の長さを求め、得られた長さを渋滞距離に加算する。通信部44は、計算部48で計算された渋滞距離を含む計測応答メッセージを生成し、前方の車両に送信する(ステップS16でNo、ステップS21)。ステップS15で、対象車線とは異なる車線でも、後方に車両が検知できない場合、自車両が渋滞の最後尾の車両であるとみなして、計測応答メッセージを生成し、前方の車両に送信する(ステップS15でNo、ステップS22)。また、ステップS12でNoと判定されると、ステップS15以降の処理が行われる。
図15は、路面センサ10の動作の例を説明するフローチャートである。路面センサ10は、渋滞を感知すると、車載センサ40を搭載している車両30に、測定開始要求メッセージを送信する(ステップS31)。さらに、路面センサ10の通信部14は、予め指定されている待ち時間が経過するまでの間、計測応答メッセージを受信できたかを定期的に確認する(ステップS32〜S34)。計測応答メッセージを起点車両に搭載された車載センサ40から受信すると、通信部14は、計測応答メッセージに含まれている渋滞距離などの情報を抽出して、計算部18に出力する。計算部18は、通信部14から入力された渋滞距離は、これまでに通知されている渋滞距離よりも長いかを確認する(ステップS35)。これまでよりも長い渋滞距離が得られた場合、計算部18は、渋滞距離と計測信頼性の値を、最新の計測応答メッセージで通知された情報に更新する(ステップS35でYes、ステップS36)。さらに、計算部18は、計測信頼性の値がFixedであるかを確認する(ステップS37)。計測信頼性の値がFixedではない場合、路面センサ10が渋滞の最後尾の車両30で生成された計測応答メッセージをさらに受信する可能性があるので、ステップS32以降の処理が繰り返される(ステップS37でNo)。一方、計測信頼性の値がFixedである場合、路面センサ10は渋滞の最後尾の車両30で生成された計測応答メッセージを受信したので、計算部18は、渋滞距離と計測信頼性の値を確定して、処理を終了する(ステップS37でYes、ステップS38)。また、ステップS33で予め決定された時間が経過したと判断された場合も、計算部18は、渋滞距離と計測信頼性の値を確定して処理を終了する(ステップS33でYes、ステップS38)。なお、予め設定された時間内に計測応答メッセージが受信されていない場合も、路面センサ10での処理が終了される。
以上説明したように、本実施形態では、1台の車両から複数の後続車両に計測要求が行われる。このため、図13に示すように車載センサ40を搭載している車両30と、車載センサ40を搭載していない車両30が混在している場合でも、渋滞の距離を精度よく求められる可能性が第1の実施形態よりも高められている。例えば、図13の車両30gから車両30iだけに測定要求が行われ、車両30iから車両30kだけに測定要求が行われたとすると、渋滞距離は車両30aの先頭から車両30nの先頭までの長さとされてしまう。本実施形態では、車両30gから、車両30iと車両30jの両方に測定要求が行われ、車両30jから車両30mへの測定要求が行われることにより、渋滞距離は、車両30aの先頭から車両30uの末尾までの長さとされる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、車両30の走行方向が対象車線と同じ車線を、車載センサ40が特定する場合の実施形態について説明する。第3の実施形態は、渋滞距離の計測の対象とされている車線とは走行方向が異なる車線では、車両30が移動している場合に適応できる。
対象車線と走行方向が同じ車線を決定する車載センサ40は、レーダ送信部45bから後続車両に向けてレーダを送信する。レーダ処理部47は、受信レーダの周波数と送信したレーダの周波数を、計算部48に通知する。計算部48は予め閾値を記憶しており、受信したレーダの周波数が閾値よりも大きく低下している場合、走行方向が対象車線とは逆であると判定する。この処理を、車載センサ40は、アンテナ41bの方向などを変更することにより、様々な方向に位置する車両30に対して行うことにより、走行方向が対象車線と同じ車線を決定する。
図16は、走行方向の決定方法の例を説明している。図16では、車線1〜車線3があり、車線2が対象車線であるとする。また、図中の白抜きの矢印は車両30の進行方向を示す。従って、図16の例では、車線1と車線2での車両30の走行方向は右から左であり、車線3での走行方向は左から右であるものとする。また、以下の説明では、車両30aは停止しているものとする。一方、車両30bは、左から右に走行しており、車両30cと車両30dは右から左に走行しているものとする。
車両30aに搭載された車載センサ40aは、レーダ送信部45bから、周波数fsのレーダを車両30bに照射したとする。すると、ドップラー効果により、車両30bからの反射波として得られるレーダの周波数foはfsよりも低くなる。ここで、計算部48は、閾値fThを用いることにより、
fo−fs>fTh
である場合、車載センサ40aの計算部18は、車両30bの走行方向が車両30aの走行方向と逆であると判定する。計算部48は予め、fThを記憶しているものとする。以上の手順により、車両30aと車両30bの走行方向が異なると判定されると、車線3の走行方向は車線2の走行方向と異なると判定される。
一方、車載センサ40aが、レーダ送信部45bから周波数fsの信号を車両30dに照射したとする。すると、ドップラー効果により、車両30dからの反射波として得られるレーダの周波数fpはfsよりも高くなる。従って、車載センサ40aの計算部18は、車両30dの走行方向が車両30aの走行方向と同じであると判定する。車載センサ40aは、同様にレーダの車両30cからの反射波の周波数を送信周波数fsと比較することもできる。なお、車両30cは、車両30aと同じ車線にいるので、車載センサ40aは、車両30cについては走行方向を調べなくても良い。
ここでは分かりやすくするために車両30aが停止している場合について説明したが、車両30aが走行している場合でも、ドップラー効果を用いて車載センサ40aが走行方向を判定することもできる。車両30aが走行している場合は、車両30aの速度が車両30cの速度よりも速いと、車両30cからの反射波の周波数fpが、送信の際の周波数foよりも低くなる。そこで、fThは、同方向に移動する車両の速度の差によって生じる周波数の変化量よりも大きな値に設定されているものとする。
本実施形態では、車載センサ40が車線の走行方向を特定することができる。そこで、例えば、起点車両に搭載されている車載センサ40が対象車線と走行方向が同じ車線を特定することができる。このため、路面センサ10の処理負担が軽減される。走行方向が対象車線と同じ車線が特定された後に行われる観測要求メッセージの送受信、観測応答メッセージの送受信などは、第1もしく第2の実施形態と同様に行われる。
<その他>
なお、実施形態は上記に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
各メッセージの情報要素は、実装に応じて任意に変更されることがあるものとする。例えば、図10に示す計測要求メッセージは、車々間距離および角度と、送信元車両の長さを含まなくても良い。
計測応答メッセージは、ブロードキャスト送信により伝搬されても良いものとする。この場合、車載センサ40は、計測要求メッセージの送信後に、先行車両との間の車間距離や、先行車両と自車両を結ぶ直線が対象車線に対してなす角度を記憶していなくても良い。
以上の説明では、渋滞の先頭の車両が路面センサ10から計測開始メッセージを受信した場合を例として説明したが、路面センサ10から計測開始メッセージを受信する車両は、渋滞の最後尾の車両であっても良い。この場合、計測要求メッセージは、後方の車両から前方の車両に送信される。また、計測応答メッセージは前方の車両から後方の車両へと送られることになる。
10 路面センサ
11、41 アンテナ
12、42 データ送信部
13、43 データ受信部
14、44 通信部
15、45 レーダ送信部
16、46 レーダ受信部
17、47 レーダ処理部
18、48 計算部
21、51 インタフェース
22、53 制御回路
23、52 ミリ波回路
24、54 メモリ
40 車載センサ

Claims (11)

  1. 第1の車両に搭載されたセンサ装置であって、
    第1の車線に位置する起点車両を起点とした前記第1の車線の渋滞の長さを求めることを要求する計測要求を、前記起点車両を含む前記第1の車線中の車両のいずれかである送信元の車両から受信するデータ受信部と、
    前記送信元の車両に向けてレーダ信号波を送信するレーダ送信部と
    前記送信元の車両から反射してきたレーダ信号波の反射波を受信するレーダ受信部と、
    前記計測要求を用いて通知された前記起点車両から前記送信元の車両までの距離である第1の距離、前記反射波により求めた前記送信元の車両から前記第1の車両までの距離、および、前記第1の車両の長さを用いて、前記起点車両から前記第1の車両までの距離である第2の距離を計算する計算部と、
    前記第1の車両が前記第1の車線に位置している場合、前記第1の車線中で前記第1の車両に対して前記送信元の車両と反対側に存在する車両の中で最も近い位置に位置している第2の車両との通信に失敗すると、前記第1の車線と進行方向が同じ第2の車線に位置する第3の車両に、前記第2の距離を含む計測要求を送信するデータ送信部
    を備えることを特徴とするセンサ装置。
  2. 前記第1の車両が前記第2の車線に位置している場合、前記データ送信部は、前記第1の車線に位置する車両の中で前記第1の車両に最も近い車両である第4の車両との間での通信を試み、
    前記第4の車両との間で通信を確立すると、前記データ送信部は、前記第2の距離を含む計測要求を前記第4の車両に送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンサ装置。
  3. 前記第1の車両が前記第2の車線に位置している場合、前記データ受信部は、前記計測要求と共に、前記渋滞の長さの計測対象となる対象車線と前記第1の車両が走行している車線を識別する情報を受信し、
    前記計算部は、前記反射波により、前記送信元の車両から前記第1の車両までの距離とともに、前記送信元の車両の前記レーダの反射位置が始点で前記第1の車両の前記レーダの送信位置が終点であるベクトルが前記対象車線に対してなす角度をさらに求め、
    前記計算部は、前記ベクトルの前記対象車線と平行な方向の距離成分を求め、前記第1の距離に前記距離成分と前記第1の車両の長さを加算することにより、前記第2の距離を計算する
    ことを特徴とする請求項1もしくは2に記載のセンサ装置。
  4. 前記送信元の車両と反対側に存在する車両を検出するためのレーダ信号波を送信する他のレーダ送信部と、
    前記他のレーダ送信部から送信されたレーダ信号波の反射波を受信する他のレーダ受信部
    をさらに備え、
    前記他のレーダ受信部での受信信号の処理結果では、前記送信元の車両と反対側に車両を検知していない場合、前記データ送信部は、前記第2の距離と、前記第2の距離が前記起点車両を起点としたときの渋滞の長さであることを示す情報を含む応答メッセージを、前記送信元の車両に送信する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のセンサ装置。
  5. 前記計算部は、前記他のレーダ受信部で受信した前記レーダ信号波の反射波である受信波の周波数と、前記他のレーダ送信部から送信されたレーダ信号波である送信波の周波数を比較し、
    前記受信波の周波数が前記送信波の周波数よりも高い場合、前記他のレーダ受信部での受信信号を用いて検知された車両の進行方向は、前記第1の車両の進行方向と同じであると判定する
    ことを特徴とする請求項4に記載のセンサ装置。
  6. 前記第3の車両、および、前記第1の車線と進行方向が同じ第3の車線に位置する第5の車両と通信が可能である場合、前記データ送信部は、前記第2の距離と前記計測要求を、前記第3および第5の車両に送信する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のセンサ装置。
  7. 複数の車線を有する道路に設置され、
    前記複数の車線を走行する車両に向けてレーダ信号波を送信するレーダ送信部と
    前記車両から反射してきたレーダ信号波の反射波を受信するレーダ受信部と、
    前記反射波の処理結果から、前記複数の車線の各々での車両の走行速度と走行方向を計算するとともに、前記複数の車線のうちの第1の車線で渋滞が発生すると、前記第1の車線に位置する起点車両を決定する計算部と、
    前記起点車両に、前記第1の車線と走行方向が同じ第2の車線の位置と、前記起点車両を起点とした前記第1の車線の渋滞の長さを求めることを要求する計測要求を送信するデータ送信部と、
    前記起点車両から前記第1の車線の渋滞の長さの計測結果を通知する応答メッセージを受信するデータ受信部
    を備えることを特徴とするセンサ装置。
  8. 前記計算部は、前記応答メッセージを複数受信すると、前記渋滞の長さとして通知された値のうちで最も長い距離を前記渋滞の長さに決定する
    ことを特徴とする請求項7に記載のセンサ装置。
  9. 複数の車線を有する道路に設置された路面センサは、前記複数の車線のうちの第1の車線で渋滞が発生すると、前記第1の車線に位置する起点車両を決定するとともに、前記起点車両に、前記起点車両を起点とした前記第1の車線の渋滞の長さを求めることを要求するメッセージを送信し、
    前記起点車両は、第1の車線に位置する前記起点車両の後続車である第1の車両と通信できない場合、前記第1の車線と進行方向が同じ第2の車線に位置する第2の車両に、前記起点車両の長さを含み、かつ、前記第1の車線の渋滞の長さの計測を要求する計測要求を送信し、
    前記第2の車両は、レーダにより求めた前記起点車両から前記第2の車両までの距離、前記第2の車両の長さ、および、前記起点車両の長さから計算された計算値を、前記第1の車線で前記第2の車両よりも後ろに位置する第3の車両に通知すると共に、前記第1の車線の渋滞の長さの計測を要求する
    ことを特徴とする渋滞距離の計測方法。
  10. 前記計算値を求めるために、前記第2の車両は、レーダにより、前記起点車両から前記第2の車両までの距離と、前記起点車両の末尾が始点で前記第2の車両の先頭が終点である第1のベクトルが前記第1の車線に対してなす角度を求め、
    前記第2の車両は、前記第1のベクトルの前記第1の車線と平行な方向の第1の距離成分を求め、前記起点車両の長さに前記第1の距離成分と前記第2の車両の長さを加えた値を前記計算値として、前記第1の車線で前記第2の車両よりも後ろに位置する第3の車両に通知し、
    前記第3の車両は、レーダにより前記第2の車両から前記第3の車両までの距離とともに、前記第2の車両の末尾が始点で前記第3の車両の先頭が終点である第2のベクトルが前記第1の車線に対してなす角度を求め、
    前記第3の車両は、レーダにより前記第3の車両の後続車両が検知できない場合、前記第2のベクトルの前記第1の車線と平行な方向の第2の距離成分と前記第3の車両の長さを、前記計算値に加えた値を、前記第1の車線の渋滞の距離とする
    ことを特徴とする請求項9に記載の渋滞距離の計測方法。
  11. 第1の車両に搭載されたセンサ装置に、
    第1の車線に位置する起点車両を起点とした前記第1の車線の渋滞の長さを求めることを要求する計測要求を、前記起点車両を含む前記第1の車線中の車両のいずれかである送信元の車両から受信し、
    前記送信元の車両に向けてレーダ信号波を送信し、
    前記送信元の車両から反射してきたレーダ信号波の反射波を受信し、
    前記計測要求を用いて通知された前記起点車両から前記送信元の車両までの距離である第1の距離、前記反射波により求めた前記送信元の車両から前記第1の車両までの距離、および、前記第1の車両の長さを用いて、前記起点車両から前記第1の車両までの距離である第2の距離を計算し、
    前記第1の車両が前記第1の車線に位置している場合、前記第1の車線中で前記第1の車両に対して前記送信元の車両と反対側に存在する車両の中で最も近い位置に位置している第2の車両との通信に失敗すると、前記第1の車線と進行方向が同じ第2の車線に位置する第3の車両に、前記第2の距離を含む前記計測要求を送信する
    処理を行わせることを特徴とする計測プログラム。
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