JP5904752B2 - 雲台装置の駆動制御装置およびそれを有する撮影システム - Google Patents

雲台装置の駆動制御装置およびそれを有する撮影システム Download PDF

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Description

本発明は、雲台装置の駆動制御装置に関し、特に雲台装置において指令信号に基づきパンチルト駆動を行う駆動制御装置及びそれを有する撮影システムに関するものである。
一般に撮影装置を搭載して、モータの動力によりパンチルト駆動を行う雲台装置は、カメラマンが操作する如く、滑らかなパンチルト動作が求められる。そのためには、パンチルト動作に急激な速度変化がないことが必要である。撮影目標へ向けて雲台装置をパンチルト駆動させる際に、図17の時間tに対する回動速度vのグラフで示されるように、目標まで、加速、定速、減速のパンチルト動作を行う。図18で示されるように、駆動側の歯車60と、被駆動側(従動側)の歯車61で構成される動力伝達機構において、駆動側の歯面60aと被駆動側の歯面61aの間のバックラッシュXが存在すると、加減速時に歯面60aと歯面61aが衝突することにより急激な速度変化を引き起こしてしまう。まず加速時において、どのように急激な速度変化が生じるかについて詳細に説明する。加速時は、駆動側である歯車60が矢印Va方向へ加速を開始する。加速開始直後は矢印Va方向にはバックラッシュXが存在するために、歯車61に動力は伝達されない。次に、歯車60はバックラッシュXが詰まるまで、矢印Va方向に加速を続け、歯車61へある速度を持って衝突し、急激に動力が伝達される。そのため歯車61は急激に加速してしまう。次に減速時において説明する。まず、歯車60が減速を開始する。このとき、歯車61には慣性力が働いているので、歯車60が減速を開始しても、減速される前までと同様に動き続けようとする。そのため従動側の歯車61は、駆動側の歯車60よりも早く回転し、ついに、駆動側の歯面60bと従動側の歯面61bは衝突する。このとき、歯車61には減速方向の力が伝達され、急激に減速してしまう。
以上よりパンチルト駆動を行う雲台装置において、動力伝達機構にバックラッシュが存在すると、パンチルト動作の加減速時に、急激な速度変化が生じて、動作ムラを引き起こし、撮影する映像に悪い影響を与える。
そのため、特許文献1では、反転駆動開始時に、駆動部のバックラッシュを除去するように制御を行う方法が開示されている。特許文献2では、感光体ドラムと、装置本体基板との間に摩擦部材を備える圧縮コイルばねを設け、その負荷トルクにより、感光体ドラムの回転ムラを減少する方法が開示されている。
特許第3820546号公報 特許第3298038号公報
特許文献1に開示された従来技術では、反転駆動開始時のバックラッシュを除去するという制御を行うので、動き出しの動作は改善される。しかしながら、減速時は、バックラッシュの影響により、慣性力で動く被駆動側である雲台装置に急激な減速を引き起こし、動作ムラへと繋がる恐れがある。
また、特許文献2に開示された従来技術では、被駆動部である感光体ドラムに、常時、負荷トルクを与えているので、バックラッシュの影響が生じる動作時以外にも、モータは必要以上のトルクを必要としてしまう。
そこで、本発明の目的は、任意のタイミングと大きさで制動力を与える、制動力制御手段を設け、消費電力の増加を抑え、パンチルト動作時の動作ムラを低減させることを可能にした雲台装置を提供することである。
上記目的を達成するために本発明の駆動制御装置は、雲台装置において駆動信号に基づきパンチルト駆動を行う駆動制御装置であって、被駆動部と係合し、該駆動信号に基づき該被駆動部を駆動する駆動部と、該被駆動部を制動する制動部であって、該駆動信号に基づ該被駆動部を制動するモード制動しないモードとを切り替える制動部と、を有し、該制動部は、該駆動信号に基づく該駆動部の速度と加速度との積が負の場合には、該被駆動部を制動するモードに切り替える、ことを特徴とする。
本発明によれば、消費電力の増加を抑え、パンチルト動作時の動作ムラを低減させる効果が得られる。
本発明の第1実施例に係る、図15のZ部詳細図。 本発明の第1実施例の、動力伝達機構の減速時の、制動部Aの制動力発生に関するフローチャート。 本発明の第1実施例の、動力伝達機構の加速時の、制動部Aの制動力開放に関するフローチャート。 本発明の第1実施例の、動力伝達機構の加速時から減速時までの制動部Aの動作を示すフローチャート。 本発明の第1実施例の、動力伝達機構の減速時の、モータ6の角速度に対する、本体1の角速度の関係を示したグラフ。 図1のY視拡大図。モータ6が定速時の、歯車7と、歯車8の様子を表す図。 図1のY視拡大図。図4のアの点aにおける歯車7と歯車8の様子を表す図。 本発明の第1実施例の、動力伝達機構の加速時の、モータ6の角速度に対する、本体1の角速度の関係を示したグラフ。 図1のY視拡大図。モータ6が加速開始時の、歯車7と、歯車8の様子を表す図。 図1のY視拡大図。図7のアの点cにおける歯車7と、歯車8の様子を表す図。 本発明の第2実施例に係る、図16のZ部詳細図。 本発明の第2実施例の、制動部Aの制動力補正のフローチャート。 図12の制動力補正フロー詳細。 本発明の第3実施例に係る、図16のZ部詳細図。 本発明の第4実施例に係る、図16のZ部詳細図。 本発明の動力伝達機構を備えた雲台装置を含む雲台システムを表す図。 撮影目標へ雲台装置を駆動させる時の、時間tに対する回動速度vのグラフ。 歯車により構成された動力伝達機構において、歯車60が加速開始時の、歯車60と歯車61の様子を表す図。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
以下、図1〜10と図16を参照して、本発明の第1の実施例について説明する。図16は、本発明の実施形態に係る、雲台装置(撮影システム)全体を示す図である。例えば図示しない三脚等により支持された台座3には、本体1が水平方向に回動自在に取り付けられており、この本体1には撮影装置が搭載されたハウジング2が垂直方向回動自在に取り付けられている。台座3にはケーブル4が接続され、ハウジング2の姿勢が操作盤5の指令により、ケーブル4を介して操作される。本発明は、この雲台装置のパンチルト駆動の動作を円滑にする駆動部を提供することにある。
図1は図16のZ部の詳細図で、本発明の雲台装置の駆動制御装置(動力伝達機構)の代表的構成を示す。雲台装置駆動部(以下、単に「駆動部」ともいう)は、モータ6、歯車7などで構成されている。被駆動部は、本体1、歯車8などで構成されている。駆動部を構成する歯車7は、被駆動部を構成する歯車8と係合する。図示しない三脚に支持された台座3には本体1が、ベアリング9を介して水平方向に回動自在に取り付けられている。ボルト10によって歯車8が本体1に固定され、その歯車8と本体1でベアリング9を挟みこみ固定している。またボルト11によって固定リング12が台座3に固定されている。モータ6は台座3に固定され、歯車8と係合する歯車7と接続し、動力を歯車8に伝達すると、台座3を中心に本体1が回動することになる。また歯車8には、本体1の回転角を検出するための本体回転角検出部13が設けられている。モータ6の回転は、操作盤5の指令信号より、制御部14を介してコントロールされる。
制動部Aは、モータ15、ナット16、バネ17、回転止めピン18、摩擦部材19で構成されている。歯車8の上面には摩擦プレート20が取り付けられていて、摩擦部材19との間で、本体の回動方向に対して制動力を発生させる。バネ17は摩擦部材19とナット16の間に設けられ、ナット16に回転止めピン18が嵌め込まれている。モータ15を駆動すると、ナット16は垂直方向に移動し、バネ17を伸縮させる。バネ17の伸縮量に比例した値が制動力となるので、モータ15の回転角からバネ17の伸縮量を検出するため、モータ15に制動回転角検出部21を設け、モータ15の回転角を制御することで、制動力の制御が可能となる。制動信号演算部22は、制御部14より駆動信号としての駆動指令信号を受信し、駆動指令信号に基づき、被駆動部を制動するモードと被駆動部を制動しないモードとを切り替え、被駆動部を制動するモードに切り替えられた場合には、被駆動部への制動を制動部Aに指令する制動信号としての制動指令信号を演算し、モータ15へ制動指令信号を送信する。記憶部23は制動信号演算部22と接続し、制動信号演算部22が、駆動指令信号より演算したモータ6の加速度の値をメモリ(記憶)しておく加速度記憶部として機能する。上記のように構成された雲台装置は、撮影目標へ雲台装置を駆動させる際に、図17の時間tに対する回動速度vのグラフで示されるように、目標まで、加速、定速、減速の動作を行う。
次に、上記の動力伝達機構の制動部Aが制動力を発生させるフローを、図2、3のフローチャートを用いて説明する。図2は動力伝達機構の減速時における、制動部Aに対する処理を示す。
まず、操作盤5を用い、雲台装置を目標位置まで動作させることを開始する(図2)。
ステップS101で、制御部14は、雲台装置の目標速度カーブを算出し、制動信号演算部22へ駆動指令信号を送信する。ステップS102において、制動信号演算部22は、制御部14より受信した駆動指令信号に基づき、モータ6の速度v0と加速度a0を演算する。ステップS103では、ステップS102で得られた速度v0と加速度a0が、
v0×a0<0
を満たすかどうか、すなわち、雲台装置の駆動が減速かどうかを制動信号演算部22が判断する。減速である場合は、被駆動部を制動するモードに切り替え、ステップS104へ進み、それ以外の場合は、被駆動部を制動しないモードのままとし、ステップS102に戻る。
ステップS104では、ステップS102で得られた加速度を用いて、制動信号演算部22が、歯車8へ加える制動力を演算し、当該制動力を基に、被駆動部(歯車8)への制動を制動部Aに指令する制動信号としての制動指令信号を演算する。ステップS105では、ステップS104で得られた制動指令信号を、制動信号演算部22がモータ15へ送信する。ステップS106で、モータ15は制動信号演算部22から送信された制動指令信号に基づき、モータ15の回転角が目標値となるまで駆動し停止する。
図3は、図2の処理フローに従ってモータ15による制動力がかかった状態でモータ6(従動側の歯車8)の回動が停止した後に、モータ6(従動側の歯車8)の回動を開始させるときの制動部Aに対する処理を示す。
まず、操作盤5を用い、雲台装置を目標位置まで動作させることを開始する(図3)。
ステップS201で、制御部14は、雲台装置の目標速度カーブを算出し、制動信号演算部22へ駆動指令信号を送信する。ステップS202において、制動信号演算部22が、制御部14より受信した駆動指令信号に基づき、モータ6の加速度a0を演算する。
ステップS203は、記憶部23がメモリした雲台装置が駆動停止する直前の加速度ap(≠0)と、現在の加速度a0が、
ap×a0<0
を満たすかどうかを判断する処理である。すなわち、モータ6が順送り駆動(雲台装置が駆動停止する直前の駆動と同方向への駆動)するのか、または反転駆動(雲台装置が駆動停止する直前の駆動と反対方向への駆動)するのかを判断し、順送り駆動の場合はステップS205に進み、反転駆動の場合はステップS204に進む。順送り駆動である場合は、駆動停止まで制動部Aによって制動力が掛けられた状態でモータ6は停止しているため、順送り駆動側においては、歯車7と歯車8の間の遊びはない。そのため、順送り駆動については、そのまま制動力を開放して回動を開始することができる。
ステップS204では、所定の時間の経過を待った後、ステップS205に進む。反転駆動の場合は、駆動停止まで制動部Aによって制動力が掛けられた状態でモータ6は停止しているため、反転駆動側においては歯車7と歯車8の間に遊びがあるので、制動力をかけたまま反転駆動を開始し、歯車7と歯車8の間の遊びがなくなるまで回動した後に制動力を開放する。ステップS204での所定の時間は、歯車7と歯車8の間の遊びがなくなるまでモータ6が回転するに要する時間より大きい時間を設定すればよい。
ステップS205では、被駆動部を制動しないモードに切り替え、制動信号演算部22がモータ15へ制動力を開放するための制動指令信号を送信する。ステップS206で、モータ15は制動信号演算部22から送信された制動指令信号に基づき、制動力を除荷するために駆動を開始する。制動回転角検出部21を用いて、モータ15の回転角を検出しながら、モータ15が制動力を発生させる前の初期値まで回転させて制動力を除荷し、モータ15は駆動を停止する。
上記した図3の処理フローでは、ステップS203においては、雲台装置が駆動停止する直前の加速度ap(≠0)と現在の加速度a0との積が0より小さくなる場合を駆動方向の順方向(駆動開始後の駆動方向が駆動停止前の駆動方向と同じ方向)と判定したが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、雲台装置が駆動停止する直前の速度vp(≠0)と現在の速度v0との積が0より大きい場合を順方向と判定してもよい。
図4に、図2に示した減速時の制動部Aの処理フロー、図3に示した図2の処理フローにより停止した後に駆動開始する際の処理フローをまとめ、モータ6の駆動開始から駆動停止までの制動部Aの駆動に関する処理フローの例を示す。図4中に示したステップ番号は、図2と図3中のステップ番号と対応する。処理フローの詳細な説明は、図2,3との説明と重複する部分は省略し、フローの概略を説明する。
ステップS201〜S206は、図3に示した駆動開始時の処理フローと同様である。ステップS203での判断で、順方向での駆動再開であると判断されると、ステップS205へ進み、反転方向での駆動再開であると判断されると、ステップS204でのタイマーを経た後にステップS205へ進む。ステップS205、206では図3での説明と同様に、被駆動部を制動しないモードに切り替え、制動部Aによってかけられていた制動力を解放するようモータ15を駆動する。ステップS206に続いてステップS102へ進む。
ステップS102〜S106の処理は、図2での処理と同様である。
ステップS103では、減速中の場合は、被駆動部を制動するモードに切り替え、ステップS104へ進み、ステップS102で得られた加速度を用いて、制動信号演算部22が、歯車8へ加える制動力を演算し、当該制動力を基に、被駆動部(歯車8)への制動を制動部Aに指令する制動信号としての制動指令信号を演算する。
ステップS103の判断で、加速中または等速駆動中であると判断された場合は、ステップS205へ戻り、被駆動部を制動しないモードとして、制御部14より受信した駆動指令信号に基づき、モータ6の速度と加速度を演算する。
ステップS105では、ステップS104で得られた制動指令信号を、制動信号演算部22がモータ15へ送信し、制動部Aによって制動力をかけるようにモータ15を駆動する。ステップS106で、モータ15は制動信号演算部22から送信された制動指令信号に基づき、モータ15の回転角が目標値となるまで駆動し停止する。
ステップS106に続いてステップS107へ進み、モータ6が停止したかどうかを判断し、停止していない場合はステップS102に戻り、停止した場合は処理を終了する。
図5に、本実施例の雲台装置を減速させるときの、モータ6の動作に対する、本体1の動作の関係を示す。図5は縦軸が角速度、横軸が時間のグラフであり、アがモータ6、イが本体1の動きを示す。モータ6は点aまで定速運動を続ける。このときの図1のY視から見た状態を、図6に示す。駆動側である歯車7が、本体1につながる歯車8と接触して、矢印Fa方向に動力を伝達し、歯車8は矢印Vb方向へ回転している。点aを過ぎると、モータ6に制御部14から減速指令信号が送信され、モータ6は減速を開始する。それと同時に制御部14から制動信号演算部22へ、同様の減速指令信号が送信される。制動信号演算部22は、減速指令信号を受信すると、その減速指令信号に応じた制動力を算出し、制動部Aのモータ15へ制動指令信号を送信し、制動部Aは歯車8へ制動力を加える。加える制動力Fbは、減速時の歯車7の加速度αと、本体1の慣性モーメントIとの間で、
Fb≧|I・α|
を満たす。その制動力により慣性力が打ち消され、モータ6が減速を開始すると同時に本体1も減速を開始する。このときの状態を図7に示す。歯車7が減速を開始し、歯車8へ制動力Fbが加えられることで、矢印Vb方向の慣性力が打ち消され、歯車8は歯車7と同時に減速を開始する。これにより歯車8は、減速時であっても、常に被駆動側の歯面8aと駆動側の歯面7aが離れることなく、歯車7の動きに追従しながら減速するので、本体1は動作ムラを起こすことなく減速をする。
次に、図5の点bの停止時から、制動部Aのナット16を戻さずに制動力を保持した状態で、反転方向にモータ6を駆動させた場合の動きを説明する。図8のグラフは縦軸が角速度、横軸が時間となり、アがモータ6、イが本体1の動きを示す。
モータ6が駆動を開始しても、被駆動側の本体1は図8の点cまで停止状態となる。このときの状態を図9に示す。歯車7は、矢印Va方向に回転するが、回転方向にバックラッシュが生じているために、バックラッシュが詰まるまで、被駆動側の歯車8には動力が伝達されない。図8の点cになると、被駆動側の本体1は、モータ6の動きに追従しようと加速を始めるが、制動力が加えられているために、動作ムラを起こすことのない加速となる。このときの状態を図10に示す。図8の点cまで、歯車7はバックラッシュが詰まるまで加速しているので、ある速度をもって被駆動側の歯車8へ衝突する。しかし歯車8には制動力Fbが加わっているために、歯車7からの動力Faを打ち消し、矢印Vb方向に動作ムラを起こすことなく加速を開始する。図8の点dになり、加速が終わり、制御部14がモータ6への加速指令信号を送信しなくなると、制動信号演算部22は、制動部Aへ制動力を除荷するように指令信号を送信する。
このように本実施例においては、被駆動側である歯車8に制動力を加える制動部Aと、モータ6への減速指令信号に応じた制動力を算出し、減速時に制動部Aへの制動指令信号を算出する制動信号演算部22を雲台装置駆動部に設けた。減速時に、制動力を加えることで雲台装置の慣性力を打ち消し、雲台装置駆動部にバックラッシュが生じている場合でも、急激な減速を抑えることが出来る。また停止状態から停止前の駆動方向に対して反転方向に駆動する場合においても、制動力を保持しておくことで、急激な加速や動作ムラを抑えることが出来る。また加減速時以外では、モータ15へは通電せず制動力を加えないことで、消費電力の増加を抑えることが出来る。
以下、図11〜13を参照して、本発明の第2の実施例について説明する。図11は本発明の動力伝達機構の構成を示す。これは実施例1の図1の構成に、電流値検出部30と制動力検出部31から構成される、制動信号補正部Bを加えられたことが異なる点である。その他の構成部分については、実施例1の図1と同一符号を付し、同様の構成であるため詳細な説明は省略する。
モータ6の定速駆動時に、制動信号演算部22は制動部Aへ制動指令信号を送信し、制動力を発生させる。同時に、制動力検出部31にも制動指令信号を送信する。制動部Aが制動力を発生しているとき、電流値検出部30は、モータ6に流れる電流を検出し、制動力検出部31に送信する。電流値はモータトルクと比例関係にあるので、電流値より制動部Aが発生する制動力を検出できる。制動力検出部31は、上記より、制動信号演算部22が発生させようとしている制動力(制動指令信号により表わされる、被駆動部を制動する制動力)と、実際に発生させている制動力(被駆動部を制動する制動力)を比較し、制動力を一定に保つ制御を行う。
図12は、実施例1の図2の制動力を発生するまでのフローに、ステップS301の制動力補正の判定処理を加えたものである。ステップS301において、操作盤5の指令により制動力補正をONにした場合は、ステップS302の制動力補正の処理へ進む。OFFの場合は、制動力補正は行わずステップS102に進み、実施例1と同様の処理を行う。
図13にステップS302の制動力補正処理についての詳細を示す。ステップS302において、制動力補正を行うという処理がなされると、ステップS401で、制御部14から送信された駆動指令信号より、制動信号演算部22は、モータ6の加速度を演算する。ステップS402で、モータ6の加速度が零の場合は、ステップS403へ進み、それ以外では、ステップS401に戻る。ステップS403に進むと、制動部Aが発生させる制動力を演算し、当該制動力を基に、被駆動部(歯車8)への制動を制動部Aに指令する制動信号としての制動指令信号を演算する。ステップS404では、ステップS403で得られた制動指令信号を、制動信号演算部22がモータ15へ送信する。ステップS405において、電流値検出部30でモータ6の電流値を検出し、制動部Aが実際に発生させている制動力を検出する。
ステップS406では、制動信号演算部22で演算された発生させようとしている制動力(制動信号に基づく制動力)と、電流値検出部30が検出した制動力(被駆動部を制動する制動力)を、制動力検出部31が比較する。演算値と検出値が等しい場合は、処理を終了する。異なる場合は、ステップS407へ進み、演算値と検出値の差を補正値として記憶する。このとき、記憶部23が補正値記憶部として機能する。ステップS407で記憶した差の電圧値を、図12のステップS105で、制動信号演算部22が送信する制動指令信号に足し合わせ、制動力を常に一定に保つ制御を行う。
このように本実施例によると、制動信号補正部Bを用いて、制動指令信号に対して発生する制動力を検出してフィードバックして、制動信号演算部22を補正することで、使用するにつれ変化していく制動力を、常に安定した状態に保つことが出来る。
ここで本実施例では、制動力を検出する手段として、一定速での駆動時のモータ6の電流値を用いたが、歯車8の加減速も用いることで、常時、制動力を検出し、補正することも出来る。また、使用初期の制動力を記憶する記憶部を設け、その記憶部の値と、現在発生している制動力を比較し、補正を行ってもよい。
以下、図14を参照して、本発明の第3の実施例について説明する。図14は本発明の動力伝達機構の代表的構成を示す。本実施例は、実施例2とは、制動部Cと電流値検出部40が異なる構成となり、その他の構成部分については、第2の実施例と同様である。同様の部分については図2と同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
図14に示すように、本実施例では、制動部Cは、モータ41、ラック42、摩擦部材43、ピニオン44から構成されている。摩擦部材43に接続されたラック42が、ピニオン44と噛み合い、モータ41の回転により、図面上、上下に平行移動する。このような構成をとることで、モータ41を回転させ、摩擦部材43を摩擦プレート20に押圧し、歯車8へ制動力を加える。また、モータ41にかかる負荷トルクを、電流値検出部40より検出することで、制動力を制御することが可能となる。
このように本実施例においては、モータ41の回転により、ラック42を平行移動させ、歯車8へ制動力を加える。上記の構成にすることで、実施例1、2で述べたものと同様の効果が得られる。
以下、図15を参照して、本発明の第4の実施例について説明する。図15は本発明の動力伝達機構の代表的構成を示す。本実施例は、第3の実施例とは制動部Dが異なる構成となり、その他の構成部分については、第3の実施例と同様である。第3の実施例と同様の部分については図14と同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
図15に示すように、本実施例では、制動部Dは、ボイスコイルモータ50、摩擦部材51から構成されている。ボイスコイルモータ50の先には摩擦部材51が接続されており、ボイスコイルモータ50への電流を制御することで、歯車8への制動力を制御することが出来る。
このように本実施例においては、ボイスコイルモータ50に摩擦部材51を接続し、ボイスコイルモータ51への電流値を制御することで、歯車8へ制動力を加える。上記の構成にすることで、実施例1、2で述べたものと同様の効果が得られる。
ここで、本実施例では、最終的な出力を歯車8の回転としたが、ラックアンドピニオンのような直進機構にも適用可能である。また、本実施例ではギアによる動力伝達を説明したが、ベルトを利用した動力伝達機構でも同様の効果が得られる。また本実施例のモータは、ACモータ、ステッピングモータのそれぞれにおいて同様の効果が得られる。
被駆動部を制動部により制動することは、パンチルトの加減速時に速度ムラを生じるような不自然な映像を避けることができるという意味においては非常に好適であるが、駆動部の駆動力を効率的に俊敏に駆動部に負荷をかけることなく被駆動部に伝達するという意味においては、足かせとなる可能性のある機構である。このことを考慮して、制動信号演算部22に、使用者が所望する撮影条件(画質、パンチルトの駆動速度等)に応じて、制動力の演算アルゴリズム切替え手段を設けてもよい。例えば、雲台装置を用いて追尾を行う際は、操作盤5より、発生させる制動力を弱めるように設定を切り替える(制動信号に基づく被駆動部を制動する制動力の大きさが小さいモードに切り替える)ことで、追尾対象物への迅速な追従性を向上させることが出来る(所謂、高速パンチルト優先撮影モード)。一方、映像のクオリティを向上させたい場合、制動力を強めるように設定を切り替える(制動信号に基づく被駆動部を制動する制動力の大きさが大きいモードに切り替える)ことで、映像の乱れが発生してしまう可能性を非常に小さくすることが出来る(所謂、高画質優先撮影モード)。また本実施例において、制御部14の駆動指令信号に基づき、制動力を演算し、制御していたが、本体回転角検出部13より、被駆動部の回転を用いて行ってもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
たとえば、本発明におけるステップS104では、ステップS102で得られた加速度を用いて、制動信号演算部22が、歯車8へ加える制動力を演算し、当該制動力を基に、被駆動部(歯車8)への制動を制動部Aに指令する制動信号としての制動指令信号を演算し、ステップS105では、ステップS104で得られた制動指令信号を、制動信号演算部22がモータ15へ送信する処理を行っていたが、ステップS104におけるような演算処理は行わず、制動信号演算部22が所定の制動指令信号をモータ15へ送信する処理を行うようにしても良い。
この場合には、モータ6の加速度に合わせて歯車8へ加える制動力を制御することができず、それによる効果も得られないが、駆動制御装置の構成を簡潔に構成することができ、その結果、駆動制御装置の製造コストを低減することができる。
A,C,D 制動部
1 本体(被駆動部)
6 モータ(駆動部)
7 歯車(駆動部)
8 歯車(被駆動部)
14 制御部
15 モータ(制動部)
16 ナット(制動部)
17 バネ(制動部)
18 回転止めピン(制動部)
19 摩擦部材(制動部)
22 制動信号演算部

Claims (8)

  1. 雲台装置において駆動信号に基づきパンチルト駆動を行う駆動制御装置であって、
    被駆動部と係合し、該駆動信号に基づき該被駆動部を駆動する駆動部と、
    該被駆動部を制動する制動部であって、該駆動信号に基づき、該被駆動部を制動するモード制動しないモードとを切り替える制動部と、
    を有し、
    該制動部は、該駆動信号に基づく該駆動部の速度と加速度との積が負の場合には、該被駆動部を制動するモードに切り替える、
    ことを特徴とする駆動制御装置。
  2. 前記駆動信号に基づく前記駆動部の加速度を記憶する加速度記憶部を有し、
    前記制動部は、前記駆動信号に基づく前記駆動部の加速度と、該加速度記憶部が記憶する前記駆動部の加速度との積が負の場合には、前記被駆動部を制動しないモードに切り替えることを特徴とする請求項に記載の駆動制御装置。
  3. 雲台装置において駆動信号に基づきパンチルト駆動を行う駆動制御装置であって、
    被駆動部と係合し、該駆動信号に基づき該被駆動部を駆動する駆動部と、
    該被駆動部を制動する制動部であって、該駆動信号に基づき、該被駆動部を制動するモードと制動しないモードとを切り替える制動部と、
    該駆動信号に基づく該駆動部の加速度を記憶する加速度記憶部と、
    を有し、
    該制動部は、該駆動信号に基づく該駆動部の加速度と、該加速度記憶部が記憶する該駆動部の加速度との積が負の場合には、該被駆動部を制動しないモードに切り替える、
    ことを特徴とする駆動制御装置。
  4. 前記被駆動部を制動するモードにおいて、前記駆動信号に基づき、前記被駆動部への制動を前記制動部に指令する制動信号を演算する制動信号演算部を有する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の駆動制御装置。
  5. 前記制動信号に基づく制動力と、前記被駆動部を制動する制動力とに基づき、前記制動信号を補正する補正値を演算する制動信号補正部を有する、ことを特徴とする請求項に記載の駆動制御装置。
  6. 前記補正値を記憶する補正値記憶部を有し、
    前記制動信号補正部は、該補正値記憶部が記憶する該補正値に基づき、前記制動信号を補正することを特徴とする請求項5に記載の駆動制御装置。
  7. 前記制動信号に基づく前記被駆動部を制動する制動力の大きさを切替える切替え手段を有する、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の駆動制御装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の駆動制御装置を備える雲台装置と、該雲台装置に搭載される撮影装置と、を含むことを特徴とする撮影システム。
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