JP4838817B2 - ロストモーション解消制御装置 - Google Patents
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Description
図16に示すように、負荷であるテーブル1は、ボールネジ駆動機構2のボールナット2aに固定されており、このボールナット2aにはボールネジ軸2bが螺合している。モータ3の回転力は、減速機4を介してボールネジ軸2bに伝達されるようになっている。
したがって、モータ3が回転駆動すると、この回転力は減速機4を介してボールネジ軸2bに伝達され、この回転力はボールネジ駆動機構2により直線運動力に変換されて、テーブル1が往復移動する。
位置制御部11は、NC装置20から送られてくる位置指令θOと負荷位置信号θLとの偏差を求め、この偏差に位置ループゲインを乗算してモータ速度指令VMOを出力する。
速度制御部12は、モータ速度指令VMOとモータ検出速度信号VMDとの偏差を求め、この偏差をPI演算(比例積分演算)等してトルク指令τを出力する。
電流制御部13は、トルク指令τに応じた値の電流をモータ3に供給する。この場合、図示はしないが、最適電流値となるようにフィードバック制御する電流ループ制御系が形成されている。
また、モータ軸に連結された歯車を「モータ側歯車GM」、負荷側に接続された歯車を「負荷側歯車GL」として説明をする。
図17(b)は、モータ側歯車GMの歯面と負荷側歯車GLの歯面とが非接触となり、モータ側歯車GMが右回転から左回転に反転し、負荷側歯車GLは静止している状態を示している。
図17(c)は、左回転していったモータ側歯車GMの歯面が負荷側歯車GLの歯面に接触し、モータ側歯車GMが左回転することにより負荷側歯車GLが右回転する状態を示している。
この図18からも、テーブル位置がモータ位置に対して、追従精度が低下していることが分かる。
モータで発生した力を、複数の歯車が噛み合って力を伝達する歯車機構により移動対象物である負荷に伝達して、前記負荷を移動させつつ前記負荷の位置を制御するために、
前記負荷の位置を示す負荷位置信号と位置指令との偏差を基にモータ速度指令を求め、前記モータの速度を検出して得たモータ検出速度信号と前記モータ速度指令との偏差を基にトルク指令を求め、このトルク指令を基に前記モータに供給する電流値を制御するフィードバック制御装置を備えた位置決め制御装置に適用するロストモーション解消制御装置であって、
前記負荷の移動位置を示すデータである軌道データを取り込み、現在時点からみて予め設定した設定時間後の負荷位置を先読みして、前記設定時間後に前記モータの回転方向が反転するか否かを判断し、前記モータの回転方向が反転すると判断したら、モータ回転方向反転フラグを立てる読み出し装置と、
前記モータ速度指令を取り込みこのモータ速度指令の絶対値が予め決めた第1の判定値未満になったら速度減少フラグを立て、前記モータ速度指令の絶対値が予め決めた第1の判定値よりも値が大きい第2の判定値以上になったら速度増加フラグを立てる速度指令検出装置と、
前記読み出し装置が反転フラグを立て、且つ、前記速度指令検出装置が速度減少フラグを立てたときにノイズ信号出力信号を出力し、前記速度指令検出装置が速度増加フラグを立てたときにノイズ信号出力信号の出力を停止するノイズ信号出力・停止判断装置と、
前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力したときに、ノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号の出力を停止したときに、ノイズ信号の出力を停止するノイズ信号発生装置と、
を備えたことを特徴とする。
前記負荷の速度である負荷速度信号sθLを求めると共に前記負荷の加速度である負荷加速度信号s2θLを求める速度・加速度作成手段を備え、
前記ノイズ信号発生装置は、
負荷の慣性モーメントをJL、負荷と摺動部との抵抗をCL、クーロン摩擦による外力をFとしたときに、
|JL・s2θL+CL・sθL|<F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値にし、
|JL・s2θL+CL・sθL|>F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値よりも小さくすることを特徴としてもよい。
モータで発生した力を、複数の歯車が噛み合って力を伝達する歯車機構により移動対象物である負荷に伝達して、前記負荷を移動させつつ前記負荷の位置を制御するために、
前記負荷の位置を示す負荷位置信号と位置指令との偏差を基にモータ速度指令を求め、前記モータの速度を検出して得たモータ検出速度信号と前記モータ速度指令との偏差を基にトルク指令を求め、このトルク指令を基に前記モータに供給する電流値を制御するフィードバック制御装置を備えた位置決め制御装置に適用するロストモーション解消制御装置であって、
前記位置指令と前記負荷位置信号を取り込むと共に、前記位置指令を微分してモータ速度信号を求め、モータ速度信号が正で且つ位置指令から負荷位置信号を減算した値が予め設定した正の判定値よりも大きいとき、及び、モータ速度信号が負で且つ負荷位置信号から位置指令を減算した値が予め設定した正の判定値よりも大きいときに、ノイズ信号出力信号を出力し、ノイズ信号出力信号を出力した時点から予め決めた時間が経過したとき、または、ノイズ信号出力信号を出力した時点以降にモータ速度信号が予め設定した閾値速度を越えて大きくなったら、ノイズ信号出力信号の出力を停止するノイズ信号出力・停止判断装置と、
前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力したときに、ノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号の出力を停止したときに、ノイズ信号の出力を停止するノイズ信号発生装置と、
を備えたことを特徴とする。
前記モータにモータ回転位置を検出するセンサを備え、このセンサから出力されるセンサ信号を、前記位置指令の代わりに用いることを特徴としてもよい。
また、前記負荷の速度である負荷速度信号sθLを求めると共に前記負荷の加速度である負荷加速度信号s2θLを求める速度・加速度作成手段を備え、
前記ノイズ信号発生装置は、
負荷の慣性モーメントをJL、負荷と摺動部との抵抗をCL、クーロン摩擦による外力をFとしたときに、
|JL・s2θL+CL・sθL|<F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値にし、
|JL・s2θL+CL・sθL|>F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値よりも小さくすることを特徴としてもよい。
モータで発生した力を、複数の歯車が噛み合って力を伝達する歯車機構により移動対象物である負荷に伝達して、前記負荷を移動させつつ前記負荷の位置を制御するために、
前記負荷の位置を示す負荷位置信号と位置指令との偏差を基にモータ速度指令を求め、前記モータの速度を検出して得たモータ検出速度信号と前記モータ速度指令との偏差を基にトルク指令を求め、このトルク指令を基に前記モータに供給する電流値を制御するフィードバック制御装置を備えた位置決め制御装置に適用するロストモーション解消制御装置であって、
前記負荷位置信号を微分して負荷速度信号を出力する微分器と、
前記モータ速度指令と前記負荷速度信号を取り込み、取り込んだ前記モータ速度指令からモータの回転・停止と回転しているときのモータの回転方向を検出すると共に、取り込んだ前記負荷速度信号から負荷の移動・停止と移動しているときの負荷の移動方向を検出し、モータの回転方向と負荷の移動方向が逆相であるとき、または、負荷が停止していてモータが回転しているときに、ノイズ信号出力信号を出力し、ノイズ信号出力信号を出力した時点から予め決めた時間が経過したとき、または、ノイズ信号出力信号を出力した時点以降にモータ速度指令が予め設定した閾値速度を越えて大きくなったら、ノイズ信号出力信号の出力を停止するノイズ信号出力・停止判断装置と、
前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力したときに、ノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号の出力を停止したときに、ノイズ信号の出力を停止するノイズ信号発生装置と、
を備えたことを特徴とする。
前記微分器の代わりに、前記負荷の負荷速度を検出するセンサを備え、このセンサから出力されるセンサ信号を、前記負荷速度信号の代わりに用いることを特徴としてもよい。
また前記負荷の加速度である負荷加速度信号s2θLを求める加速度作成手段を備え、
前記ノイズ信号発生装置は、
負荷の慣性モーメントをJL、負荷と摺動部との抵抗をCL、クーロン摩擦による外力をFとしたときに、
|JL・s2θL+CL・sθL|<F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値にし、
|JL・s2θL+CL・sθL|>F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値よりも小さくすることを特徴としてもよい。
前記ノイズ信号発生装置は、ノイズ信号の出力の際にはノイズ信号の振幅を漸増しつつ設定振幅にし、ノイズ信号の停止の際にはノイズ信号の振幅を漸減してから停止することを特徴とする。
また、前記ノイズ信号発生装置が出力するノイズ信号は、繰り返し信号、またはパルス信号であることを特徴とする。
モータで発生した力を、複数の歯車が噛み合って力を伝達する歯車機構により移動対象物である負荷に伝達して、前記負荷を移動させつつ前記負荷の位置を制御するために、
前記負荷の位置を示す負荷位置信号と位置指令との偏差を基にモータ速度指令を求め、前記モータの速度を検出して得たモータ検出速度信号と前記モータ速度指令との偏差を基にトルク指令を求め、このトルク指令を基に前記モータに供給する電流値を制御するフィードバック制御装置を備えた位置決め制御装置に適用するロストモーション解消制御装置であって、
前記位置指令と前記負荷位置信号を取り込むと共に、前記位置指令を微分してモータ速度信号を求め、モータ速度信号が正で且つ位置指令から負荷位置信号を減算した値が予め設定した正の判定値よりも大きいとき、及び、モータ速度信号が負で且つ負荷位置信号から位置指令を減算した値が予め設定した正の判定値よりも大きいときに、ノイズ信号出力信号を出力し、ノイズ信号出力信号を出力した時点から予め決めた時間が経過したとき、または、ノイズ信号出力信号を出力した時点以降にモータ速度信号が予め設定した閾値速度を越えて大きくなったら、ノイズ信号出力信号の出力を停止するノイズ信号出力・停止判断装置と、
前記モータ速度指令を取り込みこのモータ速度指令を基にモータの回転方向を判定し、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力し、且つ、モータの回転方向が正方向であると判定したときに、出力時点の振幅値が正でその後に時間の経過と共に振幅値が漸減して最後には振幅値が零となる鋸波状のノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力し、且つ、モータの回転方向が負方向であると判定したときに、出力時点の振幅値が負でその後に時間の経過と共に振幅値が漸減して最後には振幅値が零となる鋸波状のノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号の出力を停止したときに、ノイズ信号の出力を停止するノイズ信号発生装置と、
を備えたことを特徴とする。
モータで発生した力を、複数の歯車が噛み合って力を伝達する歯車機構により移動対象物である負荷に伝達して、前記負荷を移動させつつ前記負荷の位置を制御するために、
前記負荷の位置を示す負荷位置信号と位置指令との偏差を基にモータ速度指令を求め、前記モータの速度を検出して得たモータ検出速度信号と前記モータ速度指令との偏差を基にトルク指令を求め、このトルク指令を基に前記モータに供給する電流値を制御するフィードバック制御装置を備えた位置決め制御装置に適用するロストモーション解消制御装置であって、
前記負荷位置信号を微分して負荷速度信号を出力する微分器と、
前記モータ速度指令と前記負荷速度信号を取り込み、取り込んだ前記モータ速度指令からモータの回転・停止と回転しているときのモータの回転方向を検出すると共に、取り込んだ前記負荷速度信号から負荷の移動・停止と移動しているときの負荷の移動方向を検出し、モータの回転方向と負荷の移動方向が逆相であるとき、または、負荷が停止していてモータが回転しているときに、ノイズ信号出力信号を出力し、ノイズ信号出力信号を出力した時点から予め決めた時間が経過したとき、または、ノイズ信号出力信号を出力した時点以降にモータ速度指令が予め設定した閾値速度を越えて大きくなったら、ノイズ信号出力信号の出力を停止するノイズ信号出力・停止判断装置と、
前記モータ速度指令を取り込みこのモータ速度指令を基にモータの回転方向を判定し、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力し、且つ、モータの回転方向が正方向であると判定したときに、出力時点の振幅値が正でその後に時間の経過と共に振幅値が漸減して最後には振幅値が零となる鋸波状のノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力し、且つ、モータの回転方向が負方向であると判定したときに、出力時点の振幅値が負でその後に時間の経過と共に振幅値が漸減して最後には振幅値が零となる鋸波状のノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号の出力を停止したときに、ノイズ信号の出力を停止するノイズ信号発生装置と、
を備えたことを特徴とする。
このため、減速機等の歯車機械のバックラッシュによる不感帯やロストモーションなどの入力−出力軸間のヒステリシスを抑制することができる。
フィードバック制御装置10及びNC装置20は、従来技術のものと同様である。また、テーブル(負荷)1,ボールネジ駆動機構2,モータ3,減速機4も、従来技術のものと同様である。
更に、読み出し装置101は、軌道データRを参照しつつ、現在時点からみて予め決めた先読み設定時間Td[秒]後の負荷位置を先読みしている。
そして、現在時点からみて先読み設定時間Td[秒]後の負荷位置を基に、現在時点からみて先読み設定時間Td[秒]後において、モータ回転方向が反転すると判断したら、モータ回転方向反転フラグF1を立てる(出力する)。
なお、現在時点からみて先読み設定時間Td[秒]後において、モータ回転方向が反転しないと判断したときには、モータ回転方向反転フラグF1は立てない(出力しない)。
また、モータ速度指令VMOの絶対値が、予め設定した第2の判定値εe以上になったときには、速度増加フラグF3を立てる(出力する)。
なお第2の判定値εeは第1の判定値εsよりも大きくなっている。
一方、フラグF1,F2が共に立っていないとき、または、速度減少フラグF2が立った後に速度増加フラグF3が立ったときには、ノイズ信号出力信号ONの出力を停止する。
一方、ノイズ信号発生装置104は、ノイズ信号出力・停止判断装置103からのノイズ信号出力信号ONの出力が停止されると、ノイズ信号Nの出力を停止する。
ノイズ信号Nとしては、例えば正弦波信号などの繰り返し信号や、パルス信号を用いることができる。
つまり、ノイズ信号Nは、本来の位置決め制御に悪影響をもたらす可能性があるため、長時間にわたりノイズ信号Nを付与し続けることはせず、バックラッシュが問題となる状況でのみ使用することより、軌道追従精度の劣化を防ぐと共に、機器の摩耗,モータの発熱などハード面への悪影響を最小に抑えることができるのである。
つまりノイズ信号Nの出力の際には、ノイズ信号Nの振幅を漸増しつつ定格振幅にし、ノイズ信号Nの停止の際には、ノイズ信号の振幅を定格振幅から漸減してから停止するようにする。
この場合、テーパは、動作速度,温度,時間などの関数として与える。
このようにノイズ信号Nにテーパを付与することで、ノイズ信号Nの出力時/停止時に生じるモータ3への衝撃が抑えられるため、位置決め精度の悪化を防ぐことができる。
フィードバック制御装置10及びNC装置20は、従来技術のものと同様である。また、テーブル(負荷)1,ボールネジ駆動機構2,モータ3,減速機4も、従来技術のものと同様である。
このノイズ信号出力・停止判断装置203は、位置指令θoを微分してモータ速度信号sθoを求め、このモータ速度信号sθoの正負を判定する。
また、ノイズ信号出力・停止判断装置203には、予め設定した正の値である判定値εが記憶されている。この判定値εとしては、ロストモーションのない高速送り時における、モータ位置と負荷位置との差に応じた値、例えば、ロストモーションのない高速送り時におけるθo−θLの値としている。
(1)モータ速度信号sθoが正のとき、つまりモータ3が正転駆動しているときには、
θo−θL>ε
となっている場合、
(2)モータ速度信号sθoが負のとき、つまりモータ3が反転駆動しているときには、
θL−θo>ε
となっている場合、
には、ロストモーションが発生していると判断する。
また上記(2)の状態のときには、モータが反転駆動した状態において、負荷位置がモータ位置に対して先行しており(モータが負荷に対して遅れて追従し)、しかも、両位置の差が設定値εよりも大きいので、ロストモーションが発生していると判断することができるのである。
一方、ノイズ信号発生装置204は、ノイズ信号出力・停止判断装置203からのノイズ信号出力信号ONの出力が停止されると、ノイズ信号Nの出力を停止する。
ノイズ信号Nとしては、例えば正弦波信号などの繰り返し信号や、パルス信号を用いることができる。
つまり、ノイズ信号Nは、本来の位置決め制御に悪影響をもたらす可能性があるため、長時間にわたりノイズ信号Nを付与し続けることはせず、バックラッシュが問題となる状況でのみ使用することより、軌道追従精度の劣化を防ぐと共に、機器の摩耗,モータの発熱などハード面への悪影響を最小に抑えることができるのである。
本実施例では、モータと負荷動作の関係を直接監視することで、ロストモーションを解消するノイズ信号Nを出力しているため、適切にロストモーションの補償が可能となる。
つまりノイズ信号Nの出力の際には、ノイズ信号Nの振幅を漸増しつつ定格振幅にし、ノイズ信号Nの停止の際には、ノイズ信号の振幅を定格振幅から漸減してから停止するようにする。
この場合、テーパは、動作速度,温度,時間などの関数として与える。
このようにノイズ信号Nにテーパを付与することで、ノイズ信号Nの出力時/停止時に生じるモータ3への衝撃が抑えられるため、位置決め精度の悪化を防ぐことができる。
フィードバック制御装置10及びNC装置20は、従来技術のものと同様である。また、テーブル(負荷)1,ボールネジ駆動機構2,モータ3,減速機4も、従来技術のものと同様である。
また表1において、
VMO>αMであるときには、モータ3が正転回転している判断し、
VMO<−αMであるときには、モータ3が逆転回転していると判断し、
|VMO|<αMであるときには、モータ3が停止していると判断し、
SθL>αLであるときには、負荷(テーブル1)が正方向移動している判断し、
SθL<−αLであるときには、負荷(テーブル1)が負方向移動している判断し、
|SθL|<αLであるときには、負荷(テーブル1)が停止していると判断する。
(a)モード1,4のときには、モータ回転方向と負荷移動方向が同相であると判断し、この場合にはロストモーションが発生していないと判断して、ノイズ信号出力信号ONは出力しない。
(b)モード5,6のときには、モータ3が停止している状態で負荷が移動していると判断し、この場合にはロストモーションが発生していないと判断して、ノイズ信号出力信号ONは出力しない。
(c)モード2,3のときには、モータ回転方向と負荷移動方向が逆相であると判断し、この場合にはロストモーションが発生していると判断して、ノイズ信号出力信号ONを出力する。
(d)モード7,8のときには、モータ3が回転している状態で負荷が停止していると判断し、この場合にはロストモーションが発生していると判断して、ノイズ信号出力信号ONを出力する。
一方、ノイズ信号発生装置304は、ノイズ信号出力・停止判断装置303からのノイズ信号出力信号ONの出力が停止されると、ノイズ信号Nの出力を停止する。
ノイズ信号Nとしては、例えば正弦波信号などの繰り返し信号や、パルス信号を用いることができる。
つまり、ノイズ信号Nは、本来の位置決め制御に悪影響をもたらす可能性があるため、長時間にわたりノイズ信号Nを付与し続けることはせず、バックラッシュが問題となる状況でのみ使用することより、軌道追従精度の劣化を防ぐと共に、機器の摩耗,モータの発熱などハード面への悪影響を最小に抑えることができるのである。
本実施例では、モータと負荷の速度の関係を直接監視することで、ロストモーションを解消するノイズ信号Nを出力しているため、適切にロストモーションの補償が可能となる。
つまりノイズ信号Nの出力の際には、ノイズ信号Nの振幅を漸増しつつ定格振幅にし、ノイズ信号Nの停止の際には、ノイズ信号の振幅を定格振幅から漸減してから停止するようにする。
この場合、テーパは、動作速度,温度,時間などの関数として与える。
このようにノイズ信号Nにテーパを付与することで、ノイズ信号Nの出力時/停止時に生じるモータ3への衝撃が抑えられるため、位置決め精度の悪化を防ぐことができる。
したがって、実施例1と異なる部分のみを説明し、実施例1と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
ロストモーションとは、モータと負荷の歯のかみ合い状態から、モータが逆転して、逆の歯に噛み合うまでの間の状態であり、この状態をいかに早く終わらせるかがポイントとなる。
もしも摩擦が負荷の慣性力よりも大きければ、負荷はロストモーション状態において静止し、モータが動いて歯が噛み合わない限りはロストモーション状態が続く。この状態は、例えば図17(b)において、負荷側歯車GLが摩擦力により静止し、モータ側歯車GMが右回転から左回転に反転してきて左回転している状態に対応する(この状態を「状態イ」と称する)。
このように、運動量に比べてクーロン摩擦が大きい場合には、負荷はモータから駆動力を与えないと動かないので、減速機の歯面は常に接触している状態であり、バックラッシュのクリアランス分だけロストモーションが発生する。
この場合にはロストモーションの発生期間は長い。
このように運動量が大きい場合には、負荷は自身の慣性で動くため、減速機の歯面は巨視的には浮いているような状態となっている。よってロストモーションはバックラッシュのクリアランス分よりも小さくなる。
この場合には、ロストモーションの発生期間は短い。
そこで、摩擦力が慣性力よりも大きい場合においてはノイズ信号Nを大きく与え、摩擦力が慣性力よりも小さい場合にはノイズ信号Nを小さく与えることで、過不足なく補償を実施できるようにした。
JL・s2θL+CL・sθL=F
となった場合には摩擦力が運動量に打ち勝っている状態、つまり上記「状態イ」にあたる。したがってこのときには、ノイズ信号Nの振幅を大きく(予め設定した設定振幅値に)する。
となった場合には負荷は慣性で動き続ける状態、つまり上記「状態ロ」にあたるため、上記「状態イ」のときに比べて、モータ側の歯と負荷側の歯は早く噛み合う。したがってこのときには、ノイズ信号Nの振幅を抑制(設定振幅値よりも小さく)する。
そして、
Γ<Fのときには、A0=A01とし、
Γ>Fのときには、A0=(FA01)/Γとしている。
従来技術では、軌道精度に悪影響をもたらす恐れがあるため充分に補正信号の振幅を大きくできなかったが、本実施例では、必要なときに十分な振幅をもったノイズ信号Nを与えることができ、ロストモーションを迅速に解消することができる。
つまりノイズ信号Nの出力の際には、ノイズ信号Nの振幅を漸増しつつ設定振幅にし、ノイズ信号Nの停止の際には、ノイズ信号の振幅を漸減してから停止するようにする。
この場合、テーパは、動作速度,温度,時間などの関数として与える。
このようにノイズ信号Nにテーパを付与することで、ノイズ信号Nの出力時/停止時に生じるモータ3への衝撃が抑えられるため、位置決め精度の悪化を防ぐことができる。
したがって、実施例2と異なる部分のみを説明し、実施例2と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
となった場合には摩擦力が運動量に打ち勝っている状態になっているので、ノイズ信号Nの振幅を大きくする。
となった場合には負荷は慣性で動き続ける状態になっているので、ノイズ信号Nの振幅を抑制する。抑制の手法は、実施例4と同様である。
つまりノイズ信号Nの出力の際には、ノイズ信号Nの振幅を漸増しつつ設定振幅にし、ノイズ信号Nの停止の際には、ノイズ信号の振幅を設定振幅から漸減してから停止するようにする。
この場合、テーパは、動作速度,温度,時間などの関数として与える。
このようにノイズ信号Nにテーパを付与することで、ノイズ信号Nの出力時/停止時に生じるモータ3への衝撃が抑えられるため、位置決め精度の悪化を防ぐことができる。
つまりノイズ信号Nの出力の際には、ノイズ信号Nの振幅を漸増しつつ設定振幅にし、ノイズ信号Nの停止の際には、ノイズ信号の振幅を漸減してから停止するようにする。
この場合、テーパは、動作速度,温度,時間などの関数として与える。
このようにノイズ信号Nにテーパを付与することで、ノイズ信号Nの出力時/停止時に生じるモータ3への衝撃が抑えられるため、位置決め精度の悪化を防ぐことができる。
したがって、実施例3と異なる部分のみを説明し、実施例3と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
となった場合には摩擦力が運動量に打ち勝っている状態になっているので、ノイズ信号Nの振幅を大きくする。
となった場合には負荷は慣性で動き続ける状態になっているので、ノイズ信号Nの振幅を抑制する。抑制の手法は、実施例4と同様である。
つまりノイズ信号Nの出力の際には、ノイズ信号Nの振幅を漸増しつつ設定振幅にし、ノイズ信号Nの停止の際には、ノイズ信号の振幅を漸減してから停止するようにする。
この場合、テーパは、動作速度,温度,時間などの関数として与える。
このようにノイズ信号Nにテーパを付与することで、ノイズ信号Nの出力時/停止時に生じるモータ3への衝撃が抑えられるため、位置決め精度の悪化を防ぐことができる。
したがって、実施例2と異なる部分のみを説明し、実施例2と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
Nb=No(1−L∫dt)
ただし、NoとLは予め決めた定数である。
そして、ステップ5にて、図11(a)に示すような鋸波状のノイズNbを出力する。
Nb=−No(1−L∫dt)
ただし、NoとLは予め決めた定数である。
そして、ステップ8にて、図11(b)に示すような鋸波状のノイズNbを出力する。
このため、ノイズ信号Nbの出力により減速機の歯を急にかみ合わせることができる。その後は、ノイズ信号Nbのテーパ部分によりノイズ信号Nbの値を単調減少させて歯をなじませることで、噛み合いでの衝撃で生じた振動を即座に減衰させることができる。
つまり、負荷の慣性モーメント、クーロン摩擦,粘性抵抗の要素から、ロストモーションの発生状況を判断し、下記の運動方程式から、摩擦力と慣性力との関係を求める。
JL・s2θL+CL・sθL=F
そして、摩擦力が慣性力よりも大きい場合においてはノイズ信号Nbの初期値Noを大きく与え、摩擦力が慣性力よりも小さい場合にはノイズ信号Nbの初期値Noを小さく与えることで、過不足なく補償を実施することもできる。
したがって、実施例7と異なる部分のみを説明し、実施例7と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
つまり、図13に示すように、モータ速度が負荷速度よりも大きいときに、ノイズ信号Nbを繰り返し連続して出力するものである。
これは、ロストモーション発生時点においては、常にモータが負荷よりも先行しているため、その条件を満たす場合のみ補償するのである。
逆に負荷がモータよりも先行している場合は、ロストモーションと無関係の軌道誤差なので、常備されるフィドフォワードやフィードバック機構にて補正すればよい。
ノイズ信号発生装置204cは、負荷速度を示す負荷速度信号sθLと、モータ速度を示すモータ速度指令VMOを取り込む。
そして、ノイズ信号Nbの初期値Noを次のようにして求める。
No=(VMO−sθL)×K
ただしKは任意の正数である。
(ii)モータ速度指令VMO>0、且つ、負荷速度信号sθL<0、のとき。
No=0
(iii)モータ速度指令VMO<0、且つ、負荷速度信号sθL>0、のとき。
No=0
そして、上記(i)のとき、つまりモータ速度指令VMOが、負荷速度信号sθLよりも大きい状態が継続しているときには、
No=(VMO−sθL)×K
となっているノイズ信号Nbを、連続して出力する。
このため、ノイズ信号Nbの出力によりに減速機の歯を急にかみ合わせることができる。その後は、ノイズ信号Nbのテーパ部分によりノイズ信号Nbの値を単調減少させて歯をなじませることで、噛み合いでの衝撃で生じた振動を即座に減衰させることができる。
したがって、実施例3と異なる部分のみを説明し、実施例3と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
このため、ノイズ信号Nbの出力によりに減速機の歯を急にかみ合わせることができる。その後は、ノイズ信号Nbのテーパ部分によりノイズ信号Nbの値を単調減少させて歯をなじませることで、噛み合いでの衝撃で生じた振動を即座に減衰させることができる。
つまり、負荷の慣性モーメント、クーロン摩擦,粘性抵抗の要素から、ロストモーションの発生状況を判断し、下記の運動方程式から、摩擦力と慣性力との関係を求める。
JL・s2θL+CL・sθL=F
そして、摩擦力が慣性力よりも大きい場合においてはノイズ信号Nbの初期値Noを大きく与え、摩擦力が慣性力よりも小さい場合にはノイズ信号Nbの初期値Noを小さく与えることで、過不足なく補償を実施することもできる。
したがって、実施例9と異なる部分のみを説明し、実施例9と同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
つまり、図13に示すように、モータ速度が負荷速度よりも大きいときに、ノイズ信号Nbを繰り返し連続して出力するものである。
これは、ロストモーション発生時点においては、常にモータが負荷よりも先行しているため、その条件を満たす場合のみ補償するのである。
逆に負荷がモータよりも先行している場合は、ロストモーションと無関係の軌道誤差なので、常備されるフィドフォワードやフィードバック機構にて補正すればよい。
そして、ノイズ信号Nbの初期値Noを次のようにして求める。
No=(VMO−sθL)×K
ただしKは任意の正数である。
(v)モータ速度指令VMO>0、且つ、負荷速度信号sθL<0、のとき。
No=0
(vi)モータ速度指令VMO<0、且つ、負荷速度信号sθL>0、のとき。
No=0
そして、上記(vi)のとき、つまりモータ速度指令VMOが、負荷速度信号sθLよりも大きい状態が継続しているときには、
No=(VMO−sθL)×K
となっているノイズ信号Nbを、連続して出力する。
このため、ノイズ信号Nbの出力によりに減速機の歯を急にかみ合わせることができる。その後は、ノイズ信号Nbのテーパ部分によりノイズ信号Nbの値を単調減少させて歯をなじませることで、噛み合いでの衝撃で生じた振動を即座に減衰させることができる。
2 ボールネジ駆動機構
3 モータ
4 減速機
10 フィードバック制御装置
11 位置制御部
12 速度制御部
13 電流制御部
20 NC装置
100,100a ロストモーション解消制御装置
101 読み出し装置
102 速度指令検出装置
103 ノイズ信号出力・停止判断装置
104 ノイズ信号発生装置
200,200a,200b ロストモーション解消制御装置
203 ノイズ信号出力・停止判断装置
204 ノイズ信号発生装置
300,300a,300b ロストモーション解消制御装置
303 ノイズ信号出力・停止判断装置
304 ノイズ信号発生装置
Claims (14)
- モータで発生した力を、複数の歯車が噛み合って力を伝達する歯車機構により移動対象物である負荷に伝達して、前記負荷を移動させつつ前記負荷の位置を制御するために、
前記負荷の位置を示す負荷位置信号と位置指令との偏差を基にモータ速度指令を求め、前記モータの速度を検出して得たモータ検出速度信号と前記モータ速度指令との偏差を基にトルク指令を求め、このトルク指令を基に前記モータに供給する電流値を制御するフィードバック制御装置を備えた位置決め制御装置に適用するロストモーション解消制御装置であって、
前記負荷の移動位置を示すデータである軌道データを取り込み、現在時点からみて予め設定した設定時間後の負荷位置を先読みして、前記設定時間後に前記モータの回転方向が反転するか否かを判断し、前記モータの回転方向が反転すると判断したら、モータ回転方向反転フラグを立てる読み出し装置と、
前記モータ速度指令を取り込みこのモータ速度指令の絶対値が予め決めた第1の判定値未満になったら速度減少フラグを立て、前記モータ速度指令の絶対値が予め決めた第1の判定値よりも値が大きい第2の判定値以上になったら速度増加フラグを立てる速度指令検出装置と、
前記読み出し装置が反転フラグを立て、且つ、前記速度指令検出装置が速度減少フラグを立てたときにノイズ信号出力信号を出力し、前記速度指令検出装置が速度増加フラグを立てたときにノイズ信号出力信号の出力を停止するノイズ信号出力・停止判断装置と、
前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力したときに、ノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号の出力を停止したときに、ノイズ信号の出力を停止するノイズ信号発生装置と、
を備えたことを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - モータで発生した力を、複数の歯車が噛み合って力を伝達する歯車機構により移動対象物である負荷に伝達して、前記負荷を移動させつつ前記負荷の位置を制御するために、
前記負荷の位置を示す負荷位置信号と位置指令との偏差を基にモータ速度指令を求め、前記モータの速度を検出して得たモータ検出速度信号と前記モータ速度指令との偏差を基にトルク指令を求め、このトルク指令を基に前記モータに供給する電流値を制御するフィードバック制御装置を備えた位置決め制御装置に適用するロストモーション解消制御装置であって、
前記位置指令と前記負荷位置信号を取り込むと共に、前記位置指令を微分してモータ速度信号を求め、モータ速度信号が正で且つ位置指令から負荷位置信号を減算した値が予め設定した正の判定値よりも大きいとき、及び、モータ速度信号が負で且つ負荷位置信号から位置指令を減算した値が予め設定した正の判定値よりも大きいときに、ノイズ信号出力信号を出力し、ノイズ信号出力信号を出力した時点から予め決めた時間が経過したとき、または、ノイズ信号出力信号を出力した時点以降にモータ速度信号が予め設定した閾値速度を越えて大きくなったら、ノイズ信号出力信号の出力を停止するノイズ信号出力・停止判断装置と、
前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力したときに、ノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号の出力を停止したときに、ノイズ信号の出力を停止するノイズ信号発生装置と、
を備えたことを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - 請求項2において、
前記モータにモータ回転位置を検出するセンサを備え、このセンサから出力されるセンサ信号を、前記位置指令の代わりに用いることを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - モータで発生した力を、複数の歯車が噛み合って力を伝達する歯車機構により移動対象物である負荷に伝達して、前記負荷を移動させつつ前記負荷の位置を制御するために、
前記負荷の位置を示す負荷位置信号と位置指令との偏差を基にモータ速度指令を求め、前記モータの速度を検出して得たモータ検出速度信号と前記モータ速度指令との偏差を基にトルク指令を求め、このトルク指令を基に前記モータに供給する電流値を制御するフィードバック制御装置を備えた位置決め制御装置に適用するロストモーション解消制御装置であって、
前記負荷位置信号を微分して負荷速度信号を出力する微分器と、
前記モータ速度指令と前記負荷速度信号を取り込み、取り込んだ前記モータ速度指令からモータの回転・停止と回転しているときのモータの回転方向を検出すると共に、取り込んだ前記負荷速度信号から負荷の移動・停止と移動しているときの負荷の移動方向を検出し、モータの回転方向と負荷の移動方向が逆相であるとき、または、負荷が停止していてモータが回転しているときに、ノイズ信号出力信号を出力し、ノイズ信号出力信号を出力した時点から予め決めた時間が経過したとき、または、ノイズ信号出力信号を出力した時点以降にモータ速度指令が予め設定した閾値速度を越えて大きくなったら、ノイズ信号出力信号の出力を停止するノイズ信号出力・停止判断装置と、
前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力したときに、ノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号の出力を停止したときに、ノイズ信号の出力を停止するノイズ信号発生装置と、
を備えたことを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - 請求項4において、
前記微分器の代わりに、前記負荷の負荷速度を検出するセンサを備え、このセンサから出力されるセンサ信号を、前記負荷速度信号の代わりに用いることを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - 請求項1において、
前記負荷の速度である負荷速度信号sθLを求めると共に前記負荷の加速度である負荷加速度信号s2θLを求める速度・加速度作成手段を備え、
前記ノイズ信号発生装置は、
負荷の慣性モーメントをJL、負荷と摺動部との抵抗をCL、クーロン摩擦による外力をFとしたときに、
|JL・s2θL+CL・sθL|<F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値にし、
|JL・s2θL+CL・sθL|>F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値よりも小さくする
ことを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - 請求項2または請求項3において、
前記負荷の速度である負荷速度信号sθLを求めると共に前記負荷の加速度である負荷加速度信号s2θLを求める速度・加速度作成手段を備え、
前記ノイズ信号発生装置は、
負荷の慣性モーメントをJL、負荷と摺動部との抵抗をCL、クーロン摩擦による外力をFとしたときに、
|JL・s2θL+CL・sθL|<F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値にし、
|JL・s2θL+CL・sθL|>F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値よりも小さくする
ことを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - 請求項4または請求項5において、
前記負荷の加速度である負荷加速度信号s2θLを求める加速度作成手段を備え、
前記ノイズ信号発生装置は、
負荷の慣性モーメントをJL、負荷と摺動部との抵抗をCL、クーロン摩擦による外力をFとしたときに、
|JL・s2θL+CL・sθL|<F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値にし、
|JL・s2θL+CL・sθL|>F
となった場合には前記ノイズ信号Nの振幅を予め設定した設定振幅値よりも小さくする
ことを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - 請求項1乃至請求項8の何れか一項において、
前記ノイズ信号発生装置は、ノイズ信号の出力の際にはノイズ信号の振幅を漸増しつつ設定振幅にし、ノイズ信号の停止の際にはノイズ信号の振幅を漸減してから停止することを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - 請求項1乃至請求項9の何れか一項において、
前記ノイズ信号発生装置が出力するノイズ信号は、繰り返し信号、またはパルス信号であることを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - モータで発生した力を、複数の歯車が噛み合って力を伝達する歯車機構により移動対象物である負荷に伝達して、前記負荷を移動させつつ前記負荷の位置を制御するために、
前記負荷の位置を示す負荷位置信号と位置指令との偏差を基にモータ速度指令を求め、前記モータの速度を検出して得たモータ検出速度信号と前記モータ速度指令との偏差を基にトルク指令を求め、このトルク指令を基に前記モータに供給する電流値を制御するフィードバック制御装置を備えた位置決め制御装置に適用するロストモーション解消制御装置であって、
前記位置指令と前記負荷位置信号を取り込むと共に、前記位置指令を微分してモータ速度信号を求め、モータ速度信号が正で且つ位置指令から負荷位置信号を減算した値が予め設定した正の判定値よりも大きいとき、及び、モータ速度信号が負で且つ負荷位置信号から位置指令を減算した値が予め設定した正の判定値よりも大きいときに、ノイズ信号出力信号を出力し、ノイズ信号出力信号を出力した時点から予め決めた時間が経過したとき、または、ノイズ信号出力信号を出力した時点以降にモータ速度信号が予め設定した閾値速度を越えて大きくなったら、ノイズ信号出力信号の出力を停止するノイズ信号出力・停止判断装置と、
前記モータ速度指令を取り込みこのモータ速度指令を基にモータの回転方向を判定し、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力し、且つ、モータの回転方向が正方向であると判定したときに、出力時点の振幅値が正でその後に時間の経過と共に振幅値が漸減して最後には振幅値が零となる鋸波状のノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力し、且つ、モータの回転方向が負方向であると判定したときに、出力時点の振幅値が負でその後に時間の経過と共に振幅値が漸減して最後には振幅値が零となる鋸波状のノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号の出力を停止したときに、ノイズ信号の出力を停止するノイズ信号発生装置と、
を備えたことを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - 請求項11において、
前記ノイズ信号発生装置は、モータ速度指令が負荷速度信号よりも大きいときに、前記鋸波状のノイズ信号を連続して出力することを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - モータで発生した力を、複数の歯車が噛み合って力を伝達する歯車機構により移動対象物である負荷に伝達して、前記負荷を移動させつつ前記負荷の位置を制御するために、
前記負荷の位置を示す負荷位置信号と位置指令との偏差を基にモータ速度指令を求め、前記モータの速度を検出して得たモータ検出速度信号と前記モータ速度指令との偏差を基にトルク指令を求め、このトルク指令を基に前記モータに供給する電流値を制御するフィードバック制御装置を備えた位置決め制御装置に適用するロストモーション解消制御装置であって、
前記負荷位置信号を微分して負荷速度信号を出力する微分器と、
前記モータ速度指令と前記負荷速度信号を取り込み、取り込んだ前記モータ速度指令からモータの回転・停止と回転しているときのモータの回転方向を検出すると共に、取り込んだ前記負荷速度信号から負荷の移動・停止と移動しているときの負荷の移動方向を検出し、モータの回転方向と負荷の移動方向が逆相であるとき、または、負荷が停止していてモータが回転しているときに、ノイズ信号出力信号を出力し、ノイズ信号出力信号を出力した時点から予め決めた時間が経過したとき、または、ノイズ信号出力信号を出力した時点以降にモータ速度指令が予め設定した閾値速度を越えて大きくなったら、ノイズ信号出力信号の出力を停止するノイズ信号出力・停止判断装置と、
前記モータ速度指令を取り込みこのモータ速度指令を基にモータの回転方向を判定し、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力し、且つ、モータの回転方向が正方向であると判定したときに、出力時点の振幅値が正でその後に時間の経過と共に振幅値が漸減して最後には振幅値が零となる鋸波状のノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号を出力し、且つ、モータの回転方向が負方向であると判定したときに、出力時点の振幅値が負でその後に時間の経過と共に振幅値が漸減して最後には振幅値が零となる鋸波状のノイズ信号を出力して、このノイズ信号を、前記位置指令または前記モータ速度指令または前記トルク指令の何れかに加え、前記ノイズ信号出力・停止判断装置がノイズ信号出力信号の出力を停止したときに、ノイズ信号の出力を停止するノイズ信号発生装置と、
を備えたことを特徴とするロストモーション解消制御装置。 - 請求項13において、
前記ノイズ信号発生装置は、モータ速度指令が負荷速度信号よりも大きいときに、前記鋸波状のノイズ信号を連続して出力することを特徴とするロストモーション解消制御装置。
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