JP5902965B2 - 鉄道車両用台車および空気ばね高さ調整システム - Google Patents

鉄道車両用台車および空気ばね高さ調整システム Download PDF

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Description

本発明は、空気ばねを備える鉄道車両用台車、空気ばねを押し上げる押上装置および空気ばね高さ調整システムに関する。
一般に、鉄道車両の静止輪重調整では、枠体と空気ばねとの間に隙間を確保し、当該隙間にスペーサ(ライナー)を挿し込んだり、既に挿し込まれているスペーサ(ライナー)を抜き取ったりすることで、輪重を調整している。枠体と空気ばねとの間に隙間を確保するためには、空気ばねを押し上げて空気ばねの下面を枠体の上面から離間させる必要がある。そこで、従来より、空気ばねを押し上げるための様々な技術が提案されている(特許文献1,2)。例えば、特許文献1では、横梁間に形成された空気ばね取付面の上端部に切欠き部を設け、当該切欠き部に配置したシリンダ装置で空気ばねの下面を押し上げる技術が提案されている。
特許第3951635号 特開2010−76608号公報
特許文献1に記載された先行技術によれば、空気ばねを押し上げる作業を、小型のシリンダ装置を用いて効率よく行うことができる。しかし、切欠き部の加工が面倒であるため、台車の製造コストが高くなるという課題があった。また、切欠き部によって車体荷重を受ける部分の強度が損なわれるという課題もあった。さらに、シリンダ装置を作動させるための油圧ポンプが必要であるため、シリンダ装置および油圧ポンプを含む押上装置について、コスト面で改善の余地があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、製造コストを低減できるとともに強度低下を抑制できる鉄道車両用台車を提供することを目的とする。また、製造コストを低減できる押上装置および空気ばね高さ調整システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る鉄道車両用台車は、押上装置を取付可能な鉄道車両用台車であって、枠体本体部と、前記枠体本体部から水平方向に延出し、前記押上装置の一端部を取付可能な座部とを有する枠体と、空気ばね本体部と、前記空気ばね本体部と前記枠体との間に配置され、前記押上装置からの押圧力を受けて、前記枠体から離間して前記空気ばね本体部と共に押し上げられる支持部とを有する空気ばねと、を備え、前記支持部は、平面視で前記枠体本体部からはみ出しており、前記押上装置の他端部が取り付けられ、前記押圧力を受けるはみ出し部を含むことを特徴とする。
この構成では、押上装置の一端部を取付可能な座部が、枠体本体部から水平方向に延出して形成されている。そのため、先行技術(特許文献1)において必要であった切欠き部の加工が不要であり、鉄道車両用台車の製造コストを低減することができる。また、座部によって枠体本体部の強度が損なわれることがないので、鉄道車両用台車の強度低下を抑制することができる。
また、本発明に係る押上装置は、上記の鉄道車両用台車に適用可能な押上装置であって、車体と前記枠体との間に配置され、前記車体の荷重を受けて動力を発生する入力部と、前記座部と前記はみ出し部との間に配置され、前記入力部からの動力を受けて前記空気ばねを押上げる押圧力を出力する出力部と、前記入力部からの動力を前記出力部へ伝達する動力伝達部材と、を備える押上装置であってもよい。
この構成では、入力部において車体の荷重を受けて動力を発生させることができる。そのため、先行技術(特許文献1)において必要であった油圧ポンプが不要であり、押上装置の製造コストを低減することができる。
上記課題を解決するために、本発明に係る空気ばね高さ調整システムは、枠体と空気ばねとを有する鉄道車両用台車と、前記空気ばねを押し上げる押上装置とを備え、前記枠体は、枠体本体部と、前記枠体本体部から水平方向に延出し、前記押上装置の一端部を取付可能な座部とを含み、前記空気ばねは、空気ばね本体部と、前記空気ばね本体部と前記枠体との間に配置され、前記押上装置からの押圧力を受けて、前記枠体から離間して前記空気ばね本体部と共に押し上げられる支持部とを含み、前記押上装置は、前記車体と前記枠体との間に配置される入力部と、前記支持部における平面視で前記枠体本体部からはみ出したはみ出し部と前記座部との間に配置される出力部と、前記入力部からの動力を前記出力部へ伝達する動力伝達部材とを有し、前記入力部は、前記空気ばね本体部の内部の空気が排気され、車体が降下した場合に、前記車体を支持するとともに、前記車体の荷重を受けて動力を発生し、前記出力部は、前記動力伝達部材を介して前記動力を受けて前記空気ばねを押上げる押圧力を出力し、前記出力部から出力された前記押圧力により、前記支持部と前記枠体との間にスペーサを挿入可能な隙間が形成されることを特徴とする。
この構成は、上記の鉄道車両用台車と上記の押上装置とを組み合わせた空気ばね高さ調整システムであり、鉄道車両用台車の強度低下を抑制しつつ、システム全体のコストを低減することができる。
本発明によれば、上記の構成によって、製造コストを低減できるとともに強度低下を抑制できる鉄道車両用台車を提供することができる。また、製造コストを低減できる押上装置および空気ばね高さ調整システムを提供することができる。
実施形態に係る鉄道車両用台車の構成を示す平面図である。 実施形態に係る鉄道車両用台車の構成を示す正面図である。 実施形態に係る鉄道車両用台車の構成を示す左側面図である。 実施形態に係る鉄道車両用台車の要部の構成を示す平面図である。 実施形態に係る鉄道車両用台車の要部の構成を示す図4におけるV−V線断面図である。 実施形態に係る押上装置および空気ばね高さ調整システムの使用状態を示す図である。(A)は、鉄道車両用台車に押上装置を取り付けた直後の空気ばね高さ調整システムの状態を示す正面図である。(B)は、鉄道車両用台車に押上装置を取り付けた直後の空気ばね高さ調整システムの状態を示す左側面図である。 実施形態に係る押上装置および空気ばね高さ調整システムの使用状態を示す図である。(A)は、押上装置で空気ばねを押し上げたときの空気ばね高さ調整システムの状態を示す正面図である。(B)は、押上装置で空気ばねを押し上げたときの空気ばね高さ調整システムの状態を示す左側面図である。 空気ばねと枠体との間にスペーサを挿入した状態を示す平面図である。 変形例に係る押上装置および空気ばね高さ調整システムの使用状態を示す図である。(A)は、鉄道車両用台車に押上装置を取り付けた直後の空気ばね高さ調整システムの状態を示す正面図である。(B)は、押上装置で空気ばねを押し上げたときの空気ばね高さ調整システムの状態を示す正面図である。
以下に、本発明に係る鉄道車両用台車、押上装置および空気ばね高さ調整システムの好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、鉄道車両用台車10の構成を示す平面図である。図2は、鉄道車両用台車10の構成を示す正面図である。図3は、鉄道車両用台車10の構成を示す左側面図である。図4は、鉄道車両用台車10の要部の構成を示す平面図である。図5は、鉄道車両用台車10の要部の構成を示す図4におけるV−V線断面図である。
図1〜図3に示すように、鉄道車両用台車10は、台車枠16と、台車枠16に取り付けられた「枠体」としてのボルスタ20と、2つの空気ばね22とを備えている。
図1〜図3に示すように、台車枠16は、車幅方向に延びる横ばり24と、横ばり24の車幅方向両端部から前後方向に延びる左右一対の側ばり26とを備えている。図1に示すように、横ばり24の前方における2つの側ばり26の間には、前車軸28が設けられている。横ばり24の後方における2つの側ばり26の間には、後車軸30が設けられている。そして、前車軸28および後車軸30のそれぞれの車幅方向両側には、車輪32が固定されている。さらに、図2に示すように、横ばり24の車幅方向中央部には、中心ピン38を支持する中心ピン受40が設けられている。
図1〜図3に示すように、ボルスタ20は、台車枠16の上方において2つの空気ばね22を介して車体14(図2,3)の荷重を受ける部分である。ボルスタ20は、車幅方向に延びる中空状の枠体本体部42と、後述する押上装置44(図6)における出力部92の一端部(すなわち下端部)を取付可能な座部46(図1,3)とを有している。図1に示すように、座部46は、枠体本体部42から水平方向かつボルスタ20の長手方向と垂直に延出して形成されている。
図5に示すように、枠体本体部42は、略四角形の断面形状を有している。図2に示すように、枠体本体部42の車幅方向中央部には、中心ピン38が設けられている。図4に示すように、枠体本体部42の車幅方向両端部の上面には、空気ばね22の下面を受ける略円盤状の空気ばね受48が形成されている。また、図5に示すように、枠体本体部42における車幅方向両端部の内部には、後述する空気ばね22の突部70が挿入される突部受52が形成されている。突部受52は、上下方向に延びる断面略円形のパイプ状に形成されている。突部受52の入口52aは、空気ばね受48の中心部において開口されている。
図4および図5に示すように、座部46は、枠体本体部42から水平方向かつ前後方向に延出して形成された略板状の座部本体部54と、座部本体部54を補強する補強リブ56(図5)とを有している。図5に示すように、座部本体部54の下面に補強リブ56が溶接等によって接合されている。そして、座部本体部54および補強リブ56が枠体本体部42の側面に溶接等によって接合されている。図4に示すように、本実施形態では、座部本体部54が平面視で略四角形に形成されている。座部本体部54の一辺が枠体本体部42の側面に接合されている。図6(A),(B)に示すように、空気ばね22を押し上げる際には、座部46と後述するはみ出し部68との間に押上装置44が取り付けられる。そのため、座部本体部54は、押上装置44を取り付けるための空間を確保することを考慮して枠体本体部42に接合される必要がある。本実施形態では、枠体本体部42の下部に座部本体部54が接合されている。なお、座部本体部54の形状は、特に限定されるものではなく、平面視で略円形および略半円形等に形成されてもよい。また、座部46と枠体本体部42とは、予め一体に形成されてもよい。
図5に示すように、空気ばね22は、空気ばね本体部60と、空気ばね本体部60を支持する支持部66とを有している。支持部66は、空気ばね本体部60とボルスタ20との間に配置されている。空気ばね本体部60は、ゴム等の弾性材料によって平面視で略円形に形成されている。空気ばね本体部60における上部の中央部には、空気ばね本体部60の内部に空気を供給し、或いは、空気ばね本体部60の内部の空気を排出する給排気口62が形成されている。また、空気ばね本体部60の下部には、弾性体64aと金属板64bとを有する略円筒状の積層体64が設けられており、積層体64の下面に、略板状の支持部66が設けられている。
図4に示すように、支持部66は、平面視で枠体本体部42からはみ出した2つのはみ出し部68を有している。図5に示すように、各はみ出し部68のそれぞれの下面が対応する座部本体部54の上面に対向している。つまり、はみ出し部68は、空気ばね本体部60の中心を挟んで径方向の両側にそれぞれ設けられている。座部46は、各はみ出し部68の下方にそれぞれ配置されている。さらに、支持部66の中心部には、位置決め用の突部70が下方に突出して設けられている。そして、突部70が、枠体本体部42に形成された突部受52の内部に挿入されている。
図5に示すように、車体14には、空気タンク(図示省略)が設けられており、空気タンクと空気ばね22の給排気口62とが、空気供給管76を介して連通されている。そして、空気供給管76には、空気タンクから空気ばね22へ空気を供給する供給状態と、空気ばね22の内部の空気を排気する排気状態とを切り替え可能な給排気弁80が設けられている。排気状態のとき、空気タンクから空気ばね22への空気は遮断される。
鉄道車両の静止輪重調整では、図7(A),(B)に示すように、ボルスタ20と空気ばね22との間に隙間85が確保され、当該隙間85にスペーサ86を挿し込んだり、既に挿し込まれているスペーサ86を抜き取ったりすることで、輪重が調整される。ボルスタ20と空気ばね22との間に隙間85を確保するためには、空気ばね22を押し上げて空気ばね22の下面をボルスタ20の上面から離間させる必要がある。そこで、本実施形態では、空気ばね22を押し上げるために、図6(A),(B)に示した押上装置44が用いられる。
図6(A)は、鉄道車両用台車10に押上装置44を取り付けた直後の空気ばね高さ調整システム88の状態を示す正面図である。図6(B)は、当該状態を示す左側面図である。図7(A)は、押上装置44で空気ばね22を押し上げたときの空気ばね高さ調整システム88の状態を示す正面図である。図7(B)は、当該状態を示す左側面図である。本実施形態では、鉄道車両用台車10および押上装置44等によって空気ばね高さ調整システム88が構成されている。
図6(A),(B)に示すように、鉄道車両用台車10に適用可能な押上装置44は、車体14とボルスタ20との間に配置され、車体14の荷重を受けて動力を発生する入力部90(図6(A))と、座部46とはみ出し部68との間に配置され、入力部90からの動力を受けて空気ばね22を押上げる押圧力を出力する左右一対の出力部92と、入力部90からの動力を各出力部92へ伝達する「動力伝達部材」としての導通管94とを備えている。
図6(A)に示すように、入力部90は、油圧を封じ込めるシリンダ98と、シリンダ98に挿入されたピストン100とを有している。シリンダ98は、略ブロック状に形成されている。シリンダ98は、車体14を所定高さで支持する「車体支持部」としての役割を果たす。一方、各出力部92は、油圧を封じ込めるシリンダ102と、シリンダ102に挿入されたピストン104とを有している。導通管94は、圧油を導く管状の部材であり、導通管94の一端が入力部90のシリンダ98に接続されており、導通管94の他端が出力部92のシリンダ102に接続されている。
空気ばね高さ調整システム88を用いて空気ばね22を押し上げる際には、まず、図6(A),(B)に示すように、押上装置44の入力部90を車体14とボルスタ20との間に配置する。また、それとともに、押上装置44の出力部92を座部46とはみ出し部68との間に配置する。この状態において、出力部92の下端部(すなわち押上装置44の一端部)は座部本体部54の上面(すなわち座部46の上面)に取り付けられ、出力部92が座部46によって支持される。押上装置44を鉄道車両用台車10に取り付ける際には、出力部92のピストン104が降下されており、かつ、入力部90のピストン100が上昇されている。
押上装置44の取り付けが完了すると、図7(A),(B)に示すように、給排気弁80により空気ばね22の内部の空気が排出され、空気ばね22の容積が縮小する。すると、空気ばね22で支持された車体14がシリンダ98の上面に当接する高さまで降下する。車体14が降下するとき、入力部90は、車体14の荷重を受けて動力を発生する。この動力は、ピストン100が押し下げられることによってシリンダ98の内部の圧油に作用する圧力である。そして、当該圧力が「動力伝達部材」としての導通管94を介して出力部92へ伝達される。出力部92は、入力部90からの圧力を受けて空気ばね22を押上げる押圧力を出力する。つまり、出力部92におけるシリンダ102の内部の圧力が高まると、当該圧力によってシリンダ102からピストン104が押し出される。そして、ピストン104の上端部(すなわち押上装置44の他端部)がはみ出し部68の下面に当り支持部66を押し上げる。これにより支持部66がボルスタ20から離間し、支持部66とボルスタ20との間に隙間85が形成される。
図8は、空気ばね22とボルスタ20との間の隙間85にスペーサ86を挿入した状態を示す平面図である。スペーサ86は、金属等によって形成された所定の厚さを有する部材であり、スペーサ86の中心部には、突部70(図5)が挿通される貫通部86aが形成されている。スペーサ86の中心部から周縁部の一部に亘る領域には、スペーサ86の周縁部から中心部に向けて突部70(図5)を通過させるための通路86bが形成されている。スペーサ86の直径は、支持部66(図5)におけるスペーサ86と当接する当接部66a(図5)の直径とほぼ同じか、それよりも大きくされている。スペーサ86の全体形状は平面視で略U字状になっている。なお、図5に示すように、本実施形態では、当接部66aの直径は、支持部66の最大直径よりも小さくなっている。
スペーサ86(図8)の装着が完了すると、給排気弁80(図7)により空気ばね22の内部に空気が供給され、空気ばね22の容積が膨張する。その後、鉄道車両用台車10から押上装置44(図7)を取り外す。
本実施形態によれば、上記構成より以下の効果を奏することができる。すなわち、図4および図6(B)に示すように、押上装置44が取り付けられる座部46が、平面視で枠体本体部42から延出しているので、ボルスタ20に切欠き部等を設ける必要がない。そのため、鉄道車両用台車10および空気ばね高さ調整システム88の製造コストを低減できるとともに、強度低下を抑制できる。
図4に示すように、空気ばね本体部60の中心を挟んで径方向の両側に2つのはみ出し部68が配置されている。そして、これら2つのはみ出し部68を押上装置44で押し上げることができるので、空気ばね本体部60をその軸に沿って真っ直ぐに押し上げることができる。
図7(A),(B)に示すように、車体14の荷重を利用して空気ばね22を押し上げることができるので、動力を発生させるための特別な装置(油圧ポンプ等)を用いる必要がなく、作業効率を向上させることができる。
図7(A)に示すように、車体14の荷重をシリンダ98で支持しているので、空気ばね22に作用する車体14の荷重を低減もしくはゼロとすることができる。そのため、空気ばね22を押し上げるときの押上装置44の負担を軽減することができる。
図9は、変形例に係る押上装置110および空気ばね高さ調整システム112の使用状態を示す図である。図9(A)は、鉄道車両用台車10に押上装置110を取り付けた直後の空気ばね高さ調整システム112の状態を示す正面図である。図9(B)は、押上装置110で空気ばね22を押し上げたときの空気ばね高さ調整システム112の状態を示す正面図である。
図9(A),(B)に示すように、変形例に係る押上装置110は、車体14とボルスタ20との間に配置され、車体14の荷重を受けて動力を発生する入力部114と、座部46とはみ出し部68との間に配置され、入力部114からの動力を受けて空気ばね22を押上げる押圧力を出力する左右一対の出力部116と、入力部114からの動力を各出力部116へ伝達する「動力伝達部材」としての2本のワイヤ118と、ワイヤ118が挿通される2本の管状のワイヤガイド120とを備えている。
図9(A)に示すように、入力部114は、車体14を所定高さで支持する略筐体状または略ブロック状の車体支持部122と、車体支持部122に取り付けられた梃子124とを有している。梃子124は、アーム124aと、アーム124aの長さ方向中央部に設けられた支点124bと、アーム124aの一端に取り付けられたコロ124cとを有している。そして、アーム124aが車体支持部122に支点124bを介して回動自在に取り付けられている。アーム124aの回動方向は上下方向である。一方、各出力部116は、略筐体状または略ブロック状の基部128と、基部128に取り付けられた梃子130とを有している。梃子130は、アーム130aと、アーム130aの長さ方向中央部に設けられた支点130bと、アーム130aの一端に取り付けられたコロ130cと、アーム130aによって押し上げられる押上部130dとを有している。アーム130aが基部128に支点130bを介して回動自在に取り付けられている。アーム130aの回動方向は上下方向である。また、車体支持部122および基部128のそれぞれには、ワイヤガイド支持部132a,132bが形成されている。一方のワイヤガイド支持部132aにワイヤガイド120の一端が接続されており、他方のワイヤガイド支持部132bにワイヤガイド120の他端が接続されている。そして、ワイヤガイド120に挿通されたワイヤ118の一端がアーム124aの他端に接続されており、当該ワイヤ118の他端がアーム130aの他端に接続されている。
空気ばね高さ調整システム112を用いて空気ばね22を押し上げる際には、まず、図9(A)に示すように、押上装置110の入力部114を車体14とボルスタ20との間に配置する。また、それとともに、押上装置110の出力部116を座部46とはみ出し部68との間に配置する。この状態において、出力部116の下端部(すなわち押上装置110の一端部)は座部本体部54の上面(すなわち座部46の上面)に取り付けられ、出力部116は座部46によって支持される。押上装置110を鉄道車両用台車10に取り付ける際には、出力部116のコロ130cおよび押上部130dが降下されており、かつ、入力部114のコロ124cが上昇されている。
押上装置110の取り付けが完了すると、給排気弁80により空気ばね22の内部の空気が排出され、図9(B)に示すように、空気ばね22の容積が縮小する。すると、空気ばね22で支持された車体14が車体支持部122の上面に当接する高さまで降下する。車体14が降下するとき、入力部114は、車体14の荷重を受けて動力を発生させる。この動力は、コロ124cが押し下げられることによってアーム124aがワイヤ118を引っ張る引張力である。そして、当該引張力が「動力伝達部材」としてのワイヤ118を介して出力部116へ伝達される。出力部116は、入力部114からの引張力を受けて空気ばね22を押上げる押圧力を出力する。つまり、出力部116におけるアーム130aがワイヤ118によって引っ張られると、その引張力によってアーム130aが回動されてコロ130cおよび押上部130dが上昇する。そして、押上部130dの上端部(すなわち押上装置110の他端部)がはみ出し部68の下面に当り支持部66を押し上げる。これにより支持部66がボルスタ20から離間し、支持部66とボルスタ20との間に隙間85が形成される。
この変形例では、機械式のジャッキ機構を用いているので、油圧式のジャッキ機構を用いた場合に比べて、圧油の漏れ防止のための保守が不要になるというメリットがある。
なお、上述の実施形態では、本発明に係る台車に使用する押上装置として、車体14の荷重を受けて動力を発生させるものを使用しているが、従来から用いられている油圧ポンプ式、機械式、空気式のジャッキなどの押上装置を使用してもよい。また、「枠体」としてのボルスタ20が座部46を有しているが、ボルスタレス台車の場合には、「枠体」としての台車枠16が座部(図示省略)を有していてもよい。また、上述の実施形態では、空気ばね22において空気ばね本体部60と支持部66とが一体的に形成されているが、これらは別体に形成されてもよい。そして、はみ出し部68および座部46の数は2つに限定されるものではなく、これらは1つずつまたは3つ以上ずつ形成されてもよい。さらに、上述の実施形態(図6)では、入力部90のシリンダ98と「車体支持部」とが一体となっているが、これらは互いに独立した別体であってもよい。
10… 鉄道車両用台車
20… ボルスタ(枠体)
22… 空気ばね
42… 枠体本体部
44,110… 押上装置
46… 座部
60… 空気ばね本体部
66… 支持部
68… はみ出し部
85… 隙間
86… スペーサ
88,112… 空気ばね高さ調整システム

Claims (6)

  1. 押上装置を取付可能な鉄道車両用台車であって、
    枠体本体部と、前記枠体本体部から水平方向に延出し、前記押上装置の一端部を取付可能な座部とを有する枠体と、
    空気ばね本体部と、前記空気ばね本体部と前記枠体との間に配置され、前記押上装置からの押圧力を受けて、前記枠体から離間して前記空気ばね本体部と共に押し上げられる支持部とを有する空気ばねと、を備え、
    前記支持部は、平面視で前記枠体本体部からはみ出しており、前記押上装置の他端部が取り付けされ、前記押圧力を受けるはみ出し部を含む、鉄道車両用台車。
  2. 前記空気ばね本体部は、平面視で円形であり、
    前記はみ出し部は、前記空気ばね本体部の中心を挟んで径方向の両側にそれぞれ設けられており、
    前記座部は、各前記はみ出し部の下方にそれぞれ配置されている、請求項1に記載の鉄道車両用台車。
  3. 枠体と空気ばねとを有する鉄道車両用台車と、
    前記空気ばねを押し上げる押上装置と、を備え
    前記枠体は、枠体本体部と、前記枠体本体部から水平方向に延出し、前記押上装置の一端部を取付可能な座部とを有し、
    前記空気ばねは、空気ばね本体部と、前記空気ばね本体部と前記枠体との間に配置され、前記押上装置からの押圧力を受けて、前記枠体から離間して前記空気ばね本体部と共に押し上げられる支持部とを有し、
    前記支持部は、平面視で前記枠体本体部からはみ出して、前記押上装置の他端部が取り付けされ、前記押圧力を受けるはみ出し部を含み、
    前記押上装置は、車体と前記枠体との間に配置され、前記車体の荷重を受けて動力を発生する入力部と、前記座部と前記はみ出し部との間に配置され、前記入力部からの動力を受けて前記空気ばねを押上げる押圧力を出力する出力部と、前記入力部からの動力を前記出力部へ伝達する動力伝達部材とを有する空気ばね高さ調整システム
  4. 前記入力部および前記出力部のそれぞれは、油圧を封じ込めるシリンダと、前記シリンダに挿入されたピストンとを有し、
    前記動力伝達部材が圧油を導く導通管である、請求項3に記載の空気ばね高さ調整システム
  5. 前記入力部は、前記空気ばね本体部の内部の空気が排気され、前記車体が降下した場合に、前記車体を所定高さで支持する車体支持部を有する、請求項3に記載の空気ばね高さ調整システム
  6. 前記出力部から出力された前記押圧力により、前記支持部と前記枠体との間にスペーサを挿入可能な隙間が形成される、請求項3に記載の空気ばね高さ調整システム。
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