JP5902530B2 - 木造建物 - Google Patents
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Description
また、軸組工法では通常、柱間には大梁を梁勝ちで架設するため、例えば3本の柱間に大梁を架設する場合、両側の柱間の距離に相当する大梁を中央の柱上を通して両側の柱に架設することができる反面、大梁の長さを柱の本数や位置に合わせて設定しなければならず、この点においても梁を多種類用意にしなければならない。
このように、梁を多種類用意することによって、現場では土台に立設された柱間に相当する梁を多種類から選択しなければならず、このため建物骨組の構築に手間がかかっていた。
4本の柱2aとこれら柱2aの上端部どうしを柱勝ちとなるようにして繋ぐ4本の梁3aとによって基本架構1Aが構成され、
前記基本架構1Aの梁3aの長さが基本モジュールの整数倍の長さに設定され、
前記土台6は基本モジュールに従った仮想平面グリッドGに割り付けられているとともに、
前記土台6上に、4つの前記基本架構1Aが柱2aを前記出隅部に位置させ、かつ基本モジュールに従った仮想平面グリッドGに応じて割り付けられて設置されることによって、建物骨組が構成されてなり、間隔を隔てて配置される基本架構1Aどうしは梁3a1で連結されて下階が構成され、
下階の前記基本架構1Cに、上階の前記基本架構1Dが設置されており、
上階の前記基本架構1Dの柱2aは前記下階の前記基本架構1Cの柱2aに当該柱2aと同軸に結合されるか、または、下階の基本架構1Cの梁3cに結合され、
さらに、前記基本架構1Aの柱2aのうち、建物の出隅部に位置する柱2aが土台6から屋根の軒まで通った通し柱2bで構成されていることを特徴とする。
さらに、土台6から屋根の軒まで通った通し柱2bが設けられるので、上階と下階を構造的に一体化して、建物の耐震性や耐久性を高めることができる。
下階の前記基本架構1Cに、上階の前記基本架構1Eが設置されており、
上階の前記基本架構1Eの柱2aのうち、下階の前記基本架構1Cの柱2aまたは梁3c上に位置しない不位置柱2aは下階の前記基本架構1Cの梁3c,3c間に架設され、梁成を大きくした小梁3fに結合されていることを特徴とする。
上階の前記基本架構1Eの柱2aのうち、下階の前記基本架構1Cの柱2aまたは梁3c上に位置しない不位置柱2aは下階の前記基本架構1Cの梁3c,3c間に架設された小梁3f1に結合され、
前記小梁3f1に、前記不位置柱2aと同軸に管柱2cが結合されていることを特徴とする。
前記柱2aの下端面に形成された柱孔2dに、当該柱2aの軸方向に長尺なホールダウン金物25(32)が挿入固定され、このホールダウン金物25(32)の下端部が前記土台6に形成された土台孔6a(挿入孔6bに挿入された埋設金具33)に挿入固定されることによって、前記土台6に前記柱2aが結合され、
前記柱2aの前記梁3a側を向く側面に梁受け金物38が固定され、この梁受け金物38に前記梁3aの端部が固定されることによって、前記柱2aに梁3aが結合されていることを特徴とする。
また、柱2aの前記梁側を向く側面に梁受け金物38が固定され、この梁受け金物38に前記梁3aの端部が固定されることによって、前記柱2aに梁3aが結合されているので、柱2aに梁3aをほぞ等を利用することなく、梁受け金物38によって容易かつ確実に結合できる。
このように、ホールダウン金物25(32)および梁受け金物38によって、現場で建物骨組を容易に構築できる。
前記土台6と前記梁3aとの間に管柱2cが設けられ、
前記管柱2cの下端面に形成された柱孔2dに、当該管柱2cの軸方向に長尺なホールダウン金物25が挿入固定され、このホールダウン金物25の下端部が前記土台6に形成された土台孔6aに挿入固定されることによって、前記土台6に前記管柱2cが結合されていることを特徴とする。
さらに、土台から屋根の軒まで通った通し柱が設けられるので、上階と下階を構造的に一体化して、建物の耐震性や耐久性を高めることができる。
図1は、本発明に係る木造建物を構成する基本架構1(1A〜1C)を示す斜視図である。
図1に示す基本架構1は、4本の柱2aと、これら柱2aどうしを柱勝ちとなるようにして繋ぐ4本の梁(大梁)3とによって構成されている。
梁3は基本モジュールの整数倍の長さに設定されており、図1(a)に示す基本架構1Aでは、梁3a,3aが基本モジュールの4倍の長さに設定されている。また、図1(b)に示す基本架構1Bでは、短辺側の梁3aが基本モジュールの4倍の長さに設定され、長辺側の梁3bが基本モジュールの5倍の長さに設定されている。さらに、図1(c)に示す基本架構1Cでは、短辺側の梁3aが基本モジュールの4倍の長さに設定され、長辺側の梁3cが基本モジュールの6倍の長さに設定されている。
ここで、モジュールとは、建築のあらゆる部分を一定の大きさの倍数関係に整える際の基準となる寸法をいい、特に限定されるものではないが、例えば900mm,910mm,1000mm等の寸法がある。例えば、基本モジュールを910mmとすると、ハーフモジュールは445mm、クォーターモジュールは227.5mmとなる。
また、基本モジュールを1Pとすると、基本架構1Aの梁3aの長さは4P、基本架構1Bの梁3aの長さは4P、梁3bの長さは5P、基本架構1Cの梁3aの長さは4P、梁3cの長さは6Pとなる。
すなわちまず、図2Aに示すように、地盤に基礎5を施工した後、図2Bに示すように、基礎5上に土台6を設置固定するとともに、土台6,6間に大引7を架設する。大引7は鋼製の束8によって支持されている。なお、基礎5には複数本のアンカーボルトが埋設され、その上端部が基礎5の上端から突出しているが、図2Aにおいてアンカーボルトは省略してある。
なお、図2Bでは、図示を省略しているが、基礎5と土台6との間に床下の換気を行える換気台輪が設けられている。例えば図10に示すように、基礎5の上面には換気台輪55が設置されている。換気台輪55には上下に貫通する長孔55aが換気台輪55の長手方向に所定間隔で形成されており、この長孔55aに前記アンカーボルト35の上端部が下方から挿通されて、当該上端部が換気台輪55の上面から突出している。なお、換気台輪55には、床下換気用の多数の換気孔55bが形成されている。
次に、図2Cに示すように、大引7,7間、土台6と大引7との間に根太9を架設した後、図2Dに示すように、土台6、大引7、根太9によって構成された床組に床断熱材10を敷き込み、図2Eに示すように、この床断熱材10上から合板等で形成された床材11を敷き込む。なお、床材11の接合部のうち、1階の柱を立設する部分には孔12が形成されている。この孔12は大引7まで貫通している。
また、柱2aは前記基本架構1Aの4隅の柱のうちの3本の柱2aを構成し、柱2bは前記基本架構1Aの4隅の柱のうち、建物の出隅部に位置する通し柱2bを構成するものである。
さらに、柱2cは梁3と、土台6または大引7との間に設けられた管柱2cを構成するものである。
次に、図2Hに示すように、1階の隣り合う柱間に梁3aと梁3a1を架設する。
梁3aは前記基本架構1Aの梁3aを構成するものであり、梁3a1は間隔を隔てて配置される基本架構1A,1Aどうしを連結する梁を構成するものである。
さらに、対向する梁3a,3a間に小梁4を架設する。この小梁4は前記基本架構1Aの一方の梁3a,3a間に架設される小梁4を構成するものである。
前記梁3aは大梁を構成し、前記梁3a1のうち、大梁3aと同軸に配置された梁3a1は大梁を構成し、小梁4と同軸に配置された梁3a1は小梁を構成するものである。
さらに、柱2cは梁3a,3a間に設けられた管柱2cを構成するものである。
次に、図2Lに示すように、2階の隣り合う柱間に梁3aと梁3a1を架設する。
梁3aは2階の基本架構1Aの梁3aを構成するものであり、梁3a1は間隔を隔てて配置される基本架構1A,1Aどうしを連結する梁を構成するものである。
さらに、対向する梁3a,3a間に小梁4を架設するとともに、小梁4と大梁3aとの間に小梁4bを架設する。
前記梁3aは大梁を構成し、前記梁3a1のうち、大梁3aと同軸に配置された梁3a1は大梁を構成し、小梁4と同軸に配置された梁3a1は小梁を構成するものである。
次に、図2Oに示すように、母屋17と棟木18を取り付けた後、図2Pに示すように、母屋17および棟木18に垂木19を取り付ける。
次に、図2Qに示すように、母屋17、棟木18、垂木19によって構成された小屋組に合板等で形成された野地板20を取り付け、次に、図2Rに示すように、1階と2階において間柱21を取り付け、最後に図2Sおよび図2Tに示すように、外壁材22を取り付けて、木造建物の施工を終了する。なお、図2Tは、図2Sに示す木造建物の一部を切り欠いた斜視図である。
すなわち、図3に示すように、仮想平面グリッドGは縦方向が8P、横方向が10Pのものであり、この仮想平面グリッドGに4つの基本架構1Aが縦方向(図3において上下方向)に隣接し、かつ横方向(図3において左右方向)に所定間隔(2P)離間して配置されている。
基本架構1Aの柱のうち建物の出隅部に位置する柱2bが土台から屋根の軒まで通った通し柱2bとされ、その他の3本の柱2aは梁3aの上端までの高さとなっている。また、縦方向に隣接する基本架構1A,1Aでは2本の柱2a,2aと、これら柱2a,2aの上端部間に架設された梁3aとがそれぞれ共通化されている。さらに、横方向に隣り合う基本架構1A,1Aの対向する柱2a,2aには、梁3a1が架設されている。
また、2階には4つの基本架構1Aがそれぞれ1階の4つの基本架構1Aの直上に配置されており、2階の基本架構1Aの柱2aは、1階の基本架構1Aの柱2aと同軸に配置されている。また、2階の基本架構1Aの4本の柱のうち、建物の出隅部に位置する柱2bは1階の基本架構1Aから上方に延びる前記通し柱2bによって構成されている。
さらに、建物の基礎5や土台6も仮想平面グリッドGに割り付けられている。仮想平面グリッドGは、建物を設計する際に使用される平面グリッドに対応しており、建物設計の際は、この平面グリッドに従って、基本架構1、土台6、柱2a,2b,2c、梁3aが設計上割り付けられる。そして、建築現場では基本架構1A、土台6、柱2a,2b,2c、梁3a等が、平面グリッドに対応した仮想平面グリッドGに応じて割り付けられて設置される。
土台6,6がT字形に交差する部位においては、図4に示すように、ホールダウン金物25を使用して、土台6に柱2aまたは管柱2cが結合されている。ホールダウン金物25は円筒状に形成されており、その上端部にはホールダウン金物25の軸と直交する方向に貫通する孔25a,25aが上下に離間し、かつ平面視において直交して形成されている。また、ホールダウン金物25の下端部には、その軸と直交する方向に貫通する2つの孔25b,25bが上下に離間して形成されている。なお、上方の孔25aと孔25bは平面視において直交している。
柱2aの下端面には柱孔2dが柱2a(2c)の軸方向に延びて形成されており、この柱孔2dにホールダウン金物25の上部が挿入固定されている。
そして、柱2(2c)aの上端部側面に形成された孔からドリフトピン26,26を前記孔25a,25aに挿通することによって、ホールダウン金物25が柱2a(2c)に固定されている。
そして、土台6の側面に形成された下側の孔からドリフトピン26を下側の孔25bに挿通するとともに、上側の孔からボルト27を上側の孔25bに挿通することによって、ホールダウン金物25が土台6に固定されている。このように、ホールダウン金物25によって、土台6に柱2a(2c)が結合されている。
なお、ボルト27の先端部は土台6の側面から突出しており、このボルト27によって接合金物28が土台6の側面に固定されている。一方、この土台6と直交する土台6の端面に形成された係合部に接合金物28が係合され、ドリフトピン29によって固定されている。また、土台6は基礎5にアンカーボルト30によって結合されている。
ホールダウン金物32は円筒状に形成されており、その下端部には大径部が形成されている。また、ホールダウン金物32の上端部にはその軸と直交する方向に貫通する孔32a,32aが上下に離間し、かつ平面視において直交して形成されている。また、ホールダウン金物32の下端部の大径部には、その軸と直交する方向に貫通する孔32bが形成されている。なお、上方の孔32aと孔32bは平面視において直交している。
柱2aの下端面には柱孔2dが柱2aの軸方向に延びて形成されており、この柱孔2dにホールダウン金物32の上部が挿入固定されている。
そして、柱2aの上端部側面に形成された孔からドリフトピン26,26を前記孔32a,32aに挿通することによって、ホールダウン金物32が柱2aに固定されている。
埋設金具33には、前記ホールダウン金物32の下端部の大径部が、当該大径部の孔32bと前記孔33aとを同軸にして挿入されている。
そして、土台6の側面に形成された孔からボルト34を孔32b,32aに挿通することによって、ホールダウン金物32が土台6に埋設金具33を介して固定されている。このように、ホールダウン金物32によって、土台6に柱2aが結合されている。
なお、ボルト34の先端部は土台6の側面から突出しており、このボルト32によって接合金物28が土台6の側面に固定されている。一方、この土台6と直交する土台6の端面に形成された係合部に接合金物28が係合され、ドリフトピン29によって固定されている。
また、基礎5の上端から突出するアンカーボルト35の上端部は前記埋設金具33に下方から挿入され、このアンカーボルト35にナットを螺合して締め付けることによって、アンカーボルト35に埋設金具33が結合されている。
さらに、土台6に前記管柱2cを結合する場合、前記ホールダウン金物25を使用して、図4に示すような結合構造と同様の結合構造によって結合するか、あるいは、前記ホールダウン金物32と埋設金具33を使用して、図5に示すような結合構造と同様の結合構造によって結合する。
図6に示すように、柱2aには梁3aが梁受け金物38によって結合されている。
梁受け金物38は、平断面略コ字形に形成されており、その両片部に複数の孔38aが上下に離間して形成されるとともに、両片部の上下端にそれぞれ溝38b,38bが形成されている。また、梁受け金物38の両片部の間の中片部には複数の孔38cが上下に離間して形成されている。
そして、梁受け金物38はその中片部を柱2aの上端部の側面に当接し、ボルト39を孔38cに挿通したうえで、柱2aに形成された孔に挿通し、ナットを螺合して締め付けることによって柱2aの上端部の側面に固定されている。本実施の形態では、梁受け金物38が柱2aの3つの側面にそれぞれ取り付けられているが、互いに対向する側面に梁受け金物38,38を取り付ける場合、ボルト39を一方の梁受け金物38の孔38cに挿通したうえで、柱2aに形成された孔に挿通し、さらにこのボルト39の先端部を他方の梁受け金物38の孔38cに挿通したうえで、ナットを螺合して締め付けることによって柱2aの対向する側面に梁受け金物38,38がそれぞれ固定されている。なお、梁受け金物38は工場等で予め柱2aに取り付けておく。また、柱2aの上端面に形成された孔には、柱頭・柱脚結合用のホゾパイプ37が、柱2aの上端面から突出した状態で挿入され、このホゾパイプ37の下端部に形成された孔に一番上のボルト39が挿通され、これによって、ホゾパイプ37が柱2aに固定されている。
なお、一番上のドリフトピン41は、梁3aの落下防止のため工場等で予め梁3aの孔3dに挿入されている。そして、梁3aを柱2aに上記のようにして結合する場合、梁3aを上方から梁受け金物38に係合し、一番上のドリフトピン41を梁受け金物38の上端の溝38bに係合することによって、梁3aの施工時の落下を防止する。
また、管柱2cに梁3aを結合する場合、図8に示すように、管柱2cの上端面に形成された孔に、柱頭・柱脚結合用のホゾパイプ37を挿入して、当該ホゾパイプ37をドリフトピン42によって管柱2cに固定し、このホゾパイプ37の上端部を梁3aの下面に形成された孔に挿入し、このホゾパイプ37をボルト43によって固定する。なお、ドリフトピン42およびボルト43はそれぞれホゾパイプ37に形成された孔を貫通している。また、ボルト43は管柱2cに梁44を結合する際に使用される梁受け金物45を固定する場合にも使用される。この梁受け金物45は前記梁受け金物38と同様の構成であり、梁44の端部の構成は、前記梁3aの端部の構成と同様であるので、その説明を省略する。
また、梁3aの上面に形成された孔には、柱頭・柱脚結合用のホゾパイプ37が、梁3aの上面から突出した状態で挿入され、このホゾパイプ37の下端部に形成された孔に一番上のボルト43が挿通され、これによって、ホゾパイプ37が梁3aに固定されている。
また、基本架構1Aの柱のうち、建物の出隅部に位置する柱2bが土台6から屋根の軒まで通った通し柱2bで構成されているので、上階と下階を構造的に一体化して、建物の耐震性や耐久性を高めることができる。
また、柱2aの梁3a側を向く側面に梁受け金物38が固定され、この梁受け金物38に梁3aの端部が固定されることによって、柱2aに梁3aが結合されているので、柱2aに梁3aをほぞ等を利用することなく、梁受け金物38によって容易かつ確実に結合できる。
このように、ホールダウン金物25,32および梁受け金物38によって、現場で建物骨組を容易に構築できる。
また、管柱2cの下端面に形成された柱孔に、当該管柱2cの軸方向に長尺なホールダウン金物38が挿入固定され、このホールダウン金物38の下端部が前記土6台に形成された土台孔に挿入固定されることによって、土台6に管柱2cが結合されているので、土台6に管柱2cをほぞ等を利用することなく、ホールダウン金物38によって容易かつ確実に結合できる。
さらに、基礎5と土台6との間に換気台輪55が設けられているので、基礎5に換気口を形成するのを省略でき、また、アンカー35が換気台輪55を貫通しているので、アンカー35に埋設金物33を介して土台6および柱2aを結合できる。
図9(a)に示すように、下階の基本架構1C上に、上階の基本架構1Dが設置されている。基本架構1Dは、長辺側の梁3aが基本モジュールの4倍の長さ(4P)に設定されており、短辺側の梁3eが基本モジュールの3倍の長さ(3P)に設定されている。
上階の基本架構1Dの4本の柱のうち2本の柱は下階の基本架構1Cの2本の柱に当該柱と同軸に結合されており、基本架構1Dの残りの2本の柱は下階の基本架構1Cの梁3cに結合されている。また、下階の基本架構1Cの対向する梁3c,3c間には小梁3fが架設されており、この小梁3fの端部は基本架構1Dの柱の直下に位置している。
このような構造の場合、上階の基本架構1Dが下階の基本架構1Cより小さくても、上階の基本架構1Dを下階の基本架構1Cによって確実に支持することができる。
上階の基本架構1Eの4本の柱のうち、下階の基本架構1Cの柱または梁上に位置しない不位置柱2aは、下階の基本架構1Cの梁3c,3c間に架設され、梁成を梁3aの梁成とほぼ等しくなるように大きくした小梁3fに結合されている。また、この小梁3fと下階の基本架構1Cの梁3aとの間には小梁3gが架設されている。
このような構造の場合、上階の基本架構1Eが下階の基本架構1Cより小さくても、上階の基本架構1Eを下階の基本架構1Cおよび梁成を大きくした小梁3fによって確実に支持することができる。
上階の基本架構1Eの柱のうち、下階の基本架構1Cの柱または梁上に位置しない不位置柱2aは下階の基本架構1Cの梁3c,3c間に架設された小梁3f1に結合されており、この小梁3f1に、不位置柱2aと同軸に管柱2cが結合されている。また、この小梁3f1と下階の基本架構1Cの梁3aとの間には小梁3gが架設されている。
このような構造の場合、上階の基本架構1Eが下階の基本架構1Cより小さくても、上階の基本架構1Eを下階の基本架構1C、小梁3f1、管柱2cによって確実に支持することができる。
(1)両妻壁にそれぞれ換気口を設ける場合は、換気口をできるだけ上部に設けることとし、換気口の面積は、天井面積の1/300以上に設定する。
(2)軒裏に換気口を設ける場合は、換気口の面積を天井面積の1/250以上に設定する。
(3)軒裏に給気口を、妻壁に排気口を、垂直距離で900mm以上離して設ける場合は、それぞれの換気口(給気口と排気口)の面積を天井面積の1/900以上に設定する。
(4)排気筒その他の器具を用いた換気口は、できるだけ小屋裏頂部に設けることとし排気口の面積を天井面積の1/600以上に設定する。また、軒裏に設ける給気口の面積は天井面積の1/900以上に設定する。
(5)軒裏に給気口を設け、かつ、棟部に排気口を設ける場合は、給気口の面積を天井面積の1/900以上に設定し、排気口を天井面積の1/1600以上に設定する。
2(2a,2b) 柱
2b 通し柱
2c 管柱
2d 柱孔
4 小梁
5 基礎
6 土台
6a 土台孔
25,32 ホールダウン金物
33 埋設金具
35 アンカーボルト
38 梁受け金物
Claims (5)
- 基礎に設置された木質の土台と、この土台に立設された木質の柱と、柱間に架設された木質の梁とを備えた4つの出隅部を有する2階建て以上の木造建物であって、
4本の柱とこれら柱の上端部どうしを柱勝ちとなるようにして繋ぐ4本の梁とによって基本架構が構成され、
前記基本架構の梁の長さが基本モジュールの整数倍の長さに設定され、
前記土台は基本モジュールに従った仮想平面グリッドに割り付けられているとともに、
前記土台上に4つの前記基本架構が柱を前記出隅部に位置させ、かつ基本モジュールに従った仮想平面グリッドに応じて割り付けられて設置されることによって、建物骨組が構成されてなり、間隔を隔てて配置される基本架構どうしは梁で連結されて下階が構成され、
下階の前記基本架構に、上階の前記基本架構が設置されており、
上階の前記基本架構の柱は前記下階の前記基本架構の柱に当該柱と同軸に結合されるか、または、下階の基本架構の梁に結合され、
さらに、前記基本架構の柱のうち、建物の出隅部に位置する柱が土台から屋根の軒まで通った通し柱で構成されていることを特徴とする木造建物。 - 請求項1に記載の木造建物において、
下階の前記基本架構に、上階の前記基本架構が設置されており、
上階の前記基本架構の柱のうち、下階の前記基本架構の柱または梁上に位置しない不位置柱は下階の前記基本架構の梁間に架設され、梁成を大きくした小梁に結合されていることを特徴とする木造建物。 - 請求項1に記載の木造建物において、
上階の前記基本架構の柱のうち、下階の前記基本架構の柱または梁上に位置しない不位置柱は下階の前記基本架構の梁間に架設された小梁に結合され、
前記小梁に、前記不位置柱と同軸に管柱が結合されていることを特徴とする木造建物。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の木造建物において、
前記柱の下端面に形成された柱孔に、当該柱の軸方向に長尺なホールダウン金物が挿入固定され、このホールダウン金物の下端部が前記土台に形成された土台孔に挿入固定されることによって、前記土台に前記柱が結合され、
前記柱の前記梁側を向く側面に梁受け金物が固定され、この梁受け金物に前記梁の端部が固定されることによって、前記柱に梁が結合されていることを特徴とする木造建物。 - 請求項4に記載の木造建物において、
前記土台と前記梁との間に管柱が設けられ、
前記管柱の下端面に形成された柱孔に、当該管柱の軸方向に長尺なホールダウン金物が挿入固定され、このホールダウン金物の下端部が前記土台に形成された土台孔に挿入固定されることによって、前記土台に前記管柱が結合されていることを特徴とする木造建物。
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