JP5899616B2 - フラビンアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼの温度依存性を改善する方法 - Google Patents

フラビンアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼの温度依存性を改善する方法 Download PDF

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Description

本発明は、フラビンアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(以下、FADGDHとも表す。)の温度依存性を改善し、且つ、基質特異性を向上する方法に関するものであって、該改変型FADGDHをコードする遺伝子、該改変型FADGDHの製造法及び該改変型FADGDHのグルコース測定試薬への種々の適用に関する。
近年、糖尿病の発生率は年々増加傾向にあり、更に糖尿病予備軍といわれる人数を合わせると、日本国内だけでも1000万人以上の数になると推測されている。また、生活習慣病への関心が非常に高まっていることもあり、血糖値を自己管理する機会は増加している。こうした時代背景において、血糖自己測定モニターのための技術開発は、糖尿病患者が日常の血糖値を管理するための重要な技術である。血糖測定技術に関しては、多くの方法で実用化が進んでおり、検体の微量化、測定時間の短縮、装置の小型化の点で電気化学的なセンシングが有利である。
血糖測定技術におけるセンシングの手法としては血液中のグルコースを基質とする酵素が利用される。そのような酵素の例としてはグルコースオキシダーゼ(EC 1.1.3.4)が挙げられる。グルコースオキシダーゼはグルコースに対する特異性や熱に対する安定性が高いという利点があった。しかしながら、グルコースオキシダーゼを利用した血糖センサーはグルコースを酸化してD−グルコノ−δ−ラクトンに変換する過程で生じる電子がメディエーターを介して電極に流れることで測定されるが、反応で生じたプロトンを血液中の溶存酸素に渡しやすいため測定値に影響してしまうという問題があった。
このような問題を回避するために、ピロロキノリンキノン依存型グルコースデヒドロゲナーゼ(以下、PQQGDHとも表す。)(EC1.1.5.2(旧EC1.1.99.17))が血糖センサー用酵素として用いられている。PQQGDHは溶存酸素の影響を受けない点で優位であるが、マルトースやラクトースといったグルコース以外の糖類にも作用するため測定値の正確性を損ねてしまうという欠点がある。
そこで、溶存酸素の影響を受けず、なおかつ基質特異性に優れたグルコースデヒドロゲナーゼ(以下、GDHとも表す。)としてフラビンアデニンジヌクレオチド依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(以下、FAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼをFADGDHと記載する。)が注目されている。FADGDHは非特許文献1〜6に記載されており、古くから知られている。
また、特許文献1にはAspergillus terreus(アスペルギルス・テレウス)由来FADGDHの遺伝子配列、アミノ酸配列が記載されている。
また、特許文献2にはAspergillus oryzae由来FADGDHが、特許文献3にはAspergillus oryzae由来FADGDHを改変し、熱安定性が向上した改変型FADGDHが記載されている。特許文献4にはAspergillus oryzae由来FADGDHおよびAspergillus terreus由来FADGDHを改変し、熱安定性およびキシロース作用性を改善した改変型FADGDHが記載されている。
一方、非特許文献7は、SMBG(血糖自己測定(Self Monitoring Blood Glucose))装置の注意点として、環境温度条件が低温度域及び高温度域である場合に、測定値がISO15197の許容範囲から外れる装置も多く、測定値が極端に低値や高値を示す場合は医療事故の要因になりうることを指摘している。
WO2004/058958 特開2007−289148 特開2008−237210 WO2008/059777 WO2006/101239
Biochim Biophys Acta.1967 Jul 11;139(2):265−76 Biochim Biophys Acta.1967 Jul 11;139(2):277−93 Biochim Biophys Acta.146(2):317−27 Biochim Biophys Acta.146(2):328−35 J Biol Chem (1967)242:3665−3672 Appl Biochem Biotechnol (1996)56:301−310 機器・試薬 32(6),2009:707−713
本発明の目的は、上述のような公知の血糖センサー用酵素と比較して、さらに実用面において有利な血糖値測定用試薬に使用可能な酵素を提供することである。
本発明者らは、血中のグルコース濃度が測定される環境温度の変化によって測定値のばらつきや異常に焦点をあてて考察したところ、以下のような問題点が存在する可能性を見出した。
開発の段階では、酵素反応条件は、特定の温度(たとえば37℃)での検討が中心になる。これに対し、実際に糖尿病患者がグルコースセンサーを用いてグルコースの測定を行う温度は、室温で行われる。温度変化によって酵素の反応性に変動が生じれば、測定値にばらつきが生じる。
グルコースセンサーによっては、このような温度による反応性変動を見込んで、補正機能が組み込まれているものもあるが、その機能は完全なものではない。
公知のFADGDHにはキシロースに対して作用するものがある。キシロースは、糖質の消化吸収試験に使用される単糖である。そのためキシロース吸収試験を実施している患者が血糖センサーを使用した場合、血中のグルコースだけではなくキシロースにも反応するため、測定値が本来のグルコース濃度よりも高値を示すことが問題となる。
本発明者らは、上記の考察を基に、特許文献2又は特許文献3に開示された公知のFADGDHの温度依存性を検討した。その結果、特許文献3に開示されたFADGDHでは、37℃における活性値を100%とした場合に、25℃における活性値が63%、5℃における活性値が40%であることが判明した。即ち、このFADGDHはグルコース濃度を測定する際の環境温度によっては、測定精度が低下することがわかった。即ち、37℃における活性値と25℃における活性値との間では、37%活性が低下する。このような活性の変動は、そのような酵素を用いてグルコース濃度を正確に測定することを妨げる要因となる。例えば、グルコースセンサーによっては、一定時間内にGDHによって触媒される脱水素反応による生成物の量に基づいて、グルコース濃度が推定される為である。
本願発明において「温度依存性値」とは、改変前のFADGDHの25℃における活性値を37℃における活性値で割った値を1としたときに、各改変体において同様に活性値を測定し同様の計算を行った値を、さらに改変前のFADGDHの値で割ったものである。
温度依存性値が1.1であれば、計算上、37℃と25℃の間での差が約30%となり、25℃と30℃での差は12〜13%程度に縮まると推定される。これをデータのばらつきの最大値と最小値の差と考えると、プラスマイナス6〜7%程度に収まることになり好ましい。
さらに、温度依存性が1.2であれば、37℃と25℃の間での差が24%程度となり、25℃と30℃での差は10%程度に縮まると推定される。これをデータのばらつきの最大値と最小値の差と考えると、プラスマイナス5%程度に収まることになり、より好ましい。
この環境温度による反応性の変動を小さくすることができれば、測定精度や正確性を向上することが期待できる。本願においては、この至適温度の山をなだらかにすることを温度依存性の改善と表現する。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、公知のFADGDHの特定のアミノ酸を他のアミノ酸に置換することで、改変前の野生型FADGDHよりも温度依存性が改善した改変型FADGDHを見出し、それを用いてグルコース測定系を組むことで、本発明を完成させた。
また、本発明者らは、特許文献1に記載のFADGDHのキシロース作用性を検討し(特許文献4参照)、該FADGDHのキシロース作用性は、グルコースに対する反応性を100%とした場合、10%程度反応することを見出した。即ち、このFADGDHを使用したグルコース濃度を測定した場合、測定値の正確性を損ねてしまうという欠点があることが判明した。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、公知のFADGDHの特定のアミノ酸を他のアミノ酸に置換することで、改変前のFADGDHよりも温度依存性が改善し、且つ、キシロース作用性も低減する改変型FADGDHを見出し、本発明を完成させた。
以下に、代表的な本発明を例示する。
項1.
以下の(A1)または(A2)のタンパク質。
(A1)配列番号2に記載のFAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(FADGDH)のアミノ酸配列において、下記(a)に示されるアミノ酸置換のいずれかを含むアミノ酸配列を含むタンパク質:
(a)Q79D、Q79I、Q79K、Q79L、Q79M、Q79N、Q79P、Q79S、Q79T、Q79V、Q79Y、L81E、L81F、L81I、L81M、L81V、L81Y、A101C、A101I、A101L、A101N、A101S、A101V、N504G、N504S;
(A2)以下の(i)〜(iii)を満たすタンパク質;
(i) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性を有するアミノ酸配列において下記(b)のアミノ酸置換のいずれかを有するアミノ酸配列を含む、
(b)79D、79I、79K、79L、79M、79N、79P、79S、79T、79V、79Y、81E、81F、81I、81M、81V、81Y、101C、101I、101L、101N、101S、101V、504G、504S
(ii) グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する、
(iii) 配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質よりも改善された温度依存性を有する。
項2.
以下の(B1)または(B2)のタンパク質。
(B1)配列番号2に記載のFAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(FADGDH)のアミノ酸配列において、下記(c)に示されるアミノ酸置換のいずれかを含むアミノ酸配列を含むタンパク質:
(c)Q79D、Q79I、Q79K、Q79L、Q79M、Q79N、Q79P、Q79S、Q79T、Q79V、L81F、L81I、L81Q、L81V、A101N、N504G;
(B2)以下の(i)〜(iii)を満たすタンパク質;
(i) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性を有するアミノ酸配列において下記(d)のアミノ酸置換のいずれかを有するアミノ酸配列を含む、
(d)79D、79I、79K、79L、79M、79N、79P、79S、79T、79V、81F、81I、81Q、81V、101N、504G
(ii) グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する、
(iii) 配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質よりも低下したキシロース作用性を有する。
項3.
以下の(C1)または(C2)のタンパク質。
(C1)配列番号2に記載のFAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(FADGDH)のアミノ酸配列において、下記(e)に示されるアミノ酸置換のいずれかを含むアミノ酸配列を含むタンパク質:
(e)Q79D、Q79I、Q79K、Q79L、Q79M、Q79N、Q79P、Q79S、Q79T、Q79V、L81F、L81I、L81V、A101N、N504G;
(C2)以下の(i)〜(iii)を満たすタンパク質;
(i) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性を有するアミノ酸配列において下記(f)のアミノ酸置換のいずれかを有するアミノ酸配列を含む、
(f)79D、79I、79K、79L、79M、79N、79P、79S、79T、79V、81F、81I、81V、101N、504G
(ii) グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する、
(iii) 配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質よりも改善された温度依存性を有し、かつ、低下したキシロース作用性を有する。
項4.
項1〜3のいずれかに記載のタンパク質をコードする遺伝子。
項5.
項4に記載の遺伝子を含むベクター。
項6.
項5に記載のベクターで形質転換された形質転換体。
項7.
項6に記載の形質転換体を培養し、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質を採取することを特徴とするグルコースデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質を生産する方法。
項8.
項1〜3のいずれかに記載のタンパク質を含むグルコースアッセイキット。
項9.
項1〜3のいずれかに記載のタンパク質を含むグルコースセンサー。
項10.
項1〜3のいずれかに記載のタンパク質を含むグルコース測定法。
本発明のタンパク質は、温度依存性に優れたグルコースデヒドロゲナーゼである。即ち、本発明のタンパク質は、使用環境の温度変化による活性への影響が低減されたグルコースデヒドロゲナーゼである。よって、本発明のタンパク質を用いることにより、使用環境の温度変化に左右されることなく、より正確に試料中のグルコース濃度を測定することが可能である。本発明のタンパク質は、使用環境の温度変化による酵素活性への影響が低減されているため、例えば、通常の室温よりも低い温度下又は高い温度下であってもより正確に試料中のグルコース濃度を測定することを可能にする。従って、本発明のタンパク質は、血中のグルコース濃度を測定するための臨床検査薬用酵素として有用である。
本発明のタンパク質は、温度依存性だけでなく、キシロースに対する作用性も低減されている。よって、基質特異性という観点からも本発明のタンパク質は血中のグルコース濃度測定に優れている。
本発明の方法により、上記のような優れた特性を有する新規なタンパク質を効率的に製造することが可能である。
図1は、温度の変化による、配列番号2で示されるアミノ酸配列を含むFADGDHの活性の変化を示す。 図2は、アスペルギルス・オリゼ由来の野生型FADGDHのアミノ酸配列(配列番号1)と、アスペルギルス・テレウス由来の野生型FADGDHのアミノ酸配列(配列番号3)を比較した図である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、アミノ酸配列を構成するアミノ酸はアルファベット1文字又は3文字で表記される。例えば、グリシンは、Gly又はGと表記される。アミノ酸配列上のアミノ酸の位置は、番号を用いて特定される。例えば、79番目のグルタミンがアスパラギン酸に置換されている場合は、「Q79D」と表記する。また、「79D」は、変異の有無を問わず、79位(又は79番目)のアミノ酸がAsp(D)であることを示す。配列番号1、配列番号2、配列番号3において、アミノ酸の表記は、メチオニンを1として番号付けされている。
本明細書において、配列番号1は、野生型のアスペルギルス・オリゼ由来のFADGDHのアミノ酸配列を示す。配列番号2は、配列番号1のアミノ酸配列における163位のグリシンがアルギニン置換され、551位バリンがシステインに置換されたアミノ酸配列を示す。配列番号2で示されるアミノ酸配列から成るタンパク質は、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を保持している。以下、配列番号2で示されるアミノ酸配列から成るタンパク質を適宜配列番号2のFADGDHと表記する。配列番号1及び2のアミノ酸配列は、例えば、特許文献2又は特許文献3に開示されている。
温度依存性が改善した改変型FADGDH
本願発明の一実施形態は、以下に記載されるタンパク質である。
配列番号1または配列番号2に記載のFADGDHのアミノ酸配列において、79位、81位、101位、504位のうちいずれか、もしくは、それと同等の位置においてアミノ酸置換を有する、改変前よりも温度依存性が改善した改変型FADGDH。
具体的には、以下の(A1)または(A2)のタンパク質が例示される。
(A1)配列番号2に記載のFAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(FADGDH)のアミノ酸配列において、下記(a)に示されるアミノ酸置換のいずれかを含むアミノ酸配列を含むタンパク質:
(a)Q79D、Q79I、Q79K、Q79L、Q79M、Q79N、Q79P、Q79S、Q79T、Q79V、Q79Y、L81E、L81F、L81I、L81M、L81V、L81Y、A101C、A101I、A101L、A101N、A101S、A101V、N504G、N504S;
(A2)以下の(i)〜(iii)を満たすタンパク質;
(i) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性を有するアミノ酸配列において下記(b)のアミノ酸置換のいずれかを有するアミノ酸配列を含む、
(b)79D、79I、79K、79L、79M、79N、79P、79S、79T、79V、79Y、81E、81F、81I、81M、81V、81Y、101C、101I、101L、101N、101S、101V、504G、504S
(ii) グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する、
(iii) 配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質よりも改善された温度依存性を有する。
キシロース作用性が低下した改変型FADGDH
配列番号1または配列番号2に記載のFADGDHのアミノ酸配列において、59位、82位、108位、505位のうちいずれか、もしくは、それと同等の位置においてアミノ酸置換を有する、改変前よりもキシロース作用性が低下した改変型FADGDHもまた
、本願発明の一実施形態である。
具体的には、以下の(B1)または(B2)のタンパク質が例示される。
(B1)配列番号2に記載のFAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(FADGDH)のアミノ酸配列において、下記(c)に示されるアミノ酸置換のいずれかを含むアミノ酸配列を含むタンパク質:
(c)Q79D、Q79I、Q79K、Q79L、Q79M、Q79N、Q79P、Q79S、Q79T、Q79V、L81F、L81I、L81Q、L81V、A101N、N504G;
(B2)以下の(i)〜(iii)を満たすタンパク質;
(i) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性を有するアミノ酸配列において下記(d)のアミノ酸置換のいずれかを有するアミノ酸配列を含む、
(d)79D、79I、79K、79L、79M、79N、79P、79S、79T、79V、81F、81I、81Q、81V、101N、504G
(ii) グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する、
(iii) 配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質よりも低下したキシロース作用性を有する。
温度依存性が改善し、且つ、キシロース作用性が低下した改変型FADGDH
配列番号1または配列番号2に記載のFADGDHのアミノ酸配列において、59位、82位、108位、505位のうちいずれか、もしくは、それと同等の位置においてアミノ酸置換を有する、改変前よりも温度依存性が改善し、且つ、キシロース作用性が低下した改変型FADGDHもまた、本願発明の一実施形態である。
具体的には、以下の(C1)または(C2)のタンパク質が例示される。
(C1)配列番号2に記載のFAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(FADGDH)のアミノ酸配列において、下記(e)に示されるアミノ酸置換のいずれかを含むアミノ酸配列を含むタンパク質:
(e)Q79D、Q79I、Q79K、Q79L、Q79M、Q79N、Q79P、Q79S、Q79T、Q79V、L81F、L81I、L81V、A101N、N504G;
(C2)以下の(i)〜(iii)を満たすタンパク質;
(i) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性を有するアミノ酸配列において下記(f)のアミノ酸置換のいずれかを有するアミノ酸配列を含む、
(f)79D、79I、79K、79L、79M、79N、79P、79S、79T、79V、81F、81I、81V、101N、504G
(ii) グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する、
(iii) 配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質よりも改善された温度依存性を有し、かつ、低下したキシロース作用性を有する。
温度依存性
本願において、温度依存性とは、タンパク質が存在する環境の温度変化に伴って、そのタンパク質が有するグルコースデヒドロゲナーゼ活性が変動する性質を意味する。温度依存性が改善されているとは、環境温度の変化に伴う酵素活性の変化が小さく、幅広い温度条件下で、より一定の酵素活性を保持することを意味する。
温度依存性が改善されているかどうかは、配列番号2で示されるアミノ酸配列から成るFADGDHの温度依存性を基準に判断され、具体的には以下の(1)〜(5)に従って判断される。
(1)37℃、24時間処理後における活性値(U/ml)を測定し、これをAとする。(2)25℃、24時間処理後における活性値(U/ml)を測定し、これをBとする。(3)Aを100%としたときのBの相対値(%)を計算し、これをCとする。
(4)配列番号2のFADGDHのCの値を1とし、(A1)タンパク質等の改変型タンパク質のCの相対値を求める。これをDとする。(Dを、温度依存性比、ともよぶ。)
(5)下記の実施例1に示されるように配列番号2のFADGDHの25℃における酵素活性は、37℃における酵素活性を100%とすると、63%である。よって、改変型のタンパク質のCの値が、63%よりも大きい場合、Dの値は1よりも大きいことになる。即ち、改変型FADGDHのDの値は、1を起点として1.59に近づく程、温度依存性が低く、改善されていることになる。
本発明のタンパク質は、改善された温度依存性を有するため、少なくとも1よりも大きいDの値を有する。好ましくは、Dの値は、1.02以上であり、より好ましくは、1.05以上、更に好ましくは、1.1以上、更に好ましくは1.2以上である。
(A1)タンパク質のアミノ酸配列に含まれるアミノ酸置換は、上記(a)として列挙される置換のいずれであってもよい。
温度依存性の改善という観点から好ましいアミノ酸置換は、Q79I、Q79K、Q79L、Q79M、Q79P、Q79S、Q79T、Q79V、Q79Y、L81E、L81F、L81I、L81V、L81Y、A101C、A101I、A101L、A101N、A101S、A101V、N504GおよびN504Sからなる群から選択されるいずれかである。これらのアミノ酸置換を有する改変型FADGDHは、1.02以上のDの値を有する。
より好ましいアミノ酸置換は、Q79L、Q79Y、L81F、L81Y、A101I、A101N、N504GおよびN504Sからなる群から選択されるいずれかである。これらのアミノ酸置換を有する改変型FADGDHは、1.05以上のDの値を有する。
より好ましいアミノ酸置換は、Q79Y、A101N、N504GおよびN504Sからなる群から選択されるいずれかである。これらのアミノ酸置換を有する改変型FADGDHは、1.1以上のDの値を有する。
更に好ましいアミノ酸置換は、N504Gである。このアミノ酸置換を有する改変型FADGDHは、1.2以上のDの値を有する。
上記に例示した特定のアミノ酸は、(A1)タンパク質が有する温度依存性が改善されている限り、アミノ酸配列における異なる位置に複数存在してもよい。
キシロース作用性
一方、温度依存性の改善と併せて、キシロースに対する作用性が低減されている。
本発明において、キシロース作用性とは、グルコースを基質とした場合の反応速度とキシロースを基質とした場合の反応速度の相対比%(グルコースを100%とする。)で表される。配列番号2に示されるアミノ酸配列から成るFADGDHのキシロ−ス作用性の値を1とし、それぞれの改変型酵素の相対比%を計算する。よって、この値が小さいほど、キシロース作用性が低下していると判断される。
本願発明の改変型FADGDHは、好ましくは、キシロース作用性比が改変前と比べて0.95以下に低減している改変型FADGDHである。さらに好ましくは、改変前と比べて0.92以下に低減している改変型FADGDHである。
温度依存性およびキシロース作用性の測定方法は、後述のFADGDHの活性測定法を用いて求める。
(B1)タンパク質のアミノ酸配列に含まれるアミノ酸置換は、上記(c)として列挙される置換のいずれであってもよい。
キシロースに対する作用性が低減されているという観点から好ましいアミノ酸の置換は、Q79I、Q79K、Q79L、Q79N、Q79P、Q79S、Q79V、L81F、L81I、L81Q、L81V、A101NおよびN504Gから成る群から選択されるいずれかである。これらのアミノ酸置換を有する改変型FADGDHは、キシロース作用性比が改変前と比べて0.95以下である。
より好ましいアミノ酸置換は、Q79I、Q79K、Q79L、Q79N、Q79P、Q79V、L81F、L81I、L81Q、A101NおよびN504Gから成る群から選択されるいずれかである。これらのアミノ酸置換を有する改変型FADGDHは、キシロース作用性比が改変前と比べて0.92以下である。
上記に例示した特定のアミノ酸は、(B1)タンパク質のキシロースに対する作用性が低減されている限り、アミノ酸配列における異なる位置に複数存在してもよい。
(C1)タンパク質のアミノ酸配列に含まれるアミノ酸置換は、上記(e)として列挙される置換のいずれであってもよい。
上記に例示した特定のアミノ酸は、(C1)タンパク質が有する温度依存性が改善されており、かつ、(C1)タンパク質のキシロースに対する作用性が低減されている限り、アミノ酸配列における異なる位置に複数存在してもよい。
上記(A1)(B1)(C1)のアミノ酸置換は、置換されるアミノ酸の位置が異なる限り2つ又はそれ以上存在しても良く、いずれの組合せであっても良い。
(A1)タンパク質は、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有し、温度依存性が改善されている限り、そのアミノ酸配列において更なる変異(アミノ酸の置換、付加、欠失、挿入)を有していてもよい。例えば、上記(a)より選択されるアミノ酸置換を異なる部位において2箇所以上有していてもよい。
また、配列番号2のアミノ酸配列において、163位のアルギニンがグリシンに置換され、551位のシステインがバリンに置換されたアミノ酸配列は野生型のFADGDHのアミノ酸配列(配列番号1)である。よって、(A1)のタンパク質は、上記特定のアミノ酸置換に加え、163番目のアミノ酸がグリシンに置換され、551番目のアミノ酸がバリンに置換されていてもよい。
(A2)タンパク質は、以下の(i)〜(iii)の要件を満たす。
(i) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性を含むアミノ酸配列において下記(b)に示されるアミノ酸置換のいずれかを含むアミノ酸配列を含む、
(b) 79D、79I、79K、79L、79M、79N、79P、79S、79T、79V、79Y、81E、81F、81I、81M、81V、81Y、101C、101I、101L、101N、101S、101V、504G、504S;
(ii) グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する、
(iii) 配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質よりも改善された温度依存性を有する。
即ち、(A2)タンパク質は、配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%のアミノ酸の相同性を有するアミノ酸配列を含み、且つ、上記(b)で示される少なくとも一つのアミノ酸置換を含む。更に、(A2)タンパク質は、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を保持し、配列番号2のFADGDHと比較して改善された温度依存性を有する。
(B2)タンパク質は、以下の(i)〜(iii)の要件を満たす。
(i) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性を有するアミノ酸配列において下記(d)のアミノ酸を有するアミノ酸配列を含む、
(d) 79D、79I、79K、79L、79M、79N、79P、79S、79T、79V、81F、81I、81Q、81V、101N、504G
(ii) グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する、
(iii) 配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質よりも低下したキシロース作用性を有する。
即ち、(B2)タンパク質は、配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%のアミノ酸の相同性を有するアミノ酸配列を含み、且つ、上記(d)で示される少なくとも一つのアミノ酸置換を含む。更に、(B2)タンパク質は、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を保持し、配列番号2のFADGDHと比較して低下したキシロース作用性を有する。
(C2)タンパク質は、以下の(i)〜(iii)の要件を満たす。
(i) 配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%の相同性を有するアミノ酸配列において下記(f)のアミノ酸を有するアミノ酸配列を含む、
(f) 79D、79I、79K、79L、79M、79N、79P、79S、79T、79V、81F、81I、81V、101N、504G
(ii) グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する、
(iii) 配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質よりも改善された温度依存性を有し、かつ、低下したキシロース作用性を有する。
即ち、(C2)タンパク質は、配列番号2に示されるアミノ酸配列と少なくとも60%のアミノ酸の相同性を有するアミノ酸配列を含み、且つ、上記(f)で示される少なくとも一つのアミノ酸置換を含む。更に、(C2)タンパク質は、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を保持し、配列番号2のFADGDHと比較して改善された温度依存性を有し、かつ、低下したキシロース作用性を有する。
配列番号2の少なくともいずれかと60%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有し、かつ、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードするアミノ酸配列としては、例えば配列番号3に示される、アスペルギルス・テレウス由来の野生型FADGDHのアミノ酸配列が挙げられる。そのアミノ酸配列は、特許文献5に開示されている。
本願明細書において、アミノ酸配列の相同性とは、GENETYXソフトで比較した値を意味する。例えば、アスペルギルス・オリゼ由来の野生型FADGDHのアミノ酸配列(配列番号1)と、アスペルギルス・テレウス由来の野生型FADGDHのアミノ酸配列(配列番号3)を、GENETYXソフトにて比較分析したところ、63.5%の相同性がある(図2参照)。また、配列番号2に示されるアミノ酸配列と配列番号3に示されるアミノ酸配列との相同性は、63.4%である。
グルコースデヒドロゲナーゼ活性及び改善された温度依存性を保持した、配列番号2のアミノ酸配列と60%の相同性を有するアミノ酸を含むタンパク質は、例えば、配列番号1又は2と配列番号3とについてアライメント作成し、保存性のある領域以外の領域について変異を加えることによって作製することが可能である。
アミノ酸配列に変異を加えても酵素活性及び温度依存性に影響を与えないと推測される領域としては、X線結晶構造からタンパク質表面に位置する領域があげられる。例えば、1位〜40位、111位〜190位、213位〜310位、340位〜397位、420位〜435位、455位〜492位、514位〜538位、552位〜572位である。
(A2)タンパク質、(B2)タンパク質および(C2)タンパク質がそれぞれ含むアミノ酸配列は、上記(i)〜(iii)の要件を満たす限り特に制限されないが、好ましくは配列番号2で示されるアミノ酸配列と70%以上の相同性を有し、より好ましくは80%以上の相同性を有し、更に好ましくは90%以上の相同性を有し、特に好ましくは95%以上の相同性を有する。尚、本明細書におけるアミノ酸の相同性とは、アミノ酸の同一性を意味する。
上記(b)に列挙される特定のアミノ酸のいずれかを有することにより、(A2)タンパク質は、配列番号2のFADGDHよりも優れた温度依存性を有する。上記(b)に列挙される特定のアミノ酸の中でも、好ましいアミノ酸は、79I、79K、79L、79M、79P、79S、79T、79V、79Y、81E、81F、81I、81V、81Y、101C、101I、101L、101N、101S、101V、504Gおよび504Sから成る群から選択されるいずれかである。
より好ましい特定のアミノ酸は、79L、79Y、81F、81Y、101I、101N、504Gおよび504Sから成る群から選択されるいずれかである。
更に好ましい特定のアミノ酸は、79Y、101N、504Gおよび504Sから成る群から選択されるいずれかである。
更に好ましい特定のアミノ酸は、504Gである。
上記に例示した特定のアミノ酸は、(A2)タンパク質が有する温度依存性が改善されている限り、アミノ酸配列における異なる位置に複数存在してもよい。
上記(d)に列挙される特定のアミノ酸のいずれかを有することにより、(B2)タンパク質は、配列番号2のFADGDHよりもキシロースに対する作用性が低減されている。
上記(d)に列挙される特定のアミノ酸の中でも、好ましいアミノ酸は、79I、79K、79L、79N、79P、79S、79V、81F、81I、81Q、81V、101Nおよび504Gから成る群から選択されるいずれかである。
更に好ましい特定のアミノ酸は、79I、79K、79L、79N、79P、79V、81F、81I、81Q、101NおよびN504Gから成る群から選択されるいずれかである。
上記に例示した特定のアミノ酸は、(B2)タンパク質が有する温度依存性が改善されている限り、アミノ酸配列における異なる位置に複数存在してもよい。
上記(f)に列挙される特定のアミノ酸のいずれかを有することにより、(C2)タンパク質は、配列番号2のFADGDHよりもキシロースに対する作用性が低減されている。
上記に例示した特定のアミノ酸は、(C2)タンパク質が改善された温度依存性を有し、かつ、低下したキシロース作用性を有する限り、アミノ酸配列における異なる位置に複数存在してもよい。
なお、上記の変換位置は、アスペルギルス・オリゼ由来のもの(配列番号1)、または、それを改変したもの(配列番号2)以外の起源(たとえば、アスペルギルス・テレウス)に由来するFADGDH活性を有する蛋白質のアミノ酸配列における同等の位置であっても良い。この同等の位置は、そのアミノ酸配列の一次構造(例えばアラインメント)、立体構造の知見を基に判断することができる。アラインメントは、GENETYX WIN(株式会社ゼネティックス製)を用いて比較することができる。
本願明細書において、アミノ酸配列の相同性は、GENETYXソフトで比較した値を意味する。
また、本願明細書において、あるアミノ酸配列における配列番号1の54位と同等の位置は、GENETYXソフトで配列を比較したとき、配列番号1の54位と対応する位置をもって同等と判断する。同様に、アミノ酸配列における配列番号1の58位と同等の位置は、GENETYXソフトで配列の一次構造(例えばアラインメント)を比較したとき、配列番号1の58位と対応する位置をもって同等と判断する。必要に応じてさらに立体構造の知見などを参照しても良い。
具体的には、アスペルギルス・オリゼ野生株由来のFADGDHのアミノ酸配列とアスペルギルス・テレウス野生株由来のFADGDHのアミノ酸配列とのアライメントの比較データより、本発明の79位と同等の位置とは、アスペルギルス・テレウス野生株由来のFADGDHの75位のグルタミンに相当する。また、本発明の81位と同等の位置とは、アスペルギルス・テレウス野生株由来のFADGDHの77位のロイシンに相当する。また、本発明の101位と同等の位置とは、アスペルギルス・テレウス野生株由来のFADGDHの97位のアラニンに相当する。また、本発明の504位と同等の位置とは、アスペルギルス・テレウス野生株由来のFADGDHの500位のアスパラギンに相当する。
上記(c)において、配列番号1または配列番号2の少なくともいずれかとのアミノ酸配列の相同性は、好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。
上記F〜Hの(a)〜(c)のいずれかで表されるタンパク質において、アミノ酸が置換された位置以外の位置において、さらに、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加(挿入)されたアミノ酸配列からなり、かつグルコースデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質もまた、本願発明の一実施形態である。
なお、GENETYXソフトは、GENETYX CORPORATIONから販売されているVersion 6.1のものを使用した。
本願発明の改変型FADGDHは、種々の公知の手段で作製することが出来る。
以下に、配列番号1で示される野生型のアスペルギルス・オリゼ由来のFADGDHを改変したFADGDH改変体の製造法を例示する。製造法は、特に限定されないが、以下に示すような手順で製造することが可能である。
FADGDHを構成するアミノ酸配列を改変する方法としては、通常行われる遺伝情報を改変する手法が用いられる。すなわち、タンパク質の遺伝情報を有するDNAの特定の塩基を変換することにより、或いは特定の塩基を挿入または欠失させることにより、改変タンパク質の遺伝情報を有するDNAが作成される。DNA中の塩基配列を変換する具体的な方法としては、例えば市販のキット(Transformer Mutagenesis Kit;Clonetech社, EXOIII/Mung Bean Deletion Kit;Stratagene製, Quick Change Site Directed Mutagenesis Kit;Stratagene製など)の使用、或いはポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)の利用が挙げられる。
作製された改変型FADGDHの遺伝情報を有するDNAは、プラスミドと連結された状態にて宿主微生物に移入され、改変型FADGDHを生産する形質転換体となる。この際のプラスミドとしては、例えば、エシェリヒア・コリーJM109、エシェリヒア・コリーDH5α、エシェリヒア・コリーW3110、エシェリヒア・コリーC600などが利用できる。宿主微生物に組み換えベクターを移入する方法としては、例えば宿主微生物がエシェリヒア・コリーに属する微生物の場合には、カルシウムイオンの存在下で組み換えDNAの移入を行う方法などを採用することができる、更にエレクトロポレーション法を用いても良い。更には市販のコンピテントセル(例えばコンピテントハイJM109;東洋紡績製)を用いても良い。
なお、これらの過程で得られた、改変型FADGDHをコードする遺伝子、該遺伝子を含むベクター、該ベクターで形質転換された形質転換体も、本発明の実施形態として含まれる。
本発明の改変型FADGDHの改変の基になる遺伝子は、特に限定されるものではないが、Aspergillus属由来のFADGDHを用いることが望ましい。さらに好ましくはAspergillus oryzae由来あるいはAspergillus terreus由来のFADGDHであることが望ましい。
Aspergillus oryzae由来のFADGDHとしては、配列番号1または配列番号2で表されるタンパク質が例示できる。
Aspergillus terreus由来のFADGDHとしては、配列番号3で表されるタンパク質が例示できる。
本願発明の一実施形態は、上記のいずれかに記載のタンパク質をコードする遺伝子である。
改変前のタンパク質をコードする遺伝子として、たとえば、上記の配列番号1で表されるタンパク質をコードする遺伝子としては、配列番号4で表される塩基配列が例示できる。また、上記の配列番号2で表されるタンパク質をコードする遺伝子としては、配列番号5で表される塩基配列が例示できる。また、上記の配列番号3で表されるタンパク質(Aspergillus terreus由来のFADGDH)をコードする遺伝子としては、配列番号6で表される塩基配列が例示できる。
本願発明の遺伝子は、上記改変前のタンパク質をコードする遺伝子の配列において、79位、81位、101位、504位のうちいずれかのアミノ酸、あるいはそれと同等の位置のアミノ酸をコードする部分が、他のアミノ酸をコードするように置換されている。
本発明のFADGDH改変体をコードする遺伝子は、配列番号4、5または6に記載の塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつFADGDH活性を有する蛋白質をコードするDNAである。ここでストリンジェントな条件とは、相同性が高い核酸同士、例えば完全にマッチしたハイブリッドのTmから該Tmより15℃、好ましくは10℃低い温度までの範囲の温度でハイブリダイズする条件をいう。具体的には、例えば一般的なハイブリダイゼーション用緩衝液中で、68℃、20時間の条件でハイブリダイズする条件をいう。本発明において、配列番号4、5または6に記載の塩基配列がコードするアミノ酸配列と50%以上の相同性、好ましくは80%以上の相同性、さらに好ましくは90%以上の相同性、さらに好ましくは95%以上の相同性を有するアミノ配列をコードする塩基配列がストリンジェントな条件に相当すると考えられる。
本願発明の遺伝子は、たとえばGDHの発現を向上させる目的などで、コドンユーセージ(Codon usage)を変更したものを含みうる。
本願発明の一実施形態は、上記の遺伝子を含むベクター、該ベクターで形質転換された形質転換体、該形質転換体を培養し、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質を採取するグルコースデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質を生産する方法である。
例えば、上記のGDH遺伝子を発現用ベクター(プラスミド等多くのものが当該技術分野において知られている)に挿入し、適当な宿主(大腸菌等多くのものが当該技術分野において知られている)を形質転換する。得られた形質転換体を培養し、培養液から遠心分離などで菌体を回収した後、菌体を機械的方法またはリゾチームなどの酵素的方法で破壊し、また、必要に応じてEDTAなどのキレート剤や界面活性剤等を添加して可溶化し、GDHを含む水溶性画分を得ることができる。または適当な宿主ベクター系を用いることにより、発現したGDHを直接培養液中に分泌させることが出来る。
上記のようにして得られたGDH含有溶液を、例えば減圧濃縮、膜濃縮、さらに硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、あるいは親水性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトンなどによる分別沈殿法により沈殿せしめればよい。また、加熱処理や等電点処理も有効な精製手段である。また、吸着剤あるいはゲルろ過剤などによるゲルろ過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィーを行うことにより、精製されたGDHを得ることができる。該精製酵素標品は、電気泳動(SDS−PAGE)的に単一のバンドを示す程度に純化されていることが好ましい。
これらは、例えば、以下の文献に従って進めることができる。
(a)タンパク質実験プロトコール第1巻 機能解析編,第2巻 構造解析編 (秀潤社) 西村善文,大野茂男 監修
(b)改訂 タンパク質実験ノート 上 抽出と分離精製 (洋土社) 岡田雅人,宮崎香 編集
また、以下に例示する方法によって進めることもできる。
作製されたタンパク質の遺伝情報を有するDNAは、ベクターと連結された状態にて宿主微生物中に移入される。
ベクターとしては、宿主微生物内で自立的に増殖し得るファージまたはプラスミドから遺伝子組換え用として構築されたものが適している。ファージとしては、例えばエシェリヒア・コリーを宿主微生物とする場合にはLambda gt10、Lambda gt11などが例示される。また、プラスミドとしては、例えば、エシェリヒア・コリーを宿主微生物とする場合には、pBR322、pUC19、pKK223−3、pBluescriptなどが例示される。なかでも、pBluescriptなど、クローニングサイト上流にエシェリヒア・コリー内で認識されうるプロモーターを保持するものが好ましい。
また、適当な宿主微生物としては、組換えベクターが安定であり、かつ自立増殖可能で外来遺伝子の形質発現できるものであれば特に制限されない。エシェリヒア・コリーではエシェリヒア・コリーW3110、エシェリヒア・コリーC600、エシェリヒア・コリーHB101、エシェリヒア・コリーJM109、エシェリヒア・コリーDH5αなどを用いることができる。
宿主微生物に組換えベクターを移入する方法としては、例えば宿主微生物がエシェリヒア属に属する微生物の場合には、カルシウムイオンの存在下で組換えDNAの移入を行なう方法などを採用することができ、更にエレクトロポレーション法を用いても良い。更には、市販のコンピテントセル(例えば、コンピテントハイDH5α;東洋紡績製)を用いても良い。宿主として、酵母が用いられる場合にリチウム法、エレクトロポレーション法が、また、糸状菌が用いられ場合にはプロトプラスト法などが用いられる。
本発明において、GDHをコードする遺伝子を得る方法としては、次のような方法が挙げられる。アスペルギルス・オリゼのゲノム配列情報を用い、予測GDH遺伝子を見出すことができる。ついで、アスペルギルス・オリゼの菌体よりmRNAを調製し、cDNAを合成する。こうして得られたcDNAをテンペレートとして、PCR法によりGLD遺伝子を増幅させ、本遺伝子をベクターと両DNAの平滑末端または付着末端においてDNAリガーゼなどにより結合閉鎖させて組換えベクターを構築する。該組換えベクターを複製可能な宿主微生物に移入した後、ベクターのマーカーを利用してGDHをコードする遺伝子を含有する組換え微生物を得る。
上記のように得られた形質転換体である微生物は、栄養培地で培養されることにより、多量のGDHを安定に生産し得る。組換え体の選択は、ベクターのマーカーとGDH活性を同時に発現する微生物を検索すればよい。例えば、薬剤耐性マーカーに基づく選択培地で生育し、かつGDHを生成する微生物を選択すればよい。
GDH遺伝子の塩基配列は、Science,第214巻,1205(1981)に記載されたジデオキシ法により解読した。また、GDHのアミノ酸配列は上記のように決定された塩基配列より推定した。
上記のようにして、一度選択されたGDH遺伝子を保有する組換えベクターより、他の微生物にて複製できる組換えベクターへの移入は、GDH遺伝子を保持する組換えベクターから制限酵素やPCR法によりGDH遺伝子であるDNAを回収し、他のベクター断片と結合させることにより容易に実施できる。また、これらのベクターによる他の微生物の
形質転換は、カルシウム処理によるコンピテントセル法やエレクトロポレーション法、プロトプラスト法などを用いることができる。
なお、本発明のGDH遺伝子は、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する限り、該遺伝子の翻訳後のアミノ酸配列の各アミノ酸残基の一部が欠失または置換されるようなDNA配列をもつものでもよく、また他のアミノ酸残基が付加または置換されるようなDNA配列をもつものでもよい。
野生型GDHをコードする遺伝子を改変する方法としては、通常行われる遺伝情報を改変する手法が用いられる。すなわち、タンパク質の遺伝情報を有するDNAの特定の塩基を変換することにより、或いは特定の塩基を挿入または欠失させることにより、改変蛋白質の遺伝情報を有するDNAが作成される。DNA中の塩基を変換する具体的な方法としては、例えば市販のキット(TransformerMutagenesis Kit;Clonetech製,EXOIII/Mung Bean Deletion Kit;Stratagene製,QuickChange Site Directed Mutagenesis Kit;Stratagene製など)の使用、或いはポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)の利用が挙げられる。
形質転換体である宿主微生物の培養形態は、宿主の栄養生理的性質を考慮して培養条件を選択すればよい。多くの場合は液体培養で行い、工業的には通気攪拌培養を行うのが有利である。ただし、生産性を考えた場合に、宿主として糸状菌を使用し、固体培養で行った方が有利な場合もある。
培地の栄養源としては,微生物の培養に通常用いられるものが広く使用され得る。炭素源としては資化可能な炭素化合物であればよく、例えば、グルコース、シュークロース、ラクトース、マルトース、ラクトース、糖蜜、ピルビン酸などが使用される。また、窒素源としては利用可能な窒素化合物であればよく、例えば、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、カゼイン加水分解物、大豆粕アルカリ抽出物などが使用される。その他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグネシウム、カルシウム、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛などの塩類、特定のアミノ酸、特定のビタミンなどが必要に応じて使用される。
培養温度は菌が成育し、GDHを生産する範囲で適宜変更し得るが、好ましくは20〜37℃程度である。培養時間は条件によって多少異なるが、GDHが最高収量に達する時期を見計らって適当時期に培養を完了すればよく、通常は6〜48時間程度である。培地のpHは菌が発育し、GDHを生産する範囲で適宜変更し得るが、好ましくはpH6.0〜9.0程度の範囲である。
培養物中のGDHを生産する菌体を含む培養液をそのまま採取し、利用することもできるが、一般には、常法に従って、GDHが培養液中に存在する場合はろ過、遠心分離などにより、GDH含有溶液と微生物菌体とを分離した後に利用される。GDHが菌体内に存在する場合には、得られた培養物からろ過または遠心分離などの手段により菌体を採取し、次いで、この菌体を機械的方法またはリゾチームなどの酵素的方法で破壊し、また、必要に応じて、EDTA等のキレート剤及び界面活性剤を添加してGDHを可溶化し、水溶液として分離採取する。
上記のようにして得られたGDH含有溶液を、例えば減圧濃縮、膜濃縮、さらに硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、あるいは親水性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトンなどによる分別沈殿法により沈殿せしめればよい。また、加熱処理や等電点処理も有効な精製手段である。その後、吸着剤あるいはゲルろ過剤などによるゲルろ過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティク
ロマトグラフィーを行うことにより、精製されたGDHを得ることができる。
例えば、セファデックス(Sephadex)ゲル(GEヘルスケア バイオサイエンス社製)などによるゲルろ過、DEAEセファロースCL−6B (GEヘルスケア バイオサイエンス社製)、オクチルセファロースCL−6B (GEヘルスケア バイオサイエンス社製)等のカラムクロマトグラフィーにより分離、精製し、精製酵素標品を得ることができる。該精製酵素標品は、電気泳動(SDS−PAGE)的に単一のバンドを示す程度に純化されていることが好ましい。
本発明において、FADGDHの活性測定は以下の条件で行う。

[試験例]
<試薬>
50mM PIPES緩衝液pH6.5(0.1% TritonX−100を含む)
24mM PMS溶液
2.0mM 2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(DCPIP)溶液
1M D−グルコース溶液
上記PIPES緩衝液21.9ml、DCPIP溶液1.0ml、PMS溶液2.0ml、D―グルコース溶液4.5mlを混合して反応試薬とする。
<測定条件>
反応試薬3mlを37℃で5分間予備加温する。GDH溶液0.1mlを添加しゆるやかに混和後、水を対照に37℃に制御された分光光度計で、600nmの吸光度変化を5分記録し、直線部分から1分間あたりの吸光度変化(ΔODTEST)を測定する。盲検はGDH溶液の代わりにGDHを溶解する溶媒を試薬混液に加えて同様に1分間あたりの吸光度変化(ΔODBLANK)を測定する。これらの値から次の式に従ってGDH活性を求める。ここでGDH活性における1単位(U)とは、濃度200mMのD−グルコース存在下で1分間に1マイクロモルのDCPIPを還元する酵素量として定義している。また、25℃での活性値を測定する場合は、上記の37℃と表記した操作を25℃に変更して測定する。キシロースに対する反応性を測定する際は、上記の1M D−グルコース溶液の代わりに1M D−キシロースを使用すればよい。

活性(U/ml)=
{−(ΔODTEST−ΔODBLANK)×3.0×希釈倍率}/{16.3×0.1×1.0}

なお、式中の3.0は反応試薬+酵素溶液の液量(ml)、16.3は本活性測定条件におけるミリモル分子吸光係数(cm/マイクロモル)、0.1は酵素溶液の液量(ml)、1.0はセルの光路長(cm)を示す。
グルコースアッセイキット
本発明はまた、本発明に従う改変型FADGDHを含むグルコースアッセイキットを特徴とする。本発明のグルコースアッセイキットは、本発明に従う改変型FADGDHを少なくとも1回のアッセイに十分な量で含む。典型的には、キットは、本発明の改変型FADGDHに加えて、アッセイに必要な緩衝液、メディエーター、キャリブレーションカーブ作製のためのグルコース標準溶液、ならびに使用の指針を含む。本発明に従う改変型FADGDHは種々の形態で、例えば、凍結乾燥された試薬として、または適切な保存溶液中の溶液として提供することができる。
グルコースセンサー
本発明はまた、本発明に従う改変型FADGDHを用いるグルコースセンサーを特徴と
する。電極としては、カーボン電極、金電極、白金電極などを用い、この電極上に本発明の酵素を固定化する。固定化方法としては、架橋試薬を用いる方法、高分子マトリックス中に封入する方法、透析膜で被覆する方法、光架橋性ポリマー、導電性ポリマー、酸化還元ポリマーなどがあり、あるいはフェロセンあるいはその誘導体に代表される電子メディエーターとともにポリマー中に固定あるいは電極上に吸着固定してもよく、またこれらを組み合わせて用いてもよい。典型的には、グルタルアルデヒドを用いて本発明の改変型FADGDHをカーボン電極上に固定化した後、アミン基を有する試薬で処理してグルタルアルデヒドをブロッキングする。
グルコース濃度の測定は、以下のようにして行うことができる。恒温セルに緩衝液を入れ、一定温度に維持する。メディエーターとしては、フェリシアン化カリウム、フェナジンメトサルフェートなどを用いることができる。作用電極として本発明の改変型FADGDHを固定化した電極を用い、対極(例えば白金電極)および参照電極(例えばAg/AgCl電極)を用いる。カーボン電極に一定の電圧を印加して、電流が定常になった後、グルコースを含む試料を加えて電流の増加を測定する。標準濃度のグルコース溶液により作製したキャリブレーションカーブに従い、試料中のグルコース濃度を計算することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1 FADGDHの温度依存性評価
配列番号2のFADGDHを使用して、上述した方法によりFADGDH精製標品を調製し、38mM PIPES緩衝液(pH6.5)中で、所定の温度条件における活性測定を行った。図1に酵素活性の温度依存性曲線を示した。縦軸は、37℃における活性値を100%として、各温度における相対的な活性値を示している。37℃における活性値を100%とする場合に、25℃における活性値が約63%、5℃における活性値が約40%を示している。また、配列番号1のFADGDHの温度依存性も配列番号2のFADGDHと同様であった。
実施例2 改変型FADGDHの遺伝子の作製
配列番号2のFADGDHをコードする遺伝子(配列番号5)を含む組み換えプラスミドpAOGDH−M76で市販の大腸菌コンピテントセル(E.coli DH5a;TOYOBO社製)を形質転換し、アンピシリンを含んだ寒天培地(1%ポリペプトン、0.5%酵母エキス、0.5%NaCl、1.5%寒天;pH7.3)に塗布した後、30℃で一晩培養した。得られた形質転換体をアンピシリン(50mg/ml;ナカライテスク社製)を含んだ液体培地(1%ポリペプトン、0.5%酵母エキス、0.5%NaCl;pH7.3)を摂取し、30℃で一晩振とう培養した。得られた菌体から常法によりプラスミドを調整した。
該プラスミドを鋳型として、79番目のグルタミンをロイシンに置換するよう設計した配列番号7の合成オリゴヌクレオチドとそれに相補的な合成オリゴヌクレオチド、81番目のロイシンをグルタミン酸に置換するよう設計した配列番号8の合成オリゴヌクレオチドとそれに相補的な合成オリゴヌクレオチド、101番目のアラニンをセリンに置換するよう設計した配列番号9の合成オリゴヌクレオチドとそれに相補的な合成オリゴヌクレオチド、504番目のアスパラギンをセリンに置換するよう設計した配列番号10の合成オリゴヌクレオチドとそれに相補的な合成オリゴヌクレオチドをQuickChangeTMSite−Directed Mutagenesis Kit(STRATAGENE製)を用いて改変型FADGDHを作製した。
実施例3 改変型FADGDHのプラスミドの調整
得られた改変型FADGDHで市販の大腸菌コンピテントセル(E.coli DH5a;TOYOBO社製)を形質転換し、アンピシリンを含んだLB寒天培地で37℃、16時間培養した。その後、改変型FADGDHのシングルコロニーを、アンピシリンを含んだLB液体培地に摂取し、30℃で一晩振とう培養した。得られた菌体から常法によりプラスミドを抽出した。抽出したプラスミドの当該部位をDNAシークエンサー(ABI
PRISMTM 3700DNA Analyzer;Perkin−Elmer製)を用いて特定し、実施例2記載のアミノ酸に置換した改変型FADGDHを取得した。その後、79番目のグルタミンをロイシンに置換したプラスミドをpAOGDH−M76−Q79L、81番目のロイシンをグルタミン酸に置換したプラスミドをpAOGDH−M76−L81E、101番目のアラニンをセリンに置換したプラスミドをpAOGDH−M76−A101S、504番目のアスパラギンをセリンに置換したプラスミドをpAOGDH−M76−N504Sと命名した。
実施例4 改変型FADGDHを含む粗酵素液の調製および温度依存性とキシロース作用性の比較
実施例3で取得したpAOGDH−M76−Q79L、pAOGDH−M76−L81E、pAOGDH−M76−A101SおよびpAOGDH−M76−N504Sで市販の大腸菌コンピテントセル(E.coli DH5a;TOYOBO社製)を形質転換し、アンピシリンを含んだLB寒天培地で37℃、16時間培養した。その後、改変型FADGDHのシングルコロニーをアンピシリンを含んだLB液体培地に摂取し、30℃で一晩振とう培養した。その培養液の一部から遠心分離によって得られた菌体を回収し、50mMのリン酸緩衝液(pH6.0)中でガラスビーズを用いて該菌体を破砕することにより粗酵素液を調製した。
調製した粗酵素液を用いて、上述した活性測定法により25℃および37℃でのGDH活性と37℃でのキシロース作用性を測定した。表1にその結果を示す。
表1は、5ml LB培地/試験管,30℃,24時間培養した時のQ79L、L81E、A101SおよびN504Sの温度依存性を比較した結果である。
改変部位と温度依存性を比較し、79位のグルタミンをロイシンに、81位のロイシンをグルタミン酸に、101位のアラニンをセリンに、504位のアスパラギンをセリンに置換することで改変前のFADGDH(以下、Mut1と表記することもある)よりも温度依存性が改善する効果が確認されたことから79部位、81部位、101部位および504部位についてアミノ酸の至適化を行い、詳細に調査した。
実施例5 79部位のアミノ酸の至適化
実施例2で使用したpAOGDH−M76を鋳型として、79番目のグルタミンを他の16種のアミノ酸に置換するよう設計した配列番号11の合成オリゴヌクレオチドとそれに相補的な合成オリゴヌクレオチドをQuickChangeTMSite−Directed Mutagenesis Kit(STRATAGENE製)を用いて改変型FADGDHを作製した。改変型FADGDHで市販の大腸菌コンピテントセル(E.coli DH5a;TOYOBO社製)を形質転換し、アンピシリンを含んだLB寒天培地で37℃、16時間培養した。その後、改変型FADGDHを有したシングルコロニーを、アンピシリンを含んだLB液体培地に摂取し、30℃で一晩振とう培養した。その後、1mlの培養液を摂取し、常法によりプラスミドを抽出した。抽出したプラスミドの当該部位をDNAシークエンサー(ABI PRISMTM 3700DNA Analyzer;Perkin−Elmer製)を用いて特定した。79部位をAに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79A、79部位をCに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79C、79部位をDに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79D、79部位をFに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79F、79部位をGに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79G、79部位をIに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79I、79部位をKに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79K、79部位をLに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79L、79部位をMに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79M、79部位をNに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79N、79部位をPに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79P、79部位をRに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79R、79部位をSに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79S、79部位をTに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79T、79部位をVに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79V、79部位をYに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−Q79Yと命名した。
実施例6 79部位のアミノ酸を至適化した改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性の比較
実施例4と同様の方法で79部位を16種のアミノ酸に置換した改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性を測定した。表2に改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性の結果を示す。
表2は、5ml LB培地/試験管,30℃,24時間培養した時のQ79部位を改変した改変型FADGDHの温度依存性及びキシロース作用性を比較した結果である。
79部位をDに置換した改変型FADGDH、79部位をIに置換した改変型FADGDH、79部位をKに置換した改変型FADGDH、79部位をLに置換した改変型FADGDH、79部位をMに置換した改変型FADGDH、79部位をNに置換した改変型FADGDH、79部位をPに置換した改変型FADGDH、79部位をSに置換した改変型FADGDH、79部位をTに置換した改変型FADGDH、79部位をVに置換した改変型FADGDH、79部位をYに置換した改変型FADGDHで改変前のFADGDH(Mut1)より温度依存性が改善した。また、79部位をDに置換した改変型FADGDH、79部位をIに置換した改変型FADGDH、79部位をKに置換した改変型FADGDH、79部位をLに置換した改変型FADGDH、79部位をMに置換した改
変型FADGDH、79部位をNに置換した改変型FADGDH、79部位をPに置換した改変型FADGDH、79部位をSに置換した改変型FADGDH、79部位をTに置換した改変型FADGDH、79部位をVに置換した改変型FADGDH、79部位をYに置換した改変型FADGDHは温度依存性が改善しただけではなく、改変前のFADGDH(Mut1)よりキシロース作用性も低下した。
実施例7 81部位のアミノ酸の至適化
実施例5と同様の方法で81部位を他の13種のアミノ酸に置換するよう設計した配列番号12の合成オリゴヌクレオチドとそれに相補的な合成オリゴヌクレオチドを用いてのアミノ酸の至適化を行った。81部位をEに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81E、81部位をFに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81F、81部位をGに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81G、81部位をIに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81I、81部位をMに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81M、81部位をPに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81P、81部位をQに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81Q、81部位をRに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81R、81部位をSに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81S、81部位をTに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81T、81部位をVに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81V、81部位をWに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81W、81部位をYに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−L81Yと命名した。
実施例8 81部位のアミノ酸を至適化した改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性の比較
実施例4と同様の方法で81部位を13種のアミノ酸に置換した改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性を測定した。表3に改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性の結果を示す。
表3は、5ml LB培地/試験管,30℃,24時間培養した時のL81部位を改変した改変型FADGDHの温度依存性及びキシロース作用性を比較した結果である。
81部位をEに置換した改変型FADGDH、81部位をFに置換した改変型FADGDH、81部位をIに置換した改変型FADGDH、81部位をMに置換した改変型FADGDH、81部位をVに置換した改変型FADGDH、81部位をYに置換した改変型FADGDHで改変前のFADGDH(Mut1)より温度依存性が改善した。また、81部位をFに置換した改変型FADGDH、81部位をIに置換した改変型FADGDH、81部位をVに置換した改変型FADGDHは温度依存性が改善しただけではなく、改変前のFADGDH(Mut1)よりキシロース作用性も低下した。
実施例9 101部位のアミノ酸の至適化
実施例5と同様の方法で101部位を他の7種のアミノ酸に置換するよう設計した配列番号13の合成オリゴヌクレオチドとそれに相補的な合成オリゴヌクレオチドを用いてのアミノ酸の至適化を行った。101部位をCに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−A101C、101部位をFに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−A101F、101部位をIに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−A101I、101部位をLに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−A101L、101部位をNに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−A101N、101部位をSに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−A101S、101部位をVに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−A101Vと命名した。
実施例10 101部位のアミノ酸を至適化した改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性の比較
実施例4と同様の方法で101部位を7種のアミノ酸に置換した改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性を測定した。表4に改変型FADGDHの温度依存性とキ
シロース作用性の結果を示す。
表4は、5ml LB培地/試験管,30℃,24時間培養した時のA101部位を改変した改変型FADGDHの温度依存性及びキシロース作用性を比較した結果である。
101部位をCに置換した改変型FADGDH、101部位をIに置換した改変型FADGDH、101部位をLに置換した改変型FADGDH、101部位をNに置換した改変型FADGDH、101部位をSに置換した改変型FADGDH、101部位をVに置換した改変型FADGDHで改変前のFADGDH(Mut1)より温度依存性が改善した。また、101部位をNに置換した改変型FADGDHは温度依存性が改善しただけではなく、改変前のFADGDH(Mut1)よりキシロース作用性も低下した。
実施例11 504部位のアミノ酸の至適化
実施例5と同様の方法で504部位を他の7種のアミノ酸に置換するよう設計した配列番号14の合成オリゴヌクレオチドとそれに相補的な合成オリゴヌクレオチドを用いてのアミノ酸の至適化を行った。504部位をAに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−N504A、504部位をDに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−N504D、504部位をGに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−N504G、504部位をLに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−N504L、504部位をRに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−N504R、504部位をSに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−N504S、504部位をTに置換した改変型FADGLDを有するプラスミドをpAOGDH−M76−N504Tと命名した。
実施例12 504部位のアミノ酸を至適化した改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性の比較
実施例4と同様の方法で504部位を7種のアミノ酸に置換した改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性を測定した。表5に改変型FADGDHの温度依存性とキシロース作用性の結果を示す。
表5は、5ml LB培地/試験管,30℃,24時間培養した時のN504部位を改変した改変型FADGDHの温度依存性及びキシロース作用性を比較した結果である。
504部位をGに置換した改変型FADGDH、504部位をSに置換した改変型FADGDHで改変前のFADGDH(Mut1)より温度依存性が改善した。また、504部位をGに置換した改変型FADGDHは温度依存性が改善しただけではなく、改変前のFADGDH(Mut1)よりキシロース作用性も低下した。
本発明による温度依存性が改善し、且つ、基質特異性が向上したFAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼを利用することにより、グルコース測定の精度向上を可能にし、医療関連分野などの産業に貢献するところ大である。

Claims (8)

  1. 以下の(A1)に記載のFADGDH。
    (A1)配列番号2に記載のFADGDHのアミノ酸配列において、下記(a)に示されるアミノ酸置換のいずれかが行われているFADGDH:
    (a)Q79D、Q79I、Q79K、Q79L、Q79M、Q79N、Q79P、Q79S、Q79T、Q79V、Q79Y、L81E、L81F、L81I、L81M、L81V、L81Y、A101C、A101I、A101L、A101N、A101S、A101V、N504G、N504S
  2. 請求項1に記載のタンパク質をコードする遺伝子。
  3. 請求項に記載の遺伝子を含むベクター。
  4. 請求項に記載のベクターで形質転換された形質転換体。
  5. 請求項に記載の形質転換体を培養し、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有するタン
    パク質を採取する、請求項1に記載のFADGDHを生産する方法。
  6. 請求項1に記載のタンパク質を含むグルコースアッセイキット。
  7. 請求項1に記載のタンパク質を含むグルコースセンサー。
  8. 請求項1に記載のタンパク質を含むグルコース測定法
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