JP5899410B2 - シーチェスト - Google Patents

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Description

本発明は、シーチェストとそのクリーニング方法に関するものである。
船舶の安定航行を行うために、港湾での荷物の積み降ろしに伴う重量変動に合わせて、バラスト水として港湾内の水が適宜取り込まれる。バラスト水は船舶の側面下方に設けられた海水取り込み口であるシーチェストから吸引される。港湾の水中には水生生物が多く存在するので、バラスト水を取り込む際にシーチェストの格子やシーチェストの内壁面に水生生物が付着する可能性がある。シーチェストの格子やシーチェストの内壁面に付着した水生生物がその場で増殖した場合、シーチェストの格子部分の開口面積やシーチェストの内容積が減少するのでバラスト水を吸引する際に流水抵抗となる。さらに増殖が進んだ場合においてはシーチェストの格子やシーチェストそのものが閉塞し、バラスト水を吸引できなくなる可能性もある。このような問題は船舶のシーチェストだけでなく、臨海部に建設された発電所の冷却水取水口など、自然界の水を配管等で取水して冷却等に利用する用途でも発生している。
そこで、シーチェストの格子やシーチェストの内壁面のように水生生物の付着を防止したい場所に対して表面処理を施すことにより、水生生物の付着を防止しようとする方法が提案されている(例えば下記特許文献1および非特許文献1参照)。
特開平8−229549号公報
藤木ら 2009.海洋観測機器への生物付着防止法の検討. JAMSTEC Report of Research and Development. 9(3): 1−8.
特許文献1に示された海水導水路においては、臨海部に建設された発電所の導水路について水生生物の付着防止対策が示されている。導水路の内表面へ被覆した光触媒に対して光を照射することで、水生生物の付着を防止する構成となっている。
すなわち、光を照射された光触媒表面では水酸ラジカルなどの活性酸素種が生成される。活性酸素種は水生生物が付着する際に活用する足状の生体成分を分解するので、水生生物の付着を防止することができる。
しかしながら、非特許文献1に示されているように、光触媒を塗布したプレートを含む様々な付着防止処理を施したプレートを、海水中に長期間浸漬して水生生物の付着量を観察した実験では、光触媒を塗布したプレート表面にも水生生物の付着が確認されている。
そのような条件では、光触媒により生成された活性酸素種の働きが不十分な場合において、完全に分解することができなかった水生生物が有機系付着物として残留することで、光触媒の活性化に寄与する光を遮ってしまうので、活性酸素種の発生量が減少してしまい、さらに水生生物が付着しやすくなるという悪循環が発生し、水生生物の付着防止効果を持続することができないという課題があった。
また、海水はカルシウムやマグネシウムなど無機成分を多量に含有しており、炭酸カルシウムなどの無機系付着物が光触媒表面に残留することで光触媒の活性化に寄与する光を遮ってしまうので、活性酸素種の発生量が減少してしまい、水生生物が付着しやすくなり、水生生物の付着防止効果を持続することができないという課題があった。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであり、水生生物の付着防止効果が長期間持続するシーチェストとそのクリーニング方法を提供することを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために本発明は、開口部、吸引口、および格子を有するシーチェストにおいて、このシーチェスト内に紫外線照射手段を備え、格子の構成部材またはシーチェストの内壁面に剥離可能な状態で光触媒体を付着させた構成としたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、開口部、吸引口、および格子を有するシーチェストにおいて、このシーチェスト内に紫外線照射手段を備え、格子の構成部材またはシーチェストの内壁面に剥離可能な状態で光触媒体を付着させた構成としたものであるので、水生生物の付着防止効果を長期間持続することができる。
すなわち、シーチェストからの海水の吸引に伴い光触媒体表面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などの有機系付着物や海水中に含まれるカルシウム由来で生成した炭酸カルシウムなどの無機系付着物を、表面の光触媒体ととともに剥離し、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1にかかるシーチェストを用いた船舶を示す斜視図 同船舶の要部正面図 同シーチェストの構造を示す概略斜視図 同シーチェストの格子に装着する回転部材を示す概略斜視図 同シーチェストの格子に装着する回転部材を示す概略拡大斜視図 同回転部材への光触媒粉の付着状態を示す要部拡大断面図 同回転部材への光触媒粉の付着状態を示す要部拡大断面図 同回転部材への光触媒粉の付着状態を示す要部拡大断面図 同回転部材への光触媒粉の付着状態を示す要部拡大断面図 本発明の実施の形態2にかかるシーチェストの構造を示す概略斜視図 同回転部材への光触媒粉の付着状態を示す要部拡大断面図 同回転部材への光触媒粉の付着状態を示す要部拡大断面図 同回転部材への光触媒粉の付着状態を示す要部拡大断面図 同回転部材への光触媒粉の付着状態を示す要部拡大断面図 本発明の実施の形態3にかかる光触媒粉の付着状態を示す概略図 本発明の実施の形態4にかかる光触媒粉の付着状態を示す概略図 同光触媒粉の付着状態を示す概略図 本発明の実施の形態5にかかるシーチェストの概略図 同内壁面への光触媒粉の付着状態を示す要部拡大断面図
本発明の請求項1記載のシーチェストは、格子の構成部材またはシーチェストの内壁面に剥離可能な状態で光触媒体を付着させた構成を有する。これにより、シーチェストからの海水の吸引に伴い光触媒体表面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などを、表面の光触媒体ととともに剥離し、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、回転部材を前記格子の構成部材として前記格子に装着するとともに、光触媒粉を混練した非耐紫外線性バインダーを用いて回転部材に光触媒体を付着させた構成にしてもよい。これにより、シーチェストからの海水の吸引に伴い格子の回転部材に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などを、表面の光触媒体ととともに剥離し、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる格子の回転部材への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、回転部材に付着させる光触媒体は、表面層側における光触媒粉分散密度よりも、内層側における光触媒粉分散密度を高くした構成にしてもよい。これにより、シーチェストからの海水の吸引に伴い格子の回転部材に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などを、表面の光触媒体ととともに剥離し、光触媒体の表面を常に新生面とし、さらには光触媒体を剥離することにより光触媒粉の分散密度が高くなる。その結果、紫外線照射手段の使用に伴う光量の低下に関わらず、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる格子の回転部材への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、光触媒粉を混練した非耐紫外線性バインダーによりシーチェストの内壁面に光触媒体を付着させた構成にしてもよい。これにより、シーチェストからの海水の吸引に伴いシーチェストの内壁面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などを、表面の光触媒体ととともに剥離し、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによるシーチェストの内壁面への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、シーチェストの内壁面に付着させる光触媒体は、表面層側における光触媒粉分散密度よりも、内層側における光触媒粉分散密度を高くした構成にしてもよい。これによりシーチェストからの海水の吸引に伴いシーチェストの内壁面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などを、表面の光触媒体ととともに剥離し、光触媒体の表面を常に新生面とし、さらには光触媒体を剥離することにより光触媒粉の分散密度が高くなる。その結果、紫外線照射手段の使用に伴う光量の低下に関わらず、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによるシーチェストの内壁面への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、非耐紫外線性バインダーとして有機樹脂バインダーを用いた構成にしてもよい。これによりシーチェストからの海水の吸引に伴い格子の回転部材やシーチェストの内壁面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などが、紫外線照射手段からの紫外線による作用や光触媒体により発生する水酸化ラジカルの作用により有機樹脂バインダーが分解されるのに伴い表面の光触媒体とともに剥離されるので、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる格子の回転部材やシーチェストの内壁面への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、有機樹脂バインダーとして、アクリル樹脂、またはエポキシ樹脂を用いた構成にしてもよい。これによりシーチェストからの海水の吸引に伴い格子の回転部材やシーチェストの内壁面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などが、紫外線照射手段からの紫外線による作用や光触媒体により発生する水酸化ラジカルの作用によりアクリル樹脂、またはエポキシ樹脂が分解されるのに伴い表面の光触媒体が剥離されるので、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる格子の回転部材やシーチェストの内壁面への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、光触媒粉を混練した耐紫外線性バインダーを用いて回転部材に光触媒体を付着させた構成にしてもよい。これにより、シーチェストからの海水の吸引に伴い格子の回転部材に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などを、表面の光触媒体ととともに剥離し、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる格子の回転部材への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、光触媒粉を混練した耐紫外線性バインダーによりシーチェストの内壁面に光触媒体を付着させた構成にしてもよい。これにより、シーチェストからの海水の吸引に伴いシーチェストの内壁面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などを、表面の光触媒体ととともに剥離し、光触媒体の表面を常に新生面とすることができるので、この光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによるシーチェストの内壁面への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、光触媒粉について、アナタース型酸化チタンとフッ素とを含み、前記アナタース型酸化チタンとフッ素が化学結合している酸化チタン光触媒という構成にしてもよい。これにより、光触媒粉と非耐紫外線性バインダーまたは耐紫外線性バインダーと光触媒粉との結合が弱くなるので、光触媒体が容易に剥離されることとなる。したがって、シーチェストからの海水の吸引に伴い格子の回転部材やシーチェストの内壁面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などが表面の光触媒体とともに剥離されるので、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる格子の回転部材やシーチェストの内壁面への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、光触媒体を剥離する研磨剤の供給手段を備えた構成にしてもよい。これにより、シーチェスト内部に供給された研磨剤が光触媒体の表面に衝突する作用で光触媒体が容易に剥離されることとなる。したがって、シーチェストからの海水の吸引に伴い格子の回転部材やシーチェストの内壁面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などが表面の光触媒体とともに研磨剤により剥離されるので、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる格子の回転部材やシーチェストの内壁面への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、研磨剤を洗浄液とともにシーチェスト内部に流入させるクリーニング方法としてもよい。これにより、シーチェスト内部に供給された研磨剤が洗浄液とともに光触媒体の表面に衝突する作用で光触媒体が容易に剥離されることとなる。したがって、シーチェストからの海水の吸引に伴い格子の回転部材やシーチェストの内壁面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などが表面の光触媒体とともに研磨剤と洗浄剤の作用により剥離されるので、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる格子の回転部材やシーチェストの内壁面への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
また、バラスト水取水後にシーチェスト内部に研磨剤を洗浄液とともに流入させるクリーニング方法としてもよい。これにより、シーチェスト内部に供給された研磨剤が洗浄液とともに光触媒体の表面に衝突する作用で光触媒体が容易に剥離されることとなる。したがって、シーチェストからの海水の吸引に伴い格子の回転部材やシーチェストの内壁面に付着した水生生物などのうち、光触媒体の作用で完全に分解できず残留してしまった水生生物や細菌類等の死骸などが表面の光触媒体とともに研磨剤と洗浄剤の作用により剥離されるので、光触媒体の表面を常に新生面とすることができる。すなわち、バラスト水取水後にクリーニングを実施することで次回のバラスト水取水時には光触媒体の表面が新生面であることになる。その結果、光触媒体により発生する活性化された水酸ラジカルによる格子の回転部材やシーチェストの内壁面への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1の1は、港2に係留されている船舶を示し、この船舶1の喫水線3の下方にはバラスト水を吸引するためのシーチェスト4が設けられている。
図2は前記船舶1のバラスト水の取り込み、排出経路を示している。
すなわち、船舶1内にバラスト水を取り込む場合には、まず船舶1内の切換弁5、をシーチェスト4側に切換え、切換弁7の吐出方向を流入口8側に切換え、次にポンプ9を駆動する。
すると、シーチェスト4から例えば海水が取水管6を通してバラスト水として流入し、その後、ポンプ9、流入口8を介してバラストタンク10内に取り込まれる。
また、バラストタンク10内のバラスト水を排出する場合には、切換弁5の吸引方向を流出口11側に切換え、切換弁7の吐出方向をシーチェスト4側に切換え、次にポンプ9を駆動する。
すると、バラストタンク10内のバラスト水は流出口11から切換弁5、ポンプ9、切換弁7、取水管6を介してシーチェスト4から船舶1外に排出される。
図3はシーチェスト4の概略構造を示す斜視図である。このシーチェスト4は開口部12と吸引口13と格子14および紫外線照射手段15を備えており、格子14には格子14の構成部材として回転部材16が装着されている。また、吸引口13は取水管6に接続されている。回転部材16の表面には光触媒体17が付着されている。
図4は回転部材16の概略構造を示している。回転部材16は長手方向を回転軸として自由に回転する構造であり、軸受け部18を介して格子14と結合されている。
図5は回転部材16の中央部分の概略構造を示している。羽根19は回転部材16と結合しており、回転部材16の周囲を通過する水の作用により回転部材16を回転させるものである。
図6は回転部材表面20における光触媒体17の付着状態を示す要部拡大断面図である。光触媒体17は、回転部材表面20に、光触媒粉21を混練した非耐紫外線性バインダー22(例えばアクリル樹脂、またはエポキシ樹脂等の有機樹脂バインダー)を付着させた構成とした。光触媒体17の表面には無機系付着物23および有機系付着物24が付着している。
図7はバラスト水吸引時の回転部材表面20における光触媒体17の表面状態を示す要部拡大断面図である。バラスト水中に含まれる粒子状浮遊物25が光触媒体17の表面に衝突している状態を示している。
図8は回転部材表面20における光触媒体17の初期の表面状態を示す要部拡大断面図である。光触媒粉21に分散密度に関して、表面層側における分散密度よりも内層側における分散密度のほうが高い状態を示している。
図9は回転部材表面20における光触媒体17の表面層が剥離された状態を示す要部拡大断面図である。
上記構成において図3に示すように、シーチェスト4から吸引されたバラスト水中に含まれる水生生物がシーチェストの格子14やシーチェスト内部に付着する可能性がある。具体的にはフジツボやムラサキイガイなどの水生生物が格子やシーチェスト内部に付着し、その場で増殖した場合にはシーチェスト4の格子やシーチェストの内部または吸引口13を閉塞する可能性がある。フジツボやムラサキイガイなどの水生生物は生体内から足の働きをする糸状のタンパク質を分泌することにより、壁面等静止物への付着手段としている。そこで本実施の形態では紫外線照射手段15からの紫外線を受けた光触媒体17により発生する活性化された水酸ラジカルにより、回転部材16の表面に付着されている光触媒体17の表面に付着した水生生物からの分泌物を分解し、水生生物の付着を防止するものである。
また、図3、図4および図5に示すように、回転部材16は羽根19の作用によりバラスト水吸引時に回転するので、シーチェスト4内部に設けられた紫外線照射手段15からの紫外線を全面に受光することで光触媒体17が活性化されるので回転部材16の全面で水生生物の付着を防止することができる。
一方で、このようにシーチェストに対して水生生物の付着防止を行う場合、図6に示すように、光触媒体17の表面には、無機系付着物23(例えば炭酸カルシウム)や有機系付着物24(例えば死滅した生物種の断片)が付着した状態となり、この状態では、継続使用時における光触媒体17の水生生物付着防止効果が低いものとなる。
そこで、本実施の形態では、光触媒体17は、上述のごとく、回転部材16に、光触媒粉21を混練した非耐紫外線性バインダー22(例えばアクリル樹脂、またはエポキシ樹脂等の有機樹脂バインダー)を付着させた構成としているので、紫外線照射手段15からの紫外線で劣化し、剥離しやすい状態となっている。
このため、図7のように、バラスト水吸引時にバラスト水中に浮遊している粒子状浮遊物25の衝突により無機系付着物23や有機系付着物24が、非耐紫外線性バインダー22の表面とともに簡単に剥離除去され、光触媒体17の表面は新生面状態となる。粒子状浮遊物25としては、水中に浮遊している砂や水生生物の外殻を構成する成分の破片など、紫外線の照射を受けて強度が低下した非耐紫外線性バインダー22に衝突して剥離を促進できる形状や質量を有する粒子が想定される。
また、図8に示すように、光触媒体17の表面層側に比べて内層側において光触媒粉21の分散密度が高いので、光触媒体17を表面から剥離することで剥離後の表面に存在する光触媒粉21の分散密度を高めることができる。すなわち、前述したように光触媒体17は紫外線照射手段15の作用により活性化されるものであるが、長時間の運転動作により紫外線照射手段15の紫外線照射光量が低下して光触媒体17の活性が低下する場合においても、光触媒体17を剥離することで光触媒体17の表面に存在する光触媒粉21の分散密度を高めて、光触媒体17の活性の低下を補填することができるものである。つまり図8で示す光触媒体17の表面に存在する光触媒粉21よりも図9の光触媒体17の表面に存在する光触媒粉21の方が多いので、紫外線照射光量が低下しても光触媒体17の活性を長期間維持することができる。
なお、本実施の形態では、紫外線照射手段15の構造について詳細を示さなかったが、光触媒体17に含まれる光触媒粉21を励起状態に活性化して水酸ラジカル等を生成することができる波長の紫外線を照射する手段であればどのような光源を用いてもよい。例えば波長が254nmの紫外線を放射する低圧水銀ランプや高圧水銀ランプ、波長が365nmの紫外線を照射するブラックライトやLEDなどの光源であっても同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、回転部材16を円筒形の部材として図示したが、この形状に限ったものではなく、四角柱や六角柱など平面的な表面を有する部材で構成しても良い。水流を利用して回転することにより紫外線照射手段15からの紫外線を均一に受光できるような構造であれば同様の効果を得ることができる。
(実施の形態2)
図10にシーチェスト4の概略斜視図を示す。シーチェストの内壁面26に紫外線照射手段15から紫外線が照射されている。図11、図12、図13および図14にシーチェストの内壁面26の表面状態を要部拡大断面図で示す。なお、実施の形態1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
上記構成において実施の形態1との違いは光触媒体17がシーチェストの内壁面26に付着されていることである。本実施の形態では実施の形態1と同様に光触媒体17が適宜剥離されることによりシーチェストの内壁面26における水生生物の付着防止効果を長期間維持することができるものである。すなわち光触媒体17の表面に付着した無機系付着物23や有機系付着物24を非耐紫外線性バインダー22とともに剥離することで、光触媒体17の表面を新生面状態とすることができ光触媒体17の活性を長期間維持することができる。
また、図13で示す光触媒体17の表面に存在する光触媒粉21よりも図14の光触媒体17の表面に存在する光触媒粉21の方が多いので、光触媒体17を剥離することで光触媒体17の表面に存在する光触媒粉21の分散密度を高めて、紫外線照射手段15の紫外線照射量低下に伴う光触媒体17の活性の低下を補填することができ光触媒体17の活性を長期間維持することができる。
(実施の形態3)
図15において光触媒粉21と非耐紫外線性バインダー22との結合状態を概略図で示す。光触媒粉21は酸化チタンであり非耐紫外線性バインダーはアクリル樹脂である。実施の形態1および実施の形態2と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図15に示すように非耐紫外線性バインダー22として有機樹脂バインダーとしてのアクリル樹脂を用いて光触媒粉21を固定化することができる。実施の形態1および実施の形態2で示すように、非耐紫外線性バインダーは紫外線の照射により劣化して剥離されるものであり、光触媒体の表面を新生面状態とすることができるものである。
なお、本実施の形態では有機樹脂バインダーとしてアクリル樹脂を用いるものとしたが、この構成に限ったものではなく、エポキシ樹脂など紫外線により劣化することで剥離される有機樹脂バインダーであれば同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
図16において光触媒粉27と耐紫外線性バインダー28との結合状態を概略図で示す。光触媒粉27はフッ素が酸化チタンに化学結合しているものである。耐紫外線性バインダー28はシリカである。図17において光触媒粉27と非耐紫外線性バインダー22との結合状態を概略図で示す。実施の形態1から3と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図16に示すように耐紫外線性バインダー28としてシリカを用いて光触媒粉27を固定化することができる。フッ素が酸化チタンに化学結合している光触媒粉27はフッ素を含まない光触媒粉と異なり、耐紫外線性バインダー28との結合力が弱まっている。つまり通常の光触媒粉の表面に存在する水酸基がフッ素と置き換わっていることから、バインダーとの結合に関与しないフッ素が多い光触媒粉27は耐紫外線性バインダー28との結合が弱くなっているものである。
同様に図17に示すように、非耐紫外線性バインダー22と光触媒粉27の結合もフッ素が含まない光触媒粉21との結合に比べその結合状態が弱くなっているものである。つまり、実施の形態1および実施の形態2で示すように、海水中に含まれる粒子状浮遊物25の衝突により光触媒体が剥離されるものであり、結合状態の弱い本実施の形態においては容易に光触媒体が剥離されるので、表面を容易に新生面状態とすることができるものである。
(実施の形態5)
図18に研磨剤の供給手段29を備えたシーチェストの概略図を示す。洗浄液保管タンク30の一部を透視図として示している。洗浄液保管タンク30には洗浄液33と研磨剤34が混合して保管されている。図19にシーチェストの内壁面26において研磨剤34の作用により光触媒体17が剥離される状態を概略図により示す。実施の形態1から4と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
上記構成において研磨剤34は洗浄液33とともに洗浄液保管タンク30に保管されており、ポンプである供給手段29の作用によりシーチェスト4の内部に供給される。なお、シーチェスト4と洗浄液保管タンク30、供給手段29、流路開閉手段32は配管31により結合されており、流路開閉手段32を開いた状態で供給手段29を運転させると、研磨剤34は洗浄液33とともにシーチェスト4の内部と洗浄液保管タンク30を循環するものである。
実施の形態1から4では、海水中の粒子状浮遊物25が衝突することで光触媒体17の表面が適宜剥離されるものとしたが、本実施の形態ではバラスト水の取水後に研磨剤34を循環させることで光触媒体17の表面を適宜剥離し新生面の状態とするものである。すなわち本実施の形態で示すように、研磨剤34を用いる方法であれば海水中の粒子状浮遊物25が少ない場合や無機系付着物23または有機系付着物24が多い場合において、剥離を促進させることが可能である。また供給手段29の運転状態により剥離の効果を可変させることも可能であり、光触媒体17の表面を効率的に新生面とすることができる。
また本実施の形態では洗浄液33とともに研磨剤34を同時使用する構成としたが、洗浄液33による洗浄作用と研磨剤34の剥離作用を併用することによる相乗効果を得ることができる。洗浄液33として界面活性剤を用いた場合には洗浄液33が有機系付着物24に効果的に作用し、研磨剤34は無機系付着物23を効率良く剥離することができるものである。
研磨剤34の組成としては炭酸カルシウムやシリカの微粒子が想定されるがそれに限定されるものではなく、光触媒体17の表面を研磨することができ、紫外線照射手段15の表面への影響を与えない程度の硬度を有する固形成分であれば同様の効果を得ることができる。
また洗浄液33の組成としては界面活性剤としたがそれに限定されるものではなく、無機系付着物23または有機系付着物24の付着力を緩和する作用を有する洗浄液であれば同様の効果を得ることができる。
以上のように本発明のシーチェストとそのクリーニング方法は、開口部、吸引口および格子を有するシーチェストにおいて、このシーチェスト内に紫外線照射手段を備え、格子の構成部材またはシーチェストの内壁面に剥離可能な状態で光触媒体を付着させた構成としたものであるので、格子やシーチェストの内壁面への水生生物の付着防止効果を高い状態で、長期間維持することができるという効果を得ることができるものとなる。
したがって、船舶のシーチェストだけでなく、臨海部に設置された発電所の冷却水取水口など水生生物の付着を防止したい表面に対しても同様の処理を施すことにより、水生生物の付着を防止する構造としての活用が期待される。
1 船舶
2 港
3 喫水線
4 シーチェスト
5 切換弁
6 取水管
7 切換弁
8 流入口
9 ポンプ
10 バラストタンク
11 流出口
12 開口部
13 吸引口
14 格子
15 紫外線照射手段
16 回転部材
17 光触媒体
18 軸受け部
19 羽根
20 回転部材表面
21 光触媒粉
22 非耐紫外線性バインダー
23 無機系付着物
24 有機系付着物
25 粒子状浮遊物
26 内壁面
27 光触媒粉
28 耐紫外線性バインダー
29 供給手段
30 洗浄液保管タンク
31 配管
32 流路開閉手段
33 洗浄液
34 研磨剤

Claims (4)

  1. 開口部、吸引口、および格子を有するシーチェストにおいて、このシーチェスト内に紫外線照射手段を備え、前記格子の構成部材として装着した回転部材に、光触媒粉を混練した非耐紫外線性バインダーを用いて光触媒体を付着させたシーチェスト。
  2. 回転部材に付着させる光触媒体は、表面層側における光触媒粉分散密度よりも、内層側における光触媒粉分散密度を高くした請求項に記載のシーチェスト。
  3. 非耐紫外線性バインダーとして有機樹脂バインダーを用いた請求項1または2に記載のシーチェスト。
  4. 有機樹脂バインダーとして、アクリル樹脂、またはエポキシ樹脂を用いた請求項に記載のシーチェスト。
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