JP5898837B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、トレッド踏面に、トレッド周方向に延びる複数本の周溝および、それらの周溝間でトレッド幅方向に延びる横溝により画成される複数のブロックからなるブロック列を設けた空気入りタイヤ、なかでも、セミトレーラ等に用いて好適な重荷重用タイヤに関し、とくに、氷雪路面での、制動性能、操縦安定性等のタイヤの走行性能を向上させる技術を提案するものである。
たとえばスタッドレスタイヤ等の、氷雪路面上で使用に供されるこの種の空気入りタイヤでは、特許文献1に記載されたもののように、トレッド踏面に設けた周溝と横溝とによって画成される複数のブロックに、それらの周溝や横溝に比して溝幅の小さいサイプを形成することで、ブロック剛性の低下に基き、氷雪路面でのブロックの大きな接地面積を確保するとともに、サイプに、氷雪路面に対する引掻き機能、すなわちエッジ効果を発揮させて、氷雪上性能を確保することが一般に行われている。
このような、ブロックに形成するサイプとしては、両端が、ブロックを画成する横溝ないしは周溝に開口するまで延在させたオープンサイプや、両端がそのブロック内で終端するクローズドサイプがあり、また、ジグザグ形状、波線形状等の形態で延在するものがある。
ところで、サイプのエッジ効果に基く、氷雪上性能の向上を目的として、ブロックに、とくに複数本のオープンサイプを設けた場合は、両端が周溝等に開口するオープンサイプによって、ブロックが、さらに小さいブロック部分に区画されることから、周方向剪断剛性の小さいブロック部分に、タイヤ負荷転動に伴う偏摩耗が生じて、各々のブロック部分の接地面積が減少する結果、氷雪上性能を高めることができないのみならず、タイヤの負荷転動に当って、剪断剛性の小さい小ブロックそれ自体が欠け落ちるおそれがあった。
また、ブロックに、一端のみが周溝等に開口するサイプを形成した場合にも、サイプが開口端を有することから、ブロックの周方向剪断剛性の低下を招くとともに、タイヤの負荷転動に際し、サイプの開口端付近にクラックが生じ易くなるという問題があった。
そこで、すぐれた氷雪上性能を発揮させるために、ブロックにクローズドサイプを形成し、かかるクローズドサイプの形成に起因するブロック周方向剪断剛性の低下に対しては、相互に隣接する横溝間の距離を大きくすることで、ブロックのトレッド周方向長さを長くして、ブロック剛性の増大を図ることが行われている。
特開2009−196527号公報
しかるに、トレッド周方向のブロック長さを長くした場合は、周方向剪断剛性の低下に起因するブロックの偏摩耗や欠け落ちは防止できるものの、ブロックの周方向剪断剛性のみならず圧縮剛性もまた増大することから、接地荷重の作用に伴うブロックの圧縮変形量が小さくなって、ブロック接地面積を、所期したほどに増大させることができず、それ故に、タイヤの氷雪上性能を大きく高めることはできなかった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、トレッド踏面で、周溝と横溝とにより画成されるブロックに、少なくとも一本のクローズドサイプを形成してなる空気入りタイヤにおいて、偏摩耗に起因するブロック接地面積の低下を防止するために、ブロックのトレッド周方向長さを長くした場合であっても、ブロックの大きな圧縮変形を可能とし、十分な接地面積を確保して、すぐれた氷雪上性能を発揮させることができる空気入りタイヤを提供するにある。
この発明の空気入りタイヤは、トレッド踏面に、トレッド周方向に延びる複数本の周溝および、該周溝間でトレッド幅方向に延びる横溝により画成される複数のブロックからなるブロック列を設け、一列以上のブロック列のブロックに、両端がともにブロック内で終端する少なくとも一本のクローズドサイプを形成してなるものであって、クローズドサイプを形成した前記ブロックに、前記横溝に開口するとともに、ブロック踏面から、ブロック高さの半分以上、かつ、ブロック高さ未満の深さまで窪み、前記クローズドサイプと交わらず、路面接地域で閉塞しない一個以上の凹部を、少なくとも一方の横溝に隣接させて設け、前記凹部を設けた前記ブロックは、前記トレッド踏面の平面視で前記凹部を設けた横溝側の前記ブロックの縁部に立てた法線と、前記トレッド周方向とのなす角が30°以下であり、前記凹部の深さは、該凹部の前記横溝への開口幅よりも大きく、かつ、該凹部のトレッド周方向の最大長さよりも大きいものである。

なおここで、「路面接地域」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation) STANDARDS MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等に規定されたリムに、タイヤを組み付けて、それらの規格に、タイヤサイズに応じて規定された最高空気圧を充填した状態の下で、タイヤサイズに応じて規定された最大負荷能力を負荷したときの接地域をいうものとする。
そして、ここでいう「周溝」や「横溝」には、路面接地域で、対向する溝壁どうしが接触する溝幅の細溝が含まれるものとする。
ここで好ましくは、前記ブロックに設けた凹部とクローズドサイプとのそれぞれの、トレッド周方向の最近接位置での相互の離隔距離を、凹部のトレッド周方向の長さ以上とする。
また好ましくは、前記ブロックに設けたクローズドサイプを、ジグザグ状ないしは波線状に延在させ、前記クローズドサイプの折れ曲がり部の谷部側で、該折れ曲がり部の折れ曲がり角の二等分線上に、前記凹部を配置する。
この場合において、前記クローズドサイプの端部位置では、その端部の延長線と、ブロックの、隣接する周溝に臨む側縁とのなす角の二等分線上に、凹部を配置することが好ましい。
そしてまた好ましくは、前記ブロックに設けたクローズドサイプを、該ブロックに隣接する少なくとも一方の横溝と平行に直線状に延在させる。
この発明の空気入りタイヤによれば、クローズドサイプを形成したブロックに、隣接する横溝に開口するとともに、ブロック表面から、ブロック高さの半分以上まで窪む、路面接地域で閉塞しない一個以上の凹部を設けたことにより、接地荷重の作用に伴いブロックが圧潰変形するに際し、ブロックを構成するゴム部分が、前記凹部に逃げ変形することになって、ブロックの圧縮剛性が低下することから、周方向剪断剛性の増加を目的として、トレッド周方向のブロック長さを長くした場合であっても、ブロックの接地面積を増加させることができるので、ブロックの偏摩耗や駆け落ちを防止してなお、氷雪路面での、タイヤの操縦安定性等を効果的に向上させることができる。
しかも、凹部の形成により、ブロック表面での排水距離が短くなって、タイヤの走行に当って、氷雪路面上の薄い水膜は、ブロックの、路面接地域で閉塞しない凹部からすみやかに排水されるため、排水性能をも高めることができ、これがため、すぐれた氷雪上性能を発揮させることができる。
また、このタイヤでは、横溝に開口する凹部の周縁により、タイヤの負荷転動の際のトレッド幅方向への横滑りの抑制に寄与する、ブロック内のエッジの周方向成分が増加することになるので、操縦安定性がさらに向上することになる。
ここにおいて、ブロックに設けた凹部とクローズドサイプとのそれぞれの、トレッド周方向の最近接位置での相互の離隔距離を、凹部のトレッド周方向の長さ以上としたときは、タイヤ負荷転動時のブロックへの損傷を防止した上で、上述したように、ブロックへの凹部の形成に基いて、タイヤの氷雪上性能を高めることが可能となる。
すなわち、凹部とクローズドサイプとの相互離隔距離を、凹部のトレッド周方向の長さ未満とした場合は、ブロック内で、凹部とクローズドサイプとが接近し過ぎることに起因して、これらの間のブロック領域で、クラックが生じるおそれがあることによる。
ところで、ブロックに設けたクローズドサイプを、ジグザグ状ないしは波線状に延在させた場合は、前記凹部を、クローズドサイプの折れ曲がり部の谷部側で、且つ、その折れ曲がり部の折れ曲がり角の二等分線上に配置することにより、凹部とクローズドサイプとの離隔距離を大きくすることができるので、前述したような、これらの間のブロック領域へのクラックの発生を有効に防止することができる。
なおここで、ジグザグ状ないしは波線状のクローズドサイプの端部に近接する箇所に、前記凹部を設ける場合は、その端部の延長線と、ブロックの、隣接する周溝に臨む側縁とのなす角の二等分線上に、凹部を配置することで、凹部とクローズドサイプとを十分に離隔させることができる。
そしてまた、このように凹部を配置することにより、凹部と、クローズドサイプの、折れ曲がり部を隔てた二つの直線部のそれぞれとの距離が等しくなって、ブロック表面で、部分的に排水距離の長い領域が形成されなくなるので、氷雪上路面でのタイヤの排水性能をより一層高めることができる。
この一方で、ブロックに設けたクローズドサイプは、ブロックに隣接する少なくとも一方の横溝と平行に直線状に延在させることもでき、この場合は、直線状クローズドサイプの延在方向で、そのサイプと凹部とが局部的に近接する箇所が存在しないので、凹部とクローズドサイプとの間の領域への前記クラックの発生のおそれを有利に取り除くことができる。
この発明の一の実施形態を示すトレッドパターンの部分展開図である。 図1に示すII−II線に沿う断面図である。 図1のトレッドパターンの一のブロックを拡大して示す図である。 他の実施形態を示す、図1と同様の図である。 図4のトレッドパターンの一のブロックおよび、その変形例を拡大して示す図である。 実施例タイヤ2のトレッドパターンを示す、図1と同様の図である。 従来例タイヤ1のトレッドパターンを示す、図1と同様の図である。 従来例タイヤ2のトレッドパターンを示す、図1と同様の図である。
以下に図面を参照しつつ、この発明の実施形態について説明する。
なお、図示は省略するが、各図に示す空気入りタイヤも、一般的なラジアルタイヤと同様に、一対のビードコアを配設したビード部からトロイド状に延びるカーカスと、そのカーカスのタイヤ径方向外側に配設したベルトおよび、トレッドゴム等とを具えてなるものである。
図中1は、トレッドゴムによって形成されるトレッド踏面を示し、図示の空気入りタイヤでは、トレッド踏面1に、トレッド周方向に延びる複数本、図では5本の周溝2〜4のそれぞれを、トレッド幅方向に相互に所要の間隔をおいて、トレッド踏面1の全周にわたって連続させて設ける。
なお、図に示すところでは、トレッドセンターC付近をトレッド周方向に延びる周溝を、ジグザグ状の細溝4とし、その他の周溝2、3をいずれも、周溝4よりも溝幅の広い略直線形状としたが、これらの周溝2〜4は、所要に応じて、直線形状、ジグザグ形状、波線形状、湾曲形状などの様々な形状とすることが可能である。
ここでは、トレッド踏面端に最も近接して位置するそれぞれの周溝2と、トレッド周方向に所要の間隔をおいて形成されて、周溝2と、トレッド踏面端とのそれぞれに開口する横溝5とで画成される複数のショルダーブロック6により、ショルダーブロック列7を形成する。
またここで、周溝2と、この周溝2のトレッド幅方向内側でトレッド周方向に延在する周溝3と間に、トレッド幅方向に対して幾分傾斜して延びる、横溝としての細溝8a、8bおよび、それより広幅の横溝9のそれぞれを設けて、大きさが異なるブロック10a、10bを複数画成し、これらのブロック10a、10bでセカンドブロック列11を構成する。
そしてまた、周溝3と、トレッドセンターC位置のジグザグ周溝4とを、溝幅の異なる大小二種類の横溝12a、12bおよび13で連通させることによって画成される複数のブロック14a、14bで、センターブロック列15を構成する。
なお、横溝5、9、13のそれぞれには、図1、2に示すように、画成される各ブロックの、トレッド周方向および幅方向の剛性を高めるため、溝底を盛り上げてなる、ブロック相互の連結部16を形成することができる。
ここにおいて、この発明では、以上に述べたような、周溝2〜4と横溝8a、8b、9、12a、12b、13とのそれぞれにより画成される各ブロック、すなわち、ショルダーブロック列7を除く、セカンドおよびセンターブロック列11、15を構成する各ブロック10a、14aに、たとえば、各々のブロック10a、14aに隣接する横溝の延在方向と平行に延びる一本以上、図では一本のクローズドサイプ17を設け、両端がブロック内で終端するこのクローズドサイプ17により、所要のブロック剛性を確保しつつ、サイプ17のエッジ効果によって、タイヤの氷雪上性能の向上を図る。
ところで、クローズドサイプ17は、図1に示すような、横溝と平行に延びる直線状のものだけに限定されることはなく、図示は省略するが、たとえば、横溝の延在方向に対して傾斜する形態で形成することができる他、後述するようなジグザグ状、波線状等の種々の形状とすることもできる。
なおここで、図1に示すパターンでは、各ショルダーブロック6に、一端だけが周溝2に開口する三本のサイプを設けているが、ショルダーブロック6に形成したこれらのサイプは、この発明に必須の構成ではない。
上記のように、各ブロック10a、14aにクローズドサイプ17を形成すると、オープンサイプを形成した場合ほどではないものの、ブロック10a、14aの周方向剪断剛性が低下することになるので、周方向剪断剛性の低下に起因するブロックの偏摩耗や欠け落ちのおそれを取り除くことを目的として、トレッド周方向のブロック長さを長くすることが行われているが、この場合は、ブロックの圧縮剛性の増大を招く結果として、タイヤの負荷転動時に、ブロックの接地面積を十分大きくすることができなくなるので、タイヤの氷雪上性能を有効に向上させることができない。
そこで、この発明の空気入りタイヤでは、クローズドサイプ17を形成したブロック10a、14aのそれぞれに、たとえば広幅な横溝9、13に開口するとともに、ブロック表面からタイヤ半径方向内側に窪む、路面接地域で閉塞しない、図では略半長円形の平面輪郭形状の二個の凹部18を設ける。
なお、凹部は、各ブロックに一個以上形成することができ、また、矩形、多角形等の様々な平面輪郭形状とすることが可能である。
このことによれば、タイヤの負荷転動時に、ブロック10a、14aが、路面からの接地圧の作用によって圧潰変形されるに際し、ブロックを構成するゴム部分の、凹部18への逃げ変形に基き、ブロック10a、14aが大きく圧縮変形されることになるので、ブロック10a、14aの大きな接地面積を確保して、氷雪路面上でのタイヤの操縦安定性等を効果的に高めることができ、併せて、路面接地域で閉塞しない凹部18からの排水によって排水性能をもまた向上させ得ることから、タイヤの氷雪上性能が大きく向上することになる。
ここで、凹部18は、ブロック10a、14aを構成するゴム部分の逃げ代として有効に機能させるため、図2に、図1のII−II線に沿う断面図で示すように、ブロック表面から、ブロック高さHの半分以上の窪み深さDを有するものとする。
これは、凹部18の深さDを、ブロック高さの半分未満とした場合は、凹部の深さが小さすぎることによって、タイヤの負荷転動時に、ブロックを構成するゴム部分の、凹部への逃げ変形が、ブロックの深さ方向で十分に行われず、それ故に、ブロックの接地面積を有効に増加させることができないためである。
またここで、図3に拡大図で示すように、ブロック10a、14aに設ける凹部18と、クローズドサイプ17とのそれぞれの、トレッド周方向の最近接位置での離隔距離dは、凹部18のトレッド周方向の最大長さL以上とすることが、これらの間のブロック領域へのクラックの発生を有効に防止できる点で好ましい。
なお、氷雪路面上の水膜の、ブロック表面での排水距離を十分短くして、凹部18による排水性能をより向上させるとの観点からは、この離隔距離dを4L以下とすることが好ましい。
そしてまた、凹部18を路面接地域で閉塞しないものとするためには、たとえば、凹部18の、隣接横溝への開口幅Wを、2mm以上で、且つ、凹部18のトレッド周方向の最大長さLの2倍以下の範囲内とすることが好ましい。
なおここで、図3に例示するように、ブロック10a、14aの、隣接する横溝に立てた法線(図に実線で示す)と、トレッド周方向(図に破線で示す)とのなす角θが30°以下の場合は、接地荷重の作用による、ブロック10a、14aの側面の膨出変形量が小さくなって、ブロック10a、14aの接地面積が減少することから、ブロック10a、14aに設けた凹部18は、上記の角θを30°以下としたときに、ゴム部分の逃げ代としてより効果的に機能することになる。
図4に示す、他の実施形態のトレッドパターンは、ブロック20a、24aのそれぞれに、ジグザグ状のサイプ27を設けたことを除いて、図1のパターンと同様の構成としたものである。
ブロック20a、24aに形成した二個の凹部28a、28bのうち、一方の凹部28aの形成位置は、図5(a)に拡大図で示すように、クローズドサイプ27の折れ曲がり部27aの谷部側、すなわち、折れ曲がり部27aの、クローズドサイプ27からの離隔距離が長い隣接横溝9側で、折れ曲がり部27aの折れ曲がり角αの二等分線(図に一点鎖線で示す)上とすることが好ましい。
かかる凹部28aを、このような配置とすることで、凹部28aとクローズドサイプ27との離隔距離を十分大きくすることができるので、これらの間のブロック領域へのクラックの発生を有効に防止することができる。
また、クローズドサイプ27の端部27b側の位置に形成した他方の凹部28bについては、凹部28bとクローズドサイプ27との間の大きな離隔距離を確保して、クラックの発生を防止するため、クローズドサイプ27の端部27bの延長線と、ブロック20aの、隣接する周溝2に臨む側縁とのなす角βの二等分線上に位置させることが好ましい。
なおここで、凹部28a、28bのそれぞれは、少なくともその一部分が、上述した各々の二等分線上に位置していればよい。
ところで、図5(b)に例示するように、ブロック30aに、湾曲する折れ曲がり部37aの相互を直線部37bで連結してなる波線状のクローズドサイプ37を形成した場合には、上述した「折れ曲がり角の二等分線」は、折れ曲がり部37aの両側の前記直線部37bのそれぞれの延長線どうしの交角における二等分線をいうものとする。
一方、図5(c)に例示するような正弦波形状のクローズドサイプ47のように、折れ曲がり部47aを隔てる直線部が存在しない場合は、折れ曲がり部47aを隔てて隣接するそれぞれの反曲点を通る接線どうしの交角における二等分線を、上記の「折れ曲がり角の二等分線」とする。
また、この場合において、クローズドサイプ47の端部位置で凹部48bを形成するときは、「クローズドサイプの端部の延長線」とは、クローズドサイプ47の端点を通る接線をいうものとする。
いずれもタイヤサイズが11R22.5の実施例タイヤおよび従来例タイヤを試作し、それらの、氷雪路面での駆動性能を評価したので、以下に説明する。
実施例タイヤ1は、図4に示すように、トレッド踏面において、周溝と横溝により画成されるブロックに、ジグザグ状のクローズドサイプを設け、また、クローズドサイプの折れ曲がり部の谷部側で、該折れ曲がり部の折れ曲がり角の二等分線上に、凹部を配置するものとした。
また、実施例タイヤ2は、図6に示すように、ブロックに設けた凹部を、クローズドサイプの折れ曲がり部の谷部側で、該折れ曲がり部の折れ曲がり角の二等分線上から外れる位置に配置したことを除いて、実施例タイヤ1と同様の構成を有するものとした。
従来例タイヤ1は、ブロックに、凹部を設けずに、一方側の周溝だけに開口する直線状サイプのみを形成した図7に示すトレッドパターンを有するものとし、また、従来例タイヤ2は、ブロックに、凹部を設けずに、実施例タイヤ1、2とは異なる形状の、折曲箇所の多いジグザグ状クローズドサイプのみを形成した図8に示すトレッドパターンを有するものとした。
これらの各供試タイヤを、幅7.5インチのリムに組付けるとともに、セミトレーラに装着させ、内圧900kPaの下、凍結路面上で発進させてから所定の速度に到達するまでに要した時間を測定し、従来例タイヤ1をコントロールとする指数値で評価した。その結果を表1に示す。
なお、表1に示す指数値は、値が大きいほど氷上性能に優れることを表す。
Figure 0005898837
表1の結果から、実施例タイヤ1、2はともに、従来例タイヤ1、2のいずれにも比して指数値が大きいことから、この発明の空気入りタイヤによれば、凍結路面での駆動性能を有効に向上させ得ることが解かった。
1 トレッド踏面
2〜4 周溝
5、8、9、12、13 横溝
6 ショルダーブロック
7 ショルダーブロック列
8、9、12、13 横溝
10、14、20、30、40 ブロック
11、15 ブロック列
16 連結部
17、27、37、47 クローズドサイプ
18、28、38、48 凹部
D 凹部の深さ
H ブロック高さ
L 凹部の周方向長さ
d 離隔距離

Claims (5)

  1. トレッド踏面に、トレッド周方向に延びる複数本の周溝および、該周溝間でトレッド幅方向に延びる横溝により画成される複数のブロックからなるブロック列を設け、一列以上のブロック列のブロックに、両端がともにブロック内で終端する少なくとも一本のクローズドサイプを形成してなる空気入りタイヤであって、
    クローズドサイプを形成した前記ブロックに、前記横溝に開口するとともに、ブロック踏面から、ブロック高さの半分以上、かつ、ブロック高さ未満の深さまで窪み、前記クローズドサイプと交わらず、路面接地域で閉塞しない一個以上の凹部を、少なくとも一方の横溝に隣接させて設け、
    前記凹部を設けた前記ブロックは、前記トレッド踏面の平面視で前記凹部を設けた横溝側の前記ブロックの縁部に立てた法線と、前記トレッド周方向とのなす角が30°以下であり
    前記凹部の深さは、該凹部の前記横溝への開口幅よりも大きく、かつ、該凹部のトレッド周方向の最大長さよりも大きい空気入りタイヤ。
  2. 前記ブロックに設けた凹部とクローズドサイプとのそれぞれの、トレッド周方向の最近接位置での相互の離隔距離を、凹部のトレッド周方向の長さ以上としてなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ブロックに設けたクローズドサイプを、ジグザグ状ないしは波線状に延在させ、前記クローズドサイプの折れ曲がり部の谷部側で、該折れ曲がり部の折れ曲がり角の二等分線上に、前記凹部を配置してなる請求項1もしくは2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ブロックに設けたクローズドサイプを、ジグザグ状ないしは波線状に延在させ、前記クローズドサイプの端部の延長線と、ブロックの、隣接する周溝に臨む側縁とのなす角の二等分線上に、前記凹部を配置してなる請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ブロックに設けたクローズドサイプを、該ブロックに隣接する少なくとも一方の横溝と平行に直線状に延在させてなる請求項1もしくは2に記載の空気入りタイヤ。
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