JP5898507B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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    • G06K15/105Multipass or interlaced printing

Description

本発明は複数の色材を用いて記録を行う画像処理装置および画像処理方法に関する。
染料インク・顔料インクの双方を用いた場合における耐光性の向上や、顔料インクを用いた場合における色ムラ・光沢ムラを抑制するために、以下のような技術が提案されている。例えば、記録媒体上の同一領域に対して複数回の記録を行って画像を形成する、所謂マルチパス記録を行う際に、インクの定着順を制御する(例えば、特許文献1)。すなわち、染料インク・顔料インクの双方を用いる場合、耐光性の強い顔料インクを常に上層に配置させる制御や、異なる色の顔料インクを用いる場合であれば一方の色を常に上層に配置させる制御を行う。
特開2010-100017号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたインクの定着順を制御する手法によれば、マルチパス記録の際に、各記録に対応するドットはある固定パターンで間引いたものとなる。そのため、各記録に対応するドットパターンそのものの分散性が低下してしまう場合があった。このようにドットパターンの分散性が低下すると、記録走査間のレジストレーションずれやインク同士の相互作用により、一旦は制御したインクの上層、下層関係が、局所的に崩れてしまうという問題があった。
本発明は上記問題を解決するために、記録媒体上の同一領域に対して複数回の記録を行って画像を形成する際に、ドットパターンの分散性を保ちつつ、記録されるドットの重畳関係を制御することで、高品質な画像生成を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像処理装置は、複数の記録素子を備えた記録ヘッドが記録媒体上の同一領域に対して、画像の第1の色成分に対応する第1の画像データによる記録を行い、該画像の第2の色成分に対応する第2の画像データによる記録を行うような走査を複数回行うことで画像を形成する画像形成装置での処理対象となる画像データを生成する画像処理装置であって、
前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、前記第1及び前記第2の画像データを構成する画素の画素値が表す濃度範囲を各走査に分割することにより、各走査における第1の走査データおよび第2の走査データを設定する設定手段と、
前記第1および第2の走査データの濃度範囲に基づいて、各走査における第1および第2のハーフトーン画像データを生成する生成手段とを有し、
前記設定手段は、各走査間における前記第1の走査データが表す濃度範囲と、前記第2の走査データが表す濃度範囲とに共通する濃度範囲がある場合は、前記第1の走査データの方が先行する走査に対応させ
前記設定手段は、前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、信号値と走査回数に従い、各走査における上位信号値と下位信号値を設定することにより前記第1および第2の走査データを設定し、
前記生成手段は、前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、各走査における前記上位信号値および前記下位信号値に対して閾値マトリクスを用いたハーフトーン処理を行った結果の差を、各走査におけるハーフトーン画像データとして生成し、
前記設定手段は、走査ごとに、前記第2の画像データの前記下位信号値が、前記第1の画像データの前記上位信号値よりも大きくなるように設定することを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体上の同一領域に対して複数回の記録を行って画像を形成する際に、ドットパターンの分散性を保ちつつ、記録されるドットの重畳関係を制御することで、高品質な画像を生成することが可能となる。
本発明における画像処理システムの構成例を示す図、 第1実施形態における画像形成処理を示すフローチャート、 走査番号に応じたヘッドと画像形成領域の関係を示す図、 色分解データから走査データを生成する処理例を示す図、 第1実施形態の重畳制御における被覆条件を示す図、 第1実施形態におけるインク値分割率、走査データ設定用LUT、走査データ評価補正用LUTの例を示す図、 第1実施形態における走査データ設定処理を示すフローチャート、 各被覆条件における走査データの設定概要を示す図、 第1実施形態におけるハーフトーン処理を説明する図、 第1実施形態におけるハーフトーン処理を示すフローチャート、 第1実施形態における走査データレンジを示す図、 「被覆条件1」におけるハーフトーン処理例を示す図、 「被覆条件2」におけるハーフトーン処理例を示す図、 「被覆条件3」におけるハーフトーン処理例を示す図、 第1実施形態の変形例におけるインク値分割率、走査データ設定用LUT、走査データ評価補正用LUTの例を示す図、 第2実施形態におけるインク値分割率、走査データ設定用LUT、走査データ評価補正用LUTの例を示す図、 第3実施形態における走査データ設定処理を示すフローチャート、 第3実施形態におけるインク値分割率、走査データ設定用LUT、走査データ評価補正用LUTの例を示す図、 第3実施形態における走査データレンジを示す図、 他の実施形態における走査データレンジを示す図、 他の実施形態におけるハーフトーン処理部の構成を示すブロック図、である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に関る本発明を限定するものではなく、また、本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<第1実施形態>
本実施形態では、複数の記録素子を備えた記録ヘッドが記録媒体上の同一領域に対する走査を複数回行うことによって画像を形成する画像形成装置で処理対象となる画像データを生成する。各走査では、記録媒体上の同一領域に対して、第1の色成分に対応する第1の画像データによる記録の後に第2の色成分に対応する第2の画像データによる記録が行われる。
画像データの作成は以下の手順で行われる。まず、第1および第2の画像データのそれぞれについて、各走査における第1の走査データおよび第2の走査データを設定する。そして、第1および第2の走査データに基づいて、各走査における第1および第2のハーフトーン画像データを生成する。各走査のうち第1のハーフトーン画像データが示すドットパターンと、第2のハーフトーン画像データが示すドットパターンとに共通の画素位置にドットを有するドットパターンは、第1のハーフトーン画像データの方が先行する走査に対応する。これにより第2の画像データが第1の画像データよりも下層に記録される。
●装置構成
図1(a)は、本実施形態に係る画像形成システムの構成を示すブロック図である。同図において、画像処理装置1と画像形成装置2は、プリンタインタフェース又は回路によって接続されている。画像処理装置1は、例えば一般的なパーソナルコンピュータ(PC)にインストールされたプリンタドライバとして実現される。その場合、以下に説明する画像処理装置1の各部は、コンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現される。また、画像形成装置2が画像処理装置1を含む構成としても良い。
画像処理装置1は、画像入力端子101から入力されたカラーの画像データ(以下、カラー入力画像データ)を、入力画像バッファ102に格納する。カラー入力画像データは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3つの色成分により構成されているとする。色分解処理部103は、入力画像バッファ102に格納されたカラー入力画像データを、画像形成装置2が備える色材色に対応する画像データに分解する。この色分解処理には、色分解用ルックアップテーブル(LUT)104を参照する。本実施形態における色材色は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類に加え、相対的にインク濃度が低い淡シアン(Lc)、淡マゼンタ(Lm)を含めた6種類であるとする。
走査データ設定部105は、走査データ設定用LUT106および走査データ評価補正用LUT107として保持されたパラメータに基づいて、色分解処理部103から得られる各色材色に対応する画像データをさらに、走査毎のデータへ変換する。変換後のデータは走査データバッファ108に格納される。本実施形態における走査データは、各走査によって印字されるインク量を示すものである。ハーフトーン処理部109は、走査データ設定部105から得られる各色の走査ごとの走査データをディザ法により2値化し、得られた2値データ(以下、ハーフトーン画像データ)をハーフトーン画像格納バッファ110に格納する。ハーフトーン画像格納バッファ110に格納されたハーフトーン画像データは、画像出力端子111より画像形成装置2へ出力される。
画像形成装置2は、画像処理装置1から受信した各色のハーフトーン画像データに基づいて、記録ヘッド201を記録媒体202に対して相対的に縦横に移動させることで、記録媒体上に画像を形成する。ここで、記録ヘッド201はインクジェット方式による記録を行うものであり、一つ以上の記録素子(ノズル)を有する。
ヘッド制御部204は移動部203を制御し、該制御によって記録ヘッド201が移動する。また搬送部205は、ヘッド制御部204の制御下で記録媒体を搬送する。インク色選択部206は、画像処理装置1で形成された各色に対応する走査ごとのハーフトーン画像データに基づいて、記録ヘッド201に搭載されるインク色の中から、印字するハーフトーン画像データに対応するインクを選択する。
図1(b)は、記録ヘッド201の構成例を示す。本実施形態では上述したように、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類に、淡シアン(Lc)、淡マゼンタ(Lm)を含めた6種類のインクを記録ヘッド201に搭載している。なお、本実施形態では説明を簡単にするために、記録媒体を搬送する方向(主走査方向)に対して複数のノズルが一列に配置された構成例を示すが、ノズルの数、配置はこの例に限定されない。例えば、同一濃度の同一色でも吐出量が異なるノズルを有しても良いし、同一吐出量のノズルが複数列あっても良い。さらにノズルがジグザグに配置されているような構成であっても良い。
●画像形成処理
次に、上述した機能構成を備えた本実施形態の画像形成システムにおける画像形成処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。ここでは、シアンとイエローの定着順を、形成画像においてシアンが上層、イエローが下層に定着されるように制御する場合の、走査データの生成制御について説明する。
まずS101において、多階調のカラー入力画像データが画像入力端子101より入力され、入力画像バッファ102に格納される。ここで入力画像データは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3つの色成分からなる。
次にS102で色分解処理部103が色分解用LUT104を用いて、RGBのカラー入力画像データを、CMYK及びLcLmの色ごとのデータに分解する。色分解処理部103に入力された画像データR,G,B各色の画像データは、色分解用LUT104を参照して下式のように、CMYKLcLm各色に対応する色分解後画像データC_d,M_d,Y_d,K_d,Lc_d,Lm_dへ変換される。以下、色分解後画像データを単に色分解データと称する。ここでは、色分解処理後の画素データを0〜255の8ビットデータとして扱うが、画素の階調数としてはこの256階調に限定されない。
次にS103において走査データ設定部105が、走査番号k、及び色分解後画像データ切り出し位置としてのY座標値Ycut(k)を設定する。Ycut(k)は、走査番号kにおける色分解後画像データの切り出し位置であり、ノズル上端座標に相当する。なお、走査番号kの初期値は1であり、処理ループ毎に1ずつインクリメントされる。
ここで、16個のノズルからなるノズル列を具備し、画像上の同一主走査記録領域に対して4回の走査で画像を形成させる4パス印字の場合を例として、色分解後画像データ切り出し位置Y座標であるYcut(k)の設定法を説明する。一般に4パス印字の場合、図3に示すように、走査番号の初期値(k=1)では、ノズル下端1/4のみを使用して領域Aの画像形成を行い、走査番号k=2では走査番号k=1に対してノズル長さ1/4分紙送りしてから領域Bおよび領域Aの画像形成を行う。さらに走査番号k=3では走査番号k=2に対してノズル長さ1/4分紙送りしてから画像を形成する。このような画像形成および紙送りを繰り返して、最終出力画像が形成される。そのため、走査番号k=1の場合、ノズル上端座標に相当する色分解データ切り出し位置Ycut(1)=−12となる。色分解データ切り出し位置Ycut(k)は、ノズル列数:Nzzl、パス数:Pass、走査番号:kとして次式で与えられる。この処理は、色毎に全ての色分解後画像に対して行われる。
Ycut(k)=−Nzzl+(Nzzl/Pass)×k …(1)
以上のようにYcut(k)が設定されると、次にS104において走査データ設定部105は、走査データ設定用LUT106と走査データ評価補正用LUT107に基づき、走査ごとの記録データを設定する。
走査データ設定部105はまず、各色に対応する色分解後画像データから、走査ごとに2つの走査データ(上位走査データと下位走査データ)を設定する。ここで上位走査データと下位走査データは、走査ごとに分割された色分解後画像データの取り得る信号値範囲において、上限である信号値と、同じく下限である信号値である。例えば、色分解後画像データを構成するある注目画素の信号値が255であり、均等に4パスに分割するとする。この時1パス目には、注目画素の信号値255のうち、0〜64の信号値範囲(レンジ)が割り当てられる。従って、注目画素の1パス目の記録走査に対応する上位信号値は64、下位信号値は0となる。また2パス目には64〜128が割り当てられ、上位信号値は128、下位信号値は64となる。このように、走査ごとに割り当てられた信号値レンジに応じて、全ての画素の上位信号値が上位走査データとなり、全ての画素の下位信号値が下位走査データとなる。
以上のように、シアンの場合、走査ごとの色分解後画像データから、シアン上位走査データとシアン下位走査データが生成される。またイエローの場合も同様に、イエロー上位走査データとイエロー下位走査データが生成される。本実施形態では、イエローのドットをシアンドットの下層に配置するために、シアンとイエローそれぞれの色分解画像データ応じて、イエローに対応する上位走査データおよび下位走査データを補正する(重畳制御)。この重畳制御の詳細については後述する。
なお、重畳制御の対象であるシアンとイエロー以外の色、すなわちマゼンタ、ブラック、淡シアン、淡マゼンタについてはシアンと同様の処理を行う。ただし、これら重畳制御を行わない色については、本実施形態で示す処理に限らず、他の制御を施しても構わない。例えば、上位走査データや下位走査データを生成せずに、色分解後画像データをそのまま走査毎の走査データとして分割しても良い。
次にS105において走査データ設定部105は、S104で設定した各色に対応する上位走査データおよび下位走査データを、走査データバッファ108に格納する。図1(c)に、本実施形態における走査データバッファ108の構成例を示す。同図に示すように走査データバッファ108は、縦方向がノズル数、横方向が画像のXサイズに相当するバンド状の走査データを、色毎に格納する。ただし、走査データバッファ108を用いることなく、走査データを設定しても構わない。
なお本実施形態では、対応するノズルが画像Yアドレスの領域外座標になる場合には、該ノズルについての走査データを0とする。例えば図4(a)は、本実施形態において色分解データに対して走査データ設定用LUT106を乗じることで、走査データを生成する様子を示す模式図である。同図において、走査データ設定用LUTおよび走査データは縦軸がノズル列に対応している。なお本実施形態では上述したように、走査データを上位走査データと下位走査データとして算出する。図4(a)に示す走査データ設定用LUTおよび走査データにおいては、記号□と■を両端とする実線が上位走査データに対応し、記号◇と◆を両端とする点線が下位走査データに対応する。図4(a)によれば、走査番号k=1では、ノズル列上端3/4については画像Yアドレスが負になるため、上位走査データ、下位走査データともに0が代入され、結果としてノズル列下端1/4のみに有意な走査データが設定される。
また、色分解データ切り出し位置Ycut(k)は走査番号kによって決まるため、走査番号k=1〜4の場合、走査データは図4(b)に示すように決定される。同図では、紙送りしながら走査を繰り返すことによって、領域Aの部分が、走査番号k=1〜4の4回の走査で形成されることを示している。図4(b)の上部には、シアンの各走査番号のノズル位置に対する走査データ(点線で示す下位走査データU_C_d、実線で示す上位走査データO_C_d)が示されており、走査番号ごとに走査データが異なっていることが分かる。図4(b)におけるシアンの走査データ(1901〜1904)は、色分解データと、走査データ設定用LUT106の対応する設定値(分割率)との積(後述する式(11),(12))により定まる。一方、図4(b)の下部に示すイエローの走査データ(点線で示す下位走査データU_Y_d、実線で示す上位走査データO_Y_d)については、後述するように補正量h1に基づく補正(後述する式(19),(20))が施される。この補正量h1の値はシアンとイエローの色分解データの値に応じて異なる。
次にS106においてハーフトーン処理部109が、各色に対応する上位走査データおよび下位走査データのそれぞれに対し、2値データに変換するハーフトーン処理を行う。ここではディザ法を用いたハーフトーン処理を行うことで、上位ハーフトーン画像データおよび下位ハーフトーン画像データを得る。さらに、上位ハーフトーン画像データから下位ハーフトーン画像データを減算することにより、処理対象とする色に対応するハーフトーン画像データが生成される。なお、このハーフトーン処理の詳細については後述する。
次にS107でハーフトーン処理部109が、各色に対応するハーフトーン画像データをハーフトーン画像格納バッファ110に格納する。ここで図9(c)に、ハーフトーン画像格納バッファ110に走査番号k=1のシアンハーフトーン画像データが格納された様子を示す。同図に示されるようにハーフトーン画像格納バッファ110には、入力画像データを表す画素位置に対応する(ノズル数:Nzzl)×(画像Xサイズ:W)分の2値のデータが格納される。
次にS108において、ハーフトーン画像格納バッファ110に格納されたハーフトーン画像データが、画像出力端子111より出力され、画像形成装置2に転送される。そしてS109において画像形成装置2は、取得したハーフトーン画像データに適合する色材を選択し、印字動作を開始する。ここで印字動作としては、記録ヘッド201を記録媒体に対して図1(b)に示すよう左から右に移動させて、記録媒体上に画像を記録する。最後にS110において、全ての走査が終了したか否かを判定し、終了していれば一連の画像形成処理を完了とし、終了していなければS103に戻る。
●走査データ設定処理
以下、上記S104における走査データ設定処理について詳細に説明する。
・走査データ設定処理概要
まず、シアンおよびイエローそれぞれの色分解後画像データ応じた、本処理の場合分けについて、図5を用いて説明する。上述したように色分解後画像データを構成する各画素は、0〜255の画素値を有する。シアンの画素値とイエローの画素値との合計が255未満(つまり被覆率が100%未満)である場合を「被覆条件1」と称する。この場合、図5の1401に示すように、シアンまたはイエローのドットにより紙面(記録媒体)を埋められることなく、形成される画像には紙白が残る。従って、「被覆条件1」の場合にはシアンとイエローのドットを互いに重ならないように制御することが可能である。
また、色分解後のシアンの画素値とイエローの画素値との合計が255以上であり、所定の演算により算出されるそれぞれの色間の差分が小さい場合を「被覆条件2」と称する。この場合、図5の1402に示すように、シアンドットまたはイエロードットのいずれかにより紙面(記録媒体)が埋められる。ただし「被覆条件2」の場合は、シアンのドットおよびイエローのドットの両方が打たれる画素において、シアンを上層、イエローを下層に配置することが可能である。従って「被覆条件2」では、シアンのドットが上層、イエローのドットが下層として重なるように制御する。
また、シアンの画素値とイエローの画素値との合計が255以上であり、所定の演算により算出されるそれぞれの色間の差分が大きい場合を「被覆条件3」と称する。この場合、図5の1403に示すように、シアンドットまたはイエロードットのいずれかにより紙面(記録媒体)が埋められる。さらに一部の画素において、イエローのドットの下層にシアンのドットが配置されてしまうことを避けられない。
・走査データ設定用LUT
以下、走査データ設定部105が色分解後画像データを走査ごとに分割する際に参照する走査データ設定用LUT106について詳細に説明する。
まず図6(a)に、記録媒体の同一領域に対し記録ヘッド201の4回の走査によって画像を形成する4パス印字を行う場合における、インク値分割率の例を示す。記録ヘッド201は、各色1列に16ノズルを有しており、図6(a)では、縦軸がノズル位置、横軸がインク値分割率を示している。ここでインク値分割率とは、色分解後画像データを、4パス印字の各走査に分割する際の比率であり、以下、単に分割率と称する。図6(a)の例では、4ノズルごとにノズル位置ny=3、7、11、15を設定し、各点を線形補間することで16ノズル分の分割率を算出可能である。図6(a)の例では、シアンの色分解後画像データの分割率をD_C_d(ny)とすると、D_C_d(3)=D_C_d(7)=D_C_d(11)=D_C_d(15)=0.25となっている。つまりシアンについては、色分解後画像データが全4パスにおける走査ごとに均等に、1/4=0.25の比率で分割される。すなわち、あるインク色について、各ノズル位置に関する分割率D_dは、以下のような特性を有する。
D_d(3)+D_d(7)+D_d(11)+D_d(15)=1.0 …(2)
ここでは、シアンの分割率をD_C_d、イエローの分割率をD_Y_dとし、ノズル位置nyに関する関数として下式で表わされるとする。
D_C_d(ny)=0.25
D_Y_d(ny)=0.25 (ただし、0≦ny<Nzzl) …(3)
その他の4種類(MKLcLm)の分割率D_M_d、D_K_d、D_Lc_d、D_Lm_dについても、上記(3)式と同様に、ノズル位置によらず0.25の値が与えられるものとする。以降は、説明を簡略化するため、C(シアン)とY(イエロー)の2色による画像形成を例として説明する。
シアンとイエローに対して上記(3)式のような分割率(図6(a))が設定されたとする。この場合、走査データ設定用LUT106として、シアン、イエローそれぞれのノズル位置とLUT値(第1のパラメータ)との関係が図6(b)の1201、1204に示すように設定される。図6(b)によれば、シアンの走査データ設定用LUT1201には、点線で示される下位LUTと実線で示される上位LUTの2種が設定されていることが分かる。下位LUTは、記号◇と◆を両端とする点線で示されるデータであり、下位走査データを生成するためのテーブルを示している。また上位LUTは、記号□と■を両端とする実線で示されるデータであり、上位走査データを生成するためのテーブルを示している。なお、イエローに関しても同様に、走査データ設定用LUT1204が設定されている。
図6(a)に示すシアン走査データの分割率により、シアンの下位LUTであるU_C_LUT(ny)と上位LUTであるO_C_LUT(ny)が以下の規則によって生成され、図6(b)に示す走査データ設定用LUT1201が得られる。なお、下式において0≦nx<画像Xサイズ、0≦ny<Nzzlである。
U_C_LUT(ny)=D_C_d(ny+Nzzl/4)
+D_C_d(ny+2×Nzzl/4)+D_C_d(ny+3×Nzzl/4) …(4)
O_C_LUT(ny)=D_C_d(ny)+D_C_d(ny+Nzzl/4)
+D_C_d(ny+2×Nzzl/4)+D_C_d(ny+3×Nzzl/4) …(5)
本実施形態におけるU_C_LUT,O_C_LUTの値は以下のようになる。
0≦ny<4のとき、U_C_LUT(ny)=0.75,O_C_LUT(ny)=1.0
4≦ny<8のとき、U_C_LUT(ny)=0.5,O_C_LUT(ny)=0.75
8≦ny<12のとき、U_C_LUT(ny)=0.25,O_C_LUT(ny)=0.5
12≦ny<16のとき、U_C_LUT(ny)=0.0,O_C_LUT(ny)=0.25 …(6)
・走査データ評価補正用LUT
以下、走査データ設定部105が色分解後画像データを走査ごとに分割する際に、前述した被覆条件による場合分けに用いられる、走査データ評価補正用LUT107について詳細に説明する。ここで、シアンとイエローに対して上記(3)式のような分割率(図6(a))が設定されたとする。この場合、走査データ評価補正用LUT107として、シアン、イエローそれぞれのノズル位置とLUT値(第2のパラメータ)との関係が図6(c)の1301、1306に示すように設定される。図6(c)に示すLUT1301はシアン走査データ評価補正用LUTであり、シアン(上層)の走査データを評価する際に用いられる。またLUT1306は、イエロー走査データ評価補正用LUTであり、イエロー(下層)の走査データを評価する際に用いられる。これらシアン走査データ評価補正用LUT1301とイエロー走査データ評価補正用LUT1306を用いて、下層に設定すべきイエローの走査データを補正する。
図6(c)に示したシアン走査データ評価補正用LUT1301は、以下の規則によって生成される。なお、下式はノズル位置が0≦ny<4である場合を示し、4ノズル目以上については、0≦ny<4ノズル目に設定された値を繰り返し適用する。
H1_C_1_LUT(ny)=D_C_d(ny+3×Nzzl/4)
H1_C_2_LUT(ny)=D_C_d(ny+3×Nzzl/4)+D_C_d(ny+2×Nzzl/4)
H1_C_3_LUT(ny)=D_C_d(ny+3×Nzzl/4)+D_C_d(ny+2×Nzzl/4)
+D_C_d(ny+Nzzl/4)
H1_C_4_LUT(ny)=D_C_d(ny+3×Nzzl/4)+D_C_d(ny+2×Nzzl/4)
+D_C_d(ny+Nzzl/4)+D_C_d(ny) …(7)
よって、シアン走査データ評価補正用LUT1301の設定値は以下のようになる。
H1_C_1_LUT(ny)=0.25
H1_C_2_LUT(ny)=0.5
H1_C_3_LUT(ny)=0.75
H1_C_4_LUT(ny)=1.0 …(8)
また、図6(c)に示したイエロー走査データ評価補正用LUT1306は、以下の規則によって生成される。なお、下式はノズル位置が0≦ny<4である場合を示し、4ノズル目以上については、0≦ny<4ノズル目に設定された値を繰り返し適用する。
H1_Y_1_LUT(ny)=0.0
H1_Y_2_LUT(ny)=D_Y_d(ny+3×Nzzl/4)
H1_Y_3_LUT(ny)=D_Y_d(ny+3×Nzzl/4)+D_Y_d(ny+2×Nzzl/4)
H1_Y_4_LUT(ny)=D_Y_d(ny+3×Nzzl/4)+D_Y_d(ny+2×Nzzl/4)
+D_Y_d(ny+1×Nzzl/4) …(9)
よって、イエロー走査データ評価補正用LUT1306の設定値は以下のようになる。
H1_Y_1_LUT(ny)=0.0
H1_Y_2_LUT(ny)=0.25
H1_Y_3_LUT(ny)=0.5
H1_Y_4_LUT(ny)=0.75 …(10)
本実施形態では、以上のように作成されたシアン、イエローの走査データ設定用LUT106、走査データ評価補正用LUT107を用いて、補正後のシアン、イエローの走査データを設定する。なお、走査データ評価補正用LUT107を上記のように設定する理由は後述する。
・走査データ設定フローチャート
ここで図7に、S104における走査データ設定処理のフローチャートを示し、その手順について詳細に説明する。まずS201において、シアンの色分解後画像データに対し、上位LUTおよび下位LUTを乗じて、シアンの走査データ、すなわち上位走査データおよび下位走査データを生成する。シアンの下位走査データU_C_dおよび上位走査データO_C_dは、図5に示す「被覆条件1」1401、「被覆条件2」1402、「被覆条件3」1403のいずれであるかに関わらず、常に下式(11),(12)のように固定される。
U_C_d(nx,ny)=C_d(nx,ny+Ycut(k))×U_C_LUT(ny) …(11)
O_C_d(nx,ny)=C_d(nx,ny+Ycut(k))×O_C_LUT(ny) …(12)
以上のようにシアンの走査データが算出されると、次にS202〜S207の処理を画素ごとに行うことによって、イエローの走査データを算出する。まずS202において、図5に示す「被覆条件1」を満たすか否かを判定する。すなわち、色分解後画像データにおいて、注目画素におけるシアン、イエローそれぞれの画像データの和が、それぞれがとり得る最大値未満、すなわち255未満であるか否かを判定する(式(13);第1の補正判定条件)。画素値の合計が255未満であればS204へ進み、255以上であればS203へ進む。
C_d+Y_d<255 …(13)
次にS203において、注目画素が「被覆条件2」および「被覆条件3」のいずれを満たすかを判定する。この判定は、シアンおよびイエローの画像データに走査データ評価補正用LUT107を乗じた結果の差分である差分パラメータが、255とイエローの画像データの差分以下であるか否かに基づく(第2の補正判定条件)。該第2の補正判定条件が真であれば、画像データの最大値である255からイエローの画像データを減じた値を補正量h1として設定し、一方、偽であれば、上記差分パラメータを補正量h1として設定する。S203での判定は、以下の式(14),(15)に示すように、C_d+Y_d≧255であって、かつ、参照値Tmp1〜Tmp4のうちの最大値が255−Y_d以下であるか否かを判定する。ここで参照値Tmp1〜Tmp4は、0≦ny<4のノズル位置nyごとに、色分解後画像データにおけるシアン、イエローの各画素値に対して走査データ評価補正用LUTの対応する値を乗じ、その差分をとった値である。
Tmp1=C_d(nx,ny+Ycut(k))×H1_C_1_LUT(ny)
−Y_d(nx,ny+Ycut(k))×H1_Y_1_LUT(ny)
Tmp2=C_d(nx,ny+Ycut(k))×H1_C_2_LUT(ny)
−Y_d(nx,ny+Ycut(k))×H1_Y_2_LUT(ny)
Tmp3=C_d(nx,ny+Ycut(k))×H1_C_3_LUT(ny)
−Y_d(nx,ny+Ycut(k))×H1_Y_3_LUT(ny)
Tmp4=C_d(nx,ny+Ycut(k))×H1_C_4_LUT(ny)
−Y_d(nx,ny+Ycut(k))×H1_Y_4_LUT(ny)
C_d+Y_d≧255かつMax(Tmp1〜Tmp4)≦255−Y_d(nx,ny+Ycut(k)) …(14)
C_d+Y_d≧255かつMax(Tmp1〜Tmp4)>255−Y_d(nx,ny+Ycut(k)) …(15)
式(14)を満たす場合は「被覆条件2」を満たすとしてS205へ進み、式(15)を満たす場合は「被覆条件3」を満たすとしてS206へ進む。
S204では、「被覆条件1」である場合の補正量h1を、以下の式(16)より算出する。補正量h1は、イエローの上位走査データおよび下位走査データを補正するための値である。
h1=C_d(nx,ny+Ycut(k)) …(16)
式(16)から分かるように、シアンとイエローの画素値が「被覆条件1」を満たす場合には、イエローの上位走査データおよび下位走査データに対して、シアンの画素値をそのまま補正に用いる。
一方、S205では、「被覆条件2」である場合の補正量h1を以下の式(17)より算出する。
h1=255−Y_d(nx,ny+Ycut(k)) …(17)
またS206では、「被覆条件3」である場合の補正量h1を、以下の式(18)より算出する。
h1=Max(Tmp1〜Tmp4) …(18)
そしてS207で、以上S204〜S206のいずれかで算出された補正値h1を用いて、イエローの上位走査データO_Y_dおよび下位走査データU_Y_dを、下式(19),(20)に従って算出する。
U_Y_d(nx,ny)=Y_d(nx,ny+Ycut(k))×U_Y_LUT(ny)+h1 …(19)
O_Y_d(nx,ny)=Y_d(nx,ny+Ycut(k))×O_Y_LUT(ny)+h1 …(20)
ここで図8(a)に、「被覆条件1」における走査データ作成の具体例を示す。同図によれば、シアンの色分解データ1501がC_d=51、イエローの色分解データY_d1502がY_d=76.5であり、「被覆条件1」を満たす。このとき、シアンの色分解データ1501に対しては、上記(11),(12)式に示すように走査データ設定用LUT1201の対応する値が乗じられることで、シアンの走査データ1503が作成される。一方、イエローの色分解データ1502に対しては、上記(19),(20)式に示すように、走査データ設定用LUT1201の対応する値を乗じ、さらに補正量h1(1506)が加算されることで、イエローの走査データ1507が作成される。同様に、「被覆条件2」「被覆条件3」における走査データ作成の具体例を、それぞれ図8(b),(c)に示す。本実施形態ではこのように、被覆条件に応じて算出された補正量h1を加算することで、イエローについての走査データを補正する。この補正量h1による補正の効果については、後述する。
S104では以上の処理によって、走査データが設定される。なお、上層/下層の制御を行わないマゼンタ、ブラック、淡シアン、淡マゼンタに対しては、シアンの場合と同様の方法で走査データの算出が行われる。
●ハーフトーン処理
以下、S106におけるハーフトーン処理について詳細に説明する。本実施形態におけるハーフトーン処理としては、各色の上位走査データおよび下位走査データに対して周知のディザ法を適用する。以下では説明を簡略化するために、4パス印字、走査番号k=1におけるシアンおよびイエローのハーフトーン処理を例として説明する。
図9(a)は、ハーフトーン処理部109の詳細な構成を示すブロック図であり、また図10は、そのハーフトーン処理を示すフローチャートである。以下、これらを用いてハーフトーン処理を説明する。
まず図10に示すS301において、シアンの上位走査データO_C_d、およびイエローの上位走査データO_Y_dをそれぞれ入力する。
次にS302でN値化部2002が画素ごとに、シアンの上位走査データO_C_dを構成する上位画素値を、閾値マトリクス群2001内の対応する閾値マトリクスThにおける閾値と比較する。そしてS303で該比較結果に基づいてN値化を行い、シアンの上位ハーフトーン画像データOut_O_Cとして該N値化データを出力する。イエローについても同様に、上位走査データO_Y_dを構成する上位画素値を、閾値マトリクスThにおける閾値との比較によってN値化し、イエローの上位ハーフトーン画像データOut_O_Yとして出力する。
ここで図9(b)に、S303のN値化の際に使用される閾値マトリクスの例を示す。閾値マトリクス群2001は複数のマトリクスTh_1〜Th_N-1からなる。マトリクスTh_1は1〜255の要素値からなり、マトリクスTh_2は256〜510の要素値からなる。すなわち、マトリクスTh_N-1については、最小要素値が(N-2)×256+1であり、最大要素値が(N-2)×256+255となる。ただし、NはN値化数を示し、2以上の自然数である。
S303では、例えばシアンおよびイエローの上位走査データに対し、上記の閾値マトリクスを用いて以下のようにN値化を行う。
まずシアンの上位走査データO_C_dについて、以下の規則でN値化する。
O_C_d<Th_1 のとき、 Out_O_C=0
Th_1≦O_C_d<Th_2 のとき、 Out_O_C=1
Th_2≦O_C_d<Th_3 のとき、 Out_O_C=2

Th_N-2≦O_C_d<Th_N-1 のとき、 Out_O_C=N-2
Th_N-2<O_C_d のとき、 Out_O_C=N-1 …(21)
またイエローの上位走査データO_Y_dについても同様にN値化する。
以上で上位走査データのN値化を終えると、次に下位走査データのN値化を式(21)と同様に行う。まずS304において、シアンの下位走査データU_C_d、およびイエローの下位走査データU_Y_dをそれぞれ入力する。次にS305でN値化部2003が画素ごとに、シアンの下位走査データU_C_dを構成する下位画素値を、対応する閾値マトリクスThにおける閾値と比較する。そしてS306で該比較結果に基づいてN値化を行い、シアンの下位ハーフトーン画像データOut_U_Cとして該N値化データを出力する。イエローについても同様に、下位走査データU_Y_dを構成する下位画素値を、閾値マトリクスThにおける閾値との比較によってN値化し、イエローの下位ハーフトーン画像データOut_U_Yとして出力する。
本実施形態においてN値化に用いられる閾値マトリクス群2001は、ドット分散型の閾値マトリクスである。分散型マトリクスとしては、ブルーノイズ特性を有することが望ましいが、他のドット分散を有する配列(Bayer配列やグリーンノイズ配列等)であっても良い。また本実施形態では、閾値マトリクス群2001として、走査番号や色に関わらず、同じマトリクス(図9(b))を用いることとする。
次に、S307において演算器2004が、上位N値化データと下位N値化データの差として、各色のN値化データを算出する。すなわち、シアン、イエローそれぞれについてのN値化画像データを、以下の式(22),(23)により算出する。
Out_C=Out_O_C−Out_U_C …(22)
Out_Y=Out_O_Y−Out_U_Y …(23)
そしてS308において、上記S301〜S307の処理をバンド内の全アドレス(0,0)〜(W-1,Nzzl-1)について、画素ごとの処理を行うことで、シアン、イエローの最終的なドット位置を決定するN値化画像データが生成される。以下、N値化画像データを、ハーフトーン画像データと称する。
●走査データ補正によるハーフトーン処理への影響
上述したように本実施形態では走査データ設定部105において、被覆条件(1〜3)に応じた補正値h1を算出し、シアンに対して下層となるイエローの走査データに対し、該補正値h1による補正を施す。ハーフトーン処理部109ではこのように補正された走査データに対してハーフトーン処理を施し、シアンのハーフトーン画像データOut_C、およびイエローのハーフトーン画像データOut_Yを出力する。ここでは、被覆条件(1〜3)に応じた補正によるハーフトーン処理への影響について、その演算経過等を比較しながら説明する。なお演算対象として、図4(b)に示した領域Aにおける4×4ドット領域を想定する。
まず、各被覆条件におけるイエローの上位走査データO_Y_dおよび下位走査データU_Y_dへの補正について、図11を用いて説明する。図11は、各被覆条件における、シアンの色分解データC_dとイエローの色分解データY_dに対して上記のように算出された、走査データの信号値範囲(走査データレンジ)の例を示している。同図においては、例えばシアンの走査番号1〜4をC-1〜4、イエローの走査番号1〜4をY-1〜4で表わす。例えばC-1,Y-1はすなわち、同一領域に対する全4パスにおける1パス目である。
図11においてまず、「被覆条件1」2701の場合を考える。この場合、シアンは被覆率が20%(色分解データC_d=51)であり、イエローは被覆率が30%(色分解データY_d=76.5)である。このとき、イエローの各走査データに対する補正量h1は、上記式(16)よりh1=C_d=51となり、色分解データY_d=76.5に対し、h1=51の分が底上げされる。すると、シアンの走査データのレンジは0〜51、イエローの走査データのレンジは51〜127.5になる。
また、「被覆条件2」2702の場合、シアンは被覆率が60%(色分解データC_d=153)であり、イエローは被覆率が70%(色分解データY_d=178.5)である。このとき、イエローの各走査データに対する補正量h1は、上記式(17)よりh1=255−Y_d=76.5となり、イエローの色分解データY_d(走査データの総計)が反転したものとなる。したがってこの場合、シアンの走査データのレンジは0〜51、イエローの走査データのレンジは76.5〜255になる。
また、「被覆条件3」2703の場合、シアンは被覆率が90%(色分解データC_d=229.5)、イエローは被覆率が95%(色分解後画像データC_y=242.25)である。このとき、イエローの各走査データに対する補正量h1は、上記式(18)よりh1=57.375となる。すると、シアンの走査データのレンジは0〜229.5、イエローの走査データのレンジは57.3751〜299.625となり、イエローについては上限値である255を超える。
・「被覆条件1」
図12(a)は、図11に示す「被覆条件1」におけるハーフトーン処理の演算経過および演算結果を示す図である。図12(a)ではまずシアンについて、走査番号1のシアン上位走査データO_C_d2101に基づいて、シアン上位ハーフトーン画像データOut_O_C2102が算出される。なお、例えばシアン上位走査データO_C_d2101に示す値「12.75」は、シアン上位走査データO_C_d2101を構成する全16画素が一様に「12.75」の値を有することを示している。また、走査番号1のシアン下位走査データU_C_d2103に基づいて、シアン下位ハーフトーン画像データOut_U_C2104が求められる。その結果、上記式(22)より、シアンのハーフトーン画像データOut_C2105が求められる。イエローについても同様に、イエローハーフトーン画像データOut_Y2110が求められる。走査番号2、3、4についても同様の手順によって、シアンおよびイエローのハーフトーン画像データOut_C(2115,2125,2135),Out_Y(2120,2130,2140)が求められる。なお、Out_C2105やOut_Y2110からも分かるように式(22),(23)によれば、演算対象となる上位側および下位側の2者が互いにONである、または互いにOFFであれば、その演算結果はOFFとなる。また、上位側がON、下位側がOFFであれば演算結果はONとなる。上位側がOFF、下位側がONとなることは発生しない。
これらの処理結果と、図9(b)に示す閾値マトリクスTh_1に注目すると、各走査におけるOut_C、Out_Yは、下位走査データよりも大きく、上位走査データ以下の閾値をもつ閾値マトリクスの領域でドットONとなることが分かる。そして、与えられた上位走査データO_C_d、O_Y_dは、次の走査では下位走査データU_C_d、U_Y_dになっている。例えば、図12(a)に示す走査番号1の上位走査データ(O_C_d2101、O_Y_d2106)は、走査番号2の下位走査データ(U_C_d2113、U_Y_d2118)になっていることが分かる。
このように、異なる走査番号間において走査データレンジが重ならないため、同じ閾値マトリクスを用いた場合、前の走査でドットが記録された領域に重ねてドットを配置してしまうことが避けられる。したがって、記録媒体上の同一領域に対して4回の走査で形成された画像において、例えばシアンのドット同士が重なることがない。また、各走査番号に対応する上位走査データおよび下位走査データに対し、ドット分散型の閾値マトリクスを用いて量子化を行っているため、いずれの走査においてもドットが分散した粒状性のよい画像を形成することができる。イエローのドットについても同様である。さらに、シアンとイエロー間でも、いずれの走査間においても走査データレンジが重ならない。したがって、イエローとシアンのドットが重なることがない。
図12(a)に示す演算によって最終的に得られるドットパターンの例を図12(b)に示す。図12(b)の2201は、図12(a)にも示された、各走査番号におけるシアンのハーフトーン画像データOut_Cおよびイエローのハーフトーン画像データOut_Yである。また2202は、当該走査番号までに形成された、シアンとイエローのドットが累積された結果を示す。該累積されたドットパターン2202によれば「被覆条件1」においては上述したように、複数回の走査によって画像が形成されても、シアンのドットとイエローのドットは重ならないことが分かる。さらに、各走査により記録されるドットパターン2201や、主走査の形成途中における累積されたドットパターン2202についても、分散性が良好であることが分かる。
・「被覆条件2」
図13は、図11に示す「被覆条件2」におけるハーフトーン処理の演算経過および演算結果を示す図である。図13(a)ではまずシアンについて、走査番号1のシアン上位走査データO_C_d2301に基づいて、シアン上位ハーフトーン画像データOut_O_C2302が算出される。また、走査番号1のシアン下位走査データU_C_d2303に基づいて、シアン下位ハーフトーン画像データOut_U_C2304が求められる。その結果、上記式(22)より、シアンのハーフトーン画像データOut_C2305が求められる。同様の手順によって、イエローについてもイエローハーフトーン画像データOut_Y2310が求められる。走査番号2、3、4についても、シアンおよびイエローのハーフトーン画像データOut_C(2315,2325,2335),Out_Y(2320,2330,2340)が求められる。
これらの処理結果によれば、上記「被覆条件1」の場合と同様に、各走査におけるOut_C、Out_Yは、下位走査データよりも大きく、上位走査データ以下の閾値をもつ閾値マトリクスの領域でドットONとなる。そして、与えられた上位走査データO_C_d、O_Y_dは、次の走査では下位走査データU_C_d、U_Y_dになるため、各走査番号における下位走査データと上位走査データのレンジは走査番号間で重複しない。したがって、例えばOut_C,Out_Yはそれぞれ、走査番号1〜4でドットが同じ位置で極力ONにならないよう形成される。
図13(a)に示す演算によって最終的に得られるドットパターンの例を図13(b)に示す。図13(b)の2401は、図13(a)にも示された、各走査番号におけるシアンのハーフトーン画像データOut_Cおよびイエローのハーフトーン画像データOut_Yである。また2402は、当該走査番号までに形成された、シアンとイエローのドットが累積された結果を示す。2402において、同じマス内にCとYが上下に並んで示されているものは、シアンが上層、イエローが下層となって重なっているドットである。該累積されたドットパターン2402によれば「被覆条件2」においては、シアン、イエローのドットデータについて、重なりが発生している領域では常に、シアンが上層、イエローが下層になっている。さらに、主走査内のドットパターン2401や、主走査の形成途中の累積ドットパターン2402の分散性が良好である。
・「被覆条件3」
図14は、図11に示す「被覆条件3」におけるハーフトーン処理の演算経過および演算結果を示す図である。図14(a)ではまずシアンについて、走査番号1のシアン上位走査データO_C_d2501に基づいて、シアン上位ハーフトーン画像データOut_O_C2502が算出される。また、走査番号1のシアン下位走査データU_C_d2503に基づいて、シアン下位ハーフトーン画像データOut_U_C2504が求められる。その結果、上記式(22)より、シアンのハーフトーン画像データOut_C2505が求められる。同様の手順によって、イエローについてもイエローハーフトーン画像データOut_Y2510が求められる。走査番号2、3、4についてもシアンおよびイエローのハーフトーン画像データOut_C(2515,2525,2535),Out_Y(2520,2530,2540)が求められる。
これらの処理結果によれば、上記「被覆条件1」,「被覆条件2」の場合と同様にOut_C、Out_Yは、下位走査データよりも大きく、上位走査データ以下の閾値をもつ閾値マトリクスの領域でドットがONとなる。そして、与えられた上位走査データO_C_d、O_Y_dは、次の走査では下位走査データU_C_d、U_Y_dになるため、各走査番号における下位走査データと上位走査データのレンジは走査番号間で重複しない。したがって、Out_C,Out_Yは走査番号1〜4でドットが同じ位置で極力ONにならないよう形成される。
図14(a)に示す演算によって最終的に得られるドットパターンの例を図14(b)に示す。図14(b)の2601は、図14(a)にも示された、各走査番号におけるシアンのハーフトーン画像データOut_Cおよびイエローのハーフトーン画像データOut_Yである。また2602は、当該走査番号までに形成された、シアンとイエローのドットが累積された結果を示す。2602において、同じマス内にCとYの両方が示されているものは、該マス内で上に記載された色が上層、下に示された色が下層となって重なっているドットである。該累積されたドットパターン2602によれば「被覆条件3」においては、シアン、イエローのドットデータの重なりが発生している領域は16マス中13マスであり、そのうち10マスでは、シアンが上層、イエローが下層になっている。一方、重なりの発生している13マス中、3マスでは、イエローが上層、シアンが下層となっており、重畳関係の逆転が発生している。ただし、このように重畳関係の逆転(イエローが上層でシアンが下層)が発生している領域は少なく、さらに該領域は分散されて配置されているため、視認されにくい。さらに、主走査内のドットパターン2601や、主走査の形成途中の累積ドットパターン2602の分散性が良好である。また、累積ドットパターン2602における累積ドットデータC,Yの形成過程において、各色が4×4のマスの制約内で極力分散された配置となっている。
●変形例
本実施形態では、図6(a)に示したように、ノズル毎のインク値分割率を0.25として均一な分割処理を行う例を説明した。しかし、このように均一な分割を行った場合、紙送りのずれ等によって、形成画像にスジが目立つことがある。したがって図15(a)に示すように、ノズル中央部分のインク分割率が大きくなるように設定することで、スジの発生をを抑制することが可能である。本実施形態は、インク値分割率をこのように変更した場合であっても、上記と同様に、シアン、イエローの重畳制御を行うことが可能である。
その場合、走査データ設定用LUT106には、上記図6(b)と同様に、図15(b)の5101、5104に示すようなノズル位置と走査データ設定値との関係が設定される。また、走査データ評価補正用LUT107には、上記図6(c)と同様に、図15(c)の5201、5206に示すようなノズル位置と走査データ設定値との関係が設定される。このような走査データ設定用LUT106、走査データ評価補正用LUT107を用いて、第1実施形態と同様に、シアン、イエローについての走査データ設定時に重畳制御する。すなわち、シアンとイエローが重なる領域ではイエロー/シアンがそれぞれ下層/上層となるように配置し、かつ主走査内のドットパターンや、主走査の形成途中の累積ドットパターンの分散性を上げるように制御する。
●第1実施形態による効果
以上説明したように本実施形態によれば、シアンおよびイエローの画素値に応じた補正量を、下層に配置すべきイエローの画像データに加算し、さらに各色の画像データを上位データと下位データに分割する。そして、該2色の画像データのレンジを複数に分割したパスごとに、該上位/下位データに対しハーフトーン処理を行い、合成する。これにより、シアン、イエローについての上層/下層の重畳関係を制御しつつ、主走査内のドットパターンや形成途中の累積のドットパターンの分散性を上げることができる。したがって、色ムラや光沢ムラを抑えつつ、かつ主走査間のレジストレーションずれやインク同士の相互作用に起因する、粒状性増大や細かいスジを低減することができる。
なお、本実施形態においてはシアン、イエローの2色に関しての重畳制御について説明を行ったが、他色の組み合わせにおいても同様に重畳制御を行うことが可能である。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、図6(a)または図15(a)のようにインク分割率を設定して、シアン/イエローの重畳制御を行う例を示した。しかしながら第1実施形態では、常にシアンが上層、イエローが下層となるようにドットを配置することができなかった。すなわち、高被覆率部(「被覆条件3」)において、一部のドットでシアンが下層、イエローが上層となってしまう。これは、第1実施形態で設定されるインク値分割率が、記録ヘッドが有するノズル群に対して上下対称に設定されているためである。そこで第2実施形態においては、ノズル列に対するインク値分割率を上下非対称に分布させることで、常にシアンが上層、イエローが下層となるような制御を可能とする。
このように第2実施形態では、上述した第1実施形態に対してインク分割率の設定が異なるのみである。したがって、1実施形態と同様の構成、処理については説明を省略する。以下、第2実施形態においても説明を簡略化するため、4パス印字におけるC(シアン)とY(イエロー)の2色を例として説明する。
●インク値分割率設定
まず図16(a)に、第2実施形態におけるインク値分割率の例を示す。図16(a)の例では、シアンの色分解後画像データの分割率D_C_d(ny)を、D_C_d(3)=D_C_d(7)=D_C_d(11)=0.333、D_C_d(15)=0.0とする。また、イエローの色分解後画像データの分割率D_Y_d(ny3)が、D_Y_d(3)=0.0、D_Y_d(7)=D_C_d(11)=D_C_d(15)=0.333とする。この場合、シアン、イエローのインク値分割率D_C_d、D_Y_dは、以下のような特性を有する
0≦ny<12のとき、D_C_d(ny)=0.333)
12≦ny<16のとき、D_C_d(ny)=0.0 …(24)
0≦ny<4のとき、D_Y_d(ny)=0.0
4≦ny<16のとき、D_Y_d(ny)=0.333 …(25)
●走査データ設定用LUT
シアンとイエローに対して上式(24),(25)に示すインク値分割率(図16(a))が設定された場合、走査データ設定用LUT106は、シアン、イエローのそれぞれについて図16(b)の3001、3004のように設定される。図16(b)は第1実施形態の図6(b)と同様に、各走査データ設定用LUT3001,3004には、点線で示される下位LUTと実線で示される上位LUTの2種が設定されている。下位LUTは、記号◇と◆を両端とする点線で示されるデータであり、下位走査データを生成するためのテーブルを示す。また上位LUTは、記号□と■を両端とする実線で示されるデータであり、上位走査データを生成するためのテーブルを示す。
図16(a)に示されたシアン走査データの分割率により、シアンの下位LUTであるU_C_LUT(ny)と上位LUTであるO_C_LUT(ny)が第1実施形態と同様に式(4)(5)により生成される。これによりすなわち、図16(b)に示す走査データ設定用LUT3001が得られる。第2実施形態におけるU_C_LUT,O_C_LUTの値は以下のようになる。
0≦ny<4のとき、U_C_LUT(ny)=0.666,O_C_LUT(ny)=1.0
4≦ny<8のとき、U_C_LUT(ny)=0.333,O_C_LUT(ny)=0.666
8≦ny<12のとき、U_C_LUT(ny)=0.0,O_C_LUT(ny)=0.333
12≦ny<16のとき、U_C_LUT(ny)=0.0,O_C_LUT(ny)=0.0 …(26)
イエローについても同様に、U_Y_LUT(ny)とO_Y_LUT(ny)が以下のように算出される。
0≦ny<4のとき、U_Y_LUT(ny)=1.0,O_Y_LUT(ny)=1.0
4≦ny<8のとき、U_Y_LUT(ny)=0.666,O_Y_LUT(ny)=1.0
8≦ny<12のとき、U_Y_LUT(ny)=0.333,O_Y_LUT(ny)=0.666
12≦ny<16のとき、U_Y_LUT(ny)=0.0,O_Y_LUT(ny)=0.333 …(27)
●走査データ評価補正用LUT
また、シアンとイエローに対して上式(24),(25)に示すインク値分割率(図16(a))が設定された場合、走査データ評価補正用LUT107は、シアン、イエローのそれぞれについて図16(c)の3101、3106に示すように設定される。図16(b)は第1実施形態の図6(c)と同様に、LUT3101はシアン走査データ評価補正用LUTであり、シアン(上層)の走査データを評価する際に用いられる。またLUT3106は、イエロー走査データ評価補正用LUTであり、イエロー(下層)の走査データを評価する際に用いられる。第2実施形態においても、これらシアン走査データ評価補正用LUT3101とイエロー走査データ評価補正用LUT3106を用いて、下層に設定すべきイエローの走査データを補正する。
図16(c)に示した走査データ評価補正用LUT107は、第1実施形態と同様に式(7),(9)により生成される。第2実施形態におけるシアン走査データ評価補正用LUT3101、およびイエロー走査データ評価補正用LUT3106の設定値は以下のようになる。
H1_C_1_LUT(ny)=0.0、
H1_C_2_LUT(ny)=0.333
H1_C_3_LUT(ny)=0.666
H1_C_4_LUT(ny)=1.0 …(28)
H1_Y_1_LUT(ny)=0.0
H1_Y_2_LUT(ny)=0.333
H1_Y_3_LUT(ny)=0.666
H1_Y_4_LUT(ny)=1.0 …(29)
第2実施形態では以上のようにノズル列に対して上下非対称なインク値分割率を与え、走査データ設定用LUT106、走査データ評価補正用107を準備する。これにより、たとえ高被覆率部であっても、常にシアンが上層、イエローが下層となるようにドットを形成することができる。すなわち、上述した第1実施形態では、「被覆条件3」において一部のドットがシアンが下層でイエローが上層となってしまっていた。そこで図16(a)に示すようなインク値分割率を用いることで、「被覆条件3」は出現しないようにする。すなわち、高被覆率部であれば常に「被覆条件2」となるため、全てのドットについて、シアンが上層、イエローが下層となるように制御される。
<第3実施形態>
上述した第1および第2実施形態では、インク値分割率を静的に設定して、シアンを上層に、イエローを下層に制御する例を示した。第3実施形態では、インク値分割率を動的に制御する例を示す。なお、上述した第1実施形態と同様の構成、処理については説明を省略する。以下、第3実施形態においても説明を簡略化するため、4パス印字におけるC(シアン)とY(イエロー)の2色を例として説明する。また、MKLcLmの他の4色の分割率D_M_d、D_K_d、D_Lc_d、D_Lm_dについては第1実施形態と同様に、全て0.25が静的に与えられているとする。
第3実施形態ではシアンのインク値分割率の初期値を、第1実施形態で図6(a)に示したD_C_d(3)=D_C_d(7)=D_C_d(11)=D_C_d(15)=0.25とする。イエローのインク値分割率の初期値についても同様にD_Y_d(3)=D_Y_d(7)=D_Y_d(11)=D_Y_d(15)=0.25とする。
●走査データ設定フローチャート
以下、第3実施形態における、走査データ設定用LUT106および走査データ評価補正用LUT107を用いた走査データ設定処理について、図17のフローチャートを用いて説明する。
なお、第3実施形態において、図17のS401〜S405の処理は、第1実施形態で示した図7のS201〜S205と同じであるため、説明を省略する。すなわち第3実施形態においては、「被覆条件3」である場合に、S406による補正量h1の算出、およびS407によるシアン走査データの再算出処理を行うことを特徴とする。
図17において、S403で上記式(15)が成り立つとき、「被覆条件3」であると判断してS406に進み、イエローデータの補正量を上記式(17)により算出する。すなわちイエローの補正値h1は、255−Y_dで与えられる。
次にS407で、シアンの走査データを動的に再設定する。その際、シアンのインク値分割率は下式により再設定される。
0≦ny<12のとき、D_C_d(ny)={1.0−(255−Y_d)/C_d}/3
12≦ny<16のとき、D_C_d(ny)=(255−Y_d)/C_d …(30)
例えば、図5に示す「被覆条件3」1403のようにC_d=229.5、Y_d=242.25が与えられた場合、D_C_dは下式により、図18(a)左側部に示すように再設定される。
0≦ny<12のとき、D_C_d(ny)=0.3148
12≦ny<16のとき、D_C_d(ny)=0.055 …(31)
シアンに対し、S407で上記式(31)により図18(a)に示すようなインク値分割率が再設定されると、走査データ設定用LUT106も図18(b)の3601として、動的に再設定される。3601はシアンの再設定後の走査データ設定用LUTであり、点線で示される下位LUTと、実線で示される上位LUTの2種が設定される。図18(b)に示す再設定後のシアン走査データ設定用LUT3601のU_C_LUT(ny)およびO_C_LUT(ny)は、以下の規則によって生成される。
U_C_LUT(ny)=D_C_d(ny+Nzzl/4)+D_C_d(ny+2×Nzzl/4)+D_C_d(ny+3×Nzzl/4)
O_C_LUT(ny)=D_C_d(ny)+D_C_d(ny+Nzzl/4)+D_C_d(ny+2×Nzzl/4)
+D_C_d(ny+3×Nzzl/4) …(32)
再設定後のU_C_LUT,O_C_LUTの値は以下のようになる。
0≦ny<4のとき、U_C_LUT(ny)=0.685,O_C_LUT(ny)=1.0
4≦ny<8のとき、U_C_LUT(ny)=0.3704,O_C_LUT(ny)=0.685
8≦ny<12のとき、U_C_LUT(ny)=0.055,O_C_LUT(ny)=0.3704
12≦ny<16のとき、U_C_LUT(ny)=0.0,O_C_LUT(ny)=0.055 …(33)
また、走査データ評価補正用LUT107についても同様に、図18(a)に示すようなインク値分割率が再設定されることで、図18(c)の3701として動的に再設定される。図18(c)に示す再設定後のシアン走査データ評価補正用LUT3701は、以下の規則によって生成される。なお、下式はノズル位置が0≦ny<4である場合を示し、4ノズル目以上については、0≦ny<4ノズル目に設定された値を繰り返し適用する。
H2_C_1_LUT(ny)=D_C_d(ny+3×Nzzl/4)
H2_C_2_LUT(ny)=D_C_d(ny+3×Nzzl/4)+D_C_d(ny+2×Nzzl/4)
H2_C_3_LUT(ny)=D_C_d(ny+3×Nzzl/4)+D_C_d(ny+2×Nzzl/4)
+D_C_d(ny+Nzzl/4)
H2_C_4_LUT(ny)=D_C_d(ny+3×Nzzl/4)+D_C_d(ny+2×Nzzl/4)
+D_C_d(ny+Nzzl/4)+D_C_d(ny) …(34)
以上のようにS407でシアン走査データの再設定、すなわち、シアンのインク値分割率、走査データ設定用LUT106、走査データ評価補正用LUT107の再設定がなされると、次にS408にて、イエローの走査データを算出する。詳細には、まずイエローのインク値分割率D_Y_dを再設定する。この再設定には、下式で算出される参照値Tmp_Y1〜Tmp_Y3を用いる。ここで、参照値Tmp_Y1〜Tmp_Y3は、0≦ny<4のノズル位置nyごとに、色分解後画像データにおけるシアン、イエローの各画素値に対して走査データ評価補正用LUT、および補正量h1による補正を施し、該色間の差分を算出したものである。なお、補正量h1は上述した第1実施形態と同様に算出され、ここではh1=12.75であるとする。
Tmp_Y1=C_d(nx,ny+Ycut(k))×H2_C_LUT_2(ny)−Y_d(nx,ny+Ycut(k))×0.25−h1
Tmp_Y2=C_d(nx,ny+Ycut(k))×H2_C_LUT_3(ny)−Y_d(nx,ny+Ycut(k))×0.5−h1
Tmp_Y3=C_d(nx,ny+Ycut(k))×H2_C_LUT_4(ny)−Y_d(nx,ny+Ycut(k))×0.75−h1
…(35)
上述したC_d=229.5、Y_d=242.25におけるD_C_dの再設定例によれば、参照値Tmp_Y1〜Tmp_Y3は以下のようになる。
Tmp_Y1=11.69,Tmp_Y2=22.30,Tmp_Y3=35.0625 …(36)
これらTmp_Y1〜Tmp_Y3を用いて、再設定後のD_Y_dを、以下の規則により決定する。
12≦ny<16のときif(Tmp_Y1>0){D_Y_d(ny)={C_d−(255−Y_d)}/Y_d/3}
else{D_Y_d(ny)=0.25}
8≦ny<12のときif(Tmp_Y2>0){D_Y_d(ny)={C_d−(255−Y_d)}/Y_d/3}
else{D_Y_d(ny)=0.25}
4≦ny<8のときif(Tmp_Y3>0){D_Y_d(ny)={C_d−(255−Y_d)}/Y_d/3}
else{D_Y_d(ny)=0.25}
0≦ny<4のときD_Y_d(ny)=1.0−D_Y_d(ny+4)−D_Y_d(ny+8)−D_Y_d(ny+12)
…(37)
すなわち上記D_C_dの再設定例によれば、D_Y_dは下式により、図18(a)右側部に示すように再設定される。
4≦ny<16のとき、D_Y_d(ny)=0.2982
0≦ny<4のとき、D_Y_d(ny)==0.1054 …(38)
以上のようにイエローのインク値分割率D_Y_dが再設定されると、走査データ設定用LUT106も図18(b)の3604として、動的に再設定される。3604はイエローの再設定後の走査データ設定用LUTであり、点線で示される下位LUTと、実線で示される上位LUTの2種が設定される。図18(b)に示す再設定後のイエロー走査データ設定用LUT3604のU_Y_LUT(ny)およびO_Y_LUT(ny)は、以下の規則によって生成される。
U_Y_LUT(ny)=D_Y_d(ny+Nzzl/4)
+D_Y_d(ny+2×Nzzl/4)+D_Y_d(ny+3×Nzzl/4)
O_Y_LUT(ny)=D_Y_d(ny)+D_Y_d(ny+Nzzl/4)
+D_Y_d(ny+2×Nzzl/4)+D_Y_d(ny+3×Nzzl/4) …(39)
すなわち、再設定後のU_Y_LUT,O_Y_LUTの値は以下のようになる。
0≦ny<4のとき、U_Y_LUT(ny)=0.895,O_Y_LUT(ny)=1.0
4≦ny<8のとき、U_Y_LUT(ny)=0.596,O_Y_LUT(ny)=0.895
8≦ny<12のとき、U_Y_LUT(ny)=0.298,O_Y_LUT(ny)=0.596
12≦ny<16のとき、U_Y_LUT(ny)=0.0,O_Y_LUT(ny)=0.298 …(40)
●第3実施形態における重畳制御
ここで、第3実施形態における動的な重畳制御について、図19を用いて説明する。図19は、「被覆条件1」3801、「被覆条件2」3802、「被覆条件3」3803における、シアン、およびイエローの走査データとして設定される濃度範囲(レンジ)を示している。なお、同図に示す「被覆条件1」3801,「被覆条件2」3802における走査データレンジについては、上述した第1実施形態で図11に示したレンジと同様であるため、説明を省略する。
「被覆条件3」3803におけるシアン走査データ3810は、シアン色分解データC_d=229.5の場合に走査番号1〜4で設定される走査データのレンジを示している。また、イエロー走査データ3811は、イエロー色分解処理後データY_d=242.25の場合に走査番号1〜4で設定される走査データのレンジを示している。ここで、イエロー走査データ3811は、h1=12.75(3812)で補正された走査データのレンジとなっている。
同図に示されるように、「被覆条件3」3803においてシアンの走査番号1で形成されるドットと、イエローの走査番号1で形成されるドットは、互いの走査データレンジが重ならないため、同じ位置にはONにならない。しかし、シアン走査番号2の走査データレンジ(12.75〜85)と、イエローの走査番号1における走査データレンジ(12.75〜85)については重複しており、同じ位置のドットがONになる。すなわち、シアン走査番号2で形成されるドットと、イエローの走査番号1で形成されるドットが重なる。ただしこの場合、シアンとイエローとで同じデータレンジを使用するが、イエローのドットは走査番号1において形成されるため、イエローのほうが先にドットがONになる。「被覆条件3」3803における他の走査番号についても同様に、イエローのドットの方が必ず小さい走査番号で形成される。そのため、シアンのドットに対し、必ずイエローのドットの方が下層に配置される。
以上説明したように第3実施形態によれば、高被覆率部においてインク値分割率を動的に制御することによって、高被覆率部であっても全てのドットでシアンが上層、イエローが下層となるように制御される。したがって、上述した第1実施形態に対しさらに、高被覆率部における色ムラや光沢ムラの抑制、および主走査間のレジストレーションずれやインク同士の相互作用に起因する、粒状性増大や細かいスジの低減が可能となる。
<その他の実施形態>
上述した実施形態では、下層に配置したい色の走査データに補正を施す例を示したが、上層に配置したい色の走査データを補正することで、イエロー(Y)を下層、シアン(C)を上層に配置することもできる。上層に配置したい色の走査データを補正する場合、上述した実施形態と異なるのは、各走査データのレンジに対してこれまでとは逆順に走査番号を割り当てることである。図20は、上層に配置したい色の走査データを補正した場合の走査番号の割り付けを示す。図20は、「被覆条件1」4701、「被覆条件2」4702、「被覆条件3」4703のそれぞれにおける、シアン、およびイエローの走査データとして設定される濃度範囲(レンジ)を示している。同図によれば各走査データレンジに対し、走査番号が上記第1〜第4実施形態(例えば図11)とは逆順、すなわち低濃度域ほど後の走査番号が割り付けられていることが分かる。これにより、共通のドットを含むハーフトーン画像データについて、下層に配置したいイエローの方が先行する走査番号に割り当てられる。
なお、上述した各実施形態では、2つの色成分に対してドットの重畳制御を行ったが、3つ以上の色成分に対して重畳制御することもできる。
また、上述した各実施形態では、3つの被覆条件により多値の走査データの補正量(h1等)を設定する例を示した。しかしながら、このように被覆条件を3つに分けて補正量を設定する必要はない。例えば上記「被覆条件1」について設定された補正量のみを用いたとしても、下層に配置したいインクについて先行する多値の走査データを設定することは可能である。例えば、第1実施形態において「被覆条件1」のh1=C_d設定のみを用いた重畳制御を行った場合、高被覆率部では上記第1実施形態の説明とは逆に、シアンが下層、イエローが上層に配置されるように動作する。よって、1つまたは2つの被覆条件を用いた場合であっても、先行する多値の走査データを設定することが可能であるし、また、3つ以上の被覆条件を設定することも可能である。
また、上記各実施形態では、先行する記録素子に対応する第1の色のドットよりも、後行する記録素子によって印字される第2のドットが下層に打たれるように制御する例を示した。しかしながら、下層に打ちたいドットが先行する記録素子に対応している場合であっても、当該ドットを常に下層に配置するためには、上記各実施形態と同様の制御を行う必要がある。例えば、先行する記録素子に対応する第1の色の濃度が、後行する記録素子に対応する第2色の濃度に比べて大幅に低い場合には、第1の色のドットの大部分が、第2の色のドットの上層に打たれることがある。上記各実施形態は、このような場合にも対応可能である。すなわち本発明は、図1(b)に示すような記録ヘッドおよび走査方向の構成の場合にのみ効果を発揮するものではなく、マルチパス印字において、下層に配置したい色を制御したい場合に有効である。
また、上記各実施形態ではハーフトーン処理部109において、走査番号毎、色毎に同じ閾値マトリクスを用いる例を示したが、必ずしも同じ閾値マトリクスを用いなくても良い。例えば、走査番号毎には同じ閾値マトリクスを用い、色毎には異なる閾値マトリクスを用いても良い。逆に、走査番号毎には異なる閾値マトリクスを用いて、色毎に同じ閾値マトリクスを用いても良い。また、色毎、走査番号毎に、異なる閾値マトリクスを用いても良い。ただし、異なる閾値マトリクスとしては、形成するドットパターンの傾向が近い方が望ましい。
また、上記各実施形態では、補正量h1等を用いて多値走査データを制御することで、下層に配置したいインクを先行する走査で形成する例を示した。しかしながら本発明の主眼は、下層に配置したいインクに対して先行する走査において、多値の走査データを設定することである。そのため、例えば補正値h1を用いなくても、下層に配置したいインクについて先行する多値の走査データを設定することができれば、本発明の範疇である。
また、上記各実施形態では、信号値のレンジに対して順に走査番号を割り振った。しかしながら必ずしもこの限りではない。例えば第1の実施形態における被覆条件2について考える。図11が示す通り、シアンおよびイエローいずれも低いレンジから、順に走査番号が割り当てられている。同一の閾値マトリクスを使った場合、シアンのレンジとイエローのレンジが同じであれば共通の位置にドットが打たれることになる。そのため、ここでは、下層に配置したいイエローのレンジに対応する走査番号をシアンの走査番号よりも先行するように割り当てればよい。シアンの走査データレンジ76.5〜121.1を走査番号1、121.1〜165.8を走査番号2、165.8〜210.4を走査番号4、210.4〜255を走査番号3に割り当ててもよい。
上述した実施形態では、前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、信号値と走査回数に従って各走査における上位信号値と下位信号値を設定したが、各走査の上位信号値と下位信号値の設定をせずに、走査毎の重なりを制御することもできる。シアンとイエローにおいて共通の画素にドットを配置するハーフトーン画像データがある場合、下層に配置するイエローのハーフトーン画像データを先行する走査番号に対応するように設定すればよい。例えば、ハーフトーン処理部109について、図21のような構成が挙げられる。閾値マトリクス制御部4001には、各色の各走査に対応する閾値マトリクスが格納されている。まず、下層に配置したいイエローについて、各走査データを閾値マトリクスを用いて量子化する。この時、各走査の閾値マトリクスは互いに位相が異なるため、走査ごとのハーフトーン画像データができるだけ排他なドット配置になる。その後、イエローのハーフトーン画像データに基づいて、シアンの量子化に用いる閾値マトリクスを制御する。シアンの各走査の閾値マトリクスにおいて、いずれの走査においてもイエローのドットが打たれない画素に対応する閾値を低く設定する。また、各走査の閾値マトリクスにおいて、後行する走査でイエローのドットが打たれる画素に対応する閾値を高く設定する。例えば、走査番号3に対応する閾値マトリクスにおいて、イエローの走査番号3、走査番号4においてドットが打たれる画素に対応する閾値を低く設定する。一方、イエローの走査番号1、走査番号2においてドットが打たれる画素に対応する閾値を高く設定する。このような制御を各走査番号に対応する閾値マトリクスに行うことで、シアンとイエローに共通の画素にドットを配置するハーフトーン画像データがある場合、下層に配置したイエローのハーフトーン画像データを先行する走査番号に対応するように設定される。
また、上記各実施形態では、複数の主走査ラインを形成する際に、図1(b)に示すような記録ヘッド201が左から右に走査することを前提として説明を行った。図1(b)に示すような記録ヘッド構成であれば、シアンのドットが必ず先行走査で形成されるため、イエローを下層に配置したい場合には、イエロードットをシアンのドットが形成するよりも前の走査番号において形成する必要があった。しかしながら、記録ヘッドが往復走査する場合であれば、必ずしもシアンドットが形成される走査よりも前の走査番号でイエロードットを形成する必要はない。例えば、記録ヘッドが右から左に動作する際には、シアンドット形成よりもイエロードット形成の方が先行するため、イエロードットの方が下層に配置される。したがって、下層に配置したいインクのドットを常に前の走査番号で形成する例に限らず、上述したように、走査方向に応じて走査データ設定するようにしても良い。
また、上記各実施形態においては、所謂インクジェット記録方式による画像形成を行う場合を例として説明を行った。本発明は、インクジェット記録方式以外の方式によって画像形成を行う記録装置(例えば熱転写方式や電子写真方式)に対しても、同様に適用可能である。この場合、上記各実施形態においてインク滴を吐出するノズルが、ドットを記録する記録素子やレーザー発光素子に対応することとなる。
また本発明は例えば、記録媒体の記録幅に対応する長さの記録ヘッドを有し、記録ヘッドに対して記録媒体を移動させて記録を行う、いわゆるフルライン型の記録装置等にも適用できる。
また本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (19)

  1. 複数の記録素子を備えた記録ヘッドが記録媒体上の同一領域に対して、画像の第1の色成分に対応する第1の画像データによる記録を行い、該画像の第2の色成分に対応する第2の画像データによる記録を行うような走査を複数回行うことで画像を形成する画像形成装置での処理対象となる画像データを生成する画像処理装置であって、
    前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、前記第1及び前記第2の画像データを構成する画素の画素値が表す濃度範囲を各走査に分割することにより、各走査における第1の走査データおよび第2の走査データを設定する設定手段と、
    前記第1および第2の走査データの濃度範囲に基づいて、各走査における第1および第2のハーフトーン画像データを生成する生成手段とを有し、
    前記設定手段は、各走査間における前記第1の走査データが表す濃度範囲と、前記第2の走査データが表す濃度範囲とに共通する濃度範囲がある場合は、前記第1の走査データの方が先行する走査に対応させ
    前記設定手段は、前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、信号値と走査回数に従い、各走査における上位信号値と下位信号値を設定することにより前記第1および第2の走査データを設定し、
    前記生成手段は、前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、各走査における前記上位信号値および前記下位信号値に対して閾値マトリクスを用いたハーフトーン処理を行った結果の差を、各走査におけるハーフトーン画像データとして生成し、
    前記設定手段は、走査ごとに、前記第2の画像データの前記下位信号値が、前記第1の画像データの前記上位信号値よりも大きくなるように設定する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記設定手段は、各走査間における前記第1の走査データの濃度範囲と前記第2の走査データの濃度範囲とを異ならせることにより、各走査のうち前記第1のハーフトーン画像データが示すドットパターンと、前記第2のハーフトーン画像データが示すドットパターンとに共通の画素位置にドットを有するドットパターンは、前記第1のハーフトーン画像データの方が先行する走査に対応するように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記設定手段は、前記第1の色成分のドットが前記第2の色成分のドットの下層に配置するように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記設定手段は、前記第1の色成分のドットが前記第2の色成分のドットの上層に配置される画素が少なく、分散するように制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記設定手段は、前記第1および前記第2の画像データのそれぞれについて予め設定された走査ごとの分割率と、前記第1および第2の画像データの信号値とに応じて算出された補正量を、前記第2の画像データの各走査における前記上位信号値および前記下位信号値に加算することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 前記設定手段は、前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、走査ごとに分割された信号値レンジにおける上限の値を前記上位信号値とし、該信号値レンジにおける下限の値を前記下位信号値として設定した後、前記補正量を、前記第2の画像データの各走査における前記上位信号値および前記下位信号値に加算することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記設定手段は、前記第1および第2の画像データの前記分割率に応じて、前記記録ヘッドにおける前記記録素子の位置ごとに設定された第1のパラメータを前記第1および第2の画像データに乗じることで、前記上位信号値および前記下位信号値を設定し、
    さらに、前記分割率に応じて、前記記録ヘッドにおける前記記録素子の位置ごとに設定された第2のパラメータを用いて、前記補正量を算出することを特徴とする請求項又はに記載の画像処理装置。
  8. 前記第1および第2のパラメータはそれぞれ、テーブルとして保持されることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  9. 前記設定手段は、前記第1および第2の画像データの信号値の和が、各信号値がとり得る最大値未満である旨を示す第1の補正判定条件が真である場合に、前記第1の画像データの信号値を前記補正量として設定し、
    前記第1の補正判定条件が偽であり、かつ、前記第1および第2の画像データの信号値に前記第2のパラメータを乗じた結果の差分である差分パラメータが、前記最大値と前記第2の画像データの信号値との差分以下である旨を示す第2の補正判定条件が真である場合に、前記最大値から前記第2の画像データの信号値を減じた値を前記補正量として設定し、
    前記第1の補正判定条件が偽であり、かつ、前記第2の補正判定条件が偽である場合に、前記差分パラメータを前記補正量として設定する
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の画像処理装置。
  10. 前記分割率は、前記第1および前記第2の画像データのそれぞれについて、前記記録ヘッドにおける前記記録素子ごとに設定され、該記録ヘッドにおける上端と下端との間において非対称に分布することを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記設定手段は、前記第1の補正判定条件が偽であり、かつ、前記第2の補正判定条件が偽である場合に、前記第1の画像データについての前記記録素子ごとの前記分割率を第2の画像データに応じて再設定して、前記第1および第2の画像データの各走査における前記上位信号値および前記下位信号値を設定することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  12. 前記生成手段は、前記閾値マトリクスとして分散型マトリクスを用いることを特徴とする請求項乃至11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記第1、第2の走査データは、濃度を表す上位データと下位データとによって表されることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 複数の記録素子を備えた記録ヘッドが記録媒体上の同一領域に対して、画像の第1の色成分に対応する第1の画像データによる記録を行い、該画像の第2の色成分に対応する第2の画像データによる記録を行うような走査を複数回行うことで画像を形成する画像形成装置での処理対象となる画像データを生成する画像処理装置であって、
    前記第2の画像データに補正量を加算することにより補正する補正手段と、
    前記第1の画像データおよび前記補正された第2の画像データを構成する画素の画素値が表す濃度範囲を各走査に分割し、低い濃度範囲から順に先行する走査割り当てることにより、走査ごとの第1の走査データおよび第2の走査データを設定する設定手段と、
    前記第1および第2の走査データの濃度範囲に基づいて、各走査における前記第1および第2のハーフトーン画像データを生成する生成手段とを有し、
    前記補正手段は、前記第2の画像データが表す濃度範囲が前記第1の画像データが表す濃度範囲と一部重複するように前記補正量を設定することを特徴とする画像処理装置。
  15. 複数の記録素子を備えた記録ヘッドが記録媒体上の同一領域に対して、画像の第1の色成分に対応する第1の画像データによる記録を行い、該画像の第2の色成分に対応する第2の画像データによる記録を行うような走査を複数回行うことで画像を形成する画像形成装置での処理対象となる画像データを生成する画像処理装置であって、
    前記第2の画像データに補正量を加算することにより補正する補正手段と、
    前記第1の画像データおよび前記補正された第2の画像データを構成する画素の画素値が表す濃度範囲を各走査に分割することにより、走査ごとの第1の走査データおよび第2の走査データを設定する設定手段と、
    前記第1および第2の走査データの濃度範囲に基づいて、各走査における前記第1および第2のハーフトーン画像データを生成する生成手段とを有し、
    前記補正手段は、記第2の画像データが表す濃度範囲が前記第1の画像データが表す濃度範囲と重複しない補正量と、前記第2の画像データが表す濃度範囲が前記第1の画像データが表す濃度範囲と一部重複する補正量とを切替えて用いることを特徴とする画像処理装置。
  16. 設定手段と生成手段を有し、複数の記録素子を備えた記録ヘッドが記録媒体上の同一領域に対して、画像の第1の色成分に対応する第1の画像データによる記録を行い、該画像の第2の色成分に対応する第2の画像データによる記録を行うような走査を複数回行うことで画像を形成する画像形成装置での処理対象となる画像データを生成する画像処理装置における画像処理方法であって、
    前記設定手段が、前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、前記第1および第2の画像データを構成する画素の画素値が表す濃度範囲を各走査に分割することにより、各走査における第1の走査データおよび第2の走査データを設定し、
    前記生成手段が、前記第1および第2の走査データの濃度範囲に基づいて、各走査における第1および第2のハーフトーン画像データを生成し、
    前記設定手段は、各走査間における前記第1の走査データが表す濃度範囲と、前記第2の走査データが表す濃度範囲とに共通する濃度範囲がある場合は、前記第1の走査データの方が先行する走査に対応させ
    前記設定手段は、前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、信号値と走査回数に従い、各走査における上位信号値と下位信号値を設定することにより前記第1および第2の走査データを設定し、
    前記生成手段は、前記第1および第2の画像データのそれぞれについて、各走査における前記上位信号値および前記下位信号値に対して閾値マトリクスを用いたハーフトーン処理を行った結果の差を、各走査におけるハーフトーン画像データとして生成し、
    前記設定手段は、走査ごとに、前記第2の画像データの前記下位信号値が、前記第1の画像データの前記上位信号値よりも大きくなるように設定する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  17. 補正手段、設定手段及び生成手段を有し、複数の記録素子を備えた記録ヘッドが記録媒体上の同一領域に対して、画像の第1の色成分に対応する第1の画像データによる記録を行い、該画像の第2の色成分に対応する第2の画像データによる記録を行うような走査を複数回行うことで画像を形成する画像形成装置での処理対象となる画像データを生成する画像処理装置における画像処理方法であって、
    前記補正手段が、前記第2の画像データに補正量を加算することにより補正し、
    前記設定手段が、前記第1の画像データおよび前記補正された第2の画像データを構成する画素の画素値が表す濃度範囲を各走査に分割し、低い濃度範囲から順に先行する走査割り当てることにより、走査ごとの第1の走査データおよび第2の走査データを設定し、
    前記生成手段が、前記第1および第2の走査データの濃度範囲に基づいて、各走査における第1および第2のハーフトーン画像データを生成し、
    前記補正手段は、前記第2の画像データが表す濃度範囲が前記第1の画像データが表す濃度範囲と一部重複するように前記補正量を設定することを特徴とする画像処理方法。
  18. 補正手段、設定手段及び生成手段を有し、複数の記録素子を備えた記録ヘッドが記録媒体上の同一領域に対して、画像の第1の色成分に対応する第1の画像データによる記録を行い、該画像の第2の色成分に対応する第2の画像データによる記録を行うような走査を複数回行うことで画像を形成する画像形成装置での処理対象となる画像データを生成する画像処理装置における画像処理方法であって、
    前記補正手段が、前記第2の画像データに補正量を加算することにより補正し、
    前記設定手段が、前記第1の画像データおよび前記補正された第2の画像データを構成する画素の画素値が表す濃度範囲を各走査に分割することにより、走査ごとの第1の走査データおよび第2の走査データを設定し、
    前記生成手段が、前記第1および第2の走査データの濃度範囲に基づいて、各走査における第1および第2のハーフトーン画像データを生成し、
    前記補正手段は、記第2の画像データが表す濃度範囲が前記第1の画像データが表す濃度範囲と重複しない補正量と、前記第2の画像データが表す濃度範囲が前記第1の画像データが表す濃度範囲と一部重複する補正量とを切替えて用いることを特徴とする画像処理方法。
  19. コンピュータ装置が読み取り実行することで、該コンピュータ装置を請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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