JP2010100017A - 画像処理装置及びその制御方法、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録画像の耐候性の保持、同一色度における帯状の光沢むら発生の抑止、高速記録を両立しながら、記録位置による色むらの発生を最小限に抑えた記録を実現する。
【解決手段】 画像データに対して設定されている印刷条件に基づいて、記録媒体上の同一画像領域に対する記録を完了するための、記録ヘッドの走査回数を判定する。同一画像領域に対する記録における、記録ヘッドの今回の走査における走査方向を判定する。走査回数と走査方向に応じて、記録ヘッドの今回の走査における、相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する。決定した相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量で、画像データを印刷するための印刷データを生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、同系色の相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材を吐出する記録ヘッドを記録媒体に対して主走査方向に往復走査することによって、前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置に対する印刷データを生成する画像処理装置に関する。
近年、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等における情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行う記録装置には様々な方式のものがある。その中で、記録媒体に記録剤(色材)を付着することで記録媒体上にテキストや画像を形成する方式が実用化されている。このような方式の代表例として、複数のインクの吐出口を備えた記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置が知られている。
従来、インクジェット記録装置に用いられるインクは、水に溶解しやすい染料を色材として用いた染料インクが広く適用されてきた。染料インクを用いたインクジェット記録装置では、一般に良好な画質の画像出力が実現されている。
一方で、近年、印刷物の耐光性や耐水性の向上への要求が高まっている。上述の染料インクは、分子レベルで溶媒中に溶解し、記録媒体に記録されると、その染料インクは記録媒体の繊維質の内部に浸透して定着する。この染料インクは一般に耐光性が悪いことが知られており、染料インクを組成する染料分子が光により分解しやすいため、記録画像の色が褪色してしまう。また、染料インクで印刷した印刷物は、一般に耐水性が悪いことが知られており、水に濡れると記録媒体の繊維質に浸透した染料分子が水に溶解するため、記録画像において滲みが発生しやすい。
染料インクで発生する耐光性や耐水性の問題を解決するために、近年では、色材に顔料を用いた顔料インクの開発が進められている。顔料インクは、分子として存在する染料インクと異なり、数10ナノメーターから数ミクロンの大きさの粒子として溶剤中に存在している。顔料インクでは、記録媒体に記録された後も顔料が粒子として記録媒体に定着するため、光に分解されにくく、水にも溶解しにくい。そのため、記録画像の耐光性、耐水性の点で、一般に染料インクより優れている。
また、インクジェット記録装置では、記録媒体に対して記録ヘッドが往復動作を行いながら記録を行うシリアル型のインクジェット記録装置が、低コストで高品位の画像を記録できることから広く普及している。このシリアル型のインクジェット記録装置では、記録速度の向上を図る構成の1つとして、双方向記録が知られている。即ち、記録ヘッドが往方向の走査で記録を行った後、所定量の紙送り(記録媒体の搬送)を実行し、その後の復方向(往方向と反対方向)の記録ヘッドの走査でも記録を行う記録方式である。この記録方式によれば、往方向の走査のみで記録を行い復方向の走査では記録を行わない片方向記録方式と比較すると、単純にはおよそ2倍の記録速度を実現できる。
一方、記録ヘッドの走査によって完成する領域の大きさに関して、記録ヘッドの吐出口配列幅に相当する幅の走査領域を1回の走査で完成する1パス記録と、紙送りを挟んだ複数回の走査で完成するマルチパス記録が知られている。マルチパス記録では、各記録走査の間に記録媒体の搬送が行われるため、同一画像領域に記録する記録素子(ノズル)は、各記録走査で異なっている。
従って、ノズル毎の吐出量あるいは記録媒体への着弾位置にばらつきが生じた場合も、これを分散させて画像上目立ちにくくさせることができる。また、1パス記録では、記録媒体の搬送量のばらつきによって生じやすくなる縞やスジもマルチパス記録を行うことによって、画像上目立ちにくくさせることができる。しかしながら、記録パス数が多いほど記録速度は遅くなってしまう。
これら1パス記録やマルチパス記録は、上述の双方向記録方式によっても実行され得るものであり、1パス記録を双方向記録方式で実行するとき、最も速い記録速度を実現することが可能になる。
上述したように、高速記録を実現するために双方向記録方式が用いられることはごく一般的であるが、一方で走査領域毎に色の違いを生じ、それが画像全体で帯状の色むらとなって画質劣化要因となることが課題となっている。これは、双方向記録における往方向と復方向では、各色インクの付与順序が異なることに起因したものである。
即ち、インクジェット記録装置では、各色インクの吐出口列がその走査方向に配列されている構成が一般的であり、この場合、その配列によって往復それぞれの走査での各色インクの付与順序が逆の関係となる。
染料インク、顔料インクともに特定の波長の光を吸収することで発色するが、顔料インクでは、光の吸収以外に、顔料粒子やインク内の空隙によって生じる光散乱が発色に大きな影響を与えている。一方、染料インクでは、主に分子レベルで記録媒体に浸透して定着しているため、顔料インクのような光散乱現象は小さく、光の吸収が発色に対して支配的である。このインク層における光散乱現象に起因して、染料インク以上に顔料インクでは各色インクの付与順序の違いによる色むらが大きな課題となる。
さらに、近年、ポスター印刷等の大判記録媒体を対象として、幅60インチ程にも及ぶ大判記録媒体用のインクジェット記録装置が市販されている。こうした大判記録媒体用のインクジェット記録装置では、記録ヘッドが同一画像領域内を走査して記録する際に、先行して記録媒体上に記録されたインクに対して、後続して記録されるインクの付与される時間の差が、記録媒体上の位置によって大きく異なる。
これは、記録ヘッドの走査方向(往方向から復方向/復方向から往方向)が切り替わる前後では先行インクと後続インクの記録時間差が小さく、その切り替わってからの距離が遠い箇所では先行インクと後続インクの記録時間差が大きいことによるものである。この記録時間差によって、先行して記録されたインクの定着状態(乾燥状態等)によっては、後続のインク形成に影響を与える。こうして形成されるインクの定着状態の違いが発色に影響を与えるため、少ないパス数で記録を行うと、結果として記録媒体上の位置による色むらを生じる。
上述したマルチパス記録では、記録パス数を多くすることで、インクの付与順序の違いを空間的に混在させ、インクの付与順序による色の違いを目立ちにくくしている。ここで、記録パス数を増加させることで、色むらの課題を解決可能であるが、印刷速度は低下ししまう。
現在のインクジェット記録装置においては、高画質、高耐候性(耐光性、耐水性)、高速記録の全てを両立させることが重要視されている。そこで、耐侯性に優れた顔料を色材として使用したインクジェット記録装置において、できるだけ少ないパス数で双方向記録方式を実行し、さらに色むらの発生を最小限に抑える必要がある。
また、記録媒体内に浸透して定着する染料インクと異なり、顔料インクはその粒子径の大きさから、表面にコート層や光沢層を持つような細孔径の小さな光沢紙等の記録媒体では、記録媒体内に浸透せず記録媒体表面に堆積する。そのため、顔料インクを用いて記録を行うと、インクの記録量に応じて記録された印刷物の表面粗さが異なり光沢が異なるという課題もある。このような理由から明らかなように、画像濃度による光沢の違い、いわゆる、光沢むらは、色材が記録媒体内部に浸透する染料インクではほぼ発生せず、色材が記録媒体表面に堆積する顔料インクで顕著に発生する画質課題である。
また、上述の色むらの課題を解決する方法として、それぞれの色インクについて2つのノズル列を設け、それぞれのノズル列を記録ヘッドの走査方向に直交する軸に対して相互に対象となるように配置した記録方式がある(特許文献1)。または、1パス記録を双方向記録方式で実行する際に、往方向で記録する場合と復方向で記録する場合のそれぞれに対応するカラーマップ(記録するインク液滴量)を用いて記録を行う記録方式がある(特許文献2)。または、インクの記録順序を制御するメモリ領域を持たせ、同一色度を再現する場合にはインク記録順序を一定に保つ方式がある(特許文献3)。
特開2000−318189号公報 特開2000−318190号公報 特開2004−155181号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、記録可能なインクの種類(色数、液滴サイズ、色材種類)が増えないにも関わらず、各色についてノズル列を2列分確保しなければならず、記録ヘッドが大型化してしまう。即ち、記録装置の筐体が大型化してしまうという課題がある。
また、特許文献2に開示されている方法では、1パスかつ双方向記録方式で記録を行うため、ノズル間のばらつきや紙送りのばらつきによる画質劣化を抑制することができないという課題がある。また、顔料インクを用いた場合には、同一色度の画像であっても往方向と復方向とで記録するインク液滴量が異なることが起因して、帯状に異なる光沢が生じ、画質を低下させてしまうという課題もある。
また、特許文献3に開示されている方法では、色むらを抑制するためには、再現する色に応じて往路あるいは復路のどちらかしか記録を行わないため、高速記録を実現するために有効な双方向記録方式を充分に活用できないという課題がある。
本発明は上記の課題を鑑みてなされたものであり、同系色の相対的に耐候性の低い色材(例えば、染料インク)と相対的に耐候性の高い色材(例えば、顔料インク)を同時に搭載した画像形成装置にかかる課題を解決することを目的とする。具体的には、記録画像の耐候性の保持、同一色度における帯状の光沢むら発生の抑止、高速記録を両立しながら、記録位置による色むらの発生を最小限に抑えた記録を実現する画像処理装置及びその制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明による画像処理装置は以下の構成を備える。即ち、
同系色の相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材を吐出する記録ヘッドを記録媒体に対して主走査方向に往復走査することによって、前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置に対する印刷データを生成する画像処理装置であって、
画像データを入力する入力手段と、
前記画像データに対して設定されている印刷条件に基づいて、前記記録媒体上の同一画像領域に対する記録を完了するための、前記記録ヘッドの走査回数を判定する走査回数判定手段と、
前記同一画像領域に対する記録における、前記記録ヘッドの今回の走査における走査方向を判定する走査方向判定手段と、
前記走査回数と前記走査方向に応じて、前記記録ヘッドの今回の走査における、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する決定手段と、
前記決定手段で決定した前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量で、前記画像データを印刷するための印刷データを生成する生成手段と
を備える。
また、好ましくは、前記決定手段は、前記走査回数と前記走査方向に基づいて決定される前記記録媒体の搬送幅毎の色差がなくなるように、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する。
また、好ましくは、相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐光性の低い色材との記録媒体への記録順序によって発生する色差を、前記記録ヘッドの走査回数と走査方向に対応づけたルックアップテーブルで管理する管理手段を更に備え、
前記決定手段は、前記ルックアップテーブルを参照して得られる、前記走査回数と前記走査方向に対応する色差がなくなるように、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する。
また、好ましくは、前記決定手段は、前記記録媒体上の複数の位置間における色差がなくなるように、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する。
また、好ましくは、相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐光性の低い色材との記録媒体への記録時間差によって発生する色差を、前記記録ヘッドの走査回数と走査方向に対応づけたルックアップテーブルで管理する管理手段を更に備え、
前記決定手段は、前記ルックアップテーブルを参照して得られる、前記走査回数と前記走査方向に対応する色差がなくなるように、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する。
また、好ましくは、前記相対的に耐候性の高い色材は、顔料インクであり、前記相対的に耐候性の低い色材は、染料インクである。
また、好ましくは、前記印刷条件として、前記走査回数と前記走査方向を設定する設定手段を更に備える。
上記の目的を達成するための本発明による画像処理装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
同系色の相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材を吐出する記録ヘッドを記録媒体に対して主走査方向に往復走査することによって、前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置に対する印刷データを生成する画像処理装置の制御方法であって、
画像データを入力する入力工程と、
前記画像データに対して設定されている印刷条件に基づいて、前記記録媒体上の同一画像領域に対する記録を完了するための、前記記録ヘッドの走査回数を判定する走査回数判定工程と、
前記同一画像領域に対する記録における、前記記録ヘッドの今回の走査における走査方向を判定する走査方向判定工程と、
前記走査回数と前記走査方向に応じて、前記記録ヘッドの今回の走査における、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する決定工程と、
前記決定工程で決定した前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量で、前記画像データを印刷するための印刷データを生成する生成工程と
を備える。
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
同系色の相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材を吐出する記録ヘッドを記録媒体に対して主走査方向に往復走査することによって、前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置に対する印刷データを生成する画像処理装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
画像データを入力する入力工程と、
前記画像データに対して設定されている印刷条件に基づいて、前記記録媒体上の同一画像領域に対する記録を完了するための、前記記録ヘッドの走査回数を判定する走査回数判定工程と、
前記同一画像領域に対する記録における、前記記録ヘッドの今回の走査における走査方向を判定する走査方向判定工程と、
前記走査回数と前記走査方向に応じて、前記記録ヘッドの今回の走査における、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する決定工程と、
前記決定工程で決定した前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量で、前記画像データを印刷するための印刷データを生成する生成工程と
をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、記録画像の耐候性の保持、同一色度における帯状の光沢むら発生の抑止、高速記録を両立しながら、記録位置による色むらの発生を最小限に抑えた記録を実現する画像形成方法、画像形成装置、及び、画像形成プログラムを提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の実施形態は、特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
[実施形態1]
<装置構成詳細>
図1は本発明の実施形態1における画像形成装置の構成を示す基本となるブロック図である。
画像入力部101では、出力対象となる画像を形成するための画像データを入力する。画像処理部102及び画像記録方法決定部103では、印刷条件格納部105に予め設定され格納されている印刷条件を参照し、その印刷条件に応じた画像処理及び画像記録方法をそれぞれ決定する。これらの処理の詳細な内容は後述する。画像出力部104では、画像処理部102及び画像記録方法決定部103で適切に決定された印刷命令に従い、ユーザによって指定された記録媒体に印刷する。
図2Aは本発明の実施形態1における画像形成装置の詳細な構成を示すブロック図である。
図2Aを参照して、図1のブロック図における処理の一部を詳細に説明する。図2Aでは、ホスト装置(コンピュータまたは画像処理装置)201と、記録装置(インクジェット記録装置)202とで実現される画像形成装置の構成を示している。
記録装置202は、染料シアンインクCd、染料マゼンタインクMd、染料イエローインクYdの三色の染料インク、及び、顔料シアンインクCp、顔料マゼンタインクMp、顔料イエローインクYpの三色の顔料インク、によって印刷を行う。そのため、記録装置202は、これらインクを吐出するための複数の記録素子を有する記録ヘッド211を搭載している。
ホスト装置201のオペレーティングシステム(OS)上では、プリンタドライバが稼動し、画像処理部102における各処理は、通常、プリンタドライバ内で実行される。印刷条件設定部203については、詳細は後述するが、プリンタドライバのユーザインタフェース(UI)内で実現される。印刷対象となる画像データの入力は、画像入力部101にて行われる。ここで、画像入力部101は、プリンタドライバのユーザインタフェース(UI)に実装されている。画像データの入力に関しては、プリンタドライバとは別のアプリケーションで画像の編集や加工を行った後、そのアプリケーションからプリンタドライバを参照して印刷命令を実行する構成でも構わない。
画像入力部101にて入力する画像データまたは編集前の画像データは、種々の画像ソース媒体を介してホスト装置201に入力することができる。例えば、デジタルカメラで撮像した画像データを、メモリカード等の記憶媒体を介して入力しても良いし、スキャナで読み取った画像データや、CD−ROM等の記憶媒体に記録された画像データを入力しても良い。勿論、インターネット等のネットワーク上に配置されたサーバやWebサイトから画像データをダウンロードすることで入力しても良い。
ホスト装置201は、入力した画像データを表示部に表示する。ホスト装置201のユーザは、プリンタドライバを起動させて、そのプリンタドライバのユーザインタフェースを介して印刷を指示する。この指示に応じて、プリンタドライバは、入力した画像データを、例えば、sRGB規格の画像データ(各色8ビット)に変換して、画像処理部102に渡す。
画像処理部102は、カラーマッチング処理部204において、入力した画像データに色域(色再現範囲)マッピングを施す。つまり、カラーマッチング処理部204は、sRGB規格の画像データの再現可能な色域と、記録装置202が再現可能な色域(プリンタ色域)の関係を示す三次元ルックアップテーブル(3DLUT)及び補間演算を用いて、その画像データを変換する。具体的には、カラーマッチング処理部204は、RGBデータの画像データをプリンタ色域のRGBデータの画像データに変換(色域マッピング)する。
色分解処理部205は、色域マッピングされたRGBデータが表す色を再現するためのインクの組み合わせに対応する色分解データCdMdYdCpMpYp(各色8ビット)を生成する。この処理は、カラーマッチング処理部204と同様に、3DLUTと補間演算を併用して行う。各印刷条件に応じた色分解処理方法の詳細は後述する。
γ補正部206は、色分解処理部205によって得られた色分解データの各色データ毎に、その階調値を変換するγ補正を行う。例えば、記録装置202の各色インクの階調特性に応じた一次元ルックアップテーブル(1DLUT)を用いて、色分解データを記録装置202の階調特性に対応付ける変換を行う。
中間調処理部207は、各色8ビットの色分解データCdMdYdCpMpYpそれぞれを、誤差拡散法を用いてnビットデータに変換する量子化を行う。以下、n=4として説明する。4ビットデータは、記録装置202において、インクドットの配置パターンを示すためのインデックスになる。
このようにして生成したデータを、画像処理部102は、印刷データとして記録装置202に出力する。
尚、プリンタドライバ及び画像編集用の別アプリケーションでの処理は、それらのプログラムをCPUが実行することで実現される。当該プログラムは、ホスト装置201内のROMやハードディスク等の記憶媒体からRAMにロードされて実行される。その実行に際してRAMは、CPUのワークエリアとして用いられる。
一方、記録装置202は、ホスト装置201から入力される印刷データにドット配置パターン化処理部208及びマスクデータ変換処理部209による処理を施す。
ドット配置パターン化処理部208は、実際の印刷画像の画素毎に、4ビットのインデックスデータ(階調値情報)に対応するドット配置パターンに従いドット配置を行う。つまり、ドット配置パターン化処理部208は、4ビットデータで表現される各画素に、その画素の階調値に対応するドット配置パターンを割り当てる。次に、ドット配置パターン化処理部208は、画素内の複数の各エリアについてドットのオン(記録)とオフ(非記録)を定義して、各エリアに「1」または「0」の吐出(記録)データを配置する。
マスクデータ変換処理部209は、得られる1ビットの吐出データにマスク処理を施す。即ち、マスクデータ変換処理部209は、記録ヘッド211による副走査方向に所定幅の走査領域(以下、「バンド」と呼ぶ)の記録を複数回の走査で完成させるための各走査の吐出データを、それぞれの走査に対応したマスクを用いた処理によって生成する。ここで、副走査方向とは、記録ヘッド211の走査方向である主走査方向と直交する方向である。尚、マスクデータ変換処理部209の詳細は後述する。
マスクデータ変換処理部209は、生成した走査毎の吐出データCd、Md、Yd、Cp、Mp、Ypを、適切なタイミングでヘッド駆動回路210に送信する。ヘッド駆動回路210は、受信した吐出データに従い各インクを吐出するように、記録ヘッド211を駆動する。
尚、記録装置202におけるドット配置パターン化処理部208、マスクデータ変換処理部209は、専用のハードウェア回路を用いて、記録装置202の制御部を構成するCPUの制御の下に実行される。また、記録装置202のCPUが、プログラムに従い上記の処理を行っても良いし、ホスト装置201の、例えば、プリンタドライバが上記の処理を行っても良い。
また、図2Aに示す処理を実行するホスト装置201は、コンピュータに限定されず、例えば、記録装置202内で、ホスト装置201の各処理を実行しても構わない。
実施形態1において、「画素」とは、階調表現が可能な最小単位のことであり、多値データの画像処理、カラーマッチング処理、色分解処理、γ補正処理、中間調処理等の各種処理の対象になる最小単位である。また、ドット配置パターン化処理における一画素は4×4升のパターンに対応し、この一画素内の各升を「エリア」と呼ぶ。そして、エリアは、ドットのオンとオフを定義できる最小単位である。
これに関連して、カラーマッチング処理、色分解処理、γ補正における「画像データ」は、処理対象である画素の集合を表し、各画素は、例えば、8ビットの階調値を内容とするデータである。また、中間調処理における「画素データ」は、処理対象である画素データそのものを表し、中間調処理部207によって、8ビットの画素データは4ビットの階調値を内容とする画素データ(インデックスデータ)に変換される。
図2Bは本発明の実施形態1のコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。
図2Bにおいて、CPU1211は、RAM1212及びROM1203に記憶されたプログラムに従って、ホスト装置201全体の動作を制御する。RAM1212は、CPU1211のメインメモリとして使用され、CPU1211により実行されるプログラムがロードされる。また、このRAM1212は、CPU1211による制御動作時に各種データを一時的に保存するワークエリアを提供している。ROM1203は、ブートプログラムや各種データを不揮発に記憶している。
表示部1204は、CRTや液晶等の表示ユニットを有し、処理対象のデータや後述するUI画面等の表示に使用する。入力部1205は、キーボード、マウス等のポインティングデバイスを有し、ユーザの操作により各種データやコマンドを入力するのに使用される。
外部記憶装置1206は、ハードディスク等の大容量の記憶装置である。この外部記憶装置1206には、OS、各種アプリケーションプログラムやプリンタドライバ、及びデータ等が予めインストールされている。そして、そのプログラムの起動が指示されると、プログラムはRAM1212にロードされて実行される。
ネットワークインタフェース(I/F)1207は、LAN等のネットワーク1209とのインタフェースを制御している。このネットワーク1209には、プリンタ1040や各種入出力機器が接続されている。入出力ポート1208は、例えば、USBやIEEE1394等のインタフェースである。
<UI部>
図3は本発明の実施形態1に係るユーザインタフェース(UI)部の一例を示す図である。
図3を参照して、印刷条件設定部203について詳細に説明する。尚、UI上でユーザに指定された命令の処理内容に関する説明は後述する。
301は、印刷条件設定ウインドウである。ユーザが印刷を行う際に、入力部1205を介して、この印刷条件設定ウインドウ301を起動させて表示部1204に表示させ、印刷条件を設定する。また、印刷条件設定ウインドウ301は、プリンタドライバ上のインタフェースとして実装される。実施形態1では、ユーザが操作しやすいように、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)の例を記載しているが、コマンドライン上で命令を実行するインタフェースであっても構わない。
302は、画像入力部101で入力する画像データを指定する入力画像データ選択部である。入力画像データ選択部302は画像データのファイル名を入力することで、入力対象の画像データを指定することができる。
303は、印刷に用いられる記録媒体の種類を選択する記録媒体選択部である。記録媒体選択部303はコンボボックスとなっており、このコンボボックスに登録されている各種記録媒体から任意の記録媒体を選択することが可能である。
304は、色処理方法選択部である。図中の「標準」モード、「光沢優先」モード、「耐候性優先」モードは、同一のグループボックス内に配置されており、各モードは択一で選択されるラジオボタンで決定される。
「標準」モードは、色材として染料インクと顔料インクの両方を用いて記録を行うモードである。この「標準」モードは、高速記録(双方向記録方式、比較的少ないパス数での記録)、高耐候性(顔料インク)、帯状の光沢むら抑制を両立しながら、記録位置による色むらの発生を最小限に抑制するという、本発明の目的を実現するために必須のモードである。
「光沢優先」モードは、染料インクのみを用いて記録を行うモードである。ここで「光沢優先」としたのは、染料が記録媒体内部に浸透しやすく記録媒体自体の光沢が保持されやすいため、染料インクのみを用いた場合には、光沢紙やコート紙の光沢を損なわない記録が実現されるためである。
「耐候性優先」モードは、顔料インクのみを用いて記録を行うモードである。ここで「耐候性優先」としたのは、顔料が染料より大きな粒子として存在するため水濡れや褪色に強く、顔料インクのみを用いた場合には染料インクと比較して耐候性の高い記録が実現されるためである。
尚、これまで説明したとおり、染料インクと顔料インクの性質上、光沢と耐候性はトレードオフの関係にある。
305は、印刷速度設定部である。ここでは、印刷速度として、「速い」、「標準」、「遅い」の3つのモードを例示しているが、モード数は特に限定されるものではない。図中の「速い」モード、「標準」モード、「遅い」モードは、同一のグループボックス内に配置されており、各モードは択一で選択されるラジオボタンで決定される。そして、印刷速度設定部305で選択されたモードに応じて、記録パス数が決定される。
以下、「速い」モードは1パス記録、「標準」モードは4パス記録、「遅い」モードは16パス記録として説明を行う。ここで、「標準」モードは、顔料インクのみを用いて双方向記録方式で記録を行う際に、バンド状の色むらが知覚される程度のパス数であれば良い。また、「遅い」モードは、顔料インクのみを用いて双方向記録方式で記録を行う際に、バンド状の色むらが充分抑制される程度のパス数であれば良い。但し、パス数は、これに限定されるものではない。
306は、双方向記録を行うか、あるいは、片方向記録を行うかを設定するためのチェックボックスである。
上記の入力フィールド、コンボボックス、グループボックス、ラジオボタン、チェックボックス等の各種コントロールは、あくまでも一例であり、同等の機能を具備するものであれば、その他のオブジェクトであっても何ら問題ない。
また、UI部は、プリンタドライバとは別のアプリケーションに実装されていても良く、その場合、別のアプリケーションを用いてメモリ(印刷条件格納部105)上に格納した印刷条件を画像処理部102に渡すようになる。
<マスクデータ変換処理>
図4は本発明の実施形態1のマルチパス記録を説明するための模式図である。
マルチパス記録は、一般にシリアル型のインクジェット記録装置で適用され、記録媒体の同一画像領域に対し、複数回の記録走査に分けて画像が段階的に形成されていく方法である。
何回目の記録走査でどのエリアへの記録を可能とするかは、記録データと、マスクパターンと呼ばれる2値データとのAND処理をかけること等の処理によって決定されている。
また、各記録走査の間には、記録媒体の搬送が行われているので、同一画像領域に記録する記録素子は各記録走査で異なっている。従って、記録素子毎の吐出ばらつきが生じた場合にも、これを分散させ、画像上目立たなくさせることができる。
また、記録走査と記録走査の間に生じるつなぎ部では、搬送量のばらつきによって白スジや黒スジが生じてしまう場合があるが、これに対しても、マルチパス記録を行うことによって画像上目立たなくすることができる。
この記録素子単位の吐出ばらつきや搬送量のばらつきは、製造工程や精度の状態からどうしても生じてしまう画像劣化の要因である。よって、マルチパス記録は、シリアル型のインクジェット記録装置において、画像品位を保持する上で重要な記録技術であり、ごく一般的に採用されている。
図4は、4パスで片方向記録する際に、各色インクの付与順序を場所によらず一定にする場合に、使用される各色のマスクパターンの例を示した図である。
各格子は1つのインクドットが記録される領域(1エリア)を示しており、ここでは、4×4升の16エリアの領域におけるマスクパターンを示している。実際の記録の際には、ここに示す4×4升のマスクパターンの組み合わせが、縦横ともに繰り返されて適用されるものと考えて良い。また、これらのマスクパターンは、記録装置202のメモリに格納されている。
印刷操作においては、まず、第1の記録走査にて、1パス目のマスクパターンに従って間引かれた記録データが記録され、続く、第2から第6の記録走査で、それぞれのマスクパターンに従って間引かれた記録データが記録される。各色の1パス目〜6パス目のマスクパターンは、互いに補完の関係にあるため、記録媒体の同一画像領域においては、6回の記録走査で画像データの全てが記録される。
図4に示すように、実施形態1における各色のマスクパターンは、6回の記録走査中、連続する4回の記録走査で記録を完了する。ここでは、簡単のため、色材の種類が顔料のみを用いて記録を行う場合を例にして説明する。
イエローインク(Yインク)は1パス目〜4パス目で記録を行い(図4(a))、5パス目及び6パス目は記録を行わない。シアンインク(Cインク)は2パス目〜5パス目で記録を行い(図4(b))、1パス目及び6パス目は記録を行わない。マゼンタインク(Mインク)3パス目〜6パス目で記録を行い(図4(c))、1パス目及び2パス目は記録を行わない。
また、Yインク用の1〜4パス目のマスクパターンは、Cインク用の2〜5パス目のマスクパターン、及びMインク用の3〜6パス目のマスクパターンと同一のパターンを有する。換言すれば、各色のマスクパターンは、同一のパターンの開始位置を1パスずつずらしたものである。
これにより、全てのエリアにおいて、mパス目(m:1〜4の整数)においてYインクが記録され、m+1パス目においてCインクが記録され、m+2パス目においてMインクが記録されることになり、各色インクの重ね順を固定して記録することが可能となる。
また、各パス内においては、各色のマスクパターンは互いに排他の関係にあるため、複数色のインクドットが同一エリアに同一のパスで印刷されることはなく、マルチパス本来の目的である良好な定着結果を得ることができる。
実施形態1において、C、M、Y3色のインクを用いて黒色画像(いわゆるコンポジットブラック)の印刷を行う場合、図5に示すように、記録媒体501上に下から順にYインク502、Cインク503、Mインクドット504が積層する。
実施形態1では、各色のマスクパターンの内、記録を行う4回分については、ドットの記録率(記録を行うエリアの数)が各パスに均等に分割されているが、各エリアにおけるインクの記録順が制御可能であれば、各パスの記録率は不均一であっても問題はない。例えば、記録ヘッド端部における気流の影響を軽減する等の目的により、中間パスでの記録率を高く設定しても良い。
また、実施形態1では、4×4升を単位とし、各色について4回の記録走査で記録を完了するマスクパターンを用いて説明しているが、他の形態のマスクパターンであっても構わない。例えば、マスクパターンの単位は、任意の範囲のエリア群であってよいし、各色の印刷は、より少ない回数の走査で行われても、より多い回数の走査で行われてもかまわない。
<マルチパス記録>
図6は本発明の実施形態1の記録ヘッドにおける各色インクの記録素子(ノズル)配置を示す模式図である。
記録ヘッド211は、複数の記録素子602を有している。ここでは、図中、左から、Cdインク、Mdインク、Ydインク、Cpインク、Mpインク、Ypインク用の記録素子で構成されている。図では、ノズルである記録素子を副走査方向に一直線上に配置する例を示しているが、実施形態1における記録素子の配列は、これに限定されるものではない。例えば、解像度向上のためにジグザグに配置してあっても構わない。また、記録素子列の順序は、染料インク、顔料インクに限らず、限定されるものではない。
図7は本発明の実施形態1の双方向記録方式で4パス記録を行う際の記録ヘッドの走査と画像形成の関係を示す模式図である。
記録ヘッド211が記録媒体701上を左右に走査しながら記録を行う。一般的には、記録ヘッド211が記録媒体に対して往方向(復方向)に走査を行いながら記録を行った後、記録媒体701を所定量搬送させる。その後、同様に復方向(往方向)に走査を行いながら記録を行う。この動作(往復走査)を、繰り返すことで画像の形成を完了する。
ある画像領域702(斜線部)の形成には、Nパス目で、記録ヘッド211上の斜線部(記録素子列を4分割した一番下の領域)で示す領域の記録素子を利用して記録を行う。次に、(N+1)パス目で、記録ヘッド211上の斜線部(記録素子列を4分割した下から2番目の領域)で示す領域の記録素子を利用して記録を行う。
以下、(N+2)パス目、(N+3)パス目も記録ヘッド211上の斜線部で示した領域の記録素子を用いて記録を行う。同様に、画像領域703(網点部)は、(N+1)パス目から(N+4)パス目それぞれで、記録ヘッドの網点で示した領域の記録素子を用いて記録を行う。
つまり、中間調処理後の記録データとマスクパターンのAND処理の結果、2色以上のインクが重なる画素に関しては、記録ヘッド211における各色インク列の物理的配置によってインクの付与順序が反転する。その結果、顔料インクCp、Mp、Ypのみを用いて記録を行う場合、画像領域702と画像領域703の色の差(帯状の色むら)が顕著に発生する。
尚、1パス記録の場合、所定の画像領域に関して記録データ分全ての記録を1回の走査で記録しなければならないため、インクの付与順序を空間的に分散することができず、特に、高濃度領域で顕著に色むらが発生してしまう。
<処理フロー>
図8は本発明の実施形態1の印刷条件設定ウインドウにてユーザに選択された各印刷条件に応じた処理フローを示すフローチャートである。
まず、印刷条件設定部203は、双方向印刷の「オン」あるいは「オフ」を判定する(ステップS801)。ここで、双方向印刷が「オフ」である場合(ステップS801でNO)、画像処理部102は、「処理3」を実行する(ステップS808)。
一方、双方向印刷が「オン」である場合(ステップS801でNO)、印刷条件設定部203は、印刷速度が「速い」に選択されているか否かを判定する(ステップS802)。印刷速度が「速い」に選択されている場合(ステップS802でYES)、印刷条件設定部203は、色処理方法が「標準」に選択されているか否かを判定する(ステップS803)。色処理方法が「標準」に選択されていない場合(ステップS803でNO)、画像処理部102は、「処理3」を実行する(ステップS808)。一方、色処理方法が「標準」に選択されている場合(ステップS803でYES)、画像処理部102は、「処理1」を実行する(ステップS804)。
ステップS802において、印刷速度が「速い」に選択されていない場合(ステップS802でNO)、印刷条件設定部203は、印刷速度が「標準」に選択されている否か(実施形態1の場合、「標準」か「遅い」か)を判定する(ステップS805)。
印刷速度が「遅い」に選択されている場合(ステップS805でNO)、画像処理部102は、「処理3」を実行する(ステップS808)。印刷速度が「標準」に選択されている場合(ステップS805でYES)、印刷条件設定部203は、色処理方法が「標準」に選択されている否かを判定する(ステップS807)。色処理方法が「標準」に選択されている場合(ステップS806でYES)、画像処理部102は、「処理2」を実行する(ステップS807)
一方、色処理方法が「標準」に選択されていない場合(ステップS806でNO)、画像処理部102は、「処理3」を実行する(ステップS808)。
ここで、「処理1」は、双方向記録方式かつ1パス記録において、染料インクと顔料インクを両方用いて記録を行うことで、色むらの発生を抑制する処理である。
「処理2」は、双方向記録方式かつ比較的少ないパス数(実施形態1では、4パスの例を用いて説明)の記録において、染料インクと顔料インクを両方用いて記録を行うことで、色むらの発生を抑制する処理である。
「処理3」は、上記以外の記録方法の組み合わせであり、特別な処理は施さない。
<色分解処理>
上述の「処理1」における色分解を行うための色分解ルックアップテーブル(色分解LUT)の作成方法を図9から図13を参照して説明する。
図9は本発明の実施形態1の1パス記録を行う際の記録ヘッドの走査と画像形成の関係を示す模式図である。
ここでは、記録ヘッド211が記録媒体701上を左右に走査しながら記録を行う場合を例に挙げて説明する。
例えば、顔料シアンインク(Cpインク)、顔料イエローインク(Ypインク)をそれぞれ100%記録する場合、画像領域901(往方向記録)は、記録ヘッド211における各色の記録素子列の物理的配置から、Ypインク、Cpインクの順に記録される。一方、画像領域902(復方向記録)は、Cpインク、Ypインクの順に記録される。
従って、画像領域901では、記録媒体1003上にYpインク層1001、その上にCpインク層1002が積層する(図10(a))。同様に、画像領域902では、記録媒体1003上にCpインク層1004、その上にCpインク層1005が積層する(図10(b))。
図11は本発明の実施形態1の色材記録順序の違いによって再現される色の違いをプロットしたCIE L*a*b*色空間のa*b*平面図である。
図11では、CIE L*a*b*色空間での、あるL*値におけるa*b*平面上に、画像領域901と画像領域902のa*b*値を、点1101、点1102としてプロットしている。画像領域901と画像領域902の色の違い(色むら)は、図10のようなインク層の重なり順序に違いにより発生する。
この帯状の色むらを解消する方法として、実施形態1では、往方向記録と復方向記録で使用する色分解LUTを切り替える。
実施形態1では、染料インクを使用して色むらを補正する。ここでは、画像領域902に再現される色を画像領域901に再現される色と同一になるよう補正する例を説明する。図11の点1102は点1101より、Y方向の色相に近い色である。そのため、画像領域902を記録する際に、染料シアンインク(Cdインク)を所定量追加する。
図12は本発明の実施形態1の顔料インクにおける双方向記録時の帯状の色むらを補正するための染料インク追加量決定方法の例を示す図である。
図12では、Cdインクの追加量決定方法の例を示している。1201は、画像領域901での顔料インク使用量(ここでは、Cpインク100%、Ypインク100%)で記録した色票である。1202は、画像領域902での顔料インク使用量(ここでは、Cpインク100%、Ypインク100%)に、Cdインクを一定量変化させて記録した色票群である。
色票1201と、色票群1202それぞれの色票の両者を比較し、色票1201と一番色差が小さくなる色票を色票群1202から、目視あるいは測色して選択する。その際のCdインクの使用量がCdインク追加量となる。尚、色票1201が、色票群1202のある2つの色票の間にある場合は、補間演算によってCd使用量を算出しても良い。
ここでは、実際に印刷を実行して、インクの使用量を取得する方法を説明しているが、kubelka−Munk理論(高濃度部)やMurray−Davis式(低濃度部)等の色予測式を用いて取得しても良い。
また、画像領域902に再現される色を画像領域901に再現される色と同一になるよう補正する例を説明しているが、これに限定されない。例えば、再現したい色が、図11における点1101、点1102の色のどちらとも異なる場合、所望の色を再現するような顔料インクの使用量を決定してから、染料インクの追加量を決定しても良い。
所望の色を再現するような顔料インク使用量決定方法は、コスト面からはインク使用量の少ない方を選択することが望ましく、耐候性面からはインク使用量の多い方を選択することが望ましい。
また、往方向記録と復方向記録とで顔料インクの使用量を一定としているが、積層するインク層の順序によって光沢が異なる場合、帯状の光沢むらが発生しないよう、顔料インクの使用量も調整することが望ましい。
以上、濃度がごく高い高濃度領域について説明しているが、低濃度領域についても同様にして染料インクの追加量を決定する。以上の処理で決定したインクの使用量で、グリーンの階調を再現する際のインク出力(インク使用量)の対応例を図13に示す。
尚、染料インクを記録する画素は、顔料インクと重ならないような配置(排他ドット配置)にしても良いし、顔料インクと重なるような配置(ドットオンドット配置)にしても良い。但し、それぞれで染料インクの使用量が異なるため、染料インクの追加量を決定する際の色票の印刷や予測には、中間調処理を考慮して行う必要がある。
以上が、グリーン階調の色むら補正方法である。同様にして、レッド、ブルー等の複数の階調、及び、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルーの間の階調についても、補正を実行するための色分解を行う。また、その他の色については3次元色空間上で補間演算を行う。これにより、印刷に必要な色分解用の色分解LUTを生成する。
さらに、「処理2」においても、図7における画像領域702、703とそれに続く2つの領域、合わせて4つの領域の色間で、「処理1」と同様の処理を実行することで、各記録パスにおける色分解LUTの生成が可能になる。
尚、実施形態1では、比較的少ないパス数での記録の例を4パスで説明しているが、これに限定されるものではなく、2パス、6パス等、異なるパス数であっても何ら問題ない。
また、実施形態1では、インク色はシアン、マゼンタ、イエローの例を用いて説明しているが、インク色はシアン、マゼンタ、イエローに限らず、複数色であれば他の色のインクや異なる数のインクのセットを用いても良い。
例えば、シアン、マゼンタ、イエローを用いるより少ないインク量で無彩色、かつ、高濃度を表現可能なブラックインクを用いても良い。また、シアン、マゼンタ、ブラックのそれぞれのインクより相対的に淡い色のインクである淡シアンインク、淡マゼンタインク、グレーインクを用いても良い。さらに、レッド、グリーン、ブルー等の特色のインクを用いても良い。
以上説明したように、実施形態1によれば、同系色の相対的に耐候性の高い色材(顔料インク)と相対的に耐候性の低い色材(染料インク)を同時に搭載した記録装置において、高画質記録を実現することができる。特に、記録画像の耐候性の保持、帯状の光沢むら発生の抑止、高速記録を両立しながら、帯状の色むらの発生を最小限に抑えた記録を実現できる。 [実施形態2]
以下、実施形態2について説明する。実施形態2に画像形成装置の構成は、実施形態1と同様、図1を適用可能である。
特に、実施形態2では、実施形態1との相違点である、記録時間差による記録位置毎(記録位置間)の色むらの補正方法について説明する。
図14は本発明の実施形態1の双方向記録方式で4パス記録を行う際の記録ヘッドの走査と画像形成の関係を示す模式図である。
ここでは、記録媒体1401が、例えば、幅60インチ程にも及ぶ大判である場合について説明する。この場合、記録ヘッド211が同一画像領域内を走査して記録する際に、先行して記録媒体上に記録されたインクに対して、後続して記録されるインクの付与される時間の差が、記録媒体1401の位置によって大きく異なる。
これは、記録ヘッドの走査方向(往方向から復方向/復方向から往方向)が切り替わる前後では先行インクと後続インクの記録時間差が小さく、その切り替わってからの距離が遠い箇所では先行インクと後続インクの記録時間差が大きいことによるものである。この記録時間差によって、先行して記録されたインクの定着状態(乾燥状態等)によっては、後続のインク形成に影響を与える。こうして形成されるインクの定着状態の違いが発色に影響を与えるため、結果として記録媒体上の位置による色むらを生じる。
これを解消する方法として、記録ヘッド211の走査方向に同一画像領域をN分割(図14では、N=7の例)し、分割領域(a)〜(n)まで(正確には、これに続く2バンド分を含む)の、それぞれの記録位置、記録パスで色分解LUTを切り替える。
例として、画像領域1402、1403について、Cpインク100%、Ypインク100%で記録した際の分割領域(a)〜(n)で再現される色を図15に示す。実施形態2では、染料インクを使用して色むらを補正する。
ここでは、図14における分割領域(g)で再現される色に、その他の領域の色を補正する方法を説明する。図15の例では、分割領域(a)〜(f)は分割領域(g)よりシアンの色相に近いためYdインクを追加し、分割領域(h)〜(n)は分割領域(g)よりイエローの色相に近いためCdインクを追加する。染料インク追加量は実施形態1と同様、顔料インクに染料インクを一定量変化させて記録した複数色票あるいは予測式に基づき、分割領域(g)と最も色差が小さくなるように決定する。染料インク追加量の例を図16、図17に示す。それぞれ太枠で囲った量に相当する染料インク追加量が、補正に用いる染料インク追加量である。
その後の処理も実施形態1と同様にして実行することにより、色分解LUTを生成する。
以上説明したように、実施形態2によれば、実施形態1で説明した効果を、特に、大判記録を行うインクジェット記録装置についても達成することができる。
尚、上述の実施形態1及び実施形態2は、それぞれで実施しても良く、両実施形態を併用しても良い。
最後に、実施形態1及び2における色分解処理の処理フローについて、図18を用いて説明する。
図18は本発明の色分解処理の処理フローを示すフローチャートである。
尚、この色分解処理は、上述の図9〜図13で説明した色分解LUTを予め作成しておき、その作成した色分解LUTをホスト装置内で保持している状態で行う。この色分解LUTでは、同一画像領域における記録ヘッドの走査回数とその走査方向(往方向/複方向)毎に、各色材の使用量が対応づけて管理されている。そして、記録ヘッドの走査方向が切り替わる毎に、対応する走査方向の色分解LUTを参照することで、各色材の使用量を決定することが可能となる。
まず、色分解処理部205は、印刷条件格納部105に格納されている印刷条件から、同一画像領域における記録ヘッドの走査回数を判定する(ステップS1801)。
次に、色分解処理部205は、処理対象の画像データに基づく記録を行うための記録ヘッドの走査方向を判定する(ステップS1802)。
次に、色分解処理部205は、判定した走査回数と走査方向に対応する、色分解LUTを参照する(ステップS1803)。
次に、色分解処理部205は、参照した色分解LUTから、判定した走査回数と走査方向に応じて、今回の走査における、各色剤の使用量を決定する。
このように、色分解処理部205は、画像データに対して設定されている印刷条件に基づいて、記録媒体上の同一画像領域に対する記録を完了するための、記録ヘッドの走査回数を判定する走査回数判定部として機能する。また、色分解処理部205は、同一画像領域に対する記録における、記録ヘッドの今回の走査における走査方向を判定する走査方向判定部として機能する。更に、色分解処理部205は、走査回数と走査方向に応じて、記録ヘッドの今回の走査における、相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する決定部として機能する。
尚、実施形態1の構成における色分解LUTとしては、相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐光性の低い色材との記録媒体への記録順序によって発生する色差を、走査回数と走査方向別に管理する。
そして、実施形態1の構成の場合、判定した走査回数と走査方向に対応する色差が所定値より小さくなるように補正する。つまり、その補正を実現できるような、相対的に耐候性の高い色材の使用量と、相対的に耐光性の低い色材の使用量をそれぞれ決定する。
この補正は、換言すれば、記録媒体の搬送幅毎(記録媒体の搬送前後の記録走査領域間に生じる記録画像)の色差がなくなるように補正することを意味する。
特に、実施形態1では、相対的に耐候性の高い色材の使用量(顔料)は一定量に決定し、図11における画像領域902に再現される色を画像領域901に再現される色と同一になるように、相対的に耐光性の低い色材の使用量を決定する。
一方、実施形態2の構成における色分解LUTとしては、相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐光性の低い色材との記録媒体への記録時間差によって発生する色差を、走査回数と走査方向別に管理する。
そして、実施形態2の構成の場合、判定した走査回数と走査方向に対応する色差が所定値より小さくなるように補正する。つまり、その補正を実現できるような、相対的に耐候性の高い色材の使用量と、相対的に耐光性の低い色材の使用量をそれぞれ決定する。
この補正は、換言すれば、記録媒体の搬送幅毎(記録媒体の搬送前後の記録走査領域間)における記録媒体上の位置によって生じる記録画像の色差がなくなるように補正することを意味する。
特に、実施形態2では、相対的に耐候性の高い色材の使用量(顔料)は一定量に決定し、図14における画像領域1402、1403における分割領域(a)〜(n)それぞれで再現される色が同一になるように、相対的に耐光性の低い色材の使用量を決定する。
以上のように、相対的に耐候性の高い色材(顔料インク)と相対的に耐候性の低い色材(染料インク)を用いる双方向記録において、記録走査領域間で生じる色差がなくなるような色材の使用量を決定する。これにより、記録走査領域間で生じる光沢ムラや色ムラ等の画質劣化を低減することができる。
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスクがある。また、更に、記録媒体としては、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、その接続先のホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。また、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
本発明の実施形態1における画像形成装置の構成を示す基本となるブロック図である。 本発明の実施形態1における画像形成装置の詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1のコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係るユーザインタフェース(UI)部の一例を示す図である。 本発明の実施形態1のマルチパス記録を説明するための模式図である。 本発明の実施形態1における、C、M、Y3色のインクを用いて黒色画像の印刷を行う場合の各インクの積層を示す模式図である。 本発明の実施形態1の記録ヘッドにおける各色インクの記録素子(ノズル)配置を示す模式図である。 本発明の実施形態1の双方向記録方式で4パス記録を行う際の記録ヘッドの走査と画像形成の関係を示す模式図である。 本発明の実施形態1の印刷条件設定ウインドウにてユーザに選択された各印刷条件に応じた処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態1の1パス記録を行う際の記録ヘッドの走査と画像形成の関係を示す模式図である。 本発明の実施形態1の色材記録順序の違いによるインク層重なりの違いを示す模式図である。 本発明の実施形態1の色材記録順序の違いによって再現される色の違いをプロットしたCIE L*a*b*色空間のa*b*平面図である。 本発明の実施形態1の顔料インクにおける双方向記録時の帯状の色むらを補正するための染料インク追加量決定方法の例を示す図である。 本発明の実施形態1の階調値とインク出力(インク使用量)の対応例を示す図である。 本発明の実施形態1の双方向記録方式で4パス記録を行う際の記録ヘッドの走査と画像形成の関係を示す模式図である。 本発明の実施形態2の記録位置における色むらをプロットしたCIE L*a*b*色空間のa*b*平面図である。 本発明の実施形態2における記録位置における色むらを補正するための染料インク追加量決定方法の例を示す図である。 本発明の実施形態2における記録位置における色むらを補正するための染料インク追加量決定方法の例を示す図である。 本発明の色分解処理の処理フローを示すフローチャートである。
符号の説明
101 画像入力部
102 画像処理部
103 画像記録方法決定部
104 画像出力部
105 印刷条件格納部

Claims (9)

  1. 同系色の相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材を吐出する記録ヘッドを記録媒体に対して主走査方向に往復走査することによって、前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置に対する印刷データを生成する画像処理装置であって、
    画像データを入力する入力手段と、
    前記画像データに対して設定されている印刷条件に基づいて、前記記録媒体上の同一画像領域に対する記録を完了するための、前記記録ヘッドの走査回数を判定する走査回数判定手段と、
    前記同一画像領域に対する記録における、前記記録ヘッドの今回の走査における走査方向を判定する走査方向判定手段と、
    前記走査回数と前記走査方向に応じて、前記記録ヘッドの今回の走査における、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する決定手段と、
    前記決定手段で決定した前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量で、前記画像データを印刷するための印刷データを生成する生成手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記決定手段は、前記走査回数と前記走査方向に基づいて決定される前記記録媒体の搬送幅毎の色差がなくなるように、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐光性の低い色材との記録媒体への記録順序によって発生する色差を、前記記録ヘッドの走査回数と走査方向に対応づけたルックアップテーブルで管理する管理手段を更に備え、
    前記決定手段は、前記ルックアップテーブルを参照して得られる、前記走査回数と前記走査方向に対応する色差がなくなるように、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記決定手段は、前記記録媒体上の複数の位置間における色差がなくなるように、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐光性の低い色材との記録媒体への記録時間差によって発生する色差を、前記記録ヘッドの走査回数と走査方向に対応づけたルックアップテーブルで管理する管理手段を更に備え、
    前記決定手段は、前記ルックアップテーブルを参照して得られる、前記走査回数と前記走査方向に対応する色差がなくなるように、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記相対的に耐候性の高い色材は、顔料インクであり、前記相対的に耐候性の低い色材は、染料インクである
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記印刷条件として、前記走査回数と前記走査方向を設定する設定手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 同系色の相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材を吐出する記録ヘッドを記録媒体に対して主走査方向に往復走査することによって、前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置に対する印刷データを生成する画像処理装置の制御方法であって、
    画像データを入力する入力工程と、
    前記画像データに対して設定されている印刷条件に基づいて、前記記録媒体上の同一画像領域に対する記録を完了するための、前記記録ヘッドの走査回数を判定する走査回数判定工程と、
    前記同一画像領域に対する記録における、前記記録ヘッドの今回の走査における走査方向を判定する走査方向判定工程と、
    前記走査回数と前記走査方向に応じて、前記記録ヘッドの今回の走査における、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する決定工程と、
    前記決定工程で決定した前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量で、前記画像データを印刷するための印刷データを生成する生成工程と
    を備えることを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  9. 同系色の相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材を吐出する記録ヘッドを記録媒体に対して主走査方向に往復走査することによって、前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置に対する印刷データを生成する画像処理装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    画像データを入力する入力工程と、
    前記画像データに対して設定されている印刷条件に基づいて、前記記録媒体上の同一画像領域に対する記録を完了するための、前記記録ヘッドの走査回数を判定する走査回数判定工程と、
    前記同一画像領域に対する記録における、前記記録ヘッドの今回の走査における走査方向を判定する走査方向判定工程と、
    前記走査回数と前記走査方向に応じて、前記記録ヘッドの今回の走査における、前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量を決定する決定工程と、
    前記決定工程で決定した前記相対的に耐候性の高い色材と前記相対的に耐候性の低い色材それぞれの使用量で、前記画像データを印刷するための印刷データを生成する生成工程と
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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