JP5897420B2 - 発泡性部材 - Google Patents

発泡性部材 Download PDF

Info

Publication number
JP5897420B2
JP5897420B2 JP2012162949A JP2012162949A JP5897420B2 JP 5897420 B2 JP5897420 B2 JP 5897420B2 JP 2012162949 A JP2012162949 A JP 2012162949A JP 2012162949 A JP2012162949 A JP 2012162949A JP 5897420 B2 JP5897420 B2 JP 5897420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main body
insertion hole
head
attachment
respect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012162949A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014019404A (ja
Inventor
野村 幸司
幸司 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iida Industry Co Ltd
Original Assignee
Iida Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iida Industry Co Ltd filed Critical Iida Industry Co Ltd
Priority to JP2012162949A priority Critical patent/JP5897420B2/ja
Publication of JP2014019404A publication Critical patent/JP2014019404A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5897420B2 publication Critical patent/JP5897420B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、中空構造体を構成する構成部材に取り付けられ、加熱されることで発泡及び硬化して発泡体を形成する本体部を有する発泡性部材に関する。
中空構造体の内部空間に発泡体を配置させる際には、中空構造体を構成する構成部材に取り付けられる発泡性部材が用いられる。発泡性部材は、加熱されることで発泡及び硬化して発泡体を形成する本体部を有している。この種の発泡性部材としては、本体部を湾曲又は屈曲させることで所定の形状とされるものが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の発泡性部材は、本体部に形成した切れ込み部を利用して本体部の一部が起立される構成を有する。このように起立された本体部の一部は、中空構造体を構成する構成部材に取り付けるための取付部とされる。
特開2011−161642号公報
発泡性部材の取付部は、本体部に切れ込み部を形成した後に本体部の一部を起立させることで容易に形成することができる。一方、本体部に取付部を挿入する挿入孔を形成し、本体部を湾曲又は屈曲させた変形状態とした際に挿入孔へ取付部を挿入する構成によれば、変形状態とされた本体部の形状を保持させることが可能となる。ところが、変形状態とされた本体部の形状を保持させるには、例えば、本体部の弾性や挿入孔及び取付部の寸法の設計について自由度の低下を招くおそれがある。この点、本体部は、例えば発泡体の体積、挿入孔に対する取付部の挿入し易さ等も考慮して設計されるため、本体部の弾性や挿入孔及び取付部の設計によって、本体部の形状を保持させるには限界がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、変形状態とされた本体部の形状を保持させることの容易な発泡性部材を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明の発泡性部材は、中空構造体を構成する構成部材に取り付けられ、加熱されることで発泡及び硬化して発泡体を形成する本体部を有する発泡性部材であって、前記本体部は、第1外面と前記第1外面の裏面側に位置する第2外面とを有するとともに、前記第1外面が外周面とされ、かつ前記第2外面が内周面とされる態様で湾曲又は屈曲されることで、前記第1外面の一部と前記第2外面の一部とが向かい合う変形状態とされ、前記本体部は、その一部を前記第1外面に対して起立可能とする切れ込み部を有し、起立された前記本体部の一部は、前記構成部材に取り付ける取付部として構成され、前記本体部は、前記変形状態において前記取付部が挿入される挿入孔を有し、前記本体部は、前記変形状態において前記第1外面の一部とその第1外面の一部に向かい合う前記第2外面の一部との相対移動を規制する規制部を有することを要旨とする。
この発明では、変形状態において第1外面の一部とその第1外面の一部に向かい合う第2外面の一部との相対移動を規制する規制部を有する。従って、本体部の弾性や挿入孔への取付部の挿入に加えて、規制部によっても本体部の変形状態を保持させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発泡性部材において、前記規制部は、前記本体部を変形させる前の状態において、前記切れ込み部を基準として前記挿入孔側とは反対側に位置する凹部と、前記切れ込み部を基準として前記挿入孔側に位置する本体部により構成される係止部とを備え、前記変形状態において、前記凹部の有する第1壁部と第2壁部との間に前記係止部が配置される構成であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発泡性部材において、前記規制部は、前記本体部を変形させる前の状態において、前記切れ込み部を基準として前記挿入孔側とは反対側に位置する凸部と、前記切れ込み部を基準として前記挿入孔側に位置する係止部とを備え、前記変形状態において、前記凸部が前記係止部に挿入される構成であることを要旨とする。
上記請求項2及び請求項3に記載のように、規制部を構成することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発泡性部材において、前記取付部は、前記変形状態において前記挿入孔から前記第1外面側に突出される頭部と、前記頭部を前記本体部に連結する基部とを有し、切れ込み部は、前記頭部が前記基部に対して前記挿入孔側に位置する形状をなすことを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発泡性部材において、前記取付部は、前記変形状態において前記挿入孔から前記第1外面側に突出される頭部と、前記頭部を前記本体部に連結する基部とを有し、前記切れ込み部は、前記頭部が前記基部に対して前記挿入孔側とは反対側に位置する形状をなすことを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発泡性部材において、前記取付部は、第1切れ込み部により形成される第1取付部と第2切れ込み部により形成される第2取付部とを含み、前記第1取付部は、前記変形状態において前記挿入孔から前記第1外面側に突出される第1頭部と、前記第1頭部を前記本体部に連結する第1基部とを有し、前記第2取付部は、前記変形状態において前記挿入孔から前記第1外面側に突出される第2頭部と、前記第2頭部を前記本体部に連結する第2基部とを有し、前記第1切れ込み部は、前記第1頭部が前記第1基部に対して前記挿入孔側に位置する形状をなし、前記第2切れ込み部は、前記第2頭部が前記第2基部に対して前記挿入孔側とは反対側に位置する形状をなすことを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発泡性部材において、前記第1切れ込み部と前記第2切れ込み部とは連続していることを要旨とする。
上記請求項4から請求項7に記載のように、本体部に切れ込み部を形成し、その切れ込み部から取付部を形成することができる。
本発明によれば、変形状態とされた本体部の形状を保持させることの容易な発泡性部材が提供される。
(a)は実施形態の発泡性部材を示す斜視図、(b)は発泡性部材の一部を拡大して示す斜視図。 変形状態とされた発泡性部材を示す斜視図。 (a)は構成部材に取り付ける状態の発泡性部材を示す正面図、(b)は(a)の左側面図、(c)は(a)の右側面図。 (a)は中空構造体に配置した発泡性部材を示す部分断面図、(b)は発泡体が形成された中空構造体を示す断面図。 (a)及び(b)は切れ込み部の変更例を示す平面図。 (a)は発泡性部材の変更例を示す斜視図、(b)は変形状態とされた発泡性部材を示す斜視図。 (a)は発泡性部材の変更例を示す斜視図、(b)は変形状態とされた発泡性部材を示す斜視図。 (a)は発泡性部材の変更例を示す斜視図、(b)は変形状態とされた発泡性部材を示す斜視図、(c)は変形状態とされた発泡性部材を示す左側面図。
本発明を具体化した一実施形態について図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態の発泡性部材は、第1外面11aと第1外面11aの裏面側に位置する第2外面11bとを有する本体部11から構成される。本体部11は、加熱されることで発泡及び硬化して発泡体を形成する発泡性材料から形成されている。本実施形態の発泡性部材は、車両の一部を構成する中空構造体の内部空間に配置された後に加熱されることで、その内部空間に発泡体を形成する用途に用いられる。
本体部11は、図1(a)に矢印で示すように第1外面11aが外周面とされ、かつ第2外面11bが内周面とされる態様で湾曲可能に構成されている。図1(b)に二点鎖線で示すように、本体部11は、その一部を第1外面11aに対して起立可能とする切れ込み部12を有している。切れ込み部12によって起立された本体部11の一部は、中空構造体を構成する第1パネルに本体部11を取り付ける取付部13として構成される。本実施形態の切れ込み部12は、第1取付部31を形成する第1切れ込み部21と、第2取付部32を形成する第2切れ込み部22とから構成される。
図1(a)に示すように、本体部11は、第1外面11a及び第2外面11bを貫通する挿入孔14を有している。挿入孔14には、図1(b)に示される第1取付部31及び第2取付部32が挿入される。第1取付部31は、第2外面11b側から挿入孔14に挿入された際に第1外面11a側に突出される第1頭部31aと、第1頭部31aを本体部11に連結する第1基部31bとを有している。第2取付部32についても、第1取付部31と同様に、第2頭部32aと第2基部32bとを有している。図1(a)に示すように、第1切れ込み部21は、第1頭部31aが第1基部31bに対して挿入孔14側に位置する形状をなしている。また、第2切れ込み部22は、第2頭部32aが第2基部32bに対して挿入孔14側とは反対側に位置する形状をなしている。本実施形態では、第1切れ込み部21と第2切れ込み部22とは連続している。
本体部11には、切れ込み部12を基準として挿入孔14側とは反対側となる位置に凹部15が形成されている。凹部15には、本体部11により構成される係止部16が係止される。係止部16は、切れ込み部12を基準として挿入孔14側に位置する。詳述すると、凹部15は第1壁部15aと第1壁部15aと離間する第2壁部15bとを有し、第1壁部15aと第2壁部15bとの間には内奥面が形成されている。第1壁部15aと第2壁部15bとの間には、係止部16が配置可能となっている。こうした第1壁部15a及び第2壁部15bは、いずれも第1外面11a及び第2外面11bを有している。
係止部16の切れ込み部12側には、係止部16が第1壁部15aと第2壁部15bとの間に配置された状態において各壁部15a,15bを支持する支持部17が形成されている。支持部17は、第1壁部15aを支持する第1支持部17aと第2壁部15bを支持する第2支持部17bとから構成される。各支持部17a,17bは、係止部16と凹部15とが連なる方向とは異なる方向に突出される。本実施形態では、本体部11は長手方向を有する形状をなすため、各支持部17a,17bは本体部11の長手方向とは異なる方向(幅方向)に突出されている。
本体部11を構成する発泡性材料には、基材、発泡剤、及び架橋剤が含有される。発泡性材料には、必要に応じて充填剤、可塑剤等を含有させることができる。基材としては、合成樹脂、エラストマー及びゴムが挙げられる。合成樹脂としては、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、EVA(エチレン/ビニルアセテートコポリマー)等が挙げられる。エラストマーとしては、RB(ポリブタジエンエラストマー)、SBS(スチレン/ブタジエン/スチレンブロックコポリマー)、SIS(スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体)、SEBS(スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロック共重合体)等が挙げられる。ゴムとしては、NR(天然ゴム)、SBR(スチレン/ブタジエンゴム)、BR(ブタジエンゴム)、NBR(ニトリルゴム)、CR(クロロプレンゴム)、IR(イソプレンゴム)、IIR(ブチルゴム)、EPDM(エチレンプロピレンジエン三元共重合体)、UR(ウレタンゴム)、ENR(エポキシ化天然ゴム)、EPM(エチレン/プロピレンゴム)等が挙げられる。発泡剤としてはアゾジカルボンアミド、ジニトロペンタメチレンテトラミン等が挙げられ、架橋剤としては周知のジメチルウレア、ジシアンジアミド、充填剤としては炭酸カルシウム、硫酸バリウム、フェライト、シリカ等が挙げられる。
本体部11は、例えば押出成形、射出成形等の成形法、打抜加工、切断加工等の加工法を適宜組み合わせることで形成することができる。
次に、中空構造体に取り付ける状態の発泡性部材(変形状態とされた本体部11)について詳述する。
図2及び図3(a)〜(c)に示すように、本体部11は、第1外面11aが外周面とされ、かつ第2外面11bが内周面とされる態様で湾曲されることで、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとが向かい合う変形状態とされる。変形状態では、取付部13が挿入孔14に挿入されるとともに凹部15に係止部16が係止される。図3(a)に示すように、取付部13が挿入孔14に挿入されることで、各頭部31a,32aは先端側に向かうにしたがって離間するように配置される。図3(b)に示すように、各壁部15a,15bは各支持部17a,17bによって支持される。なお、変形状態とされた本体部11は、全体として環状をなしている。
本体部11では、第1外面の一部41aとその第1外面の一部41aに向かい合う第2外面の一部41bとの相対移動が凹部15への係止部16の係止、及び各支持部17a,17bへの各壁部15a,15bの支持により規制される。すなわち、凹部15、係止部16及び各支持部17a,17bは、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの相対移動を規制する規制部として構成される。
続いて、発泡性部材の使用方法について説明する。
図3(a)〜(c)に示すように、本体部11を取り付ける第1パネル51には、取付孔51aが貫設されている。本体部11は、取付部13を取付孔51aに挿入することで第1パネル51に取り付けられる。詳述すると、図3(a)に示すように、第1パネル51に取り付ける前の本体部11では、第1頭部31aの先端側及び第2頭部32aの先端側が本体部11の周方向Cにおいて離間している。すなわち、取付部13の全体形状において、取付部13の先端側における周方向Cに沿った寸法は、取付部13の基端側よりも大きくなるように形成されている。一方、第1パネル51の有する取付孔51aは、取付部13(各頭部31a,32a)の先端における周方向Cに沿った寸法よりも小さい内径となる部位を有している。
取付孔51aに取付部13を挿入するには、まず、第1頭部31aと第2頭部32aとの先端側を接近させるように取付部13又は本体部11を弾性変形させる。例えば、図3(a)に二点鎖線で示すように、本体部11の環状部位を縮径するように弾性変形させることで、第2頭部32aの先端側を第1頭部31aの先端側に接近させることができる。このように取付部13の先端側の周方向Cにおける寸法を縮小した状態で、取付部13を取付孔51aに挿入し、本体部11を図3(a)に実線で示される形状に復元させる。こうした取り付け操作により、図4(a)に示すように取付部13が取付孔51aに係止される結果、取付部13が取付孔51aから抜け出すことが抑制される。なお、取付孔51aにおいて、図3(b)及び(c)に示される本体部11の軸方向Aに沿った寸法は、取付部13が挿入可能な寸法に適宜設定される。
図4(a)に示すように、本体部11の取り付けられた第1パネル51に、第2パネル52が接合されることで中空構造体53が形成される。こうして本体部11(発泡性部材)が内部空間に配置された中空構造体53は、例えば電着塗装の後の乾燥工程により加熱される。このとき、本体部11が加熱されることで発泡及び硬化して、図4(b)に示すように中空構造体53の内部空間に発泡体61が形成される。本実施形態では、中空構造体53の所定の断面を閉塞するように発泡体61が充填される。発泡体61が充填された中空構造体53では、その強度、剛性、制振性、遮音性等が高められる。
次に、発泡性部材の作用について説明する。
図2及び図3(a)〜(c)に示される変形状態とされた本体部11は、それ自体の弾性や挿入孔14への取付部13の挿入によって保持される。このとき、本実施形態では、凹部15に係止部16が係止されるとともに、各壁部15a,15bが各支持部17a,17bによって支持される。凹部15に係止部16が係止されることで、例えば、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの軸方向Aに沿った相対移動が規制される。また、各支持部17a,17bへ各壁部15a,15bが支持されることで、例えば、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの周方向Cに沿った相対移動が規制される。このように本体部11は、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの相対移動を規制する規制部を有している。こうした本体部11によれば、本体部11の弾性や挿入孔14への取付部13の挿入に加えて、規制部によっても本体部11の変形状態を保持させることができる。
上述した本実施形態によって発揮される効果について以下に記載する。
(1)本体部11は、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとが向かい合う変形状態とされる。この本体部11は、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの相対移動を規制する規制部を有しているため、変形状態とされた本体部11の形状を保持させることが容易となる。これにより、例えば、本体部11の弾性や挿入孔14及び取付部13の寸法の設計について自由度を確保することが容易となる。従って、例えば、より好適な発泡体61の形成を実現したり、挿入孔14への取付部13の挿入や第1パネル51への取り付けを考慮したりする設計が容易となる。
(2)規制部は、凹部15とこれに係止する係止部16とを備えている。凹部15は、本体部11を変形させる前の状態において、切れ込み部12を基準として挿入孔14側とは反対側に位置される。係止部16は、本体部11を変形させる前の状態において、切れ込み部12を基準として挿入孔14側に位置する本体部11によって構成される。そして、本体部11の変形状態においては、各壁部15a,15b間に係止部16が配置される。この構成によれば、例えば、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの軸方向Aに沿った相対移動が規制されることで、本体部11を変形状態としたときの形状が保持され易くなる。
(3)規制部は、各壁部15a,15bに係止部16が配置された状態で各壁部15a,15bを支持する各支持部17a,17bを備えている。この構成によれば、例えば、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの周方向Cに沿った相対移動が規制されることで、本体部11を変形状態としたときの形状が保持され易くなる。これにより、変形状態において、例えば挿入孔14から各頭部31a,32aが抜け出すことが抑制される。
(4)第1切れ込み部21は、第1頭部31aが第1基部31bに対して挿入孔14側に位置する形状をなし、第2切れ込み部22は、第2頭部32aが第2基部32bに対して挿入孔14側とは反対側に位置する形状をなしている。このような各切れ込み部21,22を本体部11が有することで、各取付部31,32を形成することが容易となる。
また、上述した取付部13により、各頭部31a,32aの先端側を接近させる弾性変形及び復元を利用して、取付孔51aに各取付部31,32を係止させることができる。このため、例えば取付孔51aに係止させる取付係止部を取付部13に別途形成することを省略することが可能となる。なお、各頭部31a,32aの少なくとも一方に取付係止部を形成した場合には、取付部13の取付孔51aに対する係止力を高めることが可能である。例えば、図3(b)に二点鎖線で示すように、第1頭部31aが取付係止部31cを有する場合、第1頭部31aの先端側を軸方向Aに沿って第2頭部32a側に向けて弾性変形させて、第1頭部31aを取付孔51aに挿入することで、取付孔51aに取付係止部31cを係止させることができる。
(5)本体部11の一部を起立させて取付部13を形成するに伴って、本体部11の一部には開口部が形成される。こうした開口部周辺の本体部11は、他の部分に比して変形し易くなる。例えば、本体部11を変形状態とした際や変形状態とされた本体部11に外力が加わった際に、開口部周辺の本体部11が過剰に変形することで、本体部11が意図しない形状となり易くなる。特に、上記(4)で述べた位置関係で第1取付部31及び第2取付部32を形成して各取付部31,32を挿入孔14で保持させる場合、第1基部31b及び第2基部32bの近傍に位置する本体部11に加わる力のバランスが崩れることで本体部11が捩れるおそれがある。この点、上記(1)で述べた規制部を設けることで、本体部11を変形状態とした際や変形状態の本体部11に外力が加わった際において、本体部11の捩れを抑制することが可能となる。
(6)第1切れ込み部21と第2切れ込み部22とが連続しているため、例えば、連続した切断刃を本体部11に押し付けることで各切れ込み部21,22を形成することができる。このため、各切れ込み部21,22の位置関係のばらつきを抑制することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態を次のように変更して構成してもよい。
・前記第1切れ込み部21及び第2切れ込み部22は連続しているが、例えば図5(a)及び(b)に示すように第1切れ込み部21及び第2切れ込み部22は不連続に配置されてもよい。
・取付部13の形状及び数は適宜変更することができる。例えば、図6(a)及び(b)に示すように、第2切れ込み部22を省略し、第1切れ込み部21によって第1取付部31のみが形成されるように変更されてもよいし、図7(a)及び(b)に示すように、第1切れ込み部21を省略し、第2切れ込み部22によって第2取付部32のみが形成されるように変更されてもよい。更に、本体部11は、3個以上の取付部が形成されるように切れ込み部を有する本体部に変更されてもよい。
・前記本体部11は、複数の取付孔を有する第1パネルに対応して、複数の取付部を有する態様に変更されてもよい。
・図6及び図7に示される本体部11において、挿入孔14から取付部13の抜け出しを抑制すべく、挿入孔14に係止する挿入孔係止部を取付部13に形成したり、取付部13が挿入孔14に圧入されるように構成したりすることができる。この場合であっても、本体部11が第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの相対移動を規制する規制部を有することで、変形状態とされた本体部11の形状は保持され易くなる。
・前記各支持部17a,17bは省略されてもよい。この場合であっても、上記(2)で述べた凹部15と凹部15に係止する係止部16との関係により、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの相対移動を規制する規制部が構成される。
・前記規制部は、図8に示す規制部に変更することができる。図8(a)に示される本体部11は、切れ込み部12を基準として挿入孔14側とは反対側に位置する凸部18と、切れ込み部12を基準として挿入孔14側に位置する係止部19とを備えている。図8(b)及び(c)に示すように、変形状態とされた本体部11では、係止部19に凸部18が挿入される。こうした凸部18及び係止部19は、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの相対移動を規制する規制部として構成される。この規制部では、例えば、第1外面の一部41aと第2外面の一部41bとの相対移動は、前記実施形態で説明した周方向C及び軸方向Aに沿った方向において規制される。
・本体部11に例えば凹条等の屈曲部を形成することで、本体部を屈曲可能とし、その屈曲を利用して本体部を変形状態とされる構成に変更されてもよい。例えば、厚みを増した本体部の場合では、屈曲部を形成することで、本体部を変形状態とすることが容易となる。また、本体部11は、屈曲部と湾曲部とにより変形状態とされる本体部に変更されてもよい。
・発泡性部材には、本体部11以外の部品を設けることができる。例えば、図6(b)及び図7(b)に示される頭部に、本体部11を発泡及び硬化させる加熱に耐え得る耐熱性を有する材料から形成した取付部材を接合し、その取付部材により本体部11を第1パネル51に取り付ける構成とされてもよい。また例えば、前記耐熱性を有する材料から形成した補強部材を本体部11に積層したり、埋設したりすることもできる。
・本体部11は、複数の部品を結合することで形成されてもよい。
・発泡性部材(本体部11)を取り付ける第1パネルとしては、例えば、インナパネル、アウタパネル、及びリンフォースパネルが挙げられる。第1パネルを備えて形成される中空構造体は、車両を構成する中空構造体に限らず、鉄道用、船舶用、航空機用、建築用等に適用される中空構造体であってもよい。
・発泡性部材(本体部11)の形状は、特に限定されず、例えば中空構造体の内部形状、発泡体の形成量等に応じて適宜変更することができる。本体部の形状としては、その一部を起立させて取付部を形成したり、変形状態にしたりすることが容易であるという観点から、前記実施形態のように第1外面11a及び第2外面11bを表裏面とするシート状をなすことが好ましい。
・前記実施形態の発泡体61は、図4(b)に示す中空構造体53の断面において、中空構造体53の内部空間を満たすように形成されているが、例えば、この断面において、発泡体の配置されない中空部が存在するように形成されてもよい。
上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・前記規制部は、前記本体部を変形させる前の状態において、前記切れ込み部を基準として前記挿入孔側とは反対側に位置する凹部と、前記切れ込み部を基準として前記挿入孔側に位置する本体部により構成される係止部とを備え、前記変形状態において前記凹部の有する第1壁部と第2壁部との間に前記係止部が配置される構成であり、更に、前記第1壁部と前記第2壁部との間に前記係止部が配置された状態で前記第1壁部を支持する第1支持部と、前記第2壁部を支持する第2支持部とを備える発泡性部材。
A…軸方向、C…周方向、11…本体部、11a…第1外面、11b…第2外面、12…切れ込み部、13…取付部、14…挿入孔、15…凹部(規制部)、15a…第1壁部、15b…第2壁部、16,19…係止部(規制部)、17…支持部(規制部)、17a…第1支持部、17b…第2支持部、18…凸部(規制部)、21…第1切れ込み部、22…第2切れ込み部、31…第1取付部、31a…第1頭部、31b…第1基部、31c…取付係止部、32…第2取付部、32a…第2頭部、32b…第2基部、41a…第1外面の一部、41b…第2外面の一部、51…第1パネル(構成部材)、51a…取付孔、52…第2パネル、53…中空構造体、61…発泡体。

Claims (7)

  1. 中空構造体を構成する構成部材に取り付けられ、加熱されることで発泡及び硬化して発泡体を形成する本体部を有する発泡性部材であって、
    前記本体部は、第1外面と前記第1外面の裏面側に位置する第2外面とを有するとともに、前記第1外面が外周面とされ、かつ前記第2外面が内周面とされる態様で湾曲又は屈曲されることで、前記第1外面の一部と前記第2外面の一部とが向かい合う変形状態とされ、
    前記本体部は、その一部を前記第1外面に対して起立可能とする切れ込み部を有し、起立された前記本体部の一部は、前記構成部材に取り付ける取付部として構成され、
    前記本体部は、前記変形状態において前記取付部が挿入される挿入孔を有し、
    前記本体部は、前記変形状態において前記第1外面の一部とその第1外面の一部に向かい合う前記第2外面の一部との相対移動を規制する規制部を有することを特徴とする発泡性部材。
  2. 前記規制部は、前記本体部を変形させる前の状態において、前記切れ込み部を基準として前記挿入孔側とは反対側に位置する凹部と、前記切れ込み部を基準として前記挿入孔側に位置する本体部により構成される係止部とを備え、前記変形状態において、前記凹部の有する第1壁部と第2壁部との間に前記係止部が配置される構成である請求項1に記載の発泡性部材。
  3. 前記規制部は、前記本体部を変形させる前の状態において、前記切れ込み部を基準として前記挿入孔側とは反対側に位置する凸部と、前記切れ込み部を基準として前記挿入孔側に位置する係止部とを備え、前記変形状態において、前記凸部が前記係止部に挿入される構成である請求項1に記載の発泡性部材。
  4. 前記取付部は、前記変形状態において前記挿入孔から前記第1外面側に突出される頭部と、前記頭部を前記本体部に連結する基部とを有し、切れ込み部は、前記頭部が前記基部に対して前記挿入孔側に位置する形状をなす請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発泡性部材。
  5. 前記取付部は、前記変形状態において前記挿入孔から前記第1外面側に突出される頭部と、前記頭部を前記本体部に連結する基部とを有し、前記切れ込み部は、前記頭部が前記基部に対して前記挿入孔側とは反対側に位置する形状をなす請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発泡性部材。
  6. 前記取付部は、第1切れ込み部により形成される第1取付部と第2切れ込み部により形成される第2取付部とを含み、
    前記第1取付部は、前記変形状態において前記挿入孔から前記第1外面側に突出される第1頭部と、前記第1頭部を前記本体部に連結する第1基部とを有し、
    前記第2取付部は、前記変形状態において前記挿入孔から前記第1外面側に突出される第2頭部と、前記第2頭部を前記本体部に連結する第2基部とを有し、
    前記第1切れ込み部は、前記第1頭部が前記第1基部に対して前記挿入孔側に位置する形状をなし、
    前記第2切れ込み部は、前記第2頭部が前記第2基部に対して前記挿入孔側とは反対側に位置する形状をなす請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発泡性部材。
  7. 前記第1切れ込み部と前記第2切れ込み部とは連続している請求項6に記載の発泡性部材。
JP2012162949A 2012-07-23 2012-07-23 発泡性部材 Active JP5897420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012162949A JP5897420B2 (ja) 2012-07-23 2012-07-23 発泡性部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012162949A JP5897420B2 (ja) 2012-07-23 2012-07-23 発泡性部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014019404A JP2014019404A (ja) 2014-02-03
JP5897420B2 true JP5897420B2 (ja) 2016-03-30

Family

ID=50194762

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012162949A Active JP5897420B2 (ja) 2012-07-23 2012-07-23 発泡性部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5897420B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5508882B2 (ja) * 2010-02-04 2014-06-04 イイダ産業株式会社 発泡性充填具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014019404A (ja) 2014-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4472583B2 (ja) 発泡具
JP5369520B2 (ja) 車両用ドアトリム
KR20170038948A (ko) 자동차용 펜더 인슐레이션
JP4809172B2 (ja) 発泡充填具、及びそれを用いた発泡体の充填方法
JP5897420B2 (ja) 発泡性部材
JP4451273B2 (ja) 発泡充填具
JP5522552B2 (ja) 車両用インストルメントパネル前端部組付け構造
JP5848886B2 (ja) 発泡充填具、それを用いて得られる構造体の製造方法、及び発泡体の充填方法
JP2007084015A (ja) 発泡充填具
EP2022706B1 (en) Under-cover support structure
JP5944190B2 (ja) 発泡性部材の取付具、及び発泡充填具
JP5184023B2 (ja) 発泡充填具、及び長尺状中空構造体の補強方法
JP5508882B2 (ja) 発泡性充填具
JP2010234853A (ja) 発泡充填具
JP5300704B2 (ja) 発泡性充填材
JP5071804B2 (ja) 車両用インストルメントパネル前端部組付け構造
JP5566985B2 (ja) 発泡充填具
JP5876315B2 (ja) スペーサ部材
JP4452664B2 (ja) 発泡充填具
JP5199046B2 (ja) 発泡充填具
JP4607714B2 (ja) 発泡充填部材
JP6155113B2 (ja) 発泡充填具
JP5492515B2 (ja) 発泡充填具、その取付構造及び取付方法
JP4355284B2 (ja) 発泡充填部材
JP4799131B2 (ja) 膨張性成形体及び充填具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150401

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5897420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250