JP5895920B2 - 回転電機の回転子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機、とりわけ、回転子鉄心が一対のランデル型ポールコアからなり、自動車用交流発電機のごとき過酷な使用環境下で実用に供される回転電機に好適な回転子と、その製造方法に関する。
〔従来の技術〕
回転電機の中枢をなす回転子およびその製造方法としては、種々なものが開発され、実用に供されているが、回転子鉄心とシャフトとを回り止めして圧入固定する基本構成に加え、回転子鉄心のシャフトに対する軸方向の抜け止め手段として、回転子鉄心とシャフトとをかしめ固定するかしめ手段を採用しているのが一般的である。
もっぱら自動車用交流発電機に採用されている、回転子鉄心が一対のランデル型ポールコアからなる回転子においても、一対のランデル型ポールコア(以下、単にポールコアもしくは回転子鉄心という。)とシャフトとを回り止めして圧入固定するとともに、ポールコアのシャフトに対する軸方向の抜け止めをかしめ手段にて行っており、具体的には例えば特許文献1、2のごとき構造および製造方法が知られている。
この特許文献1、2に記載のものは、図8に示すように、シャフト31の外周面に軸方向に伸びるローレット溝(回り止め用溝)311を設けて、回転子鉄心32にシャフト31を圧入固定するとともに、シャフト31の外周面にはローレット溝311の軸方向両端側に環状溝(抜け止め用溝)312を設け、回転子鉄心32の両端面側中心部を塑性変形させてその環状溝312に食い込ませる抜け止め手段(かしめ手段X)を設けることで、回転子鉄心32のシャフト31に対する軸方向の抜け止めを図っているものである。
特に、自動車用交流発電機のごとく、酷暑から極寒までの広範な温度範囲での使用環境や低速から高速回転までの広範な回転領域で、かつその間に急加減速が繰り返される厳しい運転条件など、過酷な使用条件下では、回転子鉄心32のシャフト31に対する軸方向の抜け止め強化が図られる傾向にあり、環状溝(抜け止め用溝)312を、例えば図8に図示312a〜312eのごとく軸方向に多数設けてかしめ強度を高めているのが通例である。
その製造方法としては、図9に示すように、シャフト31には、あらかじめ環状溝(抜け止め用溝)312を軸方向に複数列(例えば5条)設けておき、回転子鉄心32の両端面側中心部に対して、軸方向からパンチPで白抜き矢印のごとく荷重Qを加えることにより、当該部分を塑性変形させて環状溝312に食い込ませ(かしめ)、かしめ手段Xを形成する方法である。なお、「荷重Q」は、環状溝312に食い込ませるのに要する荷重、つまり「かしめ荷重」である。
〔従来技術の問題点〕
ところが、更なる強度性能の向上を目指し、かしめ強度を精査したところ、上記かしめ構造によって得られるはずのかしめ強度(所要の強度)が、必ずしも満足するものではないことが判明した。
そして、本発明者の実験・研究によれば、かしめ手段Xの断面状況をつぶさに観察したところ、図8に示すように、下方側に位置する環状溝312の一部(例えば、312d、312e)に回転子鉄心32が充分に食い込んでない空洞部分Yが存在することが認められた。よって、この空洞部分Yの存在が結果的にかしめ強度不足の主因をなしているものと考えられる。
特許第4876756号公報 特許第4983430号公報
そこで、本発明者は、図8に示すごとき空洞部分Yが形成される過程を究明すべく、さらに探究を進めた結果、空洞部分Yの有無、大きさは軸方向から加えるかしめ荷重Pに左右される面も否めないが、意外なことに、回転子鉄心32側において、シャフト31の環状溝(抜け止め用溝)312に食い込む突起部分32aと、この突起部分32aを塑性変形するために当該突起部分32aの外周側に形成するかしめ用の溝部分32bとが、密接に関係していることが分かった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、抜け止め用溝に食い込む突起部分とこの突起部分を塑性変形するために当該突起部分の外周側に形成するかしめ用の溝部分との断面積比を選定するだけで、大きなかしめ強度を有する回転子を提供すること、および、かかる回転子を効率的、かつ、経済的に製造することができる製造方法を提供することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の発明(回転電機の回転子)は、回転子鉄心にシャフトを圧入固定するとともに、回転子鉄心のシャフトに対する軸方向の抜け止め手段としてかしめ手段を有している。そして、このかしめ手段が、シャフトの外周面に対して円周方向に連なるように形成された抜け止め用溝と、回転子鉄心の端面に対して円周方向に連なるように形成され、塑性変形することで抜け止め用溝に食い込む突起部およびこの突起部を塑性変形させるために当該突起部の外周側に設けられたかしめ用溝とを備えていることを前提とする回転電機の回転子であって、抜け止め用溝は、シャフトに対して軸方向に複数列設けられており、突起部の径方向断面積をS1、かしめ用溝の径方向断面積をS2と呼ぶとき、S1>S2の関係を満足することを特徴としている。
上記構成によれば、かしめ手段の要である突起部およびかしめ用溝の径方向断面積S1、S2を選定するだけの簡便な手法で、回転子自体の基本構造を何ら変更することなく、回転子鉄心の突起部をシャフトの複数列の抜け止め用溝に確実に食い込ませることができる。したがって、大きなかしめ強度を有する所望の回転子を提供することができる。
〔請求項6の手段〕
請求項6に記載の発明(回転電機の回転子の製造方法)によれば、上記回転子を製造するにあたり、回転子鉄心に対して、突起部およびかしめ用溝の中間形状をなす突起部分および溝部分をあらかじめ形成する第1工程と、回転子鉄心にシャフトを圧入する第2工程と、中間形状の突起部分および溝部分を塑性変形させることで、突起部を抜け止め用溝に食い込ませ、回転子鉄心とシャフトとをかしめ固定する第3工程とを備えることを特徴としている。
このように、回転子鉄心に対して突起部およびかしめ用溝をあらかじめ中間形状の形態で形成しておくことにより、第3工程(かしめ工程)では、中間形状の突起部分および溝部分を徐々にシャフト側へ塑性変形させることで、突起部を複数の抜け止め用溝に確実に食い込ませることができるため、大きなかしめ強度を有する回転子を効率的に製造することができる。
また、中間形状の突起部分および溝部分は、回転子鉄心の製作時に同時に設けることができるため、当該突起部分および溝部分のために特別な加工工程を要しなく、経済的に上記回転子を製造することができる。
本発明を適用した回転子を備えた回転電機の基本構成の説明に供するもので、自動車用交流発電機の上半部の模式的断面図である(実施例1)。 上記回転子の基本構成の説明に供するもので、回転子鉄心の上半部のみを縦断面して回転子の全体構成を示す概略図である(実施例1)。 回転子鉄心を構成するポールコアの組み付け前における単品形態を示す縦断面図である(実施例1)。 本発明を適用した回転子の第1の実施形態の説明に供するもので、(a)は回転子鉄心におけるかしめ手段部分の平面図、(b)は同かしめ手段部分の縦断面図である(実施例1)。 本発明を適用した回転子の第2の実施形態の説明に供するもので、(a)、(b)は回転子鉄心の縦断面図である(実施例2)。 本発明を適用した回転子の第3の実施形態の説明に供するもので、回転子鉄心およびベアリングスペーサの縦断面図である(実施例3)。 本発明方法の一実施形態の説明に供するもので、(a)は第1工程で得られる回転子鉄心全体の縦断面図、(b)は第3工程(かしめ工程)における製造過程を示すかしめ手段部分の要部断面図である(実施例4)。 従来の回転電機の回転子におけるかしめ手段部分の要部断面図である(従来技術)。 従来の回転子におけるかしめ工程を説明するための要部断面図である(従来技術)。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例にしたがって詳細に説明する。
各実施例は、本発明を適用する回転電機の代表例として、自動車用交流発電機(オルタネータ)を示しており、以下の説明では、まず、自動車用交流発電機の基本構成を概説したのち、本発明の各実施例における特徴点について順次説明し、最後に本発明の特徴点毎の作用効果を要約列挙する。
なお、各実施例において、同一または均等部分には、同一符号を付し、重複説明を省略することとする。
[実施例1]
本実施例の自動車用交流発電機1の全体構成を図1に基づいて説明する。
〔交流発電機1の基本構成〕
この交流発電機1は、電機子として働く固定子2と、回転界磁として働く回転子3とを有している。固定子2は、ハウジング4に固定されるステータコア21と、ステータコア21に巻装されるステータコイル22とを有している。回転子3は、回転軸をなすシャフト31がハウジング4に対して一対のベアリング5、5により回転自在に支承されており、回転子鉄心32および界磁コイル33を有している。
そして、シャフト31の前部(図示左部)には、一方(フロント側)のベアリング5、ベアリングスペーサ6およびプーリ7がナット8により締付固定されている。ベアリングスペーサ6は、ベアリング5のインナと回転子鉄心32の端面との間に介装されている。
また、シャフト5の後部(図示右部)には、他方(リヤ側)のベアリング5を挟んで、一対のスリップリング9、9およびブラシ10、10、レギュレータ11、エンドカバー12、出力ターミナル13等の各部品が配設されている。そして、回転子鉄心32の両端面には、冷却ファン14、14が装着されている。
なお、上記の交流発電機1において、回転子3を除く構造・機能は従前通りであるため、回転子3以外の更なる詳細な構造説明および動作説明は省略する。
〔回転子3の基本構成〕
次に、回転子3の全体構成について図2および図3をも参照しながら概説する。なお、図2においては、回転子3について、主要構成のみ、つまり、前述した界磁コイル33の具体的巻装構造やこの界磁コイル33と一対のスリップリング9、9との電気的接続構造など周辺構造を省略して簡略化した形態で示してある。
回転子3は、回転子鉄心32にシャフト31が圧入固定されている。シャフト31には、回転子鉄心32が円周方向に対して回動したり、軸方向に対して移動するのを防ぐために、回り止め用溝311と抜け止め用溝312が設けられている。回り止め用溝311は、軸方向に伸びる例えばローレット溝で構成され、抜け止め用溝312は、円周方向に一体的に連なる円環状溝で構成されており、これらの溝311、312に回転子鉄心32の一部が食い込むことで、回転子鉄心32とシャフト31とが相互にしっかりと固定されている。
なお、シャフト31の抜け止め用溝312は、軸方向に複数列(複数条)設けられており、この溝312とこの溝312に食い込む回転子鉄心32の塑性変形部分32xとで、抜け止め手段(後述するかしめ手段X)が構成されている。
回転子鉄心32は、所謂ランデル型ポールコアと呼称されている一対のポールコア321、321で構成されている。この一対のポールコア321、321は、互いに同形で対向するようにしてシャフト31に相対回転不能に嵌着(圧入)されている。各ポールコア321は、軟鉄材からなる鍛造品で、図3に示すように、中央部分に円筒状の基部322を有し、この基部322の軸方向の外側端部から周方向に関して所定間隔を隔てて径外方向へ放射状に伸びる多数(本実施例では8個)の角柱状部323を有する。そして、それぞれの角柱状部323の径方向先端部から軸方向へ向けて界磁コイル33を囲包するように延伸する爪部324を備えている。
また、各ポールコア321は、図3に示すように、円筒状の基部322の一方端に平面で構成される外側端面325を備え、円筒状の基部322の他方端には軸方向に突出するボス部326を形成して、その先端に同様に平面で構成される内側端面(ボス部端面)327を備えている。なお、外側端面325は、反ボス部側の端面とも呼ぶ。
そして、ポールコア321の基部(ボス部)軸心には、シャフト31を圧入により通す穴、つまり軸穴(貫通穴)328が切削加工によって設けられている。
本実施例のポールコア321は、この軸穴328がボス部端面327を基準に当該ボス部端面327に対して垂直に穴加工を施すことによって設けられている。ちなみに、外側端面325を基準に垂直穴加工も可能であるが、ポールコア321が軟鉄材を使用して、生産性の高い鍛造設備によって製造される場合には、必ずしもボス部端面327と幾何的平行とならず、ばらつきによって傾斜を生じることがある。この場合、ボス部端面327を基準にボス部端面327に垂直な軸穴加工が施された場合が最もばらつきを小さく抑え易いと考えられる(特許文献1参照)。
かくして、ボス部端面(内側端面)327と軸穴328とが直角(90°)をなすのに対し、反ボス部側の端面(外側端面)325と軸穴328とは鋭角α1(<90°)もしくは鈍角α2(>90°)をなしている。
このような端面形状を有する一対のポールコア321、321は、図5(a)、(b)に示すように、ボス部326、326の端面327、327同士が密着するように組み合わせることにより、軸穴328、328が曲がることなく一直線状に連なった回転子鉄心32を得ることができる。
〔実施例1の特徴〕
次に、本発明の中枢をなす回転子鉄心32とシャフト31との取付固定構造、とりわけ、かしめ手段Xについて図4および図8を参照しながら説明する。
かしめ手段Xは、回転子鉄心32にシャフト31を圧入固定した後(回り止めした後)に、回転子鉄心32がシャフト31に対して軸方向に移動しない(抜けることがない)ように講じるための手段である。
本実施例では、シャフト31に形成する抜け止め用溝312として、断面が三角形状を呈する5列(5条)の円環状溝312a〜312eが軸方向に設けられており、この溝312a〜312eに回転子鉄心32の塑性変形部分32xが食い込むことで、抜け止め手段としてのかしめ手段Xが構成されている。
回転子鉄心32の塑性変形部分32xは、各ポールコア321の外側端面325において軸穴328の周囲に形成されるもので、円周方向に一体的に連なる円環状の突起部32aおよびかしめ用溝32bからなる。突起部32aは、塑性変形することで抜け止め用溝312に食い込むものであり、かしめ用溝32bは、突起部32aを塑性変形させるために当該突起部32aの外周側において打刻形成されるものである。
従来のかしめ手段Xを観察すると,図8に示すように、下方側に位置する抜け止め用溝312の一部に回転子鉄心32の突起部32aが充分に食い込んでない空洞部分(空隙の大なる部分)Yが存在することが認められた。
本発明者の原因究明によれば、突起部32aの径方向断面積をS1、かしめ用溝32bの径方向断面積をS2と呼ぶとき、S1≦S2の関係にあることに起因していることが判明した。
そこで、本実施例では、図4(b)に示すように、例えばかしめ用溝32bの打刻位置をより外周側にするとともに打刻深さを深く(最深の溝312eに届く程度までに)して、突起部32aの径方向断面積(網目部分)S1を、かしめ用溝32bの径方向断面積(空白部分)S2に比して、S1>S2の関係を満足するようにしてある。
〔実施例1の効果〕
上記構成によれば、回転子鉄心32(各ポールコア321)は、突起部32aの径方向断面積S1を、かしめ用溝32bの径方向断面積S2に比して、S1>S2の関係を満足するようにしてあるため、突起部32aをシャフト31側のすべての抜け止め用溝312a〜312eに確実に食い込ませることができる。そのため、かしめ手段Xによって回転子鉄心32とシャフト31との大きなかしめ強度が得られ、所望の抜け止め効果を確保することができる。
また、上記のかしめ手段Xは、シャフト31の抜け止め用溝312、回転子鉄心32の突起部32aおよびかしめ用溝32bが、いずれも円周方向に一体的に連なる円環状をなしており、シャフト31を全周にわたって囲繞しているため、シャフト31と回転子鉄心32とのかしめ固定力が高まり、抜け止め性能の信頼性が向上する。
[実施例2]
次に、本発明を適用した回転子3の第2の実施形態について図5を参照しながら説明する。
本実施例は、回転子鉄心32の製作面での特異性を考慮してかしめ手段Xを構築した例を示すものである。なお、図5においては、かしめ手段Xを形成した後の回転子3について回転子鉄心32のみを模式的に示しており、シャフト31側の詳細構造(回り止め用溝や抜け止め用溝の構造)は実施例1と同じであるため一切省略している。
一対のポールコア321、321からなる回転子鉄心32は、前述したように、ボス部326の端面基準で軸穴328を設けた場合、一対のポールコア321、321の組合わせ形態が、大別すると、図5(a)、(b)に示す2種類の形態となる。つまり、1つは、図5(a)に示すように、相互の外側端面325、325が相反する方向に傾くケースであり、もう1つは、図5(b)に示すように、相互の外側端面325、325が同じ方向、つまり平行に傾くケースである。
本実施例のかしめ手段X(回転子鉄心32の塑性変形部分32xのみ図示)は、各ポールコア321の外側端面325に、突起部32aを形成すべく、円環状のかしめ用溝32bを打刻形成した際、各かしめ用溝32bにおいて、その溝底面32cが、全周にわたってボス部326の端面327から一定の距離(高さH1、H2)を有するようにしている。換言すれば、各かしめ用溝32bは、全周にわたって外側端面325、325からの溝底面32cまでの距離(深さd1、d2)を異ならせている。
即ち、図5(a)のケースでは、外側端面325、325が狭く対向しているところの深さd1に対し、外側端面325、325が広く対向しているところの深さd2を、d1<d2の関係にし、溝底面32cとボス部326の端面327との距離をH1=H2=一定となるようにしている。
また、図5(b)のケースでは、外側端面325、325間の距離は平行で変わらないものの、ボス部326の端面327からの距離が短い方の深さd1に対し、ボス部326の端面327からの距離が長い方の深さd2を、d1<d2の関係にし、溝底面32cとボス部326の端面327との距離をH1=H2=一定となるようにしている。
〔実施例2の効果〕
上記構成によれば、回転子鉄心32が一対のポールコア321、321で構成され、各ポールコア321の外側端面325の形状にばらつきがあっても、このような端面形状を有する一対のポールコア321、321は、図5(a)、(b)に示すように、ボス部326、326の端面327、327同士が密着するように組み合わせることにより、軸穴328、328が曲がることなく一直線状に連なった回転子鉄心32を得ることができる。したがって、回転子鉄心32にシャフト31を圧入する際に、シャフト31を曲がることなく真っ直ぐに圧入することができる。
また、回転子鉄心32の各ポールコア321において、かしめ用溝32bの溝底面32cとボス部326の端面327との距離をH1=H2=一定となるようにしているため、シャフト31の圧入後において、シャフト31の抜け止め用溝312と回転子鉄心32の突起部32aおよびかしめ用溝32bとの軸方向位置を相互に合わせることができる。したがって、シャフト31と回転子鉄心32とのかしめ手段Xとして、安定した信頼性の高い抜け止め性能を確保することができる。
[実施例3]
次に、本発明を適用した回転子3の第3の実施形態について図6を参照しながら説明する。
本実施例は、ベアリングスペーサ6の組付け性を考慮してかしめ手段Xを構築した例を示すものである。なお、図6においても、かしめ手段Xを形成した後の回転子3について回転子鉄心32のみを模式的に示しており、シャフト31側の詳細構造(回り止め用溝や抜け止め用溝の構造)は実施例1と同じであるため一切省略している。
また、本実施例は、一対のポールコア321、321が図5(a)に示す組合わせ形態をなす回転子鉄心32への適用例を示しており、かしめ手段X(回転子鉄心32の塑性変形部分32xのみ図示)のかしめ用溝としては、上記実施例2と同様、各ポールコア321の外側端面325に、ボス部326の端面327からの溝底面32cの距離を一定(=H1=H2)にしたかしめ用溝32bが設けられている。
本実施例の特徴は、かしめ用溝32bをベアリングスペーサ6の組付け面で有効活用せんとするものである。
そのため、まず、かしめ用溝32bは、溝底面32cの幅Wが全周にわたって一定の円環状をなしている。したがって、溝底面32cの全面が軸穴328に対し直角な面を呈している。
そして、溝底面32cの幅Wは、後述するベアリングスペーサ6の端面の厚みVとほぼ同じ寸法になっている。
一方、ベアリングスペーサ6は、シャフト31に嵌合する小径穴部61と回転子鉄心32側に位置する大径穴部62とを有する段付き円筒体を呈している。そして、大径穴部62の開口側端面63の肉厚Vが、かしめ用溝32bの溝底面32cの溝幅Wとほぼ同じになっている。
したがって、ベアリングスペーサ6がシャフト31に組み付けられたとき、ベアリングスペーサ6の大径穴部62の開口側端面63がポールコア321のかしめ用溝32bの溝底面32cに全面的に当接する。
〔実施例3の効果〕
上記構成によれば、回転子鉄心32が一対のポールコア321、321で構成され、各ポールコア321の外側端面325の形状にばらつきがあっても、また、かしめ手段Xの突起部32aがポールコア321の外側端面325より軸方向に突出することがあっても、ベアリングスペーサ6の端面(大径穴部62の開口側端面63)を全面にわたってポールコア321の端面(かしめ用溝32bの溝底面32c)に当接させることができる。したがって、ベアリングスペーサ6の軸方向の位置を一義的に定めることができ、シャフト31の軸方向の位置決めを安定させることができる。
[実施例4]
次に、本発明を適用した回転子3の製造方法の一実施形態について図7を参照しながら説明する。
上記の実施例1〜3に示す回転子3においては、例えば、図9に示すように、回転子鉄心32にシャフト31を圧入した後に、かしめ手段Xによって一気に回転子鉄心32とシャフト31とをかしめ固定する製造方法を採用することを前提とした。
これに対し、本実施例(本発明方法)は、上記回転子3を効率的かつ経済的に製造することができ、しかも高強度のかしめ強度が得ることができる製造方法の一例である。
本発明方法では、まず第1工程として、図7(a)に示すように、回転子鉄心32を構成する各ポールコア321に対して、その外側端面325に、突起部32aおよびかしめ用溝32bの中間形状をなす突起部分32dおよび溝部分32eをあらかじめ形成することを特徴としている。
ここで、突起部分32dは、内周側が先端に向かって拡径する山形状を呈しており、かつ、先端部分32fがポールコア321の外側端面325より軸方向に突出している。
また、この先端部分32fは、軸方向に突出していることで、第3工程でのかしめ固定代として有効活用できるが、その突出高さや端面形状は必ずしも一義的に定められるものではなく、任意に設定し得るものであって、図7(a)の図示例はあくまでも一例である。
なお、この第1工程は、ポールコア321が鍛造品であることから、ポールコア321を製作する鍛造工程で兼ねることができため、この第1工程を特別に設ける必要がないことは勿論である。
次いで、第2工程として、図示を省略しているが、回転子鉄心32をなす一対のポールコア321に対し、その軸穴328に軸方向から回り止め用溝311および抜け止め用溝312を有するシャフト31を圧入する。これにより、シャフト31の回り止め用溝311に各ポールコア321の軸穴部分が食い込むため、回転子鉄心32のシャフト31に対する回り止めがなされる(図7(b)参照)。
そして、第3工程として、図7(b)に示すように、軸方向からパンチPで白抜き矢印のごとくかしめ荷重Qを加え、中間形状の突起部分32dおよび溝部分32eを塑性変形させることで、突起部32aを抜け止め用溝312に食い込ませ、回転子鉄心32とシャフト31とをかしめ固定する。
ここで、パンチPは、先端側に内周面がテーパ状押圧面P11を有する楔状の円環状パンチ部P1を備え、その内側に底面P22を形成する平面状パンチ部P2を備えている。円環状パンチ部P1は、内周面のテーパ状押圧面P11が突起部分32dの溝側傾斜面(テーパ面)を押圧するとともに、平面状パンチ部P2は、平面状底面P22が山形状突起部分32dの先端面を押圧する。
したがって、パンチPの下降に伴ない、山形状の突起部分32dの先端面と溝側傾斜面とを同時に内周側へ押圧しながら(外周側へ変形するのを完全に防ぎながら)突起部分32dを塑性変形させることができる。つまり、山形状の突起部分32dに対し、内周側を縮径させながら抜け止め用溝312の各溝312a〜312eに順次食い込ませていくことができる。
かくして、各ポールコア312の突起部32aとシャフト31の抜け止め用溝312のすべての溝312a〜312eとが確実に食い込んだかしめ手段Xを得ることができる。
〔実施例4の効果〕
本発明方法によれば、次のような効果が得られる。
(1)回転子鉄心32(ポールコア321)に対して突起部32aおよびかしめ用溝32bをあらかじめ突起部分32dおよび溝部分32eのごとく中間形状の形態で形成しておくことにより、第3工程(かしめ工程)では、中間形状の突起部分32dおよび溝部分32eを徐々にシャフト31側へ塑性変形させることで、突起部32aを複数の抜け止め用溝312に確実に食い込ませることができる。
(2)上記中間形状の形態として、特に、突起部分32dを、内周側が先端に向かって拡径する山形状にし、第3工程では、山形状の前記突起部分32dの内周側を縮径させながら突起部分32dを塑性変形させることで、突起部32aを抜け止め用溝312に食い込ませていくため、突起部32aを複数の抜け止め用溝312に対してより確実に食い込ませることができる。
(3)第3工程では、パンチPとして、突起部分32dの外周側への塑性変形を規制する押圧形状(楔状の円環状パンチ部P1およびその内側に底面P22を形成する平面状パンチ部P2)を備えたものを用い、突起部分32dの先端面と突起部分32dの溝側傾斜面とを同時に押圧しながら突起部分32dを内側に向けて塑性変形させることで、突起部32aを抜け止め用溝312に食い込ませていくため、突起部32aを複数の抜け止め用溝312に対してより一層確実に食い込ませることができる。
(4)中間形状の突起部分32dおよび溝部分32cは、回転子鉄心32(ポールコア321)の製作時に同時に設けることができるため、当該突起部分32dおよび溝部分32cのために特別な加工工程を要しない。
(5)また、第3工程で要するかしめ荷重Qも、図9のごとく一気にかしめる手法に比して大幅に軽減でき、設備面でも小型化を図ることができる。
(6)よって、大きなかしめ強度を有する回転子3を、効率的かつ経済的に製造することができる。
〔変形例〕
以上本発明を4つの実施例について詳述してきたが、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々変形することが可能であり、その変形例を例示する。
(1)上記実施例1〜4では、かしめ手段Xにおけるシャフト31の抜け止め用溝312、回転子鉄心32の突起部32aおよびかしめ用溝32bを、いずれも円周方向に一体的に連なる円環状にしたが、例えば、複数個に分割した円弧状のものを間隔をおいて円周方向に並べる(連なる)ようにしても良い。
(2)また、シャフト31に形成する抜け止め用溝312の数、断面形状も、所望するかしめ強度に応じて種々選択することができる。
(3)上記実施例1〜4では、回転子鉄心32を一対のポールコア321で構成する場合において、ボス部端面327を基準にして軸穴328を垂直に設ける所謂ボス部端面基準の組合わせ形態を採用したが、外側端面325を基準にして軸穴328を垂直に設ける所謂外側端面基準の組合わせ形態を採用した場合にも,本発明のかしめ手段Xを適用することができることは勿論である。
(4)実施例4において、第1工程を回転子鉄心32自体の製作工程と兼用することなく、独立の工程として設けることもできる。
(5)また、中間形状の形態、とりわけ、突起部分32dの形状も、所望するかしめ強度に応じて、山形状以外の種々な形状を選定することができる。
(6)以上の実施形態では、本発明を自動車用交流発電機(オルタネータ)の回転子に適用した場合について説明したが、これに限ることなく、回転子鉄心とシャフトとをかしめ手段によって抜け止めする構造を有する回転子であれば、モータなどの他の回転電機に適用し、同様の作用効果を奏することができる。
以上詳述してきた本発明の特徴点および特記すべき作用効果を、特許請求の範囲において従属項(解決手段の項で詳述した請求項6を除く。)として記載した各手段にしたがって要約列挙すれば、次の通りである。
(特徴点1=請求項2の手段)
請求項1に記載の回転電機1の回転子3において、
かしめ手段Xをなす抜け止め用溝312、突起部32aおよびかしめ用溝32bは、いずれも円周方向に一体的に連なる円環状をなしていることを特徴としている(実施例1〜4)。
上記手段によれば、シャフト31の全周をかしめ手段Xによって囲繞することができるため、シャフト31と回転子鉄心32との円周方向のかしめ面積を大きくし、かしめ固定力を高め抜け止め性能の信頼性を向上することができる。
(特徴点2=請求項3の手段)
請求項1または2に記載の回転電機1の回転子3において、
回転子鉄心32は、一対のポールコア321、321で構成されており、
各ポールコア321は、中央部分の片側に軸方向に突出形成されたボス部326と、このボス部326に設けられてシャフト31が圧入される軸穴328とを有していて、ボス部326の端面327と軸穴328とが直交関係を呈しており、
一対のポールコア321、321は、ボス部326、326の端面327、327同士が当接して回転子鉄心32をなしており、
かしめ手段Xは、ポールコア321、321の反ボス部側の端面325、325とシャフト31の外周面とに跨って構築されていることを特徴としている(実施例1〜4)。
上記手段によれば、各ポールコア321の外側端面325の形状にばらつきがあっても、ボス部326、326の端面327、327同士が密着するように組み合わせることにより、軸穴328、328が曲がることなく一直線状に連なった回転子鉄心32を得ることができる。
したがって、回転子鉄心32にシャフト31を圧入する際に、シャフト31を曲がることなく真っ直ぐに圧入することができ、このシャフト31の回りに所望のかしめ手段Xを構築することができる。
(特徴点3=請求項4の手段)
請求項3に記載の回転電機1の回転子3において、
かしめ用溝32bの溝底面32cとボス部326の端面327との距離(H1、H2)を一定にしたことを特徴としている(実施例2)。
上記手段によれば、かしめ用溝32bの溝底面32cとボス部326の端面327との距離をH1=H2=一定となるようにしているため、シャフト31の圧入後においては、シャフト31の抜け止め用溝312と回転子鉄心32の突起部32aおよびかしめ用溝32bとの位置を相互に合わせることができる。
したがって、シャフト31と回転子鉄心32とのかしめ手段Xとして、安定した信頼性の高い抜け止め性能を確保することができる。
(特徴点4=請求項5の手段)
請求項4に記載の回転電機1の回転子3において、
この回転子3は、シャフト31を支承するベアリング5と回転子鉄心32との間に介装されるベアリングスペーサ6を備えており、
ベアリングスペーサ6の端面63がかしめ用溝32bの溝底面32cに当接していることを特徴としている(実施例3)。
上記手段によれば、各ポールコア321の外側端面325の形状にばらつきがあっても、また、かしめ手段Xの突起部32aがポールコア321の外側端面325より軸方向に突出することがあっても、ベアリングスペーサ6の端面(大径穴部62の開口側端面63)を全面にわたってポールコア321の端面(かしめ用溝32bの溝底面32c)に当接させることができる。
したがって、ベアリングスペーサ6の軸方向の位置を一義的に定めることができ、シャフト31の軸方向の位置決めを安定させることができる。
(特徴点5=請求項7の手段)
請求項6に記載の回転電機1の回転子3の製造方法において、
第1工程で形成する中間形状の突起部分32dは、内周側が先端に向かって拡径する山形状を呈しており、
第3工程では、山形状の前記突起部分32dの内周側を縮径させながら突起部分32dを塑性変形させることで、突起部32aを抜け止め用溝312に食い込ませていくことを特徴としている(実施例4)。
上記手段によれば、第3工程では、山形状の前記突起部分32dの内周側を縮径させながら突起部分32dを塑性変形させることで、突起部32aを抜け止め用溝312に食い込ませていくため、突起部32aを複数の抜け止め用溝312に対してより確実に食い込ませることができる。
(特徴点6=請求項8の手段)
請求項6または7に記載の回転電機1の回転子3の製造方法において、
第3工程では、突起部分32dの先端面と突起部分32dの溝側傾斜面とを同時に押圧しながら突起部分32dを塑性変形させることで、突起部32aを抜け止め用溝312に食い込ませていくことを特徴としている(実施例4)。
上記手段によれば、第3工程では、パンチPとして、突起部分32dの外側への塑性変形を規制する押圧形状(楔状の円環状パンチ部P1およびその内側に底面P22を形成する平面状パンチ部P2)を備えたものを用い、突起部分32dの先端面と突起部分32dの溝側傾斜面とを同時に押圧しながら突起部分32dを内側に向けて塑性変形させることで、突起部32aを抜け止め用溝312に食い込ませていくため、突起部32aを複数の抜け止め用溝312に対してより一層確実に食い込ませることができる。
1…自動車用交流発電機(回転電機)、3…回転子、31…シャフト、312…抜け止め用溝、312a〜312e…円環状溝、32…回転子鉄心、32a…突起部、32b…かしめ用溝、32x…塑性変形部分、S1…突起部の径方向断面積、S2…かしめ用溝の径方向断面積、X…かしめ手段。

Claims (8)

  1. 回転子鉄心(32)にシャフト(31)を圧入固定するとともに、前記回転子鉄心(32)の前記シャフト(31)に対する軸方向の抜け止め手段としてかしめ手段(X)を有する回転電機(1)の回転子(3)において、
    前記かしめ手段(X)は、
    前記シャフト(31)の外周面に対して円周方向に連なるように形成された抜け止め用溝(312)と、
    前記回転子鉄心(32)の端面に対して円周方向に連なるように形成され、塑性変形することで前記抜け止め用溝(312)に食い込む突起部(32a)およびこの突起部(32a)を塑性変形させるために当該突起部(32a)の外周側に設けられたかしめ用溝(32b)とを備え、
    前記抜け止め用溝(312)は、前記シャフト(31)に対して軸方向に複数列(312a〜312e)設けられており、
    前記突起部(32a)の径方向断面積をS1、前記かしめ用溝(32b)の径方向断面積をS2と呼ぶとき、S1>S2の関係を満足する、
    ことを特徴とする回転電機の回転子。
  2. 請求項1に記載の回転電機(1)の回転子(3)において、
    前記抜け止め用溝(312)、前記突起部(32a)および前記かしめ用溝(32b)は、いずれも円周方向に一体的に連なる円環状をなしていることを特徴とする回転電機の回転子。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機(1)の回転子(3)において、
    前記回転子鉄心(32)は、一対のポールコア(321、321)で構成されており、
    前記の各ポールコア(321)は、中央部分の片側に軸方向に突出形成されたボス部(326)と、このボス部(326)に設けられて前記シャフト(31)が圧入される軸穴(328)とを有していて、前記ボス部(326)の端面(327)と前記軸穴(328)とが直交関係を呈しており、
    前記一対のポールコア(321、321)は、前記ボス部(326、326)の端面(327、327)同士が当接して前記回転子鉄心(32)をなしており、
    前記かしめ手段(X)は、前記ポールコア(321、321)の反ボス部側の端面(325、325)と前記シャフト(31)の外周面とに跨って構築されていることを特徴とする回転電機の回転子。
  4. 請求項3に記載の回転電機(1)の回転子(3)において、
    前記かしめ用溝(32b)の溝底面(32c)と前記ボス部(326)の端面(327)との距離(H1、H2)を一定にしたことを特徴とする回転電機の回転子。
  5. 請求項4に記載の回転電機(1)の回転子(3)において、
    この回転子3は、シャフト(31)を支承するベアリング(5)と前記回転子鉄心(32)との間に介装されるベアリングスペーサ(6)を備えており、
    前記ベアリングスペーサ(6)の端面(63)が前記かしめ用溝(32b)の溝底面(32c)に当接していることを特徴とする回転電機の回転子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の回転電機(1)の回転子(3)を製造する方法であって、
    前記回転子鉄心(32)に対して、前記突起部(32a)および前記かしめ用溝(32b)の中間形状をなす突起部分(32d)および溝部分(32e)をあらかじめ形成する第1工程と、
    前記回転子鉄心(32)に前記シャフト(31)を圧入する第2工程と、
    中間形状の前記突起部分(32d)および前記溝部分(32e)を塑性変形させることで、前記突起部(32a)を前記抜け止め用溝(312)に食い込ませ、前記回転子鉄心(32)と前記シャフト(31)とをかしめ固定する第3工程と、
    を備えることを特徴とする回転電機の回転子の製造方法。
  7. 請求項6に記載の回転電機(1)の回転子(3)の製造方法において、
    前記第1工程で形成する中間形状の前記突起部分(32d)は、内周側が先端に向かって拡径する山形状を呈しており、
    前記第3工程では、山形状の前記突起部分(32d)の内周側を縮径させながら前記突起部分(32d)を塑性変形させることで、前記突起部(32a)を前記抜け止め用溝(312)に食い込ませていくことを特徴とする回転電機の回転子の製造方法。
  8. 請求項6または7に記載の回転電機(1)の回転子(3)の製造方法において、
    前記第3工程では、前記突起部分(32d)の先端面と前記突起部分(32d)の溝側傾斜面とを同時に押圧しながら前記突起部分(32d)を塑性変形させることで、前記突起部(32a)を前記抜け止め用溝(312)に食い込ませていくことを特徴とする回転電機の回転子の製造方法。
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