JP5895608B2 - 用紙搬送装置、および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、用紙搬送装置、およびこの用紙搬送装置を備えた複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置では、作像部で形成したトナー像を用紙に転写する転写ローラ部分等でのジャム処理を容易にするため、転写ローラ付近の用紙搬送経路を覆うカバーを開放可能に設けたものがある。例えば、特許文献1や特許文献2は、画像形成装置本体の側面にカバーを開閉自在に配置し、当該カバーの内面に転写ローラを配置しているものを記載する。また特許文献2は、転写ローラだけでなくタイミングローラ対の一方のローラも配置したものを記載する。
このように、カバーを開閉可能に配置することにより、当該カバーを開放することにより、転写ローラの前後やタイミングローラ対の前後の用紙搬送経路を開放することができて、簡単にジャム処理ができる。
また、特許文献3は、転写ローラとタイミングローラを支持する転写ガイドに過剰な負荷を与えることなく、転写ローラとタイミングローラの正確な位置決めを行うようにした画像形成装置を開示している。この画像形成装置は、転写ローラとタイミングローラを押付バネで転写ガイドに支持している。そして、この転写ガイドを、カバーの内面に回動可能に配置し、カバー内面上部の保持部材で転写ガイドを装置本体側に起こすことにより、転写ローラとタイミングローラの2つのローラを感光体に押し付けるようにしている。
特許文献1の装置は、タイミングローラ対を本体側に配置しているので、タイミングローラ対で用紙ジャムが発生するとその処理が困難である。これに対して特許文献2の装置は、転写ローラと、タイミングローラ対の一方のローラを、それぞれカバーに配置しているので、カバーを開くことにより、転写ローラとタイミングローラ対をともに開くことができ、両ローラ付近のジャム用紙の除去が容易である。
このように、カバーの内面に転写ローラとタイミングローラを配置した場合、これらローラを本体側の駆動ローラやタイミングローラに精度よく位置決めすることが課題となる。この課題に対して、特許文献2の装置は、装置本体に対してカバーを上下方向に遊動可能かつ回動可能に支持し、カバーを閉じたときに、上下位置決めピンと凹部よりなる位置決め手段によって、装置本体に対するカバーの上下方向の位置決めをする。
しかし、カバーを回動させる場合、転写ローラとタイミングローラが描く円弧状軌跡の範囲内には、本体側部品を配置することができない。転写ローラとタイミングローラが干渉する可能性のある本体側部品としては、例えば転写ローラの上方の定着装置や、タイミングローラの上方の感光ドラムや中間転写ベルトなどである。
近年、画像形成装置では、コンパクト化のために、タイミングローラ対を、像担持体としての感光体ドラムや、中間転写ベルトの端部下側に近接配置するレイアウトの必要性が高まっている。このようなコンパクト化対応のレイアウトの場合、タイミングローラの円弧状軌跡が感光体ドラムや中間転写ベルトと干渉する可能性が高まる。特にタイミングローラ対は用紙搬送経路の関係で感光体ドラムや中間転写ベルトの転写ニップ部からやや装置奥側に配置される。このため、カバーを開閉する際にタイミングローラの回転軌跡が感光体ドラムや中間転写ベルトと干渉しやすい。
また、装置本体をコンパクト化するためには、その上下方向高さを短縮化する必要性がある。この短縮化に対応してカバーの回転軸を装置下部からやや上側に移動すると、当該回転軸からタイミングローラまでの回転半径が短くなる。すると、タイミングローラの回転軌跡がいっそう感光体ドラムや中間転写ベルト寄りとなるから、このタイミングローラの回転軌跡が装置本体の高さ方向短縮の障害になっていた。
特許文献3に記載の装置でも、転写ローラとタイミングローラの移動軌跡はカバーの軌跡と基本的に同じであり、装置をコンパクト化した場合の本体側部品(感光体ドラムや中間転写ベルト)との干渉の課題は解決されていない。また、カバーに転写ガイドや操作レバーを配置する関係で機構が複雑化し、転写ローラとタイミングローラの各回転軸の位置決め精度にも課題がある。
本発明は、以上の課題にかんがみなされたものであり、カバーの内側に転写ローラおよびタイミングローラ対の一方を配置してジャム処理性を改善した用紙搬送装置、および画像形成装置において、タイミングローラの位置決め精度の向上と装置のコンパクト化を図ることを目的とする。
本発明に係る用紙搬送装置は、装置本体の下部で回転可能に支持され、用紙搬送経路の一部を開閉可能に覆うカバーと、前記装置本体側に配置した本体側ローラ、および前記カバー側に配置し、カバーが閉状態となったとき前記一方のローラに押し付けられてニップ部を形成するカバー側ローラからなるローラ対と、前記カバー側ローラを、前記ニップ部より下側に位置する揺動軸を中心として揺動可能に支持する揺動支持機構と、前記装置本体の前記ニップ部と前記カバーの回動中心との間に配置され、前記カバー側ローラを用紙搬送方向と直行する方向に案内するガイド部材とを備え、前記揺動支持機構は、前記揺動軸に支持されて前記カバー側ローラとともに回動する回動アームと、該回動アーム介して前記カバー側ローラを前記本体側ローラ側へ押し付け付勢する加圧機構と、を備えるとともに、前記揺動軸が前記回動アームを支持する部位に、前記回動アームの長手方向に該回動アームの移動を可能とする長穴を備えて連結してなり、、前記カバーが開閉動する際における前記カバー側ローラは、前記カバーの移動方向と同一である第1軌跡と、前記ガイド部材に案内される第2軌跡に沿って移動するものであり、前記ガイド部材は、前記本体側ローラ側から前記カバー側に向け、互いに平行に延びる上側顎部と、この上側顎部より下側に配置されるとともに前記上側顎部よりカバー側に向け長く延びる下側顎部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、当該搬送ローラを構造体側部品に近接配置した場合であっても、開閉ユニットの開閉に伴って開閉ユニット側搬送ローラが構造体側部品と干渉するのを回避することができ、省スペースでジャム処理性に優れたものとでき、しかもガイド部材によって搬送ローラ対相互の位置決め精度を向上させることができる。また揺動支持機構を回動付勢する加圧機構を備えるとともに、揺動支持機構の回動アームの支持部位を長穴で連結することで、カバー側ローラは、安定的なニップ圧を確保することができる。
実施形態に係る画像形成装置の斜視図である。 同画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 同画像形成装置の転写カバーを開いた状態の斜視図である。 同画像形成装置の転写カバーを開いた状態の断面図である。 転写カバーを閉じた時の転写カバーの内側状態を示す斜視図である。 タイミング駆動ローラの回転軸取付構造を示す斜視図である。 タイミング駆動ローラと用紙搬送ガイドの一端側の分解斜視図である。 タイミング駆動ローラと用紙搬送ガイドの他端側の分解斜視図である。 タイミング駆動ローラと用紙搬送ガイドの一端側の側面図である。 用紙搬送ガイド、回動アームおよびサポート部材の側面図である。 タイミング従動ローラと用紙搬送ガイドの斜視図である。 タイミング従動ローラと用紙搬送ガイドの上面図である。 タイミング従動ローラと用紙搬送ガイドの一端側の斜視図である。 タイミング従動ローラと用紙搬送ガイドの他端側の斜視図である。 タイミング従動ローラと用紙搬送ガイドの一端側の斜視図である。 位置決めガイド部材の側面図である。 転写カバーを閉じる最終第1段階でタイミング駆動ローラが位置決めガイド部材にガイドされる状態を示す側面図である。 転写カバーを閉じる最終第2段階でタイミング駆動ローラが位置決めガイド部材にガイドされる状態を示す側面図である。 転写カバーを閉じる最終第3段階でタイミング駆動ローラが位置決めガイド部材にガイドされる状態を示す側面図である。 転写カバーを開いた時のタイミング駆動ローラの状態を示す斜視図である。 転写カバーを閉じた時のタイミング駆動ローラの状態を示す斜視図である。 転写カバーを開いた時のタイミング駆動ローラの状態を示す側面図である。 転写カバーを閉じた時のタイミング駆動ローラの状態を示す側面図である。 実施形態2に係る画像形成装置の位置決めガイド部材を示す側面図である。 実施形態3に係る画像形成装置の位置決めガイド部材を示す側面図である。
以下本発明を実施するための形態に係る画像形成装置について説明する。
<実施形態1>
まず、実施形態1に係る画像形成装置について説明する。なお、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、「画像形成装置」とは、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に現像剤やインクを付着させて画像形成を行う装置を意味する。「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味する。
また、「用紙」は、材質を紙に限定するものではなく、OHPシート、布なども含み、現像剤やインクが付着されるものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含むものの総称として用いる。
(画像形成装置の概要説明)
以下、実施形態1に係る画像形成装置であるレーザープリンターについて説明する。図1は実施形態に係る画像形成装置の外観斜視図、図2は同画像形成装置の内部構造を示す断面図、図3は同画像形成装置の転写カバーを開いた状態の斜視図、図4は同画像形成装置の転写カバーを開いた状態の断面図、図5は転写カバーを閉じた時の転写カバーの内側状態を示す斜視図である。実施形態1では画像形成装置の下部に給紙トレイ30を配置し、当該給紙トレイ30の上部に内部点検用のカバーである転写カバー8を配置している。また装置の上部に排紙トレイ44を配置している。
転写カバー8の内面に両面ユニット9を配置し、図2に示すように、装置の下部に配置された回転軸12を中心として画像形成装置の手前側に回動可能としている。図3に示すように、前記両面ユニット9は搬送ハウジング9aを有し、この搬送ハウジング9aの背面側に用紙の戻り通路9bを形成している。また、搬送ハウジング9aの内面側は、本体側の用紙搬送経路の一部を構成するとともに、転写部材としての二次転写ローラ20と、タイミングローラ対32の一方のタイミング駆動ローラ32aを備えている。タイミング駆動ローラ32aは、本体側のタイミング従動ローラ32bとで2個一対のタイミングローラ対32を構成する。
以下、図2に基づいて画像形成装置の主要部を説明する。画像形成装置は、カラー画像の色分解成分に対応するブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の現像剤によって画像を形成するための4つのプロセスユニット1K,1Y,1M,1Cを備えている。
画像形成装置の本体側に、プロセスユニット1K,1Y,1M,1Cを配置している。各プロセスユニット1K,1Y,1M,1Cは、互いに異なる色の未使用トナーを収容したトナーボトル6K,6Y,6M,6Cを有する。それ以外は同様の構成になっている。
1つのプロセスユニット1Kを例にその構成を説明する。プロセスユニット1Kは、像担持体2K(感光体ドラム)と、ドラムクリーニング装置3Kと、図示しない除電装置、帯電装置4K、現像装置5K等を有している。プロセスユニット1Kは、画像形成装置の本体に対して着脱自在に装着され、一度に消耗部品を交換できるよう構成する。
各プロセスユニット1K,1Y,1M,1Cの上方に露光器7を配置する。この露光器7は、画像データに基づいてレーザーダイオードからレーザー光を発するように構成している。また、各プロセスユニット1K,1Y,1M,1Cの下方には、転写装置15を配置している。転写装置15は、各像担持体2K,2Y,2M,2Cに対向する4つの一次転写ローラ19K,19Y,19M,19C、各一次転写ローラ19K,19Y,19M,19Cと二次転写駆動ローラ18および従動ローラ17に掛け渡され循環走行する中間転写ベルト16、二次転写駆動ローラ18に対向して配置した二次転写ローラ20、ベルトクリーニング装置21、クリーニングバックアップローラ22等を有する。像担持体2K,2Y,2M,2Cが各色の第1の像担持体とすれば、中間転写ベルト16はそれらの像を合成した第2の像担持体である。
画像形成装置の下部には、用紙Pを多数枚収容可能な給紙トレイ30と、給紙トレイ30から用紙Pを給紙路31に向けて送り出す給紙ローラ30aを設けている。給紙路31の末端付近には、用紙を一時停止させるタイミングローラ対32を配置している。このタイミングローラ対32は、中間転写ベルト16の直近上流側に位置し、中間転写ベルト16上のトナー像と、用紙先端位置とを精度よく合わせるため、一度用紙Pをたるませて、中間転写ベルト16上に形成されたトナー像が、二次転写ニップ部で用紙Pに転写される直前に、所定のタイミングで二次転写ニップ部に用紙Pを送り出す。
二次転写ローラ20は、一般的に、圧縮バネ25で中間転写ベルト16に押し付けることが多い。しかし、フルフロントオペレーションタイプの画像形成装置では、中間転写ベルト16の手前側に両面ユニット9を配置する場合が多く、圧縮バネ25周りの省スペース化が困難である。
そこで、図2に示すように、転写ニップ部を斜め方向に配置すると、両面ユニット9のデッドスペースを有効に用いることができ、画像形成装置の前後方向の省スペース化を達成することができる。
二次転写ローラ20と二次転写駆動ローラ18のニップ部の上方には、転写後搬送路33を配置している。転写後搬送路33の末端付近に、定着装置34を設ける。定着装置34は、図示しないハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ34aと、この定着ローラ34aに対して所定の圧力で接触しながら回転する加圧ローラ34bを備える。
定着装置34の上方に定着後搬送路35を配置し、定着後搬送路35の末端で、排紙路36と反転搬送路41に分岐している。定着後搬送路35の側方に、揺動軸42aを中心に揺動駆動する切替部材42を配置する。排紙路36の末端には排紙ローラ対37を配置している。反転搬送路41は、その末端で給紙路31に合流し、反転搬送路41の途中には、反転搬送ローラ対43を配置している。また、画像形成装置の上部には、上部カバーを内方へへこませた排紙トレイ44を配置している。
転写装置15と給紙トレイ30の間には、廃トナーを収容する粉体収容器10(トナー収容器)を配置している。粉体収容器10は、画像形成装置本体に対して着脱自在である。
実施形態1に係る画像形成装置では、給紙ローラ30aから二次転写ローラ20までの空間が転写紙搬送の関係により、ある程度離れている必要がある。そのために生じたデッドスペースに粉体収容器10を設置して、画像形成装置全体の小型化を図っている。
なお、本発明の実施形態に係る画像形成装置としてのレーザープリンターについて記載しているが、複写機、ファクシミリ、プリンター、印刷機、およびインクジェット記録装置のいずれか一つ、またはこれらの少なくとも2つ以上を組み合わせてなる複合機でも本発明を採用することができる。
(画像形成装置の動作説明)
この画像形成装置の基本的動作について説明する。図1において、図示しない画像形成装置の制御部からの給紙信号によって給紙ローラ30aを回転させると、給紙トレイ30に積載した用紙Pの最上位の用紙のみを分離して給紙路31へ送り出す。用紙Pの先端がタイミングローラ対32のニップ部に到達すると、中間転写ベルト16上に形成されるトナー画像とタイミング(同期)をとるとともに、用紙Pの先端スキューを補正するため、用紙Pにたるみを形成した状態で待機する。
作像動作について、1つのプロセスユニット1Kを例にして説明する。まず、帯電装置4Kで像担持体2Kの表面を均一な高電位に帯電させる。画像データに基づいて露光器7が像担持体2Kの表面にレーザービームLを照射する。これにより、像担持体2Kのレーザービーム照射部分の電位を低下させ、静電潜像を形成する。トナーボトル6Kから未使用のブラックトナーを現像装置5Kに供給する。
現像装置5Kでは、静電潜像を形成した像担持体2Kの表面部分にトナーを転移し、ブラックのトナー画像を形成(現像)する。そして、像担持体2K上に形成したトナー画像を中間転写ベルト16に転写する。
ドラムクリーニング装置3Kは、中間転写行程を経た後の像担持体2K表面に付着している残留トナーを除去する。除去した残留トナーは、図示しない廃トナー搬送手段によって、プロセスユニット1K内にある廃トナー収容部へ送って回収する。また、図示しない除電装置は、クリーニング後の像担持体2Kの残留電荷を除電する。
各色のプロセスユニット1Y,1M,1Cにおいても、同様にして像担持体2Y,2M,2C上にトナー画像を形成し、各色トナー画像が重なり合うように中間転写ベルト16に転写する。
各色トナー画像を重なり合うように中間転写ベルト16に転写すると、タイミングローラ対32と給紙ローラ30aが駆動を開始し、中間転写ベルト16に重畳転写したトナー画像とタイミング(同期)をとって用紙Pを二次転写ローラ20へ送る。そして、二次転写ローラ20の二次転写ニップ部によって、送られてきた用紙Pに中間転写ベルト16上のトナー画像を転写する。
トナー画像を転写された用紙Pを、転写後搬送路33経由で定着装置34へと搬送する。定着装置34は、送り込まれた用紙Pを定着ローラ34aと加圧ローラ34b間に挟み、未定着トナー画像を加熱・加圧して用紙Pに定着する。そして、トナー画像が定着された用紙Pを定着装置34から定着後搬送路35へ送り出す。
定着装置34から用紙Pを送り出したタイミングでは、切替部材42は図1の実線で示す位置にあり、定着後搬送路35の末端付近を開放している。これにより、定着装置34から送り出した用紙Pを、定着後搬送路35を通過させた後、排紙ローラ対37に挟み込んで排紙トレイ44に排出する。
両面印刷を行う場合は、排紙ローラ対37によって搬送した用紙Pの後端が、定着後搬送路35を通り抜けると、切替部材42を図1の点線の位置に揺動して、定着後搬送路35の末端付近を閉鎖する。これとほぼ同時に、排紙ローラ対37を逆回転させ、用紙Pを逆送して反転搬送路41へ送出する。
反転搬送路41内を搬送される用紙Pは、反転搬送ローラ対43を経て、タイミングローラ対32に至る。用紙Pは、中間転写ベルト16上に形成された裏面用のトナー画像とタイミングを合わせて送り出され、二次転写ローラ20を通過する際、裏面にトナー画像が転写される。そして、用紙Pの裏面のトナー画像を定着装置34で定着した後、定着後搬送路35、排紙路36、排紙ローラ対37を順次経由して排紙トレイ44に排出する。
また、中間転写ベルト16上のトナー画像を用紙Pに転写した後、中間転写ベルト16上には残留トナーが付着している。この残留トナーをベルトクリーニング装置21で中間転写ベルト16から除去する。
中間転写ベルト16から除去したトナーは、図示しない廃トナー搬送手段で、粉体収容器10の入り口53へ搬送し、粉体収容器10に回収する(図2参照)。
(転写カバーの構成説明)
印刷途中で用紙詰まりによるジャムが発生した場合、図3、図4に示すように、ユーザーが転写カバー8を手で開き、内部のジャム紙を取り出すことができる。用紙Pがタイミングローラ対32に挟まれている場合、タイミングローラ対32の圧力が非常に高いので、タイミングローラ対32が閉じたままではジャム紙を取り出すのが困難である。
実施形態1では、二次転写ローラ20と、タイミングローラ対32の一方のタイミング駆動ローラ32aを、それぞれ転写カバー8の内側に配置しているので、転写カバー8を開くことで、二次転写ローラ20とタイミングローラ対32も同時に開くことができる。このため、ジャム処理を迅速、簡単に行うことができる。すなわち、図3に示すように、転写カバー8を手前側に開放すると、内部に定着装置34と、中間転写ベルト16の端部と、タイミング従動ローラ32b等が見えるので、内部のジャム処理が容易である。
(二次転写ローラの構成説明)
実施形態1に係る用紙搬送装置では、二次転写ローラ20を、図12A、図12Bに示すように、転写カバー8の内側に配置する。転写カバー8の内面には、左右両側部分に一対の端板27を配置し、この端板27の内側に支持板28を配置している。この支持板28に、二次転写ローラ20の回転軸20aを回転可能に支持する。図2に示すように、圧縮バネ25が支持板28を二次転写駆動ローラ18に向けて押し付ける。
(タイミング駆動ローラの構成説明)
図5に示すように、転写カバー8の内面に配置されたタイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1の両端を、回動アーム45に対して、軸方向外側にやや突き出した状態で支持している。この回動アーム45は、その基端部に形成した長穴45aに、搬送ハウジング9aの両側の端板27の軸部材27aが回動自在に挿入し、回動アームはこの軸部材27aを中心にして回動可能、かつ、長穴45aの方向にスライド可能となっている。
そして、回動アーム45の先端部の軸穴45bを、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1の端部が回転自在に挿入する。タイミング駆動ローラ32aは、図示しない回転駆動機構によって回転駆動できる。
なお、回動アーム45は、その軸穴45bの内周面がタイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1と直接接触するので、回動アーム45の材質を回転軸32a1との摺動性が良好なものにするとよい。また、回動アーム45は左右で共通化して部品点数を削減するとともに組み付け性を良好にするために、表裏対称形状とするのが望ましい。
図6に示すように、回動アーム45と端板27との間に、加圧レバー46を配置している。この加圧レバー46は、長さ方向中間位置に軸穴46aを形成し、この軸穴46aに、端板27に形成した軸部材27bを挿入している。そして、加圧レバー46は、この軸部材27bを中心として回動可能に配置される。
加圧レバー46の下端部の引っ掛け部46bに、図12A〜図12C、図14A、図14Bのように、引張バネ47の一端を連結する。この引張バネ47の他端を端板27の軸27cに掛け止めしている。加圧レバー46は、この引張バネ47によって、軸部材27bを中心として常時矢印方向に回動付勢される。
加圧レバー46の先端部側面は平らな押圧面46cを形成し、この押圧面46cが、引張バネ47の力で、回動アーム45の軸穴45bの周囲に図6、図7A、図12Cのように形成された被押圧面部45cに接触している。
回動アーム45は、被押圧面部45cが押し付けらされることで、転写カバー8を閉じた状態では、常時、矢印方向で示すようにタイミング従動ローラ32bの回転軸32b1の方向に回転付勢される。この方向は、軸部材27aから離れる方向であって、かつ、軸部材27aを中心として図12Cで反時計方向である。回動アーム45の長穴45aは、この引張バネ47の力によって、回動アーム45が矢印方向に移動するのを可能にしている。
加圧レバー46の回転モーメントは、引張バネ47の引っ掛け部46bから軸部材27bまでの距離と、当該軸部材27bから押圧面46cまでの距離の比(レバー比)によって決まる。実施形態1では引張バネ47の力が前記距離のレバー比で数倍に増大されて回動アーム45の被押圧面部45cに伝達される。従って、小さな力の引張バネ47であっても、大きなタイミングローラニップ圧を生じさせることができる。このため、必要なタイミングローラニップ圧を省スペースな小型の引張バネ47で得ることが可能である。
前記のように、回動アーム45に対して端板27の軸部材27aが挿入される穴形状を長穴45aにすることにより、当該長穴45aと軸部材27aとの間の遊び分だけ回動アーム45がその長手方向に移動可能である。こうすることで、タイミング駆動ローラ32aをタイミング従動ローラ32bに安定して押し付けることができ、安定的なタイミングローラニップ圧を確保することができる。なお、長穴45aと軸部材27aの関係は、逆にすることも可能である。すなわち、回動アーム45の基端部に形成した軸部材を、端板27に形成した長穴に挿入することで、前記と同様の作用が得られる。
転写カバー8を開いた状態、すなわち、タイミング駆動ローラ32aに外力が作用していない状態では、回動アーム45が引張バネ47の力で軸部材27aを中心として図12Aのように最も下側ないし反時計方向に回動している。そして、回動アーム45が後述するサポート部材52の上端のストッパ面52bに引張バネ47の力で接触している。この状態で、回動アーム45の軸部材27aは、長穴45aの端部に当接することなく、長穴45aの中間に位置している。このため、引張バネ47の力が加圧レバー46と回動アーム45を介してサポート部材52のストッパ面52bに作用している。
(用紙搬送ガイドの構成説明)
図7A、図7B、図7Cに示すように、タイミング駆動ローラ32aの下方に、両面ユニット9の用紙搬送ガイド50を配置している。この用紙搬送ガイド50は、タイミングローラ対32に搬送されて来る用紙Pを、転写ニップ部に正確に案内するためのものであり、本体側にも、図2に示すように、同様の用紙搬送ガイド51を配置している。
従来の画像形成装置では、この用紙搬送ガイド50は、搬送ハウジング9aの内面に固定的に配置されていた。本発明の実施形態では、タイミング駆動ローラ32aを搬送ハウジング9aに対して可動に配置しているので、従来のように用紙搬送ガイド50を固定的に配置したままであると、タイミング駆動ローラ32aが用紙搬送ガイド50に干渉するおそれがある。
また、そのような干渉が生じないように、用紙搬送ガイド50をタイミング駆動ローラ32aから十分離間させて配置すると、タイミング駆動ローラ32aと用紙搬送ガイド50との間の隙間が大きくなり過ぎる。この結果、用紙Pを安定的にタイミングローラニップ部に案内することが困難になり、前記大きな隙間によって用紙ジャムが発生する可能性が高まる。
そこで実施形態1では、用紙搬送ガイド50をタイミング駆動ローラ32aとともに移動可能に構成した。用紙搬送ガイド50の上端部に図7Cのように軸受部50aを形成し、この軸受部50aに、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1を回転自在にはめ込んでいる。軸受部50aは、一部が切り欠かれて、側面視でC字状をなし、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1をその切り欠きから横向きにクリック的にはめ込むことができるようにしている。
このようにタイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1を用紙搬送ガイド50の軸受部50aにはめ込むことにより、用紙搬送ガイド50の軸受部50aすなわち用紙搬送ガイド50の下流端を、タイミング駆動ローラ32aとともに移動させることが可能となる。従って、用紙搬送ガイド50の下流端とタイミング駆動ローラ32aとの間の隙間を、常に必要最小限の所定隙間に維持することができる。これにより、タイミングローラニップ部に対して用紙Pを安定的に送り込むことが可能となり、当該隙間に用紙Pが食い込んで用紙ジャムが発生するのを防止することができる。
用紙搬送ガイド50の両端面の下端部には、図7Aに示すように、短軸状のボス部50bを一体形成している。一方、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1の両端の下側位置に、図7A、図7Bに示すように、前記ボス部50bを上下方向にガイドするサポート部材52を配置している。このサポート部材52は、端板27にネジ止め固定されている。
サポート部材52は、用紙搬送ガイド50の両端に面した側に、図7Bのように、縦長溝52aが形成されている。この縦長溝52aは、用紙搬送ガイド50の前記ボス部50bを上下方向にガイドするためのもので、ボス部50bの直径より若干大きな一定幅で上下方向に所定長さで延びている。
そして、用紙搬送ガイド50のボス部50bを縦長溝52aにスライド可能にはめ込むことで、タイミング駆動ローラ32aの動きに追従して用紙搬送ガイド50が移動する際に、用紙搬送ガイド50の上流端の位置ないし軌跡を前記縦長溝52aで規制する。
図8に示すように、サポート部材52は回動アーム45の下側に位置し、サポート部材52の上端は平らなストッパ面52bを備えている。そして、このストッパ面52bに回動アーム45の下面が接触するように構成され、回動アーム45が引張バネ47の力で下側に回動したとき、前述したように、回動アーム45がサポート部材52のストッパ面52bに接触する。
用紙ジャム処理時などに、ユーザーが一定時間だけ転写カバー8を開いた状態にした場合、タイミング駆動ローラ32aにユーザーが接触できる状態にとなる。このため、転写カバー8に対してタイミング駆動ローラ32aを不用意に動かす可能性があるが、この際、前記の用紙搬送ガイド50を伴って移動可能な範囲を超えてさらにタイミング駆動ローラ32aを動かそうとした場合、用紙搬送ガイド50に過度の負荷がかかり、当該用紙搬送ガイド50を破損させてしまうおそれがある。
そこで、図8のように、転写カバー8の一部形状、例えばサポート部材52にストッパ面52bを形成し、このストッパ面52bに回動アーム45を接触させることで、それ以上、回動アーム45ないしタイミング駆動ローラ32aを不用意に動かすことができないようにする。このような構成にすることで、当該部品の破損防止を確実なものとすることができる。
(位置決めガイド部材の構成説明)
図9Aに示すように、装置本体側にはタイミング従動ローラ32bを配置している。このタイミング従動ローラ32bと、転写カバー8側のタイミング駆動ローラ32aとが互いに当接して、タイミングローラ対32によるタイミング機構を構成する。
タイミング従動ローラ32bの回転軸32b1の両端に、図9、図10、図11に示すように、タイミング従動ローラに対するタイミング駆動ローラ32aの位置決めのためのガイド部材である位置決めガイド部材55を配置している。
回転軸32b1の一方側の端部だけに位置決めガイド部材55を配置することでも機能を果たすことはできるが、両端に位置決めガイド部材55を備えることにより、より相対的位置決め精度を確保することができる。
それぞれの位置決めガイド部材55は、図11に示すように、タイミング従動ローラ32bの回転軸32b1をはめ込む軸穴55aと、前方すなわち転写カバー8側に向かって水平かつ平行に突出した上側顎部55bおよび下側顎部55cを有する。また、前方すなわち転写カバー8側に向かって水平に突出した上側顎部55bは、タイミング駆動ローラ32aの上下方向の上側の規制部材になることにより、上側の位置決め精度を確保する。そして、下側顎部55cは、タイミング駆動ローラ32aの上下方向の下側の規制部材になることにより、下側の位置決め精度を確保する。
位置決めガイド部材55は、上側顎部55b、下側顎部55cを有することにより、回転軸32b1の上下両側の位置を規制でき、より相対的位置決め精度を確保することが可能である。
また、前方すなわち転写カバー8側に向かって水平に突出した上下の上側顎部55b、下側顎部55cは、同一構成部材であり、当該部品の位置関係のばらつきを非常に小さくすることができる。
もちろん別構成部材でも機能を果たすことは可能であるが、同一構成部材で構成することにより、より相対的位置決め精度を確保することができる。
実施形態1では、下側顎部55cは上側顎部55bよりも転写カバー8側に向け長く突出し、上側顎部55b、下側顎部55cの間に斜め上方に開いた挿入口55dを形成している。これにより、挿入口55dは斜め上方からタイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1をスムーズに受け入れるすくい形状を形成している。このすくい形状は、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1が位置決めガイド部材55の奥まで行かないうちに下側顎部55cから浮き上がった場合に、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1が位置決めガイド部材55と干渉して破損するのを防止する目的のためにも設けている。
挿入口55dの反対側、すなわち上側顎部55bおよび下側顎部55cを連結する連結部には、断面円弧形状(半円状)ないしU字状で円筒面の一部をなす壁部55eを形成している。これにより、この壁部55eにタイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1の両端外周面を水平方向から突き当たらないようにしている。
タイミング駆動ローラ32aの水平方向の位置は、前記タイミング駆動ローラの構成説明に記載の加圧構成で加圧され、タイミング駆動ローラ32aとタイミング従動ローラ32bが接触することにより、ニップ部が形成され、相対的位置決め精度を確保する。
また、タイミング駆動ローラ32aの材料の高度が低い場合など、ニップ部での相対位置決め精度が困難な場合は、壁部55eにタイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1の両端外周面を水平方向から突き当てることにより、相対的位置決め精度を確保することもできる。
また、壁部55eを円弧形状(半円状)ないしU字状にすることにより、当該部品の剛性をあげることが可能になり、当該部品の破損防止を確実なものとすることができる。
位置決めガイド部材55の下側顎部55cの上面55c1は、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1が押し付けられつつスライドするための面をなす。当該上面55c1はタイミング従動ローラ32bとタイミング駆動ローラ32aとの間で適正かつ精密なニップ部が形成されるように、直線状に形成している。
なお、ここで「直線状」とは、完全な直線だけを意味するのではなく、タイミング従動ローラ32bに向かってほぼ直線的に近づく形状も含むものとする。この直線状の上側顎部55bの上面55c1に沿って、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1が移動する軌跡が「第2軌跡」となる。
また、実施形態1では、図9B、図9C、図9Dに示すように、位置決めガイド部材55には転写カバー8を案内する案内部として案内面55fを形成している。この案内面55fは、2つの位置決めガイド部材55の対向する内側に設ける。案内面55fは、転写カバー8側に行くにつれて外側に傾斜する面として形成したものである。転写カバー8が本体側に向け閉じられるとき、案内面55fに転写カバー8の部材、例えば回動アーム45の外側面が接触して、転写カバー8を案内する。これにより、転写カバー8を装置本体側にスムーズに移動することができ、本体側に対して転写カバー8の幅方向の相対位置がずれている場合でも、転写カバー8閉動作を確実なものとすることができる。
さらに、前記位置決めガイド部材55と同様のガイド部材を、本体側の中間転写ベルト16の二次転写駆動ローラ18の回転軸の両端部近傍に配置することができる。これにより、二次転写ローラ20と二次転写駆動ローラ18の相対的位置決め精度を当該位置決めガイド部材により確保することができる。
また、前記位置決めガイド部材55と同様のガイド部材を、搬送従動ローラの回転軸の両端部近傍に配置することができる。これにより、搬送従動ローラと搬送駆動ローラの相対的位置決め精度を当該位置決めガイド部材により確保することもできる。
そして、本実施形態1では、本体側にタイミング従動ローラ32bを備え、転写カバー8側にタイミング駆動ローラ32aを備える構成にしているが、相対位置が反対でも全く同様であり、相対的位置決め精度を当該位置決めガイド部材により確保することができる。
(転写カバーの開閉とタイミング駆動ローラの作動構成説明)
図12Aは、回動アーム45が加圧レバー46によって押し付けられ、サポート部材52に当接した状態を示している。転写カバー8を開閉する際、この図12Aに示す状態から、装置外側にかけては、タイミング駆動ローラ32aが回転軸12を中心とする半径R1の破線で示す回転軌跡すなわち第1軌跡A1を描き、この回転軌跡に対して、本体側の中間転写ベルト16と二次転写駆動ローラ18が干渉しない配置になっている。
一方、転写カバー8を開いた状態で二次転写ローラ20は圧縮バネ25の付勢力で回転軸12から最も離れた位置にあり、この状態で転写カバー8を閉じていくと、図12Aに示すように、二次転写ローラ20が中間転写ベルト16とその二次転写駆動ローラ18に接触する。この接触の後、転写カバー8はさらに閉動作を継続するが、二次転写ローラ20が中間転写ベルト16と二次転写駆動ローラ18に当接した状態を維持したまま、転写カバー8が圧縮バネ25を圧縮しながら閉じられていく。
図12Bに示すように転写カバー8をさらに閉じていくと、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1が位置決めガイド部材55の下側顎部55cに接触し、その反力で、回動アーム45が加圧レバー46の引張バネ47に抗して端板27に対し時計方向に回転する。これにより、回動アーム45はサポート部材52のストッパ面52bから離間する。この状態でも、二次転写ローラ20は圧縮バネ25の付勢力で中間転写ベルト16とその二次転写駆動ローラ18に当接したままであり、転写カバー8は圧縮バネ25を圧縮しながら閉じられていく。
図12Cに示すように、転写カバー8を最後まで閉じると、タイミング駆動ローラ32aが本体側のタイミング従動ローラ32bと接触し、これによりタイミングローラ対32によるタイミング機構が構成される。この状態では、回動アーム45がサポート部材52のストッパ面52bから最も離れている。この状態で、二次転写ローラ20が圧縮バネ25の付勢力で中間転写ベルト16の二次転写駆動ローラ18に中間転写ベルト16を介して接触し、二次転写ローラ20と、二次転写駆動ローラ18に支えられた中間転写ベルト16の端部との間に、所定の転写ニップ圧が形成される。
ここで、図12Cに示す状態から、回動アーム45を端板27に対して回動させることなく、転写カバー8を開放した場合を想定する。この場合、図2の回転軌跡A2に示すように、タイミング駆動ローラ32aが本体側の中間転写ベルト16の端部と干渉する。この時の回転軌跡A2の半径R2は、回動アーム45が端板27に対して時計方向に回転している分だけ、図12Aの第1軌跡A1の半径R1よりも長くなるからである。
実施形態1では、転写カバー8の開閉中であって、タイミング駆動ローラ32aが本体側部品の近くを通過する時は、回動アーム45を引張バネ47により反時計方向に回動させてサポート部材52のストッパ面52bに接触させている。こうすることで、半径R1を短くし、本体側部品との干渉を回避することができる。
しかし、半径R1のままでは、すなわち第1軌跡のままでは、転写カバー8を最後まで閉じても、タイミング駆動ローラ32aを本体側のタイミング従動ローラ32bに当接させることができない。そこで、タイミング駆動ローラ32aが中間転写ベルト16を通過してその下側に移動した後、当該タイミング駆動ローラ32aを位置決めガイド部材55に接触させ、これにより回動アーム45を時計方向に回動させるようにした。
回動アーム45が時計方向に回動すると、前記半径R1がR2に延びる。また、タイミング駆動ローラ32aが位置決めガイド部材55の下側顎部55cの上面55c1に沿って直線状すなわち第2軌跡に沿って移動し、タイミング従動ローラ32bに水平方向で接近する。
実施形態1に係る用紙搬送装置では、転写カバー8の開閉により回転軸32a1および回動アーム45の軸部材27aは以下のように動作する。まず、転写カバー8が開くときには、回動アーム45は上方へ回動する。一方、転写カバー8を閉じるときには、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1、回動アーム45の軸部材27aは、ともに上方から位置決めガイド部材55に接近し、まず回転軸32a1が位置決めガイド部材55に接触し、さらに転写カバー8が閉じられることで回転軸32a1が案内されつつ軸部材27aが下方へ押し下げられる。
以上の構成により、タイミング駆動ローラ32aを中間転写ベルト16の端部下側すなわち二次転写駆動ローラ18の下側に極めて接近して配置するレイアウトが可能となる。そして、このレイアウトにより装置の奥行き寸法と上下高さをともに短縮することが可能となり、装置をコンパクト化することができる。
以上のように、実施形態1に係る画像形成装置は、省スペースのレイアウトを維持したまま転写カバー8開閉時のタイミング駆動ローラ32aの軌跡が中間転写ベルト16と干渉しないので、ジャム処理性に優れかつ省スペースな画像形成装置を提供することができる。
また、位置決めガイド部材55の取り付け基準となるのは、図10、図11に示すようにタイミング従動ローラ32bの回転軸32b1が挿入される軸穴55aである。そして、位置決めガイド部材55が最終的なタイミング駆動ローラ32aの位置決め部となる。このため、タイミング従動ローラ32bとタイミング駆動ローラ32aの回転軸相互間での位置関係のばらつきを非常に小さくすることができ、精度のよいタイミング性能とスキュー補正性能を持たせることができる。
ここで、実施形態1では、閉動作の際には、回転軸32a1、回動アーム45の軸部材27aともに上方から位置決めガイド部材55に接近した後、まず回転軸32a1が位置決めガイド部材55に接触し、さらに閉じられて回転軸32a1が位置決めガイド部材55で案内され回動アーム45の軸部材27aが下方へ押し下げられる。
また、実施形態1では、タイミング駆動ローラ32aをタイミング従動ローラ32bに押し付けるため、回動アーム45を加圧レバー46、引張バネ47で押し付けるようにしている。これに対して、タイミング駆動ローラ32aを直接タイミング従動ローラ32bに押し付け押付手段を設けることもできるが、回動アーム45の先端に配置したタイミング駆動ローラ32a近傍の狭い領域に押付手段を配置しなければならず、配置に制約が生じる。
<実施形態2>
次に実施形態に係る用紙搬送装置について説明する。実施形態2に係る用紙搬送装置では、タイミング従動ローラ32bの回転軸の両端の直径を異なる(例えばD1、D2:D1>D2)ものにする。そして、回転軸の両端にはめ込む位置決めガイド部材150、160のそれぞれの軸穴151、162の内径を、それぞれ回転軸をはめ込めるように異なる値(d1、d2:d1>d2)とする。図15は実施形態2に係る画像形成装置の2つの位置決めガイド部材を示す側面図である。
実施形態2では、回転軸の両側にはめ込む位置決めガイド部材150、160のそれぞれの軸穴151、軸穴162の大きさがそれぞれ異なるので、組み付け時に間違いを防止し、組み立て性を向上することができる。
また、実施形態2では、各位置決めガイド部材150、160の下側顎部152、162の上面153、163に、タイミング駆動ローラ32aがタイミング従動ローラ32b側に移動するにつれて上側に向け移動させる斜行部154、164を形成した。この上面153に案内され、タイミング駆動ローラ32aの回転軸32a1が第2軌跡に沿って移動する。
これにより、実施形態2では、実施形態1で示した場合に比して、第1軌跡A1の半径R1をR2に伸ばすことができる。このため、タイミング駆動ローラ32aを中間転写ベルト16の端部下側すなわち二次転写駆動ローラ18の下側に極めて接近して配置するレイアウトが実現できる。そして、このレイアウトにより装置の奥行き寸法と上下高さをともに短縮することが可能となり、装置をコンパクト化することができる。
以上のように、実施形態2に係る画像形成装置は、転写カバー8開閉時のタイミング駆動ローラ32aの軌跡が中間転写ベルト16と干渉しないので、ジャム処理性に優れかつ省スペースな画像形成装置を提供することができる。
<実施形態3>
次に実施形態3に係る用紙搬送装置について説明する。図16は実施形態3に係る画像形成装置の位置決めガイド部材を示す側面図である。実施形態3に係る用紙搬送装置では、位置決めガイド部材170の下側顎部171の上面172に、タイミング駆動ローラ32aがタイミングローラ対32に移動するとき、下方に向け移動する断面円弧状の凹部173を形成した。実施形態1で示した場合に比して、第1軌跡A1の半径R1をR2に伸ばすことができる。このため、タイミング駆動ローラ32aを中間転写ベルト16の端部下側すなわち二次転写駆動ローラ18の下側に極めて接近して配置するレイアウトが実現できる。そして、このレイアウトにより装置の奥行き寸法と上下高さをともに短縮することが可能となり、装置をコンパクト化することができる。
以上のように、実施形態2に係る画像形成装置は、転写カバー8開閉時のタイミング駆動ローラ32aの軌跡が中間転写ベルト16と干渉しないので、ジャム処理性に優れかつ省スペースな画像形成装置を提供することができる。
1K,1Y,1M,1C:プロセスユニット
2K,2Y,2M,2C:像担持体(感光体ドラム)
8:転写カバー(カバー)
9:両面ユニット
9a:搬送ハウジング
9b:戻り通路
12:転写カバーの回転軸
15:転写装置
16:中間転写ベルト
17:従動ローラ
18:二次転写駆動ローラ
19K,19Y,19M,19C:一次転写ローラ
20:二次転写ローラ
20a:回転軸
25:圧縮バネ
27:端板
27a:軸部材
28:支持板
30:給紙トレイ
30a:給紙ローラ
31:給紙路
32:タイミングローラ対
32a:タイミング駆動ローラ(カバー側ローラ)
32b:タイミング従動ローラ(本体側ローラ)
33:転写後搬送路
34:定着装置
34a:定着ローラ
34b:加圧ローラ
36:排紙路
37:排紙ローラ対
41:反転搬送路
45:回動アーム
46:加圧レバー
47:引張バネ(付勢手段)
50:用紙搬送ガイド
52:サポート部材
52a:縦長溝
52b:ストッパ面
55:位置決めガイド部材(ガイド部材)
55b:上側顎部
55c:下側顎部
特開2000−231321号公報 特開2011−85815号公報 特許第4613538号公報

Claims (10)

  1. 装置本体の下部で回転可能に支持され、用紙搬送経路の一部を開閉可能に覆うカバーと、前記装置本体側に配置した本体側ローラ、および前記カバー側に配置し、カバーが閉状態となったとき前記本体側ローラに押し付けられてニップ部を形成するカバー側ローラからなるローラ対と、前記カバー側ローラを、前記ニップ部より下側に位置する揺動軸を中心として揺動可能に支持する揺動支持機構と、
    前記装置本体の前記ニップ部と前記カバーの回動中心との間に配置され、前記カバー側ローラを用紙搬送方向と直する方向に案内するガイド部材とを備え、
    前記揺動支持機構は、前記揺動軸に支持されて前記カバー側ローラとともに回動する回動アームと、該回動アーム介して前記カバー側ローラを前記本体側ローラ側へ押し付け付勢する加圧機構と、を備えるとともに、前記揺動軸が前記回動アームを支持する部位に、前記回動アームの長手方向に該回動アームの移動を可能とする長穴を備え、
    前記カバーが開閉動する際における前記カバー側ローラは、前記カバーの移動方向と同一である第1軌跡と、前記ガイド部材に案内される第2軌跡に沿って移動するものであり、
    前記ガイド部材は、前記本体側ローラ側から前記カバー側に向け互いに平行に延びる上側顎部と、この上側顎部より下側に配置されるとともに前記上側顎部よりカバー側に向け長く延びる下側顎部と、を備えることを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 前記ガイド部材の下顎部と上側顎部とは基部で連結しており、この連結した箇所に円筒面の一部をなす内周面を形成したことを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
  3. 前記ガイド部材の下顎部の上面には、前記カバー側ローラが本体側ローラ側に移動するにつれて上側に向け移動させる斜行部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の用紙搬送装置。
  4. 前記ガイド部材の下顎部の上面には、前記カバー側ローラが本体側ローラ側に移動するとき下方に向け移動する断面円弧状の凹部を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の用紙搬送装置。
  5. 前記ガイド部材を複数備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  6. 前記ガイド部材は、該ガイド部材を前記本体側ローラの軸に取り付け軸穴を設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  7. 前記ガイド部材を複数個配置し、それぞれのガイド部材の軸穴の内径を異なるものとしたことを特徴とする請求項6に記載の用紙搬送装置。
  8. 前記本体側ローラおよびカバー側ローラはタイミング駆動ローラ対をなすことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  9. 前記ガイド部材の上側顎部には、前記カバーを閉状態とするとき、前記カバーに接触して、前記カバーをガイドする案内部を形成したことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の用紙搬送装置と、
    この用紙搬送装置で搬送される用紙上に画像を形成する作像装置と、
    画像が形成された用紙を機外に搬出する排出装置と、
    を少なくとも備えることを特徴とする画像形成装置。
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