JP5894004B2 - スクリーン製版用マスター - Google Patents

スクリーン製版用マスター Download PDF

Info

Publication number
JP5894004B2
JP5894004B2 JP2012107206A JP2012107206A JP5894004B2 JP 5894004 B2 JP5894004 B2 JP 5894004B2 JP 2012107206 A JP2012107206 A JP 2012107206A JP 2012107206 A JP2012107206 A JP 2012107206A JP 5894004 B2 JP5894004 B2 JP 5894004B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
master
thickness
heat
thermoplastic resin
resin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012107206A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013233721A (ja
Inventor
智子 寺中
智子 寺中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riso Kagaku Corp filed Critical Riso Kagaku Corp
Priority to JP2012107206A priority Critical patent/JP5894004B2/ja
Publication of JP2013233721A publication Critical patent/JP2013233721A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5894004B2 publication Critical patent/JP5894004B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Description

本発明は、デジタルスクリーン製版機用の原紙に好適なスクリーン製版用マスターに関するものである。
一般に、スクリーン印刷は、枠に張られた紗に感光性の樹脂乳剤をコーティングし、このコーティングの非画像部に紫外線等を露光させて樹脂乳剤を硬化させ、非硬化部分を洗い流すことで、画像部が穿孔された原版を作製するものである(特許文献1)。この方法では、精度の高い原版を作製することができるが、非常に手間がかかるという問題がある。
そこで、紗に感熱性の熱可塑性樹脂フィルムが積層されてなる感熱孔版原紙を用い、孔版印刷の製版原理を使用して簡便にスクリーン版を作製する方法が従来から提案されている。紗に熱可塑性樹脂フィルムを積層する方法として、溶剤に接着剤を溶解させ、積層後溶剤を蒸発乾燥させるウェットラミネート方式と、溶剤を使用せずにUV硬化や湿気硬化の接着剤で積層させるドライラミネート方式が知られている。しかし、いずれの方式も耐溶剤性に乏しく、印刷する素材やインクによっては、版の消耗が激しく経済的でなかったり、品質に不安があったりという問題がある。
特許文献2には、紗に感熱性の熱可塑性樹脂フィルムが積層されてなる感熱孔版原紙をサーマルヘッドで加熱穿孔し、これを紗枠に張ってスクリーン印刷原版として用いることが記載されている。特許文献2で用いられている紗は、経糸と緯糸が編み込んだ状態であるため、高テンションをかけたときに紗にゆるみが生じて、印刷時に版離れ等が悪かったり、スキージ操作の際に紗がのばされて印刷位置精度が出ないという問題がある。
特許文献3には、多孔性支持体(紗)が、低融点成分と高融点成分からなる鞘芯型またはサイド−バイ−サイド型複合繊維であって、低融点成分が熱可塑性樹脂フィルムと親和性を有する成分で構成された繊維を全部または一部に有するスクリーンからなり、多孔性支持体が低融点成分を介して熱可塑性樹脂フィルムと接合している感熱孔版原紙が記載されている。
特開平7−214746号公報 特開平10−291290号公報 特開平6−286354号公報
一般に、紗の製造過程では、織り工程の後に、密度等を所望の値に整えるヒートセット工程(熱加工工程)が入るが、このヒートセット工程で紗の融着度を高めすぎると、紗のしなやかさが失われるため、紗をロール状に巻き取るときに紗にしわが生じたり、しわが原因で疵が生じる等の問題が生じることがある。紗にしわが入った状態で熱可塑性樹脂フィルムと接合すると、スクリーン製版用マスターを均一な状態で作製することができず、精度の高い印刷を行うことができない。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、紗のしわの発生を抑制させるとともに、精度の高い印刷を行うことが可能なスクリーン製版用マスターを提供することを目的とするものである。
本発明のスクリーン製版用マスターは、表面の少なくとも1部が熱融着性成分で形成された鞘芯型またはサイド−バイ−サイド型の複合繊維を含有してなる紗と熱可塑性樹脂フィルムとが積層されたスクリーン製版用マスターにおいて、前記紗が経糸と緯糸により所定の大きさのメッシュを形成するように織られた後、熱加工されたものであって、前記紗の厚みが熱加工前の厚みに対して80〜90%の厚みであって、熱加工後の前記メッシュの開口率が33%以上であることを特徴とするものである。
前記熱可塑性樹脂フィルムと積層された後の紗の厚みは、前記熱加工前の厚みに対して75〜82%の厚みであることが好ましい。
前記紗の熱収縮率は、1.3〜2.6%であることが好ましい。
前記マスター平滑度は、1.7〜3.6mmであることが好ましい。
本発明のスクリーン製版用マスターは、表面の少なくとも1部が熱融着性成分で形成された鞘芯型またはサイド−バイ−サイド型の複合繊維を含有してなる紗と熱可塑性樹脂フィルムとが積層されたスクリーン製版用マスターにおいて、紗の厚みを熱加工前の厚みに対して80〜90%の厚みとし、熱加工後のメッシュの開口率を33%以上とすることにより、従来の紗よりもしなやかさを維持することができ、紗の巻き取り時の加工性を向上させることが可能となる。そして、この紗とフィルムを積層したスクリーン製版用マスターによれば、印刷時における紗のゆるみを防止して精度の高い印刷を行うことができ、画像性を向上させることが可能となる。
本発明のスクリーン製版用マスターの概略模式断面図である。 本発明のスクリーン製版用マスターにおける紗の概略模式平面図である。 紗の熱加工前後の厚みを示す概略模式断面図である。 実施例1の熱加工後の紗の断面の光学顕微鏡写真である。 実施例1の熱加工後の紗の正面の電子顕微鏡写真である。 実施例1の熱加工後の紗の斜め上からの電子顕微鏡写真である。
以下、図面を用いて本発明のスクリーン製版用マスターを詳細に説明する。図1は本発明のスクリーン製版用マスターの概略模式断面図、図2は本発明のスクリーン製版用マスターにおける紗の概略模式平面図である。本発明のスクリーン製版用マスター1は、紗2と熱可塑性樹脂フィルム3とが積層されてなり、紗2は、表面の少なくとも1部が熱融着性成分で形成された鞘芯型またはサイド−バイ−サイド型の複合繊維を含有してなる。そして、紗2と熱可塑性樹脂フィルム3は紗2の熱融着性成分を介して接合している。
紗2は、図2に示すように経糸21と緯糸22により所定の大きさのメッシュを形成するように織られてなり、紗2は、経糸21と緯糸22により織られた後、熱加工されたものである。予め熱加工することにより、経糸21と緯糸22の交点が接着されて、熱可塑性樹脂フィルム3をラミネートするときの張力、あるいは印刷時に生じる張力等によって生ずるわずかな紗のゆるみを防止することができる。但し、紗のゆるみが全くないと、紗を高テンションで張ることができなくなるため、紗にはある程度のしなやかさが求められる。このため、この際の熱加工を、熱加工前後の紗の厚みと熱加工後のメッシュ開口率が所定範囲となるようにすることで、紗のゆるみとしなやかさを両立させることができ、紗をロール状に巻き取るときの紗のしわ発生を抑制することが可能となり、しわに起因する疵を防止することができる。従来は、紗のしわやしわによって誘発された疵のため長尺加工ができなかったが、本発明によれば、しわの発生を抑えることで1反の巻長が可能となる。
図3は紗の熱加工前後の厚みを示す概略模式断面図である。加熱することで繊維のシェル部分は溶解し経糸21と緯糸22は接着され、紗の厚みは小さくなる。熱加工後の紗2の厚みPは熱加工前の紗2´の厚みPの80〜90%の厚みであり、85〜90%の厚みであることが好ましい。熱加工後の紗2の厚みPが熱加工前の紗2´の厚みPの80%未満の場合には、熱履歴が大きく、繊維の柔軟性が失われるため、紗のしなやかさが充分ではなく、紗にしわが生じやすい。一方で、熱加工後の紗2の厚みPが熱加工前の紗2´の厚みPの90%よりも厚い場合には、経緯糸の接着点が小さく、接着力が弱く耐久性にも乏しいものとなる。加えて、スクリーン製版用マスターとした場合にマスターの表面性が悪く、インクの転移量が均一にならず、画像性が低下する。
また、紗の熱加工後のメッシュの開口率は33%以上であり、33〜50%であることがより好ましく、さらには33〜35%であることが望ましい。メッシュの開口率が33%未満の場合には、紗のしなやかさが充分ではないため、紗にしわが生じやすい。一方で、メッシュの開口率が50%よりも大きくなると、熱加工後の紗2の厚みPにもよるが、インクが通過しやすくなってしまい画像性が悪くなりやすい。
メッシュの開口率は、紗2の経糸21と緯糸22の交わる部分の中心Nから横方向に経糸21と緯糸22の3交点分、縦方向に経糸21と緯糸22の2交点分を通る長方形(つまり6格子分、図2に示す点線で囲んだ部分)を切り出し、この部分の経糸21と緯糸22の部分(紗面積)と開口部分を切り分け、
[(長方形の面積−紗面積)/長方形の面積]×100
により求めたものを意味する。
熱可塑性樹脂フィルム3と積層された後の紗2の厚みPは、紗2の熱加工前の厚みPの75〜82%の厚みであることが好ましく、78〜81%であることがより好ましい。紗2の厚みPが、紗2の熱加工前の厚みPの75%未満の場合には、しわが発生しやすくなるため好ましくない。一方で、紗2の厚みPが、紗2の熱加工前の厚みPの82%よりも厚い場合には、マスターの表面性が悪くなりやすく、インクの転移量にもばらつきが生じやすくなって画像性が低下するため好ましくない。
本発明で使用する紗は、表面の少なくとも1部が熱融着性成分で形成された鞘芯型またはサイド−バイ−サイド型複合繊維を含有してなるものである。鞘芯型複合繊維は、低融点成分からなる鞘部と高融点成分からなる芯部とからなる、いわゆるシェルコア繊維である。サイド−バイ−サイド型の複合繊維は、表面が低融点成分からなる部分と高融点成分からなる部分とから構成される繊維である。
何れの複合繊維においても、低融点成分が熱融着性成分に該当し、この低融点成分は熱可塑性樹脂フィルムと親和性を有する成分で構成される。熱可塑性樹脂フィルムと親和性を有する成分とは、熱可塑性樹脂フィルムと熱接着により充分な接合力を発揮し、容易に剥離しない成分をいう。低融点成分は、熱可塑性樹脂フィルムおよび高融点成分よりも軟化点または溶融温度が低ければよく、熱可塑性樹脂フィルムと同一種類の樹脂でもよい。この低融点成分の軟化点以上で、かつ熱可塑性樹脂フィルムおよび高融点成分の溶融温度よりも低い温度で圧着することにより、上記紗を熱可塑性樹脂フィルムと熱接着させることができる。
例えば、熱可塑性樹脂フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した場合には、低融点成分として上記フィルムより溶融温度の低い共重合ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートの重合時にポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコール類、ジカルボン酸類、低分子量グリコール類などのモノマーや反応成分を共重合したものが好ましく用いられる。
複合繊維の高融点成分としては、紗と熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせる際の熱接着時に溶融しないものであれば特に制限はないが、インクとの親和性の低い樹脂成分を用いることが好ましく、例えばポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
複合繊維中の低融点成分の含有割合は、熱接着により低融点成分が軟化または熱溶融して熱可塑性樹脂フィルムと接着し、その際の接着力が充分で、かつ変形または熱溶融によりスクリーンの孔が潰されない程度の量であればよく、通常は繊維断面積の5〜70%、好ましくは20〜50%の範囲とされる。複合繊維の断面形状は円形でも変形断面であってもよい。
複合繊維は公知の複合用紡糸ノズルを用い、通常の溶融紡糸法により得られ、またこの複合繊維を全部または一部に用いて公知の織成方法で織成し、その後熱加工することにより、本発明に用いる紗を得ることができる。熱加工は、複合繊維の種類にもよるが、160〜200℃で、1分間熱をかけることにより、熱加工前後の紗の厚みと熱加工後のメッシュ開口率を上記所定範囲とすることができる。
上記にように作製された紗の熱収縮率は1.3〜2.6%であることが好ましく、1.8〜2.6%であることがより好ましい。ここで、熱収縮率は10cm×10cmの紗の試験片を160℃の温度雰囲気下で30分間曝した前後における試験片の面積の変化率である。紗の熱収縮率が1.3%未満の場合、開口率が低すぎるため、インクが通過しにくくなり所望の画像が得られなくなるため好ましくない。一方、紗の熱収縮率が2.6%よりも大きくなると、開口率が高くなりすぎてしまい、インクが通過しすぎてしまうため所望の画像が得られなくなり好ましくない。
なお、紗は、複合繊維のみで構成されていてもよいが、繊維の一部、例えば経糸または緯糸のみに複合繊維を用いてもよい。複合繊維以外に用いる繊維としては、例えば上記した高融点成分のポリエステルからなる通常の繊維を用いることができる。
熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンまたはその共重合体などからなる従来公知のフィルムが用いられるが、穿孔感度の点からはポリエステルフィルムが特に好ましい。熱可塑性樹脂フィルムに用いられるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ヘキサメチレンテレフタレートと1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合体が挙げられる。
熱可塑性樹脂フィルムの厚さは、熱穿孔性、フィルム強度などの点から0.5〜8μmの範囲が好ましい。0.5μm未満の場合、フィルム強度が低く取扱い時に破け易い。一方で、8μmを越えると、紗中の熱融着繊維に熱が効率的に伝達せず、充分な接着強度を確保できない場合がある。
紗と熱可塑性樹脂フィルムとの熱接着は、例えば、アイロン、ニップロール等の熱圧着手段を用いて両者を熱接着することにより行うことができる。熱接着の温度および圧力は紗や熱可塑性樹脂フィルムの材質に応じて適宜決定される。例えば、低融点成分として共重合ポリエステルを用いたポリエステル複合糸からなる紗にポリエステルフィルムを貼り合わせたスクリーン製版用マスターの場合、160〜165℃に加熱した金属ロールとシリコーンゴムロールの間にニップ圧力1.8kg/cm2 で5〜10m/分でラミネートすることにより、熱可塑性樹脂フィルムと積層された後の紗の厚みを上記所定範囲にすることができる。
上記のように作製されたスクリーン製版用マスターの平滑度は1.0〜5.0mmであることが好ましく、2.0〜4.0mmであることがより好ましい。平滑度が1.7mm未満の場合には、スクリーン製版用マスターが印刷ドラムの表面にへばり付きやすく、発生した気泡が逃げにくいため、マスターの着版シワが発生しやすくなり、印刷品位が低下しやすい。一方、平滑度が3.6mmよりも大きくなると、スクリーン製版時のサーマルヘッドとの密着性が悪くなるため好ましくない。ここで、平滑度は、PPS(PARKER PRINT SURF)でクランピング圧力490kPaハードパッキンを用いて、スクリーン製版用マスターを熱可塑性樹脂フィルム側から測定した値を意味する。
以下、本発明のスクリーン製版用マスターを実施例を用いてさらに詳細に説明する。
(実施例および比較例)
低融点成分(共重合ポリエステル)と高融点成分(ホモポリエステル)を10/90の比率(質量比)で複合紡糸して得られた鞘芯構造のポリエステル複合繊維を経緯糸に用い、表1に示す熱加工条件で紗を作製した。作製した紗(厚み90μm)と厚さ1.7μmのポリエチレンテレフタレートフィルムとを重ね合わせ、表1に示すラミネート条件で紗とフィルムを貼り合わせてスクリーン製版用マスターを作製した。
(紗の熱収縮率の測定)
上記で作製した紗を10cm×10cmに切り取り、これを160℃雰囲気下、30分間放置し、熱をかけた前後の面積の変化率を求めた。
(マスター平滑度の測定)
PPS平滑度MESSMER BUCHEL社製、PARKER PRINT−SURFROUGHNESS TESTER ME−90を使用し、クランピング圧500kPa、ハード・バッキングを使用して、マスターの熱可塑性フィルムにしわが入らないように熱可塑性フィルム側から押し当て、その平滑度を測定した。サンプルの任意の5箇所について測定を行い、5回の測定の平均値を求め、これをマスターの平滑度とした。
(評価)
(巻じわ)
上記で作製した紗のみを、直径3インチの巻芯に100m巻き取り、巻き取った紗の外観を目視により以下の基準で評価した。
A…巻じわなし
B…巻じわはあるものの、製品性能には問題ないレベル
C…巻じわあり
製造条件、物性値とともに評価結果を表1に示す。また、実施例1の熱加工後の紗の断面の光学顕微鏡写真を図4に、紗の正面の電子顕微鏡写真を図5に、紗の斜め上からの電子顕微鏡写真を図6に示す。
表1に示すように、実施例のスクリーン製版用マスターは、紗の厚みが熱加工前の厚みに対して80〜90%の厚みであって、熱加工後のメッシュの開口率が33%以上であるため、従来の紗よりもしなやかさを維持することができ、紗の巻じわが抑制され、紗の巻き取り時の加工性を向上させることができた。比較例1では、メッシュの開口率は33%以上であるものの、熱工程前の厚みに対する熱工程後の紗の厚みが80%未満であるため、紗の巻じわが生じた。一方、比較例2や3は熱工程前の厚みに対する熱工程後の紗の厚みが80%以上であるものの、メッシュの開口率が低いために、やはり巻じわが生じた。
なお、本実施例では紗の原糸が90μmのものを使用しているが、糸径が変化しても熱加工後の紗の厚みが熱加工前の紗の厚みに対して80%未満の場合には、熱履歴が大きく、繊維の柔軟性が失われ、90%よりも厚い場合には、経緯糸の接着点が小さなるという傾向に変わりはない。従って、スクリーン製版用マスターにおいて、紗の厚みを熱加工前の厚みに対して80〜90%の厚みとし、熱加工後のメッシュの開口率を33%以上とすることにより、従来の紗よりもしなやかさを維持することができ、紗の巻き取り時の加工性を向上させることが可能となる。そして、この紗とフィルムを積層したスクリーン製版用マスターによれば、印刷時における紗のゆるみを防止して精度の高い印刷を行うことができ、画像性を向上させることが可能となる。
1 スクリーン製版用マスター
2 紗
3 熱可塑性樹脂フィルム
21 経糸
22 緯糸

Claims (4)

  1. 表面の少なくとも1部が熱融着性成分で形成された鞘芯型またはサイド−バイ−サイド型の複合繊維を含有してなる紗と熱可塑性樹脂フィルムとが積層されたスクリーン製版用マスターにおいて、前記紗が経糸と緯糸により所定の大きさのメッシュを形成するように織られた後、熱加工されたものであって、前記紗の厚みが熱加工前の厚みに対して80〜90%の厚みであって、熱加工後の前記メッシュの開口率が33%以上であることを特徴とするスクリーン製版用マスター。
  2. 前記熱可塑性樹脂フィルムと積層された後の紗の厚みが、前記熱加工前の厚みに対して75〜82%の厚みであることを特徴とする請求項1記載のスクリーン製版用マスター。
  3. 前記紗の熱収縮率が、1.3〜2.6%であることを特徴とする請求項1または2記載のスクリーン製版用マスター。
  4. 前記マスター平滑度が、1.7〜3.6mmであることを特徴とする請求項1、2または3記載のスクリーン製版用マスター。
JP2012107206A 2012-05-09 2012-05-09 スクリーン製版用マスター Active JP5894004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012107206A JP5894004B2 (ja) 2012-05-09 2012-05-09 スクリーン製版用マスター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012107206A JP5894004B2 (ja) 2012-05-09 2012-05-09 スクリーン製版用マスター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013233721A JP2013233721A (ja) 2013-11-21
JP5894004B2 true JP5894004B2 (ja) 2016-03-23

Family

ID=49760229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012107206A Active JP5894004B2 (ja) 2012-05-09 2012-05-09 スクリーン製版用マスター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5894004B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7415100B1 (ja) 2023-06-28 2024-01-16 三菱電機株式会社 パラメータ調整装置およびパラメータ調整方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11148452B2 (en) 2016-12-06 2021-10-19 Nbc Meshtec Inc. Screen plate and method for manufacturing same

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2991749B2 (ja) * 1990-07-27 1999-12-20 村上スクリーン株式会社 スクリーンメッシュの紗張り方法
JP4761025B2 (ja) * 2005-04-25 2011-08-31 ゼネラル株式会社 感熱孔版原紙
JP4845436B2 (ja) * 2005-07-05 2011-12-28 旭化成ケミカルズ株式会社 感熱孔版印刷原紙用薄葉紙および感熱孔版印刷原紙
JP5242034B2 (ja) * 2006-09-25 2013-07-24 株式会社Nbcメッシュテック 薄膜印刷用スクリーン、その製造方法及び薄膜印刷用スクリーン版
JP2008246960A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Riso Kagaku Corp スクリーン印刷用原版の作製方法
JP2010221486A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Toray Ind Inc スクリーン紗

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7415100B1 (ja) 2023-06-28 2024-01-16 三菱電機株式会社 パラメータ調整装置およびパラメータ調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013233721A (ja) 2013-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20190043534A (ko) 스판본드 부직포 및 그의 제조 방법
JP5894004B2 (ja) スクリーン製版用マスター
EP0592215B1 (en) Heat-sensitive stencil sheets and process for producing the same
JPS59115898A (ja) 感熱性孔版原紙
JP2000085257A (ja) 孔版原紙及びその製版方法
JP2000118163A (ja) 感熱孔版印刷原紙用不織布
US6357347B1 (en) Stencil sheet
EP0987124B1 (en) Heat-sensitive stencil sheet
EP1080269B1 (en) Security paper having embedded security feature and method of preparing same
TWI519420B (zh) 樹脂薄片材與複合薄片材及其製造方法
JPH0754284A (ja) プリント用積層体
JPH03193445A (ja) 多層様支持体を用いた感熱孔版印刷用原紙
JP3309001B2 (ja) 感熱孔版印刷用原紙およびその製造法
JP3309000B2 (ja) 感熱孔版印刷用原紙およびその製造法
JP3418422B2 (ja) 感熱孔版印刷方法
JPH0632080A (ja) メッシュ織物を用いた印刷版の製造方法
US6326078B1 (en) Heat-sensitive sheet for stencil printing
EP0985544A1 (en) Heat-sensitive stencil sheet
JP2000118162A (ja) 感熱孔版印刷原紙用不織布
JPH09272272A (ja) 感熱孔版印刷用原紙
JP2018150649A (ja) 銀付調人工皮革及びその製造方法
JPH02107488A (ja) 感熱孔版用原紙
JP2001138654A (ja) 感熱孔版印刷用原紙
JP2005007607A (ja) 感熱孔版印刷原紙用支持体および原紙
JPH02273295A (ja) 感熱孔版印刷用原紙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150303

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20151102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20151104

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20151104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5894004

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250