まず、本実施形態の遊技機の概要について説明する。
本実施形態の弾球遊技機は、遊技盤の遊技領域の一部の領域を通過する遊技球が到達可能な位置に配置され、遊技球の入賞を可能又は不可にする開閉動作を行う可変入賞手段と、前記遊技領域に打ち出された遊技球が到達可能な位置に配置され、到達した遊技球を検出する始動手段と、前記始動手段が遊技球を検出したことに基づいて当りか否かの抽選を行う抽選手段と、該抽選の結果が当りの場合に遊技状態を当り遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、前記可変入賞手段の開閉動作を制御する開閉制御手段と、遊技者に対して前記一部の領域に遊技球を打ち出す操作を促す報知を行う報知手段とを備える弾球遊技機において、前記開閉制御手段は、前記遊技状態が前記当り遊技状態である場合に、所定の開放パターンに従って前記可変入賞手段を開閉させるラウンド遊技を複数回実行するように構成され、前記当り遊技状態は、少なくとも最初のラウンド遊技において、前記開閉制御手段が第1の開放パターンに従って前記可変入賞手段を開閉させる第1の当り遊技状態と、最初のラウンド遊技において、前記開閉制御手段が、前記第1の開放パターンにおける可変入賞手段の開放時間よりも短い第2の開放パターンに従って前記可変入賞手段を開閉させた後、前記第2の開放パターンの開放時間よりも長い第3の開放パターンに従って前記可変入賞手段を開閉させる第2の当り遊技状態とを含み、前記報知手段は、前記当り遊技状態が前記第1の当り遊技状態である場合には、最初のラウンド遊技の開始前に前記報知を行い、前記当り遊技状態が前記第2の当り遊技状態である場合には、最初のラウンド遊技の開始後に前記報知を行うことを特徴とする。
第2の当り遊技状態においては、最初のラウンドにおいて、第1の開放パターンよりも短時間の可変入賞手段の開閉動作が行われる第2の開放パターンの後に第2の開放パターンよりも長い第3の開放パターンにしたがった可変入賞手段の開閉動作が行われるため、最初のラウンドの開始前に特定打ち(前記一部の領域に遊技球を打ち出す操作)を促すよりも、最初のラウンドの開始後に特定打ちの報知を行うことが適切である。
本実施形態の弾球遊技機によれば、上記のように当り遊技状態に応じた最適なタイミングで特定打ちを促す報知をすることが出来る。
次に、実施形態のパチンコ遊技機の構成について説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、矩形状の外枠2と、この外枠2に開閉可能に枢着された前面枠3および前扉5を備えている。前面枠3は、額縁状であり開口部に遊技盤4(図3参照)が取付け可能となっている。また、前扉5の中央部にはガラス板6が嵌め込まれており、外部より遊技盤4が視認可能となっている。
前扉5の上部左右両側にはスピーカ7が設けられている。スピーカ7は、遊技に伴う演出効果音を外部に出力する音響出力部である。また、前扉5の左右両側および上部には枠装飾LED8が設けられている。枠装飾LED8は、遊技の演出に連動してLEDが発光、点滅する装飾部である。
前扉5の下側には前面板9があり、その左端部は前面枠3に開放可能に枢着されている。前面板9には、発射機構を作動させるための発射ハンドル10、遊技球を貯留する上貯留皿11、下貯留皿12等が設けられている。
また、上貯留皿11の表面部分には、内蔵ランプが点灯したとき操作が可能となる左演出ボタン13と、中央演出ボタン14が設けられている。演出ボタン13、14は、遊技中に操作の機会が与えられ、ボタンを押下することにより演出を変化させることができる。
図2は、本実施形態のパチンコ遊技機の背面側の斜視図である。
図2に示すように、パチンコ遊技機1の背面には、遊技盤4を裏側から押さえる枠体状の裏機構盤16が取り付けられている。この裏機構盤16の上部には、パチンコホール側島設備の遊技球補給装置(図示省略)から供給される遊技球を貯留する遊技球貯留タンク17が設けられている。
また、遊技球貯留タンク17から球を導出するタンクレール18の傾斜下端には、遊技球を払い出すための遊技球払出装置19が設けられている。さらに、裏機構盤16の隅部には、パチンコホールにある全遊技機を統括的に管理するホールコンピュータ(図4参照)に電気的に接続するための外部端子基板21が、端子基板ケース22に収納され、設けられている。
また、裏機構盤16の略中央には、遊技盤4の裏側に装着された透明の裏カバー23が
備えられており、この裏カバー23内に、演出制御基板25を収納した透明の演出制御基板ケース25aと、液晶制御基板26を収納した透明の液晶制御基板ケース26aとが設けられている。
演出制御基板25と液晶制御基板26との中間部には、ボリュームスイッチ31が設けられている。ボリュームスイッチ31は、そのつまみ部分の回転により10段階の音量設定可能に構成されている。
液晶制御基板ケース26aの下方には、主制御基板24を収納した透明な主制御基板ケース24aが設けられている。主制御基板24は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御するものである。主制御基板24は、各種スイッチやセンサと接続されているため、これらの検知信号を受信して各種処理を行う。
また、主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27が設けられている。RAMクリアスイッチ27を押下しながら、電源を投入することによりRAM領域の記憶内容は消去され、パチンコ遊技機1は初期状態となる。
演出制御基板25は、主制御基板24から送信される各種制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいて、例えば、盤面装飾LED35或いは液晶表示装置36による演出を制御する。
主制御基板ケース24aの下方には、電源基板28を収めた透明な電源基板ケース28aと、払出制御基板29を収めた透明な払出制御基板ケース29aが配設されている。
さらに、発射ハンドル10に対応する位置には、遊技球を打撃する打撃槌やこれを駆動する発射モータを備えた遊技球発射装置(図示省略)の後側に発射制御基板30が設けられている。
次に図3を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機の遊技盤について説明する。
図3に示すように、遊技盤4は、略正方形のパネルで形成され、その盤面上の遊技領域4aは、化粧板4bの前面にビス等で固定されるセンター飾り体34a、左部コーナー飾り体34b、右部コーナー飾り体34c等の部材によって区画形成されている。飾り体34a〜34cは、ポリカーボネート等の硬質樹脂材料を用いた射出成形によってそれぞれ一体成型で形成されている。
センター飾り体34aには、複数の盤面装飾LED35が配置されている。盤面装飾LED35は、各遊技における図柄の変動表示や予告表示に伴って発光色や発光態様を変化させ、演出を盛り上げる装飾部である。
遊技盤4の中央部には開口が形成され、この開口内に液晶表示装置36の表示画面が配置される。液晶表示装置36は、種々の数字、キャラクタ等が描かれた図柄や背景画像、リーチ等の各種演出を遊技に応じて表示する表示器である。
センター飾り体34aの上部略中央には、演出用ゲート40aが配置されている。演出用ゲート40aは、遊技中の特定演出で用いられるゲートである。この特定演出の際、遊技者が演出用ゲート40aを狙って遊技球を入賞させると、さらに演出が発展し、遊技者に有利な状態となる。
また、後述する第2大入賞装置39bの右上方には、普通図柄用始動ゲート40bが配
置されている。普通図柄用始動ゲート40bは、普通図柄の始動契機となる入賞装置である。遊技球が普通図柄用始動ゲート40bを通過することにより抽選が行われ、後述する普通図柄表示装置43bにて、普通図柄が変動する。
液晶表示装置36の右側には竜の頭部の形状をした可動役物37が配置されている。可動役物37は、遊技における演出や大当り期待度に応じて動作する。パチンコ遊技機1には、可動役物37以外にも複数の可動役物が設けられているが、図面上省略している。
センター飾り体34aの下方は、ステージ部材33が配置されている。ここに誘導された遊技球は、ステージ中央部分を揺動した後に落下するが、中心にある溝を通過した遊技球は、後述する第1特別図柄始動口38aに入賞し易い構造となっている。
ステージ部材33の下方には、第1特別図柄始動口38aおよび第2特別図柄始動口38bからなる始動入賞装置38が配置されている。遊技領域4aを流下する遊技球が第1特別図柄始動口38a、又は第2特別図柄始動口38bに入賞することにより抽選が行われ、後述する特別図柄表示装置43aにて特別図柄の変動表示がなされる。さらに、液晶表示装置36でも、特別図柄に対応した装飾図柄の変動表示が行われる。始動入賞装置38は、本発明の弾球遊技機の「始動手段」に相当する。
なお、以下では、第1特別図柄始動口38aへの入賞により変動表示を開始する特別図柄を特別図柄1(特図1)、第2特別図柄始動口38bへの入賞により変動表示を開始する特別図柄を特別図柄2(特図2)という。
第2特別図柄始動口38bは開閉部材を備えており、開閉部材が開放した場合に遊技球が入賞し易い状態となる。上記の開閉部材は、普通図柄の抽選に当選した場合に、所定回数、所定時間開放する。以下では、第2特別図柄始動口38bと開閉部材を合わせた装置を普通電動役物(電動チューリップ、又は略称の「電チュー」)と称することがある。
始動入賞装置38の下方には、第1大入賞装置39aが配置されている。第1大入賞装置39aは、前倒したとき遊技球が入球可能な開閉扉を備える。
詳細は後述するが、始動入賞装置38の右側には、第2大入賞装置39bが配置されている。大入賞装置39a、39bは、共に特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち大当りしたことにより発生する当り遊技状態(特別遊技状態)において所定時間開放される入賞装置である。遊技球が大入賞装置39a、39bの内部にある大入賞口(図示省略)に入賞することにより、多くの賞球を獲得することが可能となる。
第2大入賞装置39bを含む入賞装置49は、確変移行判定部を含む。確変移行判定部は、遊技球が通過することにより当り遊技の終了後に確率変動(以下、確変ともいう)状態に移行させる特定領域(Vゾーン)と、遊技球が通過しても確率変動状態に移行させない非特定領域とを有する。
本実施形態では、確変移行判定部の形状は視認できないようにシートで覆われているため、破線で示した。なお、第2大入賞装置39bは、本発明の「可変入賞手段」に相当する。また、以下では、第1大入賞装置39aをアタッカ1、第2大入賞装置39bをアタッカ2と呼ぶことがある。
遊技領域4aの右側上方には、特別図柄表示装置43aおよび普通図柄表示装置43bが配置されている。特別図柄表示装置43aは、2個の7セグメントLED(左及び中)から構成され、特別図柄始動口38a、38bへの入賞を契機として特別図柄を変動させ
、抽選結果を表示する。なお、残り1個は(右)、特別図柄及び普通図柄の保留球数や時短状態であることを表示する。
普通図柄表示装置43bは、複数のLEDからなる表示器であり、普通図柄用始動ゲート40bへの入賞を契機として普通図柄を始動させ、LEDの点灯により抽選結果を表示する。
遊技領域4aの左側には、遊技球の流下方向を変化させる風車41、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。また、遊技領域4aの下方には、複数の一般入賞口42が配置されている。遊技球が一般入賞口42に入賞すると所定数の賞球の払出しが行われる。
遊技領域4aの最も左側には、発射機構により発射された遊技球を遊技領域4aに案内するため略上下方向に延びたガイドレール44が配置されている。ガイドレール44は、金属製の帯状の外内2本のガイドレール44a、44bで構成されている。
これら外内2本のガイドレール44a、44bの間で上下方向に延びた空間が、前記発射機構から発射された遊技球が通過する発射通路45aを形成している。内側ガイドレール44bの上端には、発射球の発射方向(遊技領域4a側)への通過を許可すると共に戻り方向(発射通路45a側)への通過を阻止する戻り球防止片46が配設されている。また、内側ガイドレール44bの最下部にはアウト球回収口47と、アウト球回収口47にアウト球を導入する球寄せ部48が形成されている。
ガイドレール44bと液晶表示装置36との間で上下方向に延びた空間が、遊技球が通過可能な左打ち通路45bを形成している。また、左打ち通路45bと液晶表示装置36を挟んで対向する空間が、遊技球な通過可能な右打ち通路45cを形成している。発射機構から発射された遊技球は、発射通路45aを通過して液晶表示装置36の上方の空間に至った後、演出用ゲート40aに入賞する又は左打ち通路45b若しくは右打ち通路45cを通過して流下する。右打ち通路45cが、本発明の弾球遊技機において「遊技領域の一部の領域」に相当する。
図4は、パチンコ遊技機の制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図4では信号を中継する中継基板や、本発明に関係のない一部の部材の構成を省略した。
この制御装置は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御する主制御基板24と、主制御基板24からコマンドを受けて演出の制御をする演出制御基板25を中心に構成される。電源基板28は、主制御基板24を初めとした各基板に接続され、外部電源から交流電圧24Vを受けて直流電圧に変換し、各基板に供給する。
主制御基板24は、その内部に、主制御基板側CPU241と、ROM242と、RAM243を備えている。主制御基板側CPU241は、いわゆるプロセッサ部であり、大当りを発生させるか否かの抽選処理、決定された変動パターンや停止図柄の情報から制御コマンドを作成し、演出制御基板25に送信する等の処理を行う。なお、主制御基板24は、本発明の「抽選手段」、「開閉制御手段」、「遊技状態制御手段」に相当する。
ROM242は、一連の遊技機制御手順を記述した制御プログラムや制御データ等を格納した記憶部である。また、RAM243は、主制御基板側CPU241の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
主制御基板24には、始動入賞口センサ38c、大入賞口センサ39c、始動ゲート通過センサ40c、一般入賞口センサ42c、特定領域センサ56c、磁気センサ50、電
波センサ51、振動センサ52が接続され、各検知信号を受信可能となっている。
磁気センサ50は、パチンコ遊技機1に磁石等を近づけた場合に、異常を検知するセンサである。また、電波センサ51は、パチンコ遊技機1に対し強い電波が発せられた場合に異常を検知するセンサであり、振動センサ52は、パチンコ遊技機1に対し強い振動が与えられた場合に異常を検知するセンサである。
また、主制御基板24には、特別図柄表示装置43a、普通図柄表示装置43bが接続され、主制御基板側CPU241が抽選処理により取得した乱数情報は、各図柄表示装置43a、43bに送信される。
さらに、主制御基板24には、パチンコ遊技機1の外部へ接続する端子を備えた外部端子基板21が接続されている。遊技における大当り、入賞数、ゲーム数等の各種情報は、主制御基板24から外部端子基板21を介してホールコンピュータに送信される。
さらに、主制御基板24には、払出制御基板29が接続されている。払出制御基板29には、下貯留皿満杯センサ12cおよび前扉開放センサ20が接続されているため、これらのセンサが異常を検知すると、検知信号は払出制御基板29から主制御基板24に送信される。なお、払出制御基板29には、遊技球払出装置19と、発射制御基板30(さらに発射装置10aと接続)が接続している。
次に、演出制御基板25は、その内部に、演出制御基板側CPU251と、ROM252と、RAM253を備えている。演出制御基板側CPU251はいわゆるプロセッサ部であり、主制御基板24から送信された制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいた各種演出を制御する処理を行う。なお、演出制御基板25は、本発明の「報知手段」に相当する。
ROM252は、一連の演出制御手順を記述した制御プログラムや演出データ等を格納した記憶部である。また、RAM253は、演出制御基板側CPU251の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
演出制御基板25には、スピーカ7、枠装飾LED8、異常報知LED32、盤面装飾LED35、ボリュームスイッチ31、位置検出センサ55c、左演出ボタン13、中央演出ボタン14が接続されている。これにより、演出制御基板25は、例えば、スピーカ7の効果音や各LED等の動作を制御し、演出効果を高めている。なお、異常報知LED32は、パチンコ遊技機1の背面(演出制御基板25)に設けられたLEDであり、特定の異常が発生したことを報知する。
位置検出センサ55cは、後述する確変移行判定部にある振分部の位置を検出するセンサである。また、演出ボタン13、14は、遊技者が有効期間にこれらを押下げることで、検知信号が演出制御基板25に送信され、液晶表示装置36に表示される演出が変化する。
演出制御基板25には、液晶制御基板26が接続されている。液晶制御基板26は、演出制御基板25からコマンドを受けて液晶表示装置36の表示制御を行うものである。
液晶制御基板26は、その内部に、液晶制御CPU261と、液晶制御ROM262と、液晶制御RAM263と、映像表示プロセッサVDP264と、画像データROM265と、VRAM266を備えている。
液晶制御CPU261は、いわゆるプロセッサ部であり、演出制御基板25から受信した液晶制御コマンドに基づいて表示制御を行うために必要な液晶制御データを生成する。また、そのデータを映像表示プロセッサVDP264に出力する。
液晶制御ROM262は、液晶制御CPU261の動作手順を記述したプログラムを格納した記憶部であり、液晶制御RAM263は、ワークエリアやバッファメモリとして機能する記憶部である。
映像表示プロセッサVDP264は、液晶表示装置36に表示する画像データの画像処理を行うプロセッサである。また、画像データROM265は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理を行うために必要な画像データを格納した記憶部であり、VRAM266は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理した画像データを一時記憶する記憶部である。
上記の構成により液晶制御基板26は、演出制御基板25から送信された液晶制御コマンドに基づき画像処理を行い、液晶表示装置36に演出画像や動画を表示している。
次に、図5A、Bを参照して、パチンコ遊技機の確変移行判定部を含む入賞装置について説明する。確変移行判定部は、第2大入賞装置39b及び普通図柄用始動ゲート40bを含む入賞装置49内にあり、確変移行の権利取得に関する判定を行う。
本実施形態では、入賞装置49は、遊技状態が当り遊技状態である場合において、遊技者が右打ちを行うことにより、遊技者にとって有利となるような仕様となっている。ここで右打ちとは、遊技球が右打ち通路45cを通過するように行われる遊技者による発射機構の操作をいう。遊技者が右打ちを行うと、遊技球は入賞装置49の右上部分から右打ち通路45cを通過して流下する。そして、遊技球は普通図柄用始動ゲート40b付近を通って、第2大入賞装置39bに到達する。また、普通図柄用始動ゲート40bを通過した遊技球は、球誘導部53によって第2大入賞装置39bの方向に誘導される(図5A及び図5B参照)。
第2大入賞装置39bは開閉扉を備える。開閉扉が後方に退避しているとき、遊技球が第2大入賞装置39bの内部に入球可能となる。入球した遊技球は、大入賞口センサ39cで検出され、第2大入賞装置39bの入賞数としてカウントされる。遊技球は、その後、確変移行判定部54の方向に進む。
一方、開閉扉が前方に突出しているとき、遊技球は、第2大入賞装置39bの内部に入球することができない。この場合、開閉扉の上部を遊技球が通過できるようになっており、遊技球は、第2特別図柄始動口38bの方向に誘導される。
確変移行判定部54は、1本の通路から構成される導入部58と、導入部58の左下方の特定領域56と、導入部58の右下方の非特定領域57とから構成される。導入部58と特定領域56と非特定領域57との間に設けられた振分部55は、左右方向(特定領域56の方向及び非特定領域57の方向)に移動可能に構成されている。また、位置検出センサ55cによって振分部55の位置情報が演出制御基板25に送信される。なお、図5Bにおいては、振分部55の図示を省略している。当り遊技中の特別ラウンド遊技において、第2特別図柄始動口38bに入球した遊技球が振分部55を経て特定領域56に到達することにより、当り遊技終了後に、遊技状態が所定回数の抽選において大当り確率が高く設定された確変遊技状態に設定される。
また、図5A及び図5Bに示すように、特定領域56、非特定領域57には球検出セン
サとして特定領域センサ56c、非特定領域センサ57cが配設され、遊技球が通過したとき、主制御基板24に入球検知信号が送信されるようになっている。これらの球検出センサ56c、57cは、第2大入賞装置39bから排出された排出球の数をカウントすることに使用される。
次に、図6Aを参照して、パチンコ遊技機1の当り種別と当り遊技の内容について説明する。
当り遊技の説明に先立ち、パチンコ遊技機1の遊技の種別について概説する。パチンコ遊技機1は、始動入賞装置38等への入賞を契機とした抽選の結果等に応じて通常遊技と特別遊技とを適宜切り替えて実行するように構成されている。本実施形態において、特別遊技は、前記抽選の結果が当りである場合に行われる当り遊技と、当り遊技の終了後に適宜実行される確変遊技と、所定時間特別処理が行われる時短遊技とに分けられる。以下においては、このうちの当り遊技について説明する。
パチンコ遊技機1の当り種別には、図6Aに示すように、第1の当りと、第2の当りと、第3の当りとがある。
第1の当りは、複数回(本実施形態では16回)のラウンド遊技1R〜16Rにおいて、第1の開放パターンK1にしたがって第2大入賞装置39bが開放される(第2大入賞装置39bの開閉扉が開状態に制御される)遊技が実行される当りである。
第2の当りは、最初のラウンド遊技1Rにおいて、第2の開放パターンK2にしたがって第2大入賞装置39bが開放された後に、第3の開放パターンK3にしたがって第2大入賞装置39bが開放される当りである。なお、第2の当りでは、2回目のラウンド遊技2R以降、第1の開放パターンK1にしたがって第2大入賞装置39bが開放される。
第3の当りは、上述の第2の開放パターンK2による第2大入賞装置39bの開放の後に、当り状態が終了する当りである。
第1の開放パターンK1は、遊技者がほぼ確実に第2大入賞装置39bに複数の遊技球を入球させることが出来る程度に、第2大入賞装置39bが開放される(第2大入賞装置39bの開閉扉が開状態に制御される)パターンである。より具体的には、第1の開放パターンK1においては、所定の時間(例えば30秒)が経過するまで又は入球数が所定の数(例えば10球)に到達するまで、第2大入賞装置39bの開閉扉が開状態に制御される。
第2の開放パターンK2は、遊技者が偶然により第2大入賞装置39bに少数の遊技球を入球させることが出来る程度に、第2大入賞装置39bが開放されるパターンである。より具体的には、第2の開放パターンK2においては、第1の開放パターンK1よりも短い所定の時間(例えば1秒)が経過するまで又は入球数が所定の数(例えば1球)に到達するまで、第2大入賞装置39bの開閉扉が開状態に制御される。
第3の開放パターンK3は、第1の開放パターンK1と同様に、遊技者がほぼ確実に第2大入賞装置39bに複数の遊技球を入球させることが出来る程度に、第2大入賞装置39bが開放されるパターンである。より具体的には、第3の開放パターンK3においては、第2の開放パターンK2よりも長い所定の時間(例えば29秒)が経過するまで又は入球数が所定の数(例えば10球)に到達するまで、第2大入賞装置39bの開閉扉が開状態に制御される。
特別図柄始動口38a又は38bへの入賞を契機とした抽選の結果が第1の当りであった場合、遊技状態が第1の当り遊技状態に移行し、第1の当り遊技が実行される。第1の当り遊技では、所定時間の開始インターバル(開始INT)を経た後にラウンド遊技1R〜16Rが実行される。開始インターバルは、第2大入賞装置39bの開閉扉が開状態に制御されるまでの準備期間であり、この期間に右打ち報知がなされる。
ここで、右打ち報知とは、遊技者の視覚、聴覚又は触覚を通じて、遊技者に対して、遊技球が右打ち通路を流下するような発射ハンドル10の操作を促す処理をいう。
視覚を通じた右打ち報知の例としては、図7に示すように、右打ちをすべき旨の文言を含んだ画像を液晶表示装置36で表示ことが挙げられる。また、聴覚を通じた右打ち報知の例としては、「右打ちしてください」等の音声をスピーカ7に出力することが挙げられる。また、触覚を通じた右打ち報知の例としては、発射ハンドルを右打ちとなるような位置まで回転させることにより発射ハンドルの操作が必要である旨を遊技者に認識させることが挙げられる。
なお、第2大入賞装置39bが開放されている場合、遊技者が右打ちをすることにより、遊技球は右打ち通路を流下して第2大入賞装置39bに入球する。第2大入賞装置39bへの入球の検知に応じて遊技者に対し多くの賞球が支払われるので、第2大入賞装置39bが開放されるラウンド遊技においては、遊技者が右打ちをすることにより、遊技者にとって有利な状態が実現される。
また、各ラウンド遊技1R〜16Rにおいて、図6Aに示すように、第1の開放パターンK1にしたがって第2大入賞装置39bが開放される。第2大入賞装置39bは、所定の時間が経過したこと及び所定の入球数に到達したことのいずれかが満たされたことを要件として、閉鎖する(第2大入賞装置39bの開閉扉が閉状態に制御される)。各ラウンド遊技の終了時には、所定時間のインターバルが設けられている。このインターバルの期間に、第2大入賞装置39bに入球した遊技球が排出されたか否かの確認が行われる。
また、第2大入賞装置39bの開放に伴い、その開放に対応した大当り演出が行われる。ここで、大当り演出とは、大当り遊技状態であることを遊技者の視覚、聴覚又は触覚を通じて遊技者に認識させるような演出をいう。
視覚を通じた大当り演出の例としては、主人公が何らかの戦いに勝利したような動画を液晶表示装置36で表示することが挙げられる。聴覚を通じた大当り演出の例としては、勝利を印象付ける音楽をスピーカ7から出力することが挙げられる。触覚を通じた大当り演出の例としては、発射ハンドル10に大当りの際に固有の振動を加えることが挙げられる。大当り演出は、常に同じ演出である必要はなく、その演出の内容又は方法にいくつかのバリエーションがあってもよい。
特別図柄始動口38a又は38bへの入賞を契機とした抽選の結果が第2の当りであった場合、遊技状態が第2の当り遊技状態に移行し、第2の当り遊技が実行される。第2の当り遊技では、所定時間の開始インターバル(開始INT)を経た後にラウンド遊技1R〜16Rが実行される。なお、図6Aにおいては、10回目のラウンド遊技10R以降の図示を省略している。開始インターバルは、最初のラウンド遊技1Rが開始するまでの準備期間である。
第2当り遊技における最初のラウンド遊技1Rでは、図6Aに示すように、まず、上述の第2の開放パターンK2によって第2大入賞装置39bが開放される。この第2大入賞
装置39bの開放に伴い、その開放に対応した抽選演出が行われる。
ここで、抽選演出とは、大当り遊技状態に移行する可能性がある遊技状態であることを、遊技者の視覚、聴覚又は触覚を通じて遊技者に認識させるような演出をいう。
視覚を通じた抽選演出の例としては、主人公がライバルキャラと戦うような動画を液晶表示装置36で表示することが挙げられる。聴覚を通じた大当り演出の例としては、戦闘中であることを印象付ける音楽をスピーカ7から出力することが挙げられる。触覚を通じた抽選演出の例としては、発射ハンドル10に抽選演出の際に固有の振動を加えることが挙げられる。抽選演出は、常に同じ演出である必要はなく、その演出の内容又は方法にいくつかのバリエーションがあってもよい。
前記の第2の開放パターンK2による第2大入賞装置39bの開放の後に、所定時間のインターバルを経て、上述の第3の開放パターンK3による第2大入賞装置39bが開放される。また、当該インターバルの期間には、後述する当選演出が行われる。また、第3の開放パターンK3による第2大入賞装置39bの開放に伴って、第1の当りと同様に、大当り演出が行われる。
ここで、当選演出とは、大当り遊技状態に移行することが決定したことを、遊技者の視覚、聴覚又は触覚を通じて遊技者に認識させるような演出をいう。当選演出は、図6Aに示す第1の成功演出のように、抽選演出終了後すぐに大当り遊技状態に移行することが決定したことを遊技者に認識させる演出であってもよい。また、当選演出は、図6Aに示す第1の失敗演出及び第2の成功演出のように、大当り状態に移行しないことが決定したかのように見せかけつつ、最終的に大当り状態となることが決定したことを遊技者に認識させる演出であってもよい。
なお、第1の成功演出を行う場合の抽選演出と、第1の失敗演出を行う場合の抽選演出は、同一の演出が行われてもよいし、異なる演出が行われてもよい。様々な演出のバリエーションが用いられることにより、興趣性を高めることが出来る。
視覚を通じた当選演出の例としては、主人公がライバルキャラを倒すような動画(第1の成功演出)、及び主人公が一時的に倒れた後に、主人公が起き上がってライバルキャラを倒すような動画(第1の失敗演出及び第2の成功演出)を液晶表示装置36で表示することが挙げられる。聴覚を通じた当選演出の例としては、勝利を連想させるような派手な効果音をスピーカ7から出力することが挙げられる。触覚を通じた当選演出の例としては、発射ハンドル10に当選演出の際に固有の振動を加えることが挙げられる。当選演出は、常に同じ演出である必要はなく、その演出の内容又は方法にいくつかのバリエーションがあってもよい。
当該当選演出の後、第3の開放パターンによる第2大入賞装置39bの開放の前に、第1の当りと同様に、遊技者に対し右打ち報知がなされる。
特別図柄始動口38a又は38bへの入賞を契機とした抽選の結果、第3の当りに当選した場合、遊技状態が第3の当り遊技状態に移行し、第3の当り遊技が実行される。第3の当り遊技では、図6Aに示すように、上述の第2の開放パターンにしたがった第2大入賞装置39bの開放の後、当り遊技状態が終了する。第3の当り遊技では、第2の開放パターンによる第2大入賞装置39bの開放に伴って、抽選演出がなされる。また、当該第2大入賞装置39bの開放の後、第3の当り遊技状態の終了前に、第2の失敗演出がなされる。
ここで、失敗演出とは、遊技者の視覚、聴覚又は触覚を通じて大当り遊技状態に移行する可能性が無くなったことを遊技者に認識させる演出をいう。視覚を通じた失敗演出の例としては、主人公が何らかの戦いに敗れたような動画を液晶表示装置36で表示することが挙げられる。聴覚を通じた失敗演出の例としては、敗北を連想させるようなトーンが沈んだ音楽をスピーカ7から出力することが挙げられる。触覚を通じた失敗演出の例としては、失敗演出の際に特有の振動で発射ハンドル10を振動させることが挙げられる。失敗演出は、常に同じ演出である必要はなく、その演出の内容又は方法にいくつかのバリエーションがあってもよい。
失敗演出の後、遊技状態が第3の当り遊技状態から通常遊技状態に移行する。
第2の当りにおける抽選演出と、第3の当りにおける抽選演出は、同一の内容の演出であることが好ましい。例えば、第2の当り及び第3の当りにおける抽選演出で共通に主人公がライバルキャラを攻撃する内容の演出が実行されてもよい。これにより、成功演出又は失敗演出が行われるまで遊技者が抽選結果を予測できなくなるため、興趣性が高められる。
また、第2の当り及び第3の当りにおける抽選演出として、ほぼ同一の内容の演出であるものの、細部に相違を設けた演出が採用されてもよい。例えば、第2の当りにおいては、主人公の攻撃回数が10回であるのに対し、第3の当りにおいては主人公の攻撃回数が9回であってもよい。これにより、初心者には当選か否か予測できないが、熟練した遊技者であれば当選か否かを予測できるようになり、興趣性が高められる。
また、抽選演出として複数の内容のバリエーションを採用し、当り種別に応じてそれぞれの演出が行われる頻度を変更してもよい。例えば、第2の当りの場合には、抽選演出として主人公が攻撃している内容の演出が選択され易い一方、第3の当りにおいては、主人公が多数の攻撃を受ける内容の演出が選択され易いようにしてもよい。このようにすることで、例えば第2の当りの際に高い頻度で使用される抽選演出(例えば、主人公が攻撃している内容の演出)は、他の抽選演出(例えば、主人公が攻撃を受けている内容の演出)よりも大当りへの期待度が高い演出となるため、興趣性が高められる。
また、第2の当りにおける第1の失敗演出及び第3の当りにおける第2の失敗演出では、同一又はほぼ同一の内容の演出が行われることが好ましい。例えば、当該2つの失敗演出で共通に主人公が起き上がろうとしている内容の演出が行われることにより、その演出だけでは大当りになるか否かは遊技者が判別できなくなる。このようにすることで、第2の当りにおける第2の成功演出に意外性を持たせることが出来るため、興趣性が高められる。
また、第2の当り及び第3の当りにおける第1及び第2の失敗演出として、ほぼ同一の内容の演出であるものの、細部に相違を設けた演出が採用されてもよい。例えば、当該2つの失敗演出で共通に主人公が起き上がろうとしている内容の演出が行われるものの、例えば第1の失敗演出においては主人公の目が輝いている一方、第2の失敗演出では、主人公の目の輝きが比較的薄いなどの演出が行われてもよい。これにより、初心者には第1の失敗演出か第2の失敗演出かを判別できないが、熟練した遊技者であれば第1の失敗演出か第2の失敗演出かを判別できるようになり、興趣性が高められる。
また、第1又は第2の失敗演出として複数の内容のバリエーションを採用し、当り種別に応じてそれぞれの演出が行われる頻度を変更してもよい。例えば、第2の当りでは主人公が起き上がろうとするような内容の演出が選択され易い一方、第3の当りでは、主人公
が倒れたままであるような内容の演出の頻度が選択され易いようにしてもよい。このようにすることで、例えば第2の当りの際に高い頻度で使用される失敗演出(例えば、主人公が起き上がろうとしている内容の演出)は、他の抽選演出(例えば、主人公が倒れたままの内容の演出)よりも遊技者の大当りへの期待度が高い演出となるため、興趣性が高められる。
また、第1の当りの際には開始インターバルの間に右打ち報知がなされる一方、第2の当りの際には、最初のラウンド遊技1Rにおける成功演出の後、第3の開放パターンによる第2大入賞装置39bの開放動作の前に右打ち報知がなされる。すなわち、多様な当りに応じた適切なタイミングでの遊技者に対する右打ち報知が可能となっている。
なお、第1の当り遊技及び第2の当り遊技における第1ラウンド遊技1R〜第16ラウンド遊技16Rにおいて、第2大入賞装置39bの開放に代えて又は加えて、適宜第1大入賞装置39aを開放させるように各ラウンド遊技を構成してもよい。この場合、第1大入賞装置39aは、右打ち通路を流下してきた遊技球でも入球可能な位置に配置されていることが好ましい。
次に、図6Bを参照しながら、第2の当り遊技において右打ち報知のタイミングを種々変更した変形例を説明する。
図6Bに示す第1変形例のように、右打ち報知を大当り演出の開始とほぼ同時に行ってもよい。ここで、大当り演出等の他の演出と右打ち報知を同時に行うには、例えば、当該他の演出で使用される動画の一部に右打ちをする旨の文言を表示する、又は当該他の演出がもっぱら映像であった場合には、右打ち報知を音声により行う等の種々の方法が考えられる。
また、第2変形例のように、第1の成功演出と同時並行で右打ち報知を行ってもよい。
また、第3変形例のように、大当り演出の開始前から右打ち報知を開始し、大当り演出時も引き続き右打ち報知を行ってもよい。
また、第4〜第6変形例のように、他の演出の途中等、第2大入賞装置39bの開放直前ではないタイミングで右打ち報知をしてもよい。この場合、右打ち報知は、「右打ちの準備開始!アタッカ開放まで○秒!」といったような事前予告であることが好ましい。
また、第7変形例のように、成功演出等の代わりに右打ち報知がなされてもよい。
このように種々の右打ち報知のタイミング及び方法が採用されることで、興趣性を高めることが出来る。
また、右打ち報知の開始タイミングを演出以外の基準で決定してもよい。例えば、第8変形例のように、第1ラウンドの開始を契機として右打ち報知を行ってもよい。また、第9及び第10変形例のように、第2の開放パターンK2による第2大入賞装置39bの開放の開始または終了を右打ち報知のタイミングとしてもよい。このように、演出以外の様々な要因を基に右打ち報知を開始することで、いつ右打ち報知がなされるのかという点で遊技者に興味を引くことが出来る。
次に、図7を参照して、右打ち報知について説明する。
図7の「右打ち報知」は、第1の当り及び第2の当りにおいて表示される右打ち報知の
例を示している。液晶表示装置36の表示領域上部にある表示領域60では、複数の「右打ち→」の文字が右方向にスクロールしている。第1又は第2の当り遊技においては、遊技者が右打ちを行う方が遊技者にとって有利であるので、これを指示する表示となっている。
表示領域左上の表示領域63には、大当りである旨の表示がなされる。当該表示として、例えば、「超大当り」と直接的に当りである旨の表示が採用されてもよい。また、当該表示として、例えば、「危機脱出」、「勝利」等の当選演出又は大当り演出と対応した表示が採用されてもよい。
また、表示領域61には、アタッカ2の画像と「ここを狙え!」という文字が表示される。これにより、遊技者が、アタッカ2を狙って遊技球を打ち出す(右打ちをする)べきことを認識できる。なお、表示領域右下の表示領域62では、大当り図柄(装飾図柄)を示す数字が表示されている。
次に、図8を参照して、主制御側で行われる遊技管理処理について説明する。以下で説明する遊技管理処理は、電源投入処理が正常に終了した場合に、主制御側のメインループに対して実行されるタイマ割込処理である。
まず、主制御手段(主制御基板24)は、タイマ管理処理を行う(図8:ステップS10)。パチンコ遊技機1には、後述する特別図柄役物動作タイマ等の複数のタイマが用意されており、それぞれ遊技に関する時間を計時している。
主制御手段は、処理状態に応じて各種タイマを更新(タイマを減算)していくことで、多数のタイマを管理する。その後、ステップS20に進む。
ステップS20では、主制御手段は、入力管理処理を行う。入力管理処理の詳細は後述するが、パチンコ遊技機1の各種センサに入力された情報を入賞カウンタに格納する処理である。その後、ステップS30に進む。
ステップS30では、主制御手段は、賞球管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口38aや一般入賞口42に入賞した場合に行われる処理である。例えば、一般入賞口42の内部にある一般入賞口センサ42cが遊技球を検知し、球検知信号を主制御手段に送信する。
主制御手段は、上記信号を受信すると、払出制御基板29(更には、遊技球払出装置19)に向けて所定個数の賞球の払出しを行うための制御信号を送信する。このとき、後述する大入賞口入賞無効フラグがオンしていれば、大入賞口への入賞による賞球払出しのための制御信号が送信されず、払出しは行われない。その後、所定のタイミングで大入賞口入賞無効フラグをオフにセットする。なお、上記所定のタイミングとして、入賞数と排出数の一致が確認されたとき(電源断を含む)や当り遊技等の特別遊技が終了したとき等を設定するのが好適である。
遊技球払出装置19は、上記制御信号を受信した場合に、上貯留皿11(上貯留皿11が満杯である場合には、下貯留皿12)に所定個数の賞球を払出す。その後、ステップS40に進む。
ステップS40では、主制御手段は、普通図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、普通図柄用始動ゲート40bを通過した場合に行われる処理である。具体的には、普通図柄用始動ゲート40bの内部にある始動ゲート通過センサ4
0cがゲートを通過した遊技球を検知して、球検知信号を主制御手段に送信する。
主制御手段は、上記信号を受信すると、普通図柄の抽選乱数を取得する。この抽選乱数は最大4個まで記憶可能であり、記憶した順に上記抽選乱数の当否を抽選する。
また、主制御手段は、普通図柄表示装置43bに制御信号を送信する。普通図柄表示装置43bでは、LEDの点滅による普通図柄の変動が行われ、普通図柄は、所定時間の経過後、抽選結果に応じて当り又は外れの態様を表示して停止する。その後、ステップS50に進む。
ステップS50では、主制御手段は、普通電動役物管理処理を行う。これは、普通図柄の抽選結果により普通電動役物の動作を制御する処理である。普通図柄管理処理(図8:ステップS30)にて、普通図柄が当り態様で停止した場合には、主制御手段は、普通電動役物用ソレノイドに制御信号を送信し、所定時間、第2特別図柄始動口38bを開放する(第2特別図柄始動口38bの開閉扉を開状態に制御する)。
主制御手段は、上記所定時間が経過した場合、または所定時間経過前に第2特別図柄始動口38bに予め定められた上限数の遊技球が入賞した場合に、第2特別図柄始動口38bを閉鎖する(第2特別図柄始動口38bの開閉扉を閉状態に制御する)ための制御信号を普通電動役物用ソレノイドに送信する。これにより、第2特別図柄始動口38bは閉鎖する。その後、ステップS60に進む。
なお、普通図柄管理処理(図8:ステップS40)にて、普通図柄が外れ態様で停止した場合には、第2特別図柄始動口38bを開放することはなく、主制御手段は、何もせず普通電動役物遊技処理を終了する。
ステップS60では、主制御手段は、特別図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口38a、または第2特別図柄始動口38bに入賞した場合に行われる処理である。
詳細は後述するが、始動入賞口センサ38cが遊技球を検出すると、始動入賞口センサ38cは、球検出信号を主制御手段に送信し、主制御手段で特別図柄の抽選が行われる。
主制御手段は、特別図柄表示装置43aに制御信号を送信する。特別図柄表示装置43aでは、7セグメントLEDによる特別図柄の変動が行われ、特別図柄が所定時間の経過後に抽選結果に応じて当り又は外れの態様で停止する。また、特別図柄の変動は、液晶表示装置36においても遊技者に確実に認識可能な装飾図柄で表示される。その後、ステップS70に進む。
最後に、ステップS70では、主制御手段は、特別電動役物管理処理を行う。これは、特別図柄の抽選結果により特別電動役物(可変入賞手段39)の動作を制御する処理である。
詳細は後述するが、特別図柄が当り態様で停止した場合には、第1〜第3当りのいずれかの当りとなり、当該当りに対応した前述の第1〜第3の当り遊技が実行される。後述するが、特別図柄管理処理(図8:ステップS60)にて、特別図柄が外れ態様で停止した場合には、直ちに特別電動役物管理処理が終了となる。特別電動役物管理処理が終了すると、遊技管理処理も終了となる。
次に、図9を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別図柄管理処理について説明す
る。特別図柄管理処理(図8:ステップS60)では、主制御手段は、後述する特別図柄動作ステータス(変動待機中、変動中、確認時間中)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御手段は、始動口チェック処理1を行う(図9:ステップS61)。ここで、主制御手段は、第1特別図柄始動口38aへの遊技球の入賞の有無を判断する。第1特別図柄始動口38aへの遊技球の入賞があった場合、主制御御手段は、大当り判定用乱数、図柄判定用乱数及び変動パターン用乱数を取得して、保留記憶エリアに格納する。また、主制御御手段は、必要に応じて保留先読みコマンドの作成等を行う。その後、ステップS62に進む。
ステップS62では、主制御手段は、始動口チェック処理2を行う。第2特別図柄始動口38bへの遊技球の入賞について、始動口チェック処理1と同様の処理を行う。その後、ステップS63に進む。
次に、主制御手段は、条件装置作動フラグがオンか否かを判定する(図9:ステップS63)。条件装置とは、抽選結果が当りである場合に作動する装置(本実施形態においては、第1大入賞装置39a及び第2大入賞装置39b)である。条件装置作動フラグが「オン」である場合(図9:ステップS63‥YES)、ステップS68に進む。一方、条件装置作動フラグが「オン」でない場合(図9:ステップS63‥NO)、ステップS64に進む。すなわち、ステップS64以降は、大当りが発生していない通常遊技モードの場合の処理が行われる。
条件装置作動フラグが「オン」でない場合(図9:ステップS63‥NO)、主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定を行う(図9:ステップS64)。特別図柄動作ステータス(以下、特図動作ステータスともいう)が「00H」、「01H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動待機中」であることを意味するので、ステップS65に進む。
また、特図動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動中」であることを意味するので、ステップS66に進む。さらに、特図動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、特別図柄の「確認時間中」であることを意味するので、ステップS67に進む。以下、各特図動作ステータスにおける処理ついて説明する。
まず、図10A及び図10Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動開始処理について説明する。上述の通り、主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定(図9:ステップS64)にて、特図動作ステータスが「00H」、「01H」(共に変動待機中)と判断された場合、この処理を行う。
まず、図10Aにおいて、主制御手段は、特図2の保留球数が0であるか否かを判定する(図10A:ステップS81)。特図2の保留球数が0でない場合(図10A:ステップS81‥NO)、ステップS86に進む(図13B参照)。
一方、特図2の保留球数が0である場合(図10A:ステップS81‥YES)、主制御手段は、特図1保留球数が0であるか否かを判定する(図10A:ステップS82)。特図1の保留球数が0でない場合(図10A:ステップS82‥NO)、ステップS86に進む(図13B参照)。
一方、特図1の保留球数が0である場合(図10A:ステップS82‥YES)、主制御手段は、特図動作ステータスが00Hであるか否かを判定する(図10A:ステップS
83)。後述するが、特別図柄確認時間中処理(図9:ステップS67)が実行された直後は、特図動作ステータスとして「01H」がセットされている。特図動作ステータスが「00H」である場合(図10A:ステップS83‥YES)、特別図柄変動開始処理を終了する。
一方、特図動作ステータスが「00H」でない場合(図10A:ステップS83‥NO)、主制御手段は、客待ちデモコマンドを送信する(図10A:ステップS84)。「客待ちデモコマンド」は、特図1、特図2の保留球数が共に0、かつ特図動作ステータスが「01H」の場合に、主制御手段(主制御基板24)から副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信される。その後、ステップS85に進む。
ステップS85では、主制御手段は、特図動作ステータスに00Hをセットして、特別図柄変動開始処理を終了する。これ以後、特別図柄変動開始処理では、保留情報が発生しない限り、ステップS83の判定で「YES」となる処理が繰り返される。
ステップS81、ステップS82の判定が「NO」である場合、主制御手段は、特図1又は特図2の保留球数を1減算する(図10B:ステップS86)。その後、ステップS87に進む。
ステップS87では、主制御手段は、副制御手段に向けて保留減算コマンドを送信する。副制御手段は、「保留減算コマンド」を受信すると、1減算された特図1又は特図2の保留球数を、特別図柄表示装置43a(右側の7セグメントLED)の保留表示及び液晶表示装置36に表示された保留表示に反映する。その後、ステップS88に進む。
ステップS88では、主制御手段は、特別図柄作動確認データをセットする。具体的には、主制御手段は、特別図柄作動確認データとして、特図1が変動を開始する場合は「00H」を、特図2が変動を開始する場合は「01H」をセットする。その後、ステップS89に進む。
ステップS89では、主制御手段は、保留記憶エリアをシフトする。最大保留数と同数ある保留記憶エリア1〜4は、保留球数の減算に伴い1だけシフトする。このとき、最新の保留情報が記憶される保留記憶エリア4については0をセットする。その後、ステップS90に進む。
ステップS90では、主制御手段は、特別電動役物作動判定用乱数判定処理を行う。この処理において、主制御手段は、特図1又は特図2のいずれかに応じた当り乱数判定用テーブルに基づき、大当り判定用乱数が特図当りを示す数字であるか否かを判定する。また、大当り判定用乱数が特図当りを示す乱数である場合、主制御手段は、大当り判定フラグに「オン」を設定してワークエリアへ格納する。その後、ステップS91に進む。
ステップS91では、主制御手段は、特別停止図柄作成処理を行う。この処理において、主制御手段は、ワークエリアから大当り判定乱数、図柄判定用乱数値及び大当り判定フラグを取得する。そして、主制御手段は、特図1又は特図2のいずれかに応じた図柄テーブル選択テーブルを選択する。また、主制御手段は、大当り判定フラグがオンである場合には大当り判定用乱数に基づいて、大当り判定フラグがオンでない場合には図柄判定用乱数値に基づいて特別図柄の停止図柄を作成する。その後、ステップS92に進む。
ステップS92では、主制御手段は、遊技状態移行準備処理を行う。この処理において、主制御手段は、大当り判定フラグがオンの場合に、大当り判定用乱数に示される大当り種別に応じた遊技状態移行テーブルを選択し、当該遊技状態移行テーブルを参照して各種
バッファに値を格納する。その後、ステップS93に進む。
ステップS93では、主制御手段は、特別図柄パターン作成処理を行う。これは、変動パターン振分けテーブルを選択し、変動パターン用乱数に基づいて特別図柄の変動パターンを作成する処理である。また、主制御手段は、変動時間テーブルを参照し、特別図柄の変動時間を特別図柄役物動作タイマに格納すると共に、副制御手段(演出制御基板25)に向けて「変動パターン指定コマンド」を送信する。その後、ステップS94に進む。
ステップS94では、主制御手段は、特図1又は特図2の変動中フラグをオンにセットする。具体的には、これから変動することになる一方の特図の変動中フラグをオンとする。その後、ステップS95に進む。
ステップS95では、主制御手段は、装飾図柄指定コマンドを送信する。装飾図柄とは、液晶表示装置36で変動表示される図柄のことである。主制御手段(主制御基板24)は、「装飾図柄指定コマンド」を作成し、副制御手段(演出制御基板25)に向けて送信する。
なお、副制御手段は、上述の「変動パターン指定コマンド」及び「装飾図柄指定コマンド」を受信することにより、今回の図柄変動で発生する大当り種別等の情報を取得することができる。その後、ステップS96に進む。
最後に、主制御手段は、変動開始時の各種設定を行う(図10B:ステップS96)。具体的には、主制御手段は、乱数記憶エリア0に「00H」(消去)をセットする。これにより、大当り判定乱数、図柄判定用乱数、変動パターン用乱数がクリアされる。また、主制御手段は、特図動作ステータスを「02H」(変動中)にセットする。これにより、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図9:ステップS64)にて、後述する特別図柄変動中処理(図9:ステップS66)に分岐するようになる。ステップS96の処理の後、主制御手段は、特別図柄変動開始処理を終了し、特別図柄表示データ更新処理(図9:ステップS68参照)に進む。
次に、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動中処理について簡単に説明する。主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定(図9:ステップS64)にて、特図動作ステータスが「02H」(変動中)と判断された場合、この処理を行う。
主制御手段は、特図の変動時間に関するタイマである特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する。このタイマが0である場合、主制御手段は、副制御手段に対して「変動停止コマンド」を送信する。また、主制御手段は、変動停止時の各種設定を行うが、特図動作ステータスを「03H」(確認時間中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図9:ステップS64)にて、後述する特別図柄確認時間中処理(図9:ステップS67)に分岐するようになる。変動停止時の各種設定処理の後、主制御手段は、特別図柄変動中処理を終了し、特別図柄表示データ更新処理(図9:ステップS68参照)に進む。
次に、図11A及び図11Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄確認時間中処理について説明する。主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定(図9:ステップS64)にて、特図動作ステータスが「03H」(確認時間中)と判断された場合、この処理を行う。
まず、図11Aにおいて、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(図11A:ステップS101)。ここでは、特図の確定表示の時間が経過した
か否かの判定となる。特別図柄役物動作タイマが0である場合(図11A:ステップS101‥YES)、ステップS102に進む。一方、まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合(図11A:ステップS101‥NO)、特別図柄確認時間中処理を終了する(図14B参照)。
特別図柄役物動作タイマが0である場合(図11A:ステップS101‥YES)、主制御手段は、特図動作ステータスを「01H」にセットする(図11A:ステップS102)。特図動作ステータスを「01H」(変動待機中)にセットすると、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定にて、特別図柄変動開始処理(図9:ステップS65)に分岐するようになる。S102の処理の後、ステップS103に進む。
次に、主制御手段は、大当り判定フラグがオンであるか否かを判定する(図11A:ステップS103)。
大当り判定フラグが「オン」である場合(図11A:ステップS103‥YES)、主制御手段は、図11A:S104に示す大当り図柄停止時の各種設定を行う(図11A:ステップS104)。例えば、大当り判定フラグを「00H」に戻し、条件装置作動フラグを「5AH」に設定する。図11A:S104の処理の後、主制御手段は、特別図柄確認時間中処理を終了する。
大当り判定フラグが「オン」でない場合(図11A:ステップS103‥NO)、主制御手段は、特図時短回数カウンタが0であるか否かを判定する(図11A:ステップS105)。特図時短回数カウンタは、時短モードの回数をカウントするカウンタであり、例えば、通常遊技モード中は、0が設定されている。特図時短回数カウンタが0である場合(図11A:ステップS103‥YES)、ステップS109に進む(図14B参照)。一方、特図時短回数カウンタが0でない場合(図11A:ステップS103‥NO)、主制御手段は、時短回数の減算に関する処理(図11A:ステップS106〜S108参照)を実行してからS109に進む。
特図時短回数カウンタが0である場合(図11A:ステップS103‥YES)、主制御手段は、特図時短回数カウンタを1減算する(図11A:ステップS106)。その後、ステップS107に進む。
次に、主制御手段は、特図時短回数カウンタが0であるか否かを判定する(図11A:ステップS107)。特図時短回数カウンタが0である場合(図11A:ステップS107‥YES)、ステップS108に進む。一方、特図時短回数カウンタが0でない場合(図11A:ステップS107‥NO)、ステップS109に進む(図14B参照)。
特図時短回数カウンタが0である場合(図11A:ステップS107‥YES)、主制御手段は、図11A:S108に示す時短終了時の各種設定を行う(図11A:ステップS108)。例えば、主制御手段は、普図時短状態フラグ、特図時短状態フラグをそれぞれ「00H」に設定する。その後、ステップS109に進む(図11B参照)。
図11A:S105でYESと判定された後、図11A:S107でNOと判定された後、又は図11A:S108の処理の後、主制御手段は、特図確変回数カウンタが0であるか否かを判定する(図11B:ステップS109)。本実施形態の確率変動モードは、回数限定であり、特図確変回数カウンタにより、確率変動モードの残り回数がカウントされる。特図確変回数カウンタが0である場合(図11B:ステップS109‥YES)、ステップS113に進む。一方、特図確変回数カウンタが0でない場合(図11B:ステップS109‥NO)、主制御手段は、確変回数の減算に関する処理(図11B:ステッ
プS110〜S112参照)、を行った上でステップS113に進む。
特図確変回数カウンタが0でない場合(図11B:ステップS109‥NO)、主制御手段は、特図確変回数カウンタを1減算する(図11B:ステップS110)。その後、ステップS111に進む。
次に、主制御手段は、特図確変回数カウンタが0であるか否かを判定する(図11B:ステップS111)。特図確変回数カウンタが0である場合(図11B:ステップS111‥YES)、ステップS112に進む。一方、特図確変回数カウンタが0でない場合(図11B:ステップS111‥NO)、ステップS113に進む。
特図確変回数カウンタが0である場合(図11B:ステップS111‥YES)、主制御手段は、図11B:S112に示す確変終了時の各種設定を行う(図11B:ステップS112)。例えば、主制御手段は、普図確変状態フラグ、特図確変状態フラグをそれぞれ「00H」に設定する。その後、ステップS113に進む。
次に、主制御手段は、特図変動回数カウンタが0であるか否かを判定する(図11B:ステップS113)。特図変動回数カウンタは、特図の変動回数に応じて変動パターンや演出を変更する際に用いられるカウンタである。特図変動回数カウンタが0である場合(図11B:ステップS113‥YES)、主制御手段は、特別図柄確認時間中処理を終了する。
特図変動回数カウンタが0でない場合(図11B:ステップS113‥NO)、主制御手段は、特図変動回数カウンタを1減算する(図11B:ステップS114)。ステップS114〜S116は、変動パターン振分け回数の減算に関する処理である。その後、ステップS115に進む。
次に、主制御手段は、特図変動回数カウンタが0であるか否かを判定する(図11B:ステップS115)。特図変動回数カウンタが0である場合(図11B:ステップS115‥YES)、ステップS116に進む。
特図変動回数カウンタが0である場合(図11B:ステップS115‥YES)、主制御手段は、変動パターン振分指定番号に次の番号を設定し、特図変動回数カウンタに対応する回数を設定する(図11B:ステップS116)。
例えば、確変図柄当り(V入賞あり)による当り遊技の後には、変動パターン振分指定番号が「1」、特図変動回数カウンタ1が「30」に設定される。このとき、特図変動回数カウンタにより30回がカウントされ、特図変動回数カウンタが0となった場合に、本ステップにより変動パターン振分指定番号が「2」、特図変動回数カウンタ2が「60」に設定される。
特図変動回数カウンタが0である場合(図11B:ステップS113‥YES)、特図変動回数カウンタが0でない場合(図11B:ステップS115‥NO)、又はステップS116の処理の後、主制御手段は、特別図柄確認時間中処理を終了する。
特別図柄変動開始処理(図9:ステップS65)、特別図柄変動中処理(図9:ステップS66)又は特別図柄確認時間中処理(図9:ステップS67)の終了後、主制御手段は、特別図柄表示データを更新する(図9:ステップS68)。具体的には、特別図柄表示装置43aの特別図柄を更新する。図9:ステップS68の処理の後、主制御手段は、特別図柄管理処理を終了する。
次に、図12を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別電動役物管理処理について説明する。特別電動役物管理処理(図8:ステップS70)において、主制御手段は、後述する特別電動役物動作ステータス(大当り開始処理、特別電動役物作動開始処理、特別電動役物作動中処理、特別電動役物作動継続判定処理、大当り終了処理)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御手段は、条件装置作動フラグがオンか否かを判定する(図12:ステップS71)。条件装置作動フラグが「オン」でない場合(図12:ステップS71‥NO)、手制御手段は、この処理を終了する。すなわち、ステップS72以降は、大当りが発生した場合の処理である。
条件装置作動フラグが「オン」の場合(図12:ステップS71‥YES)、主制御手段は、特別電動役物動作ステータス判定を行う(図12:ステップS72)。特別電動役物動作ステータス(以下、特電動作ステータスともいう)が「00H」に設定されている場合は、「大当り開始」時であることを意味するので、ステップS73に進む。
また、特電動作ステータスが「01H」に設定されている場合は、「特電作動開始中」であることを意味するので、ステップS74に進む。同様に、特電動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、「特電作動中」であることを意味するので、ステップS75に進む。
さらに、特電動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、「特電作動継続判定中」であることを意味するので、ステップS76に進み、特電動作ステータスが「04H」に設定されている場合は、「大当り終了中」であることを意味するので、ステップS77に進む。ステップS73〜S77の処理の内容については、以下で詳細を説明する。また、これらの処理が終了した後、主制御手段は、特別電動役物管理処理を終了する。
次に、図13を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる大当り開始処理について説明する。上述の通り、主制御手段は、特別電動役物動作ステータス判定(図12:ステップS72)にて、特電動作ステータスが「00H」(大当り開始)と判断された場合、この処理を行う。
まず、主制御手段は、大当り開始時の各種設定を行う(図13:ステップS121)。具体的には、役物連続作動装置作動フラグに「オン」、連続回数カウンタに「01H」をセットする。連続回数カウンタは、後述する特別電動役物作動継続判定処理の中でラウンド数をカウントするために用いられる(図17B参照)。なお、「01H」は第1ラウンドを意味する。
また、特電動作ステータスが「01H」(特電作動開始中)にセットされる。これにより、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図12:ステップS72)では、特別電動役物作動開始処理(図12:ステップS74)に進むようになる。大当り開始時の各種設定が終了した後、ステップS122に進む。
ステップS122では、主制御手段は、大当り種別に応じて各種データをセットする。具体的には、最大ラウンド数、ラウンド表示LED番号、大当り開始インターバル(図6の開始INT)時間をRAM243に格納する。大当り開始インターバル時間は、後述する特別電動役物作動開始処理の中で利用される(図14参照)。その後、ステップS123に進む。
最後に、主制御手段は、副制御手段(演出制御基板25)に対して、大当り開始インターバルコマンドを送信した後(図13:ステップS123)、大当り開始処理を終了する。
次に、図14を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動開始処理について説明する。上述の通り、主制御手段は、特別電動役物動作ステータス判定(図12:ステップS72)にて、特電動作ステータスが「01H」(特電作動開始中)と判断された場合、この処理を行う。
まず、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(図14:ステップS131)。この処理は、大当り開始インターバル時間が経過したか否か又は後述するラウンド間インターバル時間が経過したか否かの判定に相当する。まだ特別図柄役物動作タイマが0となっていない場合(図14:ステップS131‥NO)、主制御手段は、特別電動役物作動開始処理を終了する。
特別図柄役物動作タイマが0となった場合(図14:ステップS131‥YES)、主制御手段は、副制御手段(演出制御基板25)に向けて大入賞口開放コマンドを送信する(図14:ステップS132)。その後、ステップS133に進む。
ステップS133では、主制御手段は、大当り種別とラウンド数に応じた特別電動役物作動時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。例えば、今回、確変図柄当りに当選した場合には、13の各ラウンドの特別電動役物作動時間を特別図柄役物動作タイマにセットする。その後、ステップS134に進む。
次に、主制御手段は、現在のラウンドが特別ラウンドであるか否かを判定する(図14:ステップS134)。
現在のラウンドが特別ラウンドである場合(図14:ステップS134‥YES)、主制御手段は、振分部のソレノイド作動タイマを設定する(図14:ステップS135)。特別ラウンドでは、振分部55の位置が時間により切替わるが、この振分部55を駆動するソレノイドの作動タイマを設定する。その後、ステップS136に進む。
現在のラウンドが特別ラウンドでない場合(図14:ステップS134‥YES)又はステップS135の処理の後、主制御手段は、開放動作開始時の各種設定を行う。具体的には、大入賞口入賞数カウンタが「00H」にセットされる。大入賞口入賞数カウンタが「00H」であることは、入賞数が「0個」であることを意味する。
また、特電動作ステータスが「02H」(特電作動中)にセットされる。これにより、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図12:ステップS72)では、特別電動役物作動中処理(図12:ステップS75)に進むようになる。その後、ステップS137に進む。
最後に、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を行う(図14:ステップS137)。以下、図15を参照して、大入賞口開閉動作設定処理の詳細について説明する。
まず、主制御手段は、大当り種別、ラウンド数、特別図柄役物動作タイマ、ソレノイド動作パターンに基づいて、ソレノイドのON/OFFを設定する(図15:ステップS141)。ここでいうソレノイドは、アタッカの開閉扉を駆動するソレノイドである。その後、ステップS142に進む。
次に、主制御手段は、現在のラウンドが特別ラウンドであるか否かを判定する(図15:ステップS142)。特別ラウンドでない場合(図15:ステップS142‥NO)、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を終了する。
現在のラウンドが特別ラウンドである場合(図15:ステップS142‥YES)、主制御手段は、振分部のソレノイド作動タイマが0であるか否かを判定する(図15:ステップS143)。ソレノイド作動タイマが0である場合(図15:ステップS143‥YES)、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を終了する。
ソレノイド作動タイマが0でない場合(図15:ステップS143‥NO)、主制御手段は、ソレノイド作動タイマとソレノイド作動パターンに基づいて、ソレノイドのON/OFFを設定する(図15:ステップS144)。これは、振分部55を駆動するソレノイドの設定となる。その後、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を終了する。なお、前記したように、大入賞口開閉動作設定処理は、特別電動役物作動開始処理の最後の処理なので(図14:ステップS137参照)、大入賞口開閉動作設定処理の終了に伴って特別電動役物作動開始処理が終了される。
次に、図16を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動中処理について説明する。上述の通り、主制御手段は、特別電動役物動作ステータス判定(図12:ステップS72)にて、特電動作ステータスが「02H」(特電作動中)と判断された場合、この処理を行う。
まず、主制御手段は、大入賞口入賞数チェック処理を行う(図16:ステップS151)。
ステップS152では、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を行う。大入賞口開閉動作設定処理の詳細は、図15で説明したので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS153に進む。
次に、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(図16:ステップS153)。この処理は、特別電動役物作動時間が経過したか否かの判定に相当する。特別図柄役物動作タイマが0ではない場合(図16:ステップS153‥NO)、主制御手段は、特別電動役物作動中処理を終了する。
特別図柄役物動作タイマが0である場合(図16:ステップS153‥YES)、主制御手段(主制御基板24)は、副制御手段(演出制御基板25)に向けてラウンド間インターバルコマンドを送信する(図16:ステップS154)。「ラウンド間インターバルコマンド」とは、例えば、第1ラウンドと第2ラウンドのインターバルに移行することを知らせるコマンドである。その後、ステップS155に進む。
ステップS155では、主制御手段は、開放動作終了時の各種設定1を行う。具体的には、特別電動役物動作ステータスが「03H」(特電作動継続判定中)にセットされる。これにより、次回の特別電動役物動作ステータス判定処理(図12:ステップS72)では、特別電動役物作動継続判定処理(図12:ステップS76)に進むようになる。その後、ステップS156に進む。
次に、主制御手段は、現在のラウンドが特別ラウンドであるか否かを判定する(図16:ステップS156)。
現在のラウンドが特別ラウンドである場合(図16:ステップS156‥YES)、主制御手段は、開放動作終了時の各種設定2を行う(図16:ステップS157)。具体的
には、特別図柄役物動作タイマが4980msにセットされる。この時間は、特別ラウンドの残存球排出時間に相当する。その後、主制御手段は、特別電動役物作動中処理を終了する。
一方、現在のラウンドが特別ラウンドでない場合(図16:ステップS156‥NO)、主制御手段は、開放動作終了時の各種設定3を行う(図16:ステップS158)。ここでは、特別図柄役物動作タイマを特別ラウンド残存球排出時間よりも短い1980msにセットする。この時間は、通常ラウンドの残存球排出時間に相当する。その後、主制御手段は、特別電動役物作動中処理を終了する。
次に、図17A及び図17Bを参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動継続判定処理について説明する。上述の通り、主制御手段は、特別電動役物動作ステータス判定(図12:ステップS72)にて、特電動作ステータスが「03H」(特電作動継続判定中)と判断された場合、この処理を行う。
まず、図17Aにおいて、主制御手段は、大入賞口入賞数チェック処理を行う(図17A:ステップS161)。その後、ステップS182に進む。
ステップS162では、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を行う。大入賞口開閉動作設定処理は、図18で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS163に進む。
次に、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(図17A:ステップS163)。特別図柄役物動作タイマは、図16のステップS157又はステップS158で設定した残存球排出時間であるので、この時間が経過したか否かの判定となる。
特別図柄役物動作タイマが0ではない場合(図17A:ステップS163‥NO)、特別電動役物作動継続判定処理を終了する(図17B参照)。
一方、特別図柄役物動作タイマが0である場合(図17A:ステップS163‥YES)、主制御手段は、振分部のソレノイド作動タイマが0となったか否かを判定する(図17A:ステップS164)。ソレノイド作動タイマが0である場合(図17A:ステップS164‥YES)、ステップS166に進む。
一方、ソレノイド作動タイマが0でない場合(図17A:ステップS164‥NO)、主制御手段は、振分部のソレノイドに関する設定を行う(図17ステップS165)。具体的には、残存球排出時間の経過により、振分部のソレノイド作動タイマが0でない場合にも、「00H」を設定して該タイマをリセットする。
また、振分部のソレノイドを「OFF」して、閉鎖位置に戻す。これにより、残存球排出時間が経過したとき、特定領域を閉鎖することができ、遊技球が意図しないタイミングで特定領域を通過することを防止できる。その後、ステップS166に進む。
ステップS166では、主制御手段は、遊技球が第1大入賞装置39a及び第2大入賞装置39bの遊技球が正常に排出されたかどうかの排出確認処理を行う。第2大入賞装置39bについてより具体的に説明すると、主制御手段は、第2大入賞装置39bの大入賞口センサ39c等を通して取得した入球数と、特定領域56及び非特定領域57に設けられた球検出センサを介して取得した排出球とを比較し、それらが一致するか否かの確認を行う。第1大入賞装置39aにおいても同様の処理が行われる。
主制御手段は、ラウンド数が最大ラウンド数に達したか否かを判定する(図17B:ステップS167)。本実施形態では、最大の第16ラウンドに達した場合に「YES」の判定となり、ステップS171に進む。一方、第15ラウンドまでは、「NO」の判定となり、ステップS189に進む。
現在のラウンド数が最大ラウンドでない(現在のラウンド数が最大ラウンド未満である)場合(図17B:ステップS167‥NO)、主制御手段は、連続回数カウンタを1加算する(図17B:ステップS168)。すなわち、ステップS167〜S168の処理は、特別遊技のラウンド数をカウントする処理に相当する。その後、ステップS169に進む。
ステップS169では、主制御手段は、大当り種別に応じたラウンド間インターバル時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。特別図柄役物動作タイマは、特別電動役物作動開始処理において使用される(図14参照)。その後、ステップS170に進む。
ステップS170では、主制御手段は、継続時の各種設定を行う。具体的には、特別電動役物作動フラグが「00H」にセットされる。特別電動役物作動フラグが「00H」に設定されるのは、大当りラウンドの「開始」、「ラウンド間」又は「終了」の何れかの場合であるが、ここでは「ラウンド間」である。
また、特別電動役物動作ステータスが「01H」(特電作動開始中)にセットされる。これにより、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図15:ステップS72)では、特別電動役物作動開始処理(図15:ステップS74)に進むようになる。ステップS170の後、主制御手段は、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
現在のラウンド数が最大ラウンドである場合(図17B:ステップS167‥YES)、主制御手段は、終了時の各種設定を行う(図17:ステップS171)。具体的には、特別電動役物作動フラグが「00H」にセットされる。特別電動役物作動フラグを「00H」とするのは、大当りラウンドが「終了」となるためである。
また、特電動作ステータスが「04H」(大当り終了中)にセットされる。これにより、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図12:ステップS72)では、大当り終了処理(図12:ステップS77)に進むようになる。その後、ステップS172進む。
ステップS172では、主制御手段は、大当り種別に応じた終了インターバル時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。特別図柄役物動作タイマは、後述する大当り終了処理の中で利用される(図18参照)。その後、ステップS194に進む。
主制御手段(主制御基板24)は、副制御手段(演出制御基板25)に向けて大当り終了インターバルコマンドを送信した(図17:ステップS173)後、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
次に、図18を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる大当り終了処理について説明する。上述の通り、主制御手段は、特別電動役物動作ステータス判定(図12:ステップS72)にて、特電動作ステータスが「04H」(大当り終了中)と判断された場合、この処理を行う。
まず、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定する(図18ステップS181)。この判定は、終了インターバル時間が経過したか否かの判定に相当す
る。特別図柄役物動作タイマが0でない場合(図18ステップS181‥NO)、主制御手段は、大当り終了処理を終了する。
一方、特別図柄役物動作タイマが0である場合(図18:ステップS181‥YES)、主制御手段は、大当り終了時の各種設定1を行う(図18:ステップS182)。具体的には、次ステップでオン・オフを確認する「特定領域通過フラグ」を除き、特別電動役物管理処理中の各ステップで使用した条件装置作動フラグ、連続回数カウンタ、最大連続回数バッファ等を0クリアする。その後、ステップS183に進む。
ステップS183では、主制御手段は、大当り終了時の各種設定2を行う。具体的には、大入賞口入賞数チェック処理の中で設定された「特定領域通過フラグ」のオン・オフに応じて、普電開放延長状態フラグ等がセットされる。その後、ステップS184に進む。
ステップS184では、主制御手段は、大当り終了時の各種設定3を行う。具体的には、特定領域通過フラグが「00H」にセットされる。また、特電動作ステータスが「00H」(大当り開始)にセットされる。これにより、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図12:ステップS72)では、大当り開始処理(図12:ステップS73)に進むようになる。その後、ステップS185進む。
最後に、主制御手段は、遊技状態報知情報を更新する(図18:ステップS185)。例えば、この後に遊技状態が時短遊技状態に移行する場合には、時短中報知ランプがオンにされる。その後、主制御手段は、大当り終了処理を終了する。以上、主制御手段で行われる処理について説明した。
以下では、図19を参照して、副制御側で行われるメイン処理について説明する。このメイン処理には、副制御手段(演出制御基板25)の起動時に行われる初期化処理が含まれる。
まず、副制御手段は、初期化処理を行う(図19:ステップS191)。これは、主に、副制御手段の各種初期設定を行うものであり、起動時に一度だけ行われる。その後、ステップS192に進む。
次に、副制御手段は、メインループ更新周期となったか否かを判定する(図19:ステップS192)。メインループとは、後述するステップS194〜S199までの処理である。メインループの更新周期は、例えば16msのように、主制御手段で行われる処理時間に遅滞なく対応できる程度の期間である。
更新周期が到来していない場合(図19:ステップS192‥NO)、副制御手段は、各種ソフト乱数の更新処理を行う(図19:ステップS193)。その後、ステップS192の判定が「YES」となるまでステップS192、S193の処理を繰り返す。このループの期間に、更新周期よりも短い周期(例えば1ms)のタイマ割込処理(図19参照)が実行されるが、副制御手段は、この割込処理回数をカウントして、更新周期が到来したか否か(上記の16msが経過したか否か)を判定する。
一方、更新周期が到来している場合(図19:ステップS192‥YES)、副制御手段は、LEDデータ更新処理を行う(図19:ステップS194)。この処理は、枠装飾LED8、盤面装飾LED35のデータを更新することで、装飾LEDの発光態様を変化させる処理である。その後、ステップS195に進む。
ステップS195では、副制御手段は、受信コマンド解析処理を行う。これは、受信し
た制御コマンドの種別を解析し、それに応じた各種設定を行うものである。例えば、大当り開始処理(図12参照)の中で送信される「大当り開始インターバルコマンド」を受信した場合には、副制御手段は、開始前インターバルを設定する(図6参照)。受信コマンド解析処理の詳細については、後述する。ステップS195の処理の後、ステップS196に進む。
ステップS196では、副制御手段は、メインシナリオ更新処理を行う。具体的には、受信した制御コマンドに応じて演出の更新を行うものである。その後、ステップS197に進む。
ステップS197では、副制御手段は、サウンド出力処理を行う。具体的には、シナリオに応じてスピーカ7からサウンドを出力させる。その後、ステップS198に進む。
ステップS198では、副制御手段は、ソレノイド更新処理を行う。具体的には、図20:ステップS205で設定されるソレノイドの動作ストーリにしたがって、副制御手段は、可動役物に用いられているソレノイドの詳細な動作を設定する。その後、ステップS199に進む。
最後に、副制御手段は、ノイズ対策用処理を行う(図19:ステップS199)。具体的には、周辺LSIがノイズの影響を受けていないかチェックする。この処理が終了すると、ステップS192に戻り、以降の処理を継続して実行する。
図20を参照して、副制御側のメイン処理で行われる副制御側の受信コマンド解析処理について説明する。
まず、副制御手段は、受信コマンドが正常なコマンドか否かを判定する(図20:ステップS201)。受信コマンドが正常なコマンドでない場合(図20:ステップS201‥NO)、副制御手段は、受信コマンド解析処理を終了する。
受信コマンドが正常なコマンドである場合(図20:ステップS201‥YES)、副制御手段は、受信コマンドが「大当り開始インターバルコマンド」であるか否かを判定する(図20:ステップS202)。
受信コマンドが「大当り開始インターバルコマンド」である場合(図20:ステップS202‥YES)、副制御手段は、大当り種別に応じた演出のメインシナリオを設定する(図20:ステップS203)。
受信コマンドが「大当り開始インターバルコマンド」でない場合(図20:ステップS202‥NO)、副制御手段は、受信コマンドが「大入賞口開放コマンド」であるか否かを判定する(図20:ステップS204)。
受信コマンドが「大入賞口開放コマンド」である場合(図20:ステップS204‥YES)、副制御手段は、大入賞口情報を開状態に設定する(図20:ステップS205)。大入賞口情報は、右打ち報知をする場合の演出等に用いられる。
受信コマンドが「大入賞口開放コマンド」でない場合(図20:ステップS204‥NO)、副制御手段は、受信コマンドが「客待ちデモコマンド」であるか否かを判定する(図20:ステップS206)。
受信コマンドが「客待ちデモコマンド」である場合(図20:ステップS206‥YE
S)、副制御手段は、「客待ちデモ動画」をシナリオとして設定する処理を行う(図20:ステップS207)。「客待ちデモ動画」には、例えば、液晶表示装置にパチンコ遊技機1の遊技方法の説明を表示するような動画が採用されてもよい。
受信コマンドが「客待ちデモコマンド」ではない場合(図20:ステップS206‥NO)、副制御手段は、受信コマンドに応じた設定処理を行う(図20:ステップS208)。
上記図20:ステップS202、図20:ステップS204、図20:ステップS206、図20:ステップS208のいずれかの処理の後、副制御手段は、受信コマンド解析処理を終了する。
次に、図21を参照して、副制御側のタイマ割込処理について説明する。これは、上述の副制御側メイン処理(図18参照)に対して、メインループの更新周期よりも短い周期(例えば1ms間隔)で実行される割込処理である。
まず、副制御手段は、CPUレジスタの初期設定をする(図21:ステップS211)。具体的には、ポートのリフレッシュ初期値の設定を行う。その後、ステップS212に進む。
ステップS212では、副制御手段は、可動役物に用いられているソレノイドやモータの出力処理を行う。その後、ステップS213に進む。
ステップS213では、副制御手段は、演出ボタン入力状態更新処理を行う。副制御手段は、演出ボタン13又は14の操作を検知した場合に、入力状態を更新する。その後、ステップS214に進む。
ステップS214では、副制御手段は、スイッチ入力状態更新処理を行う。具体的には、ボリュームスイッチ31等の入力情報を確認し、その情報に応じた処理を行う。その後、ステップS215に進む。
ステップS215では、副制御手段(演出制御基板25)は、液晶制御基板26に向けて液晶制御コマンド送信処理を行う。より具体的には、副制御手段は、例えば、演出用カウンタによって選択された演出用コマンドを液晶制御基板26に向けて送信する。その後、ステップS216に進む。
ステップS216では、副制御手段は、可動役物に用いられているモータの詳細な動作設定をする。その後、ステップS217に進む。
ステップS217では、副制御手段は、LEDデータ出力処理を行う。具体的には、必要なタイミングで枠装飾LED8、盤面装飾LED35を点灯、点滅させるLEDデータ出力を行う。その後、ステップS218に進む。
最後に、副制御手段は、メインループ更新周期用ワークを1インクリメントする(図21:ステップS218)。この処理は、メインループ処理(図19:ステップS194〜S199)の更新周期の到来の有無を判定するため(例えば16msをカウントするため)、メインループ更新周期用ワークを1だけインクリメントする処理である。その後、タイマ割込処理を終了する。以上、本実施例のパチンコ遊技機1の一連の動作を説明した。
上記の実施形態は、本発明の一例であり、これ以外にも種々の変形例が考えられる。
以上、本実施形態としてパチンコ遊技機について説明したが、本発明は、これに限らず、雀球式遊技機、アレンジボール機、封入式遊技機等にも適用可能である。