JP5892463B2 - 導光板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、導光板の製造方法に関し、特に、一方の面に粘着層を有する保護フィルムを樹脂板の少なくとも一方の面に粘着層を介して貼付し、少なくとも一方の面に保護フィルムを貼付した樹脂板に打ち抜き加工を施して導光板を製造する方法に関する。
樹脂板、特にアクリル樹脂板は優れた光学特性を有しているため、レンズ、自動車部品、照明部品、各種電子ディスプレイ等に用いられる導光体として使用されている。このような導光体は、原材料であるアクリル製の樹脂板に打ち抜き加工などを施して製造される。ここで、樹脂板を輸送及び加工する際に、表面に傷が付いてしまうと、傷により光の散乱が起こってしまい、導光板に求められる光学的性質を達成できなくなる。そこで、樹脂板の表面が傷つくのを防止するべく、予め樹脂板の表面に保護フィルムを貼付しておき、表面に保護フィルムが貼付された状態の樹脂板を打ち抜き加工等をすることが行われている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2005−131783号公報 特開平8−170056号公報
このように、表面に保護フィルムを貼付した樹脂板に打ち抜き加工等をする方法では、樹脂板を切断した際に、入光面となる端面部に割れや欠けが生じてしまう虞がある。このように樹脂板の端面部に割れや欠けが生じてしまうと、端面の割れや欠けの部分において入光する光が散乱してしまい、導光体に必要とされる光の長光路透過率が大きく低下してしまうという問題がある。
本発明は上記の問題に鑑みなされたものであり、表面保護フィルムが貼付された樹脂板を打ち抜き加工する際に、樹脂板の端面に割れや欠けが生じるのを防止することを目的とする。
本発明の導光板の製造方法は、一方の面に粘着層を有する保護フィルムを、透明な樹脂板の少なくとも一方の面に粘着層を介して貼付し、少なくとも一方の面に保護フィルムを貼付した樹脂板に打ち抜き加工を施して導光板を製造する方法であって、保護フィルムの破断点伸び率が100%以下であり、粘着層の粘着力が0.05N/10mm以下であることを特徴とする。
上記の構成の本発明によれば、打ち抜き加工時に保護フィルムが伸びることがなく、樹脂板を切断するための力が保護フィルムに逸脱してしまうことを防止できるため、打ち抜き刃から作用する力が樹脂板に集中し、保護フィルムを容易に断ち切ることが可能になる。このように、樹脂板に集中して力が作用するため、スムーズに打ち抜き加工を行うことができ、打ち抜き端面に割れや欠けが生じるのを防止できる。
さらに、保護フィルムの粘着力を0.05N/10mm以下とすることにより、保護フィルムと樹脂板が必要以上に密着することがないため、打ち抜き加工時に保護フィルムに打ち抜き刃から力が伝達されたとしても、打ち抜き刃から保護フィルムに作用する力が樹脂板に伝わるのを防止できる。これにより、樹脂板の打ち抜き端面に割れや欠けが生じるのを防止できる。
好ましくは、本発明において、樹脂板がアクリル樹脂からなる。
上記の構成の本発明によれば、アクリル樹脂は透明性が高いため、高品質の導光板を製造することができる。
好ましくは、本発明において、アクリル樹脂の25℃における貯蔵弾性率が2000MPa以下である。
上記の構成の本発明によれば、アクリル樹脂板が柔軟になるため、打ち抜き加工時に、力が保護フィルムから樹脂板に伝達されたとしても、この力に応じてアクリル樹脂が変形することができるため、割れや欠けの発生を低減することが可能になる。
好ましくは、本発明において、樹脂板の厚さが1000μm以下である。
樹脂板は、厚みが厚くなると、その分、打ち抜き刃が樹脂板に深く打ち込まれることとなる。また、打ち抜き刃は、その厚さが刃先から徐々に大きくなるような形状を呈している。このため、刃が樹脂板に深く打ち込まれると、厚さが大きい部分まで樹脂板に打ち込まれることとなりクラックを生じやすい。これに対して、上記の構成の本発明によれば、樹脂板の厚さを1000μm以下とすることにより、刃の厚みの薄い刃先で切断することができるため、打ち抜き加工時に生じる割れや欠けを低減することが出来る。
本発明によれば、表面保護フィルムが貼付された樹脂板を打ち抜き加工する際に、樹脂板の端面に割れや欠けが生じるのを防止することができる。
本発明の一実施形態による導光板の製造方法を説明するための概略図であり、樹脂板に保護フィルムを貼付した状態を示す。 本発明の一実施形態による導光板の製造方法を説明するための概略図であり、保護フィルムが貼付された樹脂板を打ち抜き加工機により打ち抜き加工する様子を示す。 本発明に用いることができる上方及び下方の打ち抜き刃を有する構成の打ち抜き加工機の例を示す図である。 本発明に用いることができる下方から切断材料受けを上昇させる構成の打ち抜き加工機の例を示す図である。
以下、本発明の導光板の製造方法の一実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態による導光板の製造方法を説明するための概略図であり、樹脂板に保護フィルムを貼付した状態を示す。
本実施形態では、例えば、薄型液晶ディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、プラズマディスプレイ、携帯電話ディスプレイ、携帯電話キーパッド照明、パソコンキーボード照明及び看板等に用いられるサイドライト型導光板などに用いられる無色透明の導光板を製造する場合について説明する。
図1に示すように、樹脂板10の片面に保護フィルム11を貼付する。この保護フィルム11は、輸送時及び打ち抜き加工時に生ずる恐れのある傷や汚れを防止するとともに、後述するように、打ち抜き加工時において樹脂板10の端面に割れや欠けが生じるのを防止するために貼付される。そして、図2〜4に示すように、保護フィルム11が貼付された樹脂板10を打ち抜き加工機12、15、16により打ち抜き加工することにより導光板を製造する。以下、本実施形態の導光板の製造方法で用いられる樹脂板10、保護フィルム11、及び打ち抜き加工機12、15、16について詳細に説明する。
<樹脂板>
まず、本実施形態で打ち抜き加工の対象となる樹脂板10について説明する。
本実施形態では、樹脂板として、厚さが1000μm以下の樹脂板を用いることが好ましく、600μm以下のものがより好ましく、400μm以下のものがさらに好ましい。樹脂板は、厚みが厚くなると、その分、刃が樹脂板に深く打ち込まれることとなる。これに対して、打ち抜き刃は、図2〜4に示すように、厚さが刃先から徐々に大きくなるような形状を呈している。このため、打ち抜き刃が樹脂板に深く打ち込まれると、打ち抜き刃の厚さが大きい部分まで樹脂板に打ち込まれることとなりクラックを生じやすい。これに対して、樹脂板の厚さを薄くすることにより、刃の厚みの薄い刃先で切断することができるため、打ち抜き加工時に生じる割れや欠けを低減することが出来る。
本実施形態で用いるに用いられる樹脂板は、アクリル樹脂製であることが好ましい。アクリル樹脂はその透明性から打ち抜き加工後に導光板として使用するのに適している。
また、アクリル樹脂板の貯蔵弾性率は25℃の条件で2000MPa以下であることが好ましい。このように、アクリル樹脂板の貯蔵弾性率が25℃の条件で2000MPa以下であることにより、アクリル樹脂が柔軟になるため、打ち抜き加工時に、力が保護フィルムから樹脂板に伝達されたとしても、この力に応じてアクリル樹脂が変形することができるため、より効果的に打ち抜き加工時にアクリル樹脂板に生じる割れや欠けを低減することが可能になる。
さらに、アクリル樹脂板はその組成内にアクリルゴム成分やメタクリレートとアクリレートのブロック共重合体、分子量が500以上であるジ(メタ)アクリレートといった軟質成分を含むことが好ましい。
これら軟質成分を含むことで、25℃での貯蔵弾性率を2000MPa以下とすることができ、これにより、打ち抜き加工時にアクリル樹脂板に生じる割れや欠けを低減することが可能になる。なお、アクリル樹脂板の透明性を確保するため、軟質成分として用いるジ(メタ)アクリレートは分子量が500以上であることが好ましい。
なお、本実施形態では、アクリル樹脂製の樹脂板を用いる場合について説明するが、これに限らず、その他の樹脂材からなる樹脂板に対しても本発明を適用できる。
<保護フィルム>
図1に示すように、保護フィルム11では、シート材からなる基材13の片面に粘着層14が設けられ、この粘着層14が樹脂板10に付着することになる。
基材13としては、例えばポリエチレンなどのオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性樹脂からなるフィルムを用いることができる。粘着層14としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系粘着剤、直鎖状低密度ポリエチレンなどからなる。
また、本実施形態で用いる保護フィルム11は、破断点伸び率が100%以下であり、好ましくは、破断点伸び率は50%以下であり、より好ましくは20%以下である。
保護フィルム11の伸び率が100%より大きい場合には、樹脂板切断時に保護フィルム11が破断する際に保護フィルム11が伸びてしまい、樹脂板10を切断するための力が保護フィルム11に逸脱してしまい、樹脂板10を切断する力が小さくなってしまう。これに対して、破断点伸び率を100%以下とすることで、打ち抜き加工時に保護フィルム11が伸びることがなく、樹脂板10を切断するための力が保護フィルム11に逸脱してしまうことを防止できるため、打ち抜き刃から作用する力が樹脂板10に集中し、保護フィルム11を容易に断ち切ることが可能になる。このように、樹脂板10に集中して力が作用するため、スムーズに打ち抜き加工を行うことができ、打ち抜き端面に割れや欠けが生じるのを防止できる。
なお、保護フィルム11の破断点伸び率は例えば、JIS K6251に準拠する以下の方法で測定することができる。
まず、株式会社ダンベル製のスーパーダンベルカッター(登録商標)SDK−100Dを用いてダンベル状1号型の保護フィルムの試験片を3枚作成する。次に、得られた試験片について、株式会社オリエンテック製のテンシロン万能材料試験機を使用して室温25℃及び引張速度500mm/分で3回の引張試験を実施し、得られた値の平均値を破断点伸び率とする。
また、本実施形態で用いる保護フィルム11は、粘着力が0.05N/10mm以下であり、より好ましくは、0.01N/10mm以下である。
保護フィルム11の粘着力を0.05N/10mm以下とすることにより打ち抜き加工時に保護フィルム11と樹脂板10が必要以上に密着することがないため、打ち抜き加工時に保護フィルム11に打ち抜き刃から力が伝達されたとしても、打ち抜き刃から保護フィルム11に作用する力が樹脂板10に伝わるのを防止できる。これにより、樹脂板10の打ち抜き端面に割れや欠けが生じるのを防止できる。
さらに、保護フィルム11を剥がす際、粘着層14の一部が剥離して樹脂板10の表面に残るいわゆる「糊残り」が生じ、樹脂板10に異物として残ってしまい外観、光の均一な透過性に悪影響が出ることが考えられるが、保護フィルム11の粘着力を0.05N/10mm以下とすることで、「糊残り」を低減させることが可能になる。
なお、保護フィルム11の粘着力はJIS Z0237に準拠して例えば、以下のように測定することができる。まず、幅25mmの保護フィルム11を、アセトンで洗浄したSUS304鋼板に貼り付け、試験片する。そして、このSUS板から保護フィルム11を剥離するのに、株式会社島津製作所製の精密万能試験機オートグラフ AG−10NXplusを用いて引っ張り速度300mm/分で180°剥離を実施し、剥離強度(N/10mm)を測定した。
本実施形態の保護フィルム11の厚さとしては25〜150μmが好ましく、40〜100μmがより好ましい。これは、保護フィルム11の厚さが25μmより薄い場合には、十分な樹脂板10の保護効果を得られなくなってしまい、また、150μmより厚いと、樹脂板10に貼り付けたり、剥がしたりする際の作業性が低下し、さらに、打ち抜き加工時に保護フィルム11が切断の障害となり打ち抜き加工の作業性が低下してしまうためである。
保護フィルム11としては、樹脂板10の内部に混入した異物の有無を確認しやすいように、透明なものが好ましい。なお、本実施形態では、保護フィルム11を樹脂板10の片面にのみ貼付しているが、樹脂板10の両面の傷付きを防止するために、樹脂板10の両面に保護フィルム11を貼付することがより好ましい。
保護フィルム11を樹脂板10の両面に貼付する場合には、加工前の樹脂板10および加工後の導光板の表裏を判別するために、樹脂板10の一方の表面には着色された有色で透明な保護フィルム11を貼付し、他方の表面には無色で透明な保護フィルム11を貼付する、あるいは、両面にそれぞれ異なる色に着色された有色で透明な保護フィルム11を貼付するとよい。なお、樹脂板10の表裏を判別する必要がない場合には、同じ色に着色された有色の保護フィルム11を両面に貼付してもよいし、無色の保護フィルム11を両面に貼付してもよい。
<打ち抜き加工機>
本実施形態では、図2に示すように、樹脂板10の上方又は下方のいずれか一方側(図2では上方側)に打ち抜き刃12Aを有し、樹脂板10の他方側には切断材料受け12Bを有する打ち抜き加工機を用いて、打ち抜き加工を行う。打ち抜き刃12Aは切断材料受け12Bに向かって上下方向に移動可能である。打ち抜き加工を行う際には、樹脂板10を切断箇所が上方の打ち抜き刃12Aの直下に位置するように配置し、上方の打ち抜き刃12Aを降下させて(図2の矢印方向)、樹脂板10に押し込むことにより、樹脂板10を切断する。
なお、本実施形態では、図2に示すように、上方に打ち抜き刃12Aが設けられ下方に切断材料受け12Bが設けられた打ち抜き加工機12を用いているが、図3に示すような、上方及び下方の打ち抜き刃15A、15Bを有する打ち抜き加工機15を用いてもよい。この打ち抜き加工機では、下方の打ち抜き刃15Bは、刃先が鉛直上方に向くように固定されている。上方の打ち抜き刃15Aは、下方の打ち抜き刃15Bの鉛直上方に配置され、刃先が鉛直下方に向くように設けられており、上下方向に移動可能である。打ち抜き加工を行う際には、樹脂板10を切断箇所が下方の打ち抜き刃15Bの上に位置するように配置し、上方の打ち抜き刃15Aを降下させて樹脂板10を上方及び下方の打ち抜き刃15A、15Bにより挟み込むことにより、樹脂板10を切断する。
また、図4に示すように、樹脂板10の上方又は下方の何れか一方側(図4では上方側)に打ち抜き刃16Aを固定して配置し、樹脂板10の他方側に切断材料受け16Bを配置し、切断材料受け16Bを打ち抜き刃16Aに向かって(図4の矢印方向)押し込むことで樹脂板10を切断する打ち抜き加工機16を用いても良い。特に、このように切断材料受け16Bを打ち抜き刃16Aに向かって押し込む切断方法は、打ち抜き刃16Aの位置が安定し、樹脂板10に瞬間的に力を加えることができるため、樹脂板10の端面に割れや欠けを生じること無く加工できる。
また、打ち抜き加工に用いる打ち抜き刃としては、その種類は限定されないが、トムソン刃、あるいは彫刻刃を用いることが好ましい。トムソン刃、あるいは彫刻刃を用いることで、アクリル樹脂板の端面に割れ、欠けを生じること無く良好に加工できる。また、打ち抜き刃は、その形状として直線状、円弧状、微細なレンズ形状などが挙げられるが、打ち抜き加工した樹脂板の端面から光を入射させることを考慮すると、光が入射し易い直線状、あるいは微細なレンズ形状が望ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例では、アクリル樹脂板の表面に後述する保護フィルムA−Eを室温条件で貼付し、この保護フィルムを貼り合わせたアクリル樹脂板に打ち抜き加工を施した。
アクリル樹脂板は以下のようにして製造した。まず、ポリブチレングリコールジメタクリレート(三菱レイヨン株式会社製、商品名:アクリエステルPBOM)20部(「部」は「質量部」を示す。以下同じ)、メチルメタクリレート(三菱レイヨン株式会社製、商品名:アクリエステルM)80部、重合開始剤(α)として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン0.3部及び剥離剤としてスルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウム0.05部(500ppm)を混合し、アクリル系組成物を得た。
次に、縦300mm及び横300mmのガラス板を、ポリ塩化ビニル製ガスケットを介して0.4mm間隔で相対させて鋳型を形成し、形成された鋳型内に減圧下で脱気処理を行ったアクリル系組成物を注入した。アクリル系組成物を注入した鋳型にケミカルランプ(東芝ライテック株式会社製、商品名:FL20SBL)を用いてピーク照度2.1mW/cm2及び積算光量3,780mJ/cm2で紫外線を照射してアクリル系組成物の光重合を行った。その後、鋳型を室温まで冷却し、型枠を脱枠して、平均厚さ約400μmの成形体を得た。
このようにして製作されたアクリル樹脂板の貯蔵弾性率は、1920(MPa)であった。
なお、貯蔵弾性率は、アクリル樹脂板を幅6mm、長さ50mmの短冊状に切り取り、動的粘弾性測定装置(商品名:EXSTAR DMS6100、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を使用して、窒素雰囲気下、周波数1Hz、温度範囲0〜150℃、昇温速度2℃/分の測定条件で測定した。
アクリル樹脂板に貼付した保護フィルムA−Eは以下の通りである。
保護フィルムA:SUNYTECT PAC4K−90(株式会社サンエー化研製、厚み90μm、基材:高密度ポリエチレン)
保護フィルムB:Silicon Protection:(東洋包材株式会社製開発品、厚み75μm、基材:ポリエチレンテレフタレート)
保護フィルムC:SUNYTECT PAC3−70(株式会社サンエー化研製、厚み70μm、基材:低密度ポリエチレン)
保護フィルムD:E−MASK R−200(日東電工株式会社製、厚み65μm、基材:低密度ポリエチレン)
保護フィルムE:DP−1020(日立化成工業株式会社製、厚み40μm、基材:ポリプロピレン)
予め、アクリル樹脂板に貼付される保護フィルムA−Eについて、破断点伸び率及び粘着力が測定した。
保護フィルムの破断点伸び率は、以下のようにして測定した。まず、JIS K6251に準拠して、スーパーダンベルカッター(株式会社ダンベル製、SDK−100D(商品名))を用いてダンベル状1号型の保護フィルムの試験片を3枚作成する。そして、得られた試験片について、テンシロン(株式会社オリエンテック製、商品名)を使用して室温25℃及び引張速度500mm/分で3回の引張試験を実施し、得られた値の平均値を破断点伸び率とした。
また、保護フィルムの粘着力は、例えば、以下のようにして測定した。まず、JIS Z0237に準拠して25mm幅の保護フィルムを用い、これをアセトンで洗浄したSUS304鋼板に貼り付け、試験片とした。そして、このSUS板から保護フィルムを剥離するのに、オートグラフにて引っ張り速度300mm/分で180°剥離を実施し、剥離強度(N/10mm)を測定する。
表1に示すように、保護フィルムA、Bは、破断点伸び率が100%以下、かつ粘着層の粘着力が0.05N/10mm以下であった。また、保護フィルムCは、破断点伸び率が100%より大きく、保護フィルムDは保護フィルムの粘着力が0.05N/10mmより大きく、保護フィルムEは、破断点伸び率が100%より大きく、かつ、粘着力が0.05N/10mmより大きかった。
なお、以下、保護フィルムA−Eをアクリル樹脂板に貼付したものをそれぞれ、実施例1、2及び比較例1−3とする。
上記作製した実施例1、2及び比較例1−3それぞれについて、株式会社ダイテックス製の微細構造サーボプレス機を用いて図3に示される方法により打ち抜き加工を実施した。そして、打ち抜いたアクリル樹脂板の端面について光学顕微鏡を用いて観察し、割れ又は欠けが端面に見られるかどうかを評価した。割れ、欠けが見られないものを良、割れや欠けが見られるものを不良とした。実施例1、2及び比較例1−3についての打ち抜き加工性を以下の表1に示す。
Figure 0005892463
保護フィルムの破断点伸び率が100%以下、かつ粘着層の粘着力が0.05N/10mm以下である実施例1及び2は、打ち抜き加工後の端面には割れや欠けが見られなかった。
これに対して、上記の破断点伸び率が100%より大きい、または、粘着層の粘着力が0.05N/10mmよりも大きい比較例1−3は、打ち抜き加工後の端面に割れや欠けの発生が見られた。
10 樹脂板
11 保護フィルム
12、15、16 打ち抜き加工機
13 基材
14 粘着層

Claims (4)

  1. 一方の面に粘着層を有する保護フィルムを、透明な樹脂板の少なくとも一方の面に前記粘着層を介して貼付し、前記少なくとも一方の面に保護フィルムを貼付した樹脂板に打ち抜き加工を施して導光板を製造する方法であって、
    前記保護フィルムの破断点伸び率が100%以下であり、前記粘着層の粘着力が0.05N/10mm以下であることを特徴とする方法。
  2. 前記樹脂板がアクリル樹脂からなる請求項1に記載の方法。
  3. 前記アクリル樹脂の25℃における貯蔵弾性率が2000MPa以下である請求項2に記載の方法。
  4. 前記樹脂板の厚さが1000μm以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
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