JP5892029B2 - 巻取コア及びこれを有する巻取装置並びに該装置を備えたロールツーロール表面処理装置 - Google Patents

巻取コア及びこれを有する巻取装置並びに該装置を備えたロールツーロール表面処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5892029B2
JP5892029B2 JP2012231355A JP2012231355A JP5892029B2 JP 5892029 B2 JP5892029 B2 JP 5892029B2 JP 2012231355 A JP2012231355 A JP 2012231355A JP 2012231355 A JP2012231355 A JP 2012231355A JP 5892029 B2 JP5892029 B2 JP 5892029B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
roll
film
winding core
long substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012231355A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014084467A (ja
Inventor
大上 秀晴
秀晴 大上
道高 麻植
道高 麻植
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP2012231355A priority Critical patent/JP5892029B2/ja
Publication of JP2014084467A publication Critical patent/JP2014084467A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5892029B2 publication Critical patent/JP5892029B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、ロールツーロールで搬送される長尺基板を巻き取る巻取コア及びこれを有する巻取装置に関し、特に長尺耐熱性樹脂フィルムをロールツーロールで搬送しながら連続してスパッタリング等の成膜を行うロールツーロール表面処理装置に用いられる巻取コア及びこれを有する巻取装置に関する。
液晶パネル、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯電話等には、耐熱性樹脂フィルム上に配線パターンが形成されたフレキシブル配線基板が用いられている。このフレキシブル配線基板は、耐熱性樹脂フィルムの片面若しくは両面に金属膜を成膜した金属膜付耐熱性樹脂フィルムにパターニング処理を施すことによって得られるが、近年は配線パターンがますます繊細化、高密度化する傾向にあり、これに伴って金属膜付耐熱性樹脂フィルムにはシワ等のない平滑なものが求められている。
この種の金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造方法として、従来、金属箔を接着剤により耐熱性樹脂フィルムに貼り付けて製造する方法(3層基板の製造方法)、金属箔に耐熱性樹脂溶液をコーティングした後、乾燥させて製造する方法(キャスティング法)、耐熱性樹脂フィルムに真空成膜法単独で、又は真空成膜法と湿式めっき法との併用で金属膜を成膜して製造する方法(メタライジング法)等が知られている。また、メタライジング法に用いる真空成膜法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームスパッタリング法等がある。
メタライジング法について、特許文献1には、ポリイミド絶縁層上にクロム層をスパッタリングした後、銅をスパッタリングして導体層を形成する方法が記載されている。また、特許文献2には、銅ニッケル合金をターゲットとするスパッタリングによる第一の金属薄膜と、銅をターゲットとするスパッタリングによる第二の金属薄膜とがポリイミドフィルム上に成膜されたフレキシブル回路基板用材料が開示されている。これらスパッタリング法による成膜は、一般に密着力に優れる反面、真空蒸着法に比べて基材としての耐熱性樹脂フィルムに与える熱負荷が大きいといわれている。そして、成膜の際に耐熱性樹脂フィルムに大きな熱負荷がかかると、フィルムにシワが発生し易くなることも知られている。
そこで、上記ポリイミドフィルムなどの耐熱性樹脂フィルムに対して真空成膜法により成膜を行って金属膜付耐熱性樹脂フィルムを作製する工程では、キャンロールを備えたスパッタリングウェブコーターが一般的に使用されている。この装置は、内部に冷媒を循環させたキャンロールにロールツーロールで搬送される長尺の耐熱性樹脂フィルムを巻き付けながらスパッタリングを行うものであり、表面側の成膜により耐熱性樹脂フィルムに生じる熱を裏面側から直ぐに冷却することができるため、成膜の際の熱負荷の悪影響を抑えることができ、よってシワの発生を効果的に防ぐことができる。
特開平2−98994号公報 特許第3447070号公報
しかしながら、スパッタリングウェブコーターのキャンロールで冷却しながら成膜を行っても、金属膜付耐熱性樹脂フィルムが成膜中に受ける大きな熱負荷により、巻取コアで金属膜付耐熱性樹脂フィルムを巻き取った時に、当該樹脂フィルムの特に中央部にシワが発生し易かった。このシワの発生を低減するため、巻取コアの上部にニアロールを設置することもあったが、構造が複雑になるうえ、十分にシワの発生を防ぐことができないことがあった。本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、シワのない高品質の金属膜付耐熱性樹脂フィルム基板を高い生産性で製造することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明が提供する巻取コアは、長尺基板を巻回させる円筒形状を有する肉厚2mm〜8mmの高剛性の部材で構成され、長尺基板の巻き取り開始時に軸方向の両端から圧力をかけてクラウン状に変形させ、長尺基板を巻き取るに従って該圧力を徐々に減らして該変形の度合いを徐々に低減させて使用する変形巻取コアであって、該変形巻取コアにその軸方向の両端から9.8N/cm 〜98N/cm の範囲内の圧力をかけた際に、圧力をかけていない状態に比べて軸方向の長さが0.01%〜0.15%縮むと共に該変形巻取コアの軸方向中央部の外径が0.05%〜0.18%膨らみ、該両端からの圧力を除くと元の円筒形状に戻ることを特徴としている。
本発明によれば、シワのない高品質の金属膜付耐熱性樹脂フィルム基板を高い生産性で製造することができる。
本発明に係る巻取コア及びこれを有する巻取装置が好適に使用されるロールツーロール表面処理装置の一具体例を示す正面図である。 本発明に係る巻取コアがチャッキング機構で挟持された時の様子を模式的に示す断面図である。 本発明に係る巻取コアを挟持するチャッキング機構のエアーシリンダーの空気圧力と、これにより生ずるシリンダ推力、巻取コアの圧縮量、及び巻取コアの中央部の膨らみ量との関係を示すグラフである。
以下、本発明の巻取コアを有する巻取装置の一具体例について、この巻取装置が好適に使用される長尺基板の真空成膜装置をとりあげて説明する。先ず、図1を参照しながら、長尺基板の真空成膜装置について説明する。なお、長尺基板の一例として長尺耐熱性樹脂フィルム基板を用いる場合について説明する。また、この長尺耐熱性樹脂フィルム基板に、熱負荷の掛かる処理としてスパッタリング処理を施す場合を例にとって説明する。
この図1に示す長尺耐熱性樹脂フィルム基板F(以下、単に長尺フィルムFとも称する)の真空成膜装置10は、巻出室11、成膜室12、及び巻取室13からなる真空チャンバーと、該真空チャンバー内に収められ、長尺フィルムFのロールツーロールによる搬送経路を画定するロール群と、該長尺フィルムFに表面処理を施す表面処理機構とで主に構成され、スパッタリングウェブコーターとも称される装置である。この真空成膜装置10は、真空中においてロールツーロール方式で搬送される長尺フィルムFの表面に連続的に効率よく成膜処理を施す場合に好適に用いられる。
具体的に説明すると、巻出コア14から巻き出された長尺フィルムFは、キャンロール20の外周面で冷却されながら熱負荷のかかる表面処理が施された後、巻取コア29で巻き取られるようになっている。この巻出コア14から巻取コア29までの搬送経路のうち、巻出コア14からキャンロール20までの間に、長尺フィルムFを案内するフリーロール16、17と、長尺フィルムFの張力の測定を行う張力センサーロール15、18とがこれらの符号の順に配置されて搬送経路を画定している。
また、張力センサーロール18から送り出されてキャンロール20に向かう長尺フィルムFは、キャンロール20の近傍に設けられたモータ駆動の前フィードロール19によって、キャンロール20の周速度に対する調整が行われ、これにより水冷されたキャンロール20の外周面に長尺フィルムFを密着させることができる。
巻出コア14からキャンロール20までの搬送経路には、スパッタリング成膜前に長尺フィルムFを乾燥させるため、長尺フィルムFを挟んで対向する1対のヒーター22、23を内蔵するヒーターボックス21が設けられている。これらヒーター22、23は、長尺フィルムFの水分を除去できるのであればその種類は特に限定はなく、例えばシースヒーター、カーボンヒーター、ランプヒーター等を使用することができる。
キャンロール20から巻取コア29までの間も、上記した巻出コア14からキャンロール20までの搬送経路と同様に、キャンロール20の周速度に対する調整を行うモータ駆動の後フィードロール24、長尺フィルムFの張力の測定を行う張力センサーロール25、28、及び長尺フィルムFを案内するフリーロール26、27がこれらの符号の順に配置されて搬送経路を画定している。
上記巻出コア14及び巻取コア29では、各々パウダークラッチ等によるトルク制御によって長尺フィルムFの張力バランスが保たれている。また、キャンロール20の回転とこれに連動して回転するモータ駆動の前フィードロール19、後フィードロール24により、巻出コア14から長尺フィルムFが巻き出されて巻取コア29に巻き取られるようになっている。
キャンロール20の周りには、キャンロール20の外周面上に画定される搬送経路に沿って成膜手段としての板状の4つのマグネトロンスパッタリングカソード30、31、32及び33が、当該外周面に巻き付けられる長尺フィルムFに対向するように設けられている。なお、金属膜のスパッタリング成膜の場合は、板状のターゲットを使用することができるが、板状ターゲットを用いた場合、ターゲット上にノジュール(異物の成長)が発生することがある。これが問題になる場合は、ノジュールの発生がなく、ターゲットの使用効率も高い円筒形のロータリーターゲットを使用することが好ましい。
真空成膜装置10には、更に長尺フィルムFの搬送方向を変えるためのフリーロール(図示せず)や、真空チャンバー内を減圧してその状態を維持するためのドライポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオコイル等の真空排気設備(図示せず)が設けられている。この真空排気設備により、成膜装置10の成膜室12は、到達圧力10−4Pa程度までの減圧と、その後のスパッタリングガスの導入による0.1〜10Pa程度の圧力調整が行われ、この圧力条件の下でスパッタリング成膜が行われる。スパッタリングガスにはアルゴンなど公知のガスが使用され、目的に応じてさらに酸素などのガスが添加される。なお、真空チャンバーの形状や材質は、上記の減圧状態に耐え得るものであれば特に限定はなく、種々のものを使用することができる。
次に、巻取コア29について図2を参照しながら詳細に説明する。巻取コア29は両側が開放された円筒形状の部材で構成されており、その材質としては、炭素繊維コンポジットに代表される強靱でかつ高剛性な材質が適している。この材質が金属では後述するチャッキング機構で両側から圧縮した時に塑性変形し、当該圧縮する力を取り除いた時に形状が元に戻らなかったり、金属疲労により破壊したりすることが考えられる。また、炭素繊維コンポジットは、巻取コア29の構造に大きく依存するものの、縦横方向の剛性を調整することもできるので有利である。
この巻取コア29は、その回転中心軸方向(以降、単に軸方向とも称する)の両側から1対のチャッキングコーン41、42によりチャッキングされている。各チャッキングコーンは、例えば切頭円錐形状の嵌入部41a、42aと、該嵌入部41a、42aを支持するシャフト部41b、42bとからなり、巻取コア29の両側の開口部にそれぞれ嵌入部41a、42aを嵌め込むことにより巻取コア29を挟持することができる。そして、少なくとも一方のシャフト部に結合している図示しない回転駆動手段でチャッキングコーンを回転することにより、該チャッキングコーンと共に巻取コア29が回転する。
少なくとも一方のシャフト部には、更に図示しない例えばエアーシリンダやモーターシリンダなどの軸方向駆動手段が結合している。これにより、巻取コア29のチャッキングの際、巻取コア29をその両側から様々な圧力で軸方向に圧縮できるようになっている。これにより例えば図2(A)〜(C)に示すように、3段階の圧力で巻取コア29をその軸方向に圧縮しながら挟持することができる。
すなわち、巻取コア29を弱い圧力でチャッキングするときは、図2(A)に示すように円筒形状を保ったまま巻取コア29を挟持することができ、巻取コア29を中程度の圧力でチャッキングするときは、図2(B)に示すように巻取コア29が軸方向に少し圧縮されるので、該軸方向の中央部が和太鼓状に少し膨らんだいわゆるクラウン形状に変形した状態で巻取コア29を挟持することができ、巻取コア29を強い圧力でチャッキングするときは、図2(C)に示すように巻取コア29はさらに圧縮されてクラウン形状は顕著になる。
なお、前述したように、巻取コア29は剛性の高い材料で形成されているので、上記のチャッキングの圧力を徐々に弱くしていくと、巻取コア29をクラウン形状から元の円筒形状に戻すことができる。また、巻取コア29を圧縮する圧力は図2(A)〜(C)の3段階に限定されるものではなく、これ以外の複数段階であってもよいし、無段階状になめらかに圧力を減少させて巻取コア29の変形の度合いを徐々に低減してもよい。
クラウン状に変形させるには、例えば巻取コアの肉厚を薄くしたり、より変形しやすい材料で形成すれば、軸方向の圧縮により容易にクラウン状に変形させることができる。例えば、巻取コアを肉厚1mmの炭素繊維コンポジットで作製したり、材質をFRPとすればより変形しやすくなる。しかし、巻取コアが変形しやすくなると、圧縮されたときに後述するように巻取コアの断面形状が略真円とはならずに楕円状に変形したり、長尺フィルムを巻き取ると巻取コアが潰されてしまったり、軸方向両端からの圧力を解除しても巻取コアが元に戻らなかったりするおそれがある。
特に、巻取コア29をクラウン状に変形させる際は、その軸方向に垂直な断面形状を略真円に保ちながら変形させることが必要である。この断面形状を略真円に保つことができずに例えば楕円状に変形させると、巻き取った長尺フィルムFにシワ等の不具合が生じることがあるからである。
そこで、本発明の一具体例では、巻取コア29を炭素繊維コンポジットで形成し、その軸方向に両端から9.8〜98N/cm程度の圧力をかけた場合に該軸方向の長さが0.01%〜0.15%縮むと共に、該軸方向の中央部における外径が0.05%〜0.18%膨らむようにしている。この範囲内で変形させることにより、巻取コア29の軸方向に垂直な断面形状を略真円に保ちながら変形させることができる。
巻取コア29の材質を炭素繊維コンポジットとする場合は巻取コア29の肉厚は2mmから8mmが好ましい。この肉厚が2mm未満では上述した巻取コア29の不具合が発生しやすくなり、一方、8mmを超えると巻取コア29が変形しにくくなる。また、巻取コア29の寸法は、搬送する長尺フィルムの幅により適宜定められる。巻取コア29に両側から圧力がかかっていない時の軸方向の長さが、長尺フィルムの幅より5〜100mm長く、外径が80mm〜180mmであるのが好ましい。なお、炭素繊維(カーボンファイバー)からなる巻取コア29は傷が着きやすいので、表面にハードクロム等の金属被膜を施すことが望ましい。
次に、成膜処理が施された長尺フィルム(すなわち、金属膜付長尺耐熱性樹脂フィルム基板)を上記した巻取コア29に巻き取る方法について説明する。
(1)まず、チャッキング機構としての1対のチャッキングコーン41、42で巻取コア29を両側から挟持するに際し、これらチャッキングコーン41、42の少なくとも一方をエアーシリンダやモーターシリンダ等により軸方向に駆動させて、巻取コア29を所定の圧力で両側から強く圧縮した状態でチャッキングする。これにより、図2(C)のように巻取コア29をクラウン形状に変形させてから長尺フィルムFの巻き取りを始める。これにより、シワが発生しやすい巻取コア29の軸方向中央部の円周を端部より長くすることでシワを伸ばすことができる。
(2)巻き取った長尺フィルムFの長さが長くなるに従って、巻取コア29を両側から圧縮するチャッキングの圧力を徐々に減少させていき、巻取コア29を円筒形状に戻していく。すなわち、巻取コア29で長尺フィルムFを巻き取りながら、巻取コア29の形状を図2(C)から図2(B)、更に図2(B)から図2(A)に戻していく。これは、巻取コア29が図2(C)の形状のままであると、巻取コア29に巻き取られる長尺フィルムFの長さが長くなると、巻取コア29の外周面上の円弧に沿って長尺フィルムFが巻かれていくために、長尺フィルムFが幅方向に広がりすぎてしまい、巻き取った長尺フィルムFが常温に戻ったときに線熱膨張係数に依存した巻き締まりにより、シワが発生してしまうからである。
以上説明したように、本発明の巻取コアを用いた巻き取り方法により熱負荷のかかる処理が施された長尺フィルムを巻き取ることにより、シワのない高品質の金属膜付耐熱性樹脂フィルム基板を高い生産性で製造することができる。すなわち、前述したように長尺フィルムFは、乾燥のためヒーター22、23で加熱され、さらに成膜時は水冷のキャンロール20により裏面から冷却されるもののスパッタリングカソード30、31、32、33によって熱負荷がかけられるため、成膜中の長尺フィルムFは100℃以上になることがある。
このため、キャンロール20の外周面上に巻き付けられた長尺フィルムFは、その線熱膨張係数に応じて幅方向に伸びようとするが(例えば、ポリイミドフィルムの代表的な線熱膨張係数は12ppm/K)、長尺フィルムFの幅方向の中央部は伸び難いため、この部分にシワが発生し易い。そして、この状態のまま巻取コアに巻取られる結果、不良品になることがあった。
これに対して、ロールツーロールで搬送しながら成膜等により加熱された長尺フィルムFを巻取コア29で巻き取るに際して、上記したように先ず巻取コア29を両側から挟持するチャッキング機構をエアーシリンダやモーターシリンダ等により駆動させて両チャッキングコーンの間隔を狭くし、これにより巻取コア29が回転軸方向において圧縮されるように圧力をかけて巻取コア29をクラウン形状に変形させてから巻き取りを始める。
そして、巻取コア29に巻き取られた長尺フィルムFの長さが長くなるに従って、巻取コア29が円筒形状に戻るように上記巻取コア29を圧縮する圧力を徐々に減少させていく。これにより、巻き取られた長尺フィルムFが巻取コア29の中央部でシワを生じなくなり、更に巻取コア29に巻き取られた長尺フィルムFの温度が常温まで下がっても、シワが発生することがなくなる。
また、真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)を用いてメタライジング法により長尺耐熱性樹脂フィルム基板の上に金属膜をスパッタリング成膜する際、具体的には耐熱性樹脂フィルム基板の表面に例えばNi系合金等の膜とCu膜とを積層する際、スパッタリングに大電力を投入することができるので高速成膜が可能になる。その結果、シワのない高品質の金属膜付耐熱性樹脂フィルムを高い生産性で製造することができ、コストダウンも期待できる。
上記長尺耐熱性樹脂フィルム基板に積層させる金属膜にはNi−Cr合金やCu等のほか、目的に応じて酸化物膜、窒化物膜、炭化物膜等を成膜することもある。そして、上記の方法で作製された金属膜付耐熱性樹脂フィルムは、サブトラクティブ法によりフレキシブル配線基板に加工することができる。ここで、サブトラクティブ法とは、レジストで覆われていない部分の金属膜(例えば、上記Cu膜)をエッチングにより除去してフレキシブル配線基板を製造する方法である。
なお、上記Ni合金等から成る膜はシード層と呼ばれ、金属膜付耐熱性樹脂フィルムの電気絶縁性や耐マイグレーション性等の所望の特性によりその組成が選択される。そして、このシード層には、Ni−Cr合金、インコネル、コンズタンタン、モネル等の各種公知の合金を用いることができる。また、金属膜付長尺耐熱性樹脂フィルムの金属膜(Cu膜)を更に厚くしたい場合、湿式めっき法を用いて金属膜を形成してもよい。この場合は、電気めっき処理だけで金属膜を厚くする場合と、一次めっきとして無電解めっき処理を行い、二次めっきとして電解めっき処理を行う等の湿式めっき法の組み合わせで厚くする場合がある。この場合の湿式めっき処理には、一般的な湿式めっき法の諸条件を採用すればよい。
また、上記金属膜付耐熱性樹脂フィルムに用いる耐熱性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム又は液晶ポリマー系フィルムから選ばれる樹脂フィルムを挙げることができる。これら材料は、金属膜付耐熱性樹脂フィルムに要求されるフレキシブル基板としての柔軟性、実用上必要な強度、配線材料としての好適な電気絶縁性等の観点から好ましい。
以上、本発明の一具体例の巻取コア及びこれを有する巻取装置を説明したが、本発明はかかる一具体例に限定されるものではなく、本発明の主旨から逸脱しない範囲内で様々な態様で実施することができる。例えば、図1の成膜装置は、熱負荷の掛かる処理としてスパッタリング処理を想定したものであるため、マグネトロンスパッタリングカソードが図示されているが、熱負荷の掛かる処理が蒸着処理などの他のものである場合は、板状ターゲットに代えて他の真空成膜手段が設けられる。他の真空成膜手段としては、CVD(化学蒸着)又は真空蒸着など他の真空成膜手段を挙げることができる。
また、減圧雰囲気下での長尺耐熱性樹脂フィルムの成膜装置を例にあげて説明してきたが、減圧雰囲気下に限定されるものではなく、例えば、大気圧中の加熱ヒーターによる乾燥装置においても本発明に係る巻取コアや巻取装置を好適に用いることができる。この場合に使用される長尺基板には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのような樹脂フィルムやポリイミドフィルムのような耐熱性樹脂フィルムのほか、金属箔や金属ストリップを使用することができる。
[実施例1]
図1に示す真空成膜装置(スパッタリングウェブコータ)10を用い、長尺フィルムFには、幅500mm、長さ1000m、厚さ25μmの東レ・デュポン株式会社製の耐熱性ポリイミドフィルム「カプトン(登録商標)」を使用した。また、キャンロール20は、直径800mm、幅800mmのものを用い、その本体表面にハードクロムめっきを施した。前フィードロール19はIH方式加熱ロールで、直径が150mm、有効幅500mmのものを用いた。
巻取コア29は、カーボンファイバー製で外径200mm、幅(軸方向の長さ)800mm、肉厚2mmのものを用いた。チャッキング機構としての1対のチャッキングコーン41、42はエアーシリンダにより軸方向に駆動できるようにし、空気圧力によってシリンダ推力すなわち巻取コア29のチャッキングの際の圧力を変化できるようにした。
この時の空気圧力によるシリンダ推力、巻取コア29の軸方向の圧縮量及び当該軸方向の中央部での膨らみ量を図3に示す。この図3から分かるように、エアーシリンダの空気圧力を増加させることにより、巻取コア29を軸方向に圧縮させることができると共に、軸方向中央部を膨らませることができる。なお、巻取コア29の両端部においてチャッキングコーン41、42に接触する箇所は割れてしまうことがあるので、テープ状のカーボンファイバーを巻いて補強した。
前フィードロール19の周速度は、キャンロール20へ長尺フィルムFを強く密着させるために速度基準でキャンロール20の周速度より0.1%遅い速度で回転させた。キャンロール20は60℃に温度制御し、ヒーター22、23は100℃に温度制御した。
上記耐熱性ポリイミドフィルム(長尺フィルムF)に成膜する金属膜はシード層であるNi−Cr膜の上にCu膜を成膜するものとし、このため、マグネトロンスパッタターゲット30にはNi−Crターゲットを用い、マグネトロンスパッタターゲット31、32、33にはCuターゲットを用いた。更に、アルゴンガスを300sccm導入し、各カソードへの印加電力は電力制御で成膜を行った。
巻出コア14と巻取コア29の張力は100Nとした。巻出コア14に上記耐熱性ポリイミドフィルム(長尺フィルムF)をセットし、この耐熱性ポリイミドフィルムの先端部をキャンロール20を経由して巻取コア29に取り付けた。巻き出し室11、成膜室12及び巻き取り室13を複数台のドライポンプにより5Paまで排気した後、更に、複数台のターボ分子ポンプとクライオコイルを用いて3×10−3Paまで排気した。
この状態で、耐熱性ポリイミドフィルム(長尺フィルムF)の搬送速度を8m/分に設定して搬送を開始した後、各マグネトロンスパッタカソード30、31、32、33にアルゴンガスを導入して電力を印加し、ロールツーロールで搬送される長尺フィルムFに膜厚10nmのNi−Cr膜のシード層と、その上に積層される膜厚100nmのCu膜とを成膜した。なお、スパッタリングカソードへの印加総電力は70kWであった。
成膜した長尺フィルムFを巻き取る際、巻取コア29のチャッキングコーンを駆動するエアーシリンダの空気圧力を6kgf/cmで成膜を開始して、100mに付きエアーシリンダの空気圧力を0.5kgf/cmずつ低下させていき、耐熱性ポリイミドフィルム1000mの成膜が完了した時に、エアーシリンダの空気圧力が1kgf/cmとなるようにした。従って、巻取コア29の軸方向中央部の膨らみ量は0.27mmから0.11mmに変更したことになる。
耐熱性ポリイミドフィルムの1000mの成膜が完了後、各マグネトロンスパッタカソード30、31、32、33の電力を停止して、アルゴンガスを停止し、耐熱性ポリイミドフィルム(長尺フィルムF)の搬送を停止した。その後、複数台のドライポンプ、複数台のターボ分子ポンプ、及びクライオコイルを停止して、巻き出し室11、成膜室12、及び巻き取り室13に大気を導入して、耐熱性ポリイミドフィルムを取り出した。
成膜中に巻取コア29上の耐熱性ポリイミドフィルムにシワは観測されず、さらに、成膜が完了した巻取コア29を大気中に取り出して常温まで温度を下げてもシワは観測されなかった。
[比較例1]
巻取コア29のチャッキングコーンを駆動するエアーシリンダの空気圧力を1kgf/cmで成膜を開始して、そのまま、耐熱性ポリイミドフィルム1000mの成膜を完了した以外は実施例1と同様にして長尺フィルムFに成膜した。この時、巻取コア中央部の膨らみ量は0.11mmで保ったことになる。
成膜中の巻取コア29上の耐熱性ポリイミドフィルムは、成膜開始直後から中央部にシワが観測された。なお、成膜が完了した巻取コア29を大気中に取り出して常温まで温度を下げてもシワは増加しなかった。
[比較例2]
巻取コア29のチャッキングコーンを駆動するエアーシリンダの空気圧力を6kgf/cmで成膜を開始して、そのまま、耐熱性ポリイミドフィルム1000mの成膜を完了した以外は実施例1と同様にして長尺フィルムFに成膜した。この時、巻取コア29の中央部の膨らみ量は0.27mmで保ったことになる。
成膜中に巻取コア29上の耐熱性ポリイミドフィルムにシワは観測されなかったが、成膜が完了した巻取コア29を大気中に取り出して常温まで温度が下がってからシワが発生した。
F 長尺耐熱性樹脂フィルム基板(長尺フィルム)
10 真空成膜装置
11 巻き出し室
12 成膜室
13 巻き取り室
14 巻出コア
15、18、25、28 張力センサーロール
21 ヒーターボックス
22、23 ヒーター
16、17、26、27 フリーロール
19 前フィードロール
20 キャンロール
24 後フィードロール
29 巻取コア
30、31、32、33 マグネトロンスパッタリングカソード
41、42 チャッキングコーン

Claims (11)

  1. 長尺基板を巻回させる円筒形状を有する肉厚2mm〜8mmの高剛性の部材で構成され、長尺基板の巻き取り開始時に軸方向の両端から圧力をかけてクラウン状に変形させ、長尺基板を巻き取るに従って該圧力を徐々に減らして該変形の度合いを徐々に低減させて使用する変形巻取コアであって、該変形巻取コアの軸方向の両端から9.8N/cm 〜98N/cm の範囲内の圧力をかけた際に、圧力をかけていない状態に比べて軸方向の長さが0.01%〜0.15%縮むと共に該変形巻取コアの軸方向中央部の外径が0.05%〜0.18%膨らみ、該両端からの圧力を除くと元の円筒形状に戻ることを特徴とする変形巻取コア。
  2. ロールツーロールで搬送される長尺基板を巻き取る巻取装置であって、請求項1に記載の変形巻取コアと、前記変形巻取コアの両端からその軸方向に圧縮する圧力をかけるチャッキング機構とを備えたことを特徴とする巻取装置。
  3. 真空チャンバーに備えられ、該真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺基板を巻き取ることを特徴とする、請求項に記載の巻取装置。
  4. 真空チャンバーと、該真空チャンバー内においてロールツーロールで搬送される長尺基板の少なくとも一方の面に熱負荷のかかる表面処理を行う表面処理機構と、該長尺基板の搬送経路の終端に設けられた請求項に記載の巻取装置とを備えることを特徴とするロールツーロール表面処理装置。
  5. 請求項に記載の表面処理機構が乾式めっき機構であることを特徴とするロールツーロール成膜装置。
  6. 前記乾式めっき機構がスパッタリングカソードであることを特徴とする、請求項に記載のロールツーロール成膜装置。
  7. ロールツーロールで搬送される長尺基板を搬送経路の終端で請求項1に記載の変形巻取コアに巻き取る長尺基板の巻取方法であって、前記変形巻取コアに両端から圧縮する力をかけて該巻取コアの軸方向の略中央部に関して対称な和太鼓状に膨らんだクラウン状に変形させた状態で巻き取りを開始し、前記巻取コアに長尺基板を巻き取るに従って、前記圧縮する力を徐々に減らして前記変形の度合いを徐々に低減させていくことを特徴とする長尺基板の巻取方法。
  8. 前記ロールツーロールで搬送される長尺基板の巻き取りが減圧雰囲気下のチャンバー内において行われることを特徴とする、請求項に記載の長尺基板の巻取方法。
  9. 前記ロールツーロールで搬送される前記長尺基板の少なくとも一方の表面に熱負荷のかかる表面処理を施しながら、請求項に記載の長尺基板の巻取方法で巻き取りを行うことを特徴とする長尺基板の表面処理方法。
  10. 請求項に記載の表面処理が乾式めっき処理であることを特徴とする長尺基板の成膜方法。
  11. 前記乾式めっき方法がスパッタリング成膜方法であることを特徴とする、請求項10に記載の長尺基板の成膜方法。
JP2012231355A 2012-10-19 2012-10-19 巻取コア及びこれを有する巻取装置並びに該装置を備えたロールツーロール表面処理装置 Expired - Fee Related JP5892029B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012231355A JP5892029B2 (ja) 2012-10-19 2012-10-19 巻取コア及びこれを有する巻取装置並びに該装置を備えたロールツーロール表面処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012231355A JP5892029B2 (ja) 2012-10-19 2012-10-19 巻取コア及びこれを有する巻取装置並びに該装置を備えたロールツーロール表面処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014084467A JP2014084467A (ja) 2014-05-12
JP5892029B2 true JP5892029B2 (ja) 2016-03-23

Family

ID=50787835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012231355A Expired - Fee Related JP5892029B2 (ja) 2012-10-19 2012-10-19 巻取コア及びこれを有する巻取装置並びに該装置を備えたロールツーロール表面処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5892029B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3494013B2 (ja) * 1998-06-16 2004-02-03 東レ株式会社 フィルムロール
JP5459188B2 (ja) * 2010-12-02 2014-04-02 住友金属鉱山株式会社 ガス導入機構を備えたキャンロールおよびそれを用いた長尺基板の処理装置ならびに処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014084467A (ja) 2014-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6060854B2 (ja) 樹脂フィルムの表面処理方法及びこれを含んだ銅張積層板の製造方法
EP3505653B1 (en) Roll-to-roll surface treatment device, and film forming method and film forming device using same
JP5573637B2 (ja) ガス導入機構を備えた長尺基板の処理装置および処理方法、ならびに長尺基板の搬送方法
JP5516388B2 (ja) ガス導入機構を備えたキャンロールおよびこれを用いた長尺基板の処理装置ならびに処理方法
JP5741522B2 (ja) 長尺体の表面処理装置と表面処理方法および銅張積層樹脂フィルム基板の製造方法
JP5648402B2 (ja) スパッタリング装置、スパッタリング方法及び金属ベース層付樹脂フィルムの製造方法
JP5488477B2 (ja) キャンロール、長尺樹脂フィルム基板の処理装置及び処理方法
JP5995145B2 (ja) 樹脂フィルムの表面処理方法、樹脂フィルムの成膜方法ならびに金属化樹脂フィルム基板の製造方法
JP2017137543A (ja) キャンロールと長尺体の処理装置および処理方法
JP6950506B2 (ja) 長尺基板の処理装置と処理方法
JP2010121188A (ja) 金属積層樹脂フィルム基板及びその製造方法
JP6060836B2 (ja) 樹脂フィルムの表面処理方法及びこれを含んだ銅張積層板の製造方法
JP5310486B2 (ja) 長尺耐熱性樹脂フィルムの成膜方法と金属膜付耐熱性樹脂フィルムの製造装置
JP5794151B2 (ja) 長尺帯状体の搬送制御方法と長尺帯状体の表面処理方法
JP5892029B2 (ja) 巻取コア及びこれを有する巻取装置並びに該装置を備えたロールツーロール表面処理装置
JP5741517B2 (ja) 長尺体の表面処理装置と表面処理方法および銅張積層樹脂フィルム基板の製造方法
JP2014222689A (ja) 両面金属積層フィルムの製造方法とその製造装置、および、フレキシブル両面プリント配線基板の製造方法
JP5527186B2 (ja) ガス導入機構を備えた長尺基板処理装置および処理方法
JP5494466B2 (ja) キャンロール上でのシワ伸ばし方法及びシワ伸ばし装置、並びにこれを備えた成膜装置
JP5668677B2 (ja) 長尺帯状体の搬送制御方法と長尺帯状体の表面処理方法
WO2017073411A1 (ja) 長尺基板の巻取方法及び巻取装置、並びに該巻取装置を備えた長尺基板の表面処理装置
JP6575399B2 (ja) ロールツーロール処理装置及び処理方法
JP6721079B2 (ja) キャンロールと真空成膜装置および長尺体の成膜方法
JP6127771B2 (ja) コアアダプタ及びこれを有する巻取装置並びに該装置を備えたロールツーロール表面処理装置
JP6544249B2 (ja) キャンロールと真空成膜装置および長尺体の成膜方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141009

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5892029

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees