JP5889077B2 - 成形品収縮変形予測装置、成形品収縮変形予測方法及び成形品収縮変形予測プログラム - Google Patents

成形品収縮変形予測装置、成形品収縮変形予測方法及び成形品収縮変形予測プログラム Download PDF

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本発明は、成形品の収縮変形の予測に基づき、予め金型モデルをその収縮変形量だけ見込んだ形状に生成(設計)シュミレートする成形品収縮変形予測装置、成形品収縮変形予測方法及び成形品収縮変形予測プログラムに関するものである。
各種成形材料を射出成形して得られる成形品の冷却に伴う変形解析を予め行い、最適な金型形状や成形条件を設定することは、寸法精度の良好な成形品を歩留まり良く、かつ生産性よく生産する上で重要である。
一般的な射出成形における金型製作プロセスを図7に示す。
射出成形における製作開始情報は製品の3Dモデルと成形仕様及び製品仕様(製品図など)である。
製品の3Dモデルには収縮変形を見込み、さらに必要に応じて補正を入れて金型モデルを作成する。縮むことを見込んでいるため、大きなモデルとなる。次に金型モデルから金型を製作し射出成形を行うことによって成形品が得られる。その場合に、収縮変形と補正が妥当であれば成形品と製品モデルとはほぼ同じになる。得られた成形品と製品の3Dモデルとを検証することによってどの程度の収縮変形を見込み、補正を入れて金型モデルを作成する必要があるかを明らかにする。
通常、射出成形して得られる成形品にあっては成形品全体が必ずしも一様に冷却されるものではなく、その結果、成形品の温度分布のばらつきによって部位によって収縮変形のばらつきが発生する。そのためMoldflow Plastics Insight(登録商標)、3DTIMON(登録商標)、Moldex3D(登録商標)、等の樹脂流動解析ソフトウエアを用いて収縮変形挙動をモデル化した場合、実際の成形プロセスにおける現象とモデル化された収縮変形挙動には差異があり、計算時間は短いものの実際の収縮変形量の予測値と実測値には大きな差異が発生し、高精度な変形予測ができなかった。
これに鑑み、樹脂の収縮変形挙動のモデル化精度を向上するため、樹脂の粘弾性特性を考慮した数値解析を用い成形品の形状を予測する方法が提案されてきた(特許文献1、特許文献2参照)。
特開平11−138610号公報 特開2005−289757号公報
特許文献1は微小時間における金型および成形品の温度変化に対応して算出された金型および成形品に発生する熱歪み量と、温度−時間換算則に基づいて予め作成した応力緩和データとから算出した成形品の内部応力に基づいて成形品の最終的な形状を予測するものである。しかし斯かる方法では成形対象となる材料に応じて応力緩和データを温度−時間換算則に基づいて予め作成すること自体が容易ではなく、実現性がない。
一方、特許文献2は粘弾性特性を考慮した数値解析を行うものであり、成形プロセス中の温度、応力の状態を数値によって計算する必要があるため、計算量が非常に多くなり、計算時間が長くなり、誤差が生じる可能性が大きく正確な予測は困難である。
本発明は、このような従来技術における問題点に鑑み、効率的で精度の良い成形品収縮変形の予測が可能となる成形品収縮変形予測装置、成形品収縮変形予測方法及び成形品収縮変形予測プログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の成形品収縮変形予測装置は、収縮変形解析で得られた収縮量平均値に修正比率を乗じて得られた値の逆数を元モデルのメッシュデータに乗じることによって逆収縮変形モードのメッシュデータを生成する手段と、逆収縮変形モードのメッシュデータを用いて計算された収縮変形形状と元モデルの形状との差異を計算して出力する手段とを有する成形品収縮変形予測装置において、成形品の解析モデルである形状データが入力される第1の座標データ入力部と、第1の座標データに収縮変形量が加えられた第2の座標データが収納される第2の座標データ収納部と、第2の座標データにおける収縮変形量の逆算が行われる変形メッシュデータ生成部と、変形メッシュデータ生成部で得られる逆収縮変形モードの解析モデルである第3の座標データ収納部と、逆収縮変形モードの解析モデルである第3の座標データに収縮変形量が加えられた第4の座標データ収納部と、第4の座標データと前記第1の座標データとを比較して差異量を算出する変形計算部と、第4の座標データと前記第1の座標データとの差異量データ収納部とを有してなり、前記元モデルについて予めxyz軸方向が決定され、前記変形メッシュデータ生成部で行われる逆算は第2の座標データのxyz軸方向のそれぞれについて修正比率を用いて行われることを特徴とする
前記第2の座標データ収納部には、前記第1の座標データを対象とした流動解析と収縮変形解析とよりなる成形シュミレーションによって得られた収縮変形解析結果が入力されるようにすることができる。
前記変形メッシュデータ生成部で行われる逆算は第2の座標データのxyz軸方向のそれぞれについて2種類以上の修正比率を用いて行われるようにすることができる。
前記変形メッシュデータ生成部では下式によって逆収縮変形モードのメッシュデータの節点座標(X、Y、Z)を計算するようにすることができる。
X=X/(
Y=Y/(
Z=Z/(
ただし、X0、Y0、Z0:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるX、Y、Z座標データ
)、( )、( ):収縮率平均値
前記第4の座標データは、前記第1の座標データを対象とした流動解析結果を用い、第3の座標データを用いて収縮変形解析を行うことによって得られるようにすることができる。
本発明の成形品収縮変形予測方法は、製品の3Dモデルについて予めxyz軸方向を決定し、そのxyz軸方向が決定された製品の3Dモデルをメッシュモデルとして第1の座標データである解析モデルとし、その解析モデルを用いた成形シュミレーションを行って得られる収縮変形解析結果を第1の座標データにおける各点の座標データに収縮変形量が加えられた第2の座標データとして表現し、その第2の座標データにおけるxyz軸方向のそれぞれの収縮量平均値を所定の修正比率を用いて逆算して第3の座標データである解析モデルとし、次にその第3の座標データである解析モデルを用いた収縮変形解析によって第3の座標データにおける各点の座標データに収縮変形量が加えられた第4の座標データとし、その第4の座標データと、第1の座標データとを比較することを特徴とする。
本発明の成形品収縮変形予測プログラムは、 予めxyz軸方向を決定した元モデルのメッシュデータのxyz軸方向のそれぞれの収縮変形を示すメッシュデータに基づき、xyz軸方向のそれぞれの所定の逆収縮変形修正比率に基づく逆収縮変形モードのメッシュデータを取得し、逆収縮変形モードのメッシュデータのxyz軸方向のそれぞれの各点の座標データに収縮変形量が加えられたメッシュデータと元モデルのメッシュデータとを比較する処理をコンピュータに行わせることを特徴とする。
本発明の成形品収縮変形予測プログラムは、予めxyz軸方向を決定した元モデルのメッシュデータである第1の座標データの読込が行われるステップと、元モデルの収縮変形を示す第2の座標データの収縮変形データに基づき、第2の座標データにおける各点のxyz軸方向のそれぞれの収縮変形量を所定の修正比率を用いて逆算して、逆収縮変形修正比率に基づく逆収縮変形モードのメッシュデータである第3の座標データである解析モデルの計算を行うステップと、第3の座標データにおける各点の座標データに収縮変形量が加えられた逆収縮変形モードでの収縮変形である第4の座標データと前記第1の座標データとを比較して差異を算出するステップをコンピュータに行わせることを特徴とする。
本発明の成形品収縮変形予測装置、成形品収縮変形予測方法及び成形品収縮変形予測プログラムによれば、効率的で精度の良い成形品収縮変形の予測が可能となることにより、精度の高い金型モデル製作を実現することができる。
本発明に係る成形品収縮変形予測装置を説明するためのブロック図である。 本発明に係る成形品収縮変形予測装置が対象とする成形品の一例の模式図であり、(a)平面図、(b)側面図である。 本発明に係る成形品収縮変形予測方法を説明するためのフロー図である。 本発明に係る成形品収縮変形予測方法を説明するための他のフロー図である。 本発明に係る成形品収縮変形予測方法を説明するための模式図である。 本発明に係る成形品収縮変形予測プログラムを説明するためのフローチャートである。 一般的な射出成形における金型製作プロセスを示す説明図である。
図1を参照して本発明に係る成形品の成形品収縮変形予測装置の一実施の形態について説明する。
図1において、成形品収縮変形予測装置1は各種演算、計算、記録機能を備えたコンピュータ11に、解析モデルである第1の座標データ入力部2、第2の座標データが収納される第2の座標データ収納部3、変形メッシュデータ生成部4、コントロールデータ部5、第3の座標データ(<逆収縮変形モード>解析モデル)収納部6、第4の座標データ(<逆収縮変形モードでの収縮変形>)収納部7、逆収縮変形モードでの収縮変形の元モデルに対する変形計算部(すなわち第4の座標データと第1の座標データとを比較して差異量を算出する変形計算部)8、元モデルに対する逆収縮変形モードの収縮変形量データ収納部(すなわち第4の座標データと第1の座標データとの差異量データ収納部)9を有してなる。これら各部で用いられるデータ、数値は、コンピュータ11に読み込まれ、その処理機能により演算処理が行われる。
第1の座標データ入力部2には、対象とされる成形品の形状データが入力される。具体的には製品の3Dモデルをメッシュモデルとし、点と点同士の関係を表現した解析モデルである第1の座標データとする。第1の座標データ入力部2には、この第1の座標データが入力される。
第2の座標データ収納部3には、第1の座標データである解析モデルを用い、流動解析プロセスと収縮変形解析プロセスとよりなる成形シュミレーションによって得られた収縮変形解析結果が入力される。この収縮変形解析結果は、第1の座標データにおける各点の座標データに移動量が加えられた第2の座標データとなる。
変形メッシュデータ生成部4では、コントロールデータ部5による制御に基づき、解析モデルである第1の座標データに収縮変形解析結果である移動量が加えられた第2の座標データの各点の移動量の逆算が行われる。この逆算は第2の座標データのxyz軸方向のそれぞれについて行われる。
そのデータを用いて第1の座標データに逆収縮変形を与えるために計算モード1のフローによって逆収縮変形解析プロセスを行う。
コントロールデータ部5は計算モードの指定や用いるファイルの選択などの計算の制御を行う。変形メッシュデータ生成部4において逆収縮変形モードのメッシュデータを生成する機能が計算モード1である。コントロールデータ部5からのコントロールデータに基づいて変形メッシュデータ生成部4では計算モード1が行われる。
その計算モード1では、計算モード番号、計算のコード名、第1の座標データ、第2の座標データ、第3の座標データのファイル番号、第2の座標データにおける収縮率計算のサンプル位置及び逆算する修正比率を定義する。
第2の座標データにおける収縮率計算のサンプル位置とは可及的に収縮のみに起因する変形位置を対象とするために変形が少ないと経験的に予測される位置を特定する。例えば図2(a)(b)に示す成形品であれば、図上破線で示す領域中の点である。
計算の対象となる収縮率計算のサンプル位置が例えば図上ABCDの4点であれば、その各座標位置の変位を用いて図2(a)上仮想線で示す収縮変形における収縮率(rABX ,rABY,rABZ)及び収縮率(rCDX,rCDY,rCDZ)を取得する。さらにX方向、Y方向、Z方向それぞれにおける収縮率平均値( )、( )、( )を取得する。
図2(a)に示す第一座標のデータ四角形ABCDの線分ABの距離は、
AB={(XA1−XB1+(YA1−YB1+(ZA1−ZB11/2と表される。
また第2座標のデータ四角形A´B´C´D´の線分A´B´の距離は
A´B´={(XA´1−XB´1+(YA´1−YB´1+(ZA´1−ZB´11/2と表される。
第2座標のデータ四角形A´B´C´D´の線分A´、B´点のX座標は第1の座標と移動量δを用いると以下のように表される。
A´1=XA1AX
B´1=XB1BX
したがって
A´B´={((XA1AX)−(XB1BX))+((YA1AY)−(YB1BY))+((ZA1AZ)−(YB1BZ))1/2
={((XA1−XB1)+(δAX−δBX))+((YA1−YB1)+(δAY−δBY))+((ZA1−ZB1)+(δAZ−δBZ))1/2
また修正比率Rは移動量の項に掛けるものとし、修正比率Rを掛けた線分A´B´を(A´B´)とすると
A´B´)={((XA1−XB1)+(δAX−δBX)R+((YA1−YB1)+(δAY−δBY)R+((ZA1−ZB1)+(δAZ−δBZ)R1/2
となる。
よって求める収縮率rABXは、
ABX=縮み代/第1の座標の距離={AB−(A´B´)}/AB
となる。
同様に線分CD についても
CDX=縮み代/第1の座標の距離={CD−(C´D´)}/CD
となる。
この場合、線分ABに対しても線分CD に対しても同一の値の修正比率Rを掛けるものとする。
よって、X方向の収縮率の平均値( )は
)=(rABX+rCDX)/2
となる。
同様にy方向は
)=(rABY+rCDY)/2
Z方向は
)=(rABZ+rCDZ)/2
となる。
以上から第3座標データ(X,Y,Z)は、
X=X/(
Y=Y/(
Z=Z/(
として求めることができる。
ただし、
ABX:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるAB間の収縮率
CDX:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるCD間の収縮率
X0:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるX座標データ
Y0:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるY座標データ
Z0:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるZ座標データ
δAX:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるA点のX座標データの変位量
δBX:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるB点のX座標データの変位量
δAY:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるA点のY座標データの変位量
δBY:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるB点のY座標データの変位量
δAZ:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるA点のZ座標データの変位量
δBZ:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるB点のZ座標データの変位量
、Y、Z:元モデルのメッシュデータの節点座標(第1の座標データファイルのデータ)
)、( )、( ):収縮率平均値
Rx,Ry,Rz:逆算する修正比率
この逆算する修正比率は、Rx=1、Ry=1、Rz=1とすると計算された収縮変形と全く逆の変形のメッシュデータが生成され、Ry=0とするとy座標は元モデルと同一のメッシュが生成されることとなる。
計算モード1では、このようにして計算された節点座標(X、Y、Z)のメッシュデータが第3の座標データ収納部6に出力される。
第4の座標データ収納部7には第4の座標データが入力される。第4の座標データは、第3の座標データ収納部6に収納された第3の座標データである解析モデルを用いて成形シュミレーションを行い、収縮変形解析プロセスによって得られた収縮変形解析結果、すなわち第3の座標データにおける各点の座標データに移動量が加えられて得られる。
逆収縮変形モードでの収縮変形の元モデルに対する変形計算部8において元モデルに対する収縮変形を計算する機能が計算モード2である。コントロールデータ部5からのコントロールデータに基づいて逆収縮変形モードでの収縮変形の元モデルに対する変形計算部8では計算モード2が行われる。
計算モード2では、計算モード番号、計算のコード名、第3の座標データ収納部6、第4の座標データ収納部7、第1の座標データ入力部2、元モデルに対する逆収縮変形モードの収縮変形量データ9のファイル番号を定義する。
元モデルに対する収縮変形(ΔX、ΔY、ΔZ)は、逆収縮変形モードのメッシュデータで計算された収縮変形形状(XW、YW、ZW)と元モデルの形状(X0、Y0、Z0)を用い次式で計算する。
ΔX=XW−X0
ΔY=YW−Y0
ΔZ=ZW−Z0
計算された(ΔX、ΔY、ΔZ)は収縮変形解析プロセスの計算結果ファイルの書式に従い、収縮変形量として元モデルに対する逆収縮変形モードの収縮変形量データ9に出力される。
以上のように本発明の成形品収縮変形予測装置1では、収縮変形解析で計算された収縮変形量を元モデルのメッシュデータから修正比率を乗じて逆算された収縮変形と逆のモード(逆収縮変形モード)のメッシュデータを生成する。また、逆収縮変形モードの効果を評価するために、逆収縮変形モードのメッシュデータを用いて計算された収縮変形形状と元モデルの形状との差を計算して元モデルに対する収縮変形として出力する。
以下に本例における成形品の成形品収縮変形予測装置を用いて金型モデルを予測生成する方法について図3〜図6を参照して説明する。
先ず3Dモデルを解析可能なデータとするために点と点同士の関係を表現したメッシュモデルとして解析モデルである第1の座標データが得られる。
次にその解析モデル及び製品の成形仕様や製品仕様(製品図)などの射出成形における製作開始情報を用いた成形シュミレーションを行う。成形シュミレーションは流動解析プロセスと収縮変形解析プロセスによって行われ、収縮変形解析結果が得られる。収縮変形解析結果は第1の座標データにおける各点の座標データに移動量が加えられた第2の座標データとなる。
次に収縮変形解析プロセスによる収縮変形解析結果と、解析モデルとを検証すると、収縮によって収縮変形解析結果は元の解析モデルより小さくなり、変形もする。
そのデータを用いて第1の座標データに逆収縮変形を与えるために計算モード1のフローによって逆収縮変形解析プロセスを行う。
その結果第2の座標データから取得された収縮率平均値に予め準備された各種の修正比率を乗じて逆算して逆収縮変形が与えられた第3の座標データである解析モデルが得られる。
次にその第3の座標データである解析モデルを用いた成形シュミレーションを行う。この場合、第1の座標データの解析モデルを用いた成形シュミレーションで既に流動解析プロセスは行っているので、その流動解析結果を用いることによって、流動解析プロセスを省略し、時間短縮を図ることができる。この第3の座標データである解析モデルを用いた成形シュミレーションで収縮変形解析プロセスによって収縮変形解析結果が得られる。収縮変形解析結果は第3の座標データにおける各点の座標データに移動量が加えられた第4の座標データとなる。
次に収縮変形解析プロセスによる収縮変形解析結果である第4の座標データと、第1の座標データである解析モデルとを計算モード2のフローによって検証する。それによって各逆算修正比率に応じた元モデルに対する逆収縮変形モードの収縮変形量データが得られる。第4の座標データは第2の座標データから取得された収縮率平均値に予め準備された各種の修正比率を乗じて逆算して逆収縮変形が与えられた第3の座標データである解析モデルを用いているので、この第4の座標データは第1の座標データである解析モデルに近づく。各逆算修正比率に対応した第4の座標データの中で第1の座標データである解析モデルと比較して最も差異のないものを選択することができる。
次に図4を参照して成形シュミレーションにおける流動解析プロセスと収縮変形解析プロセスについて説明する。
先ず成形品形状、樹脂物性データ、成形条件(樹脂温度、金型温度、射出時間、保圧、保圧時間、冷却時間等)を入力することによって、流動解析を行う。この流動解析は射出成形過程における樹脂充填段階と保圧冷却段階における樹脂の流動解析である。その出力は樹脂流動パターン、型締力、製品重量、温度分布、圧力分布、流速、残留応力等である。これらの流動解析プロセスにおける出力を入力して収縮変形解析を行う。この収縮変形解析は射出成形過程における自然放冷段階における変化の解析であり、その出力は収縮変形量、熱応力である。これによって製品の収縮変形解析結果が得られる。
次に図5を参照して 解析モデルである第1の座標データに収縮変形解析結果である移動量が加えられた第2の座標データにおける収縮量を逆算する修正比率の例を示す。
図示するように、逆収縮変形解析プロセスにおける逆収縮変形解析<計算モード1>において、第2の座標データより取得された収縮変形量を逆算するにあたって、収縮変形の収縮率平均値にそれぞれ0.2、0.4、0.6、0.8倍して逆算することによって、各第3の座標データである逆収縮変形モードの解析モデルが得られる。
次にその各第3の座標データである解析モデルを用いた成形シュミレーションで収縮変形解析プロセスを行うことによって、その収縮変形解析結果は各第3の座標データにおける各点の座標データに移動量が加えられた各第4の座標データとなる。その第4の座標データと、第1の座標データである解析モデルとを検証することによって、図示の場合には第2の座標データより取得された収縮変形の収縮率平均値を0.2倍して逆算して得られた第4の座標データの収縮変形解析結果が、第1の座標データである解析モデルに近く、若しくは許容範囲内の変形程度となる。
それによって、逆収縮変形解析プロセスにおける逆収縮変形解析<計算モード1>において、第2の座標データより取得された収縮変形の収縮率平均値を0.2倍して逆算するのが適正であると評価することができる。
なおこの評価結果は成形対象となる3Dモデルの形状その他によって異なり、異なる成形条件毎に逆収縮変形修正比率を設定することができる。
次に図6を用いて以上の本発明の方法における計算モード1及び計算モード2における計算フローを説明する。
先ずファイルデータや逆収縮変形修正比率などのコントロールデータを読込み、そのコントロールデータに基づいて計算モードの選択が行われる。計算モード1ではRDMESHステップにおいて元モデルのメッシュデータである第1の座標データの読込が行われる。次にRDDISPステップにおいて、元モデルの収縮変形を示す第2の座標データの読込みを行う。次にCLREVMステップにおいて逆収縮変形修正比率に基づく逆収縮変形モードのメッシュデータである第3の座標データである解析モデルの計算を行う。それによって得られた計算結果をFOMESHステップにおいて逆収縮変形モードのメッシュデータである第3の座標データの書出しを行う。
一方、計算モード2では先ずRDMESHステップで逆収縮変形モードのメッシュデータである第3の座標データの読込みを行う。次にRDDISPステップで各第3の座標データにおける各点の座標データに移動量が加えられた、すなわち逆収縮変形モードでの収縮変形である第4の座標データ(Code.RESnn2)の読込みを行う。さらにRDMESHステップでは元モデルのメッシュデータである第1の座標データの読込が行われる。引き続きCLDISPステップでは逆収縮変形モードでの収縮変形である第4の座標データ(Code.RESnn2)の元モデルのメッシュデータである第1の座標データに対する変形の計算が行われ、FODISPステップで元モデルに対する逆収縮変形モードの収縮変形量データの書出しが行われる。
本発明に係る予測成形方法は、樹脂成形品に最適であるが、樹脂以外の他の素材による成形品の用途にも適用できる。
2・・・第1の座標データ入力部
3・・・第2の座標データ収納部
4・・・変形メッシュデータ生成部
5・・・コントロールデータ部
6・・・第3の座標データ収納部
7・・・第4の座標データ収納部
8・・・逆収縮変形モードでの収縮変形の元モデルに対する変形計算部
9・・・元モデルに対する逆収縮変形モードの収縮変形量データ

Claims (8)

  1. 収縮変形解析で得られた収縮量平均値に修正比率を乗じて得られた値の逆数を元モデルのメッシュデータに乗じることによって逆収縮変形モードのメッシュデータを生成する手段と、逆収縮変形モードのメッシュデータを用いて計算された収縮変形形状と元モデルの形状との差異を計算して出力する手段とを有する成形品収縮変形予測装置において、成形品の解析モデルである形状データが入力される第1の座標データ入力部と、第1の座標データに収縮変形量が加えられた第2の座標データが収納される第2の座標データ収納部と、第2の座標データにおける収縮変形量の逆算が行われる変形メッシュデータ生成部と、変形メッシュデータ生成部で得られる逆収縮変形モードの解析モデルである第3の座標データ収納部と、逆収縮変形モードの解析モデルである第3の座標データに収縮変形量が加えられた第4の座標データ収納部と、第4の座標データと前記第1の座標データとを比較して差異量を算出する変形計算部と、第4の座標データと前記第1の座標データとの差異量データ収納部とを有してなり、前記元モデルについて予めxyz軸方向が決定され、前記変形メッシュデータ生成部で行われる逆算は第2の座標データのxyz軸方向のそれぞれについて修正比率を用いて行われることを特徴とする成形品収縮変形予測装置。
  2. 前記第2の座標データ収納部には、前記第1の座標データを対象とした流動解析と収縮変形解析とよりなる成形シュミレーションによって得られた収縮変形解析結果が入力される請求項1記載の成形品収縮変形予測装置。
  3. 前記変形メッシュデータ生成部で行われる逆算は第2の座標データのxyz軸方向のそれぞれについて2種類以上の修正比率を用いて行われる請求項1又は請求項2記載の成形品収縮変形予測装置。
  4. 前記変形メッシュデータ生成部では下式によって逆収縮変形モードのメッシュデータの節点座標(X、Y、Z)を計算する請求項1〜請求項3のいずれか一に記載の成形品収縮変形予測装置。
    X=X/(
    Y=Y/(
    Z=Z/(
    ただし、X0、Y0、Z0:元モデルのメッシュデータ(第1の座標データファイルのデータ)におけるX、Y、Z座標データ
    )、( )、( ):収縮率平均値
  5. 前記第4の座標データは、前記第1の座標データを対象とした流動解析結果を用い、第3の座標データを用いて収縮変形解析を行うことによって得られる請求項2〜請求項4のいずれか一に記載の成形品収縮変形予測装置。
  6. 製品の3Dモデルについて予めxyz軸方向を決定し、そのxyz軸方向が決定された製品の3Dモデルをメッシュモデルとして第1の座標データである解析モデルとし、その解析モデルを用いた成形シュミレーションを行って得られる収縮変形解析結果を第1の座標データにおける各点の座標データに収縮変形量が加えられた第2の座標データとして表現し、その第2の座標データにおけるxyz軸方向のそれぞれの収縮量平均値を所定の修正比率を用いて逆算して第3の座標データである解析モデルとし、次にその第3の座標データである解析モデルを用いた収縮変形解析によって第3の座標データにおける各点の座標データに収縮変形量が加えられた第4の座標データとし、その第4の座標データと、第1の座標データとを比較することを特徴とする成形品収縮変形予測方法。
  7. 予めxyz軸方向を決定した元モデルのメッシュデータのxyz軸方向のそれぞれの収縮変形を示すメッシュデータに基づき、xyz軸方向のそれぞれの所定の逆収縮変形修正比率に基づく逆収縮変形モードのメッシュデータを取得し、逆収縮変形モードのメッシュデータのxyz軸方向のそれぞれの各点の座標データに収縮変形量が加えられたメッシュデータと元モデルのメッシュデータとを比較する処理をコンピュータに行わせることを特徴とする成形品収縮変形予測プログラム。
  8. 予めxyz軸方向を決定した元モデルのメッシュデータである第1の座標データの読込が行われるステップと、元モデルの収縮変形を示す第2の座標データの収縮変形データに基づき、第2の座標データにおける各点のxyz軸方向のそれぞれの収縮変形量を所定の修正比率を用いて逆算して、逆収縮変形修正比率に基づく逆収縮変形モードのメッシュデータである第3の座標データである解析モデルの計算を行うステップと、第3の座標データにおける各点の座標データに収縮変形量が加えられた逆収縮変形モードでの収縮変形である第4の座標データと前記第1の座標データとを比較して差異を算出するステップをコンピュータに行わせることを特徴とする成形品収縮変形予測プログラム。
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