JP2008287468A - 成形型の設計方法とそれに用いる装置とプログラム - Google Patents

成形型の設計方法とそれに用いる装置とプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 要求される寸法精度を満たす製品が得られる成形型を、比較的に短期間で設計することを可能とする技術を提供する。
【解決手段】 製品を成形する成形型を設計する方法は、製品形状に基づいて試作製品を成形する試作成形型を作成する成形型試作工程と、試作成形型を用いて試作製品を成形する製品試作工程と、前記試作成形型の少なくとも4箇所の代表点における三次元座標値と、それらの代表点に対応する前記試作製品の少なくとも4箇所の代表点における三次元座標値を求める座標取得工程と、前記試作製品における代表点の三次元座標値を、前記試作成形型における代表点の三次元座標値に変換するアフィン行列を算出する行列算出工程と、製品形状を転写した成形面を有する転写成形型を設計する転写成形型設計工程と、前記転写成形型の少なくとも一部の形状を前記アフィン行列によってアフィン変換する形状補正工程を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、製品を成形する成形型を設計する技術に関する。
鋳造、鍛造、射出成形などのように、成形型を利用して製品を成形する技術が利用されている。成形型を利用して製品を成形する技術は、同一形状の製品を効率よく製造できることから、工業製品の生産に多く採用されている。
製品を成形する成形型には、素材に圧接して製品形状に成形する成形面を形成されている。成形面は、概して製品形状を転写したような形状を有しているが、実際には成形時における製品の変形を考慮した設計が行われており、各部の寸法が厳密に設定されている。
特許文献1には、成形型に形成する成形面の形状を設計する技術が開示されている。この技術では、製品の設計上の寸法値と実際に成形した製品の寸法値から両者の関係を表す高次式を座標軸毎に求め、製品形状を記述する形状データをその高次式によって座標軸毎に補正することによって、成形面の三次元形状を記述するデータを作成している。
特開平11−213028号公報
特許文献1の技術では、前記した高次式を座標軸毎に求め、形状データの補正を座標軸毎に行う必要があることから、型を設計するのに要する工数が比較的に多くなってしまう。特許文献1の技術では、要求される寸法精度を満たす製品が得られる成形型を、短期間で設計することは困難といえる。
本発明は、上記の問題を解決する。本発明は、要求される寸法精度を満たす製品が得られる成形型を、比較的に短期間で設計することを可能とする技術を提供する。
本発明は、製品を成形する成形型を設計する方法に具現化される。この設計方法では、製品形状に基づいて試作製品を成形する試作成形型を作製する成形型試作工程と、試作成形型を用いて試作製品を成形する製品試作工程と、前記試作成形型の少なくとも4箇所の代表点における三次元座標値と、それらの代表点に対応する前記試作製品の少なくとも4箇所の代表点における三次元座標値を求める座標取得工程と、前記試作製品のそれぞれの代表点の三次元座標値を前記試作成形型の対応する代表点の三次元座標値に変換するアフィン行列を算出する行列算出工程と、製品形状を転写した成形面を有する転写成形型を設計する転写成形型設計工程と、前記転写成形型の少なくとも一部の形状を、前記アフィン行列によってアフィン変換する形状補正工程を備えている。
この設計方法では、試作成形型を作製して試作製品を成形し、試作製品の三次元形状と試作成形型の三次元形状の関係をアフィン行列で表現する。このアフィン行列は、3行×4列に配列された12の要素を持つ行列であり、試作成形型に対する試作製品の伸縮、回転、平行移動に関する変形量を併せて記述することができる。このアフィン行列は、試作成形型の少なくとも4箇所の代表点における三次元座標値と、それらの代表点に対応する試作製品の代表点における三次元座標値が判明すれば、その12の要素を特定することができる。
上記したアフィン行列が得られれば、先ずは製品形状をそのまま転写した成形面を有する転写成形型を設計し、次いでその少なくとも一部をアフィン変換して補正することにより、試作製品の成形時に生じた変形量を忠実に反映した成形型を設計することができる。
この設計方法によると、成形型の形状を座標軸毎に補正する必要がなく、要求される寸法精度を満たす製品が得られる型を比較的に短期間で設計することができる。
上記した設計方法では、前記座標取得工程において5箇所以上の代表点を定めるとともに、前記行列算出工程において前記アフィン行列を最小自乗法によって求めることが好ましい。
アフィン行列を求める際に、より多くの代表点を設定すれば、試作製品の成形時に生じた変形量を忠実に反映するアフィン行列を得ることができる。その一方において、5箇所以上の代表点の三次元座標を用いると、アフィン行列の12の要素を一義的に算出できない場合がある。この場合、最小自乗法を利用することによって、アフィン行列の12の要素を一義的に特定することができる。
本発明は、上記した設計方法に有用な装置を提供する。この装置は、製品を成形する成形型の形状を記述する成形型形状データを作成する装置であって、製品形状を転写した成形面を有する転写成形型の形状を記述する転写成形型形状データを記憶する手段と、試作製品を試作する試作成形型の少なくとも4箇所の代表点の三次元座標値を記述する成形型座標データを記憶する手段と、前記試作成形型によって成形された試作製品の、前記試作成形型の代表点に対応する少なくとも4箇所の代表点の三次元座標値を記述する製品座標データを記憶する手段と、前記製品座標データに記述されたそれぞれの代表点の三次元座標値を前記成形型座標データに記述された対応する代表点の三次元座標値に変換するアフィン行列を求める行列算出手段と、前記転写成形型形状データに記述されている転写成形型の少なくとも一部の形状を、前記アフィン行列によってアフィン変換する形状補正手段を備えている。
この装置によれば、試作成形型に対する試作製品の変形量を表現するアフィン行列を得られるとともに、そのアフィン行列によって転写成形型形状データを補正した成形型形状データを得ることができる。この装置を用いることにより、要求される寸法精度を満たす製品が得られる成形型をより短期間で設計することが可能となる。
本発明はまた、上記した設計方法に有用なプログラムを提供する。このプログラムは、製品を成形する成形型の形状を記述する成形型形状データを作成するためのプログラムである。このプログラムは、コンピュータに、製品形状を転写した成形面を有する転写成形型の形状を記述する転写成形型形状データを記憶する処理と、試作製品を試作する試作成形型の少なくとも4箇所の代表点の三次元座標値を記述する成形型座標データを記憶する処理と、前記試作成形型によって成形された試作製品の、前記試作成形型の代表点に対応する少なくとも4箇所の代表点の三次元座標値を記述する製品座標データを記憶する処理と、前記製品座標データに記述されたそれぞれの代表点の三次元座標値を、前記成形型座標データに記述された対応する代表点の三次元座標値に変換するアフィン行列を求める行列算出処理と、前記転写成形面データに記述されている転写成形型の少なくとも一部の形状を前記アフィン行列によってアフィン変換する形状補正処理を実行させる。
このプログラムによれば、コンピュータを用いて、試作成形型に対する試作製品の変形量を表現するアフィン行列を得られるとともに、そのアフィン行列によって転写成形型形状データを補正した成形型形状データを得ることができる。このプログラムを用いることにより、要求される寸法精度を満たす製品が得られる成形型をより短期間で設計することが可能となる。
本発明によって、要求される寸法精度を満たす製品が得られる成形型を、比較的に短期間で設計することを可能となり、製品の開発期間や製造コストを顕著に削減することが可能となる。
最初に、本発明を実施する好適な実施形態を列記する。
(形態1) 本発明の技術は、金属製品を鋳造成形するための成形型の設計作業に好適に実施することができる。
(形態2) 成形型形状データの作成装置は、コンピュータを用いて構成されている。
(形態3) 成形型形状データの作成装置は、転写成形型形状データが記述する転写成形型の少なくとも一部の三次元座標値にアフィン行列を乗算し、転写成形型の少なくとも一部の形状をアフィン変換によって補正する。
図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。本実施例は、製品を鋳造成形する金型の設計作業に、本発明の技術を適用したものである。図1は、本実施例の設計作業で利用するシステム10を示している。図1に示すように、本実施例の設計作業では、主に、金型2を加工する金型加工装置12と、金型2を用いて製品6を成形する製品成形装置14と、成形した製品6の形状を測定する形状測定装置16と、金型データ作成装置20を利用する。金型加工装置12は、汎用の数値制御型加工装置であり、教示された数値データに従って金型2に製品6を成形するための成形面4を形成するものである。製品成形装置14は、汎用の鋳造成形装置であり、金型2を用いて製品6の鋳造を行うものである。形状測定装置16は、汎用の三次元形状測定器であり、製品6の三次元形状を測定するものである。形状測定装置16は、光学式の三次元形状測定器であってもよいし、接触式の三次元形状測定器であってもよい。形状測定装置16は、製品6に定められた基準点に対して、製品6の各箇所の三次元座標(x,y,z)を測定できるものであればよい。
金型データ作成装置20は、コンピュータを用いて構成されており、CPU、ROM、RAM、ハードディスクドライブ、キーボード、マウス、ディスプレイ20a等のハードウエアと、ROM、RAM、ハードディスクドライブに記憶されたプログラム及びデータ等のソフトウエアを備えている。
図2は、金型データ作成装置20の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すそれぞれの構成要素は、型データ作成装置20を構成するコンピュータのハードウエア及びソフトウエアによって実現されている。図2に示すように、金型データ作成装置20は、外部とデータの入出力を行うデータ入出力部22と、各種の情報をディスプレイ20aに表示する表示処理部24と、三次元形状データ(三次元CADデータ)を処理する形状データ処理部26と、後述するアフィン行列Aを算出する行列演算部28と、各種のデータを記憶するデータ記憶部30を備えている。
金型データ作成装置20は、データ入出力部22を用いて、外部から教示された各種のデータをデータ記憶部30に記憶させることができる。また、金型データ作成装置20は、データ入出力部22を用いて、データ記憶部30に記憶されている各種のデータを外部に出力することができる。
金型データ作成装置20は、表示処理部24と形状データ処理部26により、三次元CAD装置として機能することができる。例えば、金型データ作成装置20は、表示処理部24と形状データ処理部26により、データ記憶部30に記憶されている各種の形状データの読み込み、編集、保存を行うことができる。また、金型データ作成装置20は、表示処理部24と形状データ処理部26を用いて、形状データを新規に作成することもできる。
データ記憶部30は、製品形状データ32と、転写金型形状データ34と、補正金型形状データ36と、金型座標データ38と、製品座標データ40を記憶することができる。
製品形状データ32は、目標とする製品6の形状を記述する三次元形状データである。転写金型形状データ34は、その成形面4が製品6の形状を転写した形状を有する金型2の形状を記述する三次元形状データである。補正金型形状データ36は、その成形面4が製品6の形状から補正された形状を有する金型2の形状を記述する三次元形状データである。製品形状データ32は、外部の三次元CAD装置によって作成され、金型データ作成装置20に入力される。転写金型形状データ34と補正金型形状データ36は、製品形状データ32に基づいて、金型データ作成装置20によって作成される。なお、製品形状データ32は、金型データ作成装置20によって作成することもできる。
金型座標データ38は、金型2の形状に関して、少なくとも4箇所の代表点の三次元座標値を記述するデータである。製品座標データ40は、製品6の形状に関して、少なくとも4箇所の代表点の三次元座標値を記述するデータである。金型座標データ38に記述される金型2における各代表点と、製品座標データ40に記述される製品6における各代表点は、互いに対応するものである。即ち、金型2に定められた各代表点は、成形時において製品6に定められた各代表点と当接するものである。なお、金型2における代表点及び製品6における代表点は、共に作業者によって設定される。金型座標データ38は、作業者の指示に基づいて、金型データ作成装置20によって作成される。製品座標データ40は、形状測定装置16による製品6の測定結果に基づいて、作業者が金型データ作成装置20に入力する。
図3は、本実施例の設計作業の流れを示すフローチャートである。図3に示すフローに沿って、本実施例の設計作業で実施する各工程を詳細に説明していく。
ステップS2では、作業者が、製品6の形状を記述する製品形状データ32を、金型データ作成装置20に教示する。製品形状データ32は、データ入出力部32を介して入力され、データ記憶部30に記憶される。先に説明したように、製品形状データ32は、外部の三次元CAD装置を用いて作成してもよいし、金型データ作成装置20を用いて作成してもよい。以下の説明では、製品形状データ32が、図4に示す製品形状6aを記述しているものとする。
ステップS4では、図5に示すように、製品形状6aを転写した転写成形面4aを有する転写金型形状2aの設計を行う。このステップS4の工程において、作業者は、金型データ作成装置20を三次元CAD装置として使用し、データ記憶部30に記憶されている製品形状データ32を用いて、図5に示す金型形状2aを記述する転写金型形状データ34を作成することができる。転写金型形状データ34は、金型2の初期形状(成形面が形成される前の金型形状)に、製品形状データ32が記述する製品形状6aを等倍率で転写することによって作成することができる。作成された転写金型形状データ34は、データ記憶部30に記憶される。
ステップS6では、図6に示すように、作業者が、製品形状6aに基づいて補正成形面4bを有する補正金型形状2bの設計を行う。このステップS6の工程においても、作業者は、金型データ作成装置20を三次元CAD装置として使用する。作業者は、データ記憶部30に記憶されている転写金型形状データ34を適宜編集することによって、図6に示す補正金型形状2bを記述する補正金型形状データ36を作成することができる。このステップS6の工程は、補正金型形状2bを仮に設計する工程である。そのことから、補正金型形状2bの設計は、これまでの知見を活用し、自由に行うことができる。例えば成形時における製品の収縮率を見込み、転写成形面4aを所定の倍率で拡大するように編集してもよい。なお、転写金型形状2aを編集することなく、転写金型形状データ34をそのまま補正金型形状データ36として用いることもできる。
ステップS8では、図7に示すように、作業者が、補正金型形状データ36に記述されている補正成形面4bに少なくとも4箇所の代表点を設定し、各代表点の三次元座標値を記述する金型座標データ38を作成する。ここでは、6箇所の代表点P1−P6を設定し、各代表点の三次元座標値P1:(x1,y1,z1)−P6:(x6,y6,z6)を記述する金型座標データ38を作成する。図7に示すように、代表点P1−P6を設定する部位は、例えば製品6に孔を形成する部位とすることができる。このステップS8の工程では、先ず、金型データ作成装置20が、作業者の指示を受けて、補正成形面4bをディスプレイ20aに表示する。作業者は、表示された補正成形面4b上で、代表点P1−P6をマウスによって指定していく。金型データ作成装置20は、指定された代表点P1−P6の座標値P1:(x1,y1,z1)−P6:(x6,y6,z6)を補正金型形状データ36から読み出し、読み出した座標値P1:(x1,y1,z1)−P6:(x6,y6,z6)を記述する金型座標データ38を作成する。作成された金型座標データ38は、データ記憶部30に記憶される。
ステップS10では、作業者が金型加工装置12を用いて、ステップS6で設計した補正金型形状2bを有する金型2を作製する。なお、先のステップS8で作成した金型座標データ38は、このステップS10で作成した金型2の形状を形状測定装置16によって実際に測定し、その測定値を用いて作成してもよい。
ステップS12では、作業者が製品成形装置14とステップS10で作製した金型2を用いて、製品6の鋳造成形を行う。このステップ12で成形される製品6は、仮に設計した補正金型形状2bによる仮の製品であり、製品6に要求される寸法精度を満たす必要はない。
ステップS14では、作業者が形状測定装置16を用いて、ステップS12で成形した仮の製品6の形状測定を行う。それにより、図8に示すように、ステップS8で設定した代表点P1−P6に対応する仮の製品6における代表点Q1−Q6の座標値Q1:(x1’,y1’,z1’)−Q6:(x6’,y6’,z6’)を測定する。次いで、作業者は、測定した代表点Q1−Q6の座標値Q1:(x1’,y1’,z1’)−Q6:(x6’,y6’,z6’)を、金型データ作成装置20に入力する。金型データ作成装置20は、入力された座標値Q1:(x1’,y1’,z1’)−Q6:(x6’,y6’,z6’)を記述する製品座標データ40を作成し、データ記憶部30に記憶する。
ステップS16では、作業者が、ステップS12で成形した製品6の評価を行う。金型データ作成装置20は、製品形状データ32と製品座標データ40を用いて、図9に示す評価用画面をディスプレイ20aに表示する。図9に示すように、ディスプレイ20aには、ステップS14で測定された6箇所の代表点Q1−Q6の座標値Q1:(x1’,y1’,z1’)−Q6:(x6’,y6’,z6’)を、それぞれの設計値を基準とする相対座標で表示するグラフGが表示される。即ち、それぞれのグラフGでは、その原点が設計値に対応しており、代表点Q1−Q6が原点から遠くにプロットされるほど、設計値に対する寸法誤差が大きいことを示す。作業者は、ディスプレイ20aに表示された評価用画面を観察し、ステップS12で成形した製品6の寸法精度を可視的に把握することができる。製品6が要求される寸法精度を満たせば(図3のOK)、ステップS6で設計した補正金型形状2bをもって、金型2に形成する成形面4の設計作業は完了する。一方、製品6が要求される寸法精度を満たさなければ(図3のNG)、次いでステップS18に進む。
ステップS18では、作業者の指示を受けて、金型データ作成装置10の行列演算部28が、アフィン行列Aを算出する。アフィン行列Aは、金型座標データ38に記述された各代表点P1−P6の座標値P1:(x1,y1,z1)−P6:(x6,y6,z6)を、製品座標データ40に記述された対応する代表点Q1−Q6の座標値Q1:(x1’,y1’,z1’)−Q6:(x6’,y6’,z6’)にそれぞれ変換する行列である。このアフィン行列Aは、金型2に形成した成形面4の形状とその金型2で成形した製品6の形状との相対的な関係を示すものであり、成形時に生じた製品6の補正成形面4bに対する変形を表現するものである。アフィン行列Aは、製品6の補正成形面4bに対する伸縮、回転、平行移動を併せて記述することができる。アフィン行列Aは、下記の数式によって表現される。
Figure 2008287468
上記した数式から明らかなように、アフィン行列Aの12の要素a11−a34は、4組の代表点[P1,Q1],[P2,Q2],[P3,Q3],[P4,Q4]を用いて一義的に算出することができる。しかしながら本実施例では、6組の代表点[P1,Q1]−[P6,Q6]を用い、最小自乗法によって12の要素a11−a34をより正確に算出する。そのために、先ずは下記の数2に示すように偏差dnを算出する。
Figure 2008287468
そして、下記の数3に示すように、偏差dの自乗和Dが最小となる要素a11−a34を算出する。この最小自乗法の演算は、最小自乗法を実行可能な公知のプログラムを用いて行うことができる。
Figure 2008287468
行列演算部28は、上記した数1に示すアフィン行列Aを算出した後、アフィン行列Aの逆行列A-1を算出する。この逆行列A-1は、製品座標データ40に記述された各代表点Q1−Q6の座標値Q1:(x1’,y1’,z1’)−Q6:(x6’,y6’,z6’)を、金型座標データ38に記述された対応する代表点P1−P6の座標値P1:(x1,y1,z1)−P6:(x6,y6,z6)にそれぞれ変換する行列である。即ち、逆行列A-1は、金型2で成形した製品6の形状を基準にして、その金型2の成形面4の形状を相対的に表現するアフィン行列である。逆行列A-1は、所望する製品6の形状に対して、金型2に形成する成形面4に行うべき伸縮、回転、平行移動の補正量を併せて記述するとなっている。
ステップS20では、金型データ作成装置20の形状データ処理部26が、ステップS18で算出した逆行列A-1を用いて、データ記憶部30に記憶されている転写金型形状データ34を編集する。形状データ処理部26は、転写金型形状データ34が記述する転写成形面6bを読み込み、その少なくとも一部の三次元座標値に逆行列A-1を乗算し、転写成形面6bの少なくとも一部にアフィン変換を行う。なお、本実施例では、転写成形面6bの全ての三次元座標値を逆行列A-1によって一括変換する。それにより、成形時に製品6に生じる伸縮、回転、平行移動の変形を見込んで、金型2に形成する成形面6の補正を一括して行うことができる。逆行列A-1によるアフィン変換後の転写金型形状データ34は、新たな補正金型形状データ36として、データ記憶部30に記憶される。
ステップS20の工程後は、再びステップS8の工程に戻り、ステップS16までの工程を実施する。ステップS16の評価作業において製品6が要求される寸法精度を満たさなさければ、再びステップS18、S20へ進んでアフィン行列Aの逆行列A-1による補正を実施する。以上の工程を、製品6が要求される寸法精度を満たすまで繰り返す。それにより、要求される寸法精度を満たす製品6が得られる金型形状を記述する補正金型形状データ36を作成することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
金型の設計作業で利用するシステムの構成を示す図。 金型データ作成装置の構成を示す図。 金型の設計作業の流れを示すフローチャート。 製品形状データが記述する製品形状を例示する図。 転写金型形状データが記述する転写金型形状を例示する図。 補正金型形状データが記述する補正金型形状を例示する図。 補正金型形状における代表点を例示する図。 製品における代表点を例示する図。 ディスプレイに表示される評価用画面を例示する図。
符号の説明
10:設計作業に利用するシステム
12:金型加工装置
14:製品成形装置
16:形状測定装置
20:金型データ作成装置
22:データ入出力部
24:表示処理部
26:形状データ処理部
28:行列演算部
30:データ記憶部
32:製品形状データ
34:転写金型形状データ
36:補正金型形状データ
38:金型座標データ
40:製品座標データ

Claims (4)

  1. 製品を成形する成形型を設計する方法であって、
    製品形状に基づいて試作製品を成形する試作成形型を作製する成形型試作工程と、
    試作成形型を用いて試作製品を成形する製品試作工程と、
    前記試作成形型の少なくとも4箇所の代表点における三次元座標値と、それらの代表点に対応する前記試作製品の少なくとも4箇所の代表点における三次元座標値を求める座標取得工程と、
    前記試作製品のそれぞれの代表点の三次元座標値を、前記試作成形型の対応する代表点の三次元座標値に変換するアフィン行列を算出する行列算出工程と、
    製品形状を転写した成形面を有する転写成形型を設計する転写成形型設計工程と、
    前記転写成形型の少なくとも一部の形状を、前記アフィン行列によって補正する形状補正工程と、
    を備える設計方法。
  2. 前記座標取得工程では、5箇所以上の代表点を定め、
    前記行列算出工程では、前記アフィン行列を最小自乗法によって求めることを特徴とする請求項1に記載の設計方法。
  3. 製品を成形する成形型の形状を記述する成形型形状データを作成する装置であって、
    製品形状を転写した成形面を有する転写成形型の形状を記述する転写成形型形状データを記憶する手段と、
    試作製品を試作する試作成形型の少なくとも4箇所の代表点の三次元座標値を記述する成形型座標データを記憶する手段と、
    前記試作成形型によって成形された試作製品の、前記試作成形型の代表点に対応する少なくとも4箇所の代表点の三次元座標値を記述する製品座標データを記憶する手段と、
    前記製品座標データに記述されたそれぞれの代表点の三次元座標値を、前記成形型座標データに記述された対応する代表点の三次元座標値に変換するアフィン行列を求める行列算出手段と、
    前記転写成形型形状データに記述されている転写成形型の少なくとも一部の形状を、前記アフィン行列によってアフィン変換する形状補正手段と、
    を備える成形型形状データの作成装置。
  4. 製品を成形する成形型の形状を記述する成形型形状データを作成するためのプログラムであって、コンピュータに以下の処理、即ち、
    製品形状を転写した成形面を有する転写成形型の形状を記述する転写成形型形状データを記憶する処理と、
    試作製品を試作する試作成形型の少なくとも4箇所の代表点の三次元座標値を記述する成形型座標データを記憶する処理と、
    前記試作成形型によって成形された試作製品の、前記試作成形型の代表点に対応する少なくとも4箇所の代表点の三次元座標値を記述する製品座標データを記憶する処理と、
    前記製品座標データに記述されたそれぞれの代表点の三次元座標値を、前記成形型座標データに記述された対応する代表点の三次元座標値に変換するアフィン行列を求める行列算出処理と、
    前記転写成形型データに記述されている転写成形型の少なくとも一部の形状を、前記アフィン行列にアフィン変換する形状補正処理と、
    を実行させるプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013135236A1 (de) * 2012-03-12 2013-09-19 Actech Gmbh Verfahren zur positionierung und fixierung von formteilen in giessformen
JP2017111778A (ja) * 2015-12-14 2017-06-22 財團法人金屬工業研究發展中心Metal Industries Research & Development Centre ギア金型の補正成形方法
WO2018151212A1 (ja) * 2017-02-15 2018-08-23 本田技研工業株式会社 成形型の修正方法、および、ずれ情報の表示方法

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