JP5887912B2 - 樹脂組成物および樹脂成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂組成物および樹脂成形体に関する。
従来、電気製品や電子・電気機器の部品には、ポリスチレン、ポリスチレン−ABS樹脂共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリアセタール等の高分子材料が、耐熱性、機械強度、特に、電子・電気機器の部品の場合には、環境変動に対する機械強度の維持性に優れることから用いられてきた。
一方、近年では、環境問題の観点から、上述の高分子材料に代えて、植物由来の材料であり、CO排出量が少なく、枯渇資源である石油の使用量が少なく、環境負荷が少ないポリ乳酸系樹脂材料を用いる検討がなされている。
例えば、特許文献1には、少なくとも(A)ポリ乳酸と(B)ホスファゼン化合物と、(C)ゴム及び/又は熱可塑性エラストマーとを含む樹脂組成物が開示されている。
特許文献2には、少なくとも(A)ポリ乳酸と(B)ホスファゼン化合物と、(C)結晶核剤とを含む樹脂組成物が記載されている。
また、ポリ乳酸に難燃性を付与するには、従来、リン系や無機水酸化物系などの難燃剤を付与する技術が知られている。
特開2011−178932号公報 特開2011−190380号公報
本発明の課題は、本構成を有しない場合に比べ、成形体にしたとき、耐溶剤性が向上する樹脂組成物を提供することにある。
本発明の樹脂組成物および樹脂成形体は、以下の特徴を有する。
(1)ポリ乳酸と、体積平均粒子径が0.6μm以上1.0μm以下であるタルクと、前記ポリ乳酸の末端基と反応する官能基を有する単官能性化合物と、を含む樹脂組成物である。
(2)前記タルクの粒度分布は、標準偏差が0.250以下である、上記(1)に記載の樹脂組成物である。
(3)前記単官能性化合物が、モノカルボジイミドである、上記(1)または(2)に記載の樹脂組成物である。
(4)ポリ乳酸と、体積平均粒子径が0.6μm以上1.0μm以下であるタルクと、前記ポリ乳酸の末端基と反応する官能基を有する単官能性化合物と、を含む樹脂成形体である。
(5)前記タルクの粒度分布は、標準偏差が0.250以下である、上記(4)に記載の樹脂成形体である。
(6)前記単官能性化合物が、モノカルボジイミドである、上記(4)または(5)に記載の樹脂成形体である。
(7)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の樹脂組成物を成形してなる樹脂成形体である。
請求項1、3に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、成形体にしたとき、耐溶剤性が向上する。
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、より耐溶剤性が向上する。
請求項4、6に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、成形体の耐溶剤性が向上する。
請求項5に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、より耐溶剤性が向上する。
請求項7に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、耐溶剤性に優れる樹脂成形体が得られる。
以下、本発明における樹脂組成物および樹脂成形体の実施の形態を説明する。なお、本実施形態は本発明を実施するための一例であり、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
[樹脂組成物]
本実施の形態における樹脂組成物は、(A)ポリ乳酸と、(B)体積平均粒子径が0.6μm以上1.0μm以下であるタルクと、(C)単官能性化合物と、を含む樹脂組成物である。
本実施の形態の樹脂組成物は、ポリ乳酸を主原料とする樹脂材料において、従来技術では難しかった、この構成で予測できなかったレベルまで、耐溶剤性が改善される。この理由は定かではないが、従来技術ではポリ乳酸に1.0μm以下の粒子径のタルクを用いると、タルクの凝集が生じタルクの分散性が低下して、何らかの影響でポリ乳酸とタルクの密着性が低下してしまうのに対し、本実施の形態のように、(C)単官能性化合物と組み合わせることで、粒子径0.6μm以上1.0μm以下のタルクの粒子間における水素結合に起因する凝集が阻害され、タルクの分散性が向上し、その結果、(A)ポリ乳酸と(B)タルクとの密着性が大幅に向上すると考えられる。
更に、ポリ乳酸からなる樹脂組成物を成形する際に、金型で急冷した場合、成形体内部のポリ乳酸の結晶化度は低いことが知られている。これに対し、本実施の形態のように、(C)単官能性化合物を含有することにで、(B)特定の粒子径を有するタルクとの密着性が改善された(A)ポリ乳酸を含む樹脂組成物を成形した場合には、金型で急冷されたとしても、成形体内部のポリ乳酸の結晶化度が高くなると考えられ、その結果、得られた樹脂成形体の耐溶剤性が大幅に向上すると考えられる。
以下に、(A)成分から(C)成分について、詳細に説明する。
<(A)ポリ乳酸>
ポリ乳酸は、植物由来であり、環境負荷の低減、具体的にはCOの排出量削減、石油使用量の削減効果がある。ポリ乳酸としては、乳酸の縮合体であれば、特に限定されるものではなく、ポリ−L−乳酸(以下「PLLA」ともいう)であっても、ポリ−D−乳酸(以下「PDLA」ともいう)であっても、それらが共重合やブレンドにより交じり合ったものでもよく、さらに、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸とを混合したものであり、これらのらせん構造がうまく噛み合った耐熱性の高い、ステレオコンプレックス型ポリ乳酸(以下「SC−PLA」ともいう)であってもよい。また、ポリ乳酸は、合成したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、ユニチカ(株)製の「テラマックTE4000」、「テラマックTE2000」、「テラマックTE7000」、三井化学(株)製の「レイシアH100」等が挙げられる。また、ポリ乳酸は、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。なお、本実施形態において、ポリ乳酸は樹脂組成物の主成分として含まれる。ここで「主成分」とは、樹脂組成物全量に対して50質量%を超えることを意味する。
本実施の形態における(A)ポリ乳酸は、樹脂組成物全量に対して30質量%以上であることが好ましく、また、樹脂組成物全量に対して50質量%以上であることがより好ましい。(A)ポリ乳酸が、樹脂組成物全量に対して30質量%未満では、環境負荷が大きくなる。
ポリ乳酸の分子量は、特に限定されるものではないが、本実施の形態では、ポリ乳酸の重量平均分子量は、8,000以上、200,000以下であり、15,000以上、120,000以下が好ましい。ポリ乳酸の重量平均分子量が8,000未満の場合、樹脂組成物の燃焼速度が速くなり、低温での機械的強度が低下する傾向があり、一方、ポリ乳酸の重量平均分子量が200,000を超える場合には、柔軟性が低下し、樹脂組成物のドリップ自消性が低下し、いずれの場合も難燃性が低下する傾向にある。なお、「ドリップ自消性」とは、樹脂組成物が熱によりたれて消失することを意味する。
樹脂組成物中におけるポリ乳酸の重量平均分子量は、樹脂組成物を液体窒素雰囲気下で冷却してその表面から測定用試料を削り取り、測定用試料を重水素化クロロホルムに0.1質量%の濃度で溶解させ、ゲルパーミッションクロマトグラフにて、分離されたポリ乳酸について測定した重量平均分子量を意味する。また、測定には、ゲルパーミッションクロマトグラフとして、東ソー社製「HLC−8220GPC」が用いられる。
<(B)タルク>
タルクは、樹脂組成物におけるフィラー、結晶核剤として使用される。また、タルクは、滑石という鉱石を微粉砕した無機粉末で、含水珪酸マグネシウム[MgSi10(OH)]で、SiO約60%、MgO約30%と結晶水4.8%が主成分である。本実施の形態では、上述したように、特に、体積平均粒子径が0.6μm以上、1.0μm以下のタルクが用いられる。また、前記範囲の体積平均粒子径を有するタルクを得るために、例えば、市販のタルクを分級してもよい。また、使用する体積平均粒子径に応じて、複数の異なる篩を用いて分級してもよい。
更に、タルクの粒度分布の標準偏差は、0.250以下になることが好ましく、前記標準偏差になるまで市販のタルクを分級してもよい。前記体積平均粒子径を有し且つ標準偏差が0.250以下のタルクを用いることで、混練の際に、混練装置のフィーダー部におけるタルクの分散性が向上し、その結果、タルクとポリ乳酸との密着性が促進されて、より耐溶剤性が向上すると考えられる。
本実施の形態における(B)体積平均粒子径が0.6μm以上1.0μm以下であるタルクは、樹脂組成物全量に対して0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、また、樹脂組成物全量に対して1質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。(B)体積平均粒子径が0.6μm以上1.0μm以下であるタルクが、樹脂組成物全量に対して0.1質量%以上の場合、成形された樹脂成形体の耐溶剤性が低下することが抑制され、一方、樹脂組成物全量に対して15質量%以下であると、機械的な物性が低下することが抑制される。
体積平均粒子径の測定は、以下のとおりであり、後述する実施例における体積平均粒子径の測定も同様である。
−粒度及び粒度分布測定方法−
粒径(「粒度」ともいう。)及び粒径分布測定(「粒度分布測定」ともいう。)について述べる。
測定する粒子直径が2μm未満の場合、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定した。測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mLにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分間待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
なお、タルクなどの粉体を測定する場合は、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液50mL中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1,000Hz)にて2分間分散して、試料を作製し、前述の分散液と同様の方法で、測定した。
また、粒度分布からの標準偏差の計算方法は、平均値と各データの乖離(=偏差)を2乗し、それらを合計したもの(=分散)の平方根を取ることにより得られる。
<(C)単官能性化合物>
本実施の形態に用いられる単官能性化合物は、ポリ乳酸の末端基(例えばカルボキシル基、水酸基等)と反応する官能基をつ有する化合物である。本実施の形態で使用する単官能性化合物としては、その反応性から分子中に「−N=C=N−」で表されるカルボジイミド基を持つ単官能カルボジイミド化合物が好ましい。
単官能カルボジイミド化合物としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジブチルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミド等が例示され、これらの中で、特に工業的に入手が容易であるという面から、ジシクロヘキシルカルボジイミド、あるいはジイソプロピルカルボジイミドが好適である。
上述した単官能性化合物および単官能カルボジイミド化合物は、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
本実施の形態における(C)単官能性化合物は、樹脂組成物全量に対して0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、また、樹脂組成物全量に対して1質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。(C)単官能性化合物が、樹脂組成物全量に対して0.1質量%以上の場合、成形された樹脂成形体の耐溶剤性が低下することが抑制され、一方、樹脂組成物全量に対して10質量%以下であると、タルクの分散性が大幅に低下することが抑制される。
<その他成分>
本実施の形態における樹脂組成物は、その他、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤や充填剤、ゴム及び/又は熱可塑性エラストマーを含有してもよい。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系、アミン系、リン系、イオウ系、ヒドロキノン系、キノリン系酸化防止剤等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、ポリアミド、ポリ−β−アラニン共重合体、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、メラミン、シアノグアニジン、メラミン−ホルムアルデヒド縮合体等の塩基性窒素含有化合物等の窒素含有化合物;有機カルボン酸金属塩(ステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム等)、金属酸化物(酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム等)、金属水酸化物(水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム等)、金属炭酸塩等のアルカリまたはアルカリ土類金属含有化合物;ゼオライト;ハイドロタルサイト等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、サリチレート系、シュウ酸アニリド系等が挙げられる。
また、本実施形態に係る樹脂組成物には、耐衝撃性が損なわれない範囲で、その他難燃剤を含有してもよい。その他難燃剤としては、シリコーン系難燃剤、窒素系難燃剤、無機水酸化物系難燃剤等が挙げられる。その他難燃剤は1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
その他難燃剤としては、合成したものを用いてもよいし市販品を用いてもよい。リン系難燃剤の市販品としては、大八化学製の「PX−200」、「X−202」、ブーテンハイム製の「TERRAJU C80」、クラリアント製の「EXOLIT AP422」、「EXOLIT OP930」等が挙げられる。シリコーン系難燃剤の市販品としては、東レダウシリコーン製の「DC4−7081」等が挙げられる。窒素系難燃剤の市販品としては、三和ケミカル製の「アピノン901」、下関三井化学製の「ピロリンサンメラミン」、ADEKA製の「FP2100」等が挙げられる。無機水酸化物系難燃剤の市販品としては、堺化学工業製「MGZ300」、日本軽金属製「B103ST」等が挙げられる。
また、充填剤としては、例えば、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土などのクレイ、タルク、マイカ、モンモリナイト等が挙げられる。また、その他充填剤としては、メラミン含有粒子、フォスフェート粒子、酸化チタン等も挙げられる。その他充填剤は1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。また、ポリ乳酸に予めクレイが添加された、例えば、ユニチカ(株)社製の「テラマックTE7000」を適用してもよい。
本実施の形態に用いられるゴム及び/又は熱可塑性エラストマーとしては、シリコーン・アクリル複合ゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、天然ゴム等が挙げられる。
また、本実施の形態における樹脂組成物は、ポリ乳酸以外の樹脂、離型剤、耐候剤、耐光剤、着色剤等を含有してもよい。
<樹脂組成物の製法>
本実施の形態における樹脂組成物は、上述した(A)ポリ乳酸と、(B)体積平均粒子径が0.6μm以上1.0μm以下であるタルクと、(C)単官能性化合物と、更に必要に応じてその他成分とを、混練して作製される。
前記混練は、例えば、2軸混練装置(東芝機械製、TEM58SS)、簡易ニーダー(東洋精機製、ラボプラストミル)等の公知の混練装置を用いて行う。ここで、混練の温度条件(シリンダ温度条件)としては、ポリ乳酸の分解温度未満であることが好ましく、150℃以上、220℃以下が好ましく、160℃以上、200℃以下がより好ましい。
[成形体]
本実施の形態における成形体は、上述した本実施の形態における樹脂組成物を成形することにより得ることができる。例えば、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、熱プレス成形などの成形方法により成形して、本実施形態に係る成形体が得られる。本実施形態においては、成形体における成分の分散性の理由から、本実施形態の樹脂組成物を射出成形して得られたものであることが好ましい。
前記射出成形は、例えば、日精樹脂工業製「NEX150」、日精樹脂工業製「NEX70000」、東芝機械製「SE50D」等の市販の装置を用いて行う。この際、シリンダ温度としては、ポリ乳酸の分解抑制などの観点から、160℃以上、240℃以下とすることが好ましく、170℃以上、210℃以下とすることがより好ましい。また、金型温度としては、生産性の観点から、30℃以上、120℃以下とすることが好ましく、30℃以上、60℃以下とすることがより好ましい。
<電子・電気機器の部品>
前述の本実施の形態における成形体は、機械的強度(耐衝撃性)、耐湿熱性及び難燃性に優れたものになり得るため、電子・電気機器、家電製品、容器、自動車内装材などの用途に好適に用いることができる。より具体的には、家電製品や電子・電気機器などの筐体、各種部品など、ラッピングフィルム、CD−ROMやDVDなどの収納ケース、食器類、食品トレイ、飲料ボトル、薬品ラップ材などであり、中でも、電子・電気機器の部品に好適である。電子・電気機器の部品は、複雑な形状を有しているものが多く、また重量物であるので高い耐衝撃強度及び面衝撃強度が要求されるが、本実施形態の樹脂成形体によれば、このような要求特性を十分満足させることができる。
以下実施例及び比較例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1から実施例13:
表1に示す実施例1から実施例13に示す組成を、2軸混練装置(東芝機械製、TEM58SS)にて、シリンダ温度180℃で混練し、樹脂組成物(コンパウンド)を得た。得られた樹脂組成物を射出成形機(日精樹脂工業製、NEX150)にて、シリンダ温度180℃、金型温度110℃で、射出速度20mm/s、保圧80MPaで成形を行い、テストピースを得た。
また、表1に示す各成分の略称について、表2に商品名または化合物名、メーカー名を示す。
<測定・評価>
得られた試験片を用いて、下記各測定・評価を行った。表1に結果を示す。
(耐溶剤性試験)
テストピース(JIS K7139で規定)を耐溶剤性試験用治具(歪みを0.5%、0.75%、1.0%に変えて)に固定し、オイルとして潤滑油(スギムラ化学(株)社製 サンプレス S−304)をテストピース上に塗布して、温度23℃、湿度50%の雰囲気下で1週間静置する。1週間静置経過後に、テストピースにクラック(亀裂)があれば「×」と判定、クレーズ(ひび割れ)が出ていれば「△」と判定し、クラックもクレーズもなく問題がない場合には「○」と判定する。さらに、3種類の歪みをかけた場合の上記判定を考慮し、『優』、『秀』、『良』、『可』、『不可』の順で総合判定を行った。
比較例1から比較例4:
表1に示す比較例1から比較例4に示す組成を、実施例と同様に、樹脂組成物(コンパウンド)を得て、射出成形、特性評価を実施した。結果を表1に示す。
Figure 0005887912
Figure 0005887912
本発明の活用例として、電子・電気機器、家電製品、容器、自動車内装材などの樹脂成形体への適用がある。

Claims (7)

  1. ポリ乳酸と、
    体積平均粒子径が0.6μm以上1.0μm以下であるタルクと、
    前記ポリ乳酸の末端基と反応する官能基を有する単官能性化合物と、
    を含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記タルクの粒度分布は、標準偏差が0.250以下であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記単官能性化合物が、モノカルボジイミドであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. ポリ乳酸と、
    体積平均粒子径が0.6μm以上1.0μm以下であるタルクと、
    前記ポリ乳酸の末端基と反応する官能基を有する単官能性化合物と、
    を含むことを特徴とする樹脂成形体。
  5. 前記タルクの粒度分布は、標準偏差が0.250以下であることを特徴とする請求項4に記載の樹脂成形体。
  6. 前記単官能性化合物が、モノカルボジイミドであることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の樹脂成形体。
  7. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂組成物を成形してなる樹脂成形体。
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