JP5887762B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、氷上摩擦力および耐摩耗性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
近年、乗用車用スタッドレスタイヤにおいては、その氷上摩擦性能を高めることが課題となっている。そこで、ゴムに硬質異物、発泡剤、中空微粒子を配合し、表面にミクロな凹凸をつくることによって、氷の表面に発生する水膜を除去し、氷上摩擦力を向上させる手法が数多く検討されている。しかしながら、これらの方法では、添加剤の材質がもろいため、混合後に添加剤の一部が微細化または破壊されて所定の効果を発揮できない場合があるという問題がある。また、ゴム組成物にこれらの異物粉体を混入した場合には、ゴム加硫物の耐摩耗性が著しく低下するのが一般的である。
そこで上記課題を解決するため下記特許文献1には、ジエン系ゴムに特定サイズの膨張黒鉛を添加したタイヤ用ゴム組成物が提案されている。
特許第3553890号公報
本発明の目的は、従来技術よりも氷上摩擦力および耐摩耗性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ジエン系ゴムに特定のオルガノゲルを特定量配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.ジエン系ゴム100質量部に対し、(1)ポリビニルアルコールと該ポリビニルアルコールを溶解可能な有機溶媒とからなるオルガノゲル;または(2)ポリビニルアルコールと、該ポリビニルアルコールを溶解可能な有機溶媒と、アルカリ金属塩としてアルカリ金属のハロゲン化物または水酸化物、遷移金属塩として遷移金属のハロゲン化物または水酸化物および該有機溶媒に対し難溶性の金属水酸化物から選択された1種以上とからなるオルガノゲル;を3〜30質量部配合したことを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
2.前記(1)のオルガノゲルにおいて、前記ポリビニルアルコールの配合量が、前記有機溶媒に対して50質量%以下であることを特徴とする前記1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
3.前記(2)のオルガノゲルにおいて、前記ポリビニルアルコールの配合量が、前記有機溶媒に対して50質量%以下であり、かつ前記アルカリ金属塩、遷移金属塩および該有機溶媒に対し難溶性の金属水酸化物から選択された1種以上の配合量が、前記ポリビニルアルコールに対して200質量%以下であることを特徴とする前記1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
4.前記(1)および(2)のオルガノゲルにおいて、前記有機溶媒が、ジメチルホルムアミド (DMF)、ジメチルアセトアミド (DMA)、ジメチルスルホキシド (DMSO)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP) から選択された1種以上の非プロトン性極性有機溶媒であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
5.前記ジエン系ゴムの平均ガラス転移温度が−50℃以下であることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
6.前記1〜5のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物をトレッドに使用した空気入りタイヤ。
本発明によれば、ジエン系ゴムに特定のオルガノゲルを特定量配合することにより、従来技術よりも氷上摩擦力および耐摩耗性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、乗用車用の空気入りタイヤの一例の部分断面図である。
図1において、空気入りタイヤは左右一対のビード部1およびサイドウォール2と、両サイドウォール2に連なるトレッド3からなり、ビード部1、1間に繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架され、カーカス層4の端部がビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。トレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。また、ビード部1においてはリムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
以下に説明する本発明のゴム組成物は、とくにトレッド3に有用である。
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴムは、タイヤトレッド用ゴム組成物に配合することができる任意のゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
これらの中でも、本発明の効果の点からジエン系ゴムはNR、BRが好ましい。
また本発明で使用されるジエン系ゴムは、平均ガラス転移温度が−50℃以下であることが望ましい。平均ガラス転移温度が−50℃以下であることにより、氷上摩擦力がさらに向上する。なお、本発明でいう平均ガラス転移温度(Tg)は、ゴムの種類をn、各ゴムのガラス転移温度Ti(℃)、各ゴムの配合量(全ゴムポリマー100質量部に対する質量部)をQiとすると、下記式によって算出すればよい。
[数1]

Figure 0005887762
(オルガノゲル)
本発明で使用されるオルガノゲルは、(1)ポリビニルアルコールと該ポリビニルアルコールを溶解可能な有機溶媒とからなるオルガノゲル;または(2)ポリビニルアルコールと、該ポリビニルアルコールを溶解可能な有機溶媒と、アルカリ金属塩、遷移金属塩および該有機溶媒に対し難溶性の金属水酸化物から選択された1種以上とからなるオルガノゲルである。
まず、前記(1)のオルガノゲルについて説明する。
前記(1)のオルガノゲルで使用されるポリビニルアルコールは、通常、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化して得られるものが例示される。ケン化度としては、75モル%以上、好ましくは80モル%以上、より好ましくは85〜99モル%である。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。共重合可能な他の単量体としては、例えば不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類などが挙げられる。ポリビニルアルコールの重合度としては、例えば300〜5000、好ましくは400〜3000である。なお、ポリビニルアルコールは変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなども使用し得る。
また、前記(1)のオルガノゲルにおいて、前記ポリビニルアルコールを溶解可能な有機溶媒としては、とくに制限されないが、極性が強くポリビニルアルコールを容易に溶解できるという観点から、非プロトン性極性有機溶媒が好ましく、ジメチルホルムアミド (DMF)、ジメチルアセトアミド (DMA)、ジメチルスルホキシド (DMSO)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP) から選択された1種以上の非プロトン性極性有機溶媒がさらに好ましい。
前記(1)のオルガノゲルは、前記ポリビニルアルコールおよび前記有機溶媒を常温または10〜200℃の加熱下で混合することにより容易に作成することができる。ここで、前記ポリビニルアルコールの配合量は、前記有機溶媒に対して50質量%以下であることが、ゲル化の安定性の観点から好ましい。更に好ましい前記ポリビニルアルコールの配合量は、前記有機溶媒に対して30質量%以下である。
次に、前記(2)のオルガノゲルについて説明する。
前記(2)のオルガノゲルで使用されるポリビニルアルコールおよび有機溶媒は、前記(1)のオルガノゲルと同様であり、好ましい範囲もまた同様である。
前記(2)のオルガノゲルにおいて、アルカリ金属塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属のハロゲン化物、水酸化物等が挙げられる。遷移金属塩としては、鉄、銅、ニッケル、クロム、チタン、モリブデン、タングステン等の遷移金属のハロゲン化物、水酸化物等が挙げられる。前記有機溶媒に対し難溶性の金属水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
該アルカリ金属塩、遷移金属塩および金属水酸化物から選択された1種以上を使用することにより、有機溶媒中でポリビニルアルコールのヒドロキシル基と金属イオンが相互作用して架橋しやすくなりゲル化が促進される。とくに遷移金属塩を使用した場合、これは遷移金属イオンの空のd軌道とポリビニルアルコールのヒドロキシル基における酸素の孤立電子対との二次的相互作用や、遷移金属の金属水酸化物微粒子のクラスター形成によるものと考えられる。
前記(2)のオルガノゲルは、前記ポリビニルアルコール、前記有機溶媒、アルカリ金属塩、遷移金属塩および金属水酸化物から選択された1種以上を常温または40〜100℃の加熱下で混合することにより容易に作成することができる。ここで、前記ポリビニルアルコールの配合量は、前記有機溶媒に対して50質量%以下であることが、ゲル化の安定性の観点から好ましい。また、前記アルカリ金属塩、遷移金属塩および金属水酸化物から選択された1種以上の配合量は、前記ポリビニルアルコールに対して200質量%以下であることが、ゲル化の促進効果の点から好ましい。更に好ましい前記ポリビニルアルコールの配合量は、前記有機溶媒に対して10〜20質量%であり、更に好ましい前記アルカリ金属塩、遷移金属塩および金属水酸化物から選択された1種以上の配合量は、前記ポリビニルアルコールに対して20〜100質量%である。
なお、前記(1)および(2)のオルガノゲルは、水を用いずとも作成することができる。
(タイヤトレッド用ゴム組成物の配合割合)
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、前記(1)または(2)のオルガノゲルを3〜30質量部配合してなることを特徴とする。ゲルの配合量が3質量部未満であると配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に30質量部を超えると、耐摩耗性が悪化する。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物において、前記(1)または(2)のオルガノゲルのさらに好ましい配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、4〜15質量部である。
本発明において、ゴムとともにオルガノゲルを一般的な混練手段および条件により混練すると、ゴム中にオルガノゲルが粒状のミクロな柔軟体となって分散する。これによりトレッドと氷との密着性が高まり、氷上摩擦力が向上する。また、走行中にゲルがトレッドから脱離し、トレッドの表面が粗くなり、氷上摩擦力が向上する。したがって、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、とくにスタッドレスタイヤのトレッドに用いるのが好ましい。
本発明に係るタイヤトレッド用ゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、充填剤、老化防止剤、可塑剤などのタイヤトレッド用ゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。また本発明のゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1〜5および比較例1〜6
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、約150℃でミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫促進剤および硫黄を加えて混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で160℃で20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を得、以下に示す試験法で物性を測定した。なお、本実施例および比較例で使用したジエン系ゴムの平均ガラス転移温度は−56℃であった。
氷上摩擦力:上記加硫ゴム試験片を偏平円柱状の台ゴムにはりつけ、インサイドドラム型氷上摩擦試験機にて氷上摩擦係数を測定した。測定温度は−1.5℃、荷重5.5kg/cm3、ドラム回転速度は25km/hである。結果は比較例1の値を100として指数表示し、この数字が大きいほどゴムと氷の摩擦力が良好であることを示す。
耐摩耗性:JIS K6264に準拠し、ランボーン摩耗試験機(岩本製作所(株)製)を使用して荷重4.0kg(=39N)、スリップ率30%の条件で測定した。(比較例1の摩耗量)×(加硫ゴム試験片の摩耗量)を100として指数表示した。この数字が大きいほど耐摩耗性が良好であることを示す。
結果を表1に併せて示す。
Figure 0005887762
*1:NR(TSR20)
*2:BR(日本ゼオン(株)製Nipol BRX5000)
*3:カーボンブラック(東海カーボン(株)製シーストKHP)
*4:シリカ(エボニック社製ULTRASIL VN3GR)
*5:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*6:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸)
*7:老化防止剤(FLEXSYS製SANTOFLEX 6PPD)
*8:ワックス(大内新興化学工業(株)製パラフィンワックス)
*9:シランカップリング剤(デグサ社製Si69)
*10:有機溶媒(三共化学薬品(株)製N−メチル−2−ピロリドン)
*11:PVA(三共化学薬品(株)製ポリビニルアルコール#500、ケン化度=86.5〜89モル%、平均重合度=約400〜600)
*12:(1)オルガノゲル(前記PVAと有機溶媒として前記N−メチル−2−ピロリドンを用い、該PVAを該有機溶媒に対し20質量%の割合で、温度80℃で混合して作成したオルガノゲル)
*13:(2)オルガノゲル(前記PVAと有機溶媒として前記N−メチル−2−ピロリドンとアルカリ金属塩として塩化カリウムを用い、該PVAを該有機溶媒に対し20質量%の割合で、かつ該アルカリ金属塩をポリビニルアルコールに対して40質量%の割合で使用し、温度80℃で混合して作成したオルガノゲル)
*14:(3)オルガノゲル(前記PVAと有機溶媒として前記N−メチル−2−ピロリドンと金属水酸化物として水酸化カルシウムを用い、該PVAを該有機溶媒に対し20質量%の割合で、かつ該金属水酸化物をポリビニルアルコールに対して40質量%の割合で使用し、温度80℃で混合して作成したオルガノゲル)
*15:(4)オルガノゲル(前記PVAと有機溶媒として前記N−メチル−2−ピロリドンと遷移金属塩として塩化第二鉄を用い、該PVAを該有機溶媒に対し20質量%の割合で、かつ該遷移金属塩をポリビニルアルコールに対して40質量%の割合で使用し、温度80℃で混合して作成したオルガノゲル)
*16:プロセスオイル(昭和シェル石油(株)製エキストラクト4号S)
*17:硫黄(鶴見化学工業(株)製金華印油入微粉硫黄)
*18:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーCZ−G)
*19:比較混合物(前記PVAと有機溶媒としてジエチレングリコールを用い、該PVAを該有機溶媒に対し20質量%の割合で、温度80℃で混合して作成した混合物。なお、ジエチレングリコールはPVAを溶解しない。)
上記の表から明らかなように、実施例1〜5で調製されたタイヤトレッド用ゴム組成物は、ジエン系ゴム成分に特定のオルガノゲルを特定量配合したので、従来の代表的な比較例1に比べて、氷上摩擦力および耐摩耗性に優れている。
これに対し、比較例2は、有機溶媒のみを添加し、オルガノゲルを添加しなかったので、氷上摩擦力および耐摩耗性が共に改善されない。
比較例3は、PVAのみを添加し、オルガノゲルを添加しなかったので、氷上摩擦力および耐摩耗性が共に改善されない。
比較例4は、PVAをゲル化せずに単にPVAおよび有機溶媒を個別にゴム組成物に添加した例であるので、氷上摩擦力および耐摩耗性が共に改善されない。
比較例5は、オルガノゲルの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、耐摩耗性が悪化した。
比較例6は、有機溶媒としてPVAを溶解しないジエチレングリコールを使用した例であるので、氷上摩擦力および耐摩耗性が悪化した。
1 ビード部
2 サイドウォール
3 トレッド
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (6)

  1. ジエン系ゴム100質量部に対し、(1)ポリビニルアルコールと該ポリビニルアルコールを溶解可能な有機溶媒とからなるオルガノゲル;または(2)ポリビニルアルコールと、該ポリビニルアルコールを溶解可能な有機溶媒と、アルカリ金属塩としてアルカリ金属のハロゲン化物または水酸化物、遷移金属塩として遷移金属のハロゲン化物または水酸化物および該有機溶媒に対し難溶性の金属水酸化物から選択された1種以上とからなるオルガノゲル;を3〜30質量部配合したことを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記(1)のオルガノゲルにおいて、前記ポリビニルアルコールの配合量が、前記有機溶媒に対して50質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記(2)のオルガノゲルにおいて、前記ポリビニルアルコールの配合量が、前記有機溶媒に対して50質量%以下であり、かつ前記アルカリ金属塩、遷移金属塩および該有機溶媒に対し難溶性の金属水酸化物から選択された1種以上の配合量が、前記ポリビニルアルコールに対して200質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  4. 前記(1)および(2)のオルガノゲルにおいて、前記有機溶媒が、ジメチルホルムアミド (DMF)、ジメチルアセトアミド (DMA)、ジメチルスルホキシド (DMSO)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP) から選択された1種以上の非プロトン性極性有機溶媒であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  5. 前記ジエン系ゴムの平均ガラス転移温度が−50℃以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物をトレッドに使用した空気入りタイヤ。
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