JP5887514B2 - シートモールディングコンパウンドの製造方法およびシートモールディングコンパウンド - Google Patents

シートモールディングコンパウンドの製造方法およびシートモールディングコンパウンド Download PDF

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Description

本発明は、シートモールディングコンパウンド(SMC:Sheet Molding Compound)の製造方法およびシートモールディングコンパウンドに関する。
水廻りなどに使用される熱硬化性複合材料として代表的な繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)は、安価で耐久性の高い材料として広く一般に使用されている。
従来、繊維強化プラスチックの製造方法として、シートモールディングコンパウンドやバルクモールディングコンパウンド(BMC:Bulk Molding Compound)を原料に使用する方法、ハンドレイアップ法、フィラメントワインディング法などが知られている。
それぞれの方法に使用される繊維種、繊維長は目的に応じて様々であるが、耐久性を要する浴室などの水廻りに使用されるものは、現在ではシートモールディングコンパウンド法により製造されるものが多い(特許文献1、2参照)。
また、これらの成型材料には、表面外観、材料強度、長期温水耐久性などの面から、ガラス繊維を使用することが標準とされている。
特開2011−256218号公報 特開2011−063764号公報
しかしながら、近年では環境への対応が要望されているが、ガラス繊維は循環型資源という観点では適した材料ではないため、繊維強化プラスチックはリサイクルもしにくく、環境への対応がしにくい材料構成となっている。また、環境への対応より、植物由来繊維を用いることが要望されているが、ガラス繊維を使用した場合と比べて、材料強度、長期温水耐久性などが劣るため、水廻りには使用できないという問題があった。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、植物由来繊維を用いた場合であっても、表面外観、材料強度、長期温水耐久性などの低下を抑制することができるシートモールディングコンパウンドの製造方法およびシートモールディングコンパウンドを提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明のシートモールディングコンパウンドの製造方法は、連続的に供給される第1のシート状の樹脂組成物の上に強化繊維を散布した後、その上に第2のシート状の樹脂組成物を供給して加圧することにより強化繊維に樹脂組成物を含浸するシートモールディングコンパウンドの製造方法において、第1のシート状の樹脂組成物の上に強化繊維として植物由来繊維を散布する工程と、この植物由来繊維の散布位置から第1のシート状の樹脂組成物が供給される方向の上流側および/または下流側の位置において、強化繊維としてガラス繊維を散布する工程とを含むことを特徴とする。
このシートモールディングコンパウンドの製造方法において、第1のシート状の樹脂組成物の上に植物由来繊維を散布し、植物由来繊維の散布位置から第1のシート状の樹脂組成物が供給される方向の上流側または下流側の位置において、ガラス繊維を散布することにより、2段階で強化繊維を散布することが好ましい。
このシートモールディングコンパウンドの製造方法において、第1のシート状の樹脂組成物の上に植物由来繊維を散布し、植物由来繊維の散布位置から第1のシート状の樹脂組成物が供給される方向の上流側および下流側の位置において、ガラス繊維を散布することにより、3段階で強化繊維を散布することが好ましい。
コンパウンド。
本発明のシートモールディングコンパウンドは、強化繊維と樹脂との混合層、およびこの混合層の両表面の樹脂層を有し、混合層は、一方の表面側において強化繊維のうちガラス繊維が豊富であり、他方の表面側において植物由来繊維が豊富であることを特徴とする。
本発明のシートモールディングコンパウンドは、強化繊維と樹脂との混合層、およびこの混合層の両表面の樹脂層を有し、混合層は、両表面側において強化繊維のうちガラス繊維が豊富であり、その内側において植物由来繊維が豊富であることを特徴とする。
本発明のシートモールディングコンパウンドの製造方法およびシートモールディングコンパウンドによれば、植物由来繊維を用いた場合であっても、表面外観、材料強度、長期温水耐久性などの低下を抑制することができる。
本発明のシートモールディングコンパウンドの製造方法の一例を説明する図である。 本発明のシートモールディングコンパウンドの製造方法の別の例を説明する図である。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明では、繊維強化プラスチックに含まれる強化繊維としてのガラス繊維の一部を植物由来繊維に置き換えている。このように、ガラス繊維の代わりに植物由来繊維を用いることで循環型資源の使用量を増やし、非循環型資源を削減することができるので、リサイクルがし易くなる。
そして本発明では、従来のシートモールディングコンパウンドの製造工程において、ガラス繊維散布の前段または後段、あるいは2段のガラス繊維散布の間に植物由来繊維の切断物を散布している。これによって、繊維強化プラスチックの少なくとも一方の表面側では植物由来繊維に比べてガラス繊維が豊富になる。そのため、繊維強化プラスチックの表面外観、材料強度、長期温水耐久性などの低下も抑制することができる。
本発明において、シートモールディングコンパウンド用の樹脂組成物としては、例えば、樹脂として不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂などを用いた樹脂組成物などを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、樹脂としては不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂を用いた樹脂組成物は、不飽和ポリエステル樹脂を必須成分とし、その他、任意成分として、重合性単量体、低収縮剤、硬化剤、増粘剤、充填剤などを配合したものを用いることができる。
不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和または飽和のポリカルボン酸と有機ポリオールとの縮合反応によって得られる熱硬化性樹脂である。
不飽和または飽和のポリカルボン酸としては、例えば、脂肪族不飽和ポリカルボン酸、脂肪族飽和ポリカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸などを用いることができる。
脂肪族不飽和ポリカルボン酸としては、例えば、(無水)マレイン酸、フマル酸などを用いることができる。
脂肪族飽和カルボン酸としては、例えば、セバシン酸、(無水)コハク酸、アジピン酸などを用いることができる。
芳香族ポリカルボン酸としては、例えば、(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などを用いることができる。
有機ポリオールとしては、例えば、脂肪族ポリオール、芳香族ポリオールなどを用いることができる。
脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチレングリコール、グリセリン、水素化ビスフェノールAなどを用いることができる。
芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどを用いることができる。
これらの不飽和または飽和のポリカルボン酸および有機ポリオールは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合性単量体としては、特に限定されず、一般に繊維強化プラスチックに用いられるもの、例えば熱硬化性樹脂を架橋可能な不飽和単量体などを用いることができる。例えば、スチレン、3−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、α−クロロスチレン、ジクロロスチレン、ジビニルベンゼン、エチレン、ビニルクロライド、ビニルアセテート、ブタジエン、イソプレン、メチルアクリレート、メチルメタクリレートなどを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、スチレンが好ましい。
低収縮剤は、不飽和ポリエステル樹脂の硬化収縮を低減させる目的で配合されるものであり、通常は熱可塑性樹脂が用いられる。例えば、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、セルロース・アセテート・ブチレート、ポリカプロラクタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン酢酸ビニル共重合体などのポリスチレン変性共重合体などを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、低収縮剤は、スチレンモノマーで溶解した形態や、樹脂との相溶性を付与するための相溶化剤や、共重合体などを添加した形態で用いることもできる。
硬化剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−アミルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシドなどを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
増粘剤としては、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムなどの金属水酸化物や金属酸化物などを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酸化マグネシウムが好ましい。
充填剤は、これを配合することで、成形時における強化繊維の分散を均一にし、かつ強化繊維への樹脂含浸が良好となり、繊維強化プラスチックスとしての強度を発現させ強度バラツキも低減することができる。
充填剤としては、例えば、無機充填剤を用いることができる。また、無機充填剤に加えて、有機充填剤を併用してもよい。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、タルク、フライアッシュ、酸化マグネシウムなどを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機充填剤としては、例えば、ポリエチレンパウダー、繊維強化プラスチックス成形品の粉砕物などを用いることができる。
不飽和ポリエステル樹脂を用いた樹脂組成物には、上記の成分以外にも、必要に応じて他の成分を配合することができる。このような他の成分としては、例えば、重合禁止剤、離型剤、トナーなどが挙げられる。
上記の各成分の配合量は、特に限定されないが、例えば、不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との混合液(重合性単量体30〜70質量%)80〜100質量部、重合性単量体0〜20質量部、低収縮剤と重合性単量体との混合液(重合性単量体30〜70質量%)0〜30質量部、硬化剤0.5〜2.5質量部、増粘剤0〜3.0質量部、無機充填剤100〜300質量部、および有機充填剤0〜20質量部の範囲にすることができる。
本発明において、シートモールディングコンパウンドは、上記のような成分を配合した樹脂組成物をシート状にして連続的に供給し、強化繊維を散布した後、その上にさらにシート状の樹脂組成物を供給して加圧含浸することで製造することができる。
図1は、本発明のシートモールディングコンパウンドの製造方法の一例を説明する図である。
シートモールディングコンパウンド7を製造する際には、まずディップパンなどに収容した樹脂組成物4をドクターブレードなどでキャリアフィルム3a,3bに塗布する。
キャリアフィルム3a,3bはローラーで順次下流に搬送され、樹脂組成物4はキャリアフィルム3a,3bの片面に連続的に塗布される。キャリアフィルム3aには第1のシート状の樹脂組成物、キャリアフィルム3bには第2のシート状の樹脂組成物が塗布される。
キャリアフィルム3aに塗布された第1のシート状の樹脂組成物の上に、強化繊維を散布する。図1の例では、第1のシート状の樹脂組成物の上に、まず植物由来繊維1を散布し、その散布位置から下流側の位置において、ガラス繊維2を散布することにより、2段階で強化繊維を散布している。
具体的には、1段目では、植物由来繊維1を切断装置によって切断して長さが例えば10mm程度の繊維とし、これを樹脂組成物4に散布する。
次に、2段目では、ロービング状のガラス繊維2を切断装置によって切断し、これを樹脂組成物4に散布する。
植物由来繊維1としては、例えば、セルロース繊維、ケナフ繊維、ジュート繊維、竹繊維、麻繊維、バガス繊維、綿花から得られる繊維などを用いることができる。
また、これらの植物由来繊維1を脱リグニンや脱ペクチンして得られるパルプなどは、熱による分解や変色といった劣化を低減できる。一般の木質系廃材は、アルカリ処理などでセルロースを分離して繊維状とし、あるいは粉砕してチップ状の充填剤として使用することができる。
ケナフや竹は光合成速度が速く成長が速いので、二酸化炭素を多量に吸収できることから、二酸化炭素による地球温暖化、森林破壊という地球問題を同時に解決する手段の一つとしても優れている。
また、植物由来繊維1として、植物由来樹脂から作製した繊維を用いることもできる。具体的には、例えば、バイオポリエチレン、バイオポリプロピレンなどのバイオマス由来のバイオポリオレフィンなどが挙げられる。バイオポリエチレンは、さとうきびから採れる糖分を発酵しバイオエタノールにし、さらに脱水反応によりバイオエタノールからバイオエチレンに変換し、これを重合することでポリエチレンとして製造したものである。
これらの植物由来繊維1は、強化繊維としての適性などを考慮すると、平均繊維長が20mm以下のものが好ましい。
ガラス繊維2は一般に、溶融したガラス素地をノズルから引き出して数〜数十μmの径に繊維化し、高速で連続的に巻き取ることにより製造される。通常はノズルから巻き取りまでの間に集束剤を付着させて数十〜数百本の単繊維(モノフィラメント)を束ね、1本のストランドとしてから巻き取る。このストランドを数十本〜数百本の束にして巻き取ることにより、ガラス繊維ロービングが得られる。通常は、例えば0.5〜1インチ(12.7〜25.4mm)程度の長さに切断したEガラスのチョップドストランドが用いられる。
強化繊維の配合量は、最終成形品の繊維強化プラスチックスに対して好ましくは10〜40質量%、より好ましくは20〜30質量%である。
そして、ガラス繊維2:植物由来繊維1の配合比を質量比で100:20〜100:40の範囲にすることが好ましい。この範囲内にすると、繊維強化プラスチックのリサイクルをし易くし、かつ、表面外観、材料強度、長期温水耐久性などの低下も抑制することができる。
次に、強化繊維を散布した第1のシート状の樹脂組成物4の上に、キャリアフィルム3bに塗布された第2のシート状の樹脂組成物4を供給する。
その後、これらを含浸ロール5で挟圧し、含浸および脱泡する。この含浸後のシートは、つづら折れ状にコンテナ6に収納される。
このシートを例えば室温〜60℃の養生室に一定期間放置して増粘させることにより、1〜8mm程度の所定厚みのシートモールディングコンパウンド7を製造することができる。
なお、図1の例では、植物由来繊維1を1段目に散布し、その後ガラス繊維2を2段目に散布したが、これに限らず、ガラス繊維2を先に1段目で散布し、その後植物由来繊維1を2段目に散布するようにしてもよい。
このようにして得られるシートモールディングコンパウンド7は、ガラス繊維2の一部を植物由来繊維1に置き換えることで、循環型資源の使用量を増やすことができる。
そしてこの例では、ガラス繊維2と植物由来繊維1を前段と後段に分けて散布している。そのため、シートモールディングコンパウンド7は、図1に示すように、強化繊維と樹脂との混合層7a、およびこの混合層7aの両表面の樹脂層7bを有し、混合層7aは、一方の表面側において強化繊維のうちガラス繊維2が豊富であり、他方の表面側において植物由来繊維1が豊富である。
このように混合層7aの一方の表面側はガラス繊維2が豊富であるため、繊維強化プラスチックの表面外観、材料強度、水回り製品に要求される長期温水耐久性などの低下を、こちら側の面を水が接触する部分に使用することで、抑制することができる。
コンテナ6に収納された長尺のシートモールディングコンパウンド7のシートは、例えば、コンテナ6の上方に設けられたロールを介して搬送装置により引き出されて切断装置に搬送される。
切断装置ではプレス成形用に所定の重量に切断され、製造時に用いたキャリアフィルム3a,3bを剥がした後、プレス装置に供給される。プレス装置では、切断されたシートモールディングコンパウンド7が、1枚または複数枚を重ねて下金型に所定の形状(チャージパターン)にセットされ、上金型を降下して上下型でプレス成型することにより成型品が得られる。
成型条件は、特に限定されないが、例えば、成型圧力3〜10MPa、金型温度125〜150℃、成型時間3〜7分で行うことができる。このとき、意匠面の欠陥を抑制したり、金型の面転写性を良くしたりするために、シートモールディングコンパウンド7の意匠面の温度を最裏面の温度よりも高くして成型することができる。例えば、意匠面側の温度を最裏面側に比べて5〜15℃高くして成型することができる。
図2は、本発明のシートモールディングコンパウンドの製造方法の別の例を説明する図である。
この例では、1段目でガラス繊維2、2段目で植物由来繊維1、3段目でガラス繊維2を散布するようにしている。具体的には、第1のシート状の樹脂組成物4の上に、まずガラス繊維2を散布し、ガラス繊維2の散布位置から第1のシート状の樹脂組成物4の供給方向の下流側の位置において、植物由来繊維1を散布する。その後、さらに下流側の位置において、ガラス繊維2を散布する。
このようにして得られるシートモールディングコンパウンド7は、ガラス繊維2の一部を植物由来繊維1に置き換えることで、循環型資源の使用量を増やすことができる。
そしてこの例では、植物由来繊維1を前段と後段のガラス繊維2の間でガラス繊維2とは別途に散布している。そのため、シートモールディングコンパウンド7は、図1に示すように、強化繊維と樹脂との混合層7a、およびこの混合層7aの両表面の樹脂層7bを有し、混合層7aは、両表面側において強化繊維のうちガラス繊維2が豊富であり、その内側において植物由来繊維1が豊富である。
このように混合層7aの表面側はガラス繊維2が豊富であるため、繊維強化プラスチックの表面外観、材料強度、水回り製品に要求される長期温水耐久性などの低下を、どちら側の面を水が接触する部分に使用しても抑制することができる。
以上の図1および図2のような工程によって製造されるシートモールディングコンパウンド7は、浴槽や洗面化粧台などの水廻り製品などの成形材料として好適に用いることができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、表1に示す配合量は質量部を表す。
<実施例1>
不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体としてのスチレンとの質量比7:3の混合液80質量部に、低収縮剤としてのポリスチレンと重合性単量体としてのスチレンとを質量比1:2で混合した混合液20質量部、炭酸カルシウム200質量部、硬化剤としてt−アミルパーオキシイソプロピルカーボネート1質量部、重合禁止剤としてp−ベンゾキノン1質量部、有機充填剤としてのポリエチレンパウダー3質量部、ステアリン酸亜鉛5質量部を事前に良く攪拌した。
その後、約35℃で白色系トナー10質量部および増粘剤としての酸化マグネシウム1質量部を加え、樹脂組成物を調製した。
この樹脂組成物を用いて図1の工程にしたがってシートモールディングコンパウンドを製造した。樹脂組成物は、ディップパンに収容し、ローラーで順次下流に搬送されるキャリアフィルムに塗布した。
キャリアフィルムに塗布された第1のシート状の樹脂組成物の上に、まず10mmに予め切断した植物由来繊維のセルロース繊維10質量部を散布した。
その散布位置から下流側の位置において、1インチに切断したガラス繊維(Eガラス)15質量部を散布した。このように、植物由来繊維とガラス繊維を別途に2段階で散布することによってこれらの強化繊維を散布した。
次に、強化繊維を散布した第1のシート状の樹脂組成物の上に、キャリアフィルムに塗布された第2のシート状の樹脂組成物を供給した。
その後、これらを含浸ロールで挟圧して含浸した後、この含浸後のシートをコンテナに収納した。
そして40℃24hrの養生を経ることで、プレス成型材料としてのシートモールディングコンパウンドを得た。
このシートモールディングコンパウンドを用いて、プレス成型を行った。シートモールディングコンパウンドを複数枚重ねて下金型にセットし、上金型を降下して、下型135℃、上型150℃、キープ時間200sの条件でプレス成型することにより、300mm角、厚み5mmの評価用成型板を作製した。
この評価用成型板について次の評価を行った。
[外観評価]
光沢計による初期光沢値(60°)、およびガラス目外観(○:外観良好、△:やや悪化、×:悪化)により評価した。
[強度評価]
評価用成型板から試験片を切り出し、曲げ試験:JIS K 7017、アイゾット衝撃試験:JIS K 7062に準拠して曲げ強度、アイゾット衝撃強度を測定した。
[温水耐久性評価]
90℃の片面浸漬槽に評価用成型板を設置し、500hr後の外観(光沢、フクレの発生、色差)を評価した。
<実施例2>
図2に示すように、第1のシート状の樹脂組成物の上に植物由来繊維を散布し、植物由来繊維の散布位置から第1のシート状の樹脂組成物の供給方向の上流側および下流側の位置において、ガラス繊維を散布することにより、3段階で強化繊維を散布した。
1段目では1インチのガラス繊維10質量部、2段目では10mmのセルロース繊維5質量部、3段目では1インチのガラス繊維10質量部を散布した。それ以外は実施例1と同様にして、実施例2のシートモールディングコンパウンドを作製し、これを成型して評価用成型板を得た。
<実施例3>
実施例1において、セルロース繊維をケナフ繊維に変更し、1段目で1インチガラス繊維を20質量部、その後、2段目で長さ10mmのケナフ繊維5質量部を散布した。それ以外は実施例1と同様にして、実施例3のシートモールディングコンパウンドを作製し、これを成型して評価用成型板を得た。
<実施例4>
実施例1において、セルロース繊維をケナフ繊維に変更し、1段目で1インチガラス繊維を10質量部、2段目で長さ10mmのケナフ繊維5質量部、3段目で1インチのガラス繊維10質量部を散布した。それ以外は実施例2と同様にして、実施例3のシートモールディングコンパウンドを作製し、これを成型して評価用成型板を得た。
<比較例1>
強化繊維として、長さ10mmのセルロース繊維25質量部を散布し、ガラス繊維は散布しなかった。それ以外は実施例1と同様にして、比較例1のシートモールディングコンパウンドを作製し、これを成型して評価用成型板を得た。
<比較例2>
強化繊維として、長さ10mmのケナフ繊維25質量部を散布し、ガラス繊維は散布しなかった。それ以外は実施例1と同様にして、比較例2のシートモールディングコンパウンドを作製し、これを成型して評価用成型板を得た。
実施例および比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 0005887514
なお、外観評価のガラス目外観は実施例と比較例のいずれも○か×で△の場合はなかった。表1より、第1のシート状の樹脂組成物の上に強化繊維として植物由来繊維を散布する工程と、この植物由来繊維の散布位置から第1のシート状の樹脂組成物の供給方向の上流側および/または下流側の位置において、強化繊維としてガラス繊維を散布する工程によってシートモールディングコンパウンドを製造した実施例1〜4では、繊維強化プラスチックの表面外観、材料強度、温水耐久性などの低下を抑制することができた。そしてガラス繊維の一部を植物由来繊維で代替しているので、循環型資源の使用量を増やし、非循環型資源を削減することができる。
比較例1、2は、強化繊維として植物由来繊維のみ用いたが、表面外観が悪く、材料強度と温水耐久性も大きく低下した。
1 植物由来繊維
2 ガラス繊維
4 樹脂組成物
7 シートモールディングコンパウンド
7a 混合層
7b 樹脂層

Claims (3)

  1. 連続的に供給される第1のシート状の樹脂組成物の上に強化繊維を散布した後、その上に第2のシート状の樹脂組成物を供給して加圧することにより前記強化繊維に樹脂組成物を含浸するシートモールディングコンパウンドの製造方法において、前記第1のシート状の樹脂組成物の上に前記強化繊維として植物由来繊維を散布する工程と、この植物由来繊維の散布位置から前記第1のシート状の樹脂組成物が供給される方向の上流側および/または下流側の位置において、前記強化繊維としてガラス繊維を散布する工程とを含むことを特徴とするシートモールディングコンパウンドの製造方法。
  2. 前記第1のシート状の樹脂組成物の上に前記植物由来繊維を散布し、前記植物由来繊維の散布位置から前記第1のシート状の樹脂組成物が供給される方向の上流側または下流側の位置において、前記ガラス繊維を散布することにより、2段階で前記強化繊維を散布することを特徴とする請求項1に記載のシートモールディングコンパウンドの製造方法。
  3. 前記第1のシート状の樹脂組成物の上に前記植物由来繊維を散布し、前記植物由来繊維の散布位置から前記第1のシート状の樹脂組成物が供給される方向の上流側および下流側の位置において、前記ガラス繊維を散布することにより、3段階で前記強化繊維を散布することを特徴とする請求項1に記載のシートモールディングコンパウンドの製造方法。
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