JP5885397B2 - 難水溶性物質の溶解方法およびその利用 - Google Patents
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Description
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、ベンゼン環または複素環を有し、分子量が1,000以下である難水溶性物質(特に難水溶性薬物および/または難水溶性食品成分)の水への溶解性が向上した組成物を容易に製造することを目的とする。
前記難水溶性物質(C)1重量部に対し、前記酵素処理物(A)を0.1〜1000重量部の量で、前記界面活性剤(B)を0.001〜100重量部の量で混合することを特徴とする。
また、前記難水溶性物質(C)は、フルルビプロフェン、プランルカスト、インドメタシン、メフェナム酸、トルブタミド、グリベンクラミド、フェニトイン、プロブコール、フェニルブタゾン、フロセミド、リスペリドン、カルバマゼピン、ケトプロフェン、フェノフィブラート、ベザフィブラート、アムホテリシン、パクリタキセルおよびベタメゾンからなる群より選ばれる少なくとも1種の難水溶性薬剤、および/または、ケイ皮酸誘導体およびフラバン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の難水溶性食品成分であることが好ましい。
さらに、本発明の溶解性組成物は、難水溶性物質の有する呈味を改善することも可能である。
本発明に係る溶解性組成物は、酵素処理ヘスペリジンおよび酵素処理ステビアからなる群より選ばれる少なくとも1種の酵素処理物(A)と、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の界面活性剤(B)と、ベンゼン環または複素環を有し、分子量が1,000以下である難水溶性物質(C)とを含んでなる。
本発明の溶解性組成物は、用途に応じて油脂などの油性物質を含んでもよいが、該油性物質は、本質的には、難水溶性物質(C)の水への溶解性に影響を及ぼさない。
ここで、ピレンの373nmのピーク強度(I1)と384nmのピーク強度(I3)の比(I1/I3)の低下は、ピレンがより疎水的な環境に存在することを示す。
つまり、このため、SDSの添加により、ピレンがより疎水的な環境下に移行すると考えられる。
本発明で使用される酵素処理物(A)は、酵素処理ヘスペリジンおよび酵素処理ステビアからなる群より選ばれる少なくとも1種の酵素処理物である。
これらの酵素処理物(A)は、常温で中性の水に対する溶解度が高いため、難水溶性物質(C)の水に対する溶解性向上効果、難水溶性物質(C)が薬物である場合に消化管等からの吸収性の向上効果、安全性、入手の容易性等に優れる。さらにこれらの酵素処理物は、酵素処理ルチンなどの他の酵素処理物に比べ、界面活性剤との併用により、酵素処理物(A)または界面活性剤(B)単独の有する溶解性向上効果の相加効果さらには相乗効果を有する。
前記酵素処理物(A)は、常温で中性の水に対し、100g/水100g以上の溶解度を有する物質であることが水への溶解性に優れ、生体吸収性に優れる溶解性組成物が得られるなどの点から好ましい。
前記酵素処理ヘスペリジン(α−グルコシルヘスペリジン)は、下記式(1)に示すように、ヘスペリジンのルチノース単位中のグルコシル基に、α−1,4結合により1個以上のグルコースが結合した化合物であることが好ましく、常温で中性の水に対し溶解度が高いことが、得られる組成物の溶解性を向上させることが期待できる、熱、光に安定なため、溶解性向上の安定化に寄与できるなどの点から望ましいが、好ましくは10g/水100g以上、より好ましくは50g/水100g以上の溶解度を有する。このうち、グルコースが1個だけ結合したもの(下記式(1)中のnが0のもの)を、モノグルコシルヘスペリジンと呼ぶ。
例えば、α−グルコシル糖化合物(サイクロデキストリン、澱粉部分分解物など)の共存下で、ヘスペリジンに糖転移酵素、たとえばサイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase, EC 2.4.1.19)やその他同様の作用を有する酵素を反応させることにより製造される。この酵素処理により、ヘスペリジン1分子あたり、1または複数(2〜20程度)のグルコースが結合する。
前記酵素処理ステビアは、ステビオサイド、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドF,ズルコサイドA、ルブソサイドおよびステビオールビオサイドからなる群より選ばれる1種または2種以上のステビオール配糖体に糖供与体を加え、グルコース転移酵素を作用させて糖供与体からステビオール配糖体に糖(グルコース)を転移させることにより得られる化合物であることが好ましく、例えば、ステビオール配糖体にα−グルコシルトランスフェラーゼ等を用いてグルコースを付加することで得られる。
本発明で使用される界面活性剤(B)は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を用いることが難水溶性物質の水への溶解性をより向上させることができるため好ましい。
なお、その理由は、酵素処理ステビアは、水中で、非イオン性界面活性剤とよりも、イオン性界面活性剤(例:ドデシル硫酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウムおよびドデシルトリメチルアンモニウムブロミド)と可溶化構造(混合ミセル)をより形成し易いため、フルルビプロフェンの溶解性を向上させる効果に優れる傾向があるものと推察される。
これらの中でも、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートおよびオクチルマルトピラノシドが、入手容易性、難水溶性物質(特にフルルビプロフェン)の溶解性を向上させる効果が大きくなる、人体に対する安全性が高いなどの点から好ましい。
これらの中でも、ドデシル硫酸ナトリウムおよびタウロコール酸ナトリウムが、入手容易性、難水溶性物質(特にフルルビプロフェンやプランルカスト)の溶解性を向上させる効果が大きくなるなどの点から好ましい。
これらの中でも、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドが、入手容易性、難水溶性物質(特にフルルビプロフェン)の溶解性を向上させる効果が大きくなるなどの点から好ましい。
前記難水溶性物質(C)は、ベンゼン環または複素環を有し、分子量が1,000以下であれば特に制限されず、所望の用途、目的に応じて適宜選択される。
なお、本発明で用いられる難水溶性物質(C)は、常温での水への溶解度が通常500μg/ml以下である物質のことをいう。本発明で用いられる難水溶性物質(C)は、常温での水への溶解度が0.01〜500μg/mlの範囲であっても、その水への溶解性を向上させることができる。
プランルカスト(PLH)は、アレルギー性疾患の治療薬、呼吸器系に作用する薬物(気管支喘息治療)であり、副作用として発疹、かゆみ等を引き起こすことがある。
インドメタシンは、抗炎症薬、オータコイドおよびその拮抗薬・抗アレルギー薬(アラキドン酸代謝物に対する)であり、
メフェナム酸は、抗炎症薬であり、
トルブタミドおよびグリベンクラミドは、内分泌・代謝系に作用する薬物(膵臓ホルモンと糖尿病治療薬)であり、
フェニトインは中枢神経系に作用する薬物(抗てんかん)であり、
プロブコール、フェノフィブラートおよびベザフィブラートは、内分泌・代謝系に作用する薬物(高脂血症治療)であり、
フェニルブタゾンは、抗炎症薬であり、馬などに対しても使用され、
フロセミドは、心臓血管系に作用する薬物(心不全、高血圧症治療)、泌尿器系に作用する薬物(利尿薬)であり、
リスペリドンは、中枢神経系に作用する薬物(向精神)、オータコイドおよびその拮抗薬・抗アレルギー薬(セロトニン関連薬)であり、
カルバマゼピンは、中枢神経系に作用する薬物(向精神、抗てんかん)であり、
ケトプロフェンは抗炎症薬であり、
アムホテリシンは病原性物に作用する薬物(抗真菌)であり、
パクリタキセルは、抗悪性腫瘍薬(抗生物質・天然物由来物質)であり、
ベタメゾンは、免疫系に作用する薬物(免疫抑制・増強)、皮膚用薬、内分泌・代謝系に作用する薬物(様々なホルモン)である。
本発明において、溶解性組成物の組成は、用いられる酵素処理物(A)、界面活性剤(B)および難水溶性物質(C)の種類や所望の目的に応じて調節することができる。
本発明の溶解性組成物は、酵素処理物(A)および界面活性剤(B)を含むため、噴霧乾燥法などの特殊な装置を用いる方法を用いなくても、物理混合等の簡便な方法を用いることで、難水溶性物質の常温で中性の水に対する溶解性が向上した組成物を安価に製造することができる。
このような溶解性組成物の製造は、必要に応じて加温下で行ってもよく、溶解性組成物の形状は、特に制限されず、液体状であっても固体状であってもよい。
本発明の可溶化方法は、酵素処理ヘスペリジンおよび酵素処理ステビアからなる群より選ばれる少なくとも1種の酵素処理物(A)と、
非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の界面活性剤(B)と、
ベンゼン環または複素環を有し、分子量が1,000以下である難水溶性物質(C)を、
前記難水溶性物質(C)1重量部に対し、前記酵素処理物(A)を0.1〜1000重量部、好ましくは10〜100重量部の量で、前記界面活性剤(B)を0.001〜100重量部、好ましくは0.01〜30重量部の量で混合することを特徴とする。
前記酵素処理物(A)と界面活性剤(B)と難水溶性物質(C)とを混合する方法は特に制限されない。
本発明の可溶化方法では、前記酵素処理物(A)、界面活性剤(B)、難水溶性物質(C)および必要に応じて用いられる添加剤を、例えば、物理混合することで行うことができる。この混合は、必要に応じて加温下で行ってもよい。
本発明に係る溶解性組成物は、食品、化粧品、医療品および飼料からなる群より選ばれる少なくとも1種の用途に利用することができる。
本発明の溶解性組成物は、そのまま経口摂取することもでき、また、食品、化粧品、医薬品(医薬部外品を含む。)、飼料などの原料と混合して使用することもできる。
前記食品としては、発酵食品、パン類、漬物、乾物、練り製品、粉類、缶詰、冷凍食品、レトルト食品、インスタント食品(即席麺、ドライ・フーズ、粉末飲料等)、乳製品(加工乳、脱脂粉乳等)、魚肉加工品、畜産加工品等の加工食品;菓子類等の嗜好食品;油脂類、甘味料、調味料、香辛料等の調理・調味用材料;サプリメント等の健康食品(機能性食品);特別用途食品(病者用食品、高齢者用食品、育児用食品);特定保健用食品;ゲル化剤や膨張剤等の加工材料;保存食;非常食;宇宙食;水、清涼飲料水、アルコール飲料、茶、コーヒー等の飲料などが挙げられる。
前記医薬品としては、内服薬、外用薬および注射薬等のいずれであってもよく、具体的には、錠剤、散剤(細粒剤、顆粒剤等)、カプセル剤、ドリンク剤、シロップ剤、トローチ、うがい薬、歯磨き、口中清涼剤、口臭防止剤、ドリンク剤、漢方石鹸、洗剤、シャンプー、リンス、頭髪剤、育毛剤などが挙げられる。
前記化粧品としては、パウダー、乳液、リキッド、クリーム状のファンデーション、日焼け止め、スキンローション、クリーム類、口紅、芳香剤等の化粧品などが挙げられる。
前記飼料としては液状または固形状のものが挙げられ、具体的には、各種キャットフード、ドッグフード、観賞魚の餌、養殖魚の餌などが挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明の好適態様についてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
下記物質1〜6を37℃の蒸留水50mlの入ったビーカー中に投入し、一定時間後のビーカー中の溶液におけるフルルビプロフェン(FP)の濃度をHPLCを用いて測定した。結果を図1に示す。
・物質2;FP(10mg)とドデシル硫酸ナトリウム(SDS、ナカライテスク(株)製)50mgとを物理混合した組成物[PM of FP/SDS(1.0)]
・物質3;FP(10mg)と酵素処理ヘスペリジン(Hsp−G、東洋精糖(株)製)1000mgとを物理混合した組成物[PM of FP/Hsp−G]
・物質4;FP(10mg)と酵素処理ステビア(Stevia−G、東洋精糖(株)製)1000mgとを物理混合した組成物[PM of FP/Stevia−G]
・物質5;FP(10mg)、SDS(50mg)およびHsp−G(1000mg)を物理混合した組成物[PM of FP/SDS(1.0)/Hsp−G]
・物質6;FP(10mg)、SDS(50mg)およびStevia−G(1000mg)を物理混合した組成物[PM of FP/SDS(1.0)/Stevia−G]
下記物質1'〜8'を37℃の蒸留水40mlの入ったビーカー中に投入し、一定時間後のビーカー中の溶液におけるフルルビプロフェン(FP)の濃度をHPLCを用いて測定した。結果を図2に示す。
・物質2';FP(80mg)とSDS(40mg)とを物理混合した組成物[PMof FP/SDS(1.0)]
・物質3'; FP(80mg)とStevia−G(800mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/Stevia−G]
・物質4'; FP(80mg)とSDS(2mg)とStevia−G(800mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/SDS(0.05)/Stevia−G]
・物質5'; FP(80mg)とSDS(8mg)とStevia−G(800mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/SDS(0.2)/Stevia−G]
・物質6'; FP(80mg)とSDS(20mg)とStevia−G(800mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/SDS(0.5)/Stevia−G]
・物質7'; FP(80mg)とSDS(40mg)とStevia−G(800mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/SDS(1.0)/Stevia−G]
・物質8'; FP(80mg)とSDS(60mg)とStevia−G(800mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/SDS(1.5)/Stevia−G]
物質1〜6に代えて、前記物質1,4および下記物質9,9',10,10'を用いた以外は実施例1と同様にFPの濃度を測定した。結果を図3に示す。
・物質9';FP(10mg)とTCA(100mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/TCA(2.0)/Stevia−G]
・物質10;FP(10mg)とTCA(200mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/TCA(4.0)/Stevia−G]
・物質10';FP(10mg)とTCA(300mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/TCA(6.0)/Stevia−G]
物質1〜6に代えて、前記物質1,4および下記物質11,11',12,12'を用いた以外は実施例1と同様にFPの濃度を測定した。結果を図4に示す。
・物質11';FP(10mg)とDTAB(50mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/DTAB(1.0)/Stevia−G]
・物質12;FP(10mg)とDTAB(100mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/DTAB(2.0)/Stevia−G]
・物質12';FP(10mg)とDTAB(200mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/DTAB(4.0)/Stevia−G]
物質1〜6に代えて、前記物質1,4および下記物質13,14を用いた以外は実施例1と同様にFPの濃度を測定した。結果を図5に示す。
・物質14;FP(10mg)とTween 80(100mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/Tween(0.005%)/Stevia−G]
物質1〜6に代えて、前記物質1,4および下記物質15,15',16を用いた以外は実施例1と同様にFPの濃度を測定した。結果を図6に示す。
・物質15';FP(10mg)とOMP(50mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/OMP(1.0)/Stevia−G]
・物質16;FP(10mg)とOMP(200mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/OMP(4.0)/Stevia−G]
物質1〜6に代えて、下記物質17〜22を用いた以外は実施例1と同様にプランルカスト(PLH)の濃度を測定した。結果を図7に示す。
・物質18;PLH(10mg)とSDS(50mg)とを物理混合した組成物[PM of PLH/SDS(1.0)]
・物質19;PLH(10mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of PLH/Stevia−G]
・物質20;PLH(10mg)とSDS(10mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of PLH/SDS(0.2)/Stevia−G]
・物質21;PLH(10mg)とSDS(25mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of PLH/SDS(0.5)/Stevia−G]
・物質22;PLH(10mg)とSDS(50mg)とStevia−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of PLH/SDS(1.0)/Stevia−G]
<物質23',24'および23〜25の調製例>
下記物質23',24'および23〜25を調製した。
・物質23';PLH(40mg)[Untreated PLH]
・物質24';PLH(40mg)Stevia−G(80mg)とを物理混合した組成物[PM of PLH/Stevia−G]
・物質23;PLH(40mg)とSDS(2mg)とStevia−G(80mg)とを物理混合した組成物[PM of PLH/SDS(2)/Stevia−G]
・物質24;PLH(40mg)とSDS(4mg)とStevia−G(80mg)とを物理混合した組成物[PM of PLH/SDS(4)/Stevia−G]
・物質25;PLH(40mg)とSDS(6mg)とStevia−G(80mg)とを物理混合した組成物[PM of PLH/SDS(6)/Stevia−G]
試験動物として、9週齢の雄のclean wistar rat(物質23',24'および23〜25それぞれについて5匹ずつ)を用いた。食餌は、適当量、食餌器に入れて自由摂取させた。但し、試験開始24時間前からは絶食させた。
前記調製した物質23',24'および23〜25を、PLHの濃度が8mg/mlとなるように0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム溶液(和光純薬工業(株)製)に懸濁させた。
これらの懸濁液を40mg/kgとなるように、経口ゾンデ(フチガミ器械)を用いて各clean wistar ratの胃内に投与した。
投与後、一定時間(30分、1,2,4,8時間)ごとに各clean wistar ratの頚静脈から血液を500μL採取し、遠心分離(10,000rpm,5min)により血漿を得た。
得られた血漿200μLにメタノールを800μL加え、1分間ボルテックスミキサーにより混合し、遠心分離(10,000rpm、10min)を行った。その後、上清800μLを採取し、減圧乾燥を半日行った。この乾燥物にエタノール150μLを加え、HPLC(JASCO PU−980、日本分光(株)製)のUV検出器(JASCO PU−970、日本分光(株)製)を用いて血中薬物濃度の測定を行った。
HPLCの定量条件は、吸光波長260nm、流速1.0min、カラム温度50C°、カラム5C18-MS−II(4.6mmφ×150mm)である。
上記のようにして測定したPLHの血中薬物濃度に基づき、その経時変化を調べた。
結果を図8に示す。また、図8の時間0〜8(hr)における曲線下の面積(AUC0-8)の値を表1に示す。
なお、図8の血中薬物濃度の値は、物質23',24'および23〜25をそれぞれを投与した5匹のclean wistar ratの平均値であり、AUCは、薬物血中濃度−時間曲線の曲線より下(曲線と横軸(時間軸)とで挟まれた部分)の面積である。
物質1〜6に代えて、下記物質26および27を用いた以外は実施例1と同様にFPの濃度を測定した。結果を図9に示す。
・物質27;FP(10mg)とSDS(50mg)とRutin−G(1000mg)とを物理混合した組成物[PM of FP/SDS/Rutin−G]
物質1〜6に代えて、下記物質1A〜6Wを用いた以外は実施例1と同様に溶液中の下記難水溶性物質A〜Wの濃度を測定した。
・物質2A〜2W;難水溶性物質A〜Wそれぞれ10mgとSDS50mgとを物理混合した組成物
・物質3A〜3W;難水溶性物質A〜Wそれぞれ10mgとHsp−G1000mgとを物理混合した組成物
・物質4A〜4W;難水溶性物質A〜Wそれぞれ10mgとStevia−G1000mgとを物理混合した組成物
・物質5A〜5W;難水溶性物質A〜Wそれぞれ10mg、SDS50mgおよびHsp−G1000mgを物理混合した組成物
・物質6A〜6W;難水溶性物質A〜Wそれぞれ10mg、SDS50mgおよびStevia−G1000mgを物理混合した組成物
B;メフェナム酸(和光純薬工業(株)製)
C;トルブタミド(ナカライテスク(株)製)
D;グリベンクラミド(和光純薬工業(株)製)
E;フェニトイン(和光純薬工業(株)製)
F;プロブコール(和光純薬工業(株)製)
G;フェニルブタゾン(東京化成工業(株)製)
H;フロセミド(Sigma-Aldrich Japan製)
I;リスペリドン(和光純薬工業(株)製)
J;カルバマゼピン(和光純薬工業(株)製)
K;ケトプロフェン(和光純薬工業(株)製)
L;フェノフィブラート(和光純薬工業(株)製)
M;ベザフィブラート(和光純薬工業(株)製)
N;アムホテリシン(和光純薬工業(株)製)
O;パクリタキセル(和光純薬工業(株)製)
P;ベタメゾン(和光純薬工業(株)製)
Q;p−クマル酸(東京化成工業(株)製)
R;ナリンゲニン(東京化成工業(株)製)
S;アルテピリンC(和光純薬工業(株)製)
T;クルクミン(東京化成工業(株)製)
U;フラボン(東京化成工業(株)製)
V;ドゥルパニン
W;バッカリン
Claims (7)
- ベンゼン環または複素環を有し、分子量が1,000以下であり、常温での水への溶解度が500μg/ml以下である、難水溶性物質(C)1重量部に対して、酵素処理ヘスペリジンおよび酵素処理ステビアからなる群より選ばれる少なくとも1種の酵素処理物(A)を0.1〜1000重量部の量で、界面活性剤(B)としてのドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を0.01〜30重量部の量で含んでなることを特徴とする溶解性組成物。
- 前記酵素処理物(A)が、ヘスペリジンまたはステビオール配糖体に、グルコースがα−1,4結合した化合物を含む、請求項1に記載の溶解性組成物。
- 前記難水溶性物質(C)が、フルルビプロフェン、プランルカスト、インドメタシン、メフェナム酸、トルブタミド、グリベンクラミド、フェニトイン、プロブコール、フェニルブタゾン、フロセミド、リスペリドン、カルバマゼピン、ケトプロフェン、フェノフィブラート、ベザフィブラート、アムホテリシン、パクリタキセルおよびベタメゾンからなる群より選ばれる少なくとも1種の難水溶性薬剤、および/または、p−クマル酸、アルテピリンC、クルクミン、ドゥルパニン、バッカリン、ナリンゲニンおよびフラボンからなる群より選ばれる少なくとも1種の難水溶性食品成分である、請求項1または2に記載の溶解性組成物。
- 酵素処理ヘスペリジンおよび酵素処理ステビアからなる群より選ばれる少なくとも1種の酵素処理物(A)と、界面活性剤(B)としてのSDSと、ベンゼン環または複素環を有し、分子量が1,000以下であり、常温での水への溶解度が500μg/ml以下である、難水溶性物質(C)とを混合する、難水溶性物質(C)の可溶化方法であって、
前記難水溶性物質(C)1重量部に対し、前記酵素処理物(A)を0.1〜1000重量部の量で、前記界面活性剤(B)を0.01〜30重量部の量で混合することを特徴とする難水溶性物質(C)の可溶化方法。 - 前記酵素処理物(A)が、ヘスペリジンまたはステビオール配糖体に、グルコースがα−1,4結合した化合物を含む、請求項4に記載の可溶化方法。
- 前記難水溶性物質(C)が、フルルビプロフェン、プランルカスト、インドメタシン、メフェナム酸、トルブタミド、グリベンクラミド、フェニトイン、プロブコール、フェニルブタゾン、フロセミド、リスペリドン、カルバマゼピン、ケトプロフェン、フェノフィブラート、ベザフィブラート、アムホテリシン、パクリタキセルおよびベタメゾンからなる群より選ばれる少なくとも1種の難水溶性薬剤、および/または、p−クマル酸、アルテピリンC、クルクミン、ドゥルパニン、バッカリン、ナリンゲニンおよびフラボンからなる群より選ばれる少なくとも1種の難水溶性食品成分である、請求項4または5に記載の可溶化方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶解性組成物を含有する、食品、化粧品、医療品または飼料。
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