JP5884613B2 - 空気ばね - Google Patents

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本発明は、空気ばねに関するものであり、より特定的には、デフレート時における良好なクッション性を維持しつつ、車体の沈下量およびストッパの耐久性低下を抑制することが可能な空気ばねに関するものである。
鉄道車両などにおいては、車両走行時に車体に負荷される衝撃や振動を軽減するため、車両本体と台車との間に空気ばねが配置される。図19および図20を参照して、空気ばねとしては、外筒110と、その下方に配置される下面板120と、外筒110と下面板120とを接続するように配置されるゴム製のダイヤフラム130と、下面板120の下方に位置する積層ゴム140と、積層ゴム140の下方に位置する積層ゴム下板150とを主に備えたボルスタレス空気ばね100がよく知られている。また、デフレート時の上下方向における良好なクッション性の確保や水平方向における変位への対応を可能とするため、積層ゴム140とは別に、弾性変形可能な内蔵ストッパをさらに備えた空気ばねが提案されている(たとえば、特許文献1および2参照)。
特開2009−156330号公報 特開2003−254378号公報
特許文献1および2の空気ばねでは、デフレート時における水平方向の変位を内蔵ストッパの剪断変形により緩和するため、その変位量が大きい場合には内蔵ストッパの耐久性が低下するという問題がある。また、内蔵ストッパとしては、良好なクッション性を確保するために比較的バネ定数が小さいものが用いられる。そのため、デフレート時の上下方向における良好なクッション性が確保される一方で、車体の沈下量が大きくなるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、デフレート時における車体の沈下量およびストッパの耐久性低下を抑制することが可能な空気ばねを提供することである。
本発明の空気ばねは、第1支持部材と、第1支持部材から見て主荷重方向に間隔をおいて配置される第2支持部材と、第1支持部材と第2支持部材とを接続することにより閉鎖空間を形成し、弾性変形可能なダイアフラムと、第2支持部材から見て第1支持部材側とは反対側に配置され、弾性変形可能な第1ストッパと、第1ストッパから見て第2支持部材側とは反対側に配置される第3支持部材と、第1支持部材の第2支持部材に対向する面である第1対向面、第2支持部材の第1支持部材に対向する面である第2対向面、または第3支持部材の第1支持部材に対向する面である第3対向面のいずれかの面である第2ストッパ支持面上に配置され、弾性変形可能な第2ストッパと、第2ストッパから見て第2ストッパ支持面側とは反対側に配置される第4支持部材とを備えている。第4支持部材には、第2ストッパ支持面側に接近するように突出した第1変位制限部が形成されている。第1対向面または第2対向面上には、主荷重方向に沿った方向に突出し、デフレート時に主荷重方向に垂直な方向において第1変位制限部に対向する第2変位制限部が形成されている。第1変位制限部および第2変位制限部は、デフレート時に第1変位制限部の第2変位制限部に対向する面と第2変位制限部の第1変位制限部に対向する面とが、主荷重方向において互いに沿うように形成されている。
本発明の空気ばねにおいて、第4支持部材には、第2ストッパ支持面側に接近するように突出した第1変位制限部が形成されている。そのため、第1変位制限部が形成されない空気ばねに比べて、第4支持部材と第2ストッパ支持面との間の距離がより小さくなる。これにより、デフレート時に第2ストッパ支持面上に配置される第2ストッパが圧縮される場合に、第4支持部材と第2ストッパ支持面側に配置される構成部材とが当接し易くなる。その結果、デフレート時における第2ストッパの圧縮量が低減される。また、本発明の空気ばねでは、第1対向面または第2対向面上に、デフレート時に主荷重方向に垂直な方向において第1変位制限部に対向する第2変位制限部が形成されている。そのため、デフレート時において、第4支持部材の主荷重方向に垂直な方向への変位が制限される。これにより、第4支持部材が配置される第2ストッパの主荷重方向に垂直な方向における変位が制限され、その結果第2ストッパの耐久性の低下を抑制することができる。このように、本発明の空気ばねによれば、デフレート時における車体の沈下量およびストッパの耐久性低下を抑制することが可能な空気ばねを提供することができる。
上記空気ばねにおいて、第1変位制限部および第2変位制限部は、デフレート時に第1変位制限部の第2変位制限部に対向する面と第2変位制限部の第1変位制限部に対向する面とが互いに接触するように形成されていてもよい。これにより、第2ストッパの主荷重方向に垂直な方向における変位をより効果的に制限することができる。その結果、ストッパの耐久性の低下をより効果的に制限することができる。
上記空気ばねにおいて、第1変位制限部および第2変位制限部は、デフレート時に主荷重方向に垂直な方向に互いに間隔をおいて形成されていてもよい。これにより、第2ストッパの主荷重方向に垂直な方向における変位を制限しつつ、さらに当該方向から加えられる外力を容易に緩和することができる。すなわち、当該方向から加えられる微小な外力を第2ストッパの変位により緩和することが可能となり、その結果車両の乗り心地を改善することができる。
上記空気ばねでは、第1変位制限部と第2変位制限部との間の上記間隔をd、第2ストッパのバネ定数をK、第4支持部材の第2ストッパに配置される側とは反対側の面上に配置された滑り部材における滑り面の静止摩擦係数をμ上記滑り部材と、第1対向面または第2対向面上に配置された滑り部材との接触面における垂直抗力をFとした場合、Kd≧μの関係が満たされてもよい。これにより、主荷重方向に垂直な方向から外力が加えられる場合に、第1変位制限部と第2変位制限部とが当接する前に、第1支持部材と第4支持部材または第2支持部材と第4支持部材との間に滑りを生じさせることができる。その結果、車両の乗り心地をさらに改善することができる。
上記空気ばねにおいて、滑り面の静止摩擦係数であるμは、0.4以下であってもよい。これにより、第1変位制限部と第2変位制限部との当接を抑制しつつ、第1支持部材と第4支持部材または第2支持部材と第4支持部材との間に滑りを生じさせることがより容易になる。
以上の説明から明らかなように、本発明の空気ばねによれば、デフレート時における良好なクッション性を維持しつつ車体の沈下量を低減し、かつストッパの耐久性低下を抑制することが可能な空気ばねを提供することができる。
空気ばねの構造を示す概略断面図である。 空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 外部ストッパの構造を示す概略断面図である。 外部ストッパの構造を部分的に示す概略断面図である。 空気ばねの構造を拡大して示す概略断面図である。 実施の形態2の空気ばねの構造を示す概略断面図である。 実施の形態2の空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 実施の形態2の空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 実施の形態2の空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 実施の形態2の空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 実施の形態2の空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 実施の形態2の空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 実施の形態2の空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 実施の形態2の空気ばねの動作を説明するための概略断面図である。 空気ばねの構造を示す概略断面図である。 空気ばねの構造を示す概略断面図である。 従来の空気ばねの構造を示す概略断面図である。 従来の空気ばねの構造を示す概略断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(実施の形態1)
はじめに、本発明の一実施の形態である実施の形態1について説明する。まず、本実施の形態の空気ばねの構造について説明する。図1を参照して、本実施の形態の空気ばね1は、第1支持部材としての外筒11と、第2支持部材としての下面板12と、ダイアフラム13と、第1ストッパとしての外部ストッパ14と、第3支持部材としてのゴム下板15と、第2ストッパとしての内蔵ストッパ16と、第4支持部材としての制限金具17とを主に備えている。
外筒11の軸線(中心軸)Pを含む領域には、軸線Pに沿って下面板12側とは反対側に突出する車体側スピゴット11aが形成されている。車体側スピゴット11aの外周部には、Oリング11bが取り付けられている。外筒11は、車体側スピゴット11aを介して車体側(図示しない)に接続される。
下面板12は、外筒11と共に軸線Pを共有するように、外筒11から見て主荷重方向に間隔をおいて配置されている。下面板12の外筒11に対向する面である第2対向面12a上の制限金具17より外側には、主荷重方向に沿った方向に突出する第2変位制限部としてのシール部12bが形成されている。
ダイアフラム13は、外筒11と下面板12とを接続することにより閉鎖空間を形成する。具体的には、ダイアフラム13の両端は、外筒11および下面板12によりそれぞれ支持される。これにより、ダイアフラム13、外筒11および下面板12は、閉鎖空間Sを形成する。また、ダイアフラム13は、たとえばゴムなどからなり、弾性変形可能となっている。
外部ストッパ14は、下面板12から見て外筒11側とは反対側に配置されている。外部ストッパ14は、金属などからなる硬質層14aおよびゴムなどからなる弾性層14bを複数有し、硬質層14aと弾性層14bとが主荷重方向において交互に積層された構造を有している。外部ストッパ14は、複数の弾性層14bを有することにより、弾性変形が可能となっている。また、外部ストッパ14の軸線Pを含む領域には中空部が形成されている。
ゴム下板15は、外筒11および下面板12と共に軸線Pを共有するように、外部ストッパ14から見て下面板12とは反対側に配置されている。ゴム下板15の軸線Pの付近には、軸線Pに沿って外部ストッパ14側とは反対側に突出する台車側スピゴット15aが形成されている。すなわち、ゴム下板15には、軸線Pを中心軸として突出する小径部としての台車側スピゴット15aが取り付けられている。台車側スピゴット15aの外周部には、Oリング15bが取り付けられている。ゴム下板15は、台車側スピゴット15aを介して、台車(図示しない)側に接続される。そして、空気ばね1は、ゴム下板15の支持面15cにおいて、車体(図示しない)を台車(図示しない)に対して支持する。
内蔵ストッパ16は、下面板12の外筒11に対向する第2対向面12a上に配置されている。内蔵ストッパ16は、たとえば軸線Pを中心とした円筒形状を有し、軸線Pを含む領域に中空部を有している。内蔵ストッパ16は、たとえば塊状のゴムなどからなり、弾性変形が可能となっている。内蔵ストッパ16のバネ定数は特に限定されるものではなく、外部ストッパ14のバネ定数より大きくてもよく、また小さくてもよい。
制限金具17は、内蔵ストッパ16から見て第2対向面12aとは反対側に配置されている。制限金具17の端部を含む領域には、第2対向面12a側に接近するように突出した第1変位制限部としての屈曲部17aが形成されている。屈曲部17aは、デフレート時に下面板12に形成されたシール部12bに対して、主荷重方向に垂直な方向において対向するように形成されている。
屈曲部17aおよびシール部12bは、デフレート時に屈曲部17aのシール部12bに対向する面である屈曲面17bとシール部12bの屈曲部17aに対向する面であるシール内壁面12cとが、主荷重方向において互いに沿うように形成されている。より具体的には、屈曲部17aおよびシール部12bは、デフレート時に屈曲面17bとシール内壁面12cとが互いに平行になるように形成されている。また、本実施の形態の空気ばね1では、デフレート時において屈曲部17aとシール部12bとは、屈曲面17bとシール内壁面12cとが互いに接触するように形成されている。
次に、本実施の形態の空気ばね1の作用について説明する。図2を参照して、ダイアフラム13の内側に形成される閉鎖空間S内において所定の圧力が保持されたインフレート状態では、車両走行時に台車(図示しない)側より加えられる衝撃や振動は、ダイアフラム13の弾性変形により緩和される。一方、図3を参照して、閉鎖空間S内の圧力が低下した状態、たとえばパンク状態であるデフレート状態においては、外筒11が下面板12側へ下降し、外筒11と制限金具17とが当接した状態となる。そして、外筒11がさらに下降することに伴い、図4に示すように制限金具17に接触して配置される内蔵ストッパ16が主荷重方向に圧縮される。そして、制限金具17の屈曲部17aが下面板12に当接することにより、外筒11の下降が止まる。また、当該デフレート時において、主荷重方向に垂直な方向から振動や衝撃が加えられ、制限金具17が当該方向に変位しようとする場合、屈曲面17bとシール内壁面12cとが当接するためその変位は制限される。
以上のように、本実施の形態の空気ばね1では、外部ストッパ14とは別に弾性変形可能な内蔵ストッパ16が、下面板12の第2対向面12a上に配置されている。そのため、デフレート時に外筒11が下面板12側へ下降する際に当該内蔵ストッパ16が圧縮され、その結果デフレート時の上下方向における良好なクッション性が確保される。また、空気ばね1では、制限金具17の端部を含む領域に第2対向面12a側に接近するように突出した屈曲部17aが形成されている。そのため、屈曲部17aが形成されない空気ばねに比べて、制限金具17と第2対向面12aとの間の距離がより小さくなる。これにより、デフレート時に第2対向面12a上に配置される内蔵ストッパ16が圧縮される場合に、制限金具17と第2対向面12aとがより当接し易くなる。その結果、デフレート時における内蔵ストッパ16の圧縮量が低減され、車体の沈下量が抑制される。また、空気ばね1では、制限金具17より外側の第2対向面12a上に、デフレート時に主荷重方向に垂直な方向において屈曲部17aに対向するシール部12bが形成されている。そのため、制限金具17が主荷重方向に垂直な方向に変位しようとする場合、屈曲部17aとシール部12bとが当接することによりその変位が制限される。これにより、内蔵ストッパ16の当該方向における変位が制限され、その結果内蔵ストッパ16の耐久性の低下を抑制することができる。このように、本実施の形態の空気ばね1は、デフレート時における良好なクッション性を維持しつつ、車体の沈下量およびストッパの耐久性低下を抑制することが可能な空気ばねとなっている。
また、空気ばね1では、屈曲部17aおよびシール部12bは、屈曲面17bと、シール内壁面12cとが互いに接触するように形成されている。これにより、内蔵ストッパ16の主荷重方向に垂直な方向における変位をより効果的に制限することができる。より具体的には、内蔵ストッパ16の当該方向における変形を制限することができる。その結果、内蔵ストッパ16の耐久性の低下をより効果的に制限することができる。
このように、屈曲面17bとシール内壁面12cとを接触させた場合には、内蔵ストッパ16の主荷重方向に垂直な方向への変位を効果的に制限することができる一方、外筒11と制限金具17との間の摺動性が悪い(摩擦抵抗が大きい)場合には当該方向から加えられる衝撃や振動が十分に緩和されず、車両の脱線係数が大きくなる場合がある。この場合、図1に示すように外筒11の下面板12に対向する第1対向面11c、および制限金具17の外筒11に対向する面17c上に、低摩擦材からなる滑り部材11d,17dをそれぞれ配置してもよい。これにより、主荷重方向に垂直な方向から加えられる衝撃や振動を、外筒11と制限金具17との間に生じる滑りによって効果的に緩和することができる。
また、空気ばね1において、屈曲面17bおよびシール内壁面12cの少なくともいずれか一の上には、低摩擦材からなる滑り部材(図示しない)が配置されていてもよい。これにより、デフレート時に内蔵ストッパ16が圧縮されるとともに制限金具17が下面板12側に下降する際に、制限金具17の屈曲部17aとシール部12bとの間の摩擦抵抗が小さくなる。その結果、デフレート時における制限金具17の下降動作が滑らかになり、内蔵ストッパ16をより容易に圧縮することができる。
また、空気ばね1において、シール部12bは、制限金具17より外側の第2対向面12a上に形成することが簡便であるが、これに限られるものではない。すなわち、シール部12bは、主荷重方向に垂直な方向において制限金具17の屈曲部17aに対向し、また制限金具17の上方から平面的に見て露出するように形成されていればよい。たとえば、シール部12bは下面板12の中心部であって制限金具17より内側の第2対向面12a上に形成されてもよい。
また、空気ばね1において、外部ストッパ14は、複数の硬質層14aおよび弾性層14bが主荷重方向において交互に積層された構造を有していてもよいが、これに限られるものではない。すなわち、外部ストッパ14は弾性変形が可能であればよく、図5に示すように、たとえば軸線Pを含む領域に中空部を有するストッパ支持部材14cの外周部に軸線Pを中心とした円錐面を有する塊状のゴムからなる弾性層14bが配置された構造を有していてもよい。また、図6に示すように、ストッパ支持部材14cの外周部に複数の硬質層14aおよび弾性層14bが軸線Pを中心とした円錐面を形成するように交互に積層された構造を有していてもよい。また、外部ストッパ14は、上述のような積層構造を有さず、塊状のゴムであってもよい。
また、空気ばね1において、内蔵ストッパ16は塊状のゴムであってもよいが、これに限られるものではない。すなわち、内蔵ストッパ16は弾性変形が可能であればよく、外部ストッパ14と同様に、複数の硬質層および弾性層が主荷重方向において交互に積層された構造を有していてもよい。また、軸線Pを含む領域に中空部を有するストッパ支持部材の外周部に複数の硬質層および弾性層が軸線Pを中心とした円錐面を形成するように交互に積層された構造を有していてもよい。
また、空気ばね1では、図7に示すように制限金具17は、内蔵ストッパ16が予圧縮された状態が維持されるように配置されていてもよい。これにより、デフレート時における内蔵ストッパ16の圧縮量がより低減され、その結果車体の沈下量をより効果的に抑制することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の他の実施の形態である実施の形態2について説明する。まず、本実施の形態の空気ばね2の構造について説明する。本実施の形態の空気ばね2は、基本的には実施の形態1の空気ばね1と同様の構成を備え、かつ同様の効果を奏する。しかし、本実施の形態の空気ばね2は、制限金具とシール部との位置関係において、実施の形態1の空気ばね1とは異なっている。
図8を参照して、空気ばね2では、制限金具27の屈曲部27aとシール部22bとは、主荷重方向に垂直な方向において互いに間隔dをおいて形成されている。また、空気ばね2では、内蔵ストッパ26のバネ定数をK、制限金具27の内蔵ストッパ26に配置される側とは反対側の面27c上に配置された滑り部材27dにおける滑り面の静止摩擦係数をμ、滑り部材27dと第1対向面21c上に配置された滑り部材21dとの接触面における垂直抗力をFとした場合、Kd≧μの関係が満たされてもよいし、またKd<μの関係が満たされてもよい。なお、垂直抗力Fは、車両全体の設計により適宜選択される。
次に、本実施の空気ばね2の作用について説明する。まず、Kd≧μの関係を満たされる場合の空気ばね2の作用について説明する。図9を参照して、まず、ダイアフラム23内の圧力が低下したデフレート状態となり、外筒21に配置された滑り部材21dと制限金具27に配置された滑り部材27dとが当接した状態となる。次に、図10を参照して、車両走行において主荷重方向に垂直な方向から荷重(衝撃や振動を含む)が加えられ、内蔵ストッパ26が当該方向に変位する。ここで、内蔵ストッパ26が間隔dだけ変位したときの内蔵ストッパ26の弾性力Kdは、外筒21に加わる最大静止摩擦力μ以上である。そのため、内蔵ストッパ26が間隔dだけ変位する前、すなわち制限金具27の屈曲部27aがシール部22bに当接する前に、内蔵ストッパ26の弾性力Kdの反力として外筒21に加わる力が最大静止摩擦力μ以上となり、その結果外筒21と制限金具27との間に滑りが生じる。そして、図11および図12を参照して、外筒21は動摩擦力μを受けつつ制限金具27上を滑る(μ:滑り部材27dの滑り面における動摩擦係数)。このように、空気ばね2がKd≧μの関係を満たす場合には、空気ばね2に対して主荷重方向に垂直な方向から荷重が加えられても制限金具27とシール部22bとが当接しないため、制限金具27とシール部22bとの衝突による衝撃の発生が抑制される。
次に、Kd<μの関係が満たされる場合の空気ばね2の作用について説明する。図13を参照して、まず、上述の場合と同様にダイアフラム23内の圧力が低下したデフレート状態となり、滑り部材21dと滑り部材27dとが当接した状態となる。次に、図14を参照して、空気ばね2に対して主荷重方向に垂直な方向から荷重が加えられることにより、内蔵ストッパ26が当該方向に変位する。ここで、内蔵ストッパ26が間隔dだけ変位したときの内蔵ストッパ26の弾性力Kdは、外筒21に加わる最大静止摩擦力μより小さい。そのため、内蔵ストッパ26が間隔dだけ変位する前、すなわち制限金具27の屈曲部27aがシール部22bに当接する前において、内蔵ストッパ26の弾性力Kdの反力として外筒21に加わる力が最大静止摩擦力μより小さくなる。その結果、図15に示すように、外筒21と制限金具27との間の滑りが生じる前に制限金具27の屈曲部27aがシール部22bに当接する。そして、図16に示すように、主荷重方向に垂直な方向からの荷重がさらに加えられることにより、内蔵ストッパ26の当該方向への変位が制限されつつ、外筒21が制限金具27上を滑る。
以上のように、本実施の形態の空気ばね2では、制限金具27の屈曲部27aおよびシール部22bは、主荷重方向に垂直な方向に互いに間隔をおいて形成されている。これにより、内蔵ストッパ26の当該方向における変位を制限しつつ、当該方向から加えられる荷重を容易に緩和することができる。すなわち、当該方向から加えられる微小な荷重を内蔵ストッパ26の変位により緩和することが可能となり、その結果車両の乗り心地を改善することができる。たとえば、車両が直線走行する場合など、当該方向に加わる荷重が微小である場合には、内蔵ストッパ26が変位することにより当該荷重が緩和される。そして、車両がカーブ走行する場合など、当該方向に過大な荷重が加わる場合には、内蔵ストッパ26の変位は一定量に制限され、外筒21と制限金具27との間に生じる滑りにより当該荷重が緩和される。
また、空気ばね2がKd≧μの関係を満たす場合には、制限金具27とシール部22bとが当接することなく外筒21と制限金具27との間の滑りが生じ、これにより荷重が緩和される。これにより、主荷重方向に垂直な方向から荷重が加えられる場合に、屈曲部27aとシール部12bとが当接する前に外筒11と制限金具17との間に滑りを生じさせることができる。その結果、車両の乗り心地をさらに改善することができる。
また、空気ばね2において、静止摩擦係数μは、0.4以下であることが好ましく、0.2以下であることがより好ましい。これにより、空気ばね2がKd≧μの関係を満たすことがより容易になる。その結果、制限金具27とシール部22bとの当接を抑制しつつ、外筒21と制限金具27との間に滑りを生じさせることがより容易になる。
また、空気ばね2において、屈曲部27aとシール部22bとの間の間隔dは、内蔵ストッパ26の高さの1/2以下であることが好ましい。このように、屈曲部27aとシール部22bとの間の間隔d、すなわち内蔵ストッパ26が主荷重方向に垂直な方向において変位可能な距離は、内蔵ストッパ26の耐久性の低下を抑制することが可能な範囲内とすることができる。
また、空気ばね2において、屈曲面27bおよびシール内壁面22cの少なくともいずれか一の上には、たとえばゴムなどの弾性部材が配置されていてもよい。これにより、空気ばね2がKd<μの関係を満たす場合において、主荷重方向に垂直な方向から荷重が加えられて屈曲部27aとシール部22bとが衝突する際、その衝突による衝撃を当該弾性部材により緩和することができる。
また、空気ばね2においては、屈曲部27aと下面板22の第2対向面22aとの間の摩擦抵抗が滑り部材21d,27dの間の摩擦抵抗よりも十分に大きい場合には、当該摩擦抵抗により内蔵ストッパ26の主荷重方向に垂直な方向における変位を制限することも可能である。
また、上記実施の形態1および2の空気ばね1,2では、内蔵ストッパ16,26が、下面板12,22の外筒11,21に対向する面である第2対向面12a,22a上に配置される場合についてのみ説明したが、本発明の空気ばねはこれに限られるものではない。すなわち、図17を参照して、本発明の空気ばねは、内蔵ストッパ36が外筒31の下面板32に対向する面である第1対向面31c上に配置され、かつ制限金具37より外側の第1対向面31c上に主荷重方向に沿った方向に突出するシール部31eが形成された空気ばね3であってもよい。図17に示すように、空気ばね3においてシール部31eは、デフレート時に主荷重方向に垂直な方向において屈曲部37aに対向する。また、図18を参照して、本発明の空気ばねは、ゴム下面板45の外筒41に対向する面である第3対向面45c上に内蔵ストッパ46が配置された空気ばね4であってもよい。図18に示すように、内蔵ストッパ46は、主荷重方向において下面板42によりも上側に位置するように配置されている。これにより、空気ばね1,2,3の内蔵ストッパ16,26,36と同様に、空気ばね4の内蔵ストッパ46は、デフレート時の上下方向におけるクッション性の良化のために機能することができる。このように空気ばね3,4は、上記実施の形態1および2の空気ばね1,2とは内蔵ストッパの配置という点においてその構造が異なるものの、空気ばね1,2と同様の効果を奏する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の空気ばねは、デフレート時における良好なクッション性を維持しつつ、車体の沈下量およびストッパの耐久性低下を抑制することが要求される空気ばねにおいて、特に有利に適用され得る。
1,2,3,4 空気ばね、11,21,31,41 外筒、11a 車体側スピゴット、11b,15b Oリング、11c,21c,31c 第1対向面、11d,17d,21d,27d 滑り部材、12,22,32,42 下面板、12a,22a 第2対向面、12b,22b,31e シール部、12c,22c シール内壁面、13,23 ダイアフラム、14 外部ストッパ、14a 硬質層、14b 弾性層、14c ストッパ支持部材、15,45 ゴム下板、15a 台車側スピゴット、15c 支持面、16,26,36,46 内蔵ストッパ、17,27,37 制限金具、17a,27a,37a 屈曲部、17b,27b 屈曲面、17c,27c 面、45c 第3対向面。

Claims (5)

  1. 第1支持部材と、
    前記第1支持部材から見て主荷重方向に間隔をおいて配置される第2支持部材と、
    前記第1支持部材と前記第2支持部材とを接続することにより閉鎖空間を形成し、弾性変形可能なダイアフラムと、
    前記第2支持部材から見て前記第1支持部材側とは反対側に配置され、弾性変形可能な第1ストッパと、
    前記第1ストッパから見て前記第2支持部材側とは反対側に配置される第3支持部材と、
    前記第1支持部材の前記第2支持部材に対向する面である第1対向面、前記第2支持部材の前記第1支持部材に対向する面である第2対向面、または前記第3支持部材の前記第1支持部材に対向する面である第3対向面のいずれかの面である第2ストッパ支持面上に配置され、弾性変形可能な第2ストッパと、
    前記第2ストッパから見て前記第2ストッパ支持面側とは反対側に配置される第4支持部材とを備え、
    前記第4支持部材には、前記第2ストッパ支持面側に接近するように突出した第1変位制限部が形成されており、
    前記第1対向面または前記第2対向面上には、前記主荷重方向に沿った方向に突出し、デフレート時に前記主荷重方向に垂直な方向において前記第1変位制限部に対向する第2変位制限部が形成されており、
    前記第1変位制限部および前記第2変位制限部は、デフレート時に前記第1変位制限部の前記第2変位制限部に対向する面と前記第2変位制限部の前記第1変位制限部に対向する面とが、前記主荷重方向において互いに沿うように形成されており、
    前記第1変位制限部の下端部が、前記第2支持部材の上端部に当接可能に構成されている、空気ばね。
  2. 前記第1変位制限部および前記第2変位制限部は、デフレート時に前記第1変位制限部の前記第2変位制限部に対向する面と前記第2変位制限部の前記第1変位制限部に対向する面とが互いに接触するように形成されている、請求項1に記載の空気ばね。
  3. 前記第1変位制限部および前記第2変位制限部は、デフレート時に前記主荷重方向に垂直な方向に互いに間隔をおいて形成されている、請求項1に記載の空気ばね。
  4. 前記第1変位制限部と前記第2変位制限部との間の前記間隔をd、前記第2ストッパのバネ定数をK、前記第4支持部材の前記第2ストッパに配置される側とは反対側の面上に配置された滑り部材における滑り面の静止摩擦係数をμ、前記滑り部材と、前記第1対向面または前記第2対向面上に配置された滑り部材との接触面における垂直抗力をFzとした場合、Kd≧μの関係が満たされる、請求項3に記載の空気ばね。
  5. 前記滑り面の静止摩擦係数μは、0.4以下である、請求項4に記載の空気ばね。
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