JP5884466B2 - 固定子及び回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、固定子、及び、その固定子を有する回転電機に関する。特に、本発明は、分布巻きの巻線構造を有する固定子の小型化に関する。
従来技術として、特許文献1は、回転電機の分布巻き巻線構造を開示する。この巻線構造は、導線が両側面を重ね合わせて巻かれた整列巻きの巻線を有する。各相の巻線は、コイルエンド部においてクランク形状の部分を有し、クランク形状の部分は、互いに幅方向に近接するように配置される。また、各相の巻線は、回転電機の固定子鉄芯における複数のスロットを跨いで巻かれる。
特許第4234749号明細書
しかしながら、特許文献1の従来技術において、固定子(ステータ)のコアを小型化しようとすると、スロットの断面形状が長方形で且つティースの断面形状が台形であるためスロットを小さくせざるを得ない。結果として、巻線の量が少なくなり、モータ出力が低下する。
本発明は、上記のような問題を鑑み、回転電機の出力を落とさず、固定子のコアを小型化することを目的とする。
本発明のある態様に係る回転電機の固定子は、複数のスロットを有するコアと、それぞれのコイルピッチが2以上であり相が異なる複数のコイルと、を備える。この固定子は、前記複数のコイルが各スロットを通過することによって前記各スロット内に形成される通電部を備える。前記通電部は、前記各スロットの底部側に位置して前記回転電機の半径方向より周方向に長い第一部分と、前記各スロットの開口部側に位置して前記回転電機の周方向より半径方向に長い第二部分と、を備える。前記複数のコイルのうちのある一つのコイルは、前記底部側の前記第一部分を構成し、前記複数のコイルのうちの他のコイルは、前記開口部側の前記第二部分を構成する。また、各コイルは、複数の巻線束の組合せから形成されており、前記底部側の前記第一部分において、前記一つのコイルの前記複数の巻線束が周方向に配列され、前記開口部側の前記第二部分において、前記他のコイルの前記複数の巻線束が半径方向に配列される。
本発明によれば、回転電機の出力を落とさず、固定子のコアを小型化することができる。
各実施形態に係る回転電機の軸方向における概略断面図である。 各実施形態に係る固定子コアの断面図である。 第一実施形態に係る略円環状の固定子を周方向に沿って展開した部分展開図である。 第一実施形態に係る個々のコイルを示す斜視図である。 (a)回転電機の外側から見たコイルエンドの斜視図である。(b)回転電機の内側から見たコイルエンドの斜視図である。 (a)略円環状の固定子を周方向に沿って展開した場合の固定子の部分端面図である。(b)略円環状の固定子を周方向に沿って展開した場合の固定子の部分側面図である。 固定子コアの軸方向の端面に沿った巻線体の断面図である。 (a)第一実施形態に係るスロット内での通電部を示す軸方向に垂直な断面図である。(b)従来技術のスロット内での通電部を示す断面図である。(c)第一実施形態に係るスロット内での通電部の他の例を示す軸方向に垂直な断面図である。 (a)第一巻線(第一の巻線束)又は第二巻線(第二の巻線束)の一例を示す斜視図である。(b)第一巻線又は第二巻線の一例を示す側面図である。 回転電機の巻線回路図である。 第二実施形態に係る個々のコイルを示す斜視図である。 (a)図11のXIIa−XIIaに沿ったコイルの断面図である。(b)図11のXIIb−XIIbに沿ったコイルの断面図である。(c)従来技術のスロット内でのコイルの断面図である。(d)従来技術のスロット内でのコイルの他の断面図である。 第二実施形態に係る略円環状の固定子の部分端面図である。 第二実施形態に係るスロット内での通電部を示す軸方向に垂直な断面図である。
以下では図面を参照して本発明を実施するための形態について、さらに詳しく説明する。
<第一実施形態>
図1は、実施形態に係る巻線構造を有する回転電機の軸方向における概略断面図を示す。回転電機は、電動機又は発電機又はその両方として機能する。
回転電機1は、固定子(ステータ)2、固定子2と同軸的に配置される回転子(ロータ)3、固定子2と回転子3とを収容するケース4とを備える。固定子2と回転子3は略円環状の形状を有し、固定子2は回転子3の外周を包囲して配置される。回転子3は、中心部に回転軸5が取り付けられ、回転軸5は、軸受6を介してケース4に回転可能に支持される。これにより、回転子3は、ケース4に固定された固定子2に対して回転可能である。
回転子3は周方向に等間隔に配置された複数の永久磁石7を有する。回転子3は、固定子2の巻線体11から与えられる回転磁束によって発生する永久磁石の反力により、回転軸5を中心に回転する。
図2は、固定子コア10の断面図を示す。固定子2は、略円環状の固定子コア(固定子鉄心)10を有する。固定子コア10の内周部に後述の巻線体11が取り付けられる。固定子コア10は、略円環状の本体部10aと、本体部10aから半径方向に突出する複数の歯部(ティース)10bを備える。隣接する歯部10bの間には、巻線体11を収容するスロット12が形成される。複数の歯部10bは、所定の角度間隔で周方向(円周方向)に配置される。複数のスロット12も、所定の角度間隔で周方向に配置される。
スロット12は、略円環状の本体部10a側にある底部12aと、底部12aと反対側で回転子3に対向する開口部12bと、を有する。スロット12は、従来技術と異なり、回転子3に対向する開口部12bに向かって、周方向の幅が狭くなる先細りの形状(テーパ形状)を有し、軸方向に垂直な方向における断面の形状が長方形でない。本実施形態では、スロット12の底部12a側の形状は矩形となっており、スロット12の開口部12b側の形状は台形である。スロット12に挟まれた歯部10bは、その先端に向かって、周方向の幅が広がる末広がりの形状を有してよい。
図3は、第一実施形態に係る略円環状の固定子2を周方向に沿って展開した部分展開図である。巻線体11は、スロット12に対して分布巻きされた複数のコイル14から構成される。複数のコイル14は、各相のコイル14からなる。
図4は、第一実施形態に係る個々のコイル14を示す斜視図である。コイル14は、第一巻線15と第二巻線16の対からなる。第一巻線15と第二巻線16は、それぞれ導線(素線)30が巻かれて形成されており、第一の巻線束と第二の巻線束と称してもよい。第一巻線15と第二巻線16は、それぞれの導線30を接続部35で直列に接続して、一つのコイル14を構成する。導線30は、銅線などの金属線である。第一巻線15の上側と下側のコイルエンド部15a、15bは、それぞれ、回転電機1の回転軸方向に屈曲する第一クランク形状部15aA、15bAを有する。また、第一巻線15の上側と下側のコイルエンド部15a、15bは、それぞれ回転電機1の半径方向に屈曲する第二クランク形状部15aB、15bBを有する。なお、コイルエンド部は、固定子コア10(歯部10b)の軸方向の端面上に位置する巻線の部分である。
また、第二巻線16の上側と下側のコイルエンド部16a、16bは、それぞれ回転電機1の回転軸方向に屈曲する第一クランク形状部16aA、16bAを有する。第二巻線16の上側と下側のコイルエンド部16a、16bは、それぞれ回転電機1の半径方向に屈曲する第二クランク形状部16aB、16bBを有する。
図4の点線の囲みで示すように、第一巻線15の第一クランク形状部15aA、15bAは、第二巻線16の第二クランク形状部16aB、16bBと間隔を空けて対向して、交差する。一方、第一巻線の15の半径方向に曲がる第二クランク形状部15aB、15bBと第二巻線16の回転軸方向に曲がる第一クランク形状部16aA、16bAは、交差しない。
第一巻線15の左側直線部15cと第二巻線16の左側直線部16cは、回転電機1の周方向において接して重なる。一方、第一巻線15の右側直線部15dと第二巻線16の右側直線部16dは、回転電機1の半径方向において接して重なる。なお、左側直線部15cと左側直線部16c、且つ、右側直線部15dと右側直線部16dは、接さずに若干間隔を空けて重なってもよい。
この構成により、ある巻線が、隣接するスロットに組みつけられている巻線への乗り上げと潜り込みの両方を非常に狭い領域で行う必要がなくなる。このため、巻線は大きな変形を受けず、従来技術に比較して、コイルエンドの小型化ができる。また、コイルエンド部をスロットから大きく離す必要がないため、従来技術や普通の分布巻に比べ、大幅なコイルエンドの小型化が可能である。
第一巻線15の上側のコイルエンド部15aと第二巻線16の上側のコイルエンド部16aとの間には、右側(即ち、スロット12を通る直線部15dと直線部16dが半径方向に重なる側)で隙間が生じている。同様に、第一巻線15の下側のコイルエンド部15bは、第二巻線16の下側のコイルエンド部16bとの間には、右側で隙間が生じている。
図5(a)(b)は、それぞれ、回転電機1の外側と内側から見たコイルエンドの斜視図である。第一巻線15と第二巻線16のコイルエンド部の間の上述の隙間の存在により、容易に、あるコイル14の第一巻線15が、隣接する別のコイル14’の第一巻線15’のコイルエンド部に潜り込みながらスロット12に入る。逆に、この隣接するコイル14’の第一巻線15’と第二巻線16’が、コイル14の第二巻線16のコイルエンド部に潜り込みながらスロット12に入る。
図6(a)(b)は、それぞれ、略円環状の固定子2を周方向に沿って展開した場合の固定子2の部分端面図と部分側面図である。第一巻線15と第二巻線16のコイルエンド部の間の上述の隙間の存在により、あるコイル14の第一巻線15は、歯部10b上で、隣接するコイル14’の第一巻線15’と、互いに平行に延在して軸方向に接して重なっている。これにより、巻線の占積率が向上し、回転電機1の出力トルクが大きくなる。なお、巻線の占積率とは、スロット内部の導線30(被膜含む)の総断面積を回転軸に垂直方向のスロット断面積で割ったものである。
図7は、固定子コア10の軸方向の端面に沿った巻線体11の断面図である。コイル14は、ある間隔をもった二つのスロットに嵌め込まれて、固定子コア10に組み付けられている。即ち、第一巻線15と第二巻線16の直線部(コイルの直線部)は、ある間隔をもった二つのスロットのいずれかに挿入されている。なお、好適な組み付け方法として、複数のコイル14が同時にスロット12に挿入されて、固定子コア10に同時に組み付けられてよい。即ち、片方のスロットに各コイル14の一つの直線部を挿入後、各コイル14を回転させながら他方のスロットに各コイル14の他の直線部を挿入してよい。
ここで、一方のスロット12において、第一巻線15の左側直線部15cと第二巻線16の左側直線部16cは、回転電機1の周方向に接して並んで配置される。他方のスロット12’において、第一巻線15の右側直線部15dと第二巻線16の右側直線部16dは、回転電機1の半径方向に接して並んで配置される。スロット12においてコイルの外側に位置する第一巻線15は、他方のスロット12’において、スロット12でコイルの内側に位置する第二巻線16よりも、底部側に位置する。
一つのスロット12’内において、あるコイル14の右側直線部15d、16dと、他のコイル14”の左側直線部15c、16cが挿入されている。このコイル14と他のコイル14”は、コイルを挿入する二つのスロットの間隔、即ち巻線ピッチ(コイルピッチ)に相当する距離だけ周方向に離れて配置されている。
図8(a)は、スロット12内での通電部(又は通電領域)を示す軸方向に垂直な断面図である。通電部50は、ハッチング(斜線)で示されている。通電部(又は通電領域)は、コイル14を構成する第一巻線15の右側直線部15dと、コイル14を構成する第二巻線16の右側直線部16dと、コイル14”を構成する第一巻線15の左側直線部15cと、コイル14”を構成する第二巻線16の左側直線部16cに相当する。
即ち、それぞれ複数の巻線束(即ち第一巻線15と第二巻線16)からなりスロット12に配置される複数のコイル14、14”によって、通電部50は形成される。通電部50は、スロット12の底部12a側に配置されて半径方向(径方向)より周方向(円周方向)に長い第一部分50aと、第一部分50aに対してスロット12の開口部12b側に配置されて周方向より半径方向に長い第二部分50bを備える。底部12a側の第一部分50a(第一領域)は、コイル14”(第一のコイル)に相当し、複数の巻線束が周方向に配列される。開口部12b側の第二部分50b(第二領域)はコイル14(第二のコイル)に相当し、複数の巻線束が半径方向に配列される。これにより、回転電機の出力を落とさずに、通電部の半径方向の長さが短くなり固定子コア10を小型化できる。なお、図8(b)のように、従来技術の断面形状が長方形のスロットにコイルの巻線束を直線的に揃えて配置した場合には、通電部の半径方向の長さは、本実施形態より33%増加する。
なお、図8(c)のように、第一巻線15と第二巻線16の形状(ここでは巻線の厚み)を異ならせても、同様の通電部50が形成できる。
コイル14を挿入する上記二つのスロットの間隔、即ち巻線ピッチ(コイルピッチ)は、2に設定される。なお、ここで、巻線ピッチは、隣接するスロットの間隔を単位として表されている。即ち、コイル14(第一巻線15、第二巻線16)は、一つのスロットを挟む形で、互いに隣接する二つの歯部の周りに巻かれている。この場合、全ての巻線ピッチ中で、回転電機1のコイルエンドを最大限に小型化することが可能である。なお、固定子コア10の軸方向端面の上に位置するコイルエンドにおいて、コイル(巻線の対)の数は、巻線ピッチと同じとなるため、巻線ピッチが大きくなると小型化の効果が弱くなる。一方、巻線ピッチが1の場合は、普通の集中巻であり、分布巻きではない。従って、巻線ピッチが2以上の分布巻きにおいて、巻線ピッチが2の場合に、最大限にコイルエンドを小型化できる。
図9(a)(b)は、第一巻線15(第一の巻線束)又は第二巻線16(第二の巻線束)の一例を示す。なお、第一巻線15と第二巻線16は、若干形状が異なる。ここでは、第一巻線15と第二巻線16は整列巻であり、第一巻線15と第二巻線16を構成する導線30は整列している。これによりスロット内部の巻線占積率が向上する。巻線の導線30として角線が用いられ、導線30はα巻方式で巻かれる。なお、ここで、第一巻線15(第一の巻線束)と第二巻線16(第二の巻線束)の回転電機半径方向の長さ(厚み)は、周方向の長さ(厚み)より短い。
図10は、回転電機1の巻線回路図の一例を示す。典型的には、コイル14の数Cは、磁極数をP、回転電機1の駆動電源の相数をmとすると、(P/2)×mと表わされる。又、コイル14の数Cは、スロット12の数Sと等しい。図10では、磁極数Pは8(極対数4)、相数mは5、スロット数Sは20、巻線ピッチは2である。結線方式は、Y結線で中性点(N1−N4)の数が4である4並1直方式である。5相のコイルは、駆動電源のUVWRS相にそれぞれ接続されている。
以上のように、本実施形態によると、回転電機1の固定子2は、複数のスロット12を有する固定子コア10と、それぞれのコイルピッチが2以上であり相が異なる複数のコイル14とを備える。複数のコイル14が各スロット12を通過することによって前記各スロット12内に通電部50が形成される。通電部50は、各スロット12の底部12a側において、回転電機1の半径方向より周方向に長く配置され、各スロットの開口部12b側において、回転電機1の周方向より半径方向に長く配置される。
−作用効果−
本実施形態によると、通電部50は、各スロット12の底部12a側に位置して半径方向より周方向に長い第一部分50aと、各スロット12の開口部12b側に位置して周方向より半径方向に長い第二部分50bと、を備える。このため、回転電機1の出力を落とさずに、通電部50の半径方向の長さが短くなり固定子コア10を小型化できる。
複数のコイル14のうちのある一つのコイルは、底部12a側の第一部分50aを構成し、複数のコイル14のうちの他のコイルは、開口部12b側の第二部分50bを構成するため、簡便に通電部の半径方向の長さを短くできる。各コイル14は、複数の巻線束(即ち、第一の巻線束15と第二の巻線束16)の組合せから形成され、第一部分50aにおいて、一つのコイルの複数の巻線束が周方向に配列され、第二部分50bにおいて、他のコイルの複数の巻線束が半径方向に配列される。これにより、通電部をスロットの形状に適合させつつ、簡便に通電部の半径方向の長さを短くできる。
複数の巻線束のうちの第一の巻線束15と第二の巻線束16のコイルエンド部は、回転電機1の回転軸方向に屈曲する第一クランク形状部15aA、15bA、16aA、16bAと、半径方向に屈曲する第二クランク形状部15aB、15bB、16aB、16bBを備える。少なくとも第一の巻線束15の第一クランク形状部15aA、15bAは、第二の巻線束16の第二クランク形状部16aB、16bBと対向して交差する。これにより、コイルエンドの小型化ができる。
<第二実施形態>
図11は、第二実施形態に係る個々のコイル14を示す斜視図である。以下、第一実施形態と異なる構成を主に説明し、第一実施形態と同じ構成は説明を省略する。
図11の点線の囲みで示すように、第一巻線15の第一クランク形状部15aA、15bAと第二クランク形状部15aB、15bBは、それぞれ第二巻線16の第二クランク形状部16aB、16bBと第一クランク形状部16aA、16bAとに対して、嵌めこまれて交差する。即ち、第一巻線15の回転軸方向に曲がる第一クランク形状部15aA、15bAと第二巻線16の半径方向に曲がる第二クランク形状部16aB、16bBが対向して交差する。第一巻線の15の半径方向に曲がる第二クランク形状部15aB、15bBと第二巻線16の回転軸方向に曲がる第一クランク形状部16aA、16bAが対向して交差する。第二実施形態において、第一実施形態と異なり、コイルエンド部における第一巻線15と第二巻線16の交差の回数は、2回である。
第一巻線15の左側直線部15cと第二巻線16の左側直線部16cは、回転電機1の半径方向において接して重なる。また、第一巻線15の右側直線部15dと第二巻線16の右側直線部16dも、回転電機1の半径方向において接して重なる。なお、左側直線部15cと左側直線部16c、且つ、右側直線部15dと右側直線部16dは、接さずに若干間隔を空けて重なってもよい。スロット12内において、第一巻線15の左側直線部15cは、第二巻線16の左側直線部16cより底部側に位置し、第一巻線15の右側直線部15dは、第二巻線16の右側直線部16dに対して、底部側に位置する。
この構成により、ある巻線が、隣接するスロットに組みつけられている巻線への乗り上げと潜り込みの両方を非常に狭い領域で行う必要がなくなる。このため、巻線は大きな変形を受けず、従来技術に比較して、コイルエンドの小型化ができる。また、コイルエンド部をスロットから大きく離す必要がないため、従来技術や普通の分布巻に比べ、大幅なコイルエンドの小型化が可能である。
図12(a)(b)は、それぞれ、図11のXIIa−XIIa、XIIb−XIIbに沿ったコイル14の断面図である。図12(a)は、コイル14において、左側直線部15c、16cを示す。図12(b)は、コイル14において、右側直線部15d、16dを示す。
コイル14の第一巻線15(第一の巻線束)において、左側直線部15cの導線30のターン数(巻き数)は右側直線部15dより大きく、左側直線部15cの導線30の並列数(巻き幅)は右側直線部15dより小さい。同様に、コイル14の第二巻線16(第二の巻線束)において、左側直線部16cの導線30のターン数(巻き数)は右側直線部16dより大きく、左側直線部16cの導線30の並列数(巻き幅)は右側直線部16dより小さい。スロット12の底部12a側の左側直線部15c、16cの半径方向の厚みは、右側直線部15d、16dの半径方向の厚みより小さい。このような導線30の巻き方により、図11の形状の巻線束(第一巻線15と第二巻線16)及びコイル14が作製できる。
図13は、第二実施形態に係る略円環状の固定子2の部分端面図である。あるコイル14の第一巻線15が、隣接する別のコイル14’の第一巻線15’のコイルエンド部に潜り込みながらスロット12に入る。逆に、この隣接するコイル14’の第一巻線15’と第二巻線16’が、コイル14の第二巻線16のコイルエンド部に潜り込みながらスロット12に入る。
図14は、スロット12内での通電部(又は通電領域)50を示す軸方向に垂直な断面図である。一つのスロット12内において、あるコイル14の右側直線部15d、16dと、他のコイル14”の左側直線部15c、16cが挿入されている。複数の巻線束(即ち第一巻線15と第二巻線16)からなり、スロット12に配置される複数のコイル14、14”によって、通電部50は形成される。
通電部50は、スロット12の底部12a側に配置されて半径方向(径方向)より周方向(円周方向)に長い第一部分50aと、第一部分50aに対してスロット12の開口部12b側に配置されて周方向より半径方向に長い第二部分50bを備える。第一部分50aは、コイル14”に相当し、第二部分50bはコイル14に相当する。これにより、回転電機の出力を落とさずに、通電部の半径方向の長さが短くなり固定子コア10を小型化できる。なお、図11(c)(d)のように、従来技術の断面形状が長方形のスロットにコイルを巻いた場合には、通電部の半径方向の長さは、本実施形態より33%増加する。
第二実施形態によると、各コイル14は、通過する一つのスロット12内の底部12a側の第一部分50aにおいて、通過する他のスロット12内の開口部12b側の第二部分50bよりも、回転電機1の周方向に厚く巻かれている。このように周方向にコイル14の厚みを変化させることにより、コイル14の導線30の単位でコイル14の厚みをスロット12の幅に適合させることができ、回転電機1の出力がより向上する。
各コイル14は、複数の巻線束(即ち、第一巻線15と第二巻線16)の組合せから形成される。第二の巻線束15の第一クランク形状部15aA、15bAは、第二の巻線束16の第二クランク形状部16aB、16bBに対向して交差し、第二の巻線束15の第二クランク形状部15aB、15bBは、第二の巻線束16の第一クランク形状部16aA、16bAに対向して交差する。これにより、コイルエンドの小型化ができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。
1 回転電機
2 固定子
3 回転子
4 ケース
5 回転軸
10 固定子コア
10a 本体部
10b 歯部(ティース)
11 巻線体
12 スロット
12a 底部
12b 開口部
14、14’、14” コイル
15、15’ 第一巻線(第一の巻線束)
16、16’ 第二巻線(第二の巻線束)
15a、15b、16a、16b コイルエンド部
15aA、15bA、16aA、16bA 第一クランク形状部
15aB、15bB、16aB、16bB 第二クランク形状部
15c、16c 左側直線部
15d、16d 右側直線部
30 導線
50 通電部(通電領域)
50a 第一部分(第一領域)
50b 第二部分(第二領域)

Claims (5)

  1. 複数のスロットを有するコアと、それぞれのコイルピッチが2以上であり相が異なる複数のコイルと、を備える回転電機の固定子であって、
    前記複数のコイルが各スロットを通過することによって前記各スロット内に形成される通電部と、を備え、
    前記通電部は、前記各スロットの底部側に位置して前記回転電機の半径方向より周方向に長い第一部分と、前記各スロットの開口部側に位置して前記回転電機の周方向より半径方向に長い第二部分と、を備え、
    前記複数のコイルのうちのある一つのコイルは、前記底部側の前記第一部分を構成し、前記複数のコイルのうちの他のコイルは、前記開口部側の前記第二部分を構成し、
    各コイルは、複数の巻線束の組合せから形成され、
    前記底部側の前記第一部分において、前記一つのコイルの前記複数の巻線束が周方向に配列され、
    前記開口部側の前記第二部分において、前記他のコイルの前記複数の巻線束が半径方向に配列されることを特徴とする固定子。
  2. 前記複数の巻線束のうちの第一と第二の巻線束のコイルエンド部は、それぞれ、前記回転電機の回転軸方向に屈曲する第一クランク形状部と、前記回転電機の半径方向に屈曲する第二クランク形状部を備え、
    少なくとも第一の巻線束の前記第一クランク形状部は、第二の巻線束の前記第二クランク形状部と対向して交差することを特徴とする請求項に記載の固定子。
  3. 前記複数の巻線束の各々の半径方向長さが周方向長さより短いことを特徴とする請求項に記載の固定子。
  4. 複数のスロットを有するコアと、それぞれのコイルピッチが2以上であり相が異なる複数のコイルと、を備える回転電機の固定子であって、
    前記複数のコイルが各スロットを通過することによって前記各スロット内に形成される通電部と、を備え、
    前記通電部は、前記各スロットの底部側に位置して前記回転電機の半径方向より周方向に長い第一部分と、前記各スロットの開口部側に位置して前記回転電機の周方向より半径方向に長い第二部分と、を備え、
    各コイルは、それが通過する一つのスロット内の前記底部側の前記第一部分において、それが通過する他のスロット内の前記開口部側の前記第二部分よりも、前記回転電機の周方向に厚く巻かれており、
    各コイルは、複数の巻線束の組合せから形成され、
    前記複数の巻線束のうちの第一と第二の巻線束のコイルエンド部は、それぞれ、前記回転電機の回転軸方向に屈曲する第一クランク形状部と、前記回転電機の半径方向に屈曲する第二クランク形状部を備え、
    前記第一の巻線束の前記第一クランク形状部は、前記第二の巻線束の前記第二クランク形状部に対向して交差し、前記第一の巻線束の前記第二クランク形状部は、前記第二の巻線束の前記第一クランク形状部に対向して交差することを特徴とする固定子。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の前記固定子を有する回転電機。
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