JP5881896B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

この発明は、無線通信における情報伝送量が多くて、通信品質が高い通信装置に関するものである。
通信装置では、例えば、海中や空中などの伝搬環境の状態に依らずに、所望のビットエラーレート(BER:Bit Error Rate)を確保して、伝送容量の向上と低消費電力化を図ることは重要である。
以下の特許文献1には、外部入力手段から入力されるユーザの操作情報にしたがって、マルチビームを用いて、空間的に離れている2つの地点間でレーザ通信を行う通信装置が開示されている。
この通信装置では、レーザ通信に用いるマルチビームのビーム軸ずれ角方向や、通信相手に対する指向誤差などの変動条件を設定し、その変動条件にしたがってレーザの拡がり角とビーム数を決定するようにしている。
また、その変動条件にしたがってレーザビーム送信用の望遠鏡を制御して、複数のレーザを通信相手に送信するようにしている。
これにより、通信相手の受光強度変動が最適化されているマルチビームを用いて、レーザ通信を実現することができるため、通信相手の受光強度変動を抑制して、通信の安定化を図ることができる。
特開2005−354335号公報(段落番号[0006]、図1)
従来の通信装置は以上のように構成されているので、ビーム指向角変動によって生じる通信相手の受光強度変動を抑制することができる。しかし、伝搬環境の状態が悪化している場合(例えば、霧・雹・雪などが存在している大気中にレーザを照射する場合や、マリンスノーなどの粒径の大きい浮遊物質が存在している海中にレーザを照射する場合など)、照射されたレーザが遮断されて、受光パワーが減少してしまうことがあるが、単位面積当りの受光パワーを改善することができないため、受信信号の信号対雑音比(以下、「SN比」と称する)が低下して通信品質が劣化してしまう課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、伝搬環境の状態が悪化しても、通信品質の劣化を抑制して、通信の安定化を図ることができる通信装置を得ることを目的とする。
この発明に係る通信装置は、ビームを通信相手の通信装置に向けて照射するビーム送信手段と、通信相手の通信装置から到来してくるビームを受信するビーム受信手段と、ビーム受信手段の受信信号を復調して、そのビームに重畳されている通信データを抽出する信号復調手段と、ビーム受信手段の受信信号の信号対雑音比を算出する信号対雑音比算出手段とを設け、ビーム放射状態制御手段が、信号対雑音比算出手段により算出された信号対雑音比にしたがってビーム送信手段から放射されるビームの放射状態を制御し、信号対雑音比算出手段により算出された信号対雑音比が予め設定されている閾値より一旦低くなってから閾値より高くなる状況が発生する場合、ビーム送信手段から放射されるビームのビーム径又は広がり角を大きくするようにしたものである。
この発明によれば、ビーム受信手段の受信信号の信号対雑音比を算出する信号対雑音比算出手段を設け、ビーム放射状態制御手段が、信号対雑音比算出手段により算出された信号対雑音比にしたがってビーム送信手段から放射されるビームの放射状態を制御し、信号対雑音比算出手段により算出された信号対雑音比が予め設定されている閾値より一旦低くなってから閾値より高くなる状況が発生する場合、ビーム送信手段から放射されるビームのビーム径又は広がり角を大きくするように構成したので、伝搬環境の状態が悪化しても、通信品質の劣化を抑制して、通信の安定化を図ることができる効果がある。
この発明の実施の形態1による双方向通信システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態1による通信装置Aの処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による通信装置Bの処理内容を示すフローチャートである。 送信ビームの設定パラメータの一例を示す説明図である。 ユーザにより設定されるSN比の計測時間(領域A)において、定常的に受信信号のSN比が閾値Thより低い状況を示す説明図である。 ユーザにより設定されるSN比の計測時間(領域A)において、受信信号のSN比が一時的に低下することで、一旦、閾値Thより低くなってから閾値Thより高くなっている状況を示す説明図である。 ユーザにより設定されるSN比の計測時間(領域A)において、定常的に受信信号のSN比が閾値Thより高い状況を示す説明図である。 S/N比較回路13の比較結果に対応する状況とパラメータの設定内容との関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態3による双方向通信システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態3による通信装置Aの処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3による通信装置Bの処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4による片方向通信システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態4による通信装置Aの処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4による通信装置Bの処理内容を示すフローチャートである。 通信装置における各光学系でのエネルギーを示す説明図である。 この発明の実施の形態5による片方向通信システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態6による通信装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態6による通信装置の信号処理回路を示す構成図である。 この発明の実施の形態6による通信装置の処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態7による通信システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態7による通信装置の信号処理回路を示す構成図である。 ビークル現状位置座標算出部51により算出されるビークルの位置座標を示す説明図である。 ビークル移動先座標算出部52により算出されるビークルの移動先の位置座標を示す説明図である。 ステーションとビークル間の位置関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態7によるステーションの通信装置の処理内容を示すフローチャート(その1)である。 この発明の実施の形態7によるステーションの通信装置の処理内容を示すフローチャート(その2)である。 この発明の実施の形態7によるビークルの通信装置の処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態8による通信システムを示す構成図である。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
この実施の形態1では、通信装置Aと通信装置Bが双方向通信を行う双方向通信システムについて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による双方向通信システムを示す構成図である。
図1において、通信装置Aと通信装置Bは同一構成であり、互いに通信データが重畳されているレーザ光(ビーム)を送受信する。
送信系1は光源2と光変調器3から構成されており、光源2はレーザ光としてパルスレーザを光変調器3に出力し、光変調器3は外部から与えられたRF信号にしたがって光源2から出力されたレーザ光の強度を変調する処理を実施する。
この実施の形態1では、通信装置Aの光源2から出力されるレーザ光の波長と、通信装置Bの光源2から出力されるレーザ光の波長とは異なるものとする。
送受信光学系4は送信光学系5と受信光学系6から構成されている。
送信光学系5は送信レンズなどから構成されており、信号処理回路11の制御の下で、放射するレーザ光のビーム径及び拡がり角を調整する機能を備え、光変調器3により変調されたレーザ光を通信相手の通信装置に向けて放射する。なお、送信系1及び送信光学系5からビーム送信手段が構成されている。
受信光学系6は受信レンズなどから構成されており、通信相手の通信装置から放射されたレーザ光を受光して、そのレーザ光を受光器8に集光する機能を備えている。
なお、受信光学系6が、例えば、光学フィルタを備えることで、送信光学系5から放射されたレーザ光と通信相手の通信装置から放射されたレーザ光とを分離して、通信相手の通信装置から放射されたレーザ光だけを受光器8に集光するようにしてもよい。
受信系7は受光器8、増幅器9、復調器10及び信号処理回路11から構成されている。
受光器8は例えばPD(Photo Diode)やAPD(Avalanche Photo Diode)等の光検出器であり、受信光学系6により集光されたレーザ光を電気信号(受信信号)に変換する処理を実施する。なお、受信光学系6及び受光器8からビーム受信手段が構成されている。
増幅器9は受光器8から出力された電気信号である受信信号の信号レベルを所望のレベルまで増幅する処理を実施する。
復調器10は増幅器9による増幅後の受信信号を復調して、通信相手の通信装置から放射されたレーザ光に重畳されている通信データを抽出し、その通信データを出力する処理を実施する。なお、復調器10は信号復調手段を構成している。
信号処理回路11はS/N演算回路12、S/N比較回路13及びパラメータ設定回路14から構成されている。
S/N演算回路12は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、増幅器9による増幅後の受信信号のSN比を算出する処理を実施する。なお、S/N演算回路12は信号対雑音比算出手段を構成している。
S/N比較回路13は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、S/N演算回路12により算出されたSN比と予め設定されている閾値Thを比較する処理を実施する。
パラメータ設定回路14は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、S/N比較回路13の比較結果にしたがってレーザ光のパラメータを設定することで、送信光学系5から放射されるレーザ光の放射状態を制御する処理を実施する。
なお、S/N比較回路13及びパラメータ設定回路14からビーム放射状態制御手段が構成されている。
次に動作について説明する。
図2はこの発明の実施の形態1による通信装置Aの処理内容を示すフローチャートである。
また、図3はこの発明の実施の形態1による通信装置Bの処理内容を示すフローチャートである。
まず、ユーザは所望のBERを選択する。
ユーザにより選択された所望のBERは、通信装置AのS/N演算回路12に設定される(図2のステップST1)。
通信装置AのS/N演算回路12は、所望のBERが設定されると、そのBERに基づいて、SN比の閾値Thを決定する。
ここで、BERとSN比の関係は、下記の式(1)のように表されるので、例えば、所望のBERを式(1)に代入することで算出されるSN比を閾値Thに決定する。
Figure 0005881896
式(1)において、S/NはSN比、erfcは相補誤差関数である。
なお、下記の式(2)に示すように、SN比の閾値から最大伝送容量Cを算出することが可能であるため、最大伝送容量Cをユーザに提示するようにしてもよい。
Figure 0005881896
式(2)において、Wは帯域幅である。
通信装置Aの信号処理回路11は、S/N演算回路12がSN比の閾値を決定すると、送信系1を制御して、送信光学系5から通信開始を示すレーザ光(信号)を放射させる(ステップST2)。
通信開始を示すレーザ光は、予め、通信装置Aと通信装置Bの間で取り決めておくものとする。
ここでは、通信開始を示すレーザ光(信号)には、SN比の閾値Thを示す閾値情報が重畳されているものとする。
通信装置Bの信号処理回路11は、通信装置Aから通信開始を示すレーザ光(信号)から放射されるまで待機しており(図3のステップST21)、受信光学系6が当該信号を受光すると(ステップST22)、送信系1を制御して、送信光学系5から通信可能を示すレーザ光(信号)を放射させる(ステップST23)。
通信可能を示すレーザ光(信号)は、予め、通信装置Aと通信装置Bの間で取り決めておくものとする。
また、通信装置Bの信号処理回路11は、レーザ光の送信開始指令を送信系1に出力する。
なお、閾値情報が通信開始を示すレーザ光(信号)に重畳されている場合、復調器10が受光器8の受信信号を復調して、その閾値情報を抽出し、その閾値情報をS/N比較回路13に出力する。
一方、閾値情報が重畳されていない場合、通信装置AのS/N演算回路12と同様に、ユーザにより選択された所望のBERからSN比の閾値Thを決定する。
通信装置Aの信号処理回路11は、通信装置Bから通信可能を示すレーザ光(信号)が放射されて、受信光学系6が当該信号を受光すると(図2のステップST3)、レーザ光の送信開始指令を送信系1に出力する。
通信装置Aの送信系1における光源2は、信号処理回路11からレーザ光の送信開始指令を受けると、レーザ光としてパルスレーザを光変調器3に出力する。
光変調器3は、光源2からレーザ光を受けると、外部から与えられるRF信号にしたがって当該レーザ光の強度を変調し、変調後のレーザ光(通信信号)を送信光学系5に出力する。
これにより、通信装置Aの送信光学系5から変調後のレーザ光(通信信号)が通信装置Bに向けて放射される(ステップST4)。
この通信開始時では、通信装置Aの送信光学系5から放射されるレーザ光のビーム径、広がり角、平均出力、パルス幅及びパルス繰り返し周波数などは、パラメータ設定回路14によって初期設定されている。
通信装置Bの信号処理回路11は、通信可能を示すレーザ光を放射したのち、通信装置Aからレーザ光(通信信号)が放射されるまで待機しており(図3のステップST24)、受信光学系6がレーザ光(通信信号)を受光していなければ(ステップST25)、レーザ光(通信信号)を受光するまでの待機回数が、ユーザにより指定された回数に到達しているか否かを判定し(ステップST26)、その待機回数が指定回数に到達していれば、アラームをユーザに発信する。
通信装置Bの受光器8は、通信装置Aからレーザ光(通信信号)が放射されて、受信光学系6が当該レーザ光(通信信号)を受光すると(ステップST25)、そのレーザ光を電気信号(受信信号)に変換する。
通信装置Bの増幅器9は、受光器8から電気信号である受信信号が出力されると、その受信信号の信号レベルを所望のレベルまで増幅する。
通信装置Bの復調器10は、増幅器9による増幅後の受信信号を復調して、通信装置Aから放射されたレーザ光に重畳されている通信データを抽出し、その通信データを出力する(ステップST27)。
通信装置BのS/N演算回路12は、増幅器9から増幅後の受信信号を受けると、その受信信号のピーク電圧を計測し、その計測結果にしたがって受信信号のSN比を算出する(ステップST28)。
ここで、受信信号のSN比は、信号電圧をV、雑音電圧をVとすると、下記の式(3)のように算出される。
Figure 0005881896
なお、SN比を算出する際に使用する雑音電圧Vの値は、予めユーザにより設定された固定値でもよいし、図4に示すように、送信ビームの設定パラメータに応じた雑音電圧Vの値を参照テーブルに保存しておくようにしてもよい。また、通信を開始する前に雑音電圧Vを計測するようにしてもよい。
通信装置BのS/N比較回路13は、S/N演算回路12が受信信号のSN比を算出すると、そのSN比と閾値Thを比較し、その比較結果をパラメータ設定回路14に出力する(ステップST29)。
通信装置Bのパラメータ設定回路14は、S/N比較回路13の比較結果にしたがってレーザ光のパラメータを設定することで、送信光学系5から放射されるレーザ光の放射状態を制御する(ステップST29〜ST31)。
具体的には、以下のようにレーザ光の放射状態を制御する。
図5はユーザにより設定されるSN比の計測時間(領域A)において、定常的に受信信号のSN比が閾値Thより低い状況を示している。この状況は、定常的に入力信号が不足している状態である。
図6はユーザにより設定されるSN比の計測時間(領域)において、受信信号のSN比が一時的に低下することで、一旦、閾値Thより低くなってから閾値Thより高くなっている状況を示している。この状況は、何等かの物体がレーザ光の伝搬経路上を横切っていると考えられる。
図7はユーザにより設定されるSN比の計測時間(領域)において、定常的に受信信号のSN比が閾値Thより高い状況を示している。この状況は、通信品質上、問題ないが、送信系1の消費電力が必要以上に大きくなっている可能性がある。
図8はS/N比較回路13の比較結果に対応する状況とパラメータの設定内容との関係を示す説明図である。
通信装置Bのパラメータ設定回路14は、定常的に受信信号のSN比が閾値Thより低く、S/N比較回路13の比較結果が図5の状態を表している場合、定常的に入力信号が不足している状態であるため、図8に示すように、レーザ光の出力パワーPが増加するように、レーザ光のパラメータを設定する。
ファイバアンプを用いたファイバーレーザの場合、レーザ光の出力パワーPは、下記の式(4)に示すように、レーザ光の平均出力P、パルス幅w及びパルス繰り返し周波数fから算出される。
Figure 0005881896
したがって、レーザ光の出力パワーPを増加する場合、下記の(1)〜(3)の全部の制御、もしくは、いずれかの制御が実施されるようにパラメータの設定変更を行う。
(1)平均出力Pを上げる制御
(2)パルス幅wを狭くする制御
(3)繰り返し周波数fを下げる制御
ここでは、(1)〜(3)の制御を行うことで、レーザ光の出力パワーPを増加するものを示したが、レーザ光のビーム径又は広がり角を小さくすることで、単位面積当たりのパワーを上げるようにしてもよい。
一方、半導体レーザの場合、入力電流量を増加させることで、出力パワーを増加させる。
通信装置Bのパラメータ設定回路14は、受信信号のSN比が一時的に低下して、S/N比較回路13の比較結果が図6の状態を表している場合、何等かの物体がレーザ光の伝搬経路上を横切っていると考えられるため、図8に示すように、レーザ光のビーム径又は広がり角が大きくなるように(あるいは、ビーム径及び広がり角の両方が大きくなるように)レーザ光のパラメータを設定する。
レーザ光のビーム径又は広がり角を大きくすることで、何等かの物体がレーザ光の伝搬経路上を横切る状況が発生しても、SN比の低下を抑えることができるが、レーザ光のビーム径又は広がり角を大きくしても、SN比が閾値Thより高くならない場合は、レーザ光の出力パワーPが増加するように、レーザ光のパラメータを設定する。
通信装置Bのパラメータ設定回路14は、定常的に受信信号のSN比が閾値Thより高く、かつ、送信系1の消費電力が予め設定されている許容値より高いために、S/N比較回路13の比較結果が図7の状態を表している場合、消費電力過剰の状態であるため、図8に示すように、レーザ光の出力パワーPが減少するように、レーザ光のパラメータを設定する。
レーザ光の出力パワーPを減少する場合、下記の(1)〜(3)の全部の制御、もしくは、いずれかの制御が実施されるようにパラメータの設定変更を行う。
(1)平均出力Pを下げる制御
(2)パルス幅wを広くする制御
(3)繰り返し周波数fを上げる制御
ここでは、(1)〜(3)の制御を行うことで、レーザ光の出力パワーPを減少するものを示したが、レーザ光のビーム径又は広がり角を大きくすることで、単位面積当たりのパワーを下げるようにしてもよい。
なお、パラメータ設定回路14は、パラメータの設定回数がユーザにより指定された回数よりも多い場合、何らかの異常が発生している可能性があるため、アラームをユーザに発信する(ステップST32)。
通信装置Bの光源2は、パラメータ設定回路14がパラメータの設定変更を行うと、設定変更後のパラメータにしたがってレーザ光(設定変更後のパラメータに対応する平均出力P、パルス幅w及びパルス繰り返し周波数fのレーザ光)を出力し、光変調器3は、外部から与えられたRF信号にしたがって光源2から出力されたレーザ光の強度を変調する。
また、送信光学系5は、設定変更後のパラメータにしたがってレーザ光のビーム径及び拡がり角を調整し、調整後のレーザ光(通信信号)を通信装置Aに向けて放射する(ステップST33)。
通信装置Bは、通信装置Aとの通信を継続する場合(ステップST34)、ステップST24の処理に戻り、ステップST24〜ST34の処理が繰り返される。
通信装置Aの信号処理回路11は、レーザ光を放射したのち、通信装置Bからレーザ光(通信信号)が放射されるまで待機しており(図2のステップST5)、受信光学系6がレーザ光(通信信号)を受光していなければ(ステップST6)、レーザ光(通信信号)を受光するまでの待機回数が、ユーザにより指定された回数に到達しているか否かを判定し(ステップST7)、その待機回数が指定回数に到達していれば、アラームをユーザに発信する。
通信装置Aの受光器8は、通信装置Bからレーザ光(通信信号)が放射されて、受信光学系6が当該レーザ光(通信信号)を受光すると(ステップST6)、そのレーザ光を電気信号(受信信号)に変換する。
通信装置Aの増幅器9は、受光器8から電気信号である受信信号を受けると、その受信信号の信号レベルを所望のレベルまで増幅する。
通信装置Aの復調器10は、増幅器9による増幅後の受信信号を復調して、通信装置Bから放射されたレーザ光に重畳されている通信データを抽出し、その通信データを出力する(ステップST8)。
通信装置Aは、通信装置Bとの通信を継続する場合(ステップST9)、ステップST10の処理に移行する。
通信装置AのS/N演算回路12は、増幅器9から増幅後の受信信号を受けると、通信装置BのS/N演算回路12と同様に、その受信信号のピーク電圧を計測し、その計測結果にしたがって受信信号のSN比を算出する(ステップST10)。
通信装置AのS/N比較回路13は、S/N演算回路12が受信信号のSN比を算出すると、通信装置BのS/N比較回路13と同様に、そのSN比と閾値Thを比較し、その比較結果をパラメータ設定回路14に出力する(ステップST11)。
通信装置Aのパラメータ設定回路14は、通信装置Bのパラメータ設定回路14と同様に、S/N比較回路13の比較結果にしたがってレーザ光のパラメータを設定することで、送信光学系5から放射されるレーザ光の放射状態を制御する(ステップST11〜ST13)。
なお、パラメータ設定回路14は、パラメータの設定回数がユーザにより指定された回数よりも多い場合、何らかの異常が発生している可能性があるため、アラームをユーザに発信する(ステップST14)。
以降、ステップST3の処理に戻り、ステップST3〜ST14の処理が繰り返される。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、受信信号のSN比を算出するS/N演算回路12と、S/N演算回路12により算出されたSN比と閾値Thを比較するS/N比較回路13とを設け、パラメータ設定回路14が、S/N比較回路13の比較結果にしたがって送信光学系5から放射されるビームの放射状態を制御するように構成したので、伝搬環境の状態が悪化しても、通信品質の劣化を抑制して、通信の安定化を図ることができる効果を奏する。
即ち、伝搬環境の状況に応じてリアルタイムに通信状態を最適化し、安定な双方向の通信を確保することが可能になる。また、SN比に応じて送信パワーを制御することで、低消費電力が可能になる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、通信装置Aと通信装置Bの双方が、受信信号のSN比を算出し、そのSN比にしたがって送信光学系5から放射されるビームの放射状態を制御するものを示したが、例えば、通信装置Aがビームの放射状態を制御する際に受信信号のSN比を算出すると、そのSN比を示すS/N情報(信号対雑音比情報)を通信データに含めるようにして、送信系1の光変調器3が、上記通信データが重畳されているレーザ光を変調することで、送信光学系5から当該レーザ光が通信装置Bに向けて放射されるようにしてもよい。
この場合、通信装置Bでは、受信信号のSN比を算出する処理を実施せず、パラメータ設定回路14が、復調器10により抽出された通信データに含まれているS/N情報を取得し、そのS/N情報が示すSN比にしたがって送信光学系5から放射されるビームの放射状態を制御するようにする。
ここでは、通信装置Aが、S/N情報を含む通信データが重畳されているレーザ光を通信装置Bに向けて放射するものを示したが、通信装置Bがビームの放射状態を制御する際に受信信号のSN比を算出すると、そのSN比を示すS/N情報を通信データに含めるようにして、送信系1の光変調器3が、上記通信データが重畳されているレーザ光を変調することで、送信光学系5から当該レーザ光が通信装置Aに向けて放射されるようにしてもよい。
この場合、通信装置Aでは、受信信号のSN比を算出する処理を実施せず、パラメータ設定回路14が、復調器10により抽出された通信データに含まれているS/N情報を取得し、そのS/N情報が示すSN比にしたがって送信光学系5から放射されるビームの放射状態を制御するようにする。
このように、一方の通信装置が、S/N情報を含む通信データが重畳されているレーザ光を他方の通信装置に向けて放射するようにすれば、他方の通信装置では、受信信号のSN比を算出する処理が不要になり、構成の簡略化と処理負荷の軽減を図ることができる効果を奏する。
実施の形態3.
上記実施の形態1では、通信装置Aと通信装置Bの双方が、パラメータの設定変更を行うと、設定変更後のパラメータにしたがってビームの放射状態を制御するものを示したが、例えば、通信装置Aが、パラメータの設定変更を行うと、設定変更後のパラメータを示すパラメータ情報(ビーム放射状態情報)を通信データに含めるようにして、送信系1の光変調器3が、上記通信データが重畳されているレーザ光を変調することで、送信光学系5から当該レーザ光が通信装置Bに向けて放射されるようにしてもよい。
この場合、通信装置Bでは、受信信号のSN比を算出する処理や、そのSN比と閾値Thを比較する処理を実施せず、パラメータ設定回路14が、復調器10により抽出された通信データに含まれているパラメータ情報を取得し、そのパラメータ情報が示すパラメータにしたがって送信光学系5から放射されるビームの放射状態を制御するようにする。
ここでは、通信装置Aが、パラメータ情報を含む通信データが重畳されているレーザ光を通信装置Bに向けて放射するものを示したが、通信装置Bがパラメータの設定変更を行うと、設定変更後のパラメータを示すパラメータ情報を通信データに含めるようにして、送信系1の光変調器3が、上記通信データが重畳されているレーザ光を変調することで、送信光学系5から当該レーザ光が通信装置Aに向けて放射されるようにしてもよい。
この場合、通信装置Aでは、受信信号のSN比を算出する処理や、そのSN比と閾値Thを比較する処理を実施せず、パラメータ設定回路14が、復調器10により抽出された通信データに含まれているパラメータ情報を取得し、そのパラメータ情報が示すパラメータにしたがって送信光学系5から放射されるビームの放射状態を制御するようにする。
図9は通信装置Aが、パラメータ情報を含む通信データが重畳されているレーザ光を通信装置Bに向けて放射する場合の双方向通信システムを示す構成図である。図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
通信装置Aのパラメータ設定回路14aは例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、図1のパラメータ設定回路14と同様に、S/N比較回路13の比較結果にしたがってレーザ光のパラメータを設定することで、送信光学系5から放射されるレーザ光の放射状態を制御するほか、そのパラメータを示すパラメータ情報(ビーム放射状態情報)を通信データに含める処理を実施する。なお、パラメータ設定回路14aはビーム放射状態制御手段を構成している。
通信装置Aの光変調器3aは図1の光変調器3と同様に、外部から与えられたRF信号にしたがって光源2から出力されたレーザ光の強度を変調する処理を実施するが、このレーザ光に重畳されている通信データはパラメータ情報を含んでいる。
通信装置Bの復調器10aは図1の復調器10と同様に、増幅器9による増幅後の受信信号を復調して、通信装置Bから放射されたレーザ光に重畳されている通信データを抽出し、その通信データを外部に出力する処理を実施する。
また、復調器10aはレーザ光に重畳されている通信データに含まれているパラメータ情報をパラメータ設定回路14bに出力する処理を実施する。なお、復調器10aは信号復調手段を構成している。
パラメータ設定回路14bは例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、復調器10aから出力されたパラメータ情報にしたがってレーザ光のパラメータを設定することで、送信光学系5から放射されるレーザ光の放射状態を制御する処理を実施する。
なお、パラメータ設定回路14bはビーム放射状態制御手段を構成している。
次に動作について説明する。
図10はこの発明の実施の形態3による通信装置Aの処理内容を示すフローチャートである。
また、図11はこの発明の実施の形態3による通信装置Bの処理内容を示すフローチャートである。
ここでは、上記実施の形態1と相違する処理内容だけを説明する。
通信装置Aは、上記実施の形態1と同様に、レーザ光のパラメータを設定することで、送信光学系5から放射されるレーザ光の放射状態を制御する。
ただし、通信装置Aのパラメータ設定回路14aは、S/N比較回路13の比較結果にしたがってレーザ光のパラメータを設定するほか、そのパラメータを示すパラメータ情報を通信データに含める処理を実施する。
通信装置Aの光変調器3aは、パラメータ設定回路14aによりパラメータ情報が含められた通信データが重畳されているレーザ光の強度を変調する。
これにより、通信装置Aの送信光学系5からパラメータ情報を含む通信データが重畳されているレーザ光が通信装置Bに向けて放射される(図10のステップST15)。
通信装置Bは、上記実施の形態1と異なり、受信信号のSN比を算出する処理や、そのSN比と閾値Thを比較する処理を実施しない。
通信装置Bの復調器10aは、図1の復調器10と同様に、増幅器9による増幅後の受信信号を復調して、通信装置Aから放射されたレーザ光に重畳されている通信データを抽出し、その通信データを外部に出力する(図11のステップST27)。
また、復調器10aは、レーザ光に重畳されている通信データに含まれているパラメータ情報をパラメータ設定回路14bに出力する(ステップST35)。
通信装置Bのパラメータ設定回路14bは、復調器10aからパラメータ情報を受けると、そのパラメータ情報が示すパラメータを設定することで、送信光学系5から放射されるレーザ光の放射状態を制御する(ステップST31)。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、一方の通信装置が、パラメータ情報を含む通信データが重畳されているレーザ光を他方の通信装置に向けて放射するように構成したので、上記実施の形態1と同様の効果を奏するほかに、他方の通信装置では、受信信号のSN比を算出する処理や、そのSN比と閾値Thを比較する処理が不要になるため、構成の簡略化と処理負荷の軽減を図ることができる効果を奏する。また、通信制御時間の短縮や、消費電力の低減を図ることができる効果を奏する。
実施の形態4.
上記実施の形態1〜3では、通信装置Aと通信装置Bが双方向通信を行う双方向通信システムについて説明したが、この実施の形態4では、通信装置Aから通信装置Bへ片方向通信を行う双方向通信システムについて説明する。
図12はこの発明の実施の形態4による片方向通信システムを示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
通信装置Aの受信光学系6aは受信レンズなどから構成されており、通信装置Aの送信光学系5から放射されたのち、通信装置Bに反射されて戻ってきたレーザ光を受光して、そのレーザ光を受光器8に集光する機能を備えている。なお、受信光学系6aはビーム受信手段を構成している。
通信装置Bの反射体21は例えばコーナーリフレクターなどから構成されており、通信装置Aから放射されたレーザ光を反射する機能を有している。
次に動作について説明する。
図13はこの発明の実施の形態4による通信装置Aの処理内容を示すフローチャートである。
また、図14はこの発明の実施の形態4による通信装置Bの処理内容を示すフローチャートである。
まず、ユーザは所望のBERを選択する。
ユーザにより選択された所望のBERは、通信装置AのS/N演算回路12に設定される(図13のステップST1)。
通信装置AのS/N演算回路12は、所望のBERが設定されると、上記実施の形態1と同様に、そのBERに基づいて、SN比の閾値Thを決定する。
なお、式(2)に示すように、SN比の閾値から最大伝送容量Cを算出することが可能であるため、最大伝送容量Cをユーザに提示するようにしてもよい。
通信装置Aの光源2は、パラメータ設定回路14により初期設定されているパラメータにしたがってレーザ光を出力し、光変調器3は、外部から与えられたRF信号にしたがって光源2から出力されたレーザ光の強度を変調する。
また、送信光学系5は、初期設定されているパラメータにしたがってレーザ光のビーム径及び拡がり角を調整し、調整後のレーザ光(通信信号)を通信装置Bに向けて放射する(ステップSTST4)。
なお、レーザ光の拡がり角の下限値として、必ず、反射体21を含む拡がり角が設定されているものとする。
通信装置Bの信号処理回路11は、通信装置Aからレーザ光(通信信号)が放射されるまで待機しており(図14のステップST21)、受信光学系6がレーザ光(通信信号)を受光していなければ(ステップST25)、レーザ光(通信信号)を受光するまでの待機回数が、ユーザにより指定された回数に到達しているか否かを判定し(ステップST26)、その待機回数が指定回数に到達していれば、アラームをユーザに発信する。
通信装置Bの受光器8は、通信装置Aからレーザ光(通信信号)から放射されて、受信光学系6が当該レーザ光(通信信号)を受光すると(ステップST25)、そのレーザ光を電気信号(受信信号)に変換する。
通信装置Bの増幅器9は、受光器8から電気信号である受信信号が出力されると、その受信信号の信号レベルを所望のレベルまで増幅する。
通信装置Bの復調器10は、増幅器9による増幅後の受信信号を復調して、通信装置Bから放射されたレーザ光に重畳されている通信データを抽出し、その通信データを出力する(ステップST27)。
通信装置Bは、通信装置Aとの通信を継続する場合(ステップST34)、ステップST21の処理に戻り、ステップST21〜ST34の処理が繰り返される。
なお、通信装置Aから放射されたレーザ光(通信信号)の一部は、通信装置Bの反射体21に反射されて通信装置Aに戻る。
通信装置Aの信号処理回路11は、レーザ光(通信信号)を放射したのち、通信装置Bに反射されてレーザ光が戻ってくるまで待機しており(図13のステップST5)、受信光学系6aが反射光であるレーザ光(通信信号)を受光していなければ(ステップST16)、レーザ光(通信信号)を受光するまでの待機回数が、ユーザにより指定された回数に到達しているか否かを判定し(ステップST7)、その待機回数が指定回数に到達していれば、アラームをユーザに発信する。
通信装置Aの受光器8は、レーザ光が通信装置Bに反射されて、受信光学系6aが当該レーザ光(通信信号)を受光すると(ステップST16)、そのレーザ光を電気信号(受信信号)に変換する。
通信装置Aの増幅器9は、受光器8から電気信号である受信信号を受けると、その受信信号の信号レベルを所望のレベルまで増幅する。
通信装置Aは、通信装置Bとの通信を継続する場合(ステップST9)、ステップST10の処理に移行する。
通信装置AのS/N演算回路12は、増幅器9から増幅後の受信信号を受けると、上記実施の形態1と同様に、その受信信号のピーク電圧を計測し、その計測結果にしたがって受信信号のSN比を算出する(ステップST10)。
ただし、通信装置Aが受信するレーザ光は、通信装置Bに反射されて戻ってきたレーザ光であるため、図15に示すように、伝搬距離が通信装置Bまでの距離の2倍になっており、減衰が大きくなっている。
このため、通信装置Aが受信するレーザ光の信号強度は、通信装置Bが受信するレーザ光の信号強度よりも低くなるため、通信装置Aで受信信号のSN比と閾値Thを比較する際には、通信装置Aが受信するレーザ光の信号強度を、通信装置Bが受信するレーザ光の信号強度相当に換算する必要がある。
レーザ光の信号強度の換算は、下記の式(5)で行うことができる。
Figure 0005881896
式(5)において、V’は通信装置Bにより受信される信号の電圧、Rは反射体21の反射率、Pは通信装置Aにおける送信光学系5での送信エネルギー、Vsは通信装置Aにより受信される反射光の電圧、Rrecは通信装置Aの受光器8のインピーダンスである。
通信装置AのS/N演算回路12は、信号電圧Vsの代わりに、信号電圧V’を式(3)の代入することで、受信信号のSN比を算出する。
通信装置AのS/N比較回路13は、S/N演算回路12が受信信号のSN比を算出すると、上記実施の形態1と同様に、そのSN比と閾値Thを比較し、その比較結果をパラメータ設定回路14に出力する(ステップST11)。
通信装置Aのパラメータ設定回路14は、上記実施の形態1と同様に、S/N比較回路13の比較結果にしたがってレーザ光のパラメータを設定することで、送信光学系5から放射されるレーザ光の放射状態を制御する(ステップST11〜ST13)。
なお、パラメータ設定回路14は、パラメータの設定回数がユーザにより指定された回数よりも多い場合、何らかの異常が発生している可能性があるため、アラームをユーザに発信する(ステップST14)。
以降、ステップST4の処理に戻り、ステップST4〜ST14の処理が繰り返される。
以上で明らかなように、この実施の形態4によれば、通信装置Bに反射されて戻ってきたレーザ光の受信信号のSN比を算出するS/N演算回路12と、S/N演算回路12により算出されたSN比と閾値Thを比較するS/N比較回路13とを設け、パラメータ設定回路14が、S/N比較回路13の比較結果にしたがって送信光学系5から放射されるビームの放射状態を制御するように構成したので、伝搬環境の状態が悪化しても、通信品質の劣化を抑制して、片方向通信の安定化を図ることができる効果を奏する。
即ち、片方向通信の場合でも、伝搬環境の状況に応じてリアルタイムに通信状態を最適化し、安定な双方向の通信を確保することが可能になる。また、SN比に応じて送信パワーを制御することで、低消費電力が可能になる。
実施の形態5.
図16はこの発明の実施の形態5による片方向通信システムを示す構成図であり、図において、図12と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
通信装置AのBER演算回路22は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、送信光学系5から放射されるレーザ光に重畳されている通信データと、復調器10により抽出された通信データとを用いて、受信信号のBER(ビットエラーレート)を算出する処理を実施する。なお、BER演算回路22はビットエラーレート算出手段を構成している。
通信装置AのS/N演算回路12aは例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、BER演算回路22により算出されたBERから受信信号のSN比を算出する処理を実施する。なお、S/N演算回路12aは信号対雑音比算出手段を構成している。
上記実施の形態1〜4では、S/N演算回路12が、増幅器9から出力された増幅後の受信信号のピーク電圧を計測し、その計測結果にしたがって受信信号のSN比を算出するものを示したが、BER演算回路22が受信信号のBERを算出し、S/N演算回路12aがBER演算回路22により算出されたBERから受信信号のSN比を算出するようにしてもよい。
具体的には、以下の通りである。
BER演算回路22は、送信光学系5から放射されるレーザ光に重畳されている通信データ(以下、「送信データ」と称する)を取得するとともに、復調器10により抽出された通信データ(以下、「受信データ」と称する)を取得する。
BER演算回路22は、その送信データと受信データを比較してエラービット数を計数し、その送信データのビット数で当該エラービット数を除算することで、BERを算出する。
S/N演算回路12aは、BER演算回路22がBERを算出すると、そのBERを上記の式(1)に代入することで、受信信号のSN比を算出する。
BER演算回路22及びS/N演算回路12a以外は、上記実施の形態1〜4と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態5によれば、送信光学系5から放射されるレーザ光に重畳されている通信データと、復調器10により抽出された通信データとを用いて、受信信号のBERを算出するBER演算回路22を設け、S/N演算回路12aが、BER演算回路22により算出されたBERから受信信号のSN比を算出するように構成したので、受信信号のピーク電圧を計測するためのピークホールド回路が不要になり、構成の簡素化、信号処理時間の短縮及び消費電力の低減を図ることができる効果を奏する。
実施の形態6.
この実施の形態6では、上記実施の形態1〜5の通信装置がイメージング機能を有している場合について説明する。
図17はこの発明の実施の形態6による通信装置を示す構成図であり、図17において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
光源制御回路31は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、信号処理回路11又はシステム制御部33の指示の下、送信系1における光源2の平均出力、パルス繰り返し周波数やパルス幅などを制御する処理を実施する。
受信系32は図1の受光器8及び増幅器9などから構成されており、増幅器9により増幅された受信信号を信号処理回路11及びシステム制御部33に出力する処理を実施する。また、受信系32はゲート開閉時間制御を実施する。
システム制御部33は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、ユーザの指示の下で、受信系32から出力された受信信号を通信用受信回路34又はイメージング用受信回路35の少なくとも一方に出力する処理を実施する。
また、システム制御部33はユーザの指示の下で、送受信光学系4の視野角及び指向方向を制御する信号や、光源2の平均出力、パルス繰り返し周波数やパルス幅などを設定する信号を出力する処理を実施する。また、ユーザの指示の下で、通信データを生成する処理を実施する。
通信用受信回路34は図1の復調器10などから構成されており、システム制御部33から出力された受信信号を復調して通信データを抽出し、その通信データをデータ表示装置36に出力する処理を実施する。
イメージング用受信回路35は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、送受信光学系4からレーザ光が放射されてから、送受信光学系4によりレーザ光が受信されるまでの時間とピーク強度を計測し、その計測結果から通信相手の通信装置(例えば、飛行機に実装されている通信装置)に関する距離画像及び強度画像を生成する処理を実施する。
また、イメージング用受信回路35は距離画像及び強度画像から伝搬空間におけるレーザ光の減衰係数を算出する処理を実施する。
イメージング用受信回路35は1送信パルスに対して、複数の受信パルスの計測が可能であるものとする。
なお、イメージング用受信回路35は画像生成手段及び減衰係数算出手段を構成している。
データ表示装置36は例えば液晶ディスプレイなどから構成されており、イメージング用受信回路35により生成された距離画像及び強度画像や、通信用受信回路34から出力された通信データを表示する処理を実施する。
図19はこの発明の実施の形態6による通信装置の処理内容を示すフローチャートである。
図18はこの発明の実施の形態6による通信装置の信号処理回路を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
画像処理回路41は例えばGPU(Graphics Processing Unit)などから構成されており、イメージング用受信回路35により生成された距離画像及び強度画像に含まれているユーザ指定の物体(例えば、通信相手の通信装置における通信ポート)を特定するとともに、不要エコーを特定する処理を実施する。
パラメータ設定回路42は図1のS/N比較回路13などを内蔵しており、画像処理回路41により特定された通信ポートの大きさ及びS/N演算回路12により算出されたSN比に基づいて、レーザ光のパラメータを設定することで、送受信光学系4により放射されるレーザ光の放射状態を制御する処理を実施する。
また、パラメータ設定回路42はイメージング用受信回路35により算出された伝搬空間におけるレーザ光の減衰係数に基づいて、受信系32内の増幅器9の増幅度を制御する処理を実施する。
なお、画像処理回路41及びパラメータ設定回路42からビーム放射状態制御手段が構成されている。
次に動作について説明する。
まず、通信装置の動作モードとして、通信モードあるいはイメージングモードがシステム制御部33に設定される(ステップST51)。
この設定は、ユーザの指示で行ってもよいし、図17の通信装置を搭載しているシステムの指示で行ってもよい。
システム制御部33は、通信モードが設定された場合(ステップST52)、通信用受信回路34及びイメージング用受信回路35の動作を開始させる(ステップST53)。
システム制御部33は、イメージング動作を開始するため、繰り返し周期一定のパルスレーザ光の出力指令を光源制御回路31に出力する(ステップST54)。
光源制御回路31は、システム制御部33から繰り返し周期一定のパルスレーザ光の出力指令を受けると、繰り返し周期一定のパルス信号を生成し、そのパルス信号を送信系1に出力する。
送信系1は、光源制御回路31から繰り返し周期一定のパルス信号を受けると、そのパルス信号に基づいてパルスレーザ光を出力する。
送受信光学系4は、送信系1からパルスレーザ光を受けると、システム制御部33から出力される初期設定信号にしたがって、そのパルスレーザ光のビーム拡がり角や指向方向を調整するとともに、受信視野角を調整する。なお、イメージングにおける指向方向の制御については、レーザ光の送受開口部分を1フレーム分の画角に相当する範囲で、規定の駆動角度間隔によって動作させる。
送受信光学系4は、調整後のパルスレーザ光を空間に放射するが、そのパルスレーザ光の一部を分岐してイメージング用受信回路35に出力する。
また、送受信光学系4は、空間に放射したパルスレーザ光が通信相手の通信装置に反射されて戻ってくると、そのパルスレーザ光を受光して受信系32内の受光器8に集光させる。
受信系32内の受光器8は、反射光であるパルスレーザ光を電気信号(受信信号)に変換し、その受信信号の一部を分岐して信号処理回路11に出力する。それ以外の受信信号については、増幅器9によって所望の信号レベルに増幅してからイメージング用受信回路35に出力する。
このとき、受信信号における信号レベルの増幅は、伝搬空間の減衰係数に合わせて、時間的に増幅度が変化するゲインカーブを有する増幅器を用いることで、伝搬空間によるレーザエネルギー損失分を回復して信号処理を行うことが可能になる。増幅度を変化させるトリガ信号は、送受信光学系4で分岐されたレーザ光の一部を用いてもよい。
イメージング用受信回路35は、送受信光学系4から出力されたパルスレーザ光(送信レーザ光)をトリガにして、受信系32から出力された受信信号を観測することで、送受信光学系4からパルスレーザ光が放射されてから、送受信光学系4により反射光であるパルスレーザ光が受信されるまでの時間(到来時間)とピーク強度を計測する。
イメージング用受信回路35は、反射光の到来時間とピーク強度を計測すると、その計測結果から通信相手の通信装置(例えば、飛行機に実装されている通信装置)に関する距離画像及び強度画像を生成して、その距離画像及び強度画像を信号処理回路11に出力する。また、その距離画像及び強度画像をデータ表示装置36に表示する。
反射光の到来時間とピーク強度の計測結果から距離画像及び強度画像を生成する処理自体は公知の技術であるため詳細な説明は省略する。
ここでは、イメージング用受信回路35が距離画像及び強度画像を生成している例を示しているが、イメージング用受信回路35が1フレーム分の計測結果が得られた時点で、その計測結果をデータ表示装置36に出力し、データ表示装置36が当該計測結果から距離画像及び強度画像を生成するようにしてもよい。
また、イメージング用受信回路35は、1送信パルスに対して、複数の受信パルスを計測すると、下記の式(6)に示すように、伝搬空間におけるパルスレーザ光の減衰係数αを算出する(ステップST55)。
Figure 0005881896
式(6)において、Vは受信電圧、tは飛行時間、cは光速であり、各添え字は受信信号1,2を表している。
信号処理回路11の画像処理回路41は、イメージング用受信回路35から距離画像及び強度画像を受けると、その距離画像及び強度画像を解析することで、その距離画像及び強度画像に含まれているユーザ指定の物体(例えば、通信相手の通信装置における通信ポート)を特定する(ステップST56)。
例えば、通信装置の通信ポートにマーカとなる反射体が存在する場合、その反射体の大きさが既知であれば、強度画像内で所定の閾値(ユーザにより設定された閾値)より高い強度の画素群を抽出して、その画素群と対応する距離画像内の画素群の3次元寸法を算出し、その3次元寸法が反射体の大きさと同等であれば、その画素群に係る物体を反射体と判定する。なお、通信相手の通信装置が保有する反射体は、浮遊する散乱体より十分大きいものを使用しているものとする。
また、マーカとなる反射体が存在するが、その反射体の大きさが未知である場合、強度画像内で所定の閾値より高い強度の画素群が1以上あれば、各々の画素群と対応する距離画像内の画素群の3次元寸法をそれぞれ算出し、それらの3次元寸法の中で最大寸法となる画素群に係る物体を反射体と判定する。
一方、通信装置の通信ポートにマーカとなる反射体が存在しない場合、通信ポートの周辺を広範囲にスキャンし、通信可能状態を示す通信装置から放射されたレーザ光を受信できるまで待機し、強度画像内に高輝度のパターンが出現した箇所を通信ポートと判定するようにする。ユーザが設定した時間以上経過しても受信できない場合は、ユーザへ受信できないことを示す警告を提示する。
また、画像処理回路41は、その距離画像及び強度画像に含まれている不要エコーを特定する(ステップST56)。
例えば、強度画像内で所定の閾値より高い強度の画素群を抽出し、その画素群と対応する距離画像内の画素群の3次元寸法を算出し、その3次元寸法が所定寸法(ユーザにより設定された寸法)より小さければ、その画素群は浮遊体による不要エコーであると判定する。
信号処理回路11のパラメータ設定回路42は、画像処理回路41が通信ポートを特定すると、その通信ポートの大きさに基づいてパルスレーザ光のパラメータを設定(ビーム径又は広がり角を設定)することで、パルスレーザ光のビーム拡がり角が当該通信ポートを丁度含む大きさになるように制御する(ステップST57)。
また、パラメータ設定回路42は、受信系32内の増幅器9の増幅度が、イメージング用受信回路35により算出された伝搬空間におけるレーザ光の減衰係数αと同等になるように、増幅器9の増幅度を制御する(ステップST57)。
また、パラメータ設定回路42は、画像処理回路41により不要エコーが特定された場合、その不要エコーの寸法や不要エコーまでの距離に基づいて、ビーム拡がり角の調整、あるいは、その不要エコーの画素位置における受信系32のゲート時間遅延量の調整を行う(ステップST57)。
次に、システム制御部33は、通信動作を開始するため、信号処理回路11の処理完了タイミングをトリガとして、ユーザ又は図17の通信装置を搭載しているシステムから与えられた情報を通信データに変換し、その通信データを光源制御回路31に出力する。
光源制御回路31は、システム制御部33から通信データを受けると、その通信データにしたがって送信系1における光源2の平均出力、パルス繰り返し周波数やパルス幅などを制御する。
これにより、送信系1により生成されたパルスレーザ光(通信データが重畳されているパルスレーザ光)が送受信光学系4から通信相手の通信装置に向けて放射される(ステップST58)。
システム制御部33は、送信系1からパルスレーザ光が放射された後、通信相手の通信装置からのデータ通信要求があれば(ステップST59)、外部からのパルスレーザ光が受信されるまで待機する。
システム制御部33は、ユーザにより設定された待機時間が経過しても、パルスレーザ光が受信されない場合には、警告をユーザに提示する。
受信系32は、送受信光学系4がパルスレーザ光を受信すると(ステップST60)、その受信信号を分岐して、一方の受信信号を信号処理回路11に出力し、他方の受信信号をシステム制御部33を介して通信用受信回路34に出力する。
通信用受信回路34は、システム制御部33から受信信号を受けると、その受信信号を復調して通信データを抽出し、その通信データをデータ表示装置36に表示する。
信号処理回路11のS/N演算回路12は、受信系32から受信信号を受けると、上記実施の形態1〜5と同様に、その受信信号のSN比を算出する。
信号処理回路11のパラメータ設定回路42内のS/N比較回路13は、S/N演算回路12がSN比を算出すると、上記実施の形態1〜5と同様に、そのSN比と閾値Thを比較する。
信号処理回路11のパラメータ設定回路42は、上記実施の形態1〜5と同様に、そのSN比と閾値Thの比較結果に基づいて、レーザ光のパラメータを設定することで、送受信光学系4により放射されるレーザ光の放射状態を制御する(ステップST61)。
他の通信装置との通信を継続する場合(ステップST62)、ステップST57の処理に戻り、ステップST57〜ST62の処理が繰り返される。
システム制御部33は、動作モードとして、イメージングモードが設定された場合(ステップST52)、イメージング用受信回路35の動作を開始させる(ステップST63)。
システム制御部33は、イメージング動作を開始するため、繰り返し周期一定のパルスレーザ光の出力指令を光源制御回路31に出力する(ステップST64)。
光源制御回路31は、システム制御部33から繰り返し周期一定のパルスレーザ光の出力指令を受けると、通信モードの場合と同様に、繰り返し周期一定のパルス信号を生成し、そのパルス信号を送信系1に出力する。
送信系1は、光源制御回路31から繰り返し周期一定のパルス信号を受けると、そのパルス信号に基づいてパルスレーザ光を出力する。
送受信光学系4は、送信系1からパルスレーザ光を受けると、通信モードの場合と同様に、システム制御部33から出力される初期設定信号にしたがって、そのパルスレーザ光のビーム拡がり角や指向方向を調整するとともに、受信視野角を調整する。なお、イメージングにおける指向方向の制御については、レーザ光の送受開口部分を1フレーム分の画角に相当する範囲で、規定の駆動角度間隔によって動作させる。
送受信光学系4は、調整後のパルスレーザ光を空間に放射するが、そのパルスレーザ光の一部を分岐してイメージング用受信回路35に出力する。
また、送受信光学系4は、空間に放射したパルスレーザ光が通信相手の通信装置に反射されて戻ってくると、そのパルスレーザ光を受光して受信系32内の受光器8に集光させる。
受信系32内の受光器8は、反射光であるパルスレーザ光を電気信号(受信信号)に変換し、その受信信号の一部を分岐して信号処理回路11に出力する。それ以外の受信信号については、増幅器9によって所望の信号レベルに増幅してからイメージング用受信回路35に出力する。
このとき、受信信号における信号レベルの増幅は、伝搬空間の減衰係数に合わせて、時間的に増幅度が変化するゲインカーブを有する増幅器を用いることで、伝搬空間によるレーザエネルギー損失分を回復して信号処理を行うことが可能になる。増幅度を変化させるトリガ信号は、送受信光学系4で分岐されたレーザ光の一部を用いてもよい。
イメージング用受信回路35は、通信モードの場合と同様に、送受信光学系4から出力されたパルスレーザ光(送信レーザ光)をトリガにして、受信系32から出力された受信信号を観測することで、送受信光学系4からパルスレーザ光が放射されてから、送受信光学系4により反射光であるパルスレーザ光が受信されるまでの時間(到来時間)とピーク強度を計測する。
イメージング用受信回路35は、反射光の到来時間とピーク強度を計測すると、通信モードの場合と同様に、その計測結果から通信相手の通信装置に関する距離画像及び強度画像を生成して、その距離画像及び強度画像を信号処理回路11に出力する。また、その距離画像及び強度画像をデータ表示装置36に表示する。
ここでは、イメージング用受信回路35が距離画像及び強度画像を生成している例を示しているが、イメージング用受信回路35が1フレーム分の計測結果が得られた時点で、その計測結果をデータ表示装置36に出力し、データ表示装置36が当該計測結果から距離画像及び強度画像を生成するようにしてもよい。
また、イメージング用受信回路35は、1送信パルスに対して、複数の受信パルスを計測すると、上記の式(6)に示すように、伝搬空間におけるパルスレーザ光の減衰係数αを算出する(ステップST65)。
信号処理回路11の画像処理回路41は、イメージング用受信回路35から距離画像及び強度画像を受けると、通信モードの場合と同様に、その距離画像及び強度画像を解析することで、その距離画像及び強度画像に含まれているユーザ指定の物体(例えば、通信相手の通信装置における通信ポート)を特定するとともに、不要エコーを特定する(ステップST66)。
信号処理回路11のパラメータ設定回路42は、画像処理回路41が通信ポートを特定すると、その通信ポートの大きさに基づいてパルスレーザ光のパラメータを設定(ビーム径又は広がり角を設定)することで、パルスレーザ光のビーム拡がり角が当該通信ポートを丁度含む大きさになるように制御する(ステップST67)。
また、パラメータ設定回路42は、受信系32内の増幅器9の増幅度が、イメージング用受信回路35により算出された伝搬空間におけるレーザ光の減衰係数αと同等になるように、増幅器9の増幅度を制御する(ステップST67)。
また、パラメータ設定回路42は、画像処理回路41により不要エコーが特定された場合、その不要エコーの寸法や不要エコーまでの距離に基づいて、ビーム拡がり角の調整、あるいは、その不要エコーの画素位置における受信系32のゲート時間遅延量の調整を行う(ステップST67)。
イメージングモードを継続する場合(ステップST68)、ステップST64の処理に戻り、ステップST64〜ST68の処理が繰り返される。
以上で明らかなように、この実施の形態6によれば、単一の通信装置でイメージングと通信の機能を共用させることができるとともに、イメージングによって予め通信品質が最適化されたシステムパラメータを設定することができる。また、イメージング情報を環境把握に使用することで、よりリアルタイムで正確なシステムパラメータの設定が可能になる。
実施の形態7.
上記実施の形態1では、通信装置Aと通信装置Bが双方向通信を行う双方向通信システムについて説明したが、この実施の形態7では、ステーションに搭載されている通信装置と、複数台のビークルに搭載されている通信装置とが通信を行うことで、1台のステーションが複数台のビークルを整列させる場合について説明する。
図20はこの発明の実施の形態7による通信システムを示す構成図であり、図20において、図17と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
送信系1は、上記実施の形態1〜6と同様に、光源2と光変調器3から構成されているが、通信相手のビークルの数と同等数の光源を備えている。図20の例では、通信相手のビークルの数がN台(Nは1以上の整数)であるため、通信用レーザ光源(1)〜(N)として、N個の光源を備えている。図20におけるステーションの通信装置には搭載されていないが、送信光学系5が設置されていてもよい。
送受信光学系4の受信光学系6は、ステーションの前方に存在しているN台のビークルと通信できるようにするため、例えば、広角レンズなどの視野角が広いレンズを使用している。
受信系32の受光器8は、N台のビークルと通信できるようにするため、2次元アレイ素子からなる光検出器を用いている。
信号処理回路50はS/N演算回路12、パラメータ設定回路42、ビークル現状位置座標算出部51及びビークル移動先座標算出部52から構成されている。
図21はこの発明の実施の形態7による通信装置の信号処理回路50を示す構成図であり、図21において、図18と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
ビークル現状位置座標算出部51は受信系32がビークル(1)〜(N)に搭載されている通信装置から放射されたレーザ光を受信すると、そのレーザ光に重畳されている通信データに含まれている距離情報からステーションとビークル(1)〜(N)間の距離Lsbを特定するとともに、受信系32を構成している2次元アレイ素子の結像位置から、ステーションから見てビークル(1)〜(N)が存在している方向θ,φを特定し、その距離Lsbと方向θ,φから、ビークル(1)〜(N)が存在している位置の座標(x,y,z)を算出する処理を実施する。なお、ビークル現状位置座標算出部51は位置座標算出手段を構成している。
ビークル移動先座標算出部52は各ビークルが確保すべき安全距離Lsafeと光軸間角度(ステーションとビークル直線間のなす角)θaxsから、ビークル(1)〜(N)に対して接近可能な距離である最小接近距離Llineを算出し、その最小接近距離Llineとビークル(1)〜(N)を等間隔に整列させる場合のビークル(1)〜(N)が存在する方向θ’,φ’から、ビークル(1)〜(N)の移動先を示す座標(x,y,z)を算出する処理を実施する。なお、ビークル移動先座標算出部52は移動先座標算出手段を構成している。
図21には図示していないが、図17に示すようなイメージング用受信回路35がステーションの通信装置に搭載されていてもよい。
次に動作について説明する。
この実施の形態7では、1台のステーションがN台のビークルを等間隔に整列させる例を説明するが、ビークルの台数が許容数(ステーションの通信エリア内(図20に示す移動領域内)に存在可能なビークルの上限数)より多い場合、その許容数を上回る分のビークルについては、別途、予め設定されている通信待機領域に移動させるものとする。
この実施の形態7では、信号処理回路50がビークル現状位置座標算出部51とビークル移動先座標算出部52を備えている点で、上記実施の形態6と相違しているので、ここでは、主にビークル現状位置座標算出部51とビークル移動先座標算出部52の処理内容を説明する。
図22はビークル現状位置座標算出部51により算出されるビークルの位置座標を示す説明図である。
図23はビークル移動先座標算出部52により算出されるビークルの移動先の位置座標を示す説明図である。
図24はステーションとビークル間の位置関係を示す説明図である。
図25及び図26はこの発明の実施の形態7によるステーションの通信装置の処理内容を示すフローチャートであり、図27はこの発明の実施の形態7によるビークルの通信装置の処理内容を示すフローチャートである。
まず、各々のビークルに搭載されている通信相手の通信装置は、自己が搭載されているビークルとステーション間の距離Lsbを計測する。
即ち、通信相手の通信装置は、送信系1が距離計測用のレーザ光をステーションに向けて照射する(図27のステップST131)。
通信相手の通信装置の信号処理回路11は、送信系1がレーザ光を放射したのち、受信系32が、ステーションに反射されて戻ってきた前記レーザ光の反射光を受信すると、送信系1からレーザ光が放射された時刻と、受信系32により反射光が受信された時刻との時間差から、自己が搭載されているビークルとステーション間の距離Lsbを計測する(ステップST132)。
ここで、光速をc、レーザ光の放射時刻と受信時刻の時刻差がτであるとすると、下記の式(7)に示すように、ステーションとビークル間の距離Lsbを算出することができる。
Figure 0005881896
通信相手の通信装置の送信系1は、信号処理回路11が自ビークルとステーション間の距離Lsbを計測すると、その距離Lsbを示す距離情報を含む通信データが重畳されているレーザ光をステーションに向けて照射する(ステップST133)。
ステーションに搭載されている通信装置は、受信系32がビークル(1)〜(N)に搭載されている通信装置から放射されたレーザ光を受信すると(図25のステップST101〜ST103)、そのレーザ光に重畳されている通信データに含まれている距離情報を信号処理回路50のビークル現状位置座標算出部51に出力する。
また、ステーションに搭載されている通信装置は、送信系1が距離情報を含む通信データの送信が完了した旨を示す情報が重畳されているレーザ光を当該ビークルに向けて照射する(ステップST104)。
ビークルに搭載されている通信相手の通信装置は、ステーションに搭載されている通信装置から送信が完了した旨を示す情報が重畳されているレーザ光を受信すると(図27のステップST134)、次に、移動位置に関する情報が重畳されているレーザ光が送信されてくるまで待機する(ステップST136)。
このとき、ステーションに搭載されている通信装置から送信が完了した旨を示す情報が重畳されているレーザ光を受信できない場合には、レーザ光の拡がり角の拡大や、レーザ光の出力パワーを高くするなどの調整を行う(ステップST135)。
ステーションに搭載されている通信装置のビークル現状位置座標算出部51は、受信系32から通信データに含まれている距離情報を受けると、その距離情報からステーションとビークル間の距離Lsbを特定する(図25のステップST105)。
また、ビークル現状位置座標算出部51は、受信系32を構成している2次元アレイ素子の各画素値を参照して、2次元アレイ素子の結像位置を特定し、図22に示すように、2次元アレイ素子の結像位置からN台のビークル(1)〜(N)が存在している方向θ,φを特定する(ステップST106)。
2次元アレイ素子の結像位置を特定する際、2次元アレイ素子の各画素値をガウスフィットさせてから結像位置を特定してもよいし、各画素値の重心を演算してから結像位置を特定するようにしてもよい。
ビークル現状位置座標算出部51は、ステーションとビークル(1)〜(N)間の距離Lsbと、ビークル(1)〜(N)が存在している方向θ,φとを特定すると、下記の式(8)に示すように、その距離Lsbと方向θ,φから、ビークル(1)〜(N)が現在存在している位置の座標(x,y,z)を算出する(ステップST107)。ここでは、位置座標の原点をステーションの位置としている。
Figure 0005881896
ビークル移動先座標算出部52は、受信系32を構成している2次元アレイ素子の各画素値を参照して、ビークルに係る受信信号の数をカウントすることで、現在存在しているビークルの数Nを把握する(ステップST108)。
また、ビークル移動先座標算出部52は、ビークルの許容数を算出するために、図24に示すように、各々のビークル間の距離Lと、ステーションとビークル間の距離Lsbと、各ビークルの横幅Hとから定まるステーションとビークル直線間のなす角(光軸間角度θaxs,φaxs)を算出する。
Figure 0005881896

Figure 0005881896
ビークル移動先座標算出部52は、光軸間角度θaxs,φaxsを算出すると、その光軸間角度θaxs,φaxsとステーションにおける送受信光学系4の受信視野角θfov,φfovから、下記の式(11)〜(13)に示すように、ビークルの許容数Nallを算出する(ステップST109)。
Figure 0005881896

Figure 0005881896

Figure 0005881896
受信視野角θfov,φfovは、焦点距離をf、全画素サイズをpとすると、下記の式(14)(15)のように表すことができる。
Figure 0005881896

Figure 0005881896
なお、方位分解能は画素ピッチに依存する。
ここでは、上記のようにしてビークルの許容数Nallを算出しているが、ユーザがビークルの許容数Nallを設定するようにしてもよい。
ビークル移動先座標算出部52は、ビークルの許容数Nallを算出すると、そのビークルの許容数Nallと、現在存在しているビークルの数Nとを比較する(図26のステップST110)。
ビークル移動先座標算出部52は、現在存在しているビークルの数Nが許容数Nall以下であれば(Nall≧N)、下記に示すように、現在存在しているビークルの移動先を示す座標(x,y,z)を算出する。
一方、現在存在しているビークルの数Nが許容数Nallを上回っている場合(Nall<N)、許容数分のビークルについては、ビークルの移動先を示す座標(x,y,z)を算出するが、許容数Nallを上回る分のビークル(現在存在しているビークルの数N−許容数分のビークル)については、移動先を示す座標として、例えば、図20に示すようなビークルの通信待機領域を示す座標を算出する。
ここで、現在存在しているビークルの数Nが許容数Nall以下である場合(Nall≧N)のビークル移動先座標算出部52の処理内容を具体的に説明する。
まず、ビークル移動先座標算出部52は、各ビークルが確保すべき安全距離Lsafeと光軸間角度θaxsから、下記の式(16)に示すように、ビークル(1)〜(N)に対して接近可能な距離である最小接近距離Llineを算出する(ステップST111)。
Figure 0005881896
ここで、安全距離Lsafeは、5〜10m程度の距離であり、ユーザにより予め設定される。なお、潮流によって安全距離Lsafeが変更されるようにしてもよい。
ビークル移動先座標算出部52は、最小接近距離Llineを算出すると、その最小接近距離Llineと、ビークル(1)〜(N)を等間隔に整列させる場合のビークル(1)〜(N)が存在する方向θ’,φ’(方向θ’,φ’は、ビークル(1)〜(N)の数や送受信光学系4の最大視野角などから一義的に決定される)から、下記の式(17)に示すように、ビークル(1)〜(N)の移動先を示す座標(x,y,z)を算出する(ステップST112)。
Figure 0005881896
次に、現在存在しているビークルの数Nが許容数Nallを上回っている場合(Nall<N)のビークル移動先座標算出部52の処理内容を具体的に説明する。
まず、ビークル移動先座標算出部52は、許容数分のビークル(Nall個のビークル)については、現在存在しているビークルの数Nが許容数Nall以下である場合と同様に、ビークルの移動先を示す座標(x,y,z)を算出する(ステップST113)。
また、許容数Nallを上回る分のビークル(現在存在しているビークルの数N−Nall個のビークル)については、移動先を示す座標として、例えば、図20に示すようなビークルの通信待機領域を示す座標を算出する(ステップST114)。ビークルの通信待機領域は、通常、通信対象のビークル(許容数Nall分のビークル)と衝突する恐れがなく、通信の妨害にならない位置に設定される。
なお、許容数Nallを上回る分のビークルが複数台存在する場合、それらのビークル同士で衝突することがなく、また、通信の妨害にならない位置の座標を算出する。
パラメータ設定回路42は、上記実施の形態6と同様に、レーザ光のパラメータを設定することで、送受信光学系4により放射されるレーザ光の放射状態を制御するが、この実施の形態7では、各ビークルに対して、ビームが重ならないようにレーザ光の拡がり角を調整する。
即ち、パラメータ設定回路42は、レーザ光の出射端のビーム径、ビークルとステーション間の距離、ビームの拡がり角から、ステーションにおけるビーム径を算出し、隣接するビークルにレーザ光が入射されないように、ビークルとステーションの距離や、送信レンズの位置を調整することで、拡がり角を調整する。
光源制御回路31は、ビークル現状位置座標算出部51がビークル(1)〜(N)が存在している位置の座標(x,y,z)を算出し、ビークル移動先座標算出部52がビークル(1)〜(N)の移動先を示す座標(x,y,z)を算出すると(移動先を示す座標(x,y,z)は、通信待機領域を示す座標である場合を含む)、ビークル(1)〜(N)が存在している位置の座標(x,y,z)と、ビークル(1)〜(N)の移動先を示す座標(x,y,z)とを含む通信データにしたがって送信系1におけるビークル(1)〜(N)に対応する光源2の平均出力、パルス繰り返し周波数やパルス幅などを制御する(ステップST115)。
これにより、パラメータ設定回路42により調整された拡がり角で、送信系1により生成されたパルスレーザ光(通信データが重畳されているパルスレーザ光)が送受信光学系4からビークル(1)〜(N)に搭載されている通信装置に向けて放射される。
ビークル(1)〜(N)に搭載されている通信装置は、ステーションの通信装置から放射されたレーザ光を受信すると(図27のステップST137)、そのレーザ光に重畳されている通信データから、自己が搭載されているビークルの現在位置の座標(x,y,z)と、自己が搭載されているビークルの移動先を示す座標(x,y,z)とを把握し、現在位置の座標(x,y,z)と移動先を示す座標(x,y,z)との差分座標(x−x,y−y,z−z)をビークルの駆動制御系(図示せず)に出力する(ステップST138)。
ビークルの駆動制御系(図示せず)は、通信装置から出力された差分座標(x−x,y−y,z−z)にしたがってビークルを移動する(ステップST139)。
このとき、ステーションに搭載されている通信装置から放射されたレーザ光を受信できない場合には、レーザ光の拡がり角の拡大や、レーザ光の出力パワーを高くするなどの調整を行う(ステップST140)。
ここでは、光源制御回路31が、ビークル(1)〜(N)が存在している位置の座標(x,y,z)と、ビークル(1)〜(N)の移動先を示す座標(x,y,z)とを含む通信データをビークル(1)〜(N)に搭載されている通信装置に送信する例を示したが、例えば、ビークル移動先座標算出部52が差分座標算出手段を構成するようにして、ビークル現状位置座標算出部51により算出されたビークル(1)〜(N)が存在している位置の座標(x,y,z)と、ビークル(1)〜(N)の移動先を示す座標(x,y,z)との差分座標(x−x,y−y,z−z)を算出し、光源制御回路31が、その差分座標(x−x,y−y,z−z)を含む通信データをビークル(1)〜(N)に搭載されている通信装置に送信するようにしてもよい。
この場合、ビークル(1)〜(N)に搭載されている通信装置は、ステーションの通信装置から放射されたレーザ光を受信すると、そのレーザ光に重畳されている通信データから差分座標(x−x,y−y,z−z)を取得して、その差分座標(x−x,y−y,z−z)をビークルの駆動制御系(図示せず)に出力する。
以上で明らかなように、この実施の形態7によれば、受信系32がビークル(1)〜(N)に搭載されている通信装置から放射されたレーザ光を受信すると、そのレーザ光に重畳されている通信データに含まれている距離情報からステーションとビークル(1)〜(N)間の距離Lsbを特定するとともに、受信系32を構成している2次元アレイ素子の結像位置からビークル(1)〜(N)が存在している方向θ,φを特定し、その距離Lsbと方向θ,φから、ビークル(1)〜(N)が存在している位置の座標(x,y,z)を算出するビークル現状位置座標算出部51と、各ビークルが確保すべき安全距離Lsafeと光軸間角度θaxsから、ビークル(1)〜(N)に対して接近可能な距離である最小接近距離Llineを算出し、その最小接近距離Llineとビークル(1)〜(N)を等間隔に整列させる場合のビークル(1)〜(N)が存在する方向θ’,φ’から、ビークル(1)〜(N)の移動先を示す座標(x,y,z)を算出するビークル移動先座標算出部52とを備えるように構成したので、1台のステーションがN台のビークルを最適な位置に整列させることができる効果を奏する。
また、この実施の形態7によれば、ビークル移動先座標算出部52が、現在存在しているビークルの数が許容数Nallを上回っている場合、許容数Nallを上回る分のビークルの移動先を示す座標として、予め設定されている通信待機領域を示す座標を算出するように構成したので、ビークルの数が多すぎることによる衝突の危険性や、通信障害の発生を招くことなく、ステーションの通信装置が一度に通信可能な最大数分のビークルの通信装置と通信することができる効果を奏する。
実施の形態8.
図28はこの発明の実施の形態8による通信システムを示す構成図であり、図28において、図20と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
送信系1と受信系32は、例えば、光サーキュレータを使用しており、通信するビークルの数と同等数の光源を設置している。送信系1は光ファイバを介してレーザ光を出射し、目標対象物からの反射光を受信系32で受信する。
上記実施の形態7では、ステーションの通信装置が送受分離型の構成であるものを示しているが、通信装置の小型化を図るために、ステーションの通信装置が送受同軸の構成にしてもよい。
即ち、上記実施の形態7では、ビークル現状位置座標算出部51が、受信系32を構成している2次元アレイ素子の各画素値を参照して、2次元アレイ素子の結像位置を特定し、2次元アレイ素子の結像位置からビークル(1)〜(N)が存在している方向θ,φを特定するようにしているが、この実施の形態8では、複数の光ファイバの中で、ビークル(1)〜(N)に搭載されている通信装置から放射されているレーザ光を受光している光ファイバを特定し、レーザ光を受光している光ファイバの位置からビークル(1)〜(N)が存在している方向θ,φを特定するようにしている。
なお、複数の光ファイバは、ボールレンズを通して、所定の光軸で集光できるので、ビークルから放射されたレーザ光に重畳されている通信データの受信に成功すれば、ステーションからの応答として、ステーション固有のレーザ波長のレーザ光をビークルに向けて放射する。
この実施の形態8によれば、ステーションの通信装置が送受同軸の構成であるため、複数のビークルが存在する場合でも、光のクロストークを抑制した通信が可能になる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係る通信装置は、無線通信における情報伝送量が多くても、品質が高い通信を実現する必要があるものに適している。
1 送信系(ビーム送信手段)、2 光源、3,3a 光変調器、4 送受信光学系、5 送信光学系(ビーム送信手段)、6,6a 受信光学系(ビーム受信手段)、7 受信系、8 受光器(ビーム受信手段)、9 増幅器、10,10a 復調器(信号復調手段)、11 信号処理回路、12,12a S/N演算回路(信号対雑音比算出手段)、13 S/N比較回路(ビーム放射状態制御手段)、14,14a,14b パラメータ設定回路(ビーム放射状態制御手段)、21 反射体、22 BER演算回路(ビットエラーレート算出手段)、31 光源制御回路、32 受信系、33 システム制御部、34 通信用受信回路、35 イメージング用受信回路(画像生成手段、減衰係数算出手段)、36 データ表示装置、41 画像処理回路(ビーム放射状態制御手段)、42 パラメータ設定回路(ビーム放射状態制御手段)、50 信号処理回路、51 ビークル現状位置座標算出部(位置座標算出手段)、52 ビークル移動先座標算出部(移動先座標算出手段、差分座標算出手段)。

Claims (15)

  1. ビームを通信相手の通信装置に向けて照射するビーム送信手段と、
    前記通信相手の通信装置から到来してくるビームを受信するビーム受信手段と、
    前記ビーム受信手段の受信信号を復調して、前記ビームに重畳されている通信データを抽出する信号復調手段と、
    前記ビーム受信手段の受信信号の信号対雑音比を算出する信号対雑音比算出手段と、
    前記信号対雑音比算出手段により算出された信号対雑音比にしたがって前記ビーム送信手段から放射されるビームの放射状態を制御し、前記信号対雑音比算出手段により算出された信号対雑音比が予め設定されている閾値より一旦低くなってから前記閾値より高くなる状況が発生する場合、前記ビーム送信手段から放射されるビームのビーム径又は広がり角を大きくするビーム放射状態制御手段と
    を備えた通信装置。
  2. 前記ビーム受信手段は、前記通信相手の通信装置に搭載されているビーム送信手段から放射されたビームを受信することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  3. 前記ビーム受信手段は、前記ビーム送信手段から放射されたのち、前記通信相手の通信装置に反射されて戻ってきたビームを受信することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  4. 前記ビーム放射状態制御手段は、
    前記信号対雑音比算出手段により算出された信号対雑音比が前記閾値より低い状況が連続している場合、前記ビーム送信手段から放射されるビームの平均出力を上げる制御、前記ビームのパルス幅を狭める制御及び前記ビームのパルス繰り返し周波数を下げる制御のうち、いずれか1つ以上の制御を実施し、
    前記信号対雑音比が前記閾値より高い状況が連続しており、かつ、前記ビーム送信手段の消費電力値が予め設定されている許容値より高い場合、前記ビーム送信手段から放射されるビームの平均出力を下げる制御、前記ビームのパルス幅を広げる制御及び前記ビームのパルス繰り返し周波数を上げる制御のうち、いずれか1つ以上の制御を実施することを特徴とする請求項記載の通信装置。
  5. 前記ビーム送信手段は、前記信号対雑音比算出手段により算出された信号対雑音比を示す信号対雑音比情報を通信データに含めて、前記通信データが重畳されているビームを前記通信相手の通信装置に向けて照射することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  6. 前記ビーム放射状態制御手段は、前記信号復調手段により抽出された通信データに含まれている信号対雑音比情報が示す信号対雑音比にしたがって、前記ビーム送信手段から放射されるビームの放射状態を制御することを特徴とする請求項記載の通信装置。
  7. 前記ビーム送信手段は、前記ビーム放射状態制御手段により制御されたビームの放射状態を示すビーム放射状態情報を通信データに含めて、前記通信データが重畳されているビームを前記通信相手の通信装置に向けて照射することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  8. 前記ビーム放射状態制御手段は、前記信号復調手段により抽出された通信データに含まれているビーム放射状態情報にしたがって、前記ビーム送信手段から放射されるビームの放射状態を制御することを特徴とする請求項記載の通信装置。
  9. 前記ビーム受信手段の受信信号のビットエラーレートを算出するビットエラーレート算出手段を備え、
    前記信号対雑音比算出手段は、前記ビットエラーレート算出手段により算出されたビットエラーレートから前記受信信号の信号対雑音比を算出することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  10. 前記ビーム送信手段からビームが放射されてから、前記ビーム受信手段によりビームが受信されるまでの時間と前記ビームの強度を計測し、その計測結果から前記通信相手の通信装置に関する画像を生成する画像生成手段を備え、
    前記ビーム放射状態制御手段は、前記画像生成手段により生成された画像から前記通信相手の通信装置における通信ポートを特定し、前記通信ポートの大きさに基づいて前記ビーム送信手段により放射されるビームのビーム径又は広がり角を制御することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  11. 前記ビーム受信手段の受信信号から伝搬空間におけるビームの減衰係数を算出する減衰係数算出手段を備え、
    前記ビーム放射状態制御手段は、前記減衰係数算出手段により算出された減衰係数に基づいて前記ビーム受信手段の受信信号を増幅する増幅器の増幅度を制御することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  12. 自通信装置がステーションに搭載され、前記通信相手の通信装置が複数のビークルに搭載されており、
    前記複数のビークルに搭載されている通信相手の通信装置が、自己が搭載されているビークルと前記ステーション間の距離を計測して、前記距離を示す距離情報を含む通信データが重畳されているビームを前記ステーションに向けて照射する場合において、
    前記自通信装置の信号復調手段により抽出された通信データに含まれている距離情報から前記ステーションと前記複数のビークル間の距離を特定するとともに、前記自通信装置のビーム受信手段の受信信号から、前記ステーションから見て前記複数のビークルが存在している方向を特定し、前記ステーションと前記複数のビークル間の距離及び前記複数のビークルが存在している方向から、前記複数のビークルが存在している位置の座標を算出する位置座標算出手段と、
    前記複数のビークルの間で確保すべき安全距離と前記複数のビークル間の光軸間角度から、前記ステーションと前記複数のビークルの間で接近可能な距離を算出し、前記接近可能な距離と、前記複数のビークルを等間隔に整列させる場合の前記複数のビークルが存在する方向とから、前記複数のビークルの移動先を示す座標を算出する移動先座標算出手段とを備え、
    前記自通信装置のビーム送信手段は、前記位置座標算出手段により算出された複数のビークルが存在している位置の座標と、前記移動先座標算出手段により算出された複数のビークルの移動先を示す座標とを通信データに含めて、前記通信データが重畳されているビームを前記複数のビークルに搭載されている通信相手の通信装置に向けて照射することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  13. 前記移動先座標算出手段は、前記通信相手の通信装置を搭載しているビークルの個数が許容数より多い場合、前記許容数を上回る分のビークルに対する移動先を示す座標として、予め設定されている通信待機領域を示す座標を算出することを特徴とする請求項12記載の通信装置。
  14. 自通信装置がステーションに搭載され、前記通信相手の通信装置が複数のビークルに搭載されており、
    前記複数のビークルに搭載されている通信相手の通信装置が、自己が搭載されているビークルと前記ステーション間の距離を計測して、前記距離を示す距離情報を含む通信データが重畳されているビームを前記ステーションに向けて照射する場合において、
    前記自通信装置の信号復調手段により抽出された通信データに含まれている距離情報から前記ステーションと前記複数のビークル間の距離を特定するとともに、前記自通信装置のビーム受信手段の受信信号から、前記ステーションから見て前記複数のビークルが存在している方向を特定し、前記ステーションと前記複数のビークル間の距離及び前記複数のビークルが存在している方向から、前記複数のビークルが存在している位置の座標を算出する位置座標算出手段と、
    前記複数のビークルの間で確保すべき安全距離と前記複数のビークル間の光軸間角度から、前記ステーションと前記複数のビークルの間で接近可能な距離を算出し、前記接近可能な距離と、前記複数のビークルを等間隔に整列させる場合の前記複数のビークルが存在する方向とから、前記複数のビークルの移動先を示す座標を算出する移動先座標算出手段と、
    前記位置座標算出手段により算出された複数のビークルが存在している位置の座標と、前記移動先座標算出手段により算出された複数のビークルの移動先を示す座標との差分の座標を算出する差分座標算出手段とを備え、
    前記自通信装置のビーム送信手段は、前記差分座標算出手段により算出された差分の座標を通信データに含めて、前記通信データが重畳されているビームを前記複数のビークルに搭載されている通信相手の通信装置に向けて照射することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  15. 前記移動先座標算出手段は、前記通信相手の通信装置を搭載しているビークルの個数が許容数より多い場合、前記許容数を上回る分のビークルに対する移動先を示す座標として、予め設定されている通信待機領域を示す座標を算出することを特徴とする請求項14記載の通信装置。
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