JP5881112B2 - 自動車のfrp製キャビン - Google Patents

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Description

本発明は、FRP製のキャビンが、車室内側に位置するインナースキンと車室外側に位置するアウタースキンとの間にコア材を挟持して構成したパネルを備え、サスペンション装置を支持するサブフレームを前記コア材に埋設したインサート部材に締結する自動車用のFRP製キャビンに関する。
CFRP(カーボン繊維強化樹脂)の所定位置に埋設されるインサートが、バルサ材製のコア材と、コア材に内部に保持された金属製のインサート部材と、コア材およびインサート部材の表面を覆うCFRP製の被覆層とで構成されたものが、下記特許文献1により公知である。
またCFRPでバスタブ状に成形した自動車のキャビンのフロアパネルを上壁および下壁間にフォームコアを挟持して構成し、フロアパネルに下壁側から上壁側にインサートした金属製のカラー本体の上端に上壁側からワッシャを当接し、シートレールおよびワッシャを貫通するボルトをカラー本体に螺合することで、シートをフロアパネルに固定するものが、下記特許文献2により公知である。
特開2006−175606号公報 特開2010−208445号公報
ところで、上記特許文献1に記載されたものは、インサートがコア材、インサート部材および被覆層で構成されるため、インサートの構造が複雑化してコストアップの要因となるだけでなく、その寸法が大型化して汎用性に欠けるという問題がある。
また上記特許文献2に記載されたものは、インサート部材であるカラー本体が単純な円筒状の部材であり、カラー本体に入力した荷重をフォームコアに効率的に伝達することが難しいため、カラー本体の外周面に当接するCFRP製の円筒状のインサート体をフォームコアに埋設して補強する必要があり、部品点数が増加してコストアップの要因となる問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、サスペンション装置を支持するサブフレームをFRP製のパネルに埋設したインサート部材に締結する際に、そのインサート部材の荷重支持性能を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、FRP製のキャビンが、車室内側に位置するインナースキンと車室外側に位置するアウタースキンとの間にコア材を挟持して構成したパネルを備え、サスペンション装置を支持するサブフレームを前記コア材に埋設したインサート部材に締結する自動車用のFRP製キャビンであって、前記コア材を前後方向に延びる多数の凹凸部を有する波板で構成し、平面視で三角形状を成す前記インサート部材の一つの頂点が車幅方向の外側あるいは内側を指向し、前記頂点を挟む二つの辺が前記コア材に当接することを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記サブフレームを支持するサブフレーム支持部材を前記三角形の三つの頂点において前記インサート部材に締結し、前記サブフレーム支持部材に前記インサート部材内に膨出する膨出部を形成し、前記サブフレームを前記サブフレーム支持部材に締結するボルトが螺合するボルト孔を前記膨出部内に延ばしたことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記サブフレーム支持部材と前記インサート部材との間に前記アウタースキンを挟持した状態で、前記インサート部材に形成した締結用孔に前記インナースキン側から挿入した第1ボルトで該インサート部材と前記サブフレーム支持部材とを締結し、前記締結用孔に前記インナースキン側から挿入した第2ボルトで該インナースキンを前記インサート部材に締結したことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記キャビンは前記パネルの車幅方向両側部から後方に延びるサイドシルを備え、前記サイドシルの内部を上部空間および下部空間に仕切る仕切り部材の前端を前記インサート部材の近傍に位置させたことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記パネルの後方に連なるフロントフロアパネルは、前記インナースキンおよび前記アウタースキン間に前後方向に延びる多数の凹凸部を有する波板よりなるコア材を挟持して構成され、前記パネルのコア材の凹凸部は前記フロントフロアパネルのコア材の凹凸部に連続することを特徴とするFRP製キャビンが提案される。
尚、実施の形態の傾斜壁37は本発明のパネルに対応し、実施の形態の前部仕切り部材47は本発明の仕切り部材に対応し、実施の形態のフロントサブフレーム91は本発明のサブフレームに対応し、実施の形態の前部インサート部材93は本発明のインサート部材に対応し、実施の形態ボルト孔93a、大径孔93bおよび小径孔93cは本発明の締結用孔に対応する。
請求項1の構成によれば、FRP製のキャビンは、車室内側に位置するインナースキンと車室外側に位置するアウタースキンとの間にコア材を挟持して構成したパネルを備え、サスペンション装置を支持するサブフレームが、コア材に埋設したインサート部材に締結される。コア材を前後方向に延びる多数の凹凸部を有する波板で構成し、平面視で三角形状を成すインサート部材の一つの頂点が車幅方向の外側あるいは内側を指向し、頂点を挟む二つの辺がコア材に当接するので、サスペンション装置からサブフレームに車幅方向の荷重が入力したとき、その荷重をインサート部材の一つの頂点を挟む二つの辺からパネルのコア材に分散して吸収することで、インサート部材の構造を複雑化することなく、パネルに対するサブフレームの支持剛性を高めることができる。
また請求項2の構成によれば、サブフレームを支持するサブフレーム支持部材を三角形の三つの頂点においてインサート部材に締結し、サブフレーム支持部材にインサート部材内に膨出する膨出部を形成し、サブフレームをサブフレーム支持部材に締結するボルトが螺合するボルト孔を膨出部内に延ばしたので、サブフレーム支持部材を小型化してインサート部材からの突出量を少なくしながら、サブフレームをサブフレーム支持部材に締結するボルトが螺合するボルト孔を長く形成して締結力を高めることができる。
また請求項3の構成によれば、サブフレーム支持部材とインサート部材との間にアウタースキンを挟持した状態で、インサート部材に形成した締結用孔にインナースキン側から挿入した第1ボルトで該インサート部材とサブフレーム支持部材とを締結し、締結用孔にインナースキン側から挿入した第2ボルトで該インナースキンをインサート部材に締結したので、第1ボルトおよび第2ボルトを共通の締結用孔にインナースキン側から挿入することが可能となり、インナースキンが臨む車室側から第1、第2ボルトを操作して作業性を高めることができるだけでなく、締結用孔の数を減らして構造を簡素化できる。しかもアウタースキン側に締結用孔が開口しないので、締結用孔を通して車室側に水等が浸入するのを防止することができる。
また請求項4の構成によれば、キャビンはパネルの車幅方向左右両側部から後方に延びるサイドシルを備え、サイドシルの内部を上部空間および下部空間に仕切る仕切り部材の前端をインサート部材の近傍に位置させたので、インサート部材からパネルのコア材に入力した荷重を仕切り部材を介してサイドシルに効率的に分散して支持することができる。
また請求項5の構成によれば、パネルの後方に連なるフロントフロアパネルは、インナースキンおよびアウタースキン間に前後方向に延びる多数の凹凸部を有する波板よりなるコア材を挟持して構成され、パネルのコア材の凹凸部はフロントフロアパネルのコア材の凹凸部に連続するので、インサート部材からパネルのコア材に入力した荷重をフロントフロアパネルのコア材に効率的に分散して支持することができる。
自動車のCFRP製のキャビンの斜視図。 インナースキンを取り外したキャビンの部分斜視図。 図1の3方向矢視図。 図2の4−4線断面図。 図4の5−5線断面図。 図5の6部拡大図。
以下、図1〜図6に基づいて本発明の実施の形態を説明する。尚、本明細書における前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向は、運転席に着座した運転者を基準としている。
図1に示すように、自動車の車体フレームはカーボン繊維強化樹脂(CFRP)でバスタブ状に形成したキャビン11と、キャビン11の前端に接続されたアルミニウム合金の鋳造部品である左右一対のサスペンション支持モジュール12,12と、サスペンション支持モジュール12,12の前端から前方に延びるアルミニウム合金の押出し材よりなる左右一対のフロントサイドフレーム前部13,13と、フロントサイドフレーム前部13,13の前端に支持されたCFRP製のフロントエンドモジュール14と、フロントエンドモジュール14の左右両端から後上方に延びるCFRP製の左右一対のロアメンバ15,15と、ロアメンバ15,15の後端から後上方に延びてキャビン11の前端に接続されたCFRP製の左右一対のアッパーメンバ16,16と、キャビン11の後部上面に立設されたCFRP製のロールバー17と、ロールバー17を後方から支えて補強するCFRP製の左右一対のステー18,18とを備える。
キャビン11はインナースキン19およびアウタースキン20を上下に接合した中空構造であり、前端のダッシュパネル21と、ダッシュパネル21の車幅方向両端から後方に延びる左右一対のサイドシル22,22と、サイドシル22,22の後端から後上方に延びる左右一対のリヤサイドフレーム23,23と、リヤサイドフレーム23,23の後端間を車幅方向に接続するリヤエンドクロスメンバ24と、ダッシュパネル21および左右のサイドシル22,22を接続するフロントフロアパネル25と、フロントフロアパネル25の後端から立ち上がるキックアップ部26と、キックアップ部26の上端から後方に延びてリヤサイドフレーム23,23およびリヤエンドクロスメンバ24に接続するリヤフロアパネル27とを備える。
フロントエンドモジュール14は、車幅方向に延びるバンパービーム28と、バンパービーム28の車幅方向両端部から後方に延びてフロントサイドフレーム前部13,13の前端に接続される左右一対のバンパービームエクステンション29,29と、バンパービームエクステンション29,29間に支持された枠状のフロントバルクヘッド30とを備える。各々のサスペンション支持モジュール12は、フロントサイドフレーム前部13の後端とダッシュパネル21の前面とに接続されたフロントサイドフレーム後部31と、フロントサイドフレーム後部31から車幅方向外側かつ上方に延びてダッシュパネル21の前面に接続されたダンパーハウジング32とを一体に備える。ダッシュパネル21の左右両端部は、サイドシル22,22の前端から上方に立ち上がる左右一対のフロントピラーロア前部33,33を構成する。フロントピラーロア前部33,33の後面に左右一対の金属製のフロントピラーロア後部34,34および左右一対の金属製のフロントピラーアッパー35,35が接続され、左右のフロントピラーアッパー35,35の上端間が車幅方向に延びる金属製のフロントルーフアーチ36で接続される。
ダッシュパネル21はフロントフロアパネル25の前端から斜め上方に延びる傾斜壁37と、傾斜壁37の前端から上方に延びる鉛直壁38とを備える。ダッシュパネル21の傾斜壁37およびフロントフロアパネル25の上下面を構成するインナースキン19およびアウタースキン20の車幅方向中央部から、前後方向に延びるフロアトンネル39が上方に隆起する。またフロントフロアパネル25の上面を構成するインナースキン19から、フロアトンネル39に交差して車幅方向に延びるフロントクロスメンバ40およびリヤクロスメンバ41が上方に隆起する。一方、リヤフロアパネル27は、インナースキン19およびアウタースキン20が共に平坦に形成される。
ダッシュパネル21の下方には、左右の前輪のサスペンション装置90(図3参照)を支持するフロントサブフレーム91が装着される。
図1および図2に示すように、キャビン11を構成するインナースキン19およびアウタースキン20は、ダッシュパネル21、左右のサイドシル22,22、左右のリヤサイドフレーム23,23およびリヤエンドクロスメンバ24の外周を取り囲むように延びる接合フランジ19a,20aを備えており、両接合フランジ19a,20aは接着、溶着、リベット等で接合される。
フロントフロアパネル25は、インナースキン19およびアウタースキン20間に挟持された波板よりなる左右のコア材42,42を備える。サイドシル22およびフロアトンネル39間に挟まれたコア材42は一体成形された部材であり、波紋状に延びる複数の凹凸部42a…を備える。ダッシュパネル21の傾斜壁37は、インナースキン19およびアウタースキン20間に挟持された波板状のコア材43を備えており、そのコア材43の前後方向に延びる凹凸部43a…は、フロントフロアパネル25のコア材42の凹凸部42a…の前端に接線状に連続している。またダッシュパネル21の鉛直壁38、キックアップ部26およびリヤフロアパネル27は、それぞれインナースキン19およびアウタースキン20間に挟持された波板状のコア材44,45,46を備えており、それらのコア材44,45,46の凹凸部44a…,45a…,46a…は何れも車幅方向に延びている。
サイドシル22は内壁22c、外壁22d,上壁22eおよび下壁22fを有して閉断面に構成されており、その下壁22fにフロントフロアパネル25が接続される(図1および図3参照)。サイドシル22の内部は水平方向に配置されて前後方向に延びる前部仕切り部材47によって上部空間22aおよび下部空間22bに仕切られる(図2参照)。前部仕切り部材47の上面とサイドシル22の上壁22eとの間にはジクザグに屈曲する上部エネルギー吸収部材52が配置され、前部仕切り部材47の下面とサイドシル22の下壁22fとの間にはジクザグに屈曲する下部エネルギー吸収部材53が配置される。
またサイドシル22の前部には、その上壁22eから前方に延びてフロントピラーロア前部33の前壁を構成するホイールハウス後壁33aに接続される前部連結板48が配置され、サイドシル22の後部には、その上壁22eから後方に延びキックアップ部26のコア材45を車幅方向外側に延長したバルクヘッド45bの前面に接続される後部第1、第2連結板49,50が配置される。
フロントサブフレーム91は車幅方向に長い板状の部材であって、左右各3か所でキャビン11の下面に締結される。即ち、フロントサブフレーム91の前部は、サスペンション支持モジュール12のフロントサイドフレーム後部31の下面にボルト92で締結される(図5参照)。またフロントサブフレーム91の前後方向中間部は、ダッシュパネル21の傾斜壁37のコア材43に埋設した金属製の前部インサート部材93の下面に金属製のサブフレーム支持部材94を締結し、このサブフレーム支持部材94の下面にボルト95で締結される(図4〜図6参照)。またフロントサブフレーム91の後部は、ダッシュパネル21の傾斜壁37のコア材43に埋設した金属製の後部インサート部材96の下面にボルト97で締結される(図4および図5参照)。
後部インサート部材96は細い円筒状の部材であり、フロントフロアパネル25に対して垂直、かつダッシュパネル21の傾斜壁37に対して斜めに配置される。一方、前部インサート部材93は太い三角柱状の部材であり、ダッシュパネル21の傾斜壁37に対して垂直に配置される。
以下、図4〜図6に基づいて、前部インサート部材93およびサブフレーム支持部材94の構造を説明する。
前部インサート部材93の横断面は三つの頂点a,b,cを丸めた直角二等辺三角形状であり、その底辺Aが前後方向に整列し、二つの頂点b,cおよび底辺Aが車幅方向内側に位置し、一つの頂点aおよび二つの斜辺B,Cが車幅方向外側に位置するようにコア材43に埋設される。厚肉に形成された三つの頂点a,b,cの各々の近傍には、ボルト孔93a、大径孔93b、小径孔93cおよび嵌合孔93dが上面93eから下面93fに向かって同軸に形成される。また三つの頂点a,b,cに囲まれた前部インサート部材93の内部は中空であり、そこに三つの頂点a,b,cを接続するY字状のリブ93gと、下面93fから上方に向かって窪む球状壁93hとが形成される。前部インサート部材93をコア材43に埋設した状態で、前部インサート部材93の上面93eはインナースキン19の下面に接触し、前部インサート部材93の下面93fはアウタースキン20の上面に接触する。
サブフレーム支持部材94は、前部インサート部材93の3個の嵌合孔93d…に嵌合する3個の嵌合突起94a…と、3個の嵌合突起94a…に囲まれた位置から上方に膨出して前部インサート部材93の球状壁93hに嵌合する膨出部94bと、フロントサブフレーム91の上面に当接する水平な締結座94cと、嵌合突起94a…の中心に形成されたボルト孔94d…と、締結座94cから膨出部94b内へと延びるボルト孔94eとを備える。
従って、ダッシュパネル21の傾斜壁37のコア材43に埋設した前部インサート部材93の下面93f側からサブフレーム支持部材94を接近させ、その3個の嵌合突起94a…および1個の膨出部94bを前部インサート部材93の3個の嵌合孔93d…および1個の球状壁93hに嵌合した状態で、3本の第1ボルト98…を前部インサート部材93のボルト孔93a…、大径孔93b…および小径孔93c…に挿通し、サブフレーム支持部材94のボルト孔94d…に螺合する。その結果、アウタースキン20の開口縁がサブフレーム支持部材94の外周のフランジ部94fと前部インサート部材93の下面93fとの間に挟持され、前部インサート部材93にアウタースキン20およびサブフレーム支持部材94が固定される。
続いて、3本の第2ボルト99…を前部インサート部材93の3個のボルト孔93a…に螺合することで、インナースキン19の開口縁が第2ボルト99…の頭部99a…と前部インサート部材93の上面93eとの間に挟持され、前部インサート部材93にインナースキン19が固定される。このようにしてダッシュパネル21の傾斜壁37に前部インサート部材93およびサブフレーム支持部材94が固定されると、フロントサブフレーム91を下から上に貫通するボルト95をサブフレーム支持部材94の締結座94cに開口するボルト孔94eに螺合することで、フロントサブフレーム91の前後方向中間部がフロントサブフレーム91に締結される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
キャビン11の前下部に支持したフロントサブフレーム91には左右のサスペンション装置90,90が設けられているため、サスペンション装置90,90から入力される荷重に耐え得るようにフロントサブフレーム91をキャビン11に強固に固定する必要がある。特に、車両の高速旋回時等には、路面から前輪に入力した大きなサイドフォースがサスペンション装置90,90を介してフロントサブフレーム91に車幅方向の大きな荷重として作用する。このとき、サスペンション装置90の前側のロアアーム90aの基端は、フロントサブフレーム91が金属製のフロントサイドフレーム後部31にボルト92で固定される位置の近傍に支持されるため(図3および図4参照)、その支持強度を充分に確保することができる。一方、サスペンション装置90の後側のロアアーム90bの基端は、フロントサブフレーム91がCFRP製のダッシュパネル21の傾斜壁37に埋設した前部インサート部材93にボルト95で固定される位置の近傍に支持されるため(図3および図4参照)、その支持強度が不足する可能性がある。
しかしながら、本実施の形態によれば、前部インサート部材93が埋設される傾斜壁37は、インナースキン19およびアウタースキン20間に多数の凹凸部43a…を有する波板よりなるコア材43を挟持して構成されるので、傾斜壁37に対する前部インサート部材93の支持強度が高められる。しかも平面視で三角形状を成す前部インサート部材93は、一つの頂点aが車幅方向の外側を指向し、その頂点aを挟む二つの辺B,Cがコア材43に当接するので(図4参照)、サスペンション装置90の後側のロアアーム60b(図3参照)からフロントサブフレーム91に車幅方向の荷重が入力したとき、その荷重を前部インサート部材93の一つの頂点aを挟む二つの辺B,Cから傾斜壁37のコア材43に分散して吸収することで、前部インサート部材93の構造を複雑化することなく、傾斜壁37に対するフロントサブフレーム91の支持強度を更に高めることができる。
またフロントサブフレーム91を締結するサブフレーム支持部材94を、前部インサート部材93の三角形の三つの頂点a,b,cの近傍に第1ボルト98…で締結し、サブフレーム支持部材94に前部インサート部材93の球状壁93hに嵌合する膨出部94bを形成し、フロントサブフレーム91をサブフレーム支持部材94に締結するボルト95が螺合するボルト孔94eを膨出部94b内に延ばしたので(図6参照)、サブフレーム支持部材94を小型化して前部インサート部材93からの下方への突出量を少なくしながら、フロントサブフレーム91をサブフレーム支持部材94に締結するボルト95が螺合するボルト孔94eを長く形成して締結力を高めることができる。
またサブフレーム支持部材94のフランジ94fと前部インサート部材93の下面93fとの間にアウタースキン20を挟持した状態で、前部インサート部材93に形成した締結用孔であるボルト孔93a…、大径孔93b…および小径孔93c…にインナースキン19側から挿入した第1ボルト98…で前部インサート部材93とサブフレーム支持部材94とを締結し、そのボルト孔93a…にインナースキン19側から挿入した第2ボルト99…でインナースキン19を前部インサート部材93に締結したので(図6参照)、第1ボルト98…および第2ボルト99…を共通の締結用孔にインナースキン19側から挿入することが可能となり、インナースキン19が臨む車室側から第1、第2ボルト98…,99…を操作して作業性を高めることができるだけでなく、締結用孔の数を減らして構造を簡素化できる。しかもアウタースキン20側に締結用孔が開口しないので、締結用孔を通して車室側に水等が浸入するのを防止することができる。
またキャビン11は傾斜壁37の車幅方向両側部から後方に延びるサイドシル22を備え、サイドシル22の内部を上部空間22aおよび下部空間22bに仕切る前部仕切り部材47の前端を前部インサート部材93の近傍に位置させたので、前部インサート部材93から傾斜壁37に入力した荷重を前部仕切り部材47を介してサイドシル22に効率的に分散して支持することができる。
また傾斜壁37の後方に連なるフロントフロアパネル25は、インナースキン19およびアウタースキン20間に前後方向に延びる多数の凹凸部42a…を有する波板よりなるコア材42を挟持して構成され、傾斜壁37のコア材43の凹凸部43a…はフロントフロアパネル24のコア材42の凹凸部42a…に連続するので(図4参照)、前部インサート部材93から傾斜壁37のコア材43に入力した荷重をフロントフロアパネル25のコア材42に効率的に分散して支持することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではキャビン11等をCFRPで構成しているが、カーボン繊維以外の繊維を用いたFRP(繊維強化樹脂)で構成しても良い。
また実施の形態では前部インサート部材93の三角形の頂点aが車幅方向外側を向いているが、車幅方向内側を向いていても同様の作用効果を得ることができる。
また本発明のパネルは実施の形態のダッシュパネル21の傾斜壁37に限定されるものではない。
11 キャビン
19 インナースキン
20 アウタースキン
22 サイドシル
22a 上部空間
22b 下部空間
25 フロントフロアパネル
37 傾斜壁(パネル)
42 コア材
42a 凹凸部
43 コア材
43a 凹凸部
47 前部仕切り部材(仕切り部材)
90 サスペンション装置
91 フロントサブフレーム(サブフレーム)
93 前部インサート部材(インサート部材)
93a ボルト孔(締結用孔)
93b 大径孔(締結用孔)
93c 小径孔(締結用孔)
94 サブフレーム支持部材
94b 膨出部
94e ボルト孔
95 ボルト
98 第1ボルト
99 第2ボルト

Claims (5)

  1. FRP製のキャビン(11)が、車室内側に位置するインナースキン(19)と車室外側に位置するアウタースキン(20)との間にコア材(43)を挟持して構成したパネル(37)を備え、サスペンション装置(90)を支持するサブフレーム(91)を前記コア材(43)に埋設したインサート部材(93)に締結する自動車用のFRP製キャビンであって、
    前記コア材(43)を前後方向に延びる多数の凹凸部(43a)を有する波板で構成し、平面視で三角形状を成す前記インサート部材(93)の一つの頂点(a)が車幅方向の外側あるいは内側を指向し、前記頂点(a)を挟む二つの辺(B,C)が前記コア材(43)に当接することを特徴とする自動車のFRP製キャビン。
  2. 前記サブフレーム(91)を支持するサブフレーム支持部材(94)を前記三角形の三つの頂点(a,b,c)において前記インサート部材(93)に締結し、前記サブフレーム支持部材(94)に前記インサート部材(93)内に膨出する膨出部(94b)を形成し、前記サブフレーム(91)を前記サブフレーム支持部材(94)に締結するボルト(95)が螺合するボルト孔(94e)を前記膨出部(94b)内に延ばしたことを特徴とする、請求項1に記載の自動車のFRP製キャビン。
  3. 前記サブフレーム支持部材(94)と前記インサート部材(93)との間に前記アウタースキン(20)を挟持した状態で、前記インサート部材(93)に形成した締結用孔(93a,93b,93c)に前記インナースキン(19)側から挿入した第1ボルト(98)で該インサート部材(93)と前記サブフレーム支持部材(94)とを締結し、前記締結用孔(93a,93b,93c)に前記インナースキン(19)側から挿入した第2ボルト(99)で該インナースキン(19)を前記インサート部材(93)に締結したことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動車のFRP製キャビン。
  4. 前記キャビン(11)は前記パネル(37)の車幅方向両側部から後方に延びるサイドシル(22)を備え、前記サイドシル(22)の内部を上部空間(22a)および下部空間(22b)に仕切る仕切り部材(47)の前端を前記インサート部材(93)の近傍に位置させたことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の自動車のFRP製キャビン。
  5. 前記パネル(37)の後方に連なるフロントフロアパネル(25)は、前記インナースキン(19)および前記アウタースキン(20)間に前後方向に延びる多数の凹凸部(42a)を有する波板よりなるコア材(42)を挟持して構成され、前記パネル(37)のコア材(43)の凹凸部(43a)は前記フロントフロアパネル(25)のコア材(42)の凹凸部(42a)に連続することを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の自動車のFRP製キャビン。
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