JP5880966B2 - 防水コネクタ - Google Patents
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Description
このような構成の防水コネクタによると、端子保持部から突出した端子本体部の前端部が、フード部と端子保持部とを合体させた際に、シール部材の挿通孔に挿通されることになる。これにより、フード部と端子保持部とを合体させる防水コネクタにおいて、雌型端子に接続される電気接続部をシール部材の厚さ寸法分短くすることができる。
前記フード部には、前記端子本体部の前端部を収容する収容部が嵌合方向前側に凹んで形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、端子保持部から突出した端子本体部の前端部が、フード部と端子保持部とを合体させた際に、シール部材の挿通孔に挿通されると共に、フード部の収容部に収容される。これにより、電気接続部を収容部の深さ寸法分さらに短くすることができる。
このような構成によると、フード部の壁よりも前側に端子本体部の前端部を配することができるので、電気接続部をさらに短く設定することができる。
一般に、端子保持部において、雄型端子を前止まりさせるには端子本体部の嵌合方向前側に前壁を形成する。ところが、端子保持部から端子本体部の前端部が突出している場合、端子本体部の嵌合方向前側に前壁を設けることができない。ところが、本実施形態によると、前止まり部によって端子本体部を前方から係止することができるので、フード部と端子保持部とを合体させる前の状態においても、雄型端子を前止まりさせることができる。これにより、端子保持部に対して雄型端子を必要以上に挿入し過ぎることを防ぐことができる。
本発明の実施形態について図1乃至図6を参照して説明する。
本実施形態の防水コネクタは、複数の雄型端子50を収容して、雌側コネクタ40と嵌合される雄側コネクタ10を例示している。なお、以下の説明において、上下方向とは、図1における上下方向を基準とし、前後方向とは、図1における雌側コネクタ40と雄側コネクタ10との嵌合方向を基準として、互いに嵌合する側を前側とする。
フロントキャップ44は、雌側ハウジング41の前端部を前側から覆う形状をなしており、フロントキャップ44の後端部に形成された係止部44Aと雌側ハウジング41に設けられた被係止部41Aとを係止させることにより、雌側ハウジング41にフロントキャップ44が装着されるようになっている。
雄型端子50は、雌型端子20と同様に、導電性を有する金属板材をプレス加工することにより形成されている。また、雄型端子50は、電線Wに圧着される電線圧着部51と、電線圧着部51の前方に設けられた端子本体部52と、雌型端子20の接続筒部21に挿入される電気接続部53とを備えて構成されている。
キャビティ73の前端部における上側内壁には、斜め前下方に片持ち状に延びるランス74が形成されている。このランス74は、ランス74の上方に形成された撓み空間Sに向かって弾性変形可能とされている。ランス74は、雄型端子50がキャビティ73内に挿入される際に、雄型端子50の端子本体部52によって上方に押圧されることで撓み空間Sに向かって弾性変形する。そして、雄型端子50がキャビティ73に対して正規の位置まで挿入されると、端子本体部52による押圧状態が解除され、ランス74が弾性復帰することで端子本体部52のランス係止部56が後方からランス74によって係止される。これにより、雄型端子50が後方に抜止された状態で端子保持部72内に保持されるようになっている。
また、雄側シール部材83には、図3および図6に示すように、雄側シール部材83の前面から前方に突出する突部83Aが形成されており、この突部83Aをフード部71の装着凹部84の奥面84Aに形成された凹部84B(図5参照)に嵌め合わせることで、装着凹部84に対して上下逆さに装着されないようになっている。
一方、収容部87は、防水壁78の後側において、装着凹部84の奥面84Aから前方に向かって徐々に幅が狭くなるように形成されており、フード部71の後壁71Aと防水壁78との間に膨出部78Aを設けたことで収容部87の深さ寸法がフード部71の後壁71Aの厚さ寸法(前後方向の長さ寸法)よりも大きく設定されている。そして、フード部71と端子保持部72とを合体させると、図1に示すように、繋ぎ部54の前端部が収容部87に収容されて、電気接続部53がフード部71の後壁71Aにおける前面とほぼ同じ位置から前方に突出した状態となるようになっている。
まず、端子保持部72のキャビティ73に雄型端子50を後方から挿入し、雄型端子50がキャビティ73の正規の位置まで挿入されると、図3に示すように、端子本体部52のランス係止部56がランス74によって後方から係止され、これと同時に、端子本体部52の係止突起57が前止まり部76によって前方から係止される。これにより、雄型端子50の電気接続部53および繋ぎ部54が端子保持部72から前方に突出した状態で雄型端子50が端子保持部72に保持される。
雄側コネクタ10と、雌側コネクタ40とを向かい合わせに配置し、フード部71内に雌側ハウジング41を嵌合させる。すると、雌側ハウジング41のフロントキャップ44の端子挿入口45から雄型端子50の電気接続部53と防水壁78とが進入する。そして、フード部71と雌側ハウジング41とが正規の嵌合状態に至ると、図2に示すように、電気接続部53が雌側ハウジング41内に保持された雌型端子20の接続筒部21内に挿入されて、雄型端子50と雌型端子20とが電気的に接続される。また、これとほぼ同時に、防水壁78が雌側シール部材46の貫通孔47に進入し、防水壁78の外周面と環状リップ48とが密着する。これにより、フード部71と雌側ハウジング41との間がキャビティ42毎(端子20,50毎)に個別に防水される。また、フード部71の上部に突設されたロック突起79がロックアーム49のロック孔49Aに嵌まり込み、フード部71と雌側ハウジング41とが嵌合状態にロックされる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、装着凹部84の深さ寸法と収容部87の深さ寸法とを合わせた寸法と繋ぎ部54における前後方向の長さ寸法とがほぼ同一となるように構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、装着凹部の深さ寸法と収容部の深さ寸法とを合わせた寸法が、繋ぎ部における前後方向の長さ寸法よりも長く設定されていてもよい。
(2)上記実施形態では、フード部71の後壁71Aと防水壁78との間に膨出部78Aを構成したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、繋ぎ部をフード部の後壁内に完全に収容させるように構成することで、フード部の後壁と防水壁との間に膨出部を形成しない構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、電気接続部53と繋ぎ部54とが端子保持部72から前方に突出した構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、繋ぎ部だけでなく、繋ぎ部よりもやや後側に位置する端子本体部の前端部が端子保持部から前方に突出する構成としてもよい。
20:雌型端子
40:雌側コネクタ
50:雄型端子
52:端子本体部
53:電気接続部
71:フード部
72:端子保持部
76:前止まり部
83:雄側シール部材(シール部材)
86:挿通孔
87:収容部
Claims (4)
- 雌型端子を保持する雌側コネクタが内部に嵌合されるフード部と、このフード部と別体に形成されて内部に雄型端子を保持する端子保持部とからなり、前記フード部の嵌合方向後側に前記端子保持部が組み付けられた防水コネクタであって、
前記フード部と前記端子保持部との間には、前記フード部と前記端子保持部との間をシールするシール部材が挟み込まれており、
前記雄型端子は、前記雌型端子に接続される電気接続部と、前記電気接続部の後方に隣接して設けられた端子本体部とを備えて構成されており、
前記端子保持部には、前記端子本体部の前端部が前記端子保持部から前記フード部側に突出した状態で前記雄型端子が保持されており、
前記シール部材には、前記端子本体部の前端部が貫通した挿通孔が形成されている防水コネクタ。 - 前記フード部には、前記端子本体部の前端部を収容する収容部が嵌合方向前側に凹んで形成されている請求項1記載の防水コネクタ。
- 前記フード部の壁には、嵌合方向前側に膨出する膨出部が設けられており、
前記収容部は、前記フード部の壁と前記膨出部とに亘って形成され、前記フード部の壁の厚さ寸法よりも深く凹んでいる請求項2記載の防水コネクタ。 - 前記端子保持部には、前記端子本体部を前方から係止する前止まり部が形成されている請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の防水コネクタ。
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