JP5880706B2 - ターボ機械 - Google Patents

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Description

本発明は、ターボ機械に関する。本願は、2012年6月11日に日本に出願された特願2012−131785号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ターボ圧縮機や過給機等のターボ機械では、シャフトから回転動力が伝達されることで回転されるインペラを備えている(特許文献1〜特許文献4)。
特許文献1及び特許文献2には、インペラとシャフトとに形成された雄ネジと雌ネジとを螺合させてインローを組み合わせることにより、インペラとシャフトとを締結する構成が開示されている。
特許文献3には、テンションボルトを用いることにより、殆どインペラをシャフトに対して回転移動をさせることなく、インペラとシャフトとを強固に締結する構成が開示されている。
特許文献4には、インペラ側のネジ部のピッチとシャフト側のネジ部のピッチとが異なる差動ネジを用いることにより、インペラとシャフトとを締結する構成が開示されている。
日本国実開平5−52356号公報 日本国実開平5−57450号公報 日本国特許第4876867号公報 日本国特許第4089802号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示された構成では、インペラとシャフトとを締結する際に、インペラをシャフトに対して回転移動させる必要がある。つまり、インペラを回転移動させながら徐々にシャフトに近づけていく必要がある。このため、インペラをシャフトに取り付ける際のインペラの移動量が、インペラを回転移動させずにシャフトに取り付ける際のインペラの移動量よりも遥かに増大する。したがって、特許文献1及び特許文献2の技術では、インペラとシャフトとを締結する際に必要となる仕事量が増大する。
また、インペラとシャフトとが回転方向にずれることを防止するためには、インペラとシャフトとの間に十分な摩擦力が存在することが望ましい。このためには、インペラとシャフトとを取り付ける際に、インペラが着座面(インペラと接触するシャフトの端面)に接触した後にさらにインペラをシャフトに向かう方向に押し込み、インペラを弾性変形させておくことが好ましい。ところが、特許文献1及び特許文献2の技術においては、インペラが着座面に接触した後でインペラと着座面との間に摩擦力が働くため、摩擦抵抗が増大する。すなわち、インペラをシャフトに向かう方向に押込むために大きな締結トルクが必要となる。
また、特許文献3では、テンションボルトを用いることから、油圧テンショナ等の複雑かつ大きな装置が別に必要になる。また、予張力による伸びの分の仕事量(エネルギー)が増大する。
また、特許文献4では、差動ネジを用いることにより、特許文献1及び特許文献2における課題などを解消しているが、インペラに螺合するネジ部のネジ径と、シャフトに螺合するネジ部のネジ径とが異なる。そのため、ネジ径の異なる部位に生じる応力を緩和するべく、差動ネジの長さが長くなるという新たな課題がある。すなわち、このようにネジ径の異なる部位間に大きな段差を有する段差部が形成されるため、この段差部での応力集中が大きくなる。したがって、段差部を比較的長いテーパ形状に形成し、応力集中をなるべく少なくする必要がある。しかしながら、このように新たな課題の解決を考慮して差動ネジの長さを長くすると、特許文献3のテンションボルトを用いた場合と同様に、予張力による伸びの分だけ仕事量が増大する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、予張力に起因する仕事量の増大を抑制したターボ機械を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、回転されるインペラと、このインペラに回転動力を伝達するシャフトとを備えるターボ機械であって、一端側に設けられ前記インペラに螺合されるインペラ螺合部と、他端側に設けられ前記シャフトに螺合されるシャフト螺合部とを備え、前記インペラと前記シャフトとを締結している差動ネジを備える。この差動ネジは、前記インペラ螺合部に形成されるネジ山のネジ径と、前記シャフト螺合部に形成されるネジ山のネジ径とが同一に、前記インペラ螺合部に形成されるネジ山の旋回方向と、前記シャフト螺合部に形成されるネジ山の旋回方向とが同一方向に、かつ、前記インペラ螺合部に形成されるネジ山のピッチが、前記シャフト螺合部に形成されるネジ山のピッチより小さく、形成されている。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様におけるターボ機械において、前記インペラ螺合部が、前記シャフト螺合部より長い。
本発明の第3の態様は、前記第1または第2の態様におけるターボ機械において、前記インペラは、その回転軸に沿って前記差動ネジの前記インペラ螺合部と螺合する貫通孔を備え、前記貫通孔の前記シャフトから遠い開口部に、この開口部を閉塞する蓋体が着脱可能に設けられている。
本発明の第4の態様は、前記第1〜3の態様のいずれかのターボ機械において、前記差動ネジは、前記インペラよりも熱伝導率が高い材料によって形成されている。
本発明の第5の態様は、前記第4の態様のターボ機械において、前記インペラがチタン合金によって形成され、前記差動ネジが鉄鋼材料によって形成されている。
本発明の第6の態様は、前記第1〜5のいずれかのターボ機械において、前記シャフトに対する前記インペラの回転移動を抑止する回転抑止手段を備える。
本発明の第7の態様は、前記第6の態様のターボ機械において、前記回転抑止手段は、前記インペラの回転軸方向を長手方向とし、前記インペラの回転軸から外れた位置に設けられた嵌合穴と、前記シャフトの回転軸から外れた位置に設けられた嵌合穴とに嵌合されるピン部材である。
本発明の第8の態様は、前記第7の態様のターボ機械において、複数の前記ピン部材は、前記インペラの回転軸を中心とした周方向に等間隔で配置されている。
本発明の第9の態様は、前記第6の態様のターボ機械において、前記回転抑止手段は、前記インペラの回転軸方向から見た外形形状が円形形状から外れると共に、前記インペラ及び前記シャフトの一方に前記回転軸方向に突出して設けられる嵌合突起と、前記インペラおよび前記シャフトの他方に設けられると共に、前記嵌合突起が嵌合される嵌合穴と、を備える。
本発明の第10の態様は、前記第9の態様のターボ機械において、前記嵌合突起は、回転軸を重心とする形状を有している。
本発明の第11の態様は、前記第1〜10の態様のいずれかのターボ機械において、前記シャフト螺合部に形成されたネジ山の旋回方向は、前記シャフトが回転する際に生じる反力によって前記差動ネジと前記シャフトとの締結力が高まる方向に設定されている。
本発明の第12の態様は、前記第1〜11の態様のいずれかのターボ機械において、前記差動ネジの前記インペラ側の端面に、この差動ネジを回転させる治具の係合部に係合する係合穴あるいは係合突起が設けられ、前記インペラに前記係合穴あるいは係合突起を露出させる貫通孔が設けられていることが好ましい。
本発明の第13の態様は、前記第12の態様のターボ機械において、前記差動ネジを回転させる治具の係合部に係合する前記係合穴あるいは係合突起が、前記インペラの回転軸を重心とする形状を有している。
本発明のターボ機械では、特にインペラ螺合部に形成されるネジ山のネジ径とシャフト螺合部に形成されるネジ山のネジ径とを同一にした差動ネジを用い、インペラとシャフトとを締結している。そのため、従来のようにネジ径の異なる部位で生じる応力を緩和するために差動ネジの長さを長くする必要が無くなる。したがって、予張力に起因する仕事量の増大を抑制することができる。
本発明に係る第1実施形態のターボ圧縮機の概略構成を示す側断面図である。 本発明の第1実施形態におけるターボ圧縮機が備えるコンプレッサインペラとシャフトとの締結作業を説明するための模式図である。 本発明の第2実施形態におけるターボ圧縮機の概略構成を示す側断面図である。 本発明の第2実施形態におけるターボ圧縮機の概略構成を示す正面図である。 本発明の第3実施形態におけるターボ圧縮機の概略構成を示す側断面図である。 本発明の第3実施形態におけるターボ圧縮機の概略構成を示す正面図である。 本発明の第1実施形態におけるターボ圧縮機の変形例を示す断面図である。
以下、本発明に係るターボ機械の実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。 また、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
なお、以下の説明においては、本発明のターボ機械の一例としてターボ圧縮機を挙げて説明するが、本発明のターボ機械はターボ圧縮機に限定されるものではなく、過給機等のインペラとシャフトとを備えるターボ機械の全般に適用することができる。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る第1実施形態のターボ圧縮機S1の概略構成を示す側断面図である。ターボ圧縮機S1は、空気等のガスを圧縮して圧縮ガスとして吐出するものであり、図1に示すように、コンプレッサ1と、シャフト2と、差動ネジ3と、駆動ユニット4とを備えている。
コンプレッサ1は、駆動されることによってガスを圧縮する装置であり、コンプレッサインペラ1a(本発明のインペラ)と、コンプレッサハウジング1bとを備えている。
コンプレッサインペラ1aは、ガスに運動エネルギーを付与して加速させる装置であり、回転軸L方向から吸い込んだガスを加速させて半径方向に吐出するラジアルインペラである。図1に示すように、このコンプレッサインペラ1aは、シャフト2に締結されるベース部1cと、このベース部1cの表面に回転方向に等間隔で配列された複数の翼1dとを備えている。
ベース部1cには、駆動ユニット4に向けて開口しており、シャフト2が備える嵌合突起2aに嵌合する嵌合穴1eが形成されている。ベース部1cの内部には、嵌合穴1eに連通して、差動ネジ3を収容する収容空間としての貫通孔1fが形成されている。この収容空間の内壁面には、差動ネジ3の一端側の部分が螺合可能なネジ溝から成る雌ネジ部(図示せず)が形成されている。
詳しくは、コンプレッサインペラ1aの先端から差動ネジ3の一端面を露出させる貫通孔1fが、ベース部1cの内部にコンプレッサインペラ1aの回転軸Lに沿って形成されている。この貫通孔1fのシャフト2(あるいは、嵌合穴1e)側の端部が、差動ネジ3を収容する収容空間となっている。したがって、貫通孔1fと嵌合穴1eとは、コンプレッサインペラ1aの回転軸Lに沿って直線状に連続して配置されている。
また、貫通孔1fは、後述する差動ネジ3を回転させる治具10(図2参照)が挿通可能となるように、この治具10より大きな内径を有している。
また、貫通孔1fは、コンプレッサインペラ1aの先端面(すなわち、コンプレッサインペラ1aのシャフト2側の端面と反対側に位置する端面)に開口する開口部1j側の内壁面に、この開口部1jを閉塞するノーズキャップ(蓋)9を螺着させるための雌ネジ部(図示せず)が形成されている。
このような構成からなるコンプレッサインペラ1aは、圧縮するガスに応じて、例えば、チタン合金、アルミニウム合金、あるいはステンレス鋼によって形成される。
コンプレッサハウジング1bは、コンプレッサ1の外形形状を形作ると共に内部にガスの流路を有する装置であり、コンプレッサインペラ1aを収容して配置されている。
また、コンプレッサハウジング1bは、ガスを吸入する吸入開口1gと、コンプレッサインペラ1aによって加速されたガスを減速して圧縮するディフューザ1hと、圧縮ガスの流路となるスクロール流路1iと、圧縮ガスが吐出される吐出開口(図示せず)とを備えている。
シャフト2は、駆動ユニット4によって発生された動力を回転動力としてコンプレッサインペラ1aに伝達する装置であり、駆動ユニット4に接続されている。
また、シャフト2の一端側には嵌合突起2aが形成されており、この嵌合突起2aはコンプレッサインペラ1aのベース部1cに形成された嵌合穴1eに嵌合している。このように嵌合突起2aと嵌合穴1eとが嵌合することにより、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とは、半径方向で位置決めされ、同軸上に位置するように調整されている。
また、嵌合突起2aには、差動ネジ3の他端側に位置する部分が螺合可能な雌ネジ部(図示せず)が、形成されている。
このようなシャフト2は、例えば、鉄鋼材料(例えば、クロム及びモリブデンを含む鉄鋼材料)によって形成されている。
差動ネジ3は、コンプレッサインペラ1aと、シャフト2とを締結する装置であり、この差動ネジ3は、その一端側に設けられたコンプレッサインペラ1aに螺合されるインペラ螺合部3aと、その他端側に設けられたシャフト2に螺合されるシャフト螺合部3bとを備えている。
また、差動ネジ3では、インペラ螺合部3aに形成されるネジ山のネジ径と、シャフト螺合部3bに形成されるネジ山のネジ径とが同一とされていると共に、インペラ螺合部3aに形成されるネジ山の旋回方向と、シャフト螺合部3bに形成されるネジ山の旋回方向とが同一方向とされている。
さらに、差動ネジ3では、インペラ螺合部3aに形成されるネジ山のピッチが、シャフト螺合部3bに形成されるネジ山のピッチより小さく形成されている。
このように、インペラ螺合部3aのネジ径とシャフト螺合部3bのネジ径とを同一に形成しているので、この差動ネジ3は、従来(特許文献4)の差動ネジと異なり、ネジ径の異なる部位で生じる応力を緩和する目的で差動ネジの長さを長くする必要が無い。したがって、従来の差動ネジに比べて、差動ネジ3を充分に短く形成することができる。
また、インペラ螺合部3aに形成されるネジ山の旋回方向とシャフト螺合部3bに形成されるネジ山の旋回方向とを同一方向としているので、後述するように、この差動ネジ3を用いてコンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結する際、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とを、相対的に回転させる必要が無く、締結することができる。
さらに、インペラ螺合部3aに形成されるネジ山のピッチをシャフト螺合部3bに形成されるネジ山のピッチより小さく形成しているので、後述するようにコンプレッサインペラ1aの先端側から貫通孔1fに治具を挿し入れ単に差動ネジ3を回転させることにより、ピッチの差がコンプレッサインペラ1aをシャフト2に近づくように移動させる。これにより、最終的に差動ネジ3とコンプレッサインペラ1aとを締結することができる。
ここで、シャフト螺合部3bに形成されたネジ山の旋回方向は、シャフト2が回転する際に生じる反力によって、差動ネジ3とシャフト2との締結力が増加する方向に設定されている。これにより、このような反力によって過大なトルクがシャフト2と差動ネジ3との間に加えられても、このトルクはシャフト2から差動ネジ3を外す方向に作用することなく、差動ネジ3をシャフト2に向かってねじ込む方向に作用する。そのため、シャフト2とコンプレッサインペラ1aとの間の締結力が緩むことが、防止されている。
一方、このコンプレッサインペラ1aが回転する際に生じる反力によって過大なトルクがコンプレッサインペラ1aと差動ネジ3との間に加えられると、このトルクはコンプレッサインペラ1aから差動ネジ3を外す方向に作用する。しかし、前述したようにインペラ螺合部3aとシャフト螺合部3bとのピッチの差により、前記の過大なトルクはコンプレッサインペラ1aをシャフト2に近づけるように作用する。そのため、シャフト2とコンプレッサインペラ1aとの間の締結力が緩むことが、防止されている。
また、本実施形態の差動ネジ3では、インペラ螺合部3aが回転軸L方向にシャフト螺合部3bより長く形成されている。これは、後述するようにコンプレッサインペラ1aとシャフト2との間に差動ネジ3を取り付ける際、最初にインペラ螺合部3aをコンプレッサインペラ1aに深く螺合させる必要があるためである。このようにインペラ螺合部3aをシャフト螺合部3bより長くすることで、コンプレッサインペラ1aに差動ネジ3を安定した状態に取り付けておくことができる。
また、本実施形態の差動ネジ3では、インペラ螺合部3aとシャフト螺合部3bとの間には、ネジ山を形成しない非ネジ部を設けている。なお、インペラ螺合部3aを長く形成することなく、差動ネジ3の取り付けを目的として非ネジ部を貫通孔1f内に挿通可能にするためには、差動ネジ3を製造する際、非ネジ部の径をインペラ螺合部3aの最外径よりもネジ山に相当する長さ分を小さく形成する必要がある。しかし、このように非ネジ部の径を小さくするための加工を別に行うより、単にインペラ螺合部3aを長く形成すれば十分であり加工が容易である。したがって、インペラ螺合部3aをシャフト螺合部3bより長く形成することにより、製造コストを抑えることが可能になる。
差動ネジ3の一端面(コンプレッサインペラ1a側の面)には、係合穴3cが形成されており、この係合穴3cは、差動ネジ3を回転させるための治具10の係合部(図示せず)と係合可能となっている。この係合穴3cは、回転軸L方向から見て、回転軸Lを重心とする形状(例えば正六角形)に設定されている。これにより、コンプレッサインペラ1aが回転する際にコンプレッサインペラ1aにおける回転軸Lを中心とした重量分布を均等に保つことができるため、コンプレッサインペラ1aを安定して回転させることができる。なお、差動ネジ3の一端面は、前述したようにコンプレッサインペラ1aのベース部1cに形成された貫通孔1fによって、貫通孔1fの外部に露出している。そのため、差動ネジ3の一端面に形成された係合穴3cも、貫通孔1fの外部に露出している。
また、差動ネジ3は、コンプレッサインペラ1aとシャフト2との締結に必要な剛性を確保する必要があるため、コンプレッサインペラ1aよりも熱伝導率が高い材料によって形成されていることが好ましい。
具体的には、例えばコンプレッサインペラ1aがチタン合金によって形成されている場合、差動ネジ3を鉄鋼材料で形成することが好ましい。
このように、差動ネジ3をコンプレッサインペラ1aより熱伝導率が高い材料で形成することにより、ガスの圧縮によって高温化したコンプレッサインペラ1aからシャフト2に向かう伝熱を促進させることができ、不図示の冷却機構にて冷却される潤滑油への伝熱を素早く行うことができる。
また、差動ネジ3が鉄鋼材料で形成され、コンプレッサインペラ1aがチタン合金で形成されている場合には、差動ネジ3の熱膨張が、コンプレッサインペラ1aの熱膨張よりも大きくなる。このため、コンプレッサインペラ1aとシャフト2との締結部が高温になると、特にコンプレッサインペラ1aよりも差動ネジ3が大きく熱膨張することにより、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とが離れる可能性がある。しかし、前述したように差動ネジ3による伝熱促進に基づく冷却によって締結部の温度変化を小さく抑えることができると熱膨張を低減することができるため、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とが離れることを抑止することができる。このため、例えばコンプレッサインペラ1aと差動ネジ3との締結力が緩むことを防止することができる。
なお、本実施形態では、差動ネジ3とコンプレッサインペラ1aとが螺合され、差動ネジ3とシャフト2とが螺合されているため、差動ネジ3とコンプレッサインペラ1aとの接触面積及び差動ネジ3とシャフト2との接触面積が広がる。したがって、伝熱面積が増大するため、前述の伝熱がより促進される。
駆動ユニット4は、コンプレッサインペラ1aを回転させる動力を発生してシャフト2に伝達する装置であり、例えば、モータやギア等を備えている。
貫通孔1fの、コンプレッサインペラ1aの先端面に形成された開口部1jを閉塞するノーズキャップ9は、半球状のキャップ本体9aと、雄ネジ部9bとを備えている。キャップ本体9aには、ノーズキャップ9を回転させるための治具に係合する係合部(図示せず)が形成されている。そして、雄ネジ部9bが貫通孔1fの開口部1j側に形成された雌ネジ部(図示せず)に螺合されることにより、キャップ本体9aは開口部1jを覆っている。これにより、ノーズキャップ9は貫通孔1fの開口部1jに着脱可能に取り付けられ、開口部1jを閉塞している。なお、このようなノーズキャップ9の取り付けに際しては、雄ネジ部9bにOリング(図示せず)を外挿しておき、開口部1jの周囲とキャップ本体9aとの間に前記Oリングを介在させ、ノーズキャップ9とコンプレッサインペラ1aとの間の気密性を高めておくことが好ましい。
ここで、ノーズキャップ9の雄ネジ部9bに形成されたネジ山の旋回方向は、コンプレッサインペラ1aが回転する際に生じる反力によって、雄ネジ部9bとコンプレッサインペラ1aとの締結力が増加する方向に設定されている。これにより、コンプレッサインペラ1aが回転する際の反力によって過大なトルクがノーズキャップ9とコンプレッサインペラ1aとの間に加えられても、このトルクはコンプレッサインペラ1aからノーズキャップ9を外す方向に作用すること無く、ノーズキャップ9を貫通孔1fにねじ込む方向に作用する。そのため、ノーズキャップ9とコンプレッサインペラ1aとの間の締結力が緩むことが防止されている。
このような構成を有する本実施形態のターボ圧縮機S1の組立て時において、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結するには、まず、コンプレッサインペラ1aの貫通孔1fにおいてシャフト2と連結する部分に、差動ネジ3のインペラ螺合部3aを螺合する。その際、シャフト螺合部3bより長く形成しているインペラ螺合部3aの全てを、貫通孔1fの収容空間に螺着させる。
続いて、貫通孔1fから突出しているシャフト螺合部3bの先端部を、シャフト2に設けられた雌ネジ部に僅かに螺合させる。
次いで、図2に示すように、治具10(六角レンチ)をコンプレッサインペラ1aのベース部1cに形成された貫通孔1fに挿入し、治具10の先端に配置された係合部を貫通孔1fから露出した係合穴3cに嵌合させる。そして、治具10を回転させることによって、差動ネジ3を回転させる。
その結果、コンプレッサインペラ1aをシャフト2に向かって回転移動させること無く、回転軸Lに沿う直線移動により、コンプレッサインペラ1aをシャフト2に近づけることができる。これは、インペラ螺合部3aのネジ山の旋回方向とシャフト螺合部3bのネジ山の旋回方向とが同一方向であり、かつ、インペラ螺合部3aのネジ山のピッチがシャフト螺合部3bのネジ山のピッチより小さいことに起因する。そして、嵌合突起2aが嵌合穴1eに嵌合し、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とが密着するまで差動ネジ3を回転させることにより、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結する。
本実施形態のターボ圧縮機S1においては、インペラ螺合部3aに形成されるネジ山のネジ径とシャフト螺合部3bに形成されるネジ山のネジ径とを同一にした差動ネジ3を用い、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結している。そのため、従来のようにネジ径の異なる部位に生じる応力を緩和する目的で差動ネジ3の長さを長くする必要が無くなる。したがって、予張力に起因する仕事量の増大を抑制することができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機S1においては、インペラ螺合部3aとシャフト螺合部3bとのピッチの差によって、コンプレッサインペラ1aをシャフト2に向かって直線移動させることにより、最終的に差動ネジ3によってコンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結している。そのため、着座面(インペラと接触するシャフトの端面)でコンプレッサインペラ1aの回転に伴う摩擦力が生じることなく、ネジが形成された面に生じる摩擦力だけでコンプレッサインペラ1aとシャフト2との締結を行うことができる。したがって、締結に必要なトルクを小さくして、締結の際の仕事量を低減することができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機S1においては、差動ネジ3にテンションボルトを使用した場合のような大きなテンションを掛けることなく、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結することができる。そのため、油圧テンショナ等複雑かつ大きな装置を別に必要とすることなく、コンプレッサインペラ1aをシャフト2に締結することができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機S1においては、コンプレッサインペラ1aの内部に設けられた貫通孔1fの内壁部において、最も高い応力がかかることで負荷が多大となるコンプレッサインペラ1aの最大径部分に対応する領域(最大応力部)に、雌ネジを形成している。ただし、ピッチが小さいインペラ螺合部3aに対応させてこの雌ネジのピッチも小さくしているので、円周方向の応力が生じにくくなり、耐久性が向上している。
また、本実施形態のターボ圧縮機S1においては、インペラ螺合部3aのネジ山ピッチをシャフト螺合部3bのネジ山のピッチよりも小さくしているので、このインペラ螺合部3aでは貫通孔1fとの間でネジ山同士の接触面積が大きくなる。したがって、最も高温となるインペラ最大径部(最大高温部)から熱を逃がし易くなる。
また、本実施形態のターボ圧縮機S1においては、差動ネジ3を一回回転させた際のコンプレッサインペラ1aの送り量が小さいため、移動に必要なトルクを小さくすることができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機S1では、インペラ螺合部3aがシャフト螺合部3bより長くなるように差動ネジ3を形成している。そのため、コンプレッサインペラ1aとシャフト2との間に差動ネジ3を取り付ける際、最初にインペラ螺合部3aをコンプレッサインペラ1aに深く螺合させることができる。したがって、コンプレッサインペラ1aに差動ネジ3を安定した状態に取り付けておくことができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機S1では、貫通孔1fの開口部1jにノーズキャップ9を着脱可能に取り付け、開口部1jを閉塞している。これにより、貫通孔1f内に水分や異物が入り込むことが無いため、水分による差動ネジ3の錆び付き、異物による差動ネジ3の損傷などを防ぐことができる。すなわち、メンテナンス時などに差動ネジ3をコンプレッサインペラ1a及びシャフト2から取り外す必要がある場合に、差動ネジ3が外れなくなることを防止することができる。したがって、差動ネジ3の耐久性を高めることができるため、例えば差動ネジ3に比較的安価な材質を使用することができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機S1では、シャフト螺合部3bに形成されたネジ山の旋回方向を、シャフト2が回転する際に生じる反力によって差動ネジ3とシャフト2との締結力が高まる方向に設定している。そのため、このような反力によって過大なトルクがシャフト2と差動ネジ3との間に加えられても、このトルクはシャフト2から差動ネジ3を外す方向に作用することなく、差動ネジ3をシャフト2にねじ込む方向に作用する。そのため、シャフト2とコンプレッサインペラ1aとの間の締結力が緩むことを防止することができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機S1では、差動ネジ3のコンプレッサインペラ1a側の端面に、差動ネジ3を回転する治具10の係合部が係合可能な係合穴3cを設けていると共に、コンプレッサインペラ1aに係合穴3cを露出する貫通孔1fを設けている。そのため、貫通孔1fに治具10を挿し入れることにより、治具10の係合部と係合穴3cとの係合を利用して差動ネジ3を容易に回転させることができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機S1では、差動ネジ3によってコンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結する。そのため、従来のターボ圧縮機のように、コンプレッサインペラ1aを固定するためにシャフト2をコンプレッサインペラ1aの先端まで伸ばす必要がない。結果として、シャフト2を短くすることができ、シャフト2の剛性を高めることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の説明において前記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略し、あるいは簡略化する。
図3A及び図3Bは、本実施形態のターボ圧縮機S2の概略構成を示す図であり、図3Aは側断面図、図3Bはシャフト2を回転軸L方向から見た正面図である。
これらの図3A及び図3Bに示すように、本実施形態のターボ圧縮機S2は、回転軸L方向を長手方向とし、コンプレッサインペラ1aの回転軸Lから外れた位置に設けられた嵌合穴(図示せず)と、シャフト2の回転軸Lから外れた位置に設けられた嵌合穴(図示せず)とに、嵌合されるピン部材5を備えている。
ピン部材5は、シャフト2に対するコンプレッサインペラ1aの回転移動を抑止するためのものであり、本発明の回転抑止手段として機能する。
そして、本実施形態のターボ圧縮機S2においては、図3Bに示すように、複数(本実施形態では、4つ)のピン部材5が、コンプレッサインペラ1aの回転軸Lを中心とした周方向に等間隔で配置されている。なお、複数のピン部材5の数は、上記配置条件に従うように設けられていればよく、4つに限定する必要はない。
このような構成を有する本実施形態のターボ圧縮機S2によれば、コンプレッサインペラ1aをシャフト2に取り付ける際に、ピン部材5によってコンプレッサインペラ1aがシャフトに対して回転することを抑止することができる。したがって、回転しない安定状態でコンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結することができる。
また、ピン部材5をコンプレッサインペラ1aとシャフト2との接合箇所における補強材として機能させることができるため、コンプレッサインペラ1aとシャフト2との接合箇所の強度を向上させることができる。
なお、本実施形態のターボ圧縮機S2によれば、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結する際には、ピン部材5をコンプレッサインペラ1a及びシャフト2の一方に嵌合させておき、差動ネジ3の回転によってコンプレッサインペラ1aをシャフト2に近づけて他方に嵌合させる。
このため、コンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結する際にコンプレッサインペラ1aをシャフト2に対して回転移動させる従来の締結方法では、ピン部材5を配置することができない。
つまり、本実施形態のターボ圧縮機S2は、コンプレッサインペラ1aとシャフト2との接合箇所の強度を向上させる効果を実現できる。一方、コンプレッサインペラ1aをシャフト2に対して回転移動させる従来の締結方法を用いるターボ圧縮機では、このような効果を実現することができない。
また、本実施形態のターボ圧縮機S2においては、複数のピン部材5をコンプレッサインペラ1aの回転軸Lを中心とした周方向に等間隔に配置している。そのため、コンプレッサインペラ1aが回転する際に、回転軸Lを中心としたコンプレッサインペラ1aにおける回転方向に沿った重量分布を均等に保つことができる。したがって、コンプレッサインペラ1aを安定して回転させることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態の説明においても、前記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図4A及び図4Bは、本実施形態のターボ圧縮機S3の概略構成を示す図であり、図4Aは側断面図、図4Bはシャフト2を回転軸L方向から見た正面図である。
これらの図4A及び図4Bに示すように、本実施形態のターボ圧縮機S3は、コンプレッサインペラ1aの回転軸L方向から見た形状が、各頂点に丸みを帯びた略三角形(円形から外れた形状)であると共に、回転軸Lを重心とする嵌合突起7と、この嵌合突起7が嵌合される嵌合穴6とを備えている。
このような嵌合突起7と嵌合穴6とは、嵌合することによってシャフト2に対するコンプレッサインペラ1aの回転移動を抑止し、本発明の回転抑止手段として機能する。
なお、本実施形態のターボ圧縮機S3においては、嵌合突起7がシャフト2に設けられ、嵌合穴6がコンプレッサインペラ1aに設けられている。
ただし、反対に、嵌合突起7をコンプレッサインペラ1aに設け、嵌合穴6をシャフト2に設ける構成を採用することもできる。
このような構成を有する本実施形態のターボ圧縮機S3によれば、嵌合突起7及び嵌合穴6によって、コンプレッサインペラ1aをシャフト2に取り付ける際にコンプレッサインペラ1aが回転することを抑止することができる。したがって、回転しない安定状態でコンプレッサインペラ1aとシャフト2とを締結することができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機S3においては、嵌合突起7が回転軸Lを重心とする形状を有している。そのため、コンプレッサインペラ1aが回転する際に、回転軸Lを中心としたコンプレッサインペラ1aにおける回転方向に沿った重量分布を均等に保つことができる。したがって、コンプレッサインペラ1aを安定して回転させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されない。前述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々の変更が可能である。
例えば、本発明の実施形態においては、嵌合突起2aがシャフト2に設けられ、嵌合穴1eがコンプレッサインペラ1aに設けられている。
ただし、図5に示すように、反対に嵌合突起をコンプレッサインペラ1aに設け、嵌合穴をシャフト2に設けることもできる。
この場合、図5に示すように差動ネジ3が、シャフト2の内部のより深い位置に入り込んで配置される。このため、コンプレッサインペラ1aの内部に設けられた貫通孔1fの内壁面における、最も大きい応力がかかることで負荷が多大となるコンプレッサインペラ1aの最大径部分に対応する領域(最大応力部)から、差動ネジ3を逃がすことができる。そのため、差動ネジ3に作用する負荷を低減させることができる。また、差動ネジ3をコンプレッサインペラ1aの最大応力部から外すことで、より高い軸力をコンプレッサインペラ1aに付加することができ、コンプレッサインペラ1aとシャフト2との締結力を増加させることができる。
また、本発明の実施形態においては、コンプレッサインペラ1aとシャフト2との間の回転防止とその位置決めのために、嵌合突起と嵌合穴とを用いる構成やピン部材を用いたが、これらに代えて、例えばカービックカップリングを用いてもよい。
また、本発明の実施形態においては、稼働中に熱膨張による締結力の緩みを抑止するため、熱膨張による締結力の緩みを緩和可能な軸力を差動ネジ3に付与しておいてもよい。
また、本発明の実施形態においては、図2に示すように、差動ネジ3は、治具10が係合される係合穴3cを備える。
しかしながら、本発明はこれに限定されることなく、差動ネジ3には係合穴3cに代えて、治具の係合部が係合可能な係合突起を設けてもよい。
また、本発明の実施形態においては、1つのシャフトと、このシャフトの一端に1つのコンプレッサインペラ1aが締結されたターボ圧縮機について説明した。
しかしながら、本発明は、に限定されない。例えば、1つのシャフトの両端に各々コンプレッサインペラ1aが締結されたターボ圧縮機、複数のシャフトを備えると共に各シャフトにコンプレッサインペラが設けられたターボ圧縮機、また、圧縮ガスを冷却するクーラ等の他の設備を備えるターボ圧縮機に適用することも可能である。
本発明のターボ機械によれば、特にインペラ螺合部に形成されるネジ山のネジ径とシャフト螺合部に形成されるネジ山のネジ径とを同一にした差動ネジを用い、インペラとシャフトとを締結している。そのため、従来のようにネジ径の異なる部位で生じる応力を緩和するために差動ネジの長さを長くする必要が無くなる。したがって、予張力に起因する仕事量の増大を抑制することができる。
S1〜S3 ターボ圧縮機(ターボ機械)
1 コンプレッサ
1a コンプレッサインペラ(インペラ)
1b コンプレッサハウジング
1c ベース部
1d 翼
1e 嵌合穴
1f 貫通孔
1g 吸入開口
1h ディフューザ
1i スクロール流路
1j 開口部
2 シャフト
2a 嵌合突起
3 差動ネジ
3a インペラ螺合部
3b シャフト螺合部
3c 係合穴
4 駆動ユニット
5 ピン部材(回転抑止手段)
6 嵌合穴(回転抑止手段)
7 嵌合突起(回転抑止手段)
9 ノーズキャップ(蓋)
10 治具

Claims (12)

  1. 回転されるインペラと、このインペラに回転動力を伝達するシャフトとを備えるターボ機械であって、
    一端側に設けられ前記インペラに螺合されるインペラ螺合部と、他端側に設けられ前記シャフトに螺合されるシャフト螺合部とを有し、前記インペラと前記シャフトとを締結している差動ネジを備え、
    前記差動ネジは、
    前記インペラ螺合部に形成されるネジ山のネジ径と、前記シャフト螺合部に形成されるネジ山のネジ径とが同一に、
    前記インペラ螺合部に形成されるネジ山の旋回方向と、前記シャフト螺合部に形成されるネジ山の旋回方向とが同一方向に、かつ、
    前記インペラ螺合部に形成されるネジ山のピッチが、前記シャフト螺合部に形成されるネジ山のピッチより小さく、
    形成されており、
    前記差動ネジの前記インペラ側の端面に、この差動ネジを回転させる治具の係合部に係合する係合穴あるいは係合突起が設けられ、
    前記インペラに前記係合穴あるいは係合突起を露出させる貫通孔が設けられている
    ターボ機械。
  2. 前記インペラ螺合部が、前記シャフト螺合部より長い請求項1に記載のターボ機械。
  3. 前記インペラは、その回転軸に沿って前記差動ネジの前記インペラ螺合部と螺合する貫通孔を備え、
    前記貫通孔の前記シャフトから遠い開口部に、この開口部を閉塞する蓋体が着脱可能に設けられている請求項1に記載のターボ機械。
  4. 前記差動ネジは、前記インペラよりも熱伝導率が高い材料によって形成されている請求項1に記載のターボ機械。
  5. 前記インペラがチタン合金によって形成され、前記差動ネジが鉄鋼材料によって形成されている請求項4に記載のターボ機械。
  6. 前記シャフトに対する前記インペラの回転移動を抑止する回転抑止手段を備える請求項1に記載のターボ機械。
  7. 前記回転抑止手段は、前記インペラの回転軸方向を長手方向とし、前記インペラの回転軸から外れた位置に設けられた嵌合穴と、前記シャフトの回転軸から外れた位置に設けられた嵌合穴とに嵌合されるピン部材である請求項6に記載のターボ機械。
  8. 複数の前記ピン部材は、前記インペラの回転軸を中心とした周方向で等間隔に配置されている請求項7に記載のターボ機械。
  9. 前記回転抑止手段は、
    前記インペラの回転軸方向から見た外形形状が円形形状から外れると共に、前記インペラ及び前記シャフトの一方に前記回転軸方向に突出して設けられる嵌合突起と、
    前記インペラ及び前記シャフトの他方に設けられると共に、前記嵌合突起が嵌合される嵌合穴と、
    を備える請求項6に記載のターボ機械。
  10. 前記嵌合突起は、回転軸を重心とする形状を有している請求項9に記載のターボ機械。
  11. 前記シャフト螺合部に形成されたネジ山の旋回方向は、前記シャフトが回転する際に生じる反力によって前記差動ネジと前記シャフトとの締結力が高まる方向に設定されている請求項1に記載のターボ機械。
  12. 前記差動ネジを回転させる治具の係合部に係合する前記係合穴あるいは係合突起が、前記インペラの回転軸を重心とする形状を有している請求項1に記載のターボ機械。
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