JPH0552356A - 温水暖房機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 温水を室外機より室内機に循環させて暖房を
する温水暖房機で、室外機内に温水のバイパス回路を不
要とし、かつ省エネルギーを計る事を目的とする。 【構成】 温水の加熱熱交換器１から高温水を室内機１
４側の放熱用熱交換器９のみに循環させ、室内温度検出
器１３が設定室温に到達したことを判定した時、まず燃
料制御弁３を閉とし、次いで温水サイクル中の高温水の
保有熱を室内に放熱し、温水温度が湯温検出器１２の設
定温度にまで低下した時に循環ポンプ５を停止するよう
にした事により、室内機１４内に温水のバイパス回路を
不要とし、循環ポンプ５が小形にでき消費電力が少なく
てすみ、省エネルギーに出来た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ファンコイルユニット
等の室内機に、室外機より温水を循環させて暖房を行な
う温水暖房機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の装置は、特公平３−９３７３号公
報に記載の如く、バーナとこの燃焼を制御する燃料制御
弁、温水の加熱熱交換器、温水の循環ポンプ、貯湯タン
ク、バイパス回路の機器をキャビネット内に配設し一体
に構成し、温水ボイラーとした室外機より高温水を放熱
用熱交換器、送風機、及び温水制御弁より成る室内機に
循環させて暖房を行なうもので、室内温度が設定温度に
上昇した時加熱熱交換器の保有熱により後沸する温水の
熱損失を防止するため、まず燃料制御弁を閉じバーナの
燃焼を停止し、これと同時に温水制御弁を閉とする。こ
の後、一定時間循環ポンプを運転し、加熱用熱交換器内
の高温水をバイパス回路を介して貯湯タンクに循環さ
せ、この熱を貯湯タンク内に吸熱させてから循環ポンプ
を停止するようにしたものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、暖房
運転中には暖房機能上無効なバイパス回路を余分に構成
する上に、暖房中にはバイパス回路に不必要な温水を循
環させるため、循環ポンプはこの分能力を大きく構成す
る必要があり、無駄なエネルギーを消費していた。

【０００４】又、このために循環ポンプ部の温水配管は
大流量となり、このままでは管内流速が増大し、コロー
ジョン等の問題点を生じ、この対策として温水配管を太
く構成する必要があった。

【０００５】この従来技術は、他の実施例として暖房中
のバイパス流れをなくす手段として、バイパス回路中に
弁を配設して暖房運転中はこの弁を閉、暖房停止中には
開とするものが記載されているが、弁が高価である上組
込により機体を大形化する問題点があった。この上回収
される熱は温水サイクル中のごく一部のものであった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】温水の加熱熱交換器、バ
ーナ、燃料制御弁、湯温調節器、循環ポンプ、温水圧力
調節器より成る室外機と、放熱用熱交換器、送風機、温
水流量制御弁、湯温検出器より成る室内機と、室外機と
室内機を接続する温水配管により構成するものに於い
て、室内温度が設定温度以下の時、燃料制御弁を開と
し、バーナを燃焼させ室外機の高温水を循環ポンプによ
り室内側にのみ循環させて暖房を行ない、室内温度が上
昇し設定温度に到達した時にまず燃料制御弁を閉とし、
次いで温水サイクル中の高温水の保有熱を室内に放熱
し、温水温度が湯温検出器の設定温度まで低下した時に
循環ポンプを停止させる室内温度検出器を室内機に設け
たものとした。

【０００７】

【作用】室内温度検出器が、室温が設定温度以上か以下
かを判定し、以下の場合は室外機の燃料制御弁を開と
し、バーナ・ポンプを運転し、加熱熱交換器内の温水を
室内機の放熱用熱交換器に循環させ室内を暖房する。

【０００８】室温が設定温度になった時、燃料制御弁を
閉とし、温水サイクルの温度を低下させ、暖房運転を停
止させる。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例を図１及び図２により説明
する。

【００１０】１は温水を加熱する加熱熱交換器、２は加
熱熱交換器１に組合せるバーナ、３はバーナ２の燃料を
制御する燃料制御弁、４は加熱熱交換器１の出湯側の配
管部に設ける湯温調節器、５は温水循環用の循環ポン
プ、６は温水圧力調節器、７は室外機であり、前記加熱
熱交換器１・バーナ２・燃料制御弁３・湯温調節器４・
循環ポンプ５・温水圧力調節器６より構成している。８
−１は出口側配管口、８−２は戻口側配管口、９は室内
側に設ける放熱用熱交換器、１０は放熱用熱交換器９と
組合せる送風機、１１は温水流量制御弁、１２は放熱用
熱交換器１０、又はこれに近接する温水配管部に設ける
湯温検出器、１３は室内温度検出器、１４は室内機であ
り、前記放熱用熱交換器９・送風機１０・温水流量制御
弁１１・湯温検出器１２及び室内温度検出器１３より構
成している。１５−１は流入口接続管、１５−２は流出
口接続管、１６−１及び１６−２は室外機７と室内機１
４を接続する温水配管である。

【００１１】次に、前記構成における作用を説明する。

【００１２】暖房運転を行なうには運転スイッチを入れ
ると、室内温度検出器１３が室温が設定温度以上か以下
かを判定し、以下の場合はまず室外機７の燃料制御弁３
を開とし、バーナ２で燃料を燃焼させこれと同時に循環
ポンプ５を運転し、加熱熱交換器１で高温とした温水を
室内機１４の放熱用熱交換器９に循環させ、室内機１４
の湯温検出器１２が６０℃前後に温度上昇してから送風
機１０を駆動し冷風吹出しを防止し高温風を吐出させ暖
房を行わせる。

【００１３】この後室温が上昇し室温が設定温度に近づ
くに従い順次燃料の流量を減少させ、さらに設定温度又
は設定温度より若干低い温度に到達した時には、まず燃
料制御弁３を閉とし、加熱熱交換器１の温度を中心とし
た温水サイクルの温度を低下させ室内機１４の湯温検出
器１２が５０℃前後にまで冷却し、冷風を吹きだす直前
に循環ポンプ５及び送風機１０を停止し、暖房運転を停
止させる。この時室内温度は燃料制御弁３を閉とした時
より、温水サイクル中の保有熱が室内に放出されて若干
室内温度が上昇し丁度設定温度になって暖房運転が停止
する。

【００１４】

【発明の効果】以上の如く本発明によればバイパス回路
と弁を不用とし、暖房運転中には室内機のみに温水を循
環させるので循環ポンプが小形となり室外機は簡易な構
造で小形化と原価低減が計れる上、暖房停止時の温水サ
イクル中の熱エネルギーを室内の有効暖房エネルギーと
して活用し、これと併せて循環ポンプが小形のため消費
電力が少なくてすみ、省エネルギーとすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す温水暖房機の構成図。

【図２】本発明の一実施例を示す温水暖房機における室
温と温水の変化を示す特性図。

【符号の説明】

１ 加熱熱交換器 ２ バーナ ３ 燃料制御弁 ４ 湯温調節器 ５ 循環ポンプ ６ 温水圧力調節器 ７ 室外機 ８−１ 出口側配管口 ８−２ 戻口側配管口 ９ 放熱用熱交換器 １０ 送風機 １１ 温水流量制御弁 １２ 湯温検出器 １３ 室内温度検出器 １４ 室内機 １６−１，１６−２ 温水配管

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 持田 久男 千葉県柏市新十余二３番地１ 株式会社日 立ホームテツク内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 温水の加熱熱交換器(1)と、その加熱熱
   交換器(1)を加熱するバーナ(2)と、バーナ(2)の燃料を
   制御する燃料制御弁(3)と、加熱熱交換器(1)に各々接続
   する湯温調節器(4)・循環ポンプ(5)・温水圧力調節器(6)
   より成る室外機(7)と、放熱用熱交換器(9)と、送風機(1
   0)とを対設し、その放熱用熱交換器(9)に各々接続する
   温水流量制御弁(11)と湯温検出器(12)より成る室内機(1
   4)と、室外機(7)と室内機(14)を接続する温水配管(8-
   1)、(8-2)により構成する温水暖房機において、室内温
   度が設定温度以下の時、燃料制御弁(3)を開とし、バー
   ナ(2)を燃焼させ、室外機(7)の高温水を循環ポンプ(5)
   により室内側にのみ循環させて暖房運転を行ない、室内
   温度が上昇し設定温度に到達した時にまず燃料制御弁
   (3)を閉とし、次いで温水サイクル中の高温水の保有熱
   を室内に放熱し、温水温度が湯温検出器(12)の設定温度
   まで低下した時に循環ポンプ(5)を停止させる室内温度
   検出器(13)を室内機(14)に設けたことを特徴とする温水
   暖房機。
2. 【請求項２】 室内温度が設定温度より若干低い温度に
   なった時燃料制御弁(3)を閉とする室内温度検出器(13)
   としたことを特徴とする請求項１記載の温水暖房機。