JPS624847Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、冷暖房用冷凍サイクルと給湯設備に
おける給湯用水加熱回路との間の熱交換を可能に
した冷暖房給湯装置に関する。

従来、一般の家屋では冷媒の逆流切換えによつ
て冷房と暖房を行なう冷暖房装置と、太陽熱集熱
装置を備えた給湯装置とを別々に設置している。
この冷暖房装置では、冷房運転時には室外フアン
モータによつて室外熱交換器による放熱を促すた
めの電力を消費している。また、暖房運転時には
外気温低下による暖房出力の低下を防ぐため、室
外熱交換器の出口側に補助ヒータが必要となり、
これによつても電力が消費され、ランニングコス
トが相当に高くなつている。

一方、給湯装置においても太陽熱による加熱を
補足するための熱源が必要とされている。

本考案は、従来の冷暖房装置と給湯用水加熱回
路におけるエネルギロスを無くすためのものであ
り、両装置間での熱交換を可能にしてエネルギ消
費の無駄を防ぐことのできるようにした冷暖房給
湯装置を提供することを目的とするものである。

本考案は、冷暖房用の冷凍サイクルにおける室
外側熱交換器とコンプレツサとの間に設けた補助
熱交換器によつて、温水の加熱装置と循環ポンプ
を備えた給湯用水加熱回路との間の熱交換を可能
にしたものである。

以下、本考案の実施例を図面によつて説明す
る。第１図は冷房時のサイクルを示す冷暖房給湯
装置の全体図、第２図は暖房時のサイクルを示す
冷暖房給湯装置の全体図である。

図中の符号１１は冷暖房用冷凍サイクルを示す
ものであり、室内フアン１２を備えた室内側熱交
換器１３、コンプレツサ１４、室外フアン１５を
備えた室外側熱交換器１６及び減圧機１７の間に
フロンガスなどの冷媒Ａが循環している。このコ
ンプレツサ１４の入口ならびに出口側には冷媒を
逆流させるための四方弁１８が設けられており、
この四方弁１８の切換によつて冷房運転時（第１
図）と暖房運転時（第２図）の切換えが行なわれ
る。

また、前記コンプレツサ１４と室外側熱交換器
１６との間には補助熱交換器１９が設けられてお
り、この補助熱交換器１９には給湯用水加熱回路
２０が接続されている。給湯用水加熱回路２０は
循環ポンプ２１と、太陽熱集熱装置２２と、燃焼
装置２３を備えた温水加熱器２４とを有してお
り、これらを循環する水Ｂが貯湯槽２５に貯えら
れる。また貯湯槽２５には温水を給湯するための
配管２６ａ、給水するための配管２６ｂが接続さ
れている。

この給湯用水加熱回路２０では、補助熱交換器
１９を回避するバイパス回路２７が設けられてお
り、このバイパス回路２７と補助熱交換器１９と
は電磁弁２８ａ及び２８ｂによつて切換可能とさ
れている。また貯湯槽２５には温水バイパス回路
２９が設けられ、流量調節弁３０によつて切換え
できるようになつており、太陽熱集熱装置２２に
もバイパス回路３１が設けられて、電磁弁３２
ａ，３２ｂ及び３２ｃによつて切換えできるよう
になつている。そして、室外熱交換器１６には温
度センサ３３ａが、補助熱交換１９の入口側には
温度センサ３３ｂが、また温水加熱器２４には温
度センサ３３ｃが各々設けられている。

次に、本考案による冷暖房給湯装置の動作を説
明する。

まず、冷房運転のときには、冷暖房用冷凍サイ
クル１１に四方弁１８を切換えて、冷媒Ａが図に
おいて矢印方向に循環するように設定する。この
冷暖房用冷凍サイクル１１において、室内側熱交
換器１３によつて室内気との熱交換を行ない、さ
らにコンプレツサ１４を通過した高温高圧の冷媒
Ａは補助熱交換器１９において給湯用水加熱回路
２０を循環する水Ｂと熱交換を行なう。そして、
冷媒Ａは室外側熱交換器１６にて凝縮され、必要
な温度まで下げられ、減圧機１７を経て室内側熱
交換器１３へ流れる。このとき、給湯用水加熱回
路２０においては、電磁弁２８ａ及び３２ｂ，３
２ｃが開、また電磁弁２８ｂ及び３２ａが閉とさ
れ、さらに流量調節弁３０を閉にしておく。その
結果、水Ｂは循環ポンプ２１の出力水頭により補
助熱交換器１９に送られて冷媒Ｂと熱交換して加
熱されて、太陽熱集熱装置２２へ送られ、太陽熱
によつて更に加熱される。さらに適温に熱せられ
ないときは温度センサ３３ｃが動作して燃焼装置
２３が働き、水Ｂは適温にされて貯湯槽２５に貯
えられる。

一方、冷媒Ａは補助熱交換器１９において放熱
し冷却されるので、室外側熱交換器１６の室外フ
アン１５は停止させておくことができる。また、
給湯用水加熱回路２０において補助熱交換器１９
へ流入する水Ｂの温度が高くなり、冷媒Ｂの放熱
ができなくなつたときには、温度センサ３３ｂの
検出作用により電磁弁２８ａを閉、２８ｂを開に
して水Ｂをバイパス回路２７へバイパスさせる。
同時に室外フアン１５を運転して室外側熱交換器
１６での熱交換を促すようにする。

次に、暖房運転を行なうときには、四方弁１８
を切換えて、冷媒Ａを逆流させ（第２図）る。こ
の場合には、冷媒Ａが室外熱交換器１６にて外気
温を奪いさらに、この冷媒Ａがコンプレツサ１４
に送られ、このコンプレツサ１４によつて高温高
圧とされて室内側熱交換器１３に送られる。この
とき給湯用水加熱回路２０では、電磁弁２８ａと
３２ａが閉、電磁弁２８ｂと３２ｂ，３２ｃが開
とされ、また流量調節弁３０は閉とされて通常の
運転が行なわれる。これにより水Ｂはバイパス回
路２７を経て太陽熱集熱装置２２によつて加熱さ
れ、さらに必要なときには燃焼装置２３によつて
加熱されて貯湯槽２５に貯えられる。そして、外
気温低下時にのみ温度センサ３３ａの信号によつ
て、電磁弁２８ａが開、２８ｂが閉に切換えら
れ、温水Ｂが補助熱交換器１９に送られる。同時
に温度センサ３３ｂの検出作用によつて流量調節
弁３０が制御されて補助熱交換器１９へ送られる
温水Ｂが適温になるように調節される。そして、
この温水Ｂによつて冷媒Ａが加熱され暖房出力の
低下、及び霜の付着を防ぐ。

以上のように本考案によれば、冷暖房用冷凍サ
イクルによつて冷房運転を行なうときには、冷暖
房用冷凍サイクルの放熱量が給湯用水加熱回路に
与えられるので給湯装置側の燃費の節約が行なえ
ると共に、冷暖房用冷凍サイクル側においても室
外フアンの停止により電力消費を削減することが
できる。また、暖房運転を行なうときには、外気
温が低下しても温水によつて冷媒が加熱されるの
で冷凍サイクルの能力低下を防止することができ
るようになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の冷暖房給湯装置の一実施例を示
し、第１図は冷房運転時を示す冷暖房給湯装置の
回路図、第２図は暖房運転時を示す冷暖房給湯装
置の回路図である。 １１……冷暖房用冷凍サイクル、１３……室内
側熱交換器、１４……コンプレツサ、１６……室
外側熱交換器、１８……四方弁、１９……補助熱
交換器、２０……給湯用水加熱回路、２１……循
環ポンプ、２２……太陽熱集熱装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室内側熱交換器、室外熱交換器、コンプレツサ
   及び循環する冷媒の切換装置を備えている冷暖房
   用冷凍サイクルと、貯湯槽と連結され循環ポン
   プ、加熱装置を有する給油用水加熱回路とを具備
   した冷暖房給油装置において、前記冷凍サイクル
   の室外側と給湯用水加熱回路とに熱交換可能に設
   けられた補助熱交換器と、給湯用水加熱回路に設
   けられた補助熱交換器のバイパス路と、この補助
   熱交換器又はバイパス路側への温水の流路切換え
   を行う電磁弁と、冷凍サイクルの室外側に設けら
   れ暖房運転時の外気温を検出し前記電磁弁を制御
   する外気温センサと、給湯用水加熱回路の補助熱
   交換器流入側に設けられ冷房及び暖房運転時の供
   給水温を検出し電磁弁ならびに室外フアンの運転
   を制御する温度センサと、給湯用水加熱回路の貯
   湯槽入口側の水温を検出し加熱装置の運転を制御
   する温度センサとを付設したことを特徴とする冷
   暖房給湯装置。