JP5880461B2 - 表示媒体の駆動装置、駆動プログラム、及び表示装置 - Google Patents

表示媒体の駆動装置、駆動プログラム、及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、表示媒体の駆動装置、駆動プログラム、及び表示装置に関する。
特許文献1には、走査電極と情報電極とをマトリクス配置して形成した表示画面を有する表示パネルと、走査電極を駆動する第1の手段及び情報電極を駆動する第2の手段を有する表示装置の駆動方法であって、表示パネルにおける表示画像を書込む際に、書込み以前の書込み履歴に応じた駆動を行うことを特徴とする表示装置の駆動方法が開示されている。
特許文献2には、少なくとも二つの異なるグレーレベルを達成する能力のある少なくとも一つのピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動する方法であって、少なくとも二つの異なる波形は、特定のグレーレベル間における同じ遷移に使用され、特定のグレーレベルは、遷移が開始する状態におけるピクセルの休止時間の持続時間に依存し、これらの二つの波形は、少なくとも一つの平衡パルスペアを挿入すること、少なくとも一つの平衡パルスペアを削除すること、及びゼロ電圧の少なくとも一つの期間を挿入することのうちの少なくとも一つによって互いに異なり、「平衡パルスペア」とは、平衡パルスペアの総インパルスが実質的に0になるような、一連の逆極性の二つのパルスを意味する方法が開示されている。
特開2004−271609号公報 特開2011−085944号公報
本発明は、色情報に基づいた表示色を表示媒体に表示する前に、基板に付着した粒子を基板から剥離させるための剥離電圧を印加しない場合と比較して、表示濃度のばらつきを抑制することができる、表示媒体の駆動装置、駆動プログラム、及び表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の表示媒体の駆動装置の発明は、少なくとも一方が透光性を有する一対の基板間に形成された電界に応じて前記一対の基板間を移動する複数種類の粒子群が前記一対の基板間に封入された表示媒体に対して、表示する画像の色情報に基づき前記複数種類の粒子群を移動させる電界を発生させる画像表示電圧を前記一対の基板間に印加する前に、前記表示媒体に表示されている画像の色情報に応じて前記一対の基板の一方の基板に付着している前記複数種類の粒子群の粒子量及び前記複数種類の粒子群の特性に基づいて設定された剥離電圧であって、前記一対の基板に付着している前記複数種類の粒子群が前記一対の基板から剥離する電界を発生させる前記剥離電圧を前記一対の基板間に印加する電圧印加手段を備える。
請求項2記載の発明は、前記電圧印加手段は、前記表示媒体に表示されている画像の色情報に応じて前記一対の基板の一方の基板に付着している前記複数種類の粒子群の粒子量及び前記複数種類の粒子群の閾値特性に基づいて、前記剥離電圧の電圧値及び印加時間の少なくとも一方を設定し、前記複数種類の粒子群のうち、前記一対の基板から前記複数種類の粒子群を剥離させるのに必要な閾値が大きい種類の粒子群ほど、前記剥離電圧の電圧値及び印加時間の少なくとも一方の設定に与える寄与割合を大きくする。
請求項3記載の発明は、前記電圧印加手段は、前記画像表示電圧を前記一対の基板間に印加する前に、前記一対の基板間に印加した前記剥離電圧である第1の剥離電圧に引き続き、前記第1の剥離電圧によって発生する電界とは逆方向の電界であって、前記一対の基板に付着している前記複数種類の粒子群を剥離する電界を発生させる第2の剥離電圧を前記一対の基板間に更に印加する。
請求項4記載の発明は、前記電圧印加手段は、前記第2の剥離電圧を前記一対の基板間に印加した後に、予め定めた回数に達するまで電界の方向が交互に異なる第3の剥離電圧を前記一対の基板間に印加する。
請求項5記載の発明は、前記電圧印加手段は、前記表示媒体の設置環境に関する環境情報、前記表示媒体の駆動状態情報、及び前記表示媒体の製造管理情報のうち、少なくとも1種類以上の情報に基づいて前記剥離電圧を補正する。
請求項6記載の表示媒体の駆動プログラムの発明は、コンピュータを、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の駆動装置を構成する電圧印加手段として機能させる。
請求項7記載の表示装置の発明は、少なくとも一方が透光性を有する一対の基板間に形成された電界に応じて前記一対の基板間を移動する複数種類の粒子群が前記一対の基板間に封入された表示媒体と、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の表示媒体の駆動装置と、を備える。
請求項1、6、7の発明によれば、色情報に基づいた表示色を表示媒体に表示する前に、基板に付着した粒子を基板から剥離させるための剥離電圧を印加しない場合と比較して、表示濃度のばらつきを抑制することができる、という効果を有する。
請求項2の発明によれば、粒子の閾値に関係なく設定した剥離電圧を印加する場合と比較して、表示濃度のばらつきを更に抑制することができる、という効果を有する。
請求項3、4の発明によれば、剥離電圧を1度だけ印加する場合と比較して、表示濃度のばらつきを更に抑制することができる、という効果を有する。
請求項5の発明によれば、剥離電圧を複数種類の粒子群の粒子量及び複数種類の粒子群の特性のみに基づいて設定した場合と比較して、表示濃度のばらつきを更に抑制することができる。
実施形態に係る表示装置を表す概略図である。 実施形態に係る表示装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。 実施形態に係る泳動粒子の印加電圧特性を示す図である。 実施形態に係る印加電圧に応じた粒子の挙動を示す概略図である。 制御部で実行されるリセット駆動処理のフローチャートである。 実施形態に係る剥離電圧の説明に要する図である。 実施形態に係る剥離電圧印加時の粒子の挙動を示す概略図である。 実施形態に係る粒子係数の説明に要する図である。 実施形態に係る最大色差の算出方法の説明に要する図である。 本実施形態に係る第2の剥離電圧の印加時間の設定の説明に要する図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。作用、機能が同じ働きを担う部材には、全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を省略する場合がある、また、説明を簡易化するために、1つのセルに注目した図を用いて本実施形態を説明する。
また、シアン色を符号C、赤色を符号R、白色を符号Wで表すと共に、各部材を色毎に区別する必要がある場合には、符号の末尾に各色に対応する色符号(C、R、W)を付して区別する。
また、シアン色の粒子をシアン色粒子C、赤色の粒子を赤色粒子R、白色の粒子を白色粒子Wと記し、各粒子とその粒子群を同じ符号によって示す。
図1は、第1実施形態に係る表示装置100を概略的に示したものである。この表示装置100は、表示媒体10と、表示媒体10を駆動する駆動装置20と、を備えている。駆動装置20は、表示媒体10の表示側電極3、背面側電極4間に電圧を印加する電圧印加部30と、表示媒体10に表示させる画像の画像情報に応じて電圧印加部30を制御する制御部40と、を含んで構成されている。
表示媒体10は、画像表示面とされる、透光性を有する表示基板1と、非表示面とされる背面基板2と、が間隙を持って対向して配置されている。
これらの基板1、2間を定められた間隔に保持すると共に、基板1、2間を複数のセルに区画する間隙部材5が設けられている。
上記セルとは、背面側電極4が設けられた背面基板2と、表示側電極3が設けられた表示基板1と、間隙部材5と、によって囲まれた領域を示している。セル中には、例えば絶縁性液体で構成された透明の分散媒6と、分散媒6中に分散されたシアン色粒子群11C、赤色粒子群11R、及び白色粒子群12Wが封入されている。
粒子群11C及び粒子群11Rは、共に同極に帯電し、一対の電極3、4間に予め定めた閾値を越える電圧を印加することにより、粒子群11が一対の電極3、4間を泳動する特性を有している。本実施形態に係る粒子群11C及び粒子群11Rは共に正極に帯電しているものとするが、共に負極に帯電していてもよい。
また、本実施形態に係る粒子11Cの粒径は粒子11Rの粒径よりも小さく、一対の電極3、4間に予め定めた閾値を越える電圧を印加して粒子11Rが何れかの基板に付着し凝集した状態であっても、凝集した粒子11Rの間隙をすり抜けられる程度の粒径とされる。なお、本実施形態に係る粒子11C及び粒子11Rの粒径に関する制限はなく、粒子11の帯電極性、応答性、電極間の距離等に応じて適宜設定すればよい。
更に、本実施形態に係る粒子11Cは透光性を有しているものとするが、これに限定されることなく、各粒子の透光性は適宜設定すればよく、粒子11の色もシアン色及び赤色に限定されない。
一方、粒子群12Wは、粒子群11C及び粒子群11Rに比べて帯電量が少ない粒子群である。そのため、粒子群11が一対の基板1、2のうち何れか一方の基板まで泳動する電圧が一対の電極3、4間に印加されても、粒子群11の泳動速度に比べて粒子群12Wの泳動速度は遅く、粒子群12Wは何れの基板1、2にも付着することなく分散媒6中を浮遊する。
駆動装置20(電圧印加部30及び制御部40)は、表示媒体10の表示側電極3、背面側電極4間に表示させる画像の色情報に応じた電圧を印加することにより、分散媒6中の粒子11を泳動させ、帯電極性に応じて一対の基板1、2のうち何れか一方の基板に粒子11を引き付ける。
電圧印加部30は、表示側電極3及び背面側電極4に電圧を印加するための電圧印加装置であり、表示側電極3及び背面側電極4にそれぞれ電気的に接続されると共に、制御部40に信号授受されるように接続され、制御部40の制御に応じた電圧を表示側電極3及び背面側電極4に印加する。
なお、表示側電極3及び背面側電極4は、パターン印刷された導電インキ、エッチングなどで形成された導電金属膜などのセグメント型電極、並びに半導体を電極としたTFT電極等により構成される。
制御部40は、図2に示すように、例えばコンピュータ40として構成される。コンピュータ40は、CPU(Central Processing Unit)40A、ROM(Read Only Memory)40B、RAM(Random Access Memory)40C、不揮発性メモリ40D、及び入出力インターフェース(I/O)40Eがバス40Fを介して各々接続された構成であり、I/O40Eには電圧印加部30が接続されている。この場合、後述するリセット駆動処理をコンピュータ40に実行させるプログラムを、例えばROM40Bに書き込んでおき、これをCPU40Aが読み込んで実行させる。なお、プログラムは、CD−ROM等の記録媒体により提供するようにしてもよい。
本実施形態では、一例として表示側電極3を接地し、背面側電極4に電圧を印加する場合について説明する。
図3は、本実施形態に係る表示装置100において、粒子11C及び粒子11Rを表示基板1側、背面基板2側に移動させるために必要な印加電圧の特性(閾値特性)を示したものである。なお、図3では、粒子11Cの印加電圧特性を特性50Cで表し、粒子11Rの印加電圧特性を特性50Rで表している。同図の横軸は表示側電極3をグラウンドレベル(0V)として背面側電極4に印加された電圧を、縦軸は粒子11の表示濃度を表している。
粒子11Cは閾値TH3を超える電圧が背面側電極4に印加されると、背面基板2に付着していた粒子11Cが背面基板2から剥離して、基板1、2間に形成された電界に応じて表示基板1側へ移動する。また、粒子11Cは閾値−TH3を超える電圧が背面側電極4に印加されると、表示基板1に付着していた粒子11Cが表示基板1から剥離して、基板1、2間に形成された電界に応じて背面基板2側へ移動する。
一方、粒子11Rは閾値TH1を超える電圧が背面側電極4に印加されると、背面基板2に付着していた粒子11Rが背面基板2から剥離して、基板1、2間に形成された電界に応じて表示基板1側へ移動する。また、粒子11Rは閾値−TH1を超える電圧が背面側電極4に印加されると、表示基板1に付着していた粒子11Rが表示基板1から剥離して、基板1、2間に形成された電界に応じて背面基板2側へ移動する。
なお、粒子11C及び粒子11Rの閾値の大きさに関して、|TH1|<|TH2|<|TH3|<|TH4|であるものとする。
ここで閾値とは、表示基板1及び背面基板2の何れか一方の基板に付着した粒子11に働く、例えば、ファンデルワールス力及び分子間力等による粒子11間や粒子11及び基板1、2間の引力や、鏡像力等の粒子11及び基板1、2間の引力を断ち切って、当該粒子11を表示基板1及び背面基板2から剥離させるのに必要な電圧値及び電圧の印加時間を示したものである。粒子11間の引力や粒子11及び基板1、2間の引力を断ち切るために必要な電圧値の電圧を印加しても、粒子11間の引力や粒子11及び基板1、2間の引力が及ばない位置に粒子11が移動する前に、表示側電極3及び背面側電極4への電圧の印加が停止されると、粒子11は表示基板1及び背面基板2の何れか一方の基板に付着したままとなる。
本実施形態では、閾値は説明の便宜上、粒子11を表示基板1及び背面基板2から剥離させる電圧の電圧値で表しているが、単に背面側電極4に印加する印加電圧の電圧値で表される値ではなく、背面側電極4に印加する印加電圧の電圧値と、当該印加電圧の印加時間により表される値である。
次に、図3に示した閾値特性を有する粒子11C及び粒子11Rを駆動装置20によって駆動した場合に、表示媒体10に表示される画像の色について説明する。
図4は、本実施形態に係る表示媒体10における、駆動装置20によって印加される印加電圧に応じた粒子群11の挙動の一例を概略的に示している。なお、図4では、分散媒6、間隙部材5は省略されており、表示側電極3はグラウンドレベル(0V)とする。
図4(A)に示すように、表示基板1側の全ての粒子11C及び粒子11Rを剥離して背面基板2側に付着させるのに必要な閾値−TH4を超える負極電圧を背面側電極4に印加すると、全ての粒子11C及び粒子11Rは背面基板2側に泳動して背面基板2側の全面に付着した状態となる。一方、粒子12Wは、閾値−TH4を超える負極電圧が背面側電極4に印加されても、何れの基板1、2にも付着することなく分散媒6中を浮遊する。これにより表示基板1側からは粒子12Wが目視されるため白色が表示される。
図4(A)の状態から、背面側電極4に閾値TH2を超える正極電圧を印加すると、図4(B)に示すように、粒子11Rは背面基板2側から表示基板1側に泳動して表示基板1側の全面に付着した状態となる。これにより表示基板1側からは粒子11Rが目視されるため赤色が表示される。
図4(B)の状態から、背面側電極4に閾値TH4を超える正極電圧を印加すると、図4(C)に示すように、粒子11Cは背面基板2側から表示基板1側に泳動して、既に表示基板1側に付着している粒子11Rの間隙を通り、表示基板1側の全面に付着した状態となる。これにより表示基板1側からは透光性を有する粒子11Cを通してシアン色と粒子11Rの赤色の混色である黒色が表示される。
図4(C)の状態から、背面側電極4に閾値−TH2を超える負極電圧を印加すると、粒子11Rは表示基板1側から背面基板2側に泳動して背面基板2側の全面に付着した状態となるが、粒子11Cは表示基板1側の全面に付着したままの状態である。これにより表示基板1側からは粒子11Cが目視されるのでシアン色が表示される。
なお、図4の例では、全ての粒子11C及び粒子11Rを表示基板1側に付着させて100%の濃度で各色を表示する場合について説明したが、表示媒体10に表示する画像の色情報に基づいて中間色を表示する場合には、粒子群11C及び粒子群11R毎に、表示すべき画像の色情報に含まれる粒子色毎の濃度割合(階調)に応じた粒子量の粒子11を表示基板1側に付着させるように、背面側電極4に印加する電圧の電圧値及び印加時間の少なくとも一方を制御すればよい。
また、図4の例では、表示媒体10に表示されている画像の表示色を切り替える際、次に表示する画像の色情報に基づいて粒子群11を移動させる電界を発生させて、所望の表示色を表示させるための電圧(画像表示電圧)を背面側電極4に印加したが、通常は、背面側電極4に画像表示電圧を印加して表示媒体10に画像を表示する表示駆動処理と次の表示駆動処理との間でリセット駆動処理が行われる。
リセット駆動処理とは、次の表示駆動処理の前に、リセット駆動処理前の表示駆動処理による各粒子群11の基板1、2への付着状態を初期化して、各粒子群11の各粒子11の閾値特性のばらつきが少なくなるようにする処理である。
表示駆動処理では、背面側電極4に印加される画像表示電圧により基板1、2から剥離される粒子11や、画像表示電圧の印加によって基板1、2から剥離する方向の力を加えられても、基板1、2から剥離されずに基板1、2の少なくとも一方の基板に付着したままの状態の粒子11が存在する。また、基板に付着している粒子11であって、画像表示電圧の印加により更に基板に付着する方向の力を加えられる粒子11等も存在する。その他、基板1、2に付着している粒子11の密度のばらつき等により、表示駆動処理毎に各粒子11の閾値特性にばらつきが生じる。
そのため、前回の表示駆動処理で基板1,2に付着した粒子11の付着状態が、次の表示駆動処理で表示媒体10に表示する画像の表示色の濃度に影響を与えることになる。
そこで、以下では、本実施形態に係る表示装置100の制御部40のCPU40Aが、リセット駆動処理の際に印加する電圧を制御するプログラムを読み込んで実行することにより、リセット駆動処理前の表示駆動処理によって生じた粒子11の閾値特性のばらつきを抑制し、リセット駆動処理後の表示駆動処理における表示色のばらつきを抑制する場合について説明する。
この場合、当該プログラムを表示装置100の制御部40のROM40Bに予めインストールしておく形態や、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等を適用してもよい。
まず、図5を参照して、本実施形態に係るリセット駆動処理を実行する際の表示装置100の作用を説明する。
なお、図5は、この際に表示装置100の制御部40のCPU40Aにより実行される表示媒体10の駆動プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM40Bの予め定められた領域に予め記憶されており、表示駆動処理が実行される前にCPU40Aにより実行される。
まず、ステップS100では、例えばRAM40Cの予め定めた領域に予め記憶されているリセット駆動処理前の表示駆動処理の際に使用したセル毎の表示色の色情報を取得する。
セル毎の表示色の色情報は、例えばRGBデータやCMYデータ等の表示色を一意に表現するデータで構成されていてもよいが、本実施形態に係るセル毎の表示色の色情報は、セル中に封入された粒子11の表示色であるシアン色及び赤色の濃度値(後述する表示状態)として記憶されている。
ステップS102では、ステップS100で取得したセル毎の表示色の色情報に基づいて、表示基板1側に付着している粒子11C及び粒子11Rの粒子量を算出する。
本実施形態に係る表示媒体10では、例えば、図6(A)の表示状態表60に示すように、シアン色及び赤色毎にそれぞれ3階調の色を表示することができるものとするが、色毎の階調数はこれに限らず、目的とする表示色の階調数等に応じて適宜設定すればよい。
表示状態表60のC粒子量欄は、粒子群11Cに含まれる全ての粒子11Cに対する表示基板1側に付着している粒子11Cの割合を示したものである。全ての粒子11Cが表示基板1側に付着している場合には1.0、粒子群11Cのうち20%の粒子11Cが表示基板1側に付着している場合には0.2、粒子11Cがまったく表示基板1側に付着していない場合には0.0として表示したものである。そして、C粒子量が1.0である場合をC2、C粒子量が0.2である場合をC1、C粒子量が0.0である場合をC0として粒子11Cの表示状態を示している。R粒子量欄に示す数値及び表示状態欄に示すR0、R1、R2の意味も、粒子11Rに関して上記と同じ内容を示している。
例えば、表示状態表60の表示状態欄(C1、R2)の表示状態は、粒子群11Cのうち20%の粒子11Cと、粒子群11Rに含まれる全ての粒子11Rを表示基板1側に付着させた際に、表示媒体10に表示される表示色であることを示している。
よって、表示状態表60を参照して、ステップS100で取得したリセット駆動処理前の表示駆動処理の際のセル毎の表示色の色情報、すなわち表示状態から、表示基板1側に付着している粒子11Cの粒子量(C粒子量)、及び粒子11Rの粒子量(R粒子量)を求める。
なお、表示状態表60は、例えば、不揮発性メモリ40Dの予め定めた領域に予め記憶されているものとする。
ステップS104では、ステップS102で算出したリセット駆動処理前の表示駆動処理により表示基板1側に付着している粒子11C及び粒子11Rの粒子量、及び粒子11の閾値特性に基づいて、表示基板1側に付着している粒子11を表示基板1側から剥離するための電界を発生させる剥離電圧(第1の剥離電圧)を設定する。
そのためには、粒子群11の中で最も閾値が大きい粒子群11Cの閾値(−TH4)の大きさを超える負極電圧(例えば、本実施形態では−15Vとする)を背面側電極4に印加すればよいが、既に説明したように、閾値は背面側電極4に印加する印加電圧の電圧値と、当該印加電圧の印加時間により表される値である。
よって、第1の剥離電圧の印加時間T1[s]は、例えば、ステップS102で算出したC粒子量及びR粒子量と、粒子群11C及び粒子群11Rの閾値の大きさに応じて予め定められた値(粒子係数)と、に基づいて(1)式を用いて算出する。
T1=B×(C粒子係数×C粒子量+R粒子係数×R粒子量+N)・・・(1)
ここで、Bは基本剥離電圧印加時間[s]、Nは剥離電圧印加時間調整定数であり、それぞれ、表示装置100の実機による実験や表示装置100の設計仕様に基づくコンピュータシミュレーション等により予め求められ、例えば不揮発性メモリ40Dの予め定めた領域に予め記憶されている値である。一例として、本実施形態に係る基本剥離電圧印加時間Bは1.0、剥離電圧印加時間調整定数Nは0.1とした。
また、粒子11Cの粒子係数であるC粒子係数及び粒子11Rの粒子係数であるR粒子係数は、一例として、図6(B)に示すようにそれぞれ0.7及び0.3とし、閾値の値が大きい種類の粒子群ほど、第1の剥離電圧の印加時間T1の設定に与える寄与割合を大きくした。
C粒子係数及びR粒子係数の値も、例えば、不揮発性メモリ40Dの予め定めた領域に予め記憶されている値である。
図6(C)の実施例に係るT1テーブル62は、図6(A)に示した各表示状態における第1の剥離電圧の印加時間T1を(1)式に基づいて算出した結果を示したものである。図6(C)から、例えば、リセット駆動処理前の表示駆動処理により表示媒体10に表示されている表示状態が(C1、R2)であれば、第1の剥離電圧の印加時間T1を0.54[s]にすればよいことがわかる。
なお、本実施形態では第1の剥離電圧の印加時間T1を(1)式により算出したが、例えば、不揮発性メモリ40Dの予め定めた領域に予め実施例に係るT1テーブル62を記憶しておき、実施例に係るT1テーブル62を参照して、ステップS102で算出したC粒子量及びR粒子量から第1の剥離電圧の印加時間T1を算出してもよい。この場合、C粒子係数、R粒子係数、基本剥離電圧印加時間B、及び剥離電圧印加時間調整定数Nを不揮発性メモリ40Dの予め定めた領域に予め記憶しておく必要はない。
ステップS106では、ステップS104で設定した第1の剥離電圧の電圧値及び印加時間T1に基づき、電圧印加部30を制御して、背面側電極4に図6(D)に示す第1の剥離電圧64を印加する。
この場合、図7(A)に示したように、リセット駆動処理前の表示駆動処理により表示基板1側に付着していた粒子11C及び粒子11Rは表示基板1側から剥離して、図7(B)に示すように、背面基板2側に付着する
ステップS108では、背面基板2側に付着している粒子11を背面基板2側から剥離するための電界を発生させる剥離電圧(第2の剥離電圧)を設定する。
本実施形態に係る第2の剥離電圧は、第1の剥離電圧とは逆極性で、且つ電圧の電圧値が同じ電圧であり、第2の剥離電圧の印加時間T2を1[s]にした電圧である。
ステップS110では、ステップS108で設定した第2の剥離電圧の電圧値及び印加時間T2に基づき、電圧印加部30を制御して、背面側電極4に図6(D)に示す第2の剥離電圧66を印加する。
この場合、図7(A)に示したように、背面基板2側に付着していた粒子11C及び粒子11Rは背面基板2側から剥離して、図7(B)に示すように、表示基板1側に付着する。
以上のリセット駆動処理により、リセット駆動処理前の表示駆動処理によって基板1、2に付着している粒子11が、基板1、2から一度剥離されることで、各粒子11の基板1、2への付着状態のばらつきが抑制されることに伴って、各粒子群11内の各粒子11の閾値特性のばらつきも抑制される。
リセット駆動処理の後は、例えば、RAM40Cの予め定めた領域に予め記憶されている、次に表示媒体10に表示するセル毎の表示色の色情報を読み込む。そして、各粒子群11内の各粒子11の閾値特性のばらつきが抑制された状態から、色情報で指定された表示状態となるよう電圧印加部30を制御して、背面側電極4に表示駆動電圧を印加することで表示駆動処理を実施する。
なお、色情報で指定された表示状態に対応する表示駆動電圧の電圧値、印加時間、印加順序等の表示駆動制御情報は表示状態に関連付けられて、例えば、不揮発性メモリ40Dの予め定めた領域に予め記憶されている。
以上、本実施形態に係るリセット駆動処理について説明したが、本発明の発明者らは、更に、C粒子係数及びR粒子係数の値を様々に変更することで、リセット駆動処理後の表示駆動処理で表示媒体10に表示される表示色の色差のばらつきがどのように変化するか考察を行った。
図8(A)は、ステップS104で使用した実施例の粒子係数と比較する粒子係数の値を示したものである。
同図において、比較例1の粒子係数は、複数種類の粒子群11の各閾値の大きさに関係なく、第1の剥離電圧の印加時間T1の算出に与える各粒子群11の寄与割合が等しくなるように設定した。比較例2の粒子係数は、複数種類の粒子群11のうち閾値の値が小さい種類の粒子群ほど、第1の剥離電圧の印加時間T1の算出に与える寄与割合が大きくなるように設定した。比較例3の粒子係数は、複数種類の粒子群11のうち、閾値の値が最も大きい粒子群11Cのみから第1の剥離電圧の印加時間T1を算出するように設定した。
図8(B)〜図8(D)は、それぞれ図8(A)に示した各粒子係数を(1)式に適用して、図6(A)に示した表示状態毎の第1の剥離電圧の印加時間T1を算出した結果を示したものである。図8(B)の比較例1に係るT1テーブル68は、比較例1の粒子係数を適用した場合の表示状態毎の第1の剥離電圧の印加時間T1を、図8(C)の比較例2に係るT1テーブル70は、比較例2の粒子係数を適用した場合の表示状態毎の第1の剥離電圧の印加時間T1を、図8(D)の比較例3に係るT1テーブル72は、比較例3の粒子係数を適用した場合の表示状態毎の第1の剥離電圧の印加時間T1をそれぞれ示している。
図8(E)は、ステップS104での第1の剥離電圧の印加時間T1の算出にあたり、実施例に係るT1テーブル62、比較例1に係るT1テーブル68、比較例2に係るT1テーブル70、及び比較例3に係るT1テーブル72をそれぞれ用いた場合の、リセット駆動処理後の表示駆動処理で表示媒体10に表示される表示色の最大色差ΔEを示した評価指標である。なお、リセット駆動処理及び表示駆動処理に係るその他の条件は同一とした。
当該最大色差ΔEの算出方法について説明する。
まず、リセット駆動処理前の表示駆動処理で、ある表示状態(リセット駆動処理前表示状態といい、例えば(C2、R2)等)に対応した表示色を表示媒体10に表示させた後、図5に示したリセット駆動処理を実施し、その後に、ある表示状態(リセット駆動処理後表示状態といい、例えば(C0、R0))に対応した表示色を表示媒体10に表示させる。
この状態で、表示媒体10に表示されている表示色の明度L*、色度a*及びb*を測定する。
順次、リセット駆動処理前表示状態を、表示媒体10で表現される全ての表示状態(本実施形態に係る表示媒体10では、シアン色3階調、赤色3階調の合わせて9種類の表示状態)に変化させて、リセット駆動処理後表示状態(C0、R0)での表示色の明度L*、色度a*及びb*を測定する。この結果を示したものが、図9(A)である。
図9(A)のΔE’欄は、リセット駆動処理前表示状態が最大濃度を示す(C2、R2)の表示状態における、リセット駆動処理後表示状態の表示色の明度L*、色度a*及びb*から算出した色差を基準とした、相対色差を示している。
そして、リセット駆動処理後表示状態(C0、R0)における色差のばらつきを、ΔE’欄で最も大きい相対色差の値(本例では0.68)で示すようにした。
更に、リセット駆動処理後表示状態を表示媒体10で表現される全ての表示状態に変化させながら以上の処理を繰り返し、各リセット駆動処理後表示状態における色差のばらつきを求める。この結果を示したものが、図9(B)である。
そして、図9(B)の色差のばらつき欄の値のうちで最も大きい値(本実施形態の例では3.88)を、リセット駆動処理後の表示駆動処理で表示媒体10に表示される表示色の最大色差ΔEとした。
このようにして得られた図8(E)の評価指標によれば、実施例の最大色差ΔEの値が最も小さく、比較例3、比較例1、比較例2の順に最大色差ΔEの値が大きくなっていることがわかる。
最大色差ΔEの値が大きくなるほど、リセット駆動処理後の表示駆動処理の際に表示媒体10に表示される画像の表示濃度にばらつきが見られ、最大色差ΔEの値が5.0以上になると表示濃度のばらつきは顕著になる。
よって、図8(E)の評価指標から、閾値の値が大きい種類の粒子群11ほど、第1の剥離電圧の印加時間T1の設定に与える寄与割合を大きくした方が、リセット駆動処理後の表示駆動処理における画像の表示濃度のばらつきが抑制されることがわかった。
また、比較例3の最大色差ΔEの値は5.0未満であることから、複数種類の粒子群11のうち、閾値の値が最も大きい粒子群11Cのみから第1の剥離電圧の印加時間T1を設定してもよいことがわかった。
更に、本発明の発明者らは、ステップS108で算出した第2の剥離電圧の印加時間T2を変更することで、リセット駆動処理後の表示駆動処理で表示媒体10に表示される表示色の色差のばらつきがどのように変化するか考察を行った。
本実施形態に係るステップS108では、第2の剥離電圧の印加時間T2を1[s]に固定したが、第1の剥離電圧の印加時間T1と同じように、ステップS102で算出したC粒子量及びR粒子量と粒子係数に基づいて(2)式を用いて算出するようにした。
T2=B×(1−C粒子係数×C粒子量−R粒子係数×R粒子量+N)・・・(2)
なお、一例として、(2)式での基本剥離電圧印加時間Bは0.3、剥離電圧印加時間調整定数Nは3.0とした。また、一例として、C粒子係数は0.7、R粒子係数は0.3とし、ステップS104で使用した実施例の粒子係数をそのまま使用した。
図10(B)の比較例4T2テーブル74は、リセット駆動処理前の表示駆動処理に係る表示状態毎の第2の剥離電圧の印加時間T2を、(2)式に基づいて算出した結果を示したものである。
また、図10(C)は第2の剥離電圧の印加時間T2を1[s]に固定した場合(実施例)、及び第2の剥離電圧の印加時間T2を比較例4T2テーブル74に従って設定した場合(比較例4)のリセット駆動処理をそれぞれ実施した後に表示駆動処理を実施し、当該表示駆動処理で表示媒体10に表示される表示色の最大色差ΔEを示した結果である。なお、リセット駆動処理及び表示駆動処理に係るその他の駆動条件は同一とした。また、当該最大色差ΔEは、既に説明した図8(E)の最大色差ΔEと同じ方法により算出した。
図10(C)の結果によれば、実施例の最大色差ΔEの値よりも比較例4の最大色差ΔEの値の方が小さくなっていることがわかる。すなわち、第2の剥離電圧の印加時間T2を固定値とするよりも、リセット駆動処理前の表示駆動処理の表示状態に応じて第2の剥離電圧の印加時間を設定した方が、リセット駆動処理後の表示駆動処理における画像の表示濃度のばらつきが抑制されることがわかった。
なお、本実施形態に係る粒子係数は、粒子群11の閾値の大きさに応じて定めたが、その他、例えば粒子群11の有する電荷量、粒子群11の粒子径、及び粒子群11の移動度等の少なくとも1つ以上の粒子群11の特性に基づいて、粒子係数を設定してもよい。
この場合、複数種類の粒子群11のうち、有する電荷量が多い種類の粒子群ほど、リセット駆動処理における剥離電圧の印加時間の設定に与える寄与割合を大きくすればよい。同様に、複数種類の粒子群11のうち、粒子径が小さい種類の粒子群ほど、また、移動度が小さい種類の粒子群ほど、リセット駆動処理における剥離電圧の印加時間の設定に与える寄与割合を大きくすればよい。
なお、電荷量、粒子径、及び移動度等の粒子群11の特性は、粒子群11の閾値を決定する要因でもあるため、広義の意味では粒子群11の閾値特性に含まれるものである。そのため、粒子群11の有する各特性のうち、特に粒子群11の閾値特性に基づいて粒子係数を設定することが好ましい。
また、本実施形態では、リセット駆動処理前の表示駆動処理によって表示基板1側に付着した各粒子群11の粒子量及び粒子係数に基づいて、リセット駆動処理における剥離電圧の印加時間を設定したが、これに限らず、例えば、リセット駆動処理における剥離電圧の印加時間を固定値として、(1)式及び(2)式に基づいて剥離電圧の電圧値を設定するようにしてもよい。この場合、(1)式及び(2)式によって算出された剥離電圧の印加時間が長いほど、剥離電圧の電圧値を大きくするようにすればよい。
また、印加時間を制御するよりも電圧を制御するほうがより細かい制御が実現されるため、剥離電圧の印加時間を固定して剥離電圧の電圧値を制御した方が、剥離電圧の電圧値を固定して剥離電圧の印加時間を制御する場合に比べて、精度の高いリセット駆動が期待できる。
また、印加電圧を固定にすると、印加電圧を制御するために必要な駆動装置20の部品点数等を削減できるため、剥離電圧の電圧値を固定して剥離電圧の印加時間を制御した方が、剥離電圧の印加時間を固定して剥離電圧の電圧値を制御する場合に比べて、表示装置100の製造コストの低下が期待できる。
更に、リセット駆動処理前の表示駆動処理によって表示基板1側に付着した粒子群11の粒子量及び粒子係数に基づいて、リセット駆動処理における剥離電圧の電圧値及び印加時間の両方を設定するようにしてもよい。
更に、当該剥離電圧の印加時間、電圧値、及びその両方の設定値は、例えば、表示装置100が使用されている場所の温度等の環境情報や、前回の表示駆動処理からリセット駆動処理を実施するまでの経過時間である滞留時間、前回の表示駆動処理で表示媒体10に表示した表示色を示す表示履歴、表示駆動処理の累積実施回数である繰り返し回数、表示媒体製造後の経過時間を示す保存時間等の駆動状態情報や、表示装置100の製造時期及び製造工場を表す製造ロット等の製造管理情報のうち少なくとも1種類以上の情報に基づいて、(1)式及び(2)式によって設定した剥離電圧の印加時間、電圧値、又は印加時間及び電圧値の両方を補正するようにしてもよい。
具体的には、例えば剥離時間の印加時間を補正する際には、時間の経過と共に基板1、2に対する粒子11の付着力が減少する場合であれば、滞留時間が長いほど、剥離電圧の印加時間を減少するように補正すればよい。また、繰り返し回数が増加するに従って、基板1、2に対する粒子11の付着力が減少する場合であれば、剥離電圧の印加時間を減少するように補正すればよい。また、表示装置100の使用場所の温度が高いほど、基板1、2に対する粒子11の付着力が増加する場合であれば、剥離電圧の印加時間を増加するように補正すればよい。
このように、環境情報、駆動状態情報、及び製造管理情報のうち少なくとも1種類以上の情報の変化に伴い、基板1、2に対する粒子11の付着力が減少する場合には、剥離電圧の印加時間を減少し、基板1、2に対する粒子11の付着力が増加する場合には、剥離電圧の印加時間を増加する補正を実施すればよい。
なお、環境情報、駆動状態情報、及び製造管理情報の変化は各粒子群11の閾値特性に影響を与えるため、例えば、これらの情報によって予め各粒子群11の閾値特性の相違を示す係数である粒子係数を補正してから、(1)式及び(2)式によって剥離電圧の印加時間、電圧値、又は印加時間及び電圧値の両方を設定する方がより好ましい。
また、本実施形態に係るリセット駆動処理では、背面側電極4に第1の剥離電圧を印加した後、第1の剥離電圧とは逆極性で、且つ電圧の電圧値が同じ電圧である第2の剥離電圧を印加したが、リセット駆動処理において第1の剥離電圧のみを背面側電極4に印加してもよい。
しかしながら、剥離電圧を背面側電極4に1回印加しただけでは、基板1、2から剥離しない粒子11(例えば、図7(A)の点線Mで囲まれた粒子11C)が存在する場合がある。
少なくとも1回以上基板1、2から剥離した粒子11とそうでない粒子11とでは、同じ種類の粒子群11の粒子11であっても閾値特性のばらつきが生じるため、本実施形態に係るリセット駆動処理のように、第1の剥離電圧の極性を変えた第2の剥離電圧を背面側電極4に印加することで、少なくとも1回以上基板1、2に付着した粒子11を基板1、2から剥離させるようにしてもよい。
また、第1の剥離電圧と第2の剥離電圧に続けて、予め定めた回数まで背面電極4に剥離電圧を印加しても良い。この際、背面電極4に印加する剥離電圧は、第1の剥離電圧の極性の電圧と、第2の剥離電圧の極性の電圧を交互に印加することが好ましい。すなわち、直前に背面電極4に印加した剥離電圧とは異なる方向の電界を発生させる剥離電圧を背面電極4に印加することが好ましい。
また、この際、背面電極4に印加する剥離電圧は、第1の剥離電圧と同様に、リセット駆動処理前の表示駆動処理によって表示基板1側に付着した粒子群11の粒子量及び粒子係数に基づいて、剥離電圧の印加時間、電圧値、又は印加時間及び電圧値の両方を設定するようにしてもよい。
また、本実施形態に係る粒子群11C及び粒子群11Rは、共に同極に帯電しているものとしたが、それぞれ異極に帯電していてもよい。
更に、本実施形態に係る粒子群11は粒子群11Cと粒子群11Rの2種類の粒子群11から構成されているが、3種類以上の複数種類の粒子群11から構成されてもよく、この場合、複数種類の粒子群11毎の帯電極性がどのように設定されてもよいことは、以上説明してきた内容から明らかである。
このように本実施形態によれば、表示媒体10の駆動装置20は、リセット駆動処理前の表示駆動処理で表示媒体10に表示した画像の色情報に応じて表示基板1側に付着している複数種類の粒子群11毎の粒子量、及び複数種類の粒子群11の有する特性に基づいて設定した剥離電圧を印加する。
更に、複数種類の粒子群11の有する特性のうち、閾値の値が大きい種類の粒子群ほど、剥離電圧の設定に与える寄与割合を大きくする。これにより、表示濃度のばらつきが抑制される。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記実施の形態では、図5に係るリセット駆動処理をソフトウエア構成によって実現した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば当該リセット駆動処理をハードウェア構成により実現する形態としてもよい。
この場合の形態例としては、例えば、制御部40と同一の処理を実行する機能デバイスを作成して用いる形態がある。この場合は、上記実施の形態に比較して、処理の高速化が期待される。
また、上記実施の形態では、第1の剥離電圧の印加時間T1及び第2の剥離電圧の印加時間T2をそれぞれ(1)式及び(2)式により算出したが、これに限らず、閾値の値が大きい種類の粒子群ほど、第1の剥離電圧の印加時間T1及び第2の剥離電圧の印加時間T2の設定に与える寄与割合が大きくなるような他の式を用いてもよい。
1 表示基板
2 背面基板
3 表示側電極
4 背面側電極
5 間隙部材
6 分散媒
10 表示媒体
11 粒子(群)
11C シアン色(C)粒子(群)
11R 赤色(R)粒子(群)
12W 白色(W)粒子(群)
20 駆動装置
30 電圧印加部
40 制御部
100 表示装置

Claims (7)

  1. 少なくとも一方が透光性を有する一対の基板間に形成された電界に応じて前記一対の基板間を移動する複数種類の粒子群が前記一対の基板間に封入された表示媒体に対して、表示する画像の色情報に基づき前記複数種類の粒子群を移動させる電界を発生させる画像表示電圧を前記一対の基板間に印加する前に、前記表示媒体に表示されている画像の色情報に応じて前記一対の基板の一方の基板に付着している前記複数種類の粒子群の粒子量及び前記複数種類の粒子群の特性に基づいて設定された剥離電圧であって、前記一対の基板に付着している前記複数種類の粒子群が前記一対の基板から剥離する電界を発生させる前記剥離電圧を前記一対の基板間に印加する電圧印加手段
    を備えた表示媒体の駆動装置。
  2. 前記電圧印加手段は、前記表示媒体に表示されている画像の色情報に応じて前記一対の基板の一方の基板に付着している前記複数種類の粒子群の粒子量及び前記複数種類の粒子群の閾値特性に基づいて、前記剥離電圧の電圧値及び印加時間の少なくとも一方を設定し、前記複数種類の粒子群のうち、前記一対の基板から前記複数種類の粒子群を剥離させるのに必要な閾値が大きい種類の粒子群ほど、前記剥離電圧の電圧値及び印加時間の少なくとも一方の設定に与える寄与割合を大きくする
    請求項1記載の表示媒体の駆動装置。
  3. 前記電圧印加手段は、前記画像表示電圧を前記一対の基板間に印加する前に、前記一対の基板間に印加した前記剥離電圧である第1の剥離電圧に引き続き、前記第1の剥離電圧によって発生する電界とは逆方向の電界であって、前記一対の基板に付着している前記複数種類の粒子群を剥離する電界を発生させる第2の剥離電圧を前記一対の基板間に更に印加する
    請求項1又は請求項2記載の表示媒体の駆動装置。
  4. 前記電圧印加手段は、前記第2の剥離電圧を前記一対の基板間に印加した後に、予め定めた回数に達するまで電界の方向が交互に異なる第3の剥離電圧を前記一対の基板間に印加する
    請求項3記載の表示媒体の駆動装置。
  5. 前記電圧印加手段は、前記表示媒体の設置環境に関する環境情報、前記表示媒体の駆動状態情報、及び前記表示媒体の製造管理情報のうち、少なくとも1種類以上の情報に基づいて前記剥離電圧を補正する
    請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の表示媒体の駆動装置。
  6. コンピュータを、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の駆動装置を構成する電圧印加手段として機能させるための表示媒体の駆動プログラム。
  7. 少なくとも一方が透光性を有する一対の基板間に形成された電界に応じて前記一対の基板間を移動する複数種類の粒子群が前記一対の基板間に封入された表示媒体と、
    請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の表示媒体の駆動装置と、
    を備えた表示装置。
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